JP4034141B2 - エバネッセント波を利用した光距離制御方法 - Google Patents

エバネッセント波を利用した光距離制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査型近接場顕微鏡などにおいて用いられる光距離制御方法に関し、エバネッセント波を利用してナノメートルオーダの距離制御を行う光距離制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、走査型近接場顕微鏡(near-field scanning optical microscope)が提案されている。この走査型近接場顕微鏡は、例えば、開口のあるプローブ先端を被測定材料上に波長よりずっと短いナノメートルオーダの距離に近づけてラスター走査しながらプローブを通して集光された光の強度を記録する光学顕微鏡である。この場合には、プローブは、米国特許4469554、特願平6−130302号にて提案されているように、ガラスキャピラリ及び光ファイバを尖鋭化し、さらに周囲を金属コートしたものを用いる。プローブの端からレーザ光を先端の開口まで導き、該開口から被測定材料の表面を励起することにより、超解像を得ることができるものである。
【0003】
このような走査型近接場顕微鏡においては、プローブ先端と被測定材料の表面との間の距離を制御して、ナノメートルオーダの一定距離に維持しなければならない。
【0004】
従来の針状のプローブにおいては、プローブの長さ、硬さにより一意的に決まる固有振動数(共振周波数)があり、この固有振動数にてプローブを励振させることにより、共振が起こり最も大きい振幅が得られる。また、外部励振のタイミングとプローブの応答とには、振動数に依存した特徴があり、共振点より低い振動数では90°より小さい位相遅れが生じ、共振点より高い振動数では90°より大きい位相遅れが生じることとなる。
【0005】
このような針状のプローブを共振点付近の振動数で励振させながら、プローブ先端が被測定材料の表面に接近したとき、プローブは、原子間力を受け、振動数、位相及び振幅が変化する。これらの変化のいずれかを検出し、プローブ先端が被測定材料の表面に接近する前のシグナルに対するセットポイント値で維持するようにフィードバックをかけることにより、プローブ先端と被測定材料の表面との間の距離を一定に制御することができる。
【0006】
プローブの振動状態を検出する方法としては、レーザ光をプローブの先端付近に照射し、このレーザ光のプローブによる反射光スポットの重心位置を光検出器を用いて検出する方法が考えられる。また、プローブに音叉型水晶振動子を接着しておき、これらプローブ及び音叉型水晶振動子の全体を励振して、音叉型水晶振動子の歪み信号を読み出すことにより、プローブの振動状態を検出する方法が考えられる。
【0007】
なお、プローブの対向配置としては、被測定材料の表面に対して垂直に振動させる方法と、被測定材料の表面に対して平行に振動させる方法とが考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように、プローブにレーザ光を照射する距離制御方法においては、太さ(直径)が100μm程度のプローブにレーザ光を正確に照射する操作が極めて煩雑であった。また、この距離制御方法においては、被測定材料に光が照射されてしまうことにより、この被測定材料からの反射光や散乱光が距離制御シグナルに影響して正確な制御が行えなくなる虞れがあった。さらに、この距離制御方法においては、被測定材料に光が照射されることによってこの被測定材料の光学特性自体が影響を受けてしまうことが懸念される。
【0009】
そして、プローブに音叉型水晶振動子を接着して用いる距離制御方法においては、距離の検出操作が煩雑であり、また、プローブの製造及び再利用が困難であるという問題がある。
【0010】
さらに、上述のような距離制御方法においては、プローブの機械的振動を利用して距離の検出を行っているため、プローブの形状は針状である必要がある。そのため、被測定材料へのプローブの接触によるプローブの破損が問題となっていた。
【0011】
また、上述のようなプローブを用いた距離制御は、特開平1−245445号公報や特開平4−321955号公報に記載されているように、近接場光学を利用した記録再生装置(高密度メモリ)に応用することができる。すなわち、上述のような距離制御を応用することにより、プローブと記録媒体との間に電圧を印加することにより記録を行い、プローブにより記録ビットを検出することにより再生を行う記録再生装置や、記録及び再生中のプローブ(探針)位置制御を応用した記録再生装置、あるいは、プローブ(探針)を支持する弾性体の変形を利用して、記録及び再生中にプローブ(探針)を記録媒体の表面に追従させる記録再生装置を構成することができる。
【0012】
しかし、このような記録再生装置においては、プローブが針状であることにより、プローブの振動状態の検出器を含めた高さを低くすることができず、システムの小型化が困難となっていた。
【0013】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、プローブと被測定材料との間の距離の検出操作を容易とすることができ、また、プローブの交換や取扱いを容易とすることができ、さらに、記録再生装置や分析装置に応用した場合に、これら装置の小型化を図ることができるエバネッセント波を利用した光距離制御方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明においては、本件出願人が先に、特願2002−80235において提案している平板型の近接場チップを光プローブとして用いる。この平板型の近接場チップは、一般的な顕微鏡において使用するスライドガラスに似た形状のチップであり、従来の針状のプローブ、ファイバプローブに比較して、取扱いが容易となっている。
【0015】
また、この平板型の近接場チップは、使用に際しても、プリズム、もしくは、対物レンズの上に載せた状態で、顕微鏡下で位置合わせを行えば、被測定材料に対する位置合わせが容易に行える。
【0016】
さらに、この平板型の近接場チップにおいては、制御光や励起光とのカップリングが容易であるとともに、制御光や励起光を近接場チップの内部においてこの近接場チップの表面で全反射させる全反射光学系を用いるため、被測定材料に対する光のもれはない。そして、このような全反射光学系を用いることにより、被測定材料と光プローブ(近接場チップ)とが離れている場合に、被測定材料に光を照射することはない。この点は、従来の散乱型プローブと異なり、被測定材料の光退色を生じさせることがない。
【0017】
すなわち、本発明に係るエバネッセント波を利用した光距離制御方法(請求項1に係る発明)は、光プローブと被測定材料との間の距離を検出して制御する光距離制御方法であって、測定光を透過させる誘電体からなる光プローブとこの光プローブの屈折率よりも小なる屈折率を有する媒質との平面状の界面において、上記光プローブ内を透過してきた測定光が全反射されることにより該光プローブの表面に生ずるエバネッセント波の状態を、第1のミラーと、この第1のミラー側から入射された測定光が上記平面状の界面において全反射される全反射光を上記平面状の界面を介して上記第1のミラーに戻すように配置された第2のミラーとを有する光共振器におけるレーザ発振に基づいて測定し、当該測定結果に基づいて、該光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出することを特徴とするものである。
【0018】
このように、本発明に係るエバネッセント波を利用した光距離制御方法は、従来のようにプローブの機械的振動特性を利用する方法とはまったく異なるものである。
【0019】
そして、エバネッセント波の物体表面への浸みだしは、波長程度の大きさを持っており、この浸みだしと検出しようとする距離との関係は、物質の屈折率と使用する波長で決まる。したがって、本発明は、真空中、気体中、液体中のいずれにおいても動作可能な走査型近接場顕微鏡(プローブ顕微鏡)を提供することができる。
【0020】
すなわち、本発明(請求項2に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記媒質は、真空、空気、窒素、酸素、その他の不活性または活性ガス、あるいは、これらの混合気体、水、有機または無機溶媒、あるいは、これらの混合溶媒であることを特徴とするものである。
【0021】
そして、本発明(請求項3に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記光プローブは、上記界面となる面と、この界面に斜めに入射される光束が入射される入射面と、この界面において全反射された光束が出射される出射面とを有するプリズムとして形成されていることを特徴とするものである。
【0022】
そして、本発明(請求項4に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記光プローブは、平板状に形成されており、この光プローブに対物レンズによって集光される光束が入射されることを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明(請求項5に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記対物レンズは、開口数が1.4以上であって、断面がリング状の光束を入射され、上記光プローブに対して、この光プローブの上記界面に対して傾斜した光束のみを入射させることを特徴とするものである。
【0024】
このように、本発明においては、プリズムや高開口数(NA)の対物レンズを用いて光プローブに光束を入射させるため、光学系の調整を容易に行うことができ、また、光プローブとして作製が容易で安価な近接場チップを利用できるので、操作性のよい走査型近接場顕微鏡を提供することができる。
【0025】
さらに、本発明(請求項6に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記エバネッセント波による干渉パターンの空間分布に基づいて、上記光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出することを特徴とするものである。
【0026】
ところで、プリズムを利用した単なる全反射光学系においては、反射光による検出において、その強度変化、周波数変化、位相変化などを検出するのが困難である。
【0028】
すなわち、本発明においては、利用する光源としてレーザ共振器自体を内部構成として持っているために、高感度検出が可能である。本発明においては、エバネッセント波がレーザー発振を行っているレーザ共振器(キャビティー)内に生じており、外部から作用を及ぼすことが可能である構成となっている。すなわち、エバネッセント波に外部から物体(被測定材料)が接近することにより、レーザ発振の状態が変わることになり、この変化を検出することにより、物体(被測定材料)までの距離の検出を行うことができる。
【0029】
そして、本発明(請求項8に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記光共振器は、媒質の屈折率が有する非線形性を利用したモード同期共振器であり、かつ、2つの異なる波長光に対する二重共振器であることを特徴とするものである。
【0030】
さらに、本発明(請求項9に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記光共振器の利得媒体は、Nd:YAG結晶、Ti:AlO結晶、Cr:LiSrAlF結晶、Cr:MgSiO結晶、Yb:YAG結晶、Yb:CaGdO(BO結晶、Ybガラス、または、Ndガラスのいずれかからなることを特徴とするものである。
【0031】
また、本発明(請求項10に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記光共振器におけるモード変化を利用したシグナル共振損失の増大に基づいて、上記光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出することを特徴とするものである。
【0032】
また、本発明(請求項11に係る発明)は、上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、上記二重共振器のモード変化を利用したシグナル強度の差に基づいて、上記光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出することを特徴とするものである。
【0033】
すなわち、本発明におけるレーザとしては、媒体自体の光非線形性を利用したカーレンズモードロックレーザ発振を利用する。これは、自励モードロックのパルスレーザである。2つの異なる波長に対する二重レーザキャビティからなっており、両者の差をロックイン検出することによって、検出感度と時間応答性を上げている。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0035】
図1に示すように、(誘電体)Aの屈折率nが(媒質)Bの屈折率nよりも大きな場合(n>n)、A側から光を入射させるとき、これら物質の界面に対する入射角θがある角度(臨界角)θよりも大きくなると、この光は物質AからB側に通り抜けず、界面で全反射される。このとき、この界面(全反射面)においては、エバネッセント波と呼ばれる光の電磁波が物質B側にわずかに浸みだしている。このエバネッセント波は、物質Aの表面から離れるにしたがって指数関数に応じて強度が減少し、物質Aの表面からの距離がdの位置におけるエバネッセント波の強度Eは、以下の(1)式のように記述することができる。
【0036】
E=E・exp(−d/D) ・・・・・・・・・・・・(1)
ここで、Eはエバネッセント波の強度、Eは物質A及び物質Bの界面(物質Aの表面)におけるエバネッセント波の強度である。Dは、エバネッセント波の強度が1/eとなる位置の界面からの距離(浸みだし距離)であり、この距離は波長に依存する。そして、この浸みだし距離Dは、以下の(2)式によって記述される。
【0037】
D={λ/n2π(sinθ−n121/2} ・・・・・(2)
λ=2πc/(nω)
ここで、nは物質Aの屈折率、λは物質A(n)中における光の波長である。n12は界面をなす物質の比屈折率で、n12=n/n(n>n)である。今nを屈折率1.33の水、nを屈折率1.0の真空とすると、n12=n/n=0.75となる。
【0038】
具体的に、真空中における波長が780nm、422nmの光を利用し、物質Aとして、屈折率n=1.4589の石英を使い、物質Bを真空とした場合において、光の入射角θとエバネッセント波の浸みだし距離Dとの関係を計算すると、図2に示すように、臨界角θに近いほど浸みだし距離Dが長くなることがわかる。
【0039】
エバネッセント波は、図1中のZ方向(物質A及び物質Bの界面に垂直な方向)にエネルギの流れがないので、光が界面で全反射されている場合には、外部から観測することはできない。したがって、この場合には、入射強度Iは、反射強度Rに等しくなる。
【0040】
ところで、近接場光学顕微鏡においては、このエバネッセント波の中に試料もしくはプローブとなる物体が入った状態で、両者が衝突することなく一定の距離を保つ必要がある。エバネッセント波の場に何らかの物体が入り込むと場が乱され、散乱、吸収などによりZ方向にもエネルギの流れが生ずる。このエネルギの流れの量をSとすると、以下の関係が成立する。
【0041】
I=R+S
近接場光学顕微鏡では、ナノメートルスケールのプローブがエバネッセント波の場に入れられるので、Sは極めて小さな量となる。したがって、プローブの界面への接近を反射光強度Rの変化に基づいて検出しようとする場合、Rの変化量は極めて微量であるため、このような微量の変化を検出できる検出感度を実現することは困難である。しかも、Z方向へのエネルギの流れの量Sは、界面に接近する物質の屈折率や形状により大きく影響を受けるので、測定毎に閾値の設定をしなければならず、測定は煩雑な作業となる。
【0042】
そして、本発明に係るエバネッセント波を利用した光距離制御方法を実施する装置としては、図3に示すように、二重レーザ共振器を有する全反射励起・プリズム光学系を用いることができる。
【0043】
この光学系においては、第1のミラー1と第2のミラー2とからなる主共振器が構成されている。この主共振器は、第1のミラー1側よりピコ秒レーザ素子18からのレーザパルスを入射され、第1のミラー1及び第2のミラー2間に配置されたNd:YAG結晶4をレーザ媒体として、1064nmの基本波でレーザ発振している。ここでは、カー媒体により自発的に超短パルス発振を行っている。
【0044】
レーザ媒体としては、Nd:YAG結晶の他に、Ti:AlO結晶、Cr:LiSrAlF結晶、Cr:MgSiO結晶、Yb:YAG結晶、Yb:CaGdO(BO結晶、Ybガラス、または、Ndガラス等、カーレンズモード同期可能なあらゆる固体レーザの利得媒体が使用可能である。
【0045】
なお、主共振器内に可飽和吸収層を設ければ、超短パルス発振はさらに安定する。過飽和吸収層は、光強度が強いときに透過率が高くなり、光強度が弱いときには透過率が小さくなる性質を有するため、パルス光が存在するときに透過率が上がり、パルス光が存在しないときに透過率が下がることにより、パルス発振を助長する働きがある。
【0046】
そして、主共振器内には、この主共振器の軸に対して傾斜された平板状のビームスプリッタ5が配置されている。このビームスプリッタ5は、主共振器の基本波1064nmに対して高い透過率を有し、532nmに対して高い反射率を有している。また、このビームスプリッタ5と第2のミラー2との間には、基本波を倍波(532nm)に変換するSHG結晶6が配置されている。この光学系においては、これら第2のミラー2、SHG結晶6及びビームスプリッタ5を含む副共振器が構成されている。すなわち、SHG結晶6によって倍波(532nm)に変換されたレーザ光は、ビームスプリッタ5の第2のミラー2側の面によって反射されて主共振器外に出射され、プリズム7を経て第3のミラー3に至る。そして、第2のミラーと第3のミラー3とが副共振器を構成している。
【0047】
プリズム7は、図4に示すように、ビームスプリッタ5からのレーザ光が入射される入射面7aと、この入射面7aより入射したレーザ光が全反射される反射面8と、反射面8において全反射されたレーザ光が出射される出射面7bとを有して形成されている。出射面7bに対向して、第3のミラー3が配置されている。すなわち、出射面7bからの出射光が第3のミラー3によって反射され、プリズム7を介して第2のミラー2に戻されることにより、副共振器が構成されている。
【0048】
プリズム7の反射面8に対しては、レーザ光は、この反射面で全反射されることとなる入射角で入射される。そして、この反射面8は、近接場顕微鏡としてエバネッセント波を利用するための面ともなっている。すなわち、この反射面8上(プリズム7の外側)にエバネッセント波13が発生し、この反射面8に被測定材料(試料)が接近しエバネッセント波13の領域に入ると、副共振器のレーザ発振に影響が生じるので、副共振器のレーザ発振の変化に基づいて、被測定材料の反射面8への接近を検出することができる。
【0049】
なお、SHG結晶6が配置される位置が第2のミラー2とビームスプリッタ5との間となっていることにより、被測定材料の反射面8への接近によって副共振器のレーザ発振が変化したとき、主共振器の発振は影響を受けないようになっている。
【0050】
第3のミラー3は、波長532nmの光に対して高い反射率を有しており、副共振器のアウトプットミラーとなっている。被測定材料の反射面8への接近によって生ずるシグナル光は、この第3のミラー3を透過して、図3に示すように、ミラー19を経て、第1の光検出器9に入射する。
【0051】
一方、ビームスプリッタ5の裏面(第1のミラー1側の面)においては、基本波(1064nm)の一部が反射される。このようにしてビームスプリッタ5の裏面によって反射されたレーザ光は、参照光として利用される。すなわち、この参照光は、ミラー20,21を経て、ND(Neutral Density)フィルタ22,23により強度をシグナル光と同じ程度に調整されるとともに、SHG結晶10によって倍波(532nm)に変換されて、第2の光検出器11に入射する。
【0052】
第1及び第2の光検出器9,11は、検出感度特性を互いに等しくなされた高速の光検出器である。これら各光検出器9,11の出力は、比較器(減算器)24に入力され、比較結果(差信号)が信号処理装置(Digital Signal Processor)25に送られる。信号処理装置25は、送られた比較結果(差信号)に基づいて、制御装置(controller)26を介して、PZTスキャナ12を制御する。PZTスキャナ12は、ピエゾ素子を用いた3次元ステージであり、被測定材料を支持して、この被測定材料をx,y,zの3軸方向にナノメートルスケールで移動させることができる。
【0053】
そして、プリズム7の反射面8上には、図4に示すように、光プローブとなる平板型近接場チップ17が、マッチングオイルを介して配置されている。PZTスキャナ12によって支持された被測定材料は、反射面8に対向し、この平板型近接場チップ17に接近することとなる。
【0054】
この平板型近接場チップ17は、一般的な顕微鏡において使用するスライドガラスに似た平板形状の誘電体からなるチップであり、表面はナノメートルスケールで平坦化されている。この平板型近接場チップ17の材料としては、市販されている屈折率1.65のガラス板を用いることができる。この平板型近接場チップ17は、従来の針状のプローブ、ファイバプローブに比較して、取扱いが容易である。
【0055】
また、この平板型近接場チップ17は、被測定材料に対向する表面のほぼ中央に、直径及び高さが50nm乃至100nm程度の微小突起を有している。この突起部分は誘電体でもよいし、金属であってもよい。この微小突起により、平板型近接場チップ17の表面上に形成されるエバネッセント場が乱され、エバネッセント波13は、散乱光に変換される。この平板型近接場チップ17は、プリズム7上に載せた状態で、顕微鏡下で位置合わせを行えば、被測定材料に対する位置合わせが容易に行える。
【0056】
被測定材料が平板型近接場チップ17に波長程度の距離まで接近すると、エバネッセント波を介して副共振器における発振に影響が生ずる。レーザ媒体自体の光学非線形効果を利用したモード同期短パルスの発振は、共振器(キャビティ)内のパワーに大きな依存性をもつため、このとき、副共振器におけるSHG発振強度が弱くなる。このように副共振器における発振強度が弱くなること自体は、上述したように、主共振器における発振に影響を与えない。
【0057】
すなわち、この光学系における主・副共振器は、モードロックレーザとして動作している。平板型近接場チップ17に対する被測定材料の距離の変化により相互作用に変化が生ずると、副共振器におけるモードロックレーザの横モード(TEM00ガウシアン形状等)のビーム径が変化する。これは、モードホッピングではない。このようにレーザ光のビーム径が変化することにより、プリズム7の反射面8での相互作用量も変化するため、結果として、第1の光検出器9において観測されているレーザ強度(シグナル光強度)が変化することとなる。
【0058】
このような副共振器におけるレーザ強度の変化を、主共振器における発振に対応している参照光を基準として検出すれば、平板型近接場チップ17に対する被測定材料の距離の変化を検出することができる。
【0059】
なお、レーザ発振の繰返しは1kHzで行っている。毎回の繰返し発振において、主共振器からの参照光と副共振器からのシグナル光との強度差を信号処理装置25においてロックイン検出することで、さらに平板型近接場チップ17と被測定材料との間の距離の検出感度を高めることができる。その結果、平板型近接場チップ17と被測定材料との間の距離を安定して検出することができ、この検出結果に基づいて、これら平板型近接場チップ17と被測定材料との間の距離が一定となるように制御することができる。
【0060】
具体的な距離制御の数値は、利用する光の波長と、用いるプリズム7の屈折率や入射角度に依存するが、これは、図2に示した距離Dにほぼ等しくなる。
【0061】
プリズム7の反射面8上に発生するエバネッセント波の空間分布は、図4に示すように、平行な縞状のものとなる。すなわち、この光学系においては、上述のように、光共振器が構成されているので、プリズム7内を透過するレーザ光は、入射方向に進行する光とこれの逆方向に進行する光の両方がある。そのため、反射面8上に生ずるエバネッセント波13は、入射波と反射波との干渉波となっている。図4に示すように、反射面8に垂直な軸をz軸とし、反射面8に平行な軸をx軸及びy軸としたとき、エバネッセント波13がなす縞は、y方向に平行な縞となる。この縞の間隔Gは、プリズム7の屈折率をn、プリズム7内のレーザ光の波長をλ、反射面8に対する入射角をθとしたとき、以下の(3)式のように示される。
【0062】
G=λ/(2nsinθ) ・・・・・・・・・・(3)
この事実は、A.J.Meixner et al.,Appl.,Opt(33)34,7995-8000(1994)、DP.Tsai et al.,Ultramicroscopy 57,130-140(1995)においても確認されている。
【0063】
そして、本発明に係るエバネッセント波を利用した光距離制御方法を実施する装置としては、図5に示すように、上述の実施の形態におけるプリズム7に代えて、NA(開口数)が1.4程度と大きな対物レンズ14を用いて構成することができる。
【0064】
この対物レンズ14に対しては、ビームスプリッタ5により反射された副共振器において発振しているレーザ光が、ミラー27により反射されて光軸に平行に入射される。対物レンズ14に入射されたレーザ光は、図6に示すように、平板型近接場チップ17に入射され、この平板型近接場チップ17の表面部において集光されて全反射され、対物レンズ14に戻る。対物レンズ14に戻ったレーザ光は、図5に示すように、ミラー28によって反射されて、副共振器をなす第3のミラー3に向かう。
【0065】
この光学系は、上述のプリズム7が対物レンズ14に置き換わっている以外は、構成上に差異はないが、後述するように、プリズム7を用いた構成とは異なる効果が得られる。なお、対物レンズ14としては、例えば、オリンパス社製「APO100XOHR−SP3」(エバネッセント波用対物レンズ)等を使用することができる。
【0066】
この対物レンズ14に入射されるレーザ光は、図6に示すように、対物レンズ入射口15の大きさまでビーム径を拡大され、マスク16によって、NA1.4以下に相当する部分をカットされたリング状のビームとなされて対物レンズ14に入射される。
【0067】
このように、NA1.4程度に相当する部分からなるリング状のビームが対物レンズ14に入射されることにより、平板型近接場チップ17においては、全反射照明ができることとなる。この場合にも、入射波と反射波とによる干渉パターンが平板型近接場チップ17の表面に生ずるが、その形は同心円状のリングとなる。このときのエバネッセント波の空間分布を計算すると、図7に示すように、同心円状の縞状となっている。そして、このように対物レンズ14を用いた場合には、XY平面内の同心円パターンとその中心部分で強度が最大である分布を持たせることが可能であり、深さZ方向にも空間分布が得られ、これを計算すると、図7に示すような分布となっている。このときのエバネッセント波の分布における縞の間隔は、上述の(3)式により、およそ波長の半分の周期となる。
【0068】
そして、図6に示すように、平板型近接場チップ17をこの同心円状干渉パターンの中心部にセットすることにより、チップ部分を用いた距離検出(制御)を行うことが可能となる。
【0069】
平板型近接場チップ17は、従来の開口型プローブのように金属で覆われていないために、AFMプローブとして空間分解能の高い計測が行え、近接場光学計測においても、高分解能の検出が行える。また、この光学系においては、近接場相互作用を行った結果の検出光は、被測定材料に対して励起光側からも反対側からも検出することができる。
【0070】
さらに、対物レンズ14を用いた光学系においては、この対物レンズ14の中心部分を通常の顕微鏡光学系として利用できるため、広い波長範囲での光学計測を行うことができ、偏光の制御も容易である。したがって、本発明は、吸収測定、蛍光測定、時間分解吸収測定、時間分解蛍光測定等に利用可能である。さらに、本発明は、光記録、光加工技術など、幅広いアプリケーションに利用することができる。
【0071】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係るエバネッセント波を利用した光距離制御方法においては、平板型の近接場チップを光プローブとして用いている。この平板型の近接場チップは、取扱いが容易である。また、この平板型の近接場チップは、プリズム、もしくは、対物レンズの上に載せた状態で、顕微鏡下において、被測定材料に対する位置合わせが容易に行える。さらに、この平板型の近接場チップにおいては、制御光や励起光とのカップリングが容易であり、被測定材料に対する光のもれがないので、被測定材料の光退色を生じさせることがない。
【0072】
このように、本発明においては、従来のように先鋭化された探針から構成されている光プローブという形態を採らずに、平板型のプローブ(近接場チップ)を利用していることにより、操作の煩雑さが解消されるとともに、システムの小型化が可能となり、光記録再生装置などにも応用可能である。
【0073】
また、本発明においては、微小発光が針状のプローブの先端にあるものではないため、プローブ(探針)自体を破壊してしまうことがなく、プローブの取り替え作業も必要ないという点で安価な装置を使用することができ、操作性は格段に向上する。
【0074】
また、本発明は、真空中、気体中、液体中のいずれにおいても動作可能な走査型近接場顕微鏡(プローブ顕微鏡)を提供することができる。
【0075】
さらに、本発明においては、プリズムや高開口数(NA)の対物レンズを用いて光プローブに光束を入射させるため、光学系の調整を容易に行うことができ、また、光プローブとして作製が容易で安価な近接場チップを利用できるので、操作性のよい走査型近接場顕微鏡を提供することができる。
【0076】
そして、本発明においては、利用する光源としてレーザ共振器自体を内部構成として持っているために、高感度検出が可能である。本発明においては、エバネッセント波がレーザー発振を行っているレーザ共振器(キャビティー)内に生じており、外部から作用を及ぼすことが可能である構成となっている。すなわち、エバネッセント波に外部から物体(被測定材料)が接近することにより、レーザ発振の状態が変わることになり、この変化を検出することにより、物体(被測定材料)までの距離の検出を行うことができる。
【0077】
すなわち、レーザ共振器における損失の変化により、プローブと物体(被測定材料)との間の距離の検出を行うことにより、感度のよい距離検出を行うことができる。
【0078】
また、本発明におけるレーザとしては、媒体自体の光非線形性を利用したカーレンズモードロックレーザ発振を利用する。これは、自励モードロックのパルスレーザである。2つの異なる波長に対する二重レーザキャビティからなっており、両者の差をロックイン検出することによって、検出感度と時間応答性を上げている。
【0079】
本発明は、広い波長範囲で利用でき、偏光の制御も容易である。したがって、本発明は、吸収測定、蛍光測定、時間分解吸収測定、時間分解蛍光測定等に利用可能である。さらに、光記録、光加工技術など、幅広いアプリケーションに利用することができる。
【0080】
すなわち、本発明は、プローブと被測定材料との間の距離の検出操作を容易とすることができ、また、プローブの交換や取扱いを容易とすることができ、さらに、記録再生装置や分析装置に応用した場合に、これら装置の小型化を図ることができるエバネッセント波を利用した光距離制御方法を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエバネッセント波を利用した光距離制御方法において、エバネッセント波が物質の表面に浸みだす様子を示す側面図である。
【図2】上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において、エバネッセント波が物質の表面に浸みだす様子を計算によりシュミレーションした結果を示すグラフである。
【図3】上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において使用する二重レーザ共振器を有する全反射励起・プリズム光学系の構成を示す側面図である。
【図4】上記全反射励起・プリズム光学系の要部となるプリズムの構成を示す側面図である。
【図5】上記エバネッセント波を利用した光距離制御方法において使用する二重レーザ共振器を有する全反射励起・プリズム光学系の構成の他の形態を示す側面図である。
【図6】上記図5に示した全反射励起・プリズム光学系の要部となる対物レンズの構成を示す側面図である。
【図7】上記図5に示した全反射励起・プリズム光学系において得られるエバネッセント波の干渉パターンを計算によりシュミレーションした結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1のミラー
2 第2のミラー
3 第3のミラー
4 Nd:YAG結晶
5 ビームスプリッタ
6 SHG結晶
7 プリズム
8 反射面
9 第1の光検出器
10 SHG結晶
11 第2の光検出器
12 PZTスキャナ
13 エバネッセント波(干渉波)
14 対物レンズ
15 対物レンズ入射口
16 マスク
17 平板型近接場チップ

Claims (11)

  1. 光プローブと被測定材料との間の距離を検出して制御する光距離制御方法であって、
    測定光を透過させる誘電体からなる光プローブとこの光プローブの屈折率よりも小なる屈折率を有する媒質との平面状の界面において、上記光プローブ内を透過してきた測定光が全反射されることにより該光プローブの表面に生ずるエバネッセント波の状態を、第1のミラーと、この第1のミラー側から入射された測定光が上記平面状の界面において全反射される全反射光を上記平面状の界面を介して上記第1のミラーに戻すように配置された第2のミラーとを有する光共振器におけるレーザ発振に基づいて測定し、当該測定結果に基づいて、該光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出することを特徴とするエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  2. 上記媒質は、真空、空気、窒素、酸素、その他の不活性または活性ガス、あるいは、これらの混合気体、水、有機または無機溶媒、あるいは、これらの混合溶媒であることを特徴とする請求項1記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  3. 上記光プローブは、上記界面となる面と、この界面に斜めに入射される光束が入射される入射面と、この界面において全反射された光束が出射される出射面とを有するプリズムとして形成されていることを特徴とする請求項1、または、請求項2記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  4. 上記光プローブは、平板状に形成されており、この光プローブに対物レンズによって集光される光束が入射されることを特徴とする請求項1、または、請求項2記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  5. 上記対物レンズは、開口数が1.4以上であって、断面がリング状の光束を入射され、上記光プローブに対して、この光プローブの上記界面に対して傾斜した光束のみを入射させることを特徴とする請求項4記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  6. 上記エバネッセント波による干渉パターンの空間分布に基づいて、上記光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  7. 上記光共振器は、媒質の屈折率が有する非線形性を利用したモード同期共振器であり、かつ、2つの異なる波長光に対する二重共振器であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  8. 上記光共振器の利得媒体は、Nd:YAG結晶、Ti:Al結晶、Cr:LiSrAlF結晶、Cr:MgSiO結晶、Yb:YAG結晶、Yb:CaGdO(BO結晶、Ybガラス、または、Ndガラスのいずれかからなることを特徴とする請求項、または、請求項記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  9. 上記光共振器におけるモード変化を利用したシグナル共振損失の増大に基づいて、上記光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出することを特徴とする請求項、または、請求項記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  10. 上記二重共振器のモード変化を利用したシグナル強度の差に基づいて、上記光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出することを特徴とする請求項、または、請求項記載のエバネッセント波を利用した光距離制御方法。
  11. 測定光を発振するレーザ光源と、
    上記測定光を透過させる誘電体からなり、この誘電体の屈折率よりも小なる屈折率を有する媒質との平面状の界面において、上記誘電体内を透過してきた測定光が全反射されることにより該誘電体の表面にエバネッセント波を生じさせる光プローブと、
    第1のミラーと、この第1のミラー側から入射された測定光が上記平面状の界面において全反射される全反射光を上記平面状の界面を介して上記第1のミラーに戻すように配置された第2のミラーとを有する光共振器と、
    上記エバネッセント波の状態を上記光共振器におけるレーザ発振に基づいて測定する測定手段と、
    上記測定手段の測定結果に基づいて、上記光プローブの表面と上記媒質中の被測定材料との間の距離を検出する検出手段と
    を備える近接場光学顕微鏡。
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