JP4034091B2 - SiF4の精製方法および高純度SiF4ガス - Google Patents

SiF4の精製方法および高純度SiF4ガス Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SiF4中に含まれる極微量のPF3を吸着除去する、高純度なSiF4ガスの精製方法に関する。また、このような高純度なSiF4ガスに関する。
【0002】
【従来の技術】
SiF4は、含フッ素アモルファスシリコン膜の原料として、あるいは光ファイバー用配線の原料として使用されている。
【0003】
SiF4の製造方法も数多く知られており、その代表的なものに、燐酸工場で副生するNa2SiF6を熱分解、或いは硫酸分解する方法がある。
【0004】
一方、従来SiF4の精製方法としてゼオライト(特公昭63−5324号公報)、活性アルミナ(特公昭63−19443号公報)、シリカゲル(特公平4−81523号公報)、ハイドロタルサイト(特開平4−175217号公報)等の吸着剤を用いる方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
燐酸工場で副生するNa2SiF6を熱分解、或いは硫酸分解する方法でSiF4を製造すると、得られたSiF4中にPF3が数百体積ppb程度含まれていることが本発明者らの検討により判明した。この原因は、Na2SiF6中に含まれる僅かな燐分が、分解中に一部がフッ素化したものと考えられる。
【0006】
また、F2ガスと純度99%の金属Siとの反応で製造したものでも、SiF4中にPF3が数十体積ppb程度含まれていることが本発明者らの検討により判明した。これも金属Si中の微量な燐分が反応し副生したものと考えられる。
【0007】
さらに、本発明者らの検討によると、従来SiF4の精製方法に使用されている吸着剤ではSiF4中のPF3の除去効果が殆どないことが判った。
【0008】
特にSiF4を原料とした含フッ素アモルファスシリコン膜においては、その用途によって、P、Bの存在は非常に嫌われる成分である。
【0009】
本発明は、SiF4ガスに含まれるPF3の濃度を十体積ppb未満まで低減することのできるSiF4の精製方法を提供することを目的とする。さらにPF3が10体積ppb未満に低減されたSiF4ガスを提供することも目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の吸着剤を用い、SiF4ガスをこれに通気することで、PF3を十体積ppb未満のレベルまで低減することができることを見い出した。
【0011】
即ち本発明は、不純物としてPF3を含有するSiF4ガスを吸着剤に接触させてPF3を該吸着剤に吸着させる吸着工程を有し、
該吸着剤が、SiO2とAl23を構成成分に含むゼオライトの、交換可能な陽イオンの一部または全部を2価の陽イオンで交換した吸着剤であることを特徴とするSiF4の精製方法である。
【0012】
この方法において、前記ゼオライトが4A型合成ゼオライトであることが好ましい。
【0013】
前記2価の陽イオンがマンガンイオン、亜鉛イオン、マグネシウムイオンおよびコバルトイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
【0014】
前記吸着を、−95〜0℃、空間速度5000H-1以下にて行うことが好ましい。
【0015】
前記生成方法が、前記吸着工程に先立って、前記吸着剤に不活性ガスを通気し200〜600℃で加熱することにより加熱処理を行う加熱処理工程をさらに含むことも好ましい。
【0016】
本発明はまた、SiO2とAl23を構成成分に含むゼオライトの、交換可能な陽イオンの一部または全部を2価の陽イオンで交換した吸着剤で処理された、PF3の濃度が10体積ppb未満であることを特徴とする高純度SiF4ガスである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】
本発明の対象とするSiF4は、少なくともPF3を含むガスであって、PF3以外のガスを含むものであっても良い。また、本発明に掲げる吸着剤に通気する際に、キャリアーガスとしてHe、ArまたはN2ガス等の不活性ガスを混合して通気しても良い。
【0019】
燐酸工場で副生するNa2SiF6を熱分解もしくは硫酸分解して得られるSiF4に含まれるPF3以外のガスとして、例えば、H2、O2、CH4、CO、CO2が数10〜1000ppm程度含まれることがある。製品としてのSiF4の純度を高めるためには、これらは除去することが好ましい。例えばCO2は本発明に係る吸着剤に通気する前に合成ゼオライト(モレキュラーシーブ4A、5A、13X)を用いて除去することができる。H2、O2、CH4、COは蒸留操作によって1ppm未満に除去することができる。
【0020】
本発明において使用される吸着剤は、SiO2とAl23を構成成分に含むゼオライトの交換可能な陽イオンの一部または全部を、2価の陽イオンで交換したものである。イオン交換する前のゼオライトとしては、金属イオンを含有するアルミニケイ酸塩系の合成或いは天然ゼオライトを用いることができ、これらの一般的組成は次式で表される。
【0021】
【化1】
Figure 0004034091
【0022】
(上記式中、MeはX価の金属イオンを表す)
SiO2とAl23の組成割合によって、SiO2成分の少ない低シリカゼオライト、またSiO2成分の多い高シリカゼオライトと呼ばれるものがあるが、いずれも使用できる。中でも、組成および性能が安定である合成ゼオライトが好適に使用される。特に、MeにNaが用いられている4A型と呼ばれる合成ゼオライトは、そのNaイオンの一部または全部を2価の陽イオンで交換して得られる吸着剤のPF3吸着性能が高く、また汎用的に使用可能であることから更に好ましい。
【0023】
次に、上記の如きゼオライトの交換可能な陽イオンの全部または一部を、2価の陽イオンで交換する方法について述べる。
【0024】
本発明に於ける2価の陽イオンとは、例えば周期律表第II族に属するマグネシウム、ストロンチウム、亜鉛、カドニウム;周期律表第IV族に属する鉛、スズ;又は遷移金属であるマンガン、コバルト、鉄、ニッケル等の陽イオンである。これらのうち特にマグネシウム、亜鉛、マンガン、コバルトのイオンが、得られる吸着剤のPF3吸着性能向上に効果的であり、特に好適な2価陽イオンとして挙げられる。
【0025】
交換は、例えば上記の2価イオンの塩化物、硝酸化物等水溶液中にて行うなど、通常の方法を採用できる。交換割合は、得られる吸着剤の吸着性能の観点から、好ましくは20モル%以上、より好ましくは50モル%以上、更に好ましくは70モル%以上である。上限は、100モル%である。交換割合は、この範囲外とすることも可能である。
【0026】
交換割合は、交換前後のゼオライトをそれぞれ王水にて溶解し希釈した後、交換可能な金属および交換した金属をICP(Inductivity Coupled Plasma)または原子吸光法により測定し、その割合をモル%で算出することにより得ることができる。
【0027】
また、上記の方法でイオン交換された市販のゼオライトを吸着剤として用いても良い。
【0028】
陽イオン交換後のゼオライトを本発明では吸着剤として使用する。使用に先立ちアルゴン、He、N2等の不活性ガス流通下、或いは減圧下に於いて、200〜600℃にて加熱し加熱処理することが、吸着性能を向上させる観点から好ましい。
【0029】
吸着を行う際には、上記吸着剤を、吸着を行うための容器に充填し、ここにSiF4を通気する。例えば、加熱処理後の吸着剤をカラムに充填し、SiF4を通気することができる。加熱処理に先立って吸着剤をカラムに充填しておき、カラムを利用して加熱処理を行っても良い。カラム材質は、高温加熱や、以下に述べるSiF4の通気条件から金属製が好ましく、またSiF4は水分を含むと強い腐食性を持つことから、ステンレス、ニッケル等が特に好適に使用される。
【0030】
本発明に於けるSiF4ガスの通気条件について以下に述べる。
【0031】
吸着温度は、好ましくは−95〜0℃、より好ましくは−80〜−20℃、更に好ましくは−75〜−50℃である。このために、SiF4を通気する際の、カラムに充填されたゼオライトの温度を、好ましくは−95〜0℃、より好ましくは−80〜−20℃、更に好ましくは−75〜−50℃に維持する。0℃以下とすることにより、SiF4中のPF3を優れて効率的に吸着除去することを可能とする。またSiF4の昇華点は−95℃である。従って、−95℃以上とすることにより、カラム内部でSiF4が固化し閉塞してしまうことを確実に防止できる。
【0032】
尚、上記温度でSiF4を通気する際、温度と圧力によっては液化する場合がある。カラム内部でSiF4が液化した場合、PF3の吸着除去効果に直接は影響はないものの、液化したSiF4が急激に気化すると、カラムの破裂、漏洩等の可能性があるので十分注意する必要がある。従って、気化状態で通気する方が好ましく、温度に関係なく液化を防止するために、0.2MPa以下の圧力で通気することが好ましい。
【0033】
SiF4ガスの濃度は、不純物成分を除く100体積%濃度のガスを通気しても良いが、キャリアーガスとしてHeまたはN2ガスを5〜20体積%程度混合して通気しても良い。
【0034】
カラムに充填されたゼオライトへのSiF4ガスの通気速度は、SV値(空間速度)で好ましくは5000H-1以下、より好ましくは100〜2000H-1、更に好ましくは、150〜1000H-1とする。SV値が5000H-1を超えると、PF3の吸着率が低下する傾向があるという点で不利である。また、SV値が極端に低い場合、吸着精製に要す時間が長くなり、またカラムのサイズが大きくなることから、コスト的に不利となる。
【0035】
また長時間通気して、カラムよりPF3が検出された場合等、吸着剤の性能が低下した場合には、SiF4の通気を停止し、新しい吸着剤と交換して使用しても良く、または使用後の吸着剤に不活性ガスを通気し200〜600℃で加熱し再加熱処理して、吸着剤を繰り返し使用することもできる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例をもって説明する。
【0037】
SiF4中のPF3の定量は、測定機器としてFPDガスクロ(島津製作所製、商品名:GC−14B)を用い、長さ3mのガラスカラムに、充填剤(GLサイエンス社製、商品名:ポラパック−Q)を充填したものを分析カラムとして用いた。
【0038】
これに、PF3の1000体積ppb、及び100体積ppbの標準ガス(N2バランス)を1Ncc注入し、得られたクロマトグラフから検量線を作成した。この測定方法で、定量下限界として10体積ppbまでの測定が可能である。同様の方法でSiF4ガスを1Ncc注入し、検量線からPF3を定量分析することができる。ここで「Ncc」は、0℃、1atm(0.101MPa)基準のccを意味する。
【0039】
〔実施例1〕
4A型合成ゼオライト(東ソー社製、商品名:ゼオラムA−4、SiO2:44.8質量%、Al23:38.1質量%、Na2O:15.8質量%)100gを、Zn(NO32200gを溶解させた4Lの水溶液に、2日間浸漬させた。その後濾過、洗浄を行い得られたゼオライトを大気中で400℃にて1時間焼成し、吸着剤を作成した。
【0040】
上記の如くイオン交換した吸着剤を、王水に溶解した後、希釈した液について原子吸光法にてNaとZn含有量を測定し、交換割合をモル%で表した。この化学分析結果によれば、Znイオンへの交換割合は、72モル%であった。
【0041】
上記吸着剤3ccを、ステンレスカラムに充填した後、カラムにN2ガスを20Ncc/minで通気し、外部ヒーターで加熱し、内温が300℃になるように設定し、その状態で4時間維持し、加熱処理を行った。
【0042】
上記加熱を停止してカラムを室温まで冷却し、更にカラムを冷媒に浸けて冷却し−50℃に保った。処理対象ガスとして、燐酸工場で副生するNa2SiF6を硫酸分解して得られた、PF3濃度140体積ppbのSiF4ガスを用い、上記カラムにこの処理対象ガスを100Ncc/min(SV値:2000H-1)で通気した。吸着圧力は大気圧とした。
【0043】
通気開始から1時間後、10時間後のカラム出口ガスを、前記ガスクロにて分析したところ、何れもPF3濃度は10体積ppb以下であった。
【0044】
本実施例および以下の実施例、比較例における条件、測定結果を表1に示す。
【0045】
〔実施例2〕
ガス純度99.995体積%のSiF4ガスに市販のPF3ガスを混合し、PF3濃度10体積ppmのSiF4ガスを調整し、このガスを処理対象ガスとしたこと、およびその流量を、50Ncc/min(SV値:1000H-1)として通気したこと以外は、実施例1と同様にして、通気を開始した。
【0046】
そして、前記ガスクロにより、カラム出口のPF3濃度が10体積ppb以上となるまでの吸着量を測定した。この測定結果から、ゼオライト1ccあたりのPF3の吸着量(以下、吸着容量と記す)を算出した。その結果は、表1に示す如く、15.2Ncc−PF3/cc−吸着剤であった。
【0047】
〔実施例3〜5〕
実施例3〜5においては、4A型合成ゼオライト(東ソー社製、商品名:ゼオラムA−4)100gを、それぞれZnCl2180g、MgCl2130g、CoCl280gを溶解させた4Lの水溶液に2日間浸漬させた。その後濾過、洗浄を行い得られたゼオライトを大気中で400℃にて1時間焼成し、吸着剤を作成した。この吸着剤を用いたこと以外は実施例2と同様にして吸着容量を測定した。
【0048】
〔実施例6〕
高シリカゼオライト(東ソー社製。商品名:HSZ−610NAA。化学組成、SiO2:79.2質量%、Al23:13.1質量%、Na20:8.0質量%。構造:モルデナイト型)100gを、MgCl2150gを溶解させた4Lの水溶液に、2日間浸漬させた。その後濾過、洗浄を行い得られたゼオライトを大気中で400℃にて1時間焼成し、吸着剤を作成した。
【0049】
化学分析結果によれば、交換可能なNaイオンからMgイオンへの交換割合は、55モル%であった。
【0050】
このゼオライトを、3cc容量のステンレスカラムに充填した後、カラム内部を100Pa減圧下に真空引きし、外部ヒーターで加熱し、内温が300℃になるように設定し、その状態で4時間維持し加熱した。
【0051】
それ以外は実施例2と同様に実施し、この場合における吸着容量は、表1に示す通りであった。
【0052】
〔実施例7〕
実施例6で使用した高シリカゼオライト(東ソー社製。商品名:HSZ−610NAA)を、MgCl2200gを溶解させた4Lの水溶液に、2日間浸漬させたこと以外は、実施例6と同様にして、吸着容量を求めた。
【0053】
〔実施例8〕
モルデナイト構造の天然ゼオライト(日東粉化工業社製、商品名:日東ゼオライト5号。構造式:(Ca,K2,Na2)[AlSi6122・7H2O、含有量:SiO2:70.4質量%、Al23:12.5質量%、Na:1.1質量%、K:1.4質量%、Ca:1.8質量%)100gを、CoCl280gを溶解させた5Lの水溶液に、3日間浸漬させた。その後濾過、洗浄を行い、得られたゼオライトを大気中で400℃にて1時間焼成し、吸着剤を作成した。
【0054】
化学分析結果によれば、交換可能なNa、KイオンからCoイオンへの交換割合は57モル%であった。
【0055】
この吸着剤を用いた以外は、実施例2と同様に実施し、この場合における吸着容量は、表1に示す通りであった。
【0056】
〔実施例9〜10〕
PF3濃度10体積ppmのSiF4の流量を、それぞれ100Ncc/min(SV値:2000H-1)、250Ncc/min(SV値:5000H-1)で通気した以外は、実施例2と同様に実施した。この場合における吸着容量は、表1に示す通りであった。
【0057】
〔実施例11〜14〕
実施例11〜14において、PF3濃度10体積ppmのSiF4を通気する際の、カラムの温度をそれぞれ0℃、−20℃、−70℃、−95℃とした以外は、実施例2と同様に実施した。この場合における吸着容量は、表1に示す通りであった。
【0058】
〔実施例15〕
実施例2でPF3の吸着容量を測定した後のカラムの冷媒を除き、N2ガスを100Ncc/minで通気しながら室温になるまで放置し、その後、2℃/minの昇温速度で加熱し、さらに300℃で4時間維持して加熱処理し、吸着剤の再生を行った。
【0059】
再生後、この吸着剤を、実施例2と同様に、PF3濃度10体積ppmのSiF4ガスを通気して、PF3の吸着量を測定した。その結果は、表1に示す如く、15.0Ncc−PF3/cc−吸着剤であり、上記のように再生することにより新たに製造した吸着剤と同様の効果が得られることが判った。
【0060】
〔比較例1〕
実施例2において、吸着剤として4A型合成ゼオライト(東ソー社製、商品名:ゼオラムA−4)をそのまま用いた以外は、実施例2と同様に実施した。この場合における吸着容量は、表1に示す通りであった。
【0061】
〔比較例2〕
実施例8において用いたモルデナイト系天然ゼオライト(日東粉化工業社製、商品名:日東ゼオライト5号)を吸着剤としてそのまま用いた以外は、実施例2と同様に実施した。この場合における吸着容量は、表1に示す通りであった。
【0062】
【表1】
Figure 0004034091
【0063】
【発明の効果】
本発明の方法に於ける特定の吸着剤は実施例に示した如くPF3の吸着容量が大きく、また再生が可能である等優れた吸着性能を有し、本発明によれば、SiF4ガスに含まれるPF3の濃度を10体積ppb未満に低減することのできるSiF4の精製方法が提供され、また、PF3が10体積ppb未満に低減されたSiF4ガスが提供された。特にSiF4中のPF3の除去に有効な吸着剤が過去に殆ど報告例がなく、本発明の方法によって初めて有効なPF3の除去精製方法が提供されるものである。

Claims (6)

  1. 不純物としてPF3を含有するSiF4ガスを吸着剤に接触させてPF3を該吸着剤に吸着させる吸着工程を有し、
    該吸着剤が、SiO2とAl23を構成成分に含むゼオライトの、交換可能な陽イオンの一部または全部を2価の陽イオンで交換した吸着剤であることを特徴とするSiF4の精製方法。
  2. 前記ゼオライトが4A型合成ゼオライトである請求項1記載の精製方法。
  3. 前記2価の陽イオンがマンガンイオン、亜鉛イオン、マグネシウムイオンおよびコバルトイオンからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1または2記載の精製方法。
  4. 前記吸着を、−95〜0℃、空間速度5000H-1以下にて行う請求項1〜3のいずれか一項記載の精製方法。
  5. 前記吸着工程に先立って、前記吸着剤に不活性ガスを通気し200〜600℃で加熱することにより加熱処理を行う加熱処理工程をさらに含む請求項1〜4のいずれか一項記載の精製方法。
  6. SiO2とAl23を構成成分に含むゼオライトの、交換可能な陽イオンの一部または全部を2価の陽イオンで交換した吸着剤で処理された、PF3の濃度が10体積ppb未満であることを特徴とする高純度SiF4ガス。
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