JP4033778B2 - 蒸し調理具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロ波を利用して蒸し調理を行う蒸し調理具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の蒸し調理具は、電波透過性材で構成した有底容器と、該容器内に底面と間隔を設けて収納され、底面に蒸気通孔を有するアルミニウム製内容器と該内容器の上縁に支承され内容器を覆うステンレス製の蓋とから構成し、有底容器に入れた水をマイクロ波で加熱して蒸気を発生させ、蒸気通孔を介して内容器上に載置した食品を蒸し調理を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭61−32245号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、マイクロ波加熱は、食品に含まれる水分を直接振動させて、短時間で加熱できる特徴がある。水を加熱して蒸気を発生させる場合も、食品と同様に水も温度上昇できるが、加熱する量は食品に含まれる水分量より圧倒的に多いので、食品加熱より時間がかかる。このため、マイクロは加熱の特徴である短時間加熱が阻害されてしまう。
【0005】
特に、特許文献1に記載のような構成では、マイクロ波により食品を直接加熱できる構成とはなっておらず、また熱源としてガスなどの輻射熱を使用する加熱と異なり、食品雰囲気を加熱せず、マイクロ波加熱で有底容器に入れた水を加熱し、発生した蒸気で食品を加熱して蒸し調理を実行するため、調理に要する時間が長時間となってしまう。
【0006】
本発明は、斯かる課題を解決するために為されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に記載の蒸し調理具は、食品載置面と側壁とを有し、内部に水を貯留するマイクロ波を透過する材料から形成されたトレーと、前記食品載置面の裏面に、該食品載置面より少し小さな面積で外周に配置されない部分を有するように配置される、マイクロ波を吸収し発熱する発熱体と、前記トレー内に配置され、食品を載置する調理面を有し、該調理面に蒸気を通過させる貫通孔を有する金属製の食品載置台と、前記食品載置台と放電が起こらない距離以上離なれて前記食品載置台上の食品を覆マイクロ波を透過しない材料から形成された蓋と、を備え、前記蓋と前記食品載置台とのトレーから及び蓋と発熱体の間のトレーからトレー内へマイクロ波の侵入可能な構成にしたことを特徴とする。
【0009】
た、前記食品載置台は、前記トレーに貯留する水の水面が前記調理面より下部と
なる程度の高さの脚部を有することを特徴とする。
【0010】
また、前記脚部は、前記トレーのコーナー部分に対応する位置に配置することを特徴とする。
【0011】
また、前記脚部は、前記トレーのうち前記発熱体が配置されていない部分に当接することを特徴する。
【0012】
さらに、前記トレーは、少なくとも食品を載置する側の面に前記フッ素コートしていることを特徴する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1において、1は高周波加熱調理器の一実施例となるオーブンレンジ本体、2は食品を収納する加熱室、3は加熱室2の前面開口を開閉するドア、4はオーブンレンジ1に加熱条件の設定や加熱開始の指示を行うコントロールパネルである。
【0014】
前記加熱室2は、上面2a、下面2b、左側面2c、右側面2d及び後面2eから構成されており、下面2bには、後述するように、マグネトロンから供給されるマイクロ波を拡散するために下方に配置された回転アンテナから放射されるマイクロ波を透過する、セラミックなどの材料から形成され、食品を直接載置できる食品載置板5を配置している。即ち、加熱室2内へのマイクロ波の供給は食品載置板5を介して行われるのである。
【0015】
6は食品を載置するトレーとなる角皿、7は加熱室2の左側面2c及び右側面2dの上部に配置した角皿6の載置用上部レール、8は同じく加熱室2の左側面2c及び右側面2dの下部に配置した角皿6の載置用下部レールである。
【0016】
前記角皿6は、図2に示すように、マイクロ波を吸収して発熱する発熱体9が食品載置面の裏面に配置され、本発明の食品載置皿に相当するレンジ焼角皿6aと、前記発熱体9が配置されていない金属製角皿6bとがある。使用者は、所望の調理に合わせて角皿6を使い分けることになる。
【0017】
この角皿6のうちレンジ焼角皿6aは、食品の表面に焦げ目を付けると共に、食品内部をマイクロ波加熱して調理時間を短縮する調理、例えば魚焼き調理に使用されるのであるが、この調理以外に表面に焦げ目をつけ、さらに蒸し調理を行う、例えば茶碗蒸しや焼き餃子などの調理範囲を広げるために、レンジ焼角皿6aに後述する蓋10や金属製の食品載置台11も使用する。このレンジ焼角皿6aは、好ましくは、少なくとも食品を載置する側の面にフッ素コートを施しておくと、清掃性が向上できる。
【0018】
13は加熱室2の上面2aのうち、加熱室2内に食品を収納したときにじゃまにならない位置、例えば右側面2d及び後面2eの近傍位置、すなわち右後部に設けている加熱室2内の温度を検知するオーブンサーミスタ、14は加熱室2の右側面2dの上部に、加熱室2内の赤外線を検知して温度を検知する赤外線センサ(図示しない)が配置されている赤外線検知孔である。前記赤外線センサは、食品から発する赤外線を検知して食品の温度を検知したり、後述する蓋10の温度を検知して、間接的に調理の進行を検知するのに用いられる。
【0019】
食品載置台11や蓋10が載置された前記レンジ焼角皿6aは、図9に示すように加熱室2内に載置用レール8に載置した状態で収納される。なお、図中の黒塗りの矢印は、マイクロ波の伝播方向を示している。
【0020】
図9において、36は加熱室2内に供給するマイクロ波を発振するマグネトロン、37は該マグネトロン36から発振したマイクロ波を加熱室2内に導く導波管、38は導波管37を伝播してきたマイクロ波を加熱室2内に放射し攪拌する回転アンテナ、39は回転アンテナ38に固着され、導波管37内から回転アンテナ38にマイクロ波を伝播する回転軸、40は回転軸39と接続し、回転アンテナ38を回転させる回転モータ、41は食品載置板5の下方で、食品載置板5と加熱室2の底壁42とで形成し、そして下部に導波管37を配置し、さらに回転アンテナ38を収納するアンテナ収納室である。
【0021】
斯かる構成により、マグネトロン9で発振したマイクロ波は回転アンテナ38から食品載置板5を介して加熱室2内に、黒塗りの矢印のように示されるように放射される。そして、レンジ焼角皿6aに到達すると、裏面の発熱体9がマイクロ波により発熱してレンジ焼角皿6a内の水が加熱される。これとは別に、蓋10と発熱体9との間や、発熱体9を透過したマイクロ波がレンジ焼角皿6a内に侵入する。この侵入したマイクロ波も、レンジ焼角皿6a内の水を加熱することになる。これら2つの加熱効果により、マイクロ波加熱のみより早く蒸気を発生させることができるのである。なお、レンジ焼角皿6a内のマイクロ波は、食品載置台11の裏面に当たると、黒塗り矢印のように下方側に反射させられ、レンジ焼角皿6a内の水により多くのマイクロ波を集中させ、この効果によってもより早く蒸気を発生させることができるのである。
【0022】
前記レンジ焼角皿6aについて、図3に基づいて詳細に説明する。レンジ焼角皿6aは、レンジ焼角皿6aの外周縁に設けた縁部15と、該縁部15下方に設けた側壁15aと、食品を載置する食品載置面16と、該食品載置面16の周囲に食品から出る余分な油などをためる溝17と、を有し、これら構成はセラミックにて一体に成形して形成されている。また、食品載置面16の裏面には、食品載置面16より少し小さな面積で、外周に配置されない部分を有するように発熱体9が配置されている。この発熱体9は、マイクロ波を吸収して発熱する材料、例えば酸化金属皮膜からなり、レンジ焼角皿6aの裏面に塗布、浸含、貼り付けなどの方法により形成している。
【0023】
なお、レンジ焼角皿6aは前述のようにセラミック製に限らず、アルミニウムなど熱伝導の良い金属に、発熱体9が形成されたセラミック板を取付けた構成でも良い。
【0024】
前記蓋10は、図4に示すように、下端部18全周に亘って下方に延設した垂下片19と、水平方向に延設した水平片20と、ミトン25等を嵌めた手でも掴み易いように頂上部に外方へ水平方向に延出させたフランジ21を有する取手22と、レンジ焼角皿6aのコーナー部付近を窪ませた窪み部23と、蓋10内の蒸気の抜き孔10aと、レンジ焼角皿6aに載置したときレンジ焼角皿6aの発熱体9の外周より内側に対向する蓋内面に位置し、下方に突出した凸部24とを備えている。そして、蓋10は、金属製のほか、金属材料と樹脂とを張り合わせたものや、樹脂材に金属メッキしたもの、またはカーボンや金属パウダーを混入した樹脂などのマイクロ波を透過しない材料から形成されている。
【0025】
斯かる蓋10の構成により、レンジ焼角皿6aに蓋10を被せるときは、レンジ焼角皿6aの側壁15aに蓋10の垂下片19を沿わせて当接し、かつレンジ焼角皿6aの側壁15a上端、即ちレンジ焼角皿6aの周縁部の縁部15に蓋10の水平片20を当接するように載置する。前述の垂下片19及び水平片20の存在により、レンジ焼角皿6aと蓋10とで形成される空間の機密性が高まり、蒸し調理が実現できるのである。
【0026】
また、蓋10に窪み部23を設けることで、図5に示すように、蓋10をレンジ焼角皿6aに被せても、レンジ焼角皿6aを、ミトン25を嵌めた手でもしっかり持てるようになるのである。
【0027】
さらに、蓋10内面に凸部24を設けることで、図6及び図7に示すように、食品からはする蒸気が蓋10の裏面に結露し、水滴となって蓋10の裏面を伝わって流れるが、この水滴を発熱体9上に滴下させて、再び蒸気として蒸し調理に寄与させることができるのである。
【0028】
詳細に説明すると、蓋10の裏面を流れる水滴は、もし凸部24が蓋10の裏面に無ければ、垂下片19付近まで到達する。この側壁15a付近は発熱体9が存在せず、レンジ焼角皿6aの中央部付近に比べて温度が低く、垂下片19とレンジ焼角皿6aの側壁15aとの間に水滴となってたまることになる。この状態で、調理が終了し、蓋10をレンジ焼角皿6aから離すと、その振動で、垂下片19に付着した水滴が落下し、台所などの床面をぬらし、使用者が後で清掃するなどの手間をかけることになる。
【0029】
これに対し、凸部24を蓋10の裏面に設けると、蓋10の裏面に結露した水滴が、凸部24付近でたまり、適宜、発熱体9上に滴下する。発熱体9上に滴下した水滴は再び蒸発して、蒸し調理の寄与することになり、調理の仕上りを良好なものとすることができる。また、垂下片19まで到達する水滴は、凸部24より下方の部分の水滴となるので、少なく蓋10をレンジ焼角皿6aから離しても、滴下するほどたまらない。特に、食品から発する蒸気は、上方に上昇するので、凸部24より取手22側により多く結露するので、さらに垂下片19に到達する水滴は減少するのである。
【0030】
次に前記食品載置台11について図8に基づいて説明する。該食品載置台11は、レンジ焼角皿6aの側壁15aと接するとともに補強の役目を有する縁部26と、食品を載置する調理面27と、該調理面27と縁部26との間で、下方に凹ませた段部28と、該段部28の一部を下方にさらに膨出させて形成し、食品載置台11を支持する脚部29と、調理面27に設けた複数の貫通孔30と、調理面27の略中央部に2箇所の使用者の手の指を挿入して食品載置台11を持ち上げられるようにした取り出し穴31とから構成される。そして、この食品載置台11をレンジ焼角皿6a内に載置し、レンジ焼角皿6a内に予め定められた量の水を入れ、食品を調理面27載置して蓋10で覆い、蒸し調理を実行するのに使用するのである。前記貫通孔30は、できればマイクロ波を通過しない程度の大きさであることが望ましい。
【0031】
前記脚部29は、食品載置台11の各コーナー部32、33、34、35付近の段部28をさらに下方に膨出させて形成している。該脚部29の高さは、レンジ焼角皿6aに予め定められた量の水を入れたとき、その水面が調理面27より下方となるような高さに設定されている。
【0032】
このような構成とすることで、もしレンジ焼角皿6aに水を入れ、さらに食品載置台11を設置した状態で使用者がレンジ焼角皿6aを運んだとしても、レンジ焼角皿6aから水がこぼれることを抑制することができるのである。
【0033】
具体的には、使用者は、オーブンレンジ1とは別の場所で、調理のできるようにセットし、オーブンレンジ1まで運んでくるのが普通である。そのため、レンジ焼角皿6aに水を入れて運ぶ際、レンジ焼角皿6aを揺らしてしまうため、角皿6a内の水が波立ち、こぼれてしまう恐れがある。特に、コーナー部32、33、34、35付近からこぼれ易い。そこで、このコーナー部32、33、34、35付近に、食品載置台11の脚部29を設けることにより、水の波が当接し、こぼれるのを抑制する。
【0034】
前記段部28は、コーナー部以外の部分では、下方への膨出量が少ないので、食品載置台11とレンジ焼角皿6aとの間にマイクロ波が進入できるスペースができ、ここから侵入したマイクロ波がレンジ焼角皿6a内の水を加熱し、早期に蒸気が発生できるよう、加熱を促進させている。
【0035】
なお、予め定められた量の水とは、調理器の取扱説明書などに記載され、推奨する水量のことを示している。
【0036】
また、脚部29は、食品載置面16のうちレンジ焼角皿6aの発熱体9の位置しない部分と当接するよう、設けられている。こうすることにより、発熱体9の熱が、直接食品載置台11に伝えられず、少し離れるので、発熱体9の熱により温度上昇を抑制することができるのである。
【0037】
また、前記調理面27の複数の貫通孔30は、蒸し調理時、レンジ焼角皿6aに入れられた水をマイクロ波及び発熱体9により加熱し、発生した蒸気を通過させて、食品を加熱するためのものである。この調理面27の裏面は、発熱体9を通過したマイクロ波をレンジ焼角皿6aの底部の水側に反射させているので、水の加熱の効率をより向上させている。
【0038】
さらに、前記食品載置台11をレンジ焼角皿6a内にセットし、蓋10を覆ったとき、図6に示すように、蓋10と食品載置台11との間で放電が起こらない距離以上離れている。これは、これら調理器具を使用して蒸し調理を行うとき、食品は調理面27の貫通孔30を介して供給される蒸気による加熱だけでなく、蓋10と食品載置台11との隙間からマイクロ波を進入させて、マイクロ波加熱も併用し、加熱時間の短縮も図ろうとするのである。
【0039】
しかしながら、加熱時間を短縮するために、マイクロ波を多く進入させては、蒸気による蒸し調理の効果、ずなわち食品をしっとりふかしあげる状態に仕上がらないので、マイクロ波の侵入量を加減する必要があり、そのために蓋10を金属材料で形成しているのである。
【0040】
斯かる構成において、レンジ焼角皿6aと蓋10と食品載置台11との蒸し調理具を用いた蒸し調理手順は、まず、キッチンの調理台上にレンジ焼角皿6aを置き、その中に予め定められた量の水を入れ、そして食品載置台11をレンジ焼角皿6a内にセットする。食品載置台11は、取り出し穴31を手の指を挿入して持ち上げ、レンジ焼角皿6aにセットする。
【0041】
次に、食品載置台11の調理面27上に茶碗蒸しなどの食品を載置して、蓋10をレンジ焼角皿6aに被せる。その後、使用者が蓋10の窪み部23付近、すなわちレンジ焼角皿6aのコーナー部分を持って、オーブンレンジ1のところまで運ぶ。
【0042】
そして、レンジ焼角皿6aの縁部15の下面を、加熱室2の載置用下部レール8の上面に当接させ、そのまま押し込んでレンジ焼角皿6aを加熱室2内に収納する。
【0043】
レンジ焼角皿6aの収納完了後、ドア3を閉じ、操作部4で加熱条件の設定を行い調理をスタートさせる。これ操作により、蒸し調理を実行するのである。
【0044】
図10において、第2の実施形態の蓋51を有する蒸し調理具を示す。前述の蒸し調理具と同じ機能を有するものは同じ番号を付している。
【0045】
蓋51は、図11に示すように、アルミニウムなどの金属などから形成され、周囲に縁部43を有している。該縁部43は、外端部44を全周にわたって、上方に向けてカールする、すなわち上方に延設して丸く巻き込むように曲げるよう構成させて、加熱室などの壁面に対し、尖がった部分が対向しないようにしている。この蓋51は、マイクロ波加熱を利用した蒸し調理に利用するが、前述の外端部44のカール構成により、縁部43の端部と例えば加熱室との壁面との間で、電界集中による放電が生じないようにしているのである。
【0046】
また、縁部43は、段部45を有している。この段部45は、レンジ焼角皿6aに被せるとき、レンジ焼角皿6aの側壁15aに係合し、容易にレンジ焼角皿6aからずれないように形成している。
【0047】
さらに、蓋51のコーナー部付近の縁部43は、図12に示すように、他の部分に比べて広くなるように形成されている。使用者は、ミトン25をはめた手で、蓋51を被せたレンジ焼角皿6aを持ち上げることになるが、前述の蓋51を使用することにより、ミトン25をはめた手でも、外端部44と蓋10の本体との間に窪んで形成した縁部43に入れて持ち上げられる。特に、コーナー部は縁部43が広く形成されているので、加熱室2へのレンジ焼角皿6aの出し入れの際に、さらに持ちやすくなり、使用者はしっかり持ち上げることができるのである。
【0048】
なお、蓋51には、頂上部に金属製のリング形状の取手46が設けられている。
【0049】
図13において、第3の実施形態の蓋52を有する蒸し調理具を示す。
【0050】
47は、蓋52の頂上部に設けられ、水を貯留する水タンク、48は蓋52の裏面に形成され、水タンク47の水をレンジ焼角皿6aに供給する水路、49は取手50と連動し、水タンク47の水を水路48を介して少量ずつレンジ焼角皿6aの底部に供給させるタンク弁である。
【0051】
前記タンク弁49は、取手50を上動すると開放し、下動すると閉塞するよう動作するものである。なお、本発明はこれに限らず、タンク弁41を形状記憶合金で形成されたスプリングなどと係合させ、蓋52内の温度が所定温度以上になったとき、弁を開放するように動作させても良い。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、マイクロ波加熱のみにより蒸気を発生させるのでなく、マイクロ波加熱により発熱する発熱体による加熱も加えて蒸気用の水を加熱するので、蒸気発生するまで短時間化が図られ、蒸し調理の時間を短縮できるとともに、使い勝手の良い蒸し調理具を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のオーブンレンジのドアを開放したときの外観図である。
【図2】角皿の外観図である。
【図3】(a)はレンジ焼角皿の上面図、(b)はレンジ焼角皿の断面図である。
【図4】(a)はレンジ焼角皿に蓋を当接させたときの外観図、(b)はレンジ焼角皿に蓋を当接させたときの断面図である。
【図5】蓋を被せたレンジ焼角皿を上面から見た図である。
【図6】蓋の裏面の凸部とレンジ焼角皿の発熱体との関係を示す要部断面図である。
【図7】蓋の裏面の凸部とレンジ焼角皿の発熱体との関係を示す上面透視図である。
【図8】食品載置台の外観を示し、(a)は外観斜視図、(b)は側面図である。
【図9】図1中のドアの長手方向に平行な方向に切断したオーブンレンジ本体の概略断面図である。
【図10】(a)はレンジ焼角皿に第2の実施形態の蓋を当接させたときの外観図、(b)はレンジ焼角皿に第2の実施形態の蓋を当接させたときの断面図である。
【図11】第2の実施形態の蓋のとレンジ焼角皿の発熱体と食品載置台との関係を示す要部断面図である。
【図12】第2の実施形態の蓋を被せたレンジ焼角皿を上面から見た図である。
【図13】第3の実施形態の蓋のとレンジ焼角皿の発熱体と食品載置台との関係を示す図9と同様な方向の概略断面図である。
【符号の説明】
1 オーブンレンジ本体
2 加熱室
5 食品載置板
6a レンジ焼角皿
9 発熱体
10、51、52 蓋
11 食品載置台

Claims (5)

  1. 食品載置面と側壁とを有し、内部に水を貯留するマイクロ波を透過する材料から形成されたトレーと、
    前記食品載置面の裏面に、該食品載置面より少し小さな面積で外周に配置されない部分を有するように配置される、マイクロ波を吸収し発熱する発熱体と、
    前記トレー内に配置され、食品を載置する調理面を有し、該調理面に蒸気を通過させる貫通孔を有する金属製の食品載置台と、
    前記食品載置台と放電が起こらない距離以上離なれて前記食品載置台上の食品を覆マイクロ波を透過しない材料から形成された蓋と、
    を備え、前記蓋と前記食品載置台とのトレーから及び蓋と発熱体の間のトレーからトレー内へマイクロ波の侵入可能な構成にしたことを特徴とする蒸し調理具。
  2. 前記食品載置台は、前記トレーに貯留する水の水面が前記調理面より下部となる程度の高さの脚部を有することを特徴とする請求項1に記載の蒸し調理具。
  3. 前記脚部は、前記トレーのコーナー部分に対応する位置に配置することを特徴とする請求項2に記載の蒸し調理具。
  4. 前記脚部は、前記トレーのうち前記発熱体が配置されていない部分に当接することを特徴する請求項2または請求項3に記載の蒸し調理具。
  5. 前記トレーは、少なくとも食品を載置する側の面に前記フッ素コートしていることを特徴する請求項1から請求項4のうちいずれか1つに記載の蒸し調理具。
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