JP4033713B2 - 農用高所作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、果樹園での管理作業や収穫作業などを行う際に使用する農用高所作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような農用高所作業機においては、例えば特開2001−71952号公報などで開示されているように、走行機体に上下揺動可能かつ左右揺動可能にブームを装備し、そのブームの先端に搭乗作業部を固定装備するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
つまり、上記の従来技術では、果樹などに対する機体の左右方向での搭乗作業部の位置調節を行う際には、搭乗作業部だけでなく重量の大きいブームをも走行機体の左右方向に揺動偏倚させることから、走行機体の左右中心上からの搭乗作業部の左右方向への移動量が大きいほど機体の安定性が著しく低下する不都合を招くようになり、この不都合を回避するためには、アウトリガー装置を装備する、あるいは、走行機体に装備される左右の走行装置のトレッドを大きくするなどの手段を講じる必要があり、これによって、製造コストの高騰や機体の大型化などを招くようになっていた。
【0004】
本発明の目的は、果樹などに対する機体の左右方向での搭乗作業部の位置調節を、機体の安定性が著しく低下する不都合を招くことなく行えるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、農用高所作業機において、前後に車輪を備えたホイール式の走行装置を装備した走行機体に、その左右中心上で上下揺動可能にブームを装備し、前車輪の後部近傍における走行機体の左右横側部にコンテナを載置する載置部を備え、前記ブームの先端に上下向きの支軸を介して搭乗作業部を連結し、該搭乗作業部に、前記コンテナを載置する載置台を一体装備するとともに、該載置台を搭乗運転部を下降させた状態で、且つ搭乗作業部が前向き姿勢のときに、前記載置台の後端が側面視で前記前車輪上に位置するように備え、前記支軸を搭乗作業部の背部で且つ前記載置台の搭乗作業部寄りに位置するように配置し、搭乗作業部と載置台とを前記支軸周りに左右揺動可能に構成し、前記搭乗作業部に、搭乗用の基台と搭乗者の胴回りを囲む保護枠と乗降用の開閉扉を備え、前記載置台を、前記搭乗作業部の背部で、前記支軸及び前記ブームよりも上位の位置で、且つ前記保護枠の上端位置よりも低い位置に設け、前記ブームを下降揺動させて搭乗運転部を下降させた状態で、前記搭乗作業部を左右方向に揺動させて、前記載置台を斜め後方に回動させることによって、前記載置台の後部における回動方向の横外側部が走行機体の左右横側部に備えた前記載置部の横方向機体内側端部よりも外側に位置する状態となって前記載置台が前記載置部に対して左右方向位置で近づき、且つ前記載置台の後部が前記載置部に向かう位置に位置変更可能に構成したものである。
【0006】
〔作用〕
上記請求項1に記載の発明によると、ブームの先端に搭乗作業部を左右揺動可能に連結したことによって、搭乗作業部の機体の左右方向での位置調節を行う際には、搭乗作業部のみを走行機体の左右方向に揺動偏倚させるだけでよく、重量の大きいブームを走行機体の左右方向に揺動偏倚させる必要がないことから、果樹などに対する機体の左右方向での搭乗作業部の位置調節を、機体の安定性が著しく低下する不都合を招くことなく行えるようになる。
【0007】
又、走行機体の左右中心上でブームが上下揺動することから、乗降時における搭乗作業部の地上高が低くなるようにブームの下限位置を低く設定して、搭乗作業部に対する乗降を行い易くしても、走行機体に装備される左右一対の走行装置や載置部に載置されるコンテナにブームが干渉する不都合の発生を未然に回避することができる。
【0008】
しかも、収穫後は、ブームを下げて搭乗運転部を下降させた状態で、搭乗作業部を左右揺動させて載置台を斜め後方に回動させることによって、載置台の後部における回動方向の横外側部が走行機体の左右横側部に備えた載置部の横方向機体内側端部よりも外側に位置する状態となって搭乗作業部の背部に装備した載置台を走行機体の横側部に備えた載置部に対して左右方向位置で近づき、且つ載置台の後部が走行機体の横側部に備えた載置部に向かわせることで、収穫物を収納したコンテナの載置台から載置部への移載を容易に行えるようになる。
【0009】
〔効果〕
従って、果樹などに対する機体の左右方向での搭乗作業部の位置調節を、機体の安定性が著しく低下する不都合を招くことなく行えることから、アウトリガー装置を装備する、あるいは、走行機体に装備される左右の走行装置のトレッドを大きくするなどの手段を講じることなく、作業時における機体の安定性の向上を図れるようになり、又、載置部に載置したコンテナや左右の走行装置に対するブームの干渉を未然に回避しながら搭乗作業部に対する乗降の容易化を図れる上に、収穫物を収納した重量のあるコンテナの載置台から載置部への移載の容易化をも図れるようになった。
【0010】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項2に記載の発明では、上記請求項1に記載の発明において、搭乗作業部の左右揺動を、ウォームギア式の減速機構を備えた電動モータで行うように構成した。
【0011】
搭乗作業部の左右揺動を油圧式のアクチュエータで行う場合には、そのアクチュエータに対する作動油の流動状態を切り換える切換弁を要し、又、アクチュエータや切換弁などに対する配管作業を行った上に、搭乗作業部に装備される操作具と切換弁とを連係する必要がある。しかも、切換弁として手動式のものを採用すると、操作具と切換弁とをプッシュプルワイヤなど介して機械的に連係する必要があることから、操作具と切換弁との連係が複雑で面倒なものになる不都合を招くようになり、又、プッシュプルワイヤなどをバンドなどで固定することで、押し引き操作する際の摺動抵抗が大きくなって操作性が悪くなる不都合を招く虞があり、これらの不都合を回避するために、切換弁として電動式のものを採用すると、電動式のものは手動式のものに比較して高価であることから、製造コストが嵩む不都合を招くようになる。
【0012】
そこで、上記請求項2に記載の発明では、搭乗作業部の左右揺動を電動モータで行うようにしているのであり、これによって、操作具の操作を検出する検出手段や電動モータなどに対する簡単な配線作業を行うことで、切換弁を設けることなく、又、面倒な配管作業を行わなくても、搭乗作業部を操作具の操作によってスムーズに左右揺動させることができる。
【0013】
しかも、電動モータにウォームギア式の減速機構を備えたことで、搭乗作業部を左右揺動させた際の慣性や傾斜地での搭乗作業部の自重などによる搭乗作業部の不要な左右揺動を阻止できるようになる。
【0014】
〔効果〕
従って、果樹などに対する機体の左右方向での搭乗作業部の位置調節を、機体の安定性が著しく低下する不都合を招くことなく行えることから、アウトリガー装置を装備する、あるいは、走行機体に装備される左右の走行装置のトレッドを大きくするなどの手段を講じることなく、作業時における機体の安定性の向上を図れるようになり、又、左右の走行装置に対するブームの干渉を未然に回避しながら搭乗作業部に対する乗降の容易化を図れるようになり、その上、搭乗作業部を、連係構造の簡素化や製造コストの削減を図りながら、不要な左右揺動を阻止した状態で操作性良く左右揺動させることができるようになった。
【0015】
〔構成〕
本発明のうちの請求項3に記載の発明では、上記請求項1または2に記載の発明において、前記ブームの先端にギアを固着し、前記搭乗作業部側に前記搭乗作業部を左右揺動させる電動モータを装備した。
【0016】
〔作用〕
上記請求項3に記載の発明によると、搭乗作業部側に電動モータを装備していることから、ブームに電動モータを装備した場合のように、走行機体側のバッテリと搭乗作業部に装備された操作具の操作を検出する検出手段とにわたって配線される電線などとともに、その検出手段と電動モータとにわたって配線される電線をも、搭乗作業部を左右揺動可能に支持する枢支部を跨がせた状態で配線する必要がなく、これによって、検出手段と電動モータとにわたる電線を、搭乗作業部の左右揺動を許容するために長くする必要がなく、又、搭乗作業部の左右揺動を許容する融通を有する状態にブーム及び搭乗作業部に支持させる手間を要することもない。
【0017】
〔効果〕
従って、配線に要するコストの削減並びに配線作業の容易化を図れるようになった。
【0018】
〔構成〕
本発明のうちの請求項4に記載の発明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記搭乗作業部に装備したペダルに、前記搭乗作業部を左右揺動させる電動モータを電気的に連係した。
【0019】
〔作用〕
上記請求項4に記載の発明によると、足による操作で搭乗作業部を簡単に左右揺動させることができ、これによって、収穫物に対する管理作業や収穫物の収穫を両手で行いながらも、搭乗作業部を所望の位置に左右揺動させることができるようになる。
【0020】
〔効果〕
従って、管理作業効率や収穫作業効率の向上を図れるようになった。
【0021】
〔構成〕
本発明のうちの請求項5に記載の発明では、上記請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、走行速度を移動用の高速と作業用の低速に切り換える副変速装置を装備し、前記副変速装置が高速伝動状態に切り換えられ、かつ、前記搭乗作業部が所定高さ以上の高さ位置に位置する状態ではエンジンの作動を阻止する牽制装置を装備した。
【0022】
〔作用〕
上記請求項5に記載の発明によると、搭乗作業部を所定高さよりも低い位置に位置させた安定性の高い状態では、高速走行させることができることから、果樹園内や果樹園間などでの移動を迅速に行えるようになる。又、搭乗作業部を所定高さ以上の高さ位置に位置させた比較的に安定性の低い状態では、高速走行させることができないことから、安定性の低い状態での高速走行によって搭乗作業部の搭乗者に不安感や恐怖心を覚えさせる虞を未然に回避できるようになる。
【0023】
〔効果〕
従って、搭乗作業部の搭乗者に不安感や恐怖心を覚えさせる不都合を招くことなく、移動時間の短縮による管理作業効率や収穫作業効率の向上を図れるようになった。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1には、果樹園での管理作業や収穫作業などを行う際に使用する農用高所作業機の全体側面が示されており、この農用高所作業機は、走行機体1の後端部左右中央に立設された支柱2に、ブーム3を左右向きの支軸4周りに上下揺動可能に連結し、ブーム3の先端に、バスケット状の搭乗作業部5を上下向きの支軸6周りに左右揺動可能に連結することによって構成されている。
【0025】
図1〜7に示すように、走行機体1には、その機動性の向上を図れるようにする点から、その前部に配備される左右一対の駆動輪7と、その後部に配備される左右一対のキャスター輪8とからなるホイール式の走行装置9が装備されている。走行機体1の後部にはエンジン10が搭載され、そのエンジン10の出力軸11と走行機体1の前後中間部に配設された左右向きの中継軸12とにわたって、エンジン10からの動力を高低2段に変速可能なダブルテンション式の副変速装置13が架設され、中継軸12と左右の各駆動輪7との間には、前後進切換装置14とチェーン式の減速伝動装置15とがそれぞれ介装され、左右の各前後進切換装置14は、左右に並設される第1伝動ベルト16と第2伝動ベルト17、及び、第1伝動ベルト16を介して伝達された副変速装置13による変速後の動力を前進動力として減速機構15に伝達する前進状態と、第2伝動ベルト17を介して伝達された副変速装置13による変速後の動力を後進動力として減速機構15に伝達する後進状態と、副変速装置13による変速後の動力を減速機構15に伝達せずに制動する停止状態とに切り換え可能なギヤ式の切換機構18によって構成されている。
【0026】
副変速装置13は、走行機体1の後部に配備された変速レバー19に連係されており、この変速レバー19を操作することで、農用高所作業機を移動用の高速で走行させる状態と作業用の低速で走行させる状態とに切り換えられるようになっている。
【0027】
左右の各前後進切換装置14は、搭乗作業部5の左側部に配備された中立復帰形で左右一対の操向レバー20のうちの対応するものに連係されており、これら左右の両操向レバー20を中立位置に位置させることで、左右の両駆動輪7を制動する停止状態を現出することができ、左右の両操向レバー20を中立位置から前方に操作することで、左右の両駆動輪7を正転駆動させる前方直進状態を現出することができ、左右の両操向レバー20を中立位置から後方に操作することで、左右の両駆動輪7を逆転駆動させる後方直進状態を現出することができ、左右いずれか一方の操向レバー20のみを中立位置から前方又は後方に操作することで、その一方の操向レバー20に連係された左右いずれかの駆動輪7のみを正転駆動又は逆転駆動させる旋回状態を現出できるようになっている。
【0028】
尚、搭乗作業部5の右側部にはアクセルレバー21が配備されており、このアクセルレバー21を前後方向に操作することで走行速度を調節できるようになっている。
【0029】
図1〜6に示すように、ブーム3は、その基端部と支柱2とにわたって架設された複動式の油圧シリンダ22の作動で、走行機体1の左右中心上で上下揺動するように構成されている。ブーム3の先端には、搭乗作業部5が連結される連結部23が左右向きの支軸24周りに上下揺動可能に装備され、この連結部23と支柱2に固定されたブラケット25とにわたって、ブーム3の上下揺動にかかわらず搭乗作業部5を走行機体1の対地姿勢と平行な姿勢に維持するロッド26が架設されている。
【0030】
図1〜3、図6及び図8〜10に示すように、油圧シリンダ22は、それに対する作動油の流動状態を切り換える図外の手動式の切換弁を操作することで作動状態が切り換えられるようになっている。切換弁は、搭乗作業部5の左側部に配備された十字揺動式で中立復帰形のペダル27に、その前後方向への操作に連動して油圧シリンダ22に対する作動油の流動状態を切り換えるように、プッシュプルワイヤ28などからなる連係機構29を介して機械的に連係されている。
【0031】
つまり、ペダル27を前後方向に踏み込み操作することで、搭乗作業部5を走行機体1の対地姿勢と平行な姿勢に維持した状態で昇降させることができるようになっている。
【0032】
図1、図4及び図6に示すように、走行機体1は、前後進切換装置14や減速伝動装置15などを覆うカバー30の前半部が前下がり傾斜するように形成され、ブーム3は、このカバー30に沿う前下がり姿勢の下限位置まで下降揺動させることができ、この下限位置までブーム3を下降揺動させることで、搭乗作業部5を地面に近接させることができ、結果、搭乗作業部5に対する乗降を容易に行えるようになっている。
【0033】
図6及び図14に示すように、ブーム3先端の連結部23には脚部31を取り付けることができ、この脚部31を取り付けた状態でブーム3を下限位置まで下降揺動させると、左右の駆動輪7を浮上させることができて、左右の各減速伝動装置15から延設された前車軸32に対する駆動輪7の連結位置を変更することによるトレッド調節を容易に行えるようになっている。
【0034】
図1〜6、図8〜10、図11、図12及び図15に示すように、搭乗作業部5は、搭乗者の足下を囲む搭乗基台33、搭乗者の胴回りを囲む保護枠34、及び、前方からの乗降を可能にする開閉扉35、などによって構成され、搭乗基台33の背面には、ブーム3の連結部23に上下向きの支軸6を介して左右揺動可能に連結される被連結部36と、収穫物を収納するコンテナ37が載置される載置台38とが装備され、被連結部36には、ウォームギア式の減速機構39を備えた電動モータ40が装備され、減速機構39の出力ギヤ41が、連結部23のボス42に固着装備されたセクターギア43に中継ギア44を介して連動連結されている。
【0035】
電動モータ40は、ペダル27の左右方向への操作を検出する3位置切り換え式のペダルスイッチ45などを介してペダル27に電気的に連係され、ペダルスイッチ45は、ペダル27の左右いずれか対応する方向への踏み込み操作に伴って、電動モータ40に対する通電状態を切り換えて電動モータ40を正転又は逆転させるようになっている。
【0036】
つまり、ペダル27を左右方向に踏み込み操作することで、搭乗作業部5を左右揺動させることができるようになっている。
【0037】
尚、図示は省略するが、搭乗作業部5には開閉扉35を閉じ姿勢で固定保持するロック機構が装備されている。
【0038】
図1〜4及び図6に示すように、載置台38は、それに載置されるコンテナ37とそのコンテナ37に収納される収穫物とともに、搭乗作業部5に対するカウンターウェイトとして機能するように、その後部側が上下向きの支軸6を越えたブーム3側に位置する状態に配備され、又、その高さ位置が、ブーム3を下限位置まで下降揺動させた状態でも、ブーム3や左右の駆動輪7に干渉しない高さ位置に設定され、ペダル27の左右方向への踏み込み操作により、搭乗作業部5とともに左右方向に一体揺動することで、その位置を、走行機体1の左右両横側部に配備されたコンテナ載置用の載置部46のうちの対応するものに向かう位置に変更できるようになっている。
【0039】
図1〜3、図6、図11、図13及び図15に示すように、変速レバー19は、ガイド部材47によって、副変速装置13の高速伝動状態を現出する高速位置と低速伝動状態を現出する低速位置とにわたって操作案内され、ガイド部材47には、変速レバー19の高速位置への操作に基づいて閉じ状態に切り換わる高速スイッチ48が装備されている。
【0040】
一方、ブーム3の連結部23には、ブーム3の上下揺動に伴う左右向きの支軸24周りでの連結部23に対するブーム3の角度変化に基づいて、搭乗作業部5が所定高さ(例えば地面から1mの高さ)以上の高さ位置に上昇した際に閉じ状態に切り換わる高位スイッチ49が装備されている。
【0041】
高速スイッチ48及び高位スイッチ49は、それら両スイッチ48,49の閉じ状態が現出されるのに伴って、メインスイッチ50を介して行われるバッテリ51から点火回路52への通電を阻止するようになっている。
【0042】
上記の構成から、エンジン10が停止している状態において、変速レバー19が高速位置に操作され、かつ、搭乗作業部5が所定高さ以上の高さ位置に位置する場合には、スタータ53によるエンジン10の始動が阻止され、又、エンジン10が作動している状態において、変速レバー19の高速伝状態と搭乗作業部5が所定高さ以上の高さ位置に位置する状態とが現出された場合には、エンジン10が停止するようになっている。
【0043】
つまり、高速スイッチ48及び高位スイッチ49によって、副変速装置13の高速伝動状態が現出され、かつ、搭乗作業部5が所定高さ以上の高さ位置に位置する状態でのエンジン10の作動を阻止する牽制装置54が構成されている。
【0044】
ちなみに、メインスイッチ50は、搭乗作業部5におけるアクセルレバー21の後方に配備されている。
【0045】
以上、要するに、この農用高所作業機では、ブーム3の先端に搭乗作業部5を左右揺動可能に連結したことによって、搭乗作業部5の走行機体1に対する左右方向での位置調節を行う際には、搭乗作業部5のみを走行機体1の左右方向に揺動偏倚させることができ、重量の大きいブーム3を走行機体1の左右方向に揺動偏倚させる必要がないことから、果樹などに対する機体左右方向での搭乗作業部5の位置調節を、機体の安定性が著しく低下する不都合を招くことなく行えるようになっている。
【0046】
又、載置台38が、それに載置されるコンテナ37とそのコンテナ37に収納される収穫物とともに、搭乗作業部5に対するカウンターウェイトとして機能するようになることから、搭乗作業部5をブーム3の先端に安定した状態で左右揺動可能に装備することができ、しかも、ブーム3を下限位置まで下降させた状態で、ペダル27を左右方向に踏み込み操作して、搭乗作業部5を左右揺動させるようにすれば、搭乗作業部5に装備された載置台38を、ブーム3や左右の駆動輪7に干渉する不都合を招くことなく、走行機体1の横側部に備えた載置部46に向かわせることができるので、収穫物を収納した重いコンテナ37であっても、その載置台38から載置部46への移載を容易に行えるようになっている。
【0047】
更に、走行機体1の左右中心上でブーム3が上下揺動することから、走行機体1の前部に装備された左右一対の駆動輪7や走行機体1の左右両横側部に装備される載置部46に載置されたコンテナ37にブーム3が干渉する不都合を招くことなく、搭乗作業部5に対する乗降が行い易くなる下限位置までブーム3を速やかに下降揺動させることができるようになっている
【0048】
その上、搭乗作業部5の左右揺動を電動モータ40で行うことから、油圧式のアクチュエータで行う場合のように切換弁を設けることなく、又、面倒な配管作業を行わなくても、電動モータ40などに対する簡単な配線作業を行うことで搭乗作業部5をスムーズに左右揺動させることができ、又、ペダル27の左右方向の操作を検出するペダルスイッチ45が装備される搭乗作業部5側に電動モータ40を装備していることから、ブーム3に電動モータ40を装備した場合のように、走行機体1側のバッテリ51と搭乗作業部5側のペダルスイッチ45とにわたって配線される電線などとともに、そのペダルスイッチ45と電動モータ40とにわたって配線される電線をも、搭乗作業部5を左右揺動可能に支持する枢支部を跨がせた状態で配線する必要がなく、これによって、ペダルスイッチ45と電動モータ40とにわたる電線を、搭乗作業部5の左右揺動を許容するために長くする必要がなく、又、搭乗作業部5の左右揺動を許容する融通を有する状態にブーム3及び搭乗作業部5に支持させる手間を省けるようになっている。
【0049】
しかも、電動モータ40にウォームギア式の減速機構39を備えたことで、搭乗作業部5を左右揺動させた際の慣性や傾斜地での搭乗作業部5の自重などによる搭乗作業部5の不要な左右揺動を阻止できるようになっている。
【0050】
一方、足によるペダル27の操作でブーム3の上下揺動と搭乗作業部5の左右揺動とを行えることから、収穫物に対する管理作業や収穫物の収穫を両手で行いながらも、搭乗作業部5を所望の位置に昇降並びに左右揺動させることができるようになっている。
【0051】
更に、走行速度を移動用の高速と作業用の低速に切り換える副変速装置13と、副変速装置13が高速伝動状態に切り換えられ、かつ、搭乗作業部5が所定高さ以上の高さ位置に位置する状態ではエンジン10の作動を阻止する牽制装置54を装備したことで、搭乗作業部5を所定高さよりも低い位置に位置させた安定性の高い状態では、機体を高速走行させることができることから、果樹園内や果樹園間などでの移動を迅速に行えるようになり、又、搭乗作業部5を所定高さ以上の高さ位置に位置させた比較的に安定性の低い状態では、機体を高速走行させることができないことから、安定性の低い状態での高速走行によって搭乗作業部5の搭乗者に不安感や恐怖心を覚えさせる虞を未然に回避できるようになっている。
【0052】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)走行機体1の左右一側方のみに載置部46を装備するようにしてもよい。
(2)走行装置9としてクローラ式のものを装備するようにしてもよい。
(3)ブーム3の上下揺動と搭乗作業部5の左右揺動との双方又はいずれか一方を手動レバーの操作で行うように構成してもよい。
(4)請求項1に記載の発明においては、搭乗作業部5の左右揺動を油圧式のアクチュエータで行うように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 農用高所作業機の全体側面図
【図2】 農用高所作業機の全体平面図
【図3】 搭乗作業部を左右揺動させた状態を示す農用高所作業機の全体平面図
【図4】 搭乗作業部を上昇させた状態を示す農用高所作業機の全体側面図
【図5】 搭乗作業部を上昇させた状態を示す農用高所作業機の全体正面図
【図6】 駆動輪を浮上させた状態を示す農用高所作業機の全体正面図
【図7】 走行用の伝動構成を示す図
【図8】 ペダルに対する連係構造を示す要部の縦断側面図
【図9】 ペダルに対する連係構造を示す要部の縦断正面図
【図10】 ペダルに対する連係構造を示す要部の横断平面図
【図11】 ブームと搭乗作業部との連結部周りの構成を示す要部の縦断側面図
【図12】 ブームと搭乗作業部との連結部周りの構成を示す要部の横断平面図
【図13】(イ)変速レバーの操作経路を示す要部の側面図
(ロ)変速レバーの操作経路を示す要部の背面図
【図14】 トレッド調節構造を示す要部の横断平面図
【図15】 牽制装置の構成を示す電気回路図
【符号の説明】
1 走行機体
3 ブーム
5 搭乗作業部
6 揺動支軸
10 エンジン
13 副変速装置
27 ペダル
33 基台
34 保護枠
35 開閉扉
37 コンテナ
38 載置台
39 減速機構
40 電動モータ
43 ギア
46 載置部
54 牽制装置

Claims (5)

  1. 前後に車輪を備えたホイール式の走行装置を装備した走行機体に、その左右中心上で上下揺動可能にブームを装備し、前車輪の後部近傍における走行機体の左右横側部にコンテナを載置する載置部を備え、前記ブームの先端に上下向きの支軸を介して搭乗作業部を連結し、該搭乗作業部に、前記コンテナを載置する載置台を一体装備するとともに、該載置台を搭乗運転部を下降させた状態で、且つ搭乗作業部が前向き姿勢のときに、前記載置台の後端が側面視で前記前車輪上に位置するように備え、前記支軸を搭乗作業部の背部で且つ前記載置台の搭乗作業部寄りに位置するように配置し、搭乗作業部と載置台とを前記支軸周りに左右揺動可能に構成し、前記搭乗作業部に、搭乗用の基台と搭乗者の胴回りを囲む保護枠と乗降用の開閉扉を備え、前記載置台を、前記搭乗作業部の背部で、前記支軸及び前記ブームよりも上位の位置で、且つ前記保護枠の上端位置よりも低い位置に設け、前記ブームを下降揺動させて搭乗運転部を下降させた状態で、前記搭乗作業部を左右方向に揺動させて、前記載置台を斜め後方に回動させることによって、前記載置台の後部における回動方向の横外側部が走行機体の左右横側部に備えた前記載置部の横方向機体内側端部よりも外側に位置する状態となって前記載置台が前記載置部に対して左右方向位置で近づき、且つ前記載置台の後部が前記載置部に向かう位置に位置変更可能に構成してある農用高所作業機。
  2. 前記搭乗作業部の左右揺動を、ウォームギア式の減速機構を備えた電動モータで行うように構成してある請求項1記載の農用高所作業機。
  3. 前記ブームの先端にギアを固着し、前記搭乗作業部側に前記搭乗作業部を左右揺動させる電動モータを装備してある請求項1または2記載の農用高所作業機。
  4. 前記搭乗作業部に装備したペダルに、前記搭乗作業部を左右揺動させる電動モータを電気的に連係してある請求項1〜3のいずれか一つに記載の農用高所作業機。
  5. 走行速度を移動用の高速と作業用の低速に切り換える副変速装置を装備し、前記副変速装置が高速伝動状態に切り換えられ、かつ、前記搭乗作業部が所定高さ以上の高さ位置に位置する状態ではエンジンの作動を阻止する牽制装置を装備してある請求項1〜4のいずれか一つに記載の農用高所作業機。
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