JP4033687B2 - 重量物吊上げスリングの取外し装置 - Google Patents

重量物吊上げスリングの取外し装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重量物を吊上げるためのワイヤロープ、樹脂繊維ロープ、鎖、チェーン等のスリング(sling)を重量物から取外すための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、本出願人はベースとクレーンのフックとの間に上部ワイヤが設けられ、基端がベースに取付けられた下部ワイヤが重量物のワイヤ係合部に係合し、その先端のリングがベースに立設されたマストに嵌入された重量物吊上げ材の取外し装置を特許出願した(特開平7−25578号)。この装置では、ベースは、略長方形に形成された一対のプレートと、これらのプレートを所定の間隔をあけて接合するためにプレートの両側縁に配置される一対の側板と、一対のプレートの下縁中央に配置される下部ブロックとを有する。一対のプレートの中央にはT字孔が互いに対向してそれぞれ形成され、マストはT字孔内に突出するように下部ブロックに立設される。
【0003】
マストに摺動可能に嵌入されたスライダは無荷重状態で第1弾性体によりその上端がマストの上端に一致するように押上げられ、スライダ下降手段は第1弾性体の弾性力に打勝ってスライダを下降させるように構成される。またロック手段はスライダの下降した状態でスライダを一時的に固定し、ロック解除手段はこのスライダの固定を解除するように構成される。更にスライダ下降手段はベース内に上下動可能に挿入され、下端がベースの下面から下方に突出し、かつスライダに緊張材を介して連結されたセンサロッドを有する。
【0004】
このように構成された取外し装置では、先ずクレーンのフックに上部ワイヤを介してベースを吊下げ、このベースを重量物上面或いは重量物近傍の地面に下ろすと、ベースの下面から下方に突出したセンサロッドがベース内に押込まれ、スライダが第1弾性体の弾性力に抗して下降する。このときロック手段がスライダを下降した状態で一時的に固定する。次に下部ワイヤを重量物のワイヤ係合部に係合した後、下部ワイヤの先端のリングをT字孔からマストに嵌入する。この状態で重量物をクレーンにより吊上げて所定の場所に下ろし、ロック解除手段によりスライダの固定を解除すると、スライダが第1弾性体の弾性力によりマストの上端まで押上げられるので、下部ワイヤのリングがマストから抜ける。この状態でクレーンによりベースを引上げると、下部ワイヤが重量物のワイヤ係合部から抜けて重量物から離脱する。このように簡単な軽作業で下部ワイヤを重量物から取外すことができるので、大幅な省力化を図ることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の特開平7−25578号公報に示された重量物吊上げ材の取外し装置では、吊上げる重量物の荷重に応じて小型のものから大型のものまで複数種類の装置を製作する必要がある。しかし、重量物の荷重が増大するに従って、装置が大型化する率よりも、下部ワイヤのリングが大きくなる率が高いため、プレートのT字孔もそれに合せて大きくする必要があり、プレートを必要以上に大きくしなければならない不具合があった。
また上記リングが大きくかつ重くなると、リングを押上げる第1弾性体の弾性係数も大きくする必要がある。このためスライダを下降させるのに大きな力が必要になる、即ち装置全体を、第1弾性体の弾性力に抗してスライダを下降可能な自重にしなければならず、装置の重量が必要以上に増大する問題点もあった。
【0006】
本発明の目的は、重い重量物を吊上げる場合に、その重量物の荷重に応じた強度を確保するという、必要最小限の大型化で済む、重量物吊上げスリングの取外し装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、重量物を吊上げたときに、リンクレバーの先端がレバーホルダの先端から解放されるのを確実に防止でき、重量物を所定の場所に下ろしたときに、スリングを重量物から容易にかつ速やかに外すことができる、重量物吊上げスリングの取外し装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1及び図4に示すように、上端にクレーン26のフック26a又はフックブロックが係合するクレーン係合部27を有するベース16と、クレーン係合部27より下方のベース16に固着された第1シャフト11にほぼ中央が枢着されたレバーホルダ17と、基端が第1シャフト11より下方のベース16に固着された第2シャフト12に回動可能に取付けられ先端がレバーホルダ17の先端に係止され更に一端がクレーンのフック又はベース16に掛けられかつ重量物14に係合可能なスリング13の他端が離脱可能に掛けられるリンクレバー18と、レバーホルダ17の基端を下降させることによりレバーホルダの先端を上昇させてリンクレバー18の先端をレバーホルダの先端から解放する解放手段19とを備えた重量物吊上げスリングの取外し装置において、解放手段19が、ベース16に昇降可能に設けられレバーホルダ17の基端に係合してレバーホルダの基端を押下げる方向に付勢するスライダ31を備え、スライダ31が、昇降棒31aと、昇降棒の上部にこの昇降棒と一体的に設けられ水平方向に延びる又は傾斜する係合プレート31bとを有し、係合プレートがレバーホルダ17の基端に係合するように構成されたことを特徴とする。
【0008】
この請求項1に記載された重量物吊上げスリングの取外し装置では、先ずクレーン係合部27にクレーン26のフック26aを係合し、クレーンのフック又はベース16にスリング13の一端を掛ける。次いでベース16を重量物14の直上に位置させ、スリング13を重量物14に係合してその一端をリンクレバー18に掛けた後に、リンクレバーの先端をレバーホルダ17の先端に係止する。この状態で重量物14をクレーン26により吊上げると、リンクレバー18の先端に、重量物14の荷重に基づく回転モーメントによる比較的大きな力が外向きに加わるため、即ちレバーホルダ17の先端に圧接する方向に加わるため、リンクレバー18の先端とレバーホルダ17の先端との摩擦力が大きくなり、リンクレバーの先端がレバーホルダの先端に係止する状態が維持される。次に重量物14を所定の場所に下ろすと、スリング13が弛緩して上記リンクレバー18の先端に作用していた力がなくなるので、解放手段19によりリンクレバー18の先端をレバーホルダ17の先端から容易に解放できる。リンクレバーの先端をレバーホルダの先端から解放すると、リンクレバー18の先端が下方に回転する。この状態でクレーン26によりベース16を引上げると、スリング13の他端がリンクレバー18から離脱した後に、スリング13は重量物14から離脱してベース16とともに引上げられる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図7及び図8に示すように、リンクレバー18が、第2シャフト12に回動可能に取付けられた基部18aと、この基部に連設され所定の曲率半径で湾曲する曲り部18bと、レバーホルダ17の先端に係止可能な先端部18cと、曲り部18bと先端部18cとを連結する竿部18dとを有し、重量物14に係合したスリング13の他端をリンクレバー18に掛けてリンクレバーの先端をレバーホルダ17の先端に係止した状態から、リンクレバーをレバーホルダから解放し、リンクレバーが第2シャフト12を中心に回転して竿部18dが上向き状態から水平状態に移行したときの、スリング13他端がリンクレバー18に接触している位置を限界作用点Pとし、第2シャフト12の中心点及び限界作用点Pを結ぶ直線Lと竿部18dの内側線とのなす角度をαとし、第2シャフト12の中心点及びリンクレバー18の重心Gを結ぶ直線Mと竿部18dの内側線とのなす角度をβとするとき、角度α又は角度βのいずれか一方又は双方が鈍角となるように構成されたことを特徴とする。
【0010】
この請求項2に記載された重量物吊上げスリングの取外し装置では、重量物14の荷重がリンクレバー18の自重より極めて大きい場合、リンクレバー18をレバーホルダ17から解放してベース16を引上げ、竿部18dが上向き状態から水平状態に移行したとき、第2シャフト12の中心点及び限界作用点Pを結ぶ直線Lと竿部18dの内側線とのなす角度αが鈍角であると、リンクレバー18はその竿部18dが水平状態から更に下方に移行する方向に回転するので、スリング13の他端がリンクレバー18から離脱する。また重量物14の荷重が比較的小さく、リンクレバー18の自重がその回転モーメントに影響を与える場合、リンクレバー18をレバーホルダ17から解放してベース16を引上げ、竿部18dが上向き状態から水平状態に移行したとき、第2シャフト12の中心点及びリンクレバー18の重心Gを結ぶ直線Mと竿部18dの内側線とのなす角度βが鈍角であると、リンクレバー18はその竿部18dが水平状態から更に下方に移行する方向に回転するので、スリング13の他端がリンクレバー18から離脱する。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1及び図4に示すように、解放手段19が、スライダ31に加えて、ベース16に設けられスライダ31に係合してスライダを上昇した状態で一時的に固定するロック手段32と、スライダ31の一時的な固定を解除するロック解除手段33とを備え、リンクレバー18にスリング13を介して重量物14の荷重が加わっているときに、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端に係止する状態が維持され、ロック解除手段33により上記スライダ31の一時的な固定が解除されかつリンクレバー18にスリング13を介して重量物14の荷重が加わらないときに、スライダ31がレバーホルダ17の先端を上昇させてリンクレバー18の先端をレバーホルダ17の先端から解放するように構成されたことを特徴とする。
【0012】
この請求項3に記載された重量物吊上げスリングの取外し装置では、先ずクレーン係合部27にクレーン26のフック26aを係合し、クレーンのフック又はベース16にスリング13の一端を掛ける。この状態でベース16を重量物14の直上に位置させて、スライダ31を上昇させると、ロック手段32がスライダ31を上昇した状態で一時的に固定するので、レバーホルダ17の基端にスライダ31の自重が加わらず、レバーホルダ17の先端は下降する。次いでスリング13を重量物14に係合してその他端をリンクレバー18に掛け、リンクレバーの先端をレバーホルダ17の先端に係止する。この状態で重量物14をクレーン26により吊上げると、上記請求項1と同様に、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端に係止する状態が維持される。次に重量物14を所定の場所に下ろすと、スリング13が弛緩して上記リンクレバー18の先端に作用していた力がなくなる。この状態でロック解除手段33によりスライダ31の固定を解除すると、スライダ31が下降してその自重によりレバーホルダ17の基端が押下げられるので、レバーホルダの先端が上昇して、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17から解放され、リンクレバーの先端が下方に回転する。更にクレーン26によりベース16を引上げると、スリング13の他端がリンクレバー18から離脱した後に、スリング13は重量物14から離脱してベース16とともに引上げられる。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項に係る発明であって、更に図1、図4及び図9に示すように、ベース16が、鉛直方向に延びる第1プレート21及び第2プレート22と、これらのプレートの間に水平に延びて又は傾斜して設けられ第1及び第2プレートを連結しかつ貫通孔24aが形成された固定プレート24とを有し、スライダ31の昇降棒31aが貫通孔24aに遊挿され、リンクレバー18にスリング13を介して重量物14の荷重が加わっているときに、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端に係止する状態が維持され、リンクレバー18にスリング13を介して重量物14の荷重が加わらないときに、係合プレート31bが少なくとも昇降棒31a及び係合プレート31bの自重によりレバーホルダ17の先端を上昇させ、リンクレバー18の先端をレバーホルダ17の先端から解放するように構成されたことを特徴とする。
【0014】
この請求項4に記載された重量物吊上げスリングの取外し装置では、先ずクレーン係合部27にクレーン26のフック26aを係合し、クレーンのフック又はベース16にスリング13の一端を掛ける。この状態でベース16を重量物14の直上に位置させて、スライダ31を上昇させると、ロック手段32が昇降棒31aを上昇した状態で一時的に固定するので、レバーホルダ17の基端にスライダ31の自重が加わらず、レバーホルダ17はその先端にリンクレバー18の先端が係止可能な位置に回転する。次いでスリング13を重量物14に係合してその他端をリンクレバー18に掛け、リンクレバーの先端をレバーホルダ17の先端に係止する。この状態で重量物14をクレーン26により吊上げると、上記請求項1と同様に、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端に係止する状態が維持される。このときロック解除手段33によりスライダ31の固定を解除すると、スライダ31が下降して、レバーホルダ17の基端に少なくともスライダ31の自重が作用する。しかしリンクレバー18の先端とレバーホルダ17の先端との摩擦力はスライダ31の自重より遙かに大きいため、レバーホルダ17の基端にスライダ31の自重が作用しても、リンクレバー18の先端はレバーホルダ17の先端から外れない。次に重量物14を所定の場所に下ろすとスリング13が弛緩し、上記リンクレバー18の先端に作用していた力がなくなるので、少なくともスライダ31の自重によりレバーホルダ17の基端が押下げられる。このためレバーホルダ17の先端が上昇して、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17から解放されるので、リンクレバー18の先端が下方に回転する。この状態でクレーン26によりベース16を引上げると、スリング13の他端がリンクレバー18から離脱した後に、スリング13は重量物14から離脱してベース16とともに引上げられる。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項3に係る発明であって、更に図1及び図4に示すように、ロック手段32が、スライダ31に上下動可能に嵌入される係合長孔34aを有し嵌入状態で鉛直面内で回動可能にかつ長手方向に摺動可能にベース16に設けられた自在バー34を備え、自在バー34が所定の傾斜角になるとスライダ31が係合長孔34aの縁に係止されるように構成され、ロック解除手段33が、自在バー34に接するようにベース16に枢着され自在バー34からスライダ31を解放する方向に自在バー34を移動させるアーム36を備えたことを特徴とする。
この請求項5に記載された重量物吊上げスリングの取外し装置では、スライダ31を上昇させると、スライダは上昇した状態で自在バー34にて一時的に固定され、アーム36を回転することにより自在バー34を所定の方向に移動させると、上記スライダ31の一時的な固定は速やかに解除される。この結果、重量物14を吊上げたときには、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端から解放されるのを防止でき、重量物14を所定の場所に下ろしたときには、スリング13を重量物14から容易にかつ速やかに外すことができる。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項3に係る発明であって、更に図1、図4及び図10に示すように、ロック手段32が、スライダ31を上昇させた状態で磁力により保持しかつ磁力を消すことによりスライダ31を解放可能な第1磁石41を備え、ロック解除手段33が、第1磁石41の磁力を発生又は消す第1切換手段51と、この第1切換手段を遠隔操作することにより第1磁石41を制御する遠隔操作手段37とを備えたことを特徴とする。
この請求項6に記載された重量物吊上げスリングの取外し装置では、スライダ31を上昇させると、スライダは上昇した状態で第1磁石41の磁力にて一時的に固定される。この結果、重量物14を吊上げたときには、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端から解放されるのを防止できる。重量物14をクレーン26により吊上げ、離れた場所に下ろした後に、遠隔操作手段37にて第1切換手段51を遠隔操作することにより、第1磁石41の磁力を消すと、上記スライダ31の一時的な固定は解除される。この結果、スライダ31が下降して、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端から解放されるので、スリング13を重量物14から速やかに外すことができる。
【0017】
請求項7に係る発明は、請求項5に係る発明であって、更に図1及び図4に示すように、自在バー34をスライダ31に係止した状態でアーム36を磁力により保持する第2磁石42と、自在バー34からスライダ31を解放する方向にアーム36を付勢する弾性体61と、第2磁石42の磁力を発生又は消す第2切換手段52と、この第2切換手段を遠隔操作することにより第2磁石42を制御する遠隔操作手段37とを備えたことを特徴とする。
この請求項7に記載された重量物吊上げスリングの取外し装置では、第2磁石42の磁力にてアーム36を吸着したままスライダ31を上昇させれば、自在バー34がスライダ31に係止した状態を保ちながらスライダは上昇するので、スライダは最も上昇した位置で自在バー34により一時的に固定される。一方、遠隔操作手段37により第2切換手段52を遠隔操作して第2磁石42の磁力を消すと、アーム36は弾性体61の弾性力により回転するので、自在バー34が所定の方向に移動してスライダ31が自在バー34から解放される。この結果、スライダ31は速やかに下降する。
【0018】
請求項8に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1に示すように、レバーホルダ17の先端に作業者が把持可能なハンドル48が突設されたことを特徴とする。
この請求項8に記載された重量物吊上げスリングの取外し装置では、ハンドル48を把持してレバーホルダ17の先端を下降させると、レバーホルダ17の基端に係合しているスライダ31が上昇するとともに、レバーホルダ17の先端にリンクレバー18の先端を係合できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図4に示すように、重量物14を吊上げるためのスリング13の取外し装置10は、ベース16と、このベースに固着された一対の第1シャフト11にほぼ中央がそれぞれ枢着された一対のレバーホルダ17,17と、ベース16に固着された一対の第2シャフト12に基端が回動可能にそれぞれ取付けられた一対のリンクレバー18,18と、リンクレバーの先端をレバーホルダ17の先端から解放する解放手段19とを備える。重量物14はこの実施の形態ではコンクリート柱である。また本明細書においてスリング13とは、ワイヤロープの他に、ナイロンロープ等の樹脂繊維ロープ、鎖、チェーン等を含む概念である。
【0020】
ベース16は、鋼板をそれぞれ略長方形に切断して形成された第1及び第2プレート21,22と、これらのプレートを所定の間隔をあけて接合するために第1及び第2プレートの上部及び中央部に水平にそれぞれ延びて設けられたアッパプレート23及び固定プレート24とを有する(図1及び図9)。ベース16の上端中央にはクレーン26のフック26aが係合するクレーン係合部27が設けられ、ベース16の下端中央にはコンクリート柱14に係合するスリング13の一端が掛けられるスリング掛け部28が設けられる。スリング掛け部28は、ベース16に固着された第1ピン28aと、上端が第1ピンに遊嵌されかつ下端にスリング13の一端が掛けられるスリングフック28bとを有する。クレーン係合部27及び第1ピン28aはいずれも円柱状の鋼材により形成される。また上記固定プレート24の中央には貫通孔24aが形成される。
【0021】
一対の第1シャフト11,11はアッパプレート23と固定プレート24との間のベース16に、水平方向に所定の間隔をあけてそれぞれ固着される(図1)。また一対のレバーホルダ17,17は、先端側が基端側より重くなるように、即ち無荷重状態で先端が下降するように、第1シャフト11,11に枢着される。具体的には、一対のレバーホルダ17,17は、これらの長手方向の中央から基端寄りの部分が一対の第1シャフト11,11にそれぞれ揺動可能に嵌入され、これらのレバーホルダ17,17の先端は第1及び第2プレート21,22の左外側方及び右外側方にそれぞれ突出するように構成される。更に一対のレバーホルダ17,17の先端にはレバーホルダの長手方向に延びる挿入用長孔17a,17aがそれぞれ形成される(図1、図9及び図11)。
【0022】
一対の第2シャフト12,12はスリング掛け部28近傍のベース16に、水平方向に所定の間隔をあけてそれぞれ固着される(図1)。一対のリンクレバー18,18は略J字状にそれぞれ形成され、これらの先端を上方に回転して一対のレバーホルダ17,17の先端の挿入用長孔17a,17aに挿入することにより、リンクレバーの先端はレバーホルダの先端にそれぞれ係止するように構成される(図3及び図4)。またリンクレバー18にはスリング13の他端に形成されたリング13aが嵌入可能に構成される。
【0023】
解放手段19は、ベース16に昇降可能に設けられたスライダ31と、スライダに係合してスライダを上昇した状態で一時的に固定するロック手段32と、スライダの一時的な固定を解除するロック解除手段33とを備える。スライダ31は、固定プレート24の貫通孔24aに遊挿する昇降棒31aと、昇降棒の上部にこの昇降棒と一体的に設けられ水平方向に延びる係合プレート31bと、昇降棒の下端に取付けられた錘31cとを有する(図1及び図9)。係合プレート31bは、スライダ31が下降したときに一対のレバーホルダ17,17の基端に係合してレバーホルダの基端を押下げるように構成される(図7)。
【0024】
ロック手段32は、スライダ31に上下動可能に遊嵌される係合長孔34aを有する自在バー34と、スライダ31を上昇させた状態で磁力により保持する一対の第1磁石41,41とを備える(図1及び図9)。自在バー34はフラットバーにより形成され、昇降棒31aに遊嵌した状態で鉛直面内で回動可能にかつ長手方向に摺動可能にベース16に設けられる。また係合長孔34aは自在バー34の中央に形成され、その長さは昇降棒31aの幅より僅かに長く形成される。自在バー34の一端は後述するアーム36の基端近傍に載るか或いはアームから僅かに浮いた状態に保たれ、自在バー34の他端は固定プレート24より上方のベース16に固着された一対の第2ピン34b、34bの間に遊挿される。自在バー34が所定の傾斜角になると、昇降棒31aは係合長孔34aの縁に係止されるように構成される。即ち、自在バー34が下側の第2ピン34bを中心に回転しかつ自在バーの長手方向に移動して、係合長孔34aの両端縁に昇降棒31aの幅方向の両側縁が係止することにより、昇降棒が上昇した状態で一時的に固定されるように構成される。更に一対の第1磁石41,41は、通電すると磁力を発生しかつ通電を停止すると磁力が消える電磁石により構成され、固定プレート24の下面に錘31cに対向してそれぞれ取付けられる。
【0025】
ロック解除手段33は、自在バー34からスライダ31を解放する方向に自在バー34を移動可能なアーム36と、第1磁石41の磁力を発生又は消す第1切換手段51と、この第1切換手段を遠隔操作することにより第1磁石41を制御する遠隔操作手段37とを備える(図1、図9及び図10)。アーム36の基端は固定プレート24上に取付けられた第1ブラケット36aに第3ピン36bを介して回動可能に取付けられ、アーム36は固定プレート24上に横たわった状態に設けられる(図1)。またアーム36の中央には昇降棒31aが遊挿される通孔36cが形成される。第1切換手段51はコイル部51aとスイッチ部51bとを有する電磁リレーである(図10)。第1切換手段51のコイル部51aに通電すると、スイッチ部51bがオンして第1磁石41に電流が流れ、第1磁石が磁力を発生するように構成される。一方、第1切換手段51のコイル部51aへの通電を停止すると、スイッチ部51bがオフして第1磁石41に電流が流れなくなり、第1磁石の磁力が消えるように構成される。なお、第1切換手段51はアッパプレート23に載置されたボックス38(図1)に収容される。
【0026】
遠隔操作手段37は、ベース16と別に置かれる送信装置43と、ボックス38に収容された受信装置44とを備える(図1及び図10)。送信装置43は、操作盤43aと、この操作盤に接続された無線送信部43bと、この無線送信部の出力部に接続された送信アンテナ43cとを有する。受信装置44、は受信アンテナ44aと、入力部に受信アンテナを接続した無線受信部44bと、バッテリ44cとを有する。操作盤43aには作業者が操作可能なスイッチ(図示せず)が設けられ、無線受信部44bの出力部には第1切換手段51のコイル部51aが接続される。またバッテリ44cは無線受信部44bに直接接続されるとともに、一対の第1磁石41,41に第1切換手段51のスイッチ部51bを介して接続される。
【0027】
固定プレート24上には第2磁石42が取付けられ、この第2磁石の上面にはクランク状に曲げられたアーム36の先端下面が接触するように構成される(図1)。第2磁石42は図示しない永久磁石及び電磁石を有し、電磁石への非通電時には永久磁石の磁力によりアーム36が保持され、電磁石への通電時には永久磁石の磁力が電磁石の磁力により打消されるように構成される。また第2磁石42の電磁石は第2切換手段52のスイッチ部52bを介してバッテリ44cに接続される(図10)。第2切換手段52はコイル部52a及びスイッチ部52bを有する電磁リレーであり、コイル部52aは無線受信部44bの出力部に接続される。即ち、第2切換手段52は遠隔操作手段37により遠隔操作されるように構成される。第2切換手段52のコイル部52aに通電すると、スイッチ部52bがオンして第2磁石42の電磁石に電流が流れ、第2磁石の永久磁石及び電磁石の磁力が打消し合ってアーム36が解放されるように構成される。一方、第2切換手段52のコイル部52aへの通電を停止すると、スイッチ部52bがオフして第2磁石42の電磁石に電流が流れなくなり、第2磁石の磁力によりアーム36が保持されるように構成される。なお、第2切換手段52はボックス38(図1)に収容される。
【0028】
またアーム36の先端近傍と第1プレート21との間には、第2磁石42の磁力が消えたときに、自在バー34からスライダ31を解放する方向にアーム36を付勢する弾性体61が掛け渡される(図1)。弾性体61はこの実施の形態では引張りコイルばねである。更に第1プレート21にはアーム36の先端より上方に位置するように挿通孔21aが形成され、アーム36の先端には操作用ロープ46が取付けられる。このロープ46は挿通孔21aを通ってベース16の外部に配索され、弾性体61や次に述べる線状体47が切れるなどの不具合が生じたときに、引いてスライダ31を自在バー34から解放する非常のロック解除に用いられる。なお、上記弾性体61は圧縮コイルばねやラバーでもよい。
【0029】
スライダ31の錘31cとアーム36とは、可撓性を有する線状体47により連結される(図1及び図6)。線状体47はこの実施の形態では形状記憶合金により形成され、両端に張力が作用しているときには一直線に伸張し(図6)、両端の張力が解除されたときには伏せU字状に保たれる(図1)。また線状体47は固定プレート24に形成された透孔24bを通過し、線状体47の長さは、スライダ31が下降してほぼ最下端に達したときに、アーム36が第2磁石42の上面に接触するように設定される(図6)。なお、レバーホルダ17の先端面には作業者が把持可能なハンドル48が突設される(図1)。
【0030】
一方、図1、図7及び図8に詳しく示すように、リンクレバー18は、第2シャフト12に回動可能に取付けられた基部18aと、この基部に連設され所定の曲率半径で湾曲する曲り部18bと、レバーホルダ17の先端に係止可能な先端部18cと、曲り部18bと先端部18cとを連結する竿部18dとを有する。なお、図8における点Pは限界作用点であり、点Gはリンクレバー18の重心である。上記限界作用点Pは、重量物14に係合したスリング13の他端をリンクレバー18に掛けてリンクレバーの先端をレバーホルダ17の先端に係止した状態から、リンクレバーをレバーホルダから解放することにより、或いはリンクレバーをレバーホルダから解放してベースを引上げることにより、リンクレバーが第2シャフト12を中心に回転して竿部18dが上向き状態から水平状態に移行したときの、スリング13他端がリンクレバー18に接触している位置をいう。
【0031】
このように構成されたスリングの取外し装置の動作10を説明する。
先ずクレーン係合部27にクレーン26のフック26aを係合し、スリング掛け部28のスリングフック28bにスリング13の一端を掛ける。そして遠隔操作手段37の送信装置43の操作盤43aのスイッチ(図示せず)を操作して、第1切換手段51のスイッチ部51bをオンし、第2切換手段52のスイッチ部52bをオフする。この状態でベース16をコンクリート柱14の直上に位置させる。このときリンクレバー18の先端は基端より下方に位置しており、レバーホルダ17の先端のハンドル48を把持してレバーホルダ17の先端を下降させると、レバーホルダ17の基端に係合しているスライダ31が上昇する。また昇降棒31aは自在バー34の係合長孔34aの縁に係止し、かつ第1磁石41に電流が流れているので、スライダ31が上昇すると、第1磁石の磁力により錘31cが保持されて、スライダ31は上昇した状態で一時的に固定されるとともに、第2磁石42は永久磁石の磁力によりアーム36を保持する(図1)。更にハンドル48から手を離すと、レバーホルダ17は第1シャフト11を中心とする釣合関係から、レバーホルダ17の基端上面が係合プレート31bに当接して略水平に保たれる。
【0032】
この状態でスリング13をコンクリート柱14の下側に通して係合し、その他端のリング13aをリンクレバー18に嵌入した後に、リンクレバーを第2シャフト12を中心に上方に回転させる(図2)。次いでハンドル48を把持してレバーホルダ17の先端を図2の実線矢印の方向に上昇させ、リンクレバー18の先端をレバーホルダ17の挿入用長孔17aに挿入する。これによりリンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端に係止する(図3)。
【0033】
次にコンクリート柱14をクレーン26のフック26a、ベース16及びスリング13を介してクレーン26により吊上げると(図4)、リンクレバー18にはコンクリート柱14の荷重が加わる、即ちリンクレバー18の先端には、コンクリート柱14の荷重に基づく回転モーメントにより比較的大きな力が外向きにそれぞれ作用するので、リンクレバー18の先端はレバーホルダ17の挿入用長孔17aの内端面に圧接される。これによりリンクレバー18の先端とレバーホルダ17の先端との摩擦力が大きくなり、リンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端に係止された状態に保たれる。
【0034】
コンクリート柱14を所定の場所に下ろすと(図5)、スリング13が弛緩して、リンクレバー18の先端に外向きに作用する比較的大きな力がなくなる。この状態で第2切換手段52のスイッチ部52bを遠隔操作によりオンすると、第2磁石42の電磁石に電流が流れ、第2磁石の永久磁石及び電磁石の磁力が打消し合って、アーム36が解放される。このためアームは弾性体61の弾性力により第3ピン36bを中心に上方に回転し、自在バー34の基端が上昇するので(図5)、昇降棒31aの係合長孔34aの縁への係止が解除される、即ちスライダ31が自在バー34から解放される。
【0035】
第2切換手段52のスイッチ部52bを遠隔操作によりオンすると略同時に、第1切換手段51のスイッチ部51bを遠隔操作によりオフすると、第1磁石41の磁力が消えるので、スライダ31が下降し、係合プレート31bがレバーホルダ17の基端をそれぞれ押下げる(図6)。このため線状体47が伸張してアーム36の先端を下方に引張るので、アーム36の先端が第2磁石42の上面に当接して、自在バー34がスライダ31に係止するとともに、レバーホルダ17の先端を上昇させるので、リンクレバー18の先端が挿入用長孔17aから抜ける。
【0036】
このときコンクリート柱14の荷重がリンクレバー18の自重より極めて大きい場合、クレーン26によりベース16を引上げる前、或いはベース16を引上げるときに、リンクレバー18の先端が第2シャフト12を中心に下方に回転する。そして竿部18dが上向き状態から水平状態に移行したとき(図7)、第2シャフト12の中心点及び限界作用点Pを結ぶ直線Lと竿部18dの内側線とのなす角度αが鈍角であると、リンクレバー18はその竿部18dが水平状態から更に下方に移行する方向に回転するので、スリング13のリング13aがリンクレバー18から抜ける。
【0037】
しかし、コンクリート柱14の荷重が比較的小さく、リンクレバー18の自重がその回転モーメントに影響を与える場合、クレーン26によりベース16を引上げる前、或いはベース16を引上げるときに、リンクレバー18の先端が第2シャフト12を中心に下方に回転する。そして竿部18dが上向き状態から水平状態に移行したとき(図7)、第2シャフト12の中心点及びリンクレバー18の重心Gを結ぶ直線Mと竿部18dの内側線とのなす角度βが鈍角であると、リンクレバー18はその竿部18dが水平状態から更に下方に移行する方向に回転するので、スリング13のリング13aがリンクレバー18から抜ける。
【0038】
更にクレーン26によりベース16を引上げると、スリング13がコンクリート柱14から離脱してベース16とともに引上げられる。このように所定の場所に下ろしたコンクリート柱14からスリング13を自動的に取外すことができる。
【0039】
なお、第2切換手段52のスイッチ部52bを遠隔操作によりオンした直後に、遠隔操作によりスイッチ部51bをオフすることにより、スライダ31が下降したときに線状体47が伸張してアーム36の先端を下方に引張るので、アーム36の先端が第2磁石42の磁力により第2磁石に吸着して保持され、自在バー34がスライダ31に係止する(図7)。
【0040】
図12〜図14は本発明の第2の実施の形態を示す。図12〜図14において第1の実施の形態と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、スリング13の取外し装置110が、ベース116と、このベースに固着された単一の第1シャフト11にほぼ中央が枢着された単一のレバーホルダ117と、ベース116に固着された単一の第2シャフト12に基端が回動可能に取付けられた単一のリンクレバー118と、リンクレバーの先端をレバーホルダ117の先端から解放する解放手段119とを備える。重量物114はこの実施の形態では上面に逆U字状のスリング係合部114aを有するコンクリートブロックである。
【0041】
ベース116は、鋼板をそれぞれ略逆三角形に切断して形成された第1プレート121(図12)及び第2プレート122(図14)と、第1及び第2プレートを所定の間隔をあけて接合するために第1及び第2プレートの中央部に傾斜して設けられた固定プレート124と、第1及び第2プレートを所定の間隔をあけて接合するために第1及び第2プレートの下部に水平に設けられたロアプレート123とを有する(図12及び図13)。ベース116の上端中央にはクレーン26のフック26aがアッパスリング126を介して係合するクレーン係合部27が設けられ(図12〜図14)、クレーン26のフック26aにはスリングの一端が掛けられる(図14)。また上記固定プレート124の中央には貫通孔124aが形成される。
【0042】
第1シャフト11はクレーン係合部27と固定プレート124との間のベース116に右寄りに固着される(図12及び図13)。またレバーホルダ117は、先端側が基端側より重くなるように、即ち無荷重状態で先端が下降するように、第1シャフト11に枢着される。具体的には、レバーホルダ117は、この長手方向の中央から基端寄りの部分が第1シャフト11に揺動可能に嵌入され、レバーホルダ117の先端は第1及び第2プレート121,122から右外方に突出するように構成される。更にレバーホルダ117の先端にはレバーホルダの長手方向に延びる挿入用長孔117aが形成される(図12及び図13)。
【0043】
第2シャフト12は、下方に向うに従って左寄りに細くなるベース116の下端に固着される。リンクレバー118は略J字状にそれぞれ形成され、この先端を上方に回転してレバーホルダ117の先端の挿入用長孔117aに挿入することにより、リンクレバーの先端はレバーホルダの先端にそれぞれ係止するように構成される(図13)。またリンクレバー118にはスリング13の他端に形成されたリング13aが嵌入可能に構成される。
【0044】
解放手段119は、ベース116に昇降可能に設けられたスライダ131と、スライダに係合してスライダを上昇した状態で一時的に固定するロック手段132と、スライダの一時的な固定を解除するロック解除手段133とを備える。スライダ131は、固定プレート124の貫通孔124aに遊挿する昇降棒131aと、昇降棒の上部にこの昇降棒と一体的に設けられた係合プレート131bと、昇降棒の下端に取付けられたばね受け部材131cとを有する(図12及び図13)。係合プレート131bはほぼ傾いたC字状に形成され、スライダ131が下降したときにレバーホルダ117の基端に係合してレバーホルダの基端を押下げるように構成される(図12)。
【0045】
ロック手段132は、スライダ131に上下動可能に遊嵌される係合長孔134aを有する自在バー134を備える(図12及び図13)。自在バー134はフラットバーにより形成され、昇降棒131aに遊嵌した状態で鉛直面内で回動可能にかつ長手方向に摺動可能にベース116に設けられる。また係合長孔134aは自在バー134の中央に形成され、その長さは昇降棒131aの幅より僅かに長く形成される。自在バー134の一端は後述するアーム136の基端近傍に載るか或いはアームから僅かに浮いた状態に保たれ、自在バー134の他端は固定プレート124より上方のベース116に固着された一対の第2ピン34b、34bの間に遊挿される。自在バー134が所定の傾斜角になると、第1の実施の形態と同様に、昇降棒131aは係合長孔134aの縁に係止されるように構成される。
【0046】
ロック解除手段133は、自在バー134からスライダ131を解放する方向に自在バー134を移動可能なアーム136と、スライダを下降させるロック解除ばね137とを備える(図12及び図13)。アーム136の基端は固定プレート124上に取付けられた第1ブラケット36aに第3ピン36bを介して回動可能に取付けられ、アーム136は固定プレート124上に横たわった状態に設けられる(図12及び図13)。またアーム136の中央には昇降棒131aが遊挿される通孔136cが形成される。
【0047】
第1プレート121にはアーム136の先端より上方に位置するように挿通孔21aが形成され、アーム136の先端には操作用ロープ46が取付けられる。このロープ46は挿通孔21aを通ってベース116の外部に配索され、このロープ46を引くことによりスライダ131が自在バー134から解放されるようになっている。またロック解除ばね137は昇降棒131aに遊嵌されるとともに、固定プレート124とばね受け部材131cとの間に介装される。
【0048】
なお、レバーホルダ117の先端面には作業者が把持可能なハンドル48が突設される。また図12及び図13の符号138は、自在バー134をアーム136に押付ける圧縮コイルばねである。このばね138は、自在バー34が下側の第2ピン34bを中心に回転できかつ自在バーの長手方向に移動できる範囲の押付け力で、自在バー134をアーム136に押付けることにより、自在バー134が振動や衝撃で跳ね上がるのを防止する機能を有する。更に図12及び図13の符号139は、係合プレート131bがレバーホルダ117の基端から外れるのを防止するためのストッパピンである。
【0049】
このように構成されたスリングの取外し装置110の動作を説明する。
先ずクレーン係合部27にアッパスリング126を介してクレーン26のフック26aを係合するとともに、このフック26aにスリング13の一端を掛ける(図12〜図14)。この状態でベース116をコンクリートブロック114の直上に位置させる。このときリンクレバー118の先端は基端より下方に位置しており(図12)、レバーホルダ117の先端のハンドル48を把持してレバーホルダ117の先端を下降させると、レバーホルダ117の基端に係合しているスライダ131が上昇する。また昇降棒131aは自在バー134の係合長孔134aの縁に係止するので、スライダ131が上昇すると、スライダ131はその状態で一時的に固定される。更にハンドル48から手を離すと、レバーホルダ117は第1シャフト11を中心とする釣合関係から、レバーホルダ117の基端上面が係合プレート131bに当接して傾斜した状態に保たれる。
【0050】
この状態でスリング13をコンクリートブロック114のスリング係合部114a(図14)に通して係合し、その他端のリング13aをリンクレバー118に嵌入した後に(図13)、リンクレバーを第2シャフト12を中心に上方に回転させる。次いでハンドル48を把持してレバーホルダ117の先端を上昇させ、リンクレバー118の先端をレバーホルダ117の挿入用長孔117aに挿入する。これによりリンクレバー18の先端がレバーホルダ17の先端に係止する(図13)。
【0051】
次にコンクリートブロック114をクレーン26のフック26a、ベース116及びスリング13を介してクレーン26により吊上げると(図14)、リンクレバー118にはコンクリートブロック114の荷重が加わる、即ちリンクレバー118の先端には、コンクリートブロック114の荷重に基づく回転モーメントにより比較的大きな力が外向きにそれぞれ作用するので、リンクレバー118の先端はレバーホルダの挿入用長孔117aの内端面に圧接される。これによりリンクレバー118の先端とレバーホルダ117の先端との摩擦力が大きくなり、リンクレバー118の先端がレバーホルダ117の先端に係止した状態に保たれる。このときクレーン係合部27の中心と、リンクレバー118に嵌入されたスリング13のリング13aとがほぼ同一鉛直線上に位置する(図13)。
【0052】
コンクリートブロック114を所定の場所に下ろすと、スリング13が弛緩して、リンクレバー118の先端に外向きに作用する比較的大きな力がなくなる。この状態で操作用ロープ46を引っ張ると、アーム136が第3ピン36bを中心に上方に回転し、自在バー134の基端が上昇するので、昇降棒131aの係合長孔34aの縁への係止が解除される、即ちスライダ131が自在バー134から解放される。
【0053】
このためスライダ131はその自重及びロック解除ばね137の弾性力により下降し、係合プレート131bがレバーホルダ117の基端をそれぞれ押下げる。この結果、レバーホルダ117の先端が上昇するので、リンクレバー118の先端が挿入用長孔117aから抜けて解放され、リンクレバー118の先端が下方に回転するので、スリング13のリング13aがリンクレバー118から抜けて離脱する。更にクレーン26によりベース116を引上げると、スリング13がコンクリートブロック114のスリング係合部114aから離脱してベース116とともに引上げられる。このように所定の場所に下ろしたコンクリートブロック114からスリング13を自動的に取外すことができる。なお、操作用ロープ46から手を離すと、アーム136が第3ピン36bを中心に下方に回転し、固定プレート124上に横たわるので、昇降棒131aが自在バー134の係合長孔134aの縁に係止する。
【0054】
図15は本発明の第3の実施の形態を示す。図15において図11と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、ベース16の上部がクレーン226のフックブロック227下部に組込まれる。即ち、ベース16の上部のプレート229クレーン226のフックブロック227から垂下された連結具228の下端が係合するように構成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成されたスリングの取外し装置では、ベース16がクレーン226のフックブロック227下部に常時組込まれているので、ベース16をクレーンのフックに着脱する作業が不要になる。上記以外の動作は第1の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0055】
図16は本発明の第4の実施の形態を示す。図16において図1と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、レバーホルダ317の先端には係止片317aが下方に延びて設けられ、リンクレバー318の先端は係止片317aに係止するように構成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成されたスリングの取外し装置では、リンクレバー318の先端をレバーホルダの挿入用長孔に挿入するのではなく、レバーホルダ317から突設された係止片317aに係止するだけで済むので、作業性を向上できる。上記以外の動作は第1の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0056】
図17は本発明の第5の実施の形態を示す。図17において図1と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、第1の実施の形態の線状体に替えて、スライダ31の昇降棒31aの側面に係止ピン431dが突設される。この係止ピン431dはアーム36の通孔36cの幅方向側縁に当接可能に突設される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成されたスリングの取外し装置では、スライダ31が下降すると、係止ピン431dがアーム36の通孔36cの幅方向側縁に当接して、アーム36の先端を押下げるので、アームの先端が第2磁石42の磁力により第2磁石に吸着して保持され、自在バー34がスライダ31に係止する(図17(b))。上記以外の動作は第1の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0057】
なお、上記第1〜第5の実施の形態では、レバーホルダの先端側が基端側より重くなるようにレバーホルダを第1シャフトに枢着したが、レバーホルダの基端を係合プレートの端部に摺動可能にかつ回動可能に取付ければ、レバーホルダの先端側を基端側より軽くなるようにレバーホルダを第1シャフトに枢着してもよく、或いはレバーホルダの先端側と基端側とが釣り合うようにレバーホルダを第1シャフトに枢着してもよい。上記レバーホルダの基端を係合プレートの端部に摺動可能にかつ回動可能に取付ける構造としては、例えば、レバーホルダの基端又は係合プレートの端部にその長手方向に延びる長孔を形成し、係合プレートの端部又はレバーホルダの基端に上記長孔に係止するピンを突設する構造などが挙げられる。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、レバーホルダをベースに第1シャフトを介して揺動可能に取付け、先端がレバーホルダの先端に係止可能なリンクレバーの基端をベースに第2シャフトを介して回動可能に取付け、更に解放手段がレバーホルダの基端を下降させるように構成したので、リンクレバーに重量物の荷重が加わっているときは、リンクレバーの先端がレバーホルダの先端に係止する状態が維持され、リンクレバーに重量物の荷重が加わっていないときには、解放手段によりレバーホルダの先端を上昇させることにより、リンクレバーの先端がレバーホルダの先端から解放される。この結果、重量物を吊上げたときには、重量物を確実に保持でき、重量物を所定の場所に下ろしたときには、スリングの他端がリンクレバーから離脱して、スリングを重量物から速やかに外すことができる。また重い重量物を吊上げる場合、下部ワイヤのリングの大きさに合わせて必要以上に大型化する必要のあった従来の取外し装置と比較して、本発明では、重い重量物を吊上げる場合に、その重量物の荷重に応じた強度を確保するという、必要最小限の大型化で済む。
【0059】
また重量物の荷重がリンクレバーの自重より極めて大きい場合、角度αが鈍角であると、リンクレバーはその竿部が水平状態から更に下方に移行する方向に回転するので、スリングの他端がリンクレバーから離脱する。また重量物の荷重が比較的小さく、リンクレバーの自重がその回転モーメントに影響を与える場合、角度βが鈍角であると、リンクレバーはその竿部が水平状態から更に下方に移行する方向に回転するので、スリングの他端がリンクレバーから離脱する。
【0060】
また解放手段のスライダをベースに昇降可能に設け、このスライダを上昇した状態で一時的に固定するロック手段をベースに設け、スライダの一時的な固定をロック解除手段が解除するように構成すれば、リンクレバーにスリングを介して重量物の荷重が加わっているときに、リンクレバーの先端がレバーホルダの先端に係止する状態が維持され、ロック解除手段によりスライダの一時的な固定が解除されかつリンクレバーにスリングを介して重量物の荷重が加わらないときに、スライダがレバーホルダの先端を上昇させてリンクレバーの先端をレバーホルダの先端から解放する。この結果、重量物を吊上げたときには、重量物を確実に保持することができ、予め重量物を吊上げた状態でロック解除手段によりスライダの一時的な固定を解除してスライダを下降させておくことにより、重量物を所定の場所に下ろしたときに、スリングを重量物から自動的に外すことができる。
【0061】
更にベースの固定プレートに形成された貫通孔にスライダの昇降棒を遊挿し、この昇降棒の上部に設けられた係合プレートがレバーホルダの基端に係合するように構成すれば、リンクレバーにスリングを介して重量物の荷重が加わっているときに、リンクレバーの先端がレバーホルダの先端に係止する状態が維持され、リンクレバーにスリングを介して重量物の荷重が加わらないときに、係合プレートが昇降棒及び係合プレートの自重によりレバーホルダの先端を上昇させて、リンクレバーの先端をレバーホルダの先端から解放する。この結果、重量物を吊上げたときには、重量物を確実に保持することができ、予め重量物を吊上げた状態でロック解除手段によりスライダの一時的な固定を解除してスライダを下降させ、かつ係合プレートの自重をレバーホルダの基端に作用させておくことにより、重量物を所定の場所に下ろしたときに、スリングを重量物から自動的に外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態の重量物吊上げスリングの取外し装置を示す図8のA−A線断面図。
【図2】スリングをコンクリート柱に巻付けた後に、そのリングをリンクレバーに嵌入してリンクレバーの先端を上方に回転した状態を示す図1に対応する断面図。
【図3】リンクレバーの先端をレバーホルダの先端に係止した状態を示す図1に対応する断面図。
【図4】コンクリート柱を吊上げた状態を示す図1に対応する断面図。
【図5】コンクリート柱を所定の場所に着地させて第2磁石の磁力を消したときに、弾性体によりスライダが自在バーから解放された状態を示す図1に対応する断面図。
【図6】 第1磁石の磁力を消すことによりスライダが下降し、係合プレートにてレバーホルダの先端が上昇しリンクレバーの先端がレバーホルダの先端から解放された状態を示す図1に対応する断面図。
【図7】ンクレバーの先端がレバーホルダの先端から解放されてリンクレバーが回転した状態を示す図1に対応する断面図。
【図8】図7のB部拡大図。
【図9】図1のC−C線断面図。
【図10】第1及び第2磁石を遠隔操作する遠隔操作手段の構成図。
【図11】その装置によりコンクリート柱を吊上げた状態を示す斜視図。
【図12】本発明第2実施形態の重量物吊上げスリングの取外し装置を示す図1に対応する断面図。
【図13】スリングのリングをリンクレバーに嵌入した後に、リンクレバーの先端をレバーホルダの先端に係止した状態を示す図12に対応する断面図。
【図14】その取外し装置によりコンクリートブロックを吊上げた状態を示す正面図。
【図15】本発明第3実施形態を示す図11に対応する斜視図。
【図16】本発明第4実施形態のレバーホルダの先端にリンクレバーの先端が係止した状態を示す要部断面図。
【図17】本発明第5実施形態のスライダが下降し、係止ピンがアームを押下げてアームの先端が第2磁石に接触した状態を示す要部断面図。
【符号の説明】
10,110 スリングの取外し装置
11 第1シャフト
12 第2シャフト
13 スリング
14 コンクリート柱(重量物)
16,116 ベース
17,117,317 レバーホルダ
18,118,318 リンクレバー
19,119 解放手段
21,121 第1プレート
22,122 第2プレート
24,124 固定プレート
24a,124a 貫通孔
26,226 クレーン
26a クレーンのフック
27 クレーン係合部
31,131 スライダ
31a,131a 昇降棒
31b,131b 係合プレート
32,132 ロック手段
33,133 ロック解除手段
34,134 自在バー
34a,134a 係合長孔
36,136 アーム
37 遠隔操作手段
41 第1磁石
42 第2磁石
51 第1切換手段
52 第2切換手段
61 弾性体
114 コンクリートブロック
227 フックブロック

Claims (8)

  1. 上端にクレーン(26,226)のフック(26a)又はフックブロック(227)が係合するクレーン係合部(27)を有するベース(16,116)と、
    前記クレーン係合部(27)より下方のベース(16,116)に固着された第1シャフト(11)にほぼ中央が枢着されたレバーホルダ(17,117)と、
    基端が前記第1シャフト(11)より下方のベース(16,116)に固着された第2シャフト(12)に回動可能に取付けられ先端が前記レバーホルダ(17,117)の先端に解放可能に係止され更に一端が前記クレーン(26,226)のフック(26a)又は前記ベース(16,116)に掛けられかつ重量物(14,114)に係合可能なスリング(13)の他端が離脱可能に掛けられるリンクレバー(18,118)と、
    前記レバーホルダ(17,117)の基端を下降させることにより前記レバーホルダの先端を上昇させて前記リンクレバー(18,118)の先端を前記レバーホルダの先端から解放する解放手段(19,119)と
    を備えた重量物吊上げスリングの取外し装置において、
    前記解放手段 (19,119) が、前記ベース (16,116) に昇降可能に設けられ前記レバーホルダ (17,117) の基端に係合して前記レバーホルダの基端を押下げる方向に付勢するスライダ (31,131) を備え、
    前記スライダ (31,131) が、昇降棒 (31a,131a) と、前記昇降棒の上部にこの昇降棒と一体的に設けられ水平方向に延びる又は傾斜する係合プレート (31b,131b) とを有し、
    前記係合プレートがレバーホルダ (17,117) の基端に係合するように構成されたことを特徴とする重量物吊上げスリングの取外し装置。
  2. リンクレバー(18)が、第2シャフト(12)に回動可能に取付けられた基部(18a)と、この基部に連設され所定の曲率半径で湾曲する曲り部(18b)と、前記レバーホルダ(17)の先端に係止可能な先端部(18c)と、前記曲り部(18b)と前記先端部(18c)とを連結する竿部(18d)とを有し、
    重量物(14)に係合したスリング(13)の他端を前記リンクレバー(18)に掛けて前記リンクレバーの先端を前記レバーホルダ(17)の先端に係止した状態から、前記リンクレバーを前記レバーホルダから解放し、前記リンクレバーが前記第2シャフト(12)を中心に回転して前記竿部(18d)が上向き状態から水平状態に移行したときの、前記スリング(13)他端が前記リンクレバー(18)に接触している位置を限界作用点(P)とし、
    前記第2シャフト(12)の中心点及び前記限界作用点(P)を結ぶ直線(L)と前記竿部(18d)の内側線とのなす角度をαとし、
    前記第2シャフト(12)の中心点及び前記リンクレバー(18)の重心(G)を結ぶ直線(M)と前記竿部(18d)の内側線とのなす角度をβとするとき、
    前記角度α又は前記角度βのいずれか一方又は双方が鈍角となるように構成された請求項1記載の重量物吊上げスリングの取外し装置。
  3. 解放手段(19,119)が、
    スライダ (31,131) に加えて、
    ベース(16,116)に設けられ前記スライダ(31,131)に係合して前記スライダを上昇した状態で一時的に固定するロック手段(32,132)と、
    前記スライダ(31,131)の一時的な固定を解除するロック解除手段(33,133)と
    を備え、
    前記リンクレバー(18,118)に前記スリング(13)を介して重量物(14)の荷重が加わっているときに、前記リンクレバー(18,118)の先端が前記レバーホルダ(17,117)の先端に係止する状態が維持され、
    前記ロック解除手段(33,133)により前記スライダ(31,131)の一時的な固定が解除されかつ前記リンクレバー(18,118)に前記スリング(13)を介して重量物(14)の荷重が加わらないときに、前記スライダ(31,131)が前記レバーホルダ(17,117)の先端を上昇させて前記リンクレバー(18,118)の先端を前記レバーホルダ(17,117)の先端から解放するように構成された請求項1記載の重量物吊上げスリングの取外し装置。
  4. ベース(16,116)が、鉛直方向に延びる第1プレート(21,121)及び第2プレート(22,122)と、これらのプレートの間に水平に延びて又は傾斜して設けられ前記第1及び第2プレートを連結しかつ貫通孔(24a,124a)が形成された固定プレート(24,124)とを有し、
    スライダ (31,131) の昇降棒 (31a,131a) が前記貫通孔 (24a,124a) に遊挿され、
    リンクレバー(18,118)にスリング(13)を介して重量物(14,114)の荷重が加わっているときに、前記リンクレバー(18,118)の先端が前記レバーホルダ(17,117)の先端に係止する状態が維持され、
    前記リンクレバー(18,118)に前記スリング(13)を介して重量物(14,114)の荷重が加わらないときに、前記係合プレート(31b,131b)が少なくとも前記昇降棒(31a,131a)及び前記係合プレートの自重により前記レバーホルダ(17,117)の先端を上昇させ、前記リンクレバー(18,118)の先端を前記レバーホルダ(17,117)の先端から解放するように構成された請求項記載の重量物吊上げスリングの取外し装置。
  5. ロック手段(32,132)が、スライダ(31,131)に上下動可能に嵌入される係合長孔(34a,134a)を有し前記嵌入状態で鉛直面内で回動可能にかつ長手方向に摺動可能にベース(16,116)に設けられた自在バー(34,134)を備え、
    前記自在バーが所定の傾斜角になると前記スライダ(31,131)が前記係合長孔(34a,134a)の縁に係止されるように構成され、
    ロック解除手段(33,133)が、前記自在バー(34,134)から前記スライダ(31,131)を解放する方向に前記自在バー(34,134)を移動可能なアーム(36,136)を備えた請求項3記載の重量物吊上げスリングの取外し装置。
  6. ロック手段(32)が、スライダ(31)を上昇させた状態で磁力により保持しかつ前記磁力を消すことにより前記スライダ(31)を解放可能な第1磁石(41)を備え、
    ロック解除手段(33)が、前記第1磁石(41)の磁力を発生又は消す第1切換手段(51)と、前記第1切換手段を遠隔操作することにより前記第1磁石(41)を制御する遠隔操作手段(37)とを備えた請求項3記載の重量物吊上げスリングの取外し装置。
  7. 自在バー(34)をスライダ(31)に係止した状態でアーム(36)を磁力により保持する第2磁石(42)と、自在バー(34)からスライダ(31)を解放する方向にアーム(36)を付勢する弾性体(61)と、第2磁石(42)の磁力を発生又は消す第2切換手段(52)と、前記第2切換手段を遠隔操作することにより前記第2磁石(42)を制御する遠隔操作手段(37)とを備えた請求項5記載の重量物吊上げスリングの取外し装置。
  8. レバーホルダ(17,117)の先端に作業者が把持可能なハンドル(48)が突設された請求項1記載の重量物吊上げスリングの取外し装置。
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