JP4032935B2 - ギヤポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動ギヤ及びこれに従動する従動ギヤを有するギヤポンプに関する。本発明は、例えば、車両のミッションケースまたはエンジン等に取り付けられるオイルポンプに利用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来、ギヤポンプは、一般的に、作動室と作動室に連通する吸込ポート及び作動室に連通する吐出ポートとを有するハウジングと、ハウジングの作動室に回転可能に設けられた駆動ギヤと、ハウジングの作動室に駆動ギヤと共に回転可能に設けられ駆動ギヤにより従動される従動ギヤとを備えている。そして、駆動ギヤの回転に伴い従動ギヤを回転させ、これによりオイル等の作動流体をハウジングの吸込ポートから作動室に吸い込み、吸い込んだ作動流体をハウジングの吐出ポートから吐出させることにしている。
【0003】
このギヤポンプとして、ハウジングを駆動シャフトの軸長方向において複数個に分割した分割ハウジングを備えたものが知られている。このものによれば、各分割ハウジングに貫通状態の挿入孔を形成し、駆動ギヤ及び従動ギヤとは別体の第1ノックピンをその挿入孔に圧入状態に挿通することにより、各分割ハウジングの位置決めを行っている。更に分割ハウジングを位置決めした第1ノックピンと別の第2ノックピンを用意し、その第2ノックピンの軸端をギヤハウジングのハウジングの取付面から突出させ、その凸状の軸端突出部分を相手材の被取付面の位置決め用の凹状部に挿入することにより、ギヤポンプのハウジングと相手材との位置決めを行ない、その状態で取付ボルトによりギヤポンプのハウジングを相手材の被取付面に取り付けることにしている。
【0004】
更に従来、ギヤポンプとして、特開2000−145655号公報に開示されているように、駆動シャフトの軸長方向において複数個に分割した分割ハウジングを一体的に組み付けることによりハウジングを形成すると共に、その駆動シャフトの外周面をシールするオイルシールを設けると共に、そのオイルシールの軸端部をハウジングの取付面から突出させている。そして、そのハウジングの取付面から外方に突出したオイルシールの軸端部を、相手材の被取付面の凹状部に嵌めて位置決めする構造のギヤポンプが知られている。これによれば、ハウジングの取付面から突出したオイルシールの軸端部を利用してギヤポンプのハウジングを相手材に位置決めすることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−145655号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したノックピンを用いるギヤポンプによれば、駆動ギヤ及び従動ギヤの他に、各分割ハウジングを位置決めする第1ノックピンが必要され、部品点数が増加し、軽量化とコストダウンに限界がある。
【0007】
更に、分割ハウジングを一体化させたハウジングを相手材の被取付面の凹状部に嵌めて位置決めする第2ノックピンも、第1ノックピンの他に必要とされるため、部品点数が一層増加し、軽量化とコストダウンに一層限界がある。
【0008】
また、上記した特開2000−145655号公報に係る技術によれば、オイルシールのうちハウジングの取付面から外方に突出したオイルシールの軸端部を利用してギヤポンプのハウジングを相手材の被取付面に位置決めするため、オイルシールが損傷するおそれがある。このように駆動ギヤのシャフト部をシールするシール用の重要部品であるオイルシールが損傷すると、オイルシールのシール性が低下し、オイル洩れを発生させるおそれがある。
【0009】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、ノックピンの廃止または削減を図り得て、部品点数の削減、軽量化とコストダウンに貢献でき、更にオイル漏れを抑えるのに有利なギヤポンプを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るギヤポンプは、作動室と作動室に連通する吸込ポート及び作動室に連通する吐出ポートとを有するハウジングと、
ハウジングの作動室に回転可能に設けられた駆動ギヤと、
ハウジングの作動室に駆動ギヤと共に回転可能に設けられ駆動ギヤにより従動される従動ギヤとを具備しており、
駆動ギヤ及び従動ギヤの回転により吸込ポートから吸い込んだ作動流体を吐出ポートから吐出させるギヤポンプにおいて、
ハウジングは、駆動ギヤの軸長方向において複数個に分割され互いに対向するシャフト孔をもつ分割ハウジングを積層して構成され、
従動ギヤは、分割ハウジングのシャフト孔に挿入されて複数の分割ハウジングを位置決めするシャフトと、シャフトに回転可能に嵌合する嵌合孔と駆動ギヤに噛合する歯部とを有する回転ギヤスリーブ部とを具備し、
分割ハウジングは少なくとも2個であり、一方の分割ハウジングは相手材に取り付けられる取付面を有しており、シャフトは、ハウジングの取付面から外方に突出すると共に相手材の位置決め用の凹状部に嵌合される軸端突出部を有し、軸端突出部の外径をシャフトの他の部分の外径よりも小さくしたことを特徴とする。
【0011】
本発明に係るギヤポンプによれば、従動ギヤの回転ギヤスリーブ部の嵌合孔はシャフトに回転可能に嵌合されている。従動ギヤの回転ギヤスリーブ部の歯部は駆動ギヤと噛合しており、駆動ギヤの回転に伴い、ポンプ機能を奏する従動ギヤの回転ギヤスリーブ部がシャフトの軸芯回りで回転する。これにより作動流体がハウジングの吸込ポートから吸い込まれ、吸い込まれた作動流体はハウジングの吐出ポートから吐出される。ここで、ギヤポンプの駆動時には、従動ギヤの要素である回転ギヤスリーブ部の歯部は前述したように駆動ギヤに噛合しており、回転ギヤスリーブ部は駆動ギヤにより回転される。しかし従動ギヤの要素であるシャフトの回転は抑えられている。従ってシャフトは非回転であるか、回転したとしても回転ギヤスリーブ部の回転に比較してはるかに少ない。
【0012】
本発明に係るギヤポンプによれば、分割ハウジング同士の位置決めにあたり、従動ギヤのうち、上記したように非回転であるか、あるいは、回転がかなり抑えられたシャフトを用い、そのシャフトを分割ハウジングのシャフト孔に挿入して複数の分割ハウジング同士の位置決めを行う。従って従動ギヤの要素であるシャフトは、各分割ハウジング同士を位置決めする前記従来技術に係る第1ノックピンとして機能する。このため各分割ハウジング同士を位置決めするために従来から使用されていた第1ノックピンは廃止されるか、あるいは、その数は削減される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係るギヤポンプの好ましい形態によれば、分割ハウジングは少なくとも2個であり、従動ギヤの要素であるシャフトは、分割ハウジングのシャフト孔に圧入により挿入され、シャフトがこれの軸芯回りに回転することは抑止されている。このように従動ギヤの要素であるシャフトの軸芯回りの回転が抑止されるため、シャフトの外周面の摩耗などが抑止される。故に、シャフトが各分割ハウジングを位置決めする第1ノックピンとしての機能が一層向上し、ハウジングを構成する各分割ハウジング同士の位置決め精度を一層向上させることができる。分割ハウジングとしては、作動室をもつ第1分割ハウジングと、第1分割ハウジングの作動室の開口に宛われてこの開口を閉鎖する第2分割ハウジングとで形成した形態を例示することができる。なお、シャフトは中空状でも、中実状でも良い。
【0014】
本発明に係るギヤポンプの好ましい形態によれば、シャフトは、シャフトと回転ギヤスリーブ部との間に供給された作動流体を作動流体退避部に案内する案内通路をもつ。この場合、シャフトと回転ギヤスリーブ部との間に作動流体が供給され易くなるため、ポンプ機能を奏する回転ギヤスリーブ部をシャフトの回りで円滑に回転させるのに一層貢献することができる。
【0015】
また本発明に係るギヤポンプの好ましい形態によれば、従動ギヤを構成する回転ギヤスリーブ部の嵌合孔の内周面とシャフトの外周面との間には、軸受部材が設けられている。この場合、シャフトがこれの軸芯回りに回転することを抑止しつつ、ポンプ機能を奏する回転ギヤスリーブ部をシャフトの回りで円滑に回転させるのに一層貢献することができる。軸受部材としては、シャフトと同軸的な円筒形状とすることが好ましい。軸受部材としては潤滑摺動性に富む材料で形成することができる。シャフトは、軸受部材に供給されたオイルなどの作動流体を作動流体退避部(例えばドレイン部や油圧機器)に案内する案内通路をもつことが好ましい。この場合、オイルなどの作動流体により軸受部材の潤滑性は向上するため、シャフトに対する回転ギヤスリーブ部の円滑回転性を一層向上させることができる。
【0016】
本発明に係るギヤポンプによれば、ハウジングは相手材に取り付けられる取付面を有しており、従動ギヤの要素であるシャフトは、ハウジングの取付面から外方に突出すると共に相手材の位置決め用の凹状部に嵌合される軸端突出部を有する。ギヤポンプを相手材に取り付けるにあたり、シャフトの凸状の軸端突出部を相手材の位置決め用の凹状部に嵌合することにより、ギヤポンプのハウジングと相手材との位置決め精度を向上させることができる。即ち、従動ギヤの要素であるシャフトが軸端突出部を有する場合には、シャフトは、ハウジングを構成している各分割ハウジング同士の位置決めを行う前記従来技術に係る第1ノックピンとして機能できる他に、ギヤポンプのハウジングと相手材とを位置決めする前記従来技術に係る第2ノックピンとしても機能することができる。これにより前記従来技術に係る第2ノックピンの廃止またはその数の削減を図ることができ、部品点数の削減、軽量化に一層貢献することができる。なお、シャフトの軸端突出部がハウジングの取付面から突出する突出量としては、適宜選択することができる。
【0017】
本発明に係るギヤポンプの好ましい形態によれば、ハウジングは、シャフトの軸端突出部が突出している方向と逆の方向へ向けてシャフトが移動することを抑える移動抑止部を有する。この場合、シャフトの軸端突出部が突出している方向と逆の方向へ向けてシャフトが移動することは、移動抑止部により抑止される。従って従動ギヤの要素であるシャフトによるノックピン機能が一層良好に確保され、分割ハウジング同士の位置決め精度、ハウジングと相手材との位置決め精度の向上に貢献することができる。特に、シャフトの軸端突出部が相手材に当接したとしても、シャフトの軸端突出部がハウジングの取付面から退避することが抑えられ、シャフトの軸端突出部の突出量が良好に確保される。このため、当該シャフトは第2ノックピンとしての機能を良好に果たすことができる。
【0018】
【実施例】
本発明を具体化した第1実施例について図1〜図5を参照して説明する。図1はギヤポンプの内部構造を示す正面図であり、図2におけるI−I線に沿った矢視図である。図2は、ギヤポンプを相手材に取り付ける状態の断面図である。
【0019】
本実施例に係るギヤポンプは、作動流体としてのオイルをギヤの回転で供給するオイルポンプであり、車両用の変速装置のミッションケース(相手材)に取り付けられるものである。
【0020】
図1に示すように、ギヤポンプは外接形のギヤポンプであり、ハウジング1と、ハウジング1に回転可能に設けられた1個の駆動ギヤ4と、駆動ギヤ4と共に回転可能に設けられ駆動ギヤ4により従動される複数(具体的には2個1組)の従動ギヤ5とを有する。複数の従動ギヤ5は駆動ギヤ4を挟むように配置されている。
【0021】
ハウジング1は、互いに連通する1個の駆動室15a及び複数個(2個1組)の従動室15bとからなる作動室15と、作動室15に連通路21wを介して連通する第1吸込ポート21と、作動室15に連通路23wを介して連通する第1吐出ポート23と、作動室15に連通路22wを介して連通する第2吸込ポート22と、作動室15に連通路24wを介して連通する第2吐出ポート24とを有する。第1吸込ポート21、第2吸込ポート22は図略のオイル供給路に連通している。第1吐出ポート23、第2吐出ポート24は図略の油圧機器に連通しており、第1吐出ポート23、第2吐出ポート24から吐出されるオイルにより油圧機器を作動させる。
【0022】
図2に示すように、駆動ギヤ4は、作動室15の中央に位置する駆動室15aに回転可能に設けられており、周方向に沿って列設された歯部としての多数の外歯40を有する駆動ギヤ本体41と、駆動ギヤ本体41の軸長方向において両端側に突出すると共に第1軸受42mで回転可能に支持された駆動シャフト部42とを有する。
【0023】
図2に示すように、駆動シャフト部42の一端部42aは第1分割ハウジング11の第1主孔11xに第1軸受42mを介して回転可能に挿入されていると共に、駆動シャフト部42の他端部42bは第2分割ハウジング12の第2主孔12xに回転可能に第1軸受42mを介して挿入されている。なお、駆動シャフト部42の他端部42bに形成された雄ねじ部42kには、動力伝達部材としてのスプロケット等(図示せず)が装備される。
【0024】
図2に示すように、従動ギヤ5は、軸芯P2(P3)をもつ直状のシャフト50と、シャフト50に回転可能に嵌合された円筒形状の回転ギヤスリーブ部52とで構成されている。シャフト50は、中空円筒形状をなしており、軽量化が図られている。シャフト50は金属、例えば鉄系材料またはアルミニウム合金材料で形成されている。回転ギヤスリーブ部52は、シャフト50の外周面に嵌合する断面円形状をなす嵌合孔53と、駆動ギヤ4の外歯40に噛合する歯部としての外歯54とを有する。
【0025】
2個の従動ギヤ5は同サイズとされている。従って2個の回転ギヤスリーブ部52は同サイズとされており、2個の回転ギヤスリーブ部52の外歯54の歯数、ピッチなどの条件は同一とされており、更に2個のシャフト50は同サイズとされている。
【0026】
なお、図1において、S1は駆動ギヤ4のピッチ円を示し、S10は駆動ギヤ4の歯先円を示し、S2は従動ギヤ5のピッチ円を示し、S20は従動ギヤ5の歯先円を示す。
【0027】
図2は相手材100に取り付けている状態のギヤポンプの断面を示す。図2に示すように、ハウジング1は、厚み方向に複数個(実施例では2個)に分割されており、相手材100に対向する側の第1分割ハウジング11と、相手材100に背向する側に位置する第2分割ハウジング12とに分割されている。第1分割ハウジング11の厚みt1は、第2分割ハウジング12の厚みt2よりも厚く設定されている。
【0028】
第1分割ハウジング11は、作動室15と、作動室15を包囲する包囲内壁面11uをもつ包囲壁11tと、相手材100の被取付面104に宛われる平滑な取付面11sとを有する。なお、第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12は、金属材料例えばアルミニウム合金材料で形成されている。
【0029】
図2に示すように、第1分割ハウジング11は、従動室15bに臨む断面円形状の複数個(2個)の第1シャフト孔16を有する。第1シャフト孔16は断面円形状であり、第1分割ハウジング11の厚みを貫通している。第2分割ハウジング12は、従動室15に臨む断面円形状の第2シャフト孔17を有する。第2シャフト孔17は、第2ハウジング12の厚みを貫通しており、断面円形状であり、ドレイン部200に繋がる開口17mを有する。
【0030】
図2に示すように、第1シャフト孔16及び第2シャフト孔17は、作動室15を介して互いに対向している。従動ギヤ5の要素であるシャフト50の軸長方向の一端部50aは、第1分割ハウジング11の第1シャフト孔16に圧入により挿入されている。また、シャフト50の軸長方向の他端部50bは、第2分割ハウジング12の第2シャフト孔17に圧入により挿入されている。これによりシャフト50は第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12に同軸的に保持されている。
【0031】
図5は、シャフト50の一端部50aが第1シャフト孔16に圧入された状態の断面を示す。図5に示すように、シャフト50の一端部50a及び他端部50bは断面円形状をなしている。そして圧入により、シャフト50の一端部50aの外周面及び第1シャフト孔16の内周面は高摩擦で互いに密着している。同様に、シャフト50の他端部50bの外周面及び第2シャフト孔17の内周面も高摩擦で互いに密着している。このためシャフト50の軸芯P2,P3回りの回転は抑止されている。
【0032】
図2に示すように、従動ギヤ5の要素である回転ギヤスリーブ部52の嵌合孔53の内周面とシャフト50の外周面との間には、軸受部材55が作動室15に位置するように設けられている。軸受部材55は円筒形状をなしており、回転ギヤスリーブ部52の嵌合孔53内に固定されている。軸受部材55はシャフト50の軸長方向において間隔を隔てて直列に複数個(具体的に2個)装備されている。軸受部材55は、シャフト50に対する回転ギヤスリーブ部52の回転を円滑にするためのものである。
【0033】
図2に示すように、従動ギヤ5の要素であるシャフト50は案内通路56をもつ。案内通路56は、軸受部材55に供給された作動流体としてのオイルを作動流体退避部としての低圧側のドレイン部200(一般的には大気開放)に案内するものである。案内通路56は、シャフト50に径方向に延設された第1案内通路57と、シャフト50の軸長方向に延設され先端開口58pをもつ第2案内通路58とで形成されている。第1案内通路57はシャフト50の周壁部を厚み方向(径方向)に貫通しており、これの外周側の開口57pは、2個の軸受部材55間に対面し、オイル吸込性が確保されている。第2案内通路58はシャフト50を軸長方向に貫通する。
【0034】
図2に示すように、ハウジング1の第2分割ハウジング12のうち第2シャフト孔17付近の壁部には、移動抑止部13wが形成されている。移動抑止部13wは、シャフト50の軸長方向の他端部50bの軸端面に当接係合するストッパとして機能することができ、シャフト50の軸端突出部59が突出している方向(図2に示す矢印M2方向)と逆の方向(図2に示す矢印M1方向)へ向けてシャフト50が移動してハウジング1から抜けることを抑えることができる。
【0035】
図2に示すように、各シャフト50の一端部50aは、ハウジング1の第1分割ハウジング11の取付面11sから外方に直状に突出する軸端突出部59を有する。このように本実施例によれば、シャフト50の軸端突出部59をハウジング1の取付面11sから相手材100に向けて(矢印M2方向)に突出させる構造が採用されている。しかしこのような構造を採用すると、第1分割ハウジング11の第1シャフト孔16との圧入距離が増加する傾向となり、圧入操作が困難となり易い。これを解消するために、図2に示すように、シャフト50の軸端突出部59の外径は、シャフト50の他の部分の外径よりも小さく設定されており、シャフト50の軸端突出部59の外周面にはリング形状の退避空間59aが形成されている。このためシャフト50の軸端突出部59をハウジング1の取付面11sから矢印M2方向に突出させる突出量を確保しつつ、第1分割ハウジング11の第1シャフト孔16とシャフト50との圧入距離Y1(図2参照)の必要量を確保してノックピン機能を維持しつつ、その圧入距離Y1を短縮させることができる。このため、シャフト50の一端部50aをシャフト孔16に圧入する操作が容易となる利点が得られる。
【0036】
更に前述したように、シャフト50の一端部50aの側を径小とする退避空間59aが形成されているため、シャフト50の一端部50a及び他端部50bの構造の相違が肉眼的に容易に視認される。このため、手作業等で取り付ける場合であっても、シャフト50の一端部50a及び他端部50bを誤認してハウジング1の第1シャフト孔16及び第2シャフト孔17に挿入させる誤取付を防止することができる利点が得られる。
【0037】
図1において、駆動ギヤ4の回転中心線をP1とし、一方の従動ギヤ5の回転中心線をP2とし、他方の従動ギヤ5の回転中心線をP3とし、回転中心線P1、P2、P3を仮想的に結ぶ仮想線をP4とする。図1に示すように、ハウジング1の仮想線P4の一方の片側には、断面円形状の貫通孔6a、貫通孔6b、貫通孔6cが配置されている。更に仮想線P4の他方の片側には、断面円形状の貫通孔6d、貫通孔6e、貫通孔6fが配置されている。更に図1に示すように、貫通孔6a、貫通孔6fは、主要部品である駆動ギヤ4の回転中心線P1を挟むように対角位置に設けられている。貫通孔6c、貫通孔6dは、主要部品である駆動ギヤ4の回転中心線P1を挟むように対角位置に設けられている。貫通孔6b、貫通孔6eは、主要部品である駆動ギヤ4の回転中心線P1を挟むように対角位置に設けられている。断面円形状のボルト取付孔69は、駆動ギヤ4の回転中心線P1を挟むように対角位置にハウジング1に設けられている。
【0038】
本実施例によれば、ギヤポンプのハウジング1の組み付け時には、シャフト50の一端部50aを第1分割ハウジング11の第1シャフト孔16に圧入状態に挿入すると共に、シャフト50の他端部50bを第2分割ハウジング12の第2シャフト孔17に圧入状態に挿入する。これにより第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12同士の位置決めを、複数(2個)の従動ギヤ5の要素であるシャフト50により行う。
【0039】
なお、本実施例によれば、シャフト50の一端部50aと第1シャフト孔16とは、ノックピンとしての位置決め機能を高めるため、また、シャフト50を回り止めするためきつめの圧入とされている。また、シャフト50の他端部50bと第2シャフト孔17とは、位置決め機能を維持しつつ圧入作業性を高めるため、ゆるめの圧入とされている。シャフト50の一端部50aは、駆動ギヤ4及び従動ギヤ5等の重要部品が内蔵される作動室15をもつ第1分割ハウジング11の第1シャフト孔16に挿入されるため、シャフト50の一端部50aと第1シャフト孔16とをきつめの圧入とし、シャフト50の一端部50aによるノックピンとしての精度を高くすることは、駆動ギヤ4と従動ギヤ5との噛み合わせ精度の向上に有効である。
【0040】
その後、図3に示すように、ハウジング1のボルト取付孔69に、ハウジング取付手段として機能できる取付ボルト68を挿通する。取付ボルト68は、一端部に雄螺子部68bをもつボルト軸部68aと、ボルト軸部68aの他端部に設けられた鍔68wをもつ頭部68cとを有する。そして取付ボルト68の頭部68cを回して、取付ボルト68の先端部の雄螺子部68bを第1分割ハウジング11のボルト取付孔69の雌螺子部69mに螺着させる。これにより第1分割ハウジング11の平坦な当接面11rと第2分割ハウジング12の平坦な当接面12rとが密着し、第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12はこれの厚み方向に積層状態に一体化され、ハウジング1が構成される。なお、取付ボルト68の頭部68cの径はボルト取付孔69の内径よりも大きい。
【0041】
本実施例に係るギヤポンプを相手材100の被取付面104に取付ける際には、図4に示す締結ボルト9を用いる。図4に示すように、ギヤポンプ締結手段として機能する締結ボルト9は、一端部に雄螺子部91を有するボルト軸部92と、ボルト軸部92の他端部に形成された鍔93wを有するボルト頭部93とを有する。そして本実施例に係るギヤポンプを相手材100の被取付面104に取付ける際には、ハウジング1の第1分割ハウジング11の取付面11sを相手材100の被取付面104に対面させ、その状態で、取付面11sから突出しているシャフト50の軸端突出部59を相手材100の凹状部102にはめ込んで係合させる。これによりハウジング1と相手材100との位置決めが行われる。
【0042】
ハウジング1の貫通孔9aに締結ボルト9を挿入し、締結ボルト9のボルト頭部93を回し、締結ボルト9の雄螺子部91を相手材100の雌螺子部106に螺着させて固定させる。ハウジング1の他の貫通孔6b、6c、6d、6e、6f(図1参照)にも、同様に締結ボルト9をそれぞれ挿通させ、各締結ボルト9の雄螺子部91を相手材100の各雌螺子部106に螺着させる。これにより本実施例に係るギヤポンプを相手材100の被取付面104に着脱可能に取り付ける。なお本実施例によれば、相手材100に形成されている被係合部としての凹状部102は、底面102wを有しており、未貫通孔状である。但し、場合によっては凹状部102は貫通孔状でも良い。
【0043】
上記したようにギヤポンプを相手材100の被取付面104に取り付けた状態で、動力伝達部材により駆動ギヤ4をこれの回転中心線P1の回りで矢印A1方向(図1参照)に回転駆動させる。すると、従動ギヤ5の回転ギヤスリーブ部52がこれの回転中心線P2、P3の回りで矢印A2方向(図1参照)に従動回転する。この結果、オイルが第1吸込ポート21から第1吐出ポート23及び第2吐出ポート24に供給される。同様に、オイルが第2吸込ポート22から第1吐出ポート23及び第2吐出ポート24に供給される。
【0044】
以上説明したように本実施例によれば、ハウジング1を構成する第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12同士を位置決めするにあたり、従動ギヤ5の要素であるシャフト50を用い、そのシャフト50を第1分割ハウジング11の第1シャフト孔16及び第2分割ハウジング12の第2シャフト孔17に挿入し、第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12同士の位置決めを行う。従って従動ギヤ5の要素であるシャフト50は、各分割ハウジング同士を位置決めする前記従来技術に係る第1ノックピンとして機能することができる。このため分割ハウジング同士を位置決めするために従来から使用されていた第1ノックピンを廃止できるか、あるいは、その数を削減することができる。更に第1ノックピンを挿入するピン孔も廃止または削減することができ、ハウジング1の加工費の低減に有利となる。
【0045】
殊に本実施例によれば、前述したように、従動ギヤ5の要素であるシャフト50は第1分割ハウジング11の第1シャフト孔16及び第2分割ハウジング12の第2シャフト孔17に圧入されているため、シャフト50が第1分割ハウジング11,第2分割ハウジング12に対して回動することが抑止される。これによりシャフト50によるノックピン機能が良好に確保される。故に、第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12同士の位置決めは、高精度に行われる。
【0046】
ギヤポンプを相手材100に取り付けるにあたり、シャフト50の凸状の軸端突出部59を相手材100の位置決め用の凹状部102に嵌合することにより、ギヤポンプのハウジング1と相手材100との位置決めを行うことができる。即ち、従動ギヤ5の要素であるシャフト50の軸端突出部59は、ハウジング1を構成している第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12同士の位置決めを行う前記従来技術に係る第1ノックピンとして機能する他に、ギヤポンプのハウジング1と相手材100とを位置決めする前記従来技術に係る第2ノックピンとして機能することができる。これにより前記従来技術に係る第2ノックピンの廃止またはその数の削減を図ることができ、部品点数の削減、軽量化に一層貢献することができる。更に第2ノックピンを挿入するピン孔も廃止または削減することができ、加工費の低減に有利となり、コストダウンを図り得る。
【0047】
更に本実施例によれば、従動ギヤ5の要素であると共に第1ノックピンとして機能するシャフト50がハウジング1の第1分割ハウジング11及び第2分割ハウジング12に支持されているため、従動ギヤ5の要素である回転ギヤスリーブ部52とハウジング1の作動室15を形成する内壁面との間のクリアランスを高精度に規定することができる。故に、ギヤポンプの性能を向上させるのに貢献することができると共に、ギヤポンプの量産においてもギヤポンプの性能のばらつきを低減させることができる。
【0048】
更に本実施例によれば、前述したように、回転ギヤスリーブ部52のシャフト50の内周面とシャフト50の外周面との間には、軸受部材55が設けられているため、ポンプ機能を奏する回転ギヤスリーブ部52の円滑回転性を確保しつつ、回転ギヤスリーブ部52の内周側に同軸的に配置されているシャフト50の回転を抑えることができる。従って、シャフト50の外周面の摩耗などが抑えられ、シャフト50によるノックピン機能を長期にわたり維持することができる。
【0049】
本実施例によれば、ギヤポンプの駆動時には、作動流体としてのオイルが軸受部材55に供給されるため、シャフト50を固定させつつ、オイルの潤滑性により回転ギヤスリーブ部52を円滑に回転させることができる。更に軸受部材55に至ったオイルは、第1案内通路57を経て第2案内通路58に至り、更に第2案内通路58のうち第2分割ハウジング12側の先端開口58pからドレイン部200(一般的には大気開放)に流出される。
【0050】
なお、ギヤポンプの組付時における作動室15の空気抜きも、前記したシャフト50の第1案内通路57、第2案内通路58、先端開口58pを利用して行うことができる。
【0051】
本実施例によれば、上述の記載から理解できるように、従動ギヤ5は2個1組であるため、図2に示すように、一方の従動ギヤ5のシャフト50の軸芯P2と駆動ギヤ4の駆動シャフト部42の軸芯P1との距離をL1とし、他方の従動ギヤ5のシャフト50の軸芯P3と駆動ギヤ4の駆動シャフト部42の軸芯P1との距離をL2とすると、距離L1及び距離L2は等間隔に設定されている。このようにノックピンとして機能する複数個(具体的に2個)のシャフト50の中間位置に駆動ギヤ4が配置されているため、重要部品である駆動ギヤ4の位置決め精度を高くするのに有利となり、ギヤポンプの信頼性を向上させることができる。
【0052】
本実施例によれば、ギヤポンプの駆動時には、従動ギヤ5の要素である回転ギヤスリーブ部52は回転するものの、従動ギヤ5の要素であるシャフト50は全く回転しないか、実質的に回転しない。このためポンプ機能を奏する従動ギヤ5の回転質量を低減させることができ、従動ギヤ5を回転させる必要トルクを低減させるのに貢献できる。
【0053】
更に本実施例では第1ノックピン及び第2ノックピンとして機能できるシャフト50によりハウジング1と相手材100との位置決めを行うため、特開2000−145655号公報に係る技術とは異なり、オイルシールでハウジングと相手材との位置決めを行う方式を廃止しているため、オイルシールの損傷の問題を回避することができる。
【0054】
(他の実施例)
図6は本発明の第2実施例を示す。本実施例は前記した実施例と同様の構成であり、同様の作用効果を奏する。本実施例によれば、図6に示すように、ノックピンとして機能できるシャフト50Eの一端部50a及び他端部50bのうちの少なくとも一方は、回り止め部として機能できる平坦面50xをもつ。そして、平坦面18をもつ第1ハウジング11の第1シャフト孔16,第2シャフト孔17に圧入されている。これによりシャフト50Eの回り止め性が確実に高められている。
【0055】
図7は本発明の第3実施例を示す。本実施例は前記した実施例と同様の構成であり、同様の作用効果を奏する。本実施例によれば、図7に示すように、相手材100の被取付面104に設けられている凹状部102は、相手材100の通路105を介して作動流体退避部としての油圧機器107に連通されている。本実施例によれば、従動ギヤ5の要素でありノックピンとして機能するシャフト50Fの第2案内通路58の一端には、先端開口58pが形成されている。しかし第2案内通路58の他端は閉鎖部58sにより閉鎖されており、オイルを吐出しない。シャフト50Fの第2案内通路58の先端開口58pから矢印K1方向(図7参照)に吐出されたオイルは、相手材100の通路105を介して油圧機器107に供給される。
【0056】
(その他)
上記した実施例によれば、シャフト50の一端部50aを第1シャフト孔16に圧入し、シャフト50の他端部50bを第2シャフト孔17に圧入することにしているが、これに限らず、シャフト50の一端部50aを第1シャフト孔16に圧入するものの、シャフト50の他端部50bを第2シャフト孔17に非圧入状態で挿入することもできる。場合によっては、シャフト50のノックピンとしての必要精度を確保しつつ、シャフト50の一端部50aを第1シャフト孔16に非圧入状態で挿入すると共に、シャフト50の他端部50bを第2シャフト孔17に非圧入状態で挿入することにしても良い。
【0057】
上記した実施例によれば、1個の駆動ギヤ4に対して従動ギヤ5は2個1組設けられているが、場合によっては、駆動ギヤ4が1個で且つ従動ギヤ5が1個のタイプのギヤポンプでも良い。この場合、従動ギヤ5のノックピン機能を有するシャフト50は1本であるため、従来から使用されている通常のノックピンを設けることが好ましい。上記した実施例によれば、相手材100は変速装置のミッションケースとされているが、これに限らず、エンジンのシリンダブロック、あるいは他の機器でも良い。その他、本発明は上記した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
【0058】
上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)作動室を有するハウジングと、前記ハウジングの前記作動室に回転可能に設けられた駆動ギヤと、前記ハウジングの前記作動室に前記駆動ギヤと共に回転可能に設けられ前記駆動ギヤにより従動される従動ギヤとを具備するギヤ装置において、
前記ハウジングは、前記駆動ギヤの軸長方向において複数個に分割され互いに対向するシャフト孔をもつ分割ハウジングを積層して構成され、
前記従動ギヤは、前記分割ハウジングの前記シャフト孔に挿入されて複数の前記分割ハウジングを位置決めするシャフトと、前記シャフトに回転可能に嵌合する嵌合孔と前記駆動ギヤに噛合する歯部とを有する回転ギヤスリーブ部とで構成されていることを特徴とするギヤ装置。この場合、分割ハウジング同士の位置決めにあたり、従動ギヤの要素のうち、非回転であるか、あるいは、回転がかなり抑えられたシャフトを用い、そのシャフトを分割ハウジングのシャフト孔に挿入して複数の分割ハウジング同士の位置決めを行うことができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るギヤポンプによれば、分割ハウジング同士の位置決めにあたり、従動ギヤの要素のうち、上記したように非回転であるか、あるいは、回転がかなり抑えられたシャフトを用い、そのシャフトを分割ハウジングのシャフト孔に挿入して複数の分割ハウジング同士の位置決めを行う。従って従動ギヤの要素であるシャフトは、各分割ハウジング同士を位置決めする前記従来技術に係る第1ノックピンとして機能することができる。このため各分割ハウジング同士を位置決めするために従来から使用されていた第1ノックピンを廃止できるか、あるいは、その数を削減することができる。更に第1ノックピンを挿入するピン孔も廃止または削減することができ、加工費の低減に有利となる
また特開2000−145655号公報に係る技術とは異なり、オイルシールを位置決めに用いないため、オイルシールの損傷を回避でき、オイル洩れを抑えるのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ギヤポンプのハウジングの作動室に駆動ギヤ及び従動ギヤを配置した状態の正面図であり、図2におけるI−I線に沿った矢視図である。
【図2】駆動ギヤ及び従動ギヤをもつギヤポンプを相手材に取り付けた状態の断面図である。
【図3】第1分割ハウジング及び第2分割ハウジングを積層状態に一体化させた状態を示す断面図である。
【図4】ギヤポンプのハウジングを相手材の被取付面に取り付けた状態を示す断面図である。
【図5】シャフトの一端部が第1ハウジングの第1シャフト孔に圧入されている状態を示す断面図である。
【図6】第2実施例に係り、シャフトの一端部が第1ハウジングの第1シャフト孔に圧入されている状態を示す断面図である。
【図7】第3実施例に係り、駆動ギヤ及び従動ギヤをもつギヤポンプを相手材に取り付けた状態の断面図である。
【符号の説明】
図中、1はハウジング、11は第1分割ハウジング、11sは取付面、12は第2分割ハウジング、15は作動室、21,22は吸込ポート、23,24は吐出ポート、4は駆動ギヤ、40は外歯、5は従動ギヤ、50はシャフト、51は外歯(歯部)、52は回転ギヤスリーブ部、53は嵌合孔、54は外歯(歯部)、56は案内通路、57は第1案内通路、58は第2案内通路、59は軸端突出部、100は相手材、102は凹状部、104は被取付面を示す。
Claims (5)
- 作動室と前記作動室に連通する吸込ポート及び前記作動室に連通する吐出ポートとを有するハウジングと、
前記ハウジングの前記作動室に回転可能に設けられた駆動ギヤと、
前記ハウジングの前記作動室に前記駆動ギヤと共に回転可能に設けられ前記駆動ギヤにより従動される従動ギヤとを具備しており、
前記駆動ギヤ及び前記従動ギヤの回転により前記吸込ポートから吸い込んだ作動流体を前記吐出ポートから吐出させるギヤポンプにおいて、
前記ハウジングは、前記駆動ギヤの軸長方向において複数個に分割され互いに対向するシャフト孔をもつ分割ハウジングを積層して構成され、
前記従動ギヤは、前記分割ハウジングの前記シャフト孔に挿入されて複数の前記分割ハウジングを位置決めするシャフトと、前記シャフトに回転可能に嵌合する嵌合孔と前記駆動ギヤに噛合する歯部とを有する回転ギヤスリーブ部とを具備し、
前記分割ハウジングは少なくとも2個であり、一方の前記分割ハウジングは相手材に取り付けられる取付面を有しており、前記シャフトは、前記ハウジングの前記取付面から外方に突出すると共に前記相手材の位置決め用の凹状部に嵌合される軸端突出部を有し、前記軸端突出部の外径を前記シャフトの他の部分の外径よりも小さくしたことを特徴とするギヤポンプ。 - 請求項1において、前記シャフトは前記分割ハウジングの前記シャフト孔に圧入により挿入されて、前記シャフトはこれの軸芯回りの回転が抑止されていることを特徴とするギヤポンプ。
- 請求項1または請求項2において、前記回転ギヤスリーブ部の前記嵌合孔の内周面と前記シャフトの外周面との間には軸受部材が設けられていることを特徴とするギヤポンプ。
- 請求項1において、前記シャフトは、前記シャフトと前記回転ギヤスリーブ部との間に供給された作動流体を作動流体退避部に案内する案内通路をもつことを特徴とするギヤポンプ。
- 請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項において、前記ハウジングは、前記シャフトの前記軸端突出部が突出している方向と逆の方向へ向けて前記シャフトが移動することを抑える移動抑止部を有することを特徴とするギヤポンプ。
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