JP4032852B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタのノズル内のインクを吸引する吸引力の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、簡便且つ安価に画像を印刷できる画像印刷方法として、インクジェット方式を用いた画像印刷方法が数多く用いられている。インクジェット方式を用いた印刷装置(以下、「インクジェットプリンタ」と言う。)は、例えばピエゾ素子やヒータ等を用いて、記録ヘッドのノズルからインクを微小な液滴として紙等の記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体にインクを浸透若しくは定着させながら、記録ヘッドを記録媒体上で移動させることにより、該記録媒体に画像を印刷する。
【0003】
インクジェットプリンタにおいては、インクを紙などの記録媒体に吐出(射出)する吐出口が記録ヘッドの一面(ノズル面)に備えられているが、吐出口にはインクの固着による目詰まりや吐出口に連通するインク供給路内に発生した気泡やごみ等による目詰まり等の不具合が発生する場合があるため、所定のタイミングで記録ヘッドのクリーニング(メンテナンス)作業が行われる。
クリーニング作業としては、記録ヘッドのノズル面をキャップ部材で密閉するように覆い、このキャップ部材を介して吸引ポンプで吸引することにより、吐出口内に残留している気泡やノズル面に付着したごみ等をインクとともに吸引除去する作業や、ノズル面に残留したインクを弾性を有するブレードを用いて拭き取る作業や、インクを予備吐出する作業等がある。
【0004】
図5(a)は従来のインクジェットプリンタの構成例を示す模式図である。
図5(a)に示すように従来例のインクジェットプリンタは、記録ヘッド10と、インクカートリッジ2とを備える。記録ヘッド10の下端には多数の微細なノズル3が設けられている。インクカートリッジ2内のインクは供給パイプ4を介して記録ヘッド10に供給されノズル3内に導入される。各ノズル3の吐出口は記録ヘッド10の下端の一平面上に並設される。この一平面をノズル面と呼ぶ。通常、ノズル面5が水平にされノズル3の吐出口が下方に向くように記録ヘッド10は配置される。
【0005】
画像形成時において、記録ヘッド10は記録媒体6上で走査動作する。その間、ノズル面5の下方には記録媒体6がノズル面5に対向して配置され記録ヘッド10の走査動作と直交する方向へ順次搬送される。ピエゾ素子を用いたプリンタであれば、画像信号に基づいて各ノズル3に付設されたピエゾ素子を駆動し選択的にノズル3からインク液滴を吐出して記録媒体6上に着弾させる。
記録媒体6として樹脂フィルム等のインク吸収性のないものを使用する場合、高粘度のインクを用いることにより着弾したインクが記録媒体6上で安定するように(流れたりしないように)し、さらに高粘度に加え、紫外線硬化性等の光硬化性のインクを用い、インク着弾直後に紫外線等の光を記録媒体6上のインクに照射して硬化させ完全に定着させる。
【0006】
クリーニング(メンテナンス)時においては、記録ヘッド10を吸引キャップ21上に移動させ、吸引キャップ21を上昇させて、記録ヘッド10のノズル面5を覆うように装着し、吸引ポンプ22によりインクを吸引する。吸引終了後、吸引キャップ21を下降させて記録ヘッド10と吸引キャップ21とを乖離させる。
その後、記録ヘッド10をブレード24まで移動させ、ブレード24によりノズル面5に残るインクを拭きとる。
その後、記録ヘッド10をインク受け部23上に移動させ、記録ヘッド10に予備吐出動作をさせる。予備吐出動作では、実際にインクが吐出されなくても良い。予備吐出動作によりノズル3内のインクを良好な状態に回復させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、以上の従来技術にあっても次のような問題があった。
【0008】
図5(b)は、ノズル3の拡大断面図である。図中a0〜a4は異なる背圧におけるノズル部インク液面を示す。
画像形成時、確実かつ正確なインク吐出を行うためにはa1程度の形状が良いとされる。a3程度では1回吐出動作しても空吐出となるおそれがあり、空吐出となればドット抜けを生じさせる。この空吐出をノズル欠と呼ぶ。a4程度では、均一な吐出力を与えて液滴をノズル面5から分離放射することできず、正しい方向に吐出することができないおそれが強い。正しい方向に吐出しないことを吐出曲がり(射出曲がり)と呼ぶ。そのため、画像形成時はa1程度のインク液面になるようにノズル3内のインクに作用する背圧を適度な負圧に保つことが重要となる。
【0009】
一方、クリーニング時においては、吸引キャップ21を記録ヘッド10に装着し、ポンプ22によりノズル3からインクを吸引すると、ノズル3内の圧力は下降して負圧となり、例えばa4程度の形状のインク液面で、圧力が平衡する。
その後、吸引キャップ21を下降させ、記録ヘッド10から吸引キャップ21を乖離させると、吸引キャップ21及びノズル3内部で作られる空間が負圧になって吸引キャップ21が記録ヘッド10に吸着している状態で吸引キャップ21と記録ヘッド10とを引き離すから、その反動により振動が生じる。また、ノズル3内部が負圧となっている状態で、吸引キャップ21と記録ヘッド10とが引き離されると、その瞬間にノズル面5には大気圧が作用して、一気に、a1→a2→a3と、インク液面がノズル3内部に押されるようにして空気が乱流的にノズル3内に侵入する。
【0010】
インクが比較的低粘度である場合には、ポンプ22によりノズル3内からインクを吸引しても、インクカートリッジ2からインクが比較的迅速に供給される。そのため、吸引キャップ21と記録ヘッド10との乖離時点後、インクカートリッジ2から供給されるインクが迅速にノズル3内へ充填されて、大気圧の作用のままに大量の空気がノズル3内に侵入することは抑えられる。
しかし、インクが高粘度であればあるほど流動抵抗は大きく、インクカートリッジ2からのインクの供給が遅れるため、ノズル3内へ侵入する空気量が増大する。
以上の結果、その後の吐出動作において空吐出が連続したり、吐出曲がりが生じたり、吐出液滴量が変化したりと、吐出不良が生じるおそれがある。すなわち、クリーニング作業に期待される効果もままならない。
【0011】
ポンプ22の吸引力を低くすれば、吸引キャップ21乖離時にノズル3内へ侵入する空気量の増大を抑えることができるが、吸引完了までに長期を要したり、ノズル3内に頑固に固着したインクや異物を十分に除去することができないおそれがある。
一方以上の問題を低減するために、吸引キャップ21に電磁弁を設け、吸引中は電磁弁を閉めておき、吸引後、記録ヘッド10から吸引キャップ21を乖離させる前に電磁弁を開けて吸引キャップ21内に大気を戻してから、吸引キャップ21を乖離させる方法を採用することができる。
しかし、かかる方法によっても電磁弁開放時及び吸引キャップ乖離時を含め、ノズル内への空気の侵入を確実に払拭することをすることは難しく、信頼性を高める別手段が望まれる。
【0012】
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減でき、迅速なクリーニング作業によって良好な吐出が可能な状態に早期に回復でき、その結果、画質を向上することができるインクジェットプリンタを提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、例えば図1に示すように、
インクを吐出するノズルを有する記録ヘッド51と、
インク吸引作業時に前記ノズルの吐出口を覆うように前記記録ヘッド51に装着される吸引キャップ91と、
前記吸引キャップ91を介して前記ノズルからインクを吸引する吸引ポンプ94とを備え、
前記インクを高粘度インクとするインクジェットプリンタにおいて、
インクを加熱する加熱手段が前記記録ヘッド51に設けられ、
前記吸引ポンプ94の出力が可変に構成され、
前記記録ヘッド51に前記吸引キャップ91を装着した状態での前記吸引ポンプ94の作動開始時から作動終了時までの期間(「吸引期間」という。)Tの途中の時点から前記作動終了時までの期間においては、吸引期間中の最高目標出力値より低い目標出力値で前記吸引ポンプ94の出力を制御するように構成されてなることを特徴とするインクジェットプリンタである。
【0014】
したがって請求項1記載の発明によれば、吸引期間の途中の時点から吸引ポンプの作動終了時までの期間においては、吸引期間中の最高目標出力値より低い目標出力値で前記吸引ポンプの出力を制御するので、最高出力によってノズル内やノズル吐出口が設けられたヘッド面に頑固に固着したインクや異物などを十分に除去することができるように最高目標出力値を設定できる一方で、吸引ポンプの目標出力値を一定とする場合に比較して、吸引ポンプの作動終了までの低出力期間により、ノズル内の圧力を負圧からゼロ圧に次第に近づけることができる。吸引ポンプの作動終了までにノズル内の圧力がゼロ圧に近づくことにより、その後、吸引キャップと記録ヘッドとを乖離させても、大気圧との差が小さいためにノズル内への空気の引き込み量が低減される。
また本発明によれば、記録ヘッドにインクを加熱する加熱手段が設けられるので、この加熱手段により高粘度インクの温度低下に伴う高粘度化を抑えることができる。インクの低粘度化によってインクの流路抵抗を下げ、インク供給系からノズルへのインク充填を速めることができる。ノズルへのインク充填が速まることにより、吸引ポンプの作動終了後ノズル内の圧力が負圧からゼロ圧に回復する時間が短縮する。
また本発明によれば、吸引ポンプの目標出力値を一定とする場合と等しい吸引期間で吸引ポンプの作動を終了しても、本発明の方がポンプ作動終了時点のノズル内の負圧値がゼロに近い。ポンプ作動終了時点のノズル内の負圧値がゼロに近いので、ポンプ作動終了時点後、圧力差に起因してインクがノズル内に供給されてゼロ圧に達するまでの時間が短くなる。すなわち、小さな負圧からゼロに達するまでにかかる時間は、それより大きな負圧からゼロに達するまでにかかる時間より短い。
また、小さな負圧からゼロに達するまでにかかる時間の誤差は、それより大きな負圧からゼロに達するまでにかかる時間の誤差より小さいので、小さな負圧からゼロに戻す方が設計上有利である。
以上の諸点により、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減でき、迅速なクリーニング作業によって、良好な吐出が可能な状態に早期に回復でき、その結果、画質を向上することができる。
なお、「目標出力値」と記載するのは、測定出力値と区別するためである。
吸引ポンプの出力の制御は、吸引ポンプの動力部の制御であっても良いし、バルブ等の調節によって制御しても良い。
【0015】
請求項2記載の発明は、例えば図3に示すように、
吸引期間の途中の時点から前記作動終了時S3までの期間においては、吸引期間T中の目標出力値の時間平均(P4)より低い目標出力値(P2)で前記吸引ポンプ94の出力を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタである。
【0016】
したがって請求項2記載の発明によれば、吸引期間中の目標出力値の時間平均より低い出力値で吸引ポンプの作動を終了するので、仮にその時間平均により一定にポンプ出力を制御した場合に比較して、ポンプ作動終了時点のノズル内の負圧値がゼロに近く、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減でき、迅速なクリーニング作業によって、良好な吐出が可能な状態に早期に回復でき、その結果、画質を向上することができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、例えば図3に示すように、
前記最高目標出力値(P1)を吸引期間の初期に制御目標値として設定して前記吸引ポンプ94の出力を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェットプリンタである。
【0018】
したがって請求項3記載の発明によれば、吸引期間の初期においては、最高出力で吸引ポンプが作動するので、吸引期間の初期段階でノズル内やノズル吐出口が設けられたヘッド面に頑固に固着したインクや異物などを十分に除去することができ、その後から吸引ポンプの作動終了までの間に低出力期間を十分にとり、ノズル内の圧力を負圧からゼロ圧に確実に近づけることができる。
ここで、前記最高目標出力値とは、必ずしも吸引ポンプの能力的な最高出力を指すものでなく、吸引期間中の最高目標出力値を指す。
【0019】
請求項4記載の発明は、例えば図3(a)に示すように、
予め異なる2以上の目標出力値(P1,P2)が設定され、
吸引期間T中の遅い時間ほどより低い目標出力値に制御目標値を変更して前記吸引ポンプ94の出力を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のインクジェットプリンタである。
【0020】
すなわち請求項4記載の発明は、最高目標出力値以外に該最高目標出力値より低い目標出力値が一又は二以上予め設定されており、吸引期間の途中の時点からポンプ作動終了時までの一定期間において最高目標出力値より低い目標出力値により制御するものであり、段々と吸引期間の経過に従って段階的に目標出力値を低下させていく制御を行うものである。これにより、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減することができる。
【0021】
請求項5記載の発明は、例えば図3(b)に示すように、
制御目標値を、前記最高目標出力値(P3)から時間の経過に従って無段階に低下させて前記吸引ポンプ94の出力を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のインクジェットプリンタである。
【0022】
したがって請求項5記載の発明によれば、最高目標出力値から時間の経過に従って無段階に低下させて吸引ポンプの出力を制御することにより、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減することができる。
【0023】
請求項6記載の発明は、例えば図2に示すように、
前記吸引ポンプ94は、チューブ30の一部を弾性回復可能に潰し、そのチューブ30の潰される位置を移動させて吸引力を発揮するチューブ式ポンプであることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタである。
【0024】
したがって請求項6記載の発明によれば、吸引ポンプとしてチューブ式ポンプを採用するため、吸引ポンプの小型化、高性能化に有利である。
【0025】
請求項7記載の発明は、例えば図2に示すように、
前記吸引ポンプ94は、チューブ30の一部を弾性回復可能に潰す加圧コロ33,34を公転させることにより該加圧コロ33,34が前記チューブ30を潰す位置を移動させて吸引力を発揮するチューブ式ポンプであり、
前記公転の回転数により、前記吸引ポンプ94の出力を制御することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタである。
【0026】
したがって請求項7記載の発明によれば、加圧コロの公転の回転数によりポンプ出力を精度良く制御することができる。
【0027】
請求項8記載の発明は、前記インクを、30℃における粘度が10mPa・s以上である高粘度インクとすることを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタである。
【0028】
本発明が解決しようとする問題性は30℃における粘度が10mPa・s以上である高粘度インクにおいて顕著であるため、本発明を適用する実効性は30℃における粘度が10mPa・s以上である高粘度インクにおいて高まる。
【0029】
請求項9記載の発明は、前記インクを、30℃における粘度が10mPa・s以上500mPa・s以下である高粘度インクとし、
前記加熱手段により前記インクを30℃以上150℃以下に加熱し、
前記ノズルから吐出されインク吸収性のない記録媒体上に着弾したインクに紫外線を照射し該インクを硬化させるUV硬化方式であることを特徴とする請求項1から請求項8のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタである。
【0030】
したがって請求項9記載の発明によれば、高粘度インクを使用しUV硬化するので、インク吸収性のない記録媒体上にもインクを定着させることができるとともに、加熱手段、吸引ポンプ等の働きにより、ノズルからのインクの吐出を良好にして画像形成を実行することができる。
本発明におけるインクは、30℃での粘度が10〜500mPa・sの液体である。但し、40〜500mPa・sが好ましい。10mPa・s未満では滲みが劣化、また500mPa・sを超えると、画質の平滑性が失われる。また、このインクは60℃で3〜30mPa・sの液体であることが好ましく、より好ましくは、3〜20mPa・sである。3mPa・s以下では、高速射出に不具合を生じ、また30mPa・sでは、射出性が劣化する。
インク吸収性のない記録媒体ないしインク吸収性の低い記録媒体(あるいは、インク非吸収性記録媒体)とは、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)からなる記録媒体、あるいはインク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)からなる表面層(画像形成層)を有する記録媒体であり、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)は、例えば各種の樹脂や金属である。
【0031】
本発明のインクジェットプリンタによる記録方法では、上記インクを30〜150℃に加熱し、インク粘度を下げて射出することが射出安定性の点で好ましい。さらに好ましくは40〜100℃である。30℃以下及び150℃以上では、射出が困難になる。照射線硬化型インクは、概して水性インクより粘度が高いため、温度変動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度をできるだけ一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅は設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃である。インクジェットプリンタには、インク温度の安定化手段を備えるが、その場合、一定温度にする部位はインクタンク(中間タンクがある場合は中間タンク)からノズル射出面までの配管系、部材の全てを対象とすることが好ましい。
温度コントロールのため、温度センサを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体や外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断もしくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンタ立ち上げ時間を短縮するため、また熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
【0032】
請求項10記載の発明は、前記ノズル3からの吐出量が1ドット当たり2pl以上20pl以下であることを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタである。
【0033】
したがって請求項10記載の発明によれば、ノズルからの吐出量(射出量)が1ドット当たり2pl以上20pl以下と、小液滴で高精細な画質を形成できるとともに、小液滴仕様のプリンタであっても、加熱手段、吸引ポンプ等の働きにより、ノズルからのインクの射出を良好にして画像形成を実行することができる。
1ドットあたりの射出量は2pl(ピコリットル)〜20plとした。より好ましくは4pl〜10plである。1ドットあたり20plを超えると高精細印字が難しく、また、1ドットあたり2pl未満では形成される画像の濃度が低くなってしまう。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
【0035】
まず図1を参照して、本発明一実施形態のインクジェットプリンタの全体構成について説明する。図1は本発明一実施形態のインクジェットプリンタの全体構成図である。
図1に示すように本実施形態のインクジェットプリンタ1は、画像記録系の主要部として、記録ヘッド51と、キャリッジ52と、キャリッジレール53とを備える。
記録ヘッド51には、インクタンク(図示せず)から供給路(図示せず)を介して紫外線硬化性の高粘度インクが供給される。記録ヘッド51には、インクを吐出するノズルが多数設けられており、インクタンクから供給されるインクがノズル内に充填される。インクは記録ヘッド51その他に設けられた加熱手段により30℃以上150℃以下に加熱される。各ノズルにはピエゾ素子が設けられており、ピエゾ素子が駆動されてノズルからインク滴が吐出される。使用するインクは30℃における粘度が10mPa・s以上500mPa・s以下である高粘度インクとする。
記録ヘッド51は各色に対応して複数設けられ、すべてキャリッジ52に搭載され、キャリッジレール53に沿って主走査方向Aに移動する。
【0036】
記録媒体6としては樹脂フィルムを用いる。記録媒体6は、記録媒体搬送機構(図示せず)により主走査方向Aに直交する副走査方向に搬送される。
【0037】
画像記録時には、画像信号に基づいてピエゾ素子、キャリッジ52、記録媒体搬送機構を駆動して、記録媒体6上にインク滴を着弾させインクドットを形成する。このとき、ノズルからのインク吐出量は1ドット当たり2pl以上20pl以下とする。吐出されるインクは事前に記録ヘッド51その他に設けられた加熱手段により30℃以上150℃以下に加熱されている。
次に記録媒体6上のインクドットに対し、紫外線を照射することによりインクドットを硬化させる。このように、紫外線硬化性で高粘度のインクを用いることにより、記録媒体6として樹脂フィルム等のインク吸収性のないものを用いても、インクを定着させることができる。
【0038】
図1に示すように、記録領域Cに隣接したホームポジション領域Bには保湿ユニット8が設置されている。画像記録やヘッドメンテナンスを行わない時には、キャリッジ52はホームポジション領域Bに移動し記録ヘッド51を待機させる。
保湿ユニット8には記録ヘッド51と同数の保湿キャップ81が設けられている。記録ヘッド51の待機中には、保湿キャップ81は記録ヘッド51のノズル吐出口が設けられた面(以下、「ノズル面」という。)を覆って密閉保湿する。
【0039】
図1に示すように、記録領域Cを介してホームポジション領域Bの反対側のメンテナンス領域Dには、メンテナンスユニット9が設置されている。
メンテナンス領域Dではメンテナンスユニット9により、記録ヘッド51を良好なインク吐出を行える状態に回復させる。
メンテナンスユニット9は、吸引キャップ91と、吸引ポンプ94と、廃インクタンク95と、インク受け部92と、ブレード93とを備える。メンテナンスユニット9によってインク吸引作業と、ブレード93による拭き取り作業と、予備吐出作業を行う。
【0040】
まず、インク吸引作業時には、キャリッジ52が移動し記録ヘッド51を吸引キャップ91上に配置する。記録ヘッド51が吸引キャップ91上に配置されると、吸引キャップ91を上昇させて、記録ヘッド51のノズル面を覆うように装着する。吸引キャップ91が記録ヘッド51に装着されると、吸引ポンプ94を作動させてノズル内のインクを吸引する。吸引した廃インクは廃インクタンク95に貯められる。吸引終了後、吸引キャップ91を下降させて記録ヘッド51と吸引キャップ91とを乖離させる。なお、インク吸引作業時にもインクを記録ヘッド51その他に設けられた加熱手段により30℃以上150℃以下に加熱しておく。インクの低粘度化によってインクの流路抵抗を下げ、インク供給系からノズルへのインク充填を速めるためである。
【0041】
その後ブレード93による拭き取り作業を次のように行う。キャリッジ52が移動し記録ヘッド51をブレード93付近まで移動させるとともに、ブレード93をノズル面に当たる位置まで上昇させる。さらにキャリッジ52を移動させて記録ヘッド51のノズル面をブレード93により拭き取らせる。ブレード93は記録ヘッド51のノズル面に残留するインクやゴミを拭き取る。
その後予備吐出作業を次のように行う。キャリッジ52が移動し記録ヘッド51をインク受け部92上に配置する。すべてのピエゾ素子を駆動して記録ヘッド51のすべてのノズルに予備吐出動作をさせる。予備吐出動作では、実際にインクが吐出されなくても良い。予備吐出動作によりノズル内のインクを良好な状態に回復させる。
【0042】
次に図2を参照して吸引ポンプ94の一例について説明する。図2は本実施形態に用いられるチューブ式ポンプの構成図である。
本実施形態では吸引ポンプ94として図2に示すチューブ式ポンプを用いる。
図2に示すように吸引ポンプ94は、チューブ30と、加圧ローラ32と、2つの加圧コロ33,34と、チューブホルダー31とを備える。
チューブ30の上端の吸入側開口部は吸引キャップ91に接続される。チューブ30の下端の排出側開口部は廃インクタンク95に挿入されている。
チューブ30の中間部はチューブホルダー31と加圧ローラ32とにより挟み込まれるようにして加圧ローラ32の外周に沿った円弧形状に曲げられた形に矯正されて保持される。
【0043】
2つの加圧コロ33,34は、加圧ローラ32の外周に付設される。2つの加圧コロ33,34は加圧ローラ32の外周面から加圧ローラ32の半径方向に突出して回転自在に取り付けられている。2つの加圧コロ33,34は互いに加圧ローラ32の中心軸回りに180度を成す位置に取り付けられる。一方、チューブホルダー31は、加圧ローラ32の中心軸回りに180度より大きな角度、例えば210度程度の角度範囲に亘ってチューブ30を矯正するように形成される。以上の角度は一例であって、2つの加圧コロ33,34により同時にチューブ30を潰す期間を設けることが吸引力を発揮するために有効である。また、加圧コロを3以上設けても良い。加圧コロを3以上設ける場合には、そのうち2つの加圧コロで加圧ローラ32の回転中常に同時にチューブを潰しているように構成することが吸引力を発揮するために有効である。
【0044】
さて、2つの加圧コロ33,34は、加圧ローラ32の回転に伴って公転運動する。2つの加圧コロ33,34は、チューブ30の円弧状に矯正されている部分を通過するときには、チューブ30を潰しながら移動する。チューブ30は加圧コロ33,34が通過した後はその弾性により元の形状に回復する。
加圧ローラ32は図示しないモータにより駆動され、その中心軸回りに回転する。すなわち、加圧ローラ32は自転運動し、回転中チューブホルダー31との距離は一定である。
吸引力を発揮させるためには、加圧ローラ32を矢印E方向に回転させる。加圧ローラ32を矢印E方向に回転させると、同じく矢印E方向に加圧コロ33,34が公転して加圧コロ33,34がチューブ30を潰す位置が移動する。本実施形態では加圧ローラ32の回転数を調節することにより吸引ポンプ94の出力を制御する。
【0045】
次に図3を参照して、吸引ポンプ94の出力制御について説明する。図3(a)は本発明の一制御例(本発明制御例1)を説明するためのグラフであり、(b)は本発明の他の制御例(本発明制御例2)を説明するためのグラフであり、(c)は比較例を説明するためのグラフである。図3においてグラフG1,G2,G3は制御目標値の変遷を表し、グラフH1,H2,H3はノズル内の圧力の変化を表す。横軸は時間であり、グラフG1,G2,G3について縦軸は回転数であり、グラフH1,H2,H3について縦軸は負圧である。また図3においてグラフG1,G2,G3のそれぞれと横軸(時間軸)とにより囲まれる部分の面積は等しい。
【0046】
<本発明制御例1>
図3(a)に示す本発明制御例1では、最高目標出力値として回転数P1と、低目標出力値として回転数P2(P1>P2)とを設定し、以下のような流れにより制御する。
まず、吸引キャップ91が記録ヘッド51に装着される(ステップS1)。次に、加圧ローラ32を回転させて吸引を開始する(ステップS2)。これが吸引ポンプ94の作動開始時である。吸引ポンプ94の作動開始時から一定期間、すなわち、吸引期間Tの初期においては、制御目標値を回転数P1として加圧ローラ32の回転を制御する。
次に、吸引期間Tの途中から制御目標値を回転数P2に切り換え、一定期間制御目標値を回転数P2として加圧ローラ32の回転を制御する。すなわち、グラフG1に示すように制御目標値は変遷する。
次に、加圧ローラ32の回転を停止して吸引を終了する(ステップS3)。ステップS2の吸引ポンプ作動開始時からステップS3の吸引ポンプ作動終了時までが吸引期間Tである。
吸引ポンプ作動終了時から一定期間経過した後、吸引キャップ91を記録ヘッド51から離脱させる(ステップS4)。
以上の制御中、記録ヘッド51に設けられたノズル内の圧力は、グラフH1のように変化する。吸引ポンプ作動終了(ステップS3)後は、インクタンクから記録ヘッド51のノズル内へインクが充填されてノズル内の圧力が次第にゼロ圧に近づく。以上の本発明制御例1では、期間T1の経過直前にノズル内の圧力はゼロ圧となる。そのため、吸引キャップ91を記録ヘッド51から離脱させた際のノズル内への空気の引き込み量が低減される。
本発明制御例1では、目標出力値を2つとしたが、予め異なる3以上の目標出力値を設定しても良い。その場合にも、吸引期間T中の遅い時間ほどより低い目標出力値に制御目標値を変更して吸引ポンプ94の出力を制御すると良い。
【0047】
<本発明制御例2>
図3(b)に示す本発明制御例2では、最高目標出力値として回転数P3と、回転数の減少率とを設定し、以下のような流れにより制御する。
まず、吸引キャップ91が記録ヘッド51に装着される(ステップS1)。次に、加圧ローラ32を回転させて吸引を開始する(ステップS2)。これが吸引ポンプ94の作動開始時である。吸引ポンプ94の作動開始時から一定期間、すなわち、吸引期間Tの初期においては、制御目標値を回転数P3として加圧ローラ32の回転数を上げる。
次に、吸引期間Tの途中から制御目標値を予め設定した減少率に従って減少させて加圧ローラ32を一定の割合で減速させる。すなわち、グラフG2に示すように制御目標値は変遷し、加圧ローラ32の回転が停止して吸引が終了する(ステップS3)。このように制御目標値を、最高目標出力値から時間の経過に従って無段階に低下させて吸引ポンプ94の出力を制御する。ステップS2の吸引ポンプ作動開始時からステップS3の吸引ポンプ作動終了時までが吸引期間Tは、図3(a)に示した本発明制御例1と等しくした。
吸引ポンプ作動終了時から一定期間経過した後、吸引キャップ91を記録ヘッド51から離脱させる(ステップS4)。
以上の制御中、記録ヘッド51に設けられたノズル内の圧力は、グラフH2のように変化する。吸引ポンプ作動終了(ステップS3)後は、インクタンクから記録ヘッド51のノズル内へインクが充填されてノズル内の圧力が次第にゼロ圧に近づく。以上の本発明制御例2では、期間T2の経過直前にノズル内の圧力はゼロ圧となる。そのため、吸引キャップ91を記録ヘッド51から離脱させた際のノズル内への空気の引き込み量が低減される。
【0048】
<比較例>
図3(c)に示す比較例では、目標出力値として回転数P4を設定し、以下のような流れにより制御する。なお、回転数P4は、本発明例1,2の吸引期間中の目標出力値の時間平均を回転数に換算したものに等しい。
まず、吸引キャップ91が記録ヘッド51に装着される(ステップS1)。次に、加圧ローラ32を回転させて吸引を開始する(ステップS2)。これが吸引ポンプ94の作動開始時である。吸引ポンプ94の作動開始時から作動終了時までの吸引期間Tにおいて常に制御目標値を回転数P4として制御する。すなわち、グラフG3に示すように制御目標値は変遷する。
次に、加圧ローラ32の回転を停止して吸引を終了する(ステップS3)。ステップS2の吸引ポンプ作動開始時からステップS3の吸引ポンプ作動終了時までの吸引期間Tは、図3(a)(b)に示した本発明制御例1,2と等しくした。
吸引ポンプ作動終了時から一定期間経過した後、吸引キャップ91を記録ヘッド51から離脱させる(ステップS4)。
以上の制御中、記録ヘッド51に設けられたノズル内の圧力は、グラフH3のように変化する。吸引ポンプ作動終了(ステップS3)後は、インクタンクから記録ヘッド51のノズル内へインクが充填されてノズル内の圧力が次第にゼロ圧に近づく。以上の比較例では、期間T3の経過直前にノズル内の圧力はゼロ圧となる。そのため、吸引キャップ91を記録ヘッド51から離脱させた際のノズル内への空気の引き込み量が低減される。
【0049】
<本発明制御例との比較例との比較>
以上の本発明制御例と比較例とを比較すると次のことがいえる。なお、本発明制御例1,2及び比較例によりなされた吸引仕事の大小はそれぞれ、各グラフG1,G2,G3と横軸により囲まれる面積で比較される。上述のようにこれらの面積を等しくしたので、本発明制御例1,2及び比較例によりなされた吸引仕事は互いに等しい。
▲1▼本発明制御例1,2は比較例と等しい吸引期間Tで等しい吸引仕事をするにもかかわらず、比較例より最高出力が高いので高い吸引力を発揮することができる。そのため、本発明制御例1,2によれば、比較例では吸引しきれない頑固に固着したインクや異物などを吸引除去できる可能性が広がる。
▲2▼本発明制御例1,2によれば、比較例と等しい吸引期間Tで吸引ポンプの作動を終了しても、ポンプ作動終了時点のノズル内の負圧値がゼロに近い。そのため、吸引ポンプ作動終了(ステップS3)後、インクタンクから記録ヘッド51のノズル内へインクが充填されてノズル内の圧力がゼロ圧になるまでにかかる時間は、比較例より本発明制御例1,2の方が短くなる。
また、比較例より本発明制御例1,2の方が吸引ポンプ作動終了(ステップS3)時点のノズル内圧力とゼロ圧との落差が小さいため、(T3−T)の誤差より(T1−T)の誤差、(T2−T)の誤差の方が小さい。
以上の結果、比較例における吸引ポンプ作動開始(ステップS2)時点から吸引キャップ離脱時点(ステップS4)までの期間T3より、本発明制御例1における同期間T1や、本発明制御例2における同期間T2の方を短く設定できる。
【0050】
次に、図4を参照して記録ヘッド51に設けられる加熱手段の具体的構成例につき説明する。なお、以下に説明する記録ヘッド51の構成は、四つの記録ヘッド51,51,…に共通するものである。図4(a)は、記録ヘッド51を側面から見た断面図であり、図4(b)は、記録ヘッド51に備わるヒータ107を示す斜視図である。
【0051】
図4(a)に示す通り、記録ヘッド51は、流入口102と、インク流路部103と、インク室104と、ノズル105と、吐出口106と、ヒータ(加熱手段)107と、温度センサ108とを備えている。
【0052】
流入口102は、インクタンク(図示せず)から供給されるインクを記録ヘッド51内に流入させる。
インク流路部103は、流入口102から流入したインクを流通させる。
インク室104は、インク流路部103を通過したインクを貯留する。
ノズル105は、記録ヘッド51の下端に副走査方向に所定数だけ並んで設けられている。
【0053】
吐出口106は、ノズル105を通過したインクをインク滴として吐出する。また、吐出口106は、一のノズル105に対して一つずつ設けられており、したがって、ノズル105の数と同じ数だけ設けられている。さらに、これら吐出口106,…は、記録ヘッド51の下端の一平面109(記録媒体6に対向する面)に副走査方向に沿って並んでいる。なお、以下の説明では、記録ヘッド51の下面109を「ノズル面109」という。また、ノズル面109は、水平にされ吐出口106が下方に向くように配置されている。
【0054】
ヒータ107は、インクジェットプリンタの稼働時において、記録ヘッド51に供給されたインクを常時加熱する。また、ヒータ107は、図4(b)に示す通り、正面視して台形形状を有しかつ所定の厚みを有する部材である。
このヒータ107には、ヒータ107の厚み方向に並んだ二つの溝107a,107aが、図4(b)において左右対称にそれぞれ設けられている。これにより、ヒータ107自身の表面積を大きくして、ヒータ107とインク室104内のインクとの接触面積を大きくし、インク室104内のインクを効率よく加熱できる。
また、ヒータ107の加熱により、ノズル面109に付着するインクは加熱され、低粘性化される。
さらに、ヒータ107は、インクの温度が30℃以上150℃以下となるようにインクを加熱する。これにより、インクが低粘性化され、インクが吐出される際にインク吐出が安定的に行われて記録画像の画質が安定化される。
なお、前記インクタンク及びインク供給路にも、上記記録ヘッド51のヒータ107と同等の機能を有するヒータがそれぞれ設けられても良い。
【0055】
また、温度センサ108は、インク室104内のインクの温度を検知する。
さらに、温度センサ108及び上記したヒータ107は、制御部(図示せず)にそれぞれ接続されており、制御部が、温度センサ108により検知された検知信号に基づき、インク室104内のインクの温度を予め設定された設定温度にするように、ヒータ107の加熱を制御するようになっている。
【0056】
この加熱手段により高粘度インクの温度低下に伴う高粘度化を抑えることができる。インクの低粘度化によってインクの流路抵抗を下げ、インク供給系からノズルへのインク充填を速めることができる。この加熱手段により、ノズル内のインクは、インク吐出時だけでなく、ノズルのインク吸引作業時にも加熱される。したがって、インク吸引作業時にもインクの高粘度化が抑えられ、インク供給系からノズルへのインク充填が速まり、吸引ポンプの作動終了後ノズル内の圧力が負圧からゼロ圧に回復する時間を短縮できる。つまり、吸引ポンプ作動終了(ステップS3)時点から吸引キャップ離脱(ステップS4)時点までの時間を短くできる。
【0057】
次に、本発明の実施形態として採用可能な技術事項につき項を分けて説明する。
<射出量>
1ドットあたりの射出量は2pl(ピコリットル)〜20plである。好ましくは4pl〜10plである。1ドットあたり20plを超えると高精細印字が難しく、また、1ドットあたり2pl未満では形成される画像の濃度が低くなってしまう。
【0058】
<ドット径>
記録媒体上に形成されるドット径は50μm〜200μmである。好ましくは50μm〜150μmであり、さらに好ましくは55μm〜100μmである。50μm未満では形成される画像の濃度が低くなってしまい、また、200μmよりも大きければ高精細印字が難しい。
【0059】
<水及び有機溶媒を含有しない>
用いられるインクは、実質的に水及び有機溶媒を含有しないことが望ましい。実質的に含有しないとは、水及び有機溶媒の含有量が1重量%未満であることをいう。
【0060】
<インクジェット方式>
インクジェットプリンタのインク吐出の駆動力として、インクに対しての適用範囲が広く、高速射出が可能な圧電体の圧電作用を利用する方式が好ましい。それは具体的には、例えば特公平4−48622号に記載されるように、圧電性基体上に形成された微細な溝の内部に電極膜が形成され、さらに絶縁膜で覆われているインク流路とするインクジェットヘッド方式である。
【0061】
<照射線源>
紫外線、電子線、X線、可視光、赤外光などを照射する様々な線源を用いることが可能であるが、硬化性、線源のコスト等を考慮すると、紫外線を照射する線源が好ましい。紫外線線源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーランプ、紫外線レーザー・LEDなどを用いることができる。
基本的な照射方法は、特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射はインク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。WO9954415号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の実施形態として、これらの照射方法を用いることが可能である。
具体的には、帯状のメタルハライドランプ管、紫外線ランプ管が好ましい。線源は、実質的にインクジェットプリンタに固定化し、稼働部をなくすことで、安価な構成とすることが可能である。
照射は、各色の画像形成毎に行われることが好ましく、つまり、いずれの露光方式でも線源は2種用意し、第2の線源によって、硬化を完了させることが好ましい形態の1つである。これは、2色目の着弾インクの濡れ性、インク間の接着性を得ることと、線源を安価に組むことに寄与する。
なお第1の線源と、第2の線源とは露光波長または露光照度を変えることが好ましい。第1の線源の照射エネルギーを第2の線源の照射エネルギーより小さく、すなわち第1の線源の照射エネルギーを照射エネルギー総量の1〜20%、好ましくは1〜10%、さらに好ましくは1〜5%とする。照度を変えた照射を行うことで、硬化後の分子量分布が好ましいものとなる。つまり一度に高照度の照射を行ってしまうと、重合率は高められるものの、重合したポリマーの分子量は小さく、強度が得られない。
また、第1の線源の照射は、第2の線源の照射よりも長波長とすることで、第1の照射では、インクの表層を硬化させてインクの滲みを抑えられ、第2の照射では、照射線が届きにくい記録媒体近傍のインクを硬化させ、密着性を改善することができる。インク内部の硬化促進のためにも、第2の照射線波長は長波長であることが好ましい。
【0062】
<照射タイミング>
上記インクを用い、一定温度にインクを加温するとともに、着弾から照射までの時間を0.01〜0.5秒、好ましくは0.01〜0.3秒、さらに好ましくは0.01〜0.15秒後に放射線を照射することすることができる。このように着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、着弾インクが硬化前に滲むことを防止することが可能となる。また、多孔質な記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えられ、臭気を低減できる。これは、高粘度のインクを用いることで大きな相乗効果をもたらすことになる。特に、25℃におけるインク粘度が35〜500mPa・sのインクを用いると大きな効果を得ることができる。このような記録方法を取ることで、表面の濡れ性が異なる様々な記録媒体に対しても、着弾したインクのドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。なお、カラー画像を得るためには、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の低いインクを重ねると、下部のインクまで照射線が到達しにくく、硬化感度の阻害、残留モノマーの増加及び臭気の発生、密着性の劣化が生じやすい。また、照射は、全色を射出してまとめて露光することが可能だが、一色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
また、複数色のヘッドからなるユニットでは、各色間を実質的に照射線透過性とすることが好ましい。具体的には、照射線透過性の部材でヘッド間を構成するか、部材を配置させない構成である。このような簡単な構成とすることで、各色毎に、着弾直後、速やかに照射することが可能であり、特に二次色の滲み防止、双方向描画における、行きと帰りのドット滲み差を防止(行きと帰りの色が異なるのを防ぐ)できるため、好ましい。
【0063】
<インク加熱、ヘッド温調>
上記インクを30〜150℃に加熱し、インク粘度を下げて射出することが射出安定性の点で好ましい。さらに好ましくは40〜100℃である。30℃以下及び150℃以上では、射出が困難になる。照射線硬化型インクは、概して水性インクより粘度が高いため、温度変動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度をできるだけ一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅は設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃である。インクジェットプリンタには、インク温度の安定化手段を備えるが、一定温度にする部位はインクタンク(中間タンクがある場合は中間タンク)からノズル射出面までの配管系、部材の全てが対象となる。
温度コントロールのため、温度センサを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体や外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断もしくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンタ立ち上げ時間を短縮するため、また熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
【0064】
<インク吸収性のない記録媒体>
本発明の実施形態として、インク吸収性のない記録媒体ないしインク吸収性の低い記録媒体(あるいは、インク非吸収性記録媒体)を用いることができる。インク吸収性のない記録媒体ないしインク吸収性の低い記録媒体(あるいは、インク非吸収性記録媒体)とは、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)からなる記録媒体、あるいはインク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)からなる表面層(画像形成層)を有する記録媒体であり、インク吸収性のない材料ないしインク吸収性の低い材料(あるいはインク非吸収性材料)は、例えば各種の樹脂や金属である。
【0065】
<粘度>
本発明の実施形態におけるインクは、30℃での粘度が10〜500mPa・sの液体である。好ましくは、40〜500mPa・sが好ましい。10mPa・s未満では滲みが劣化、また500mPa・sを超えると、画質の平滑性が失われる。また、このインクは60℃で3〜30mPa・sの液体であることが好ましく、より好ましくは、3〜20mPa・sである。3mPa・s以下では、高速射出に不具合を生じ、また30mPa・sでは、射出性が劣化する。
【0066】
【発明の効果】
上述したように請求項1記載の発明によれば、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減でき、迅速なクリーニング作業によって、良好な吐出が可能な状態に早期に回復でき、その結果、画質を向上することができるという効果がある。
【0067】
上述したように請求項2記載の発明によれば、吸引期間中の目標出力値の時間平均より低い出力値で吸引ポンプの作動を終了するので、仮にその時間平均により一定にポンプ出力を制御した場合に比較して、ポンプ作動終了時点のノズル内の負圧値がゼロに近く、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減でき、迅速なクリーニング作業によって、良好な吐出が可能な状態に早期に回復でき、その結果、画質を向上することができるという効果がある。
【0068】
上述したように請求項3記載の発明によれば、吸引期間の初期においては、最高出力で吸引ポンプが作動するので、吸引期間の初期段階でノズル内やノズル吐出口が設けられたヘッド面に頑固に固着したインクや異物などを十分に除去することができ、その後から吸引ポンプの作動終了までの間に低出力期間を十分にとり、ノズル内の圧力を負圧からゼロ圧に確実に近づけることができるという効果がある。
【0069】
上述したように請求項4記載の発明によれば、段々と吸引期間の経過に従って段階的に目標出力値を低下させていく制御を行って、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減することができるという効果がある。
【0070】
上述したように請求項5記載の発明によれば、最高目標出力値から時間の経過に従って無段階に低下させて吸引ポンプの出力を制御することにより、記録ヘッドのノズル面から吸引キャップを乖離させる際に、ノズルへの空気の引き込み量を低減することができるという効果がある。
【0071】
上述したように請求項6記載の発明によれば、吸引ポンプとしてチューブ式ポンプを採用するため、吸引ポンプの小型化、高性能化に有利であるという効果がある。
【0072】
上述したように請求項7記載の発明によれば、加圧コロの公転の回転数によりポンプ出力を精度良く制御することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のインクジェットプリンタの全体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に用いられるチューブ式ポンプの構成図である。
【図3】 (a)は本発明の一実施形態の一制御例(本発明制御例1)を説明するためのグラフである。
(b)は本発明の一実施形態の他の一制御例(本発明制御例2)を説明するためのグラフである。
(c)は比較例を説明するためのグラフである。
【図4】 (a)は本発明の一実施形態に用いられる記録ヘッドを側面から見た断面図である。
(b)は本発明の一実施形態に用いられる記録ヘッドに備わるヒータを示す斜視図である。
【図5】 (a)は従来のインクジェットプリンタの構成例を示す模式図である。
(b)はノズル3の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…インクジェットプリンタ 2…インクカートリッジ 3…ノズル 4…供給パイプ 5…ノズル面 6…記録媒体 8…保湿ユニット 9…メンテナンスユニット 10…記録ヘッド 21…吸引キャップ 22…吸引ポンプ 23…インク受け部 24…ブレード 30…チューブ 31…チューブホルダー 32…加圧ローラ 33,34…加圧コロ 51…記録ヘッド 52…キャリッジ 53…キャリッジレール 81…保湿キャップ 91…吸引キャップ 92…インク受け部 93…ブレード 94…吸引ポンプ 95…廃インクタンク 102…流入口 103…インク流路部 104…インク室 105…ノズル 106…吐出口 107…ヒータ(加熱手段) 108…温度センサ 109…ノズル面

Claims (10)

  1. インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    インク吸引作業時に前記ノズルの吐出口を覆うように前記記録ヘッドに装着される吸引キャップと、
    前記吸引キャップを介して前記ノズルからインクを吸引する吸引ポンプとを備え、
    前記インクを高粘度インクとするインクジェットプリンタにおいて、
    インクを加熱する加熱手段が前記記録ヘッドに設けられ、
    前記吸引ポンプの出力が可変に構成され、
    前記記録ヘッドに前記吸引キャップを装着した状態での前記吸引ポンプの作動開始時から作動終了時までの期間(以下「吸引期間」という。)の途中の時点から前記作動終了時までの期間においては、吸引期間中の最高目標出力値より低い目標出力値で前記吸引ポンプの出力を制御するように構成されてなることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 吸引期間の途中の時点から前記作動終了時までの期間においては、吸引期間中の目標出力値の時間平均より低い目標出力値で前記吸引ポンプの出力を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記最高目標出力値を吸引期間の初期に制御目標値として設定して前記吸引ポンプの出力を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 予め異なる2以上の目標出力値が設定され、
    吸引期間中の遅い時間ほどより低い目標出力値に制御目標値を変更して前記吸引ポンプの出力を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 制御目標値を、前記最高目標出力値から時間の経過に従って無段階に低下させて前記吸引ポンプの出力を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記吸引ポンプは、チューブの一部を弾性回復可能に潰し、そのチューブの潰される位置を移動させて吸引力を発揮するチューブ式ポンプであることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記吸引ポンプは、チューブの一部を弾性回復可能に潰す加圧コロを公転させることにより該加圧コロが前記チューブを潰す位置を移動させて吸引力を発揮するチューブ式ポンプであり、
    前記公転の回転数により、前記吸引ポンプの出力を制御することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記インクを、30℃における粘度が10mPa・s以上である高粘度インクとすることを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記インクを、30℃における粘度が10mPa・s以上500mPa・s以下である高粘度インクとし、
    前記加熱手段により前記インクを30℃以上150℃以下に加熱し、
    前記ノズルから吐出されインク吸収性のない記録媒体上に着弾したインクに紫外線を照射し該インクを硬化させるUV硬化方式であることを特徴とする請求項1から請求項8のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタ。
  10. 前記ノズルからの吐出量が1ドット当たり2pl以上20pl以下であることを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれか一に記載のインクジェットプリンタ。
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