JP4032565B2 - パチンコ台及び接触検知器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハンドルへの人体の接触を検知する接触検知器を備えた電動式のパチンコ台に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動式のパチンコ台では、人がハンドルに接触している場合のみ、玉の発射等の動作を行わせるので、人がハンドルに接触したか否かを検知している。従来、この人の接触検知には、自己発振回路で発振を行い、人がハンドルに接触することにより、発振が停止するのをレベル弁別する静電容量レベル検知方式や人の持っている対地との静電容量と回路上との抵抗により、発振回路で発振された信号が遅延することにより生じる位相差を測定する位相差検知方式等が採用されている。また、これらの方式で接触検知器の発振回路等の回路部は制御回路部等とともに、回路基板に搭載され、発振回路とハンドルは数本のケーブル(線)で接続されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の人体接触検知は、いずれの方式にしろ、検知動作に対し、人体などのインピーダンス以外に、ハンドル、ケーブルから発振回路を含む検知回路部のインピーダンスが影響し、またパチンコ台毎の静電容量がそれぞれ相違するため、パチンコ台毎の人体接触検知の精度を上げるために、パチンコ台毎の検出感度をボリュウム等で調整する必要があった。
【0004】
例えば、静電容量式検知方式を例にとると、パチンコ台の静電容量が個々のパチンコ台によって、大、中、小の値域にバラツクとし、中の静電容量であるとして、人体接触検知器の発振回路の感度を設定すると、これをパチンコ台の静電容量の小なるものに組み込むと感度が大となり、静電容量が大なる人が近づいただけで接触ONの出力を出すことになり、ボリュウムを調整する必要が生じる。また逆に、パチンコ台の静電容量が大なるものに組み込むと感度が小となり、静電容量の小なる人がハンドルに接触してもONしない、つまり検知しないことも生じる。この場合もボリュウムを再調整する必要が生じる。
【0005】
この発明は上記問題点に着目してなされたものであって、ハンドル、ケーブル等のインピーダンスのバラツキの影響を受けることなく、ボリュウムによる再設定などが不要で、それでいて精度良く、人体等の物体の接触を検知し得るパチンコ台を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のパチンコ台は、発振回路と、この発振回路の発振状態に応じた出力信号を出力する出力端子を備える出力回路と、外部から電源供給を受ける電源端子と、を有し、人がハンドルに接触すると前記発振回路の発振状態が変化し、この発振状態の変化により、人体接触を検知する接触検知器と、この接触検知器に電源電圧を供給するとともに、この接触検知器よりの出力信号を受けるハンドル制御用回路を載せた主回路基板と、を備えたものにおいて 前記接触検知器は、前記発振回路に備える入力端子を前記ハンドルに接続してこのハンドル内に収設するとともに、前記出力端子と電源端子とを共用し、前記主回路基板から前記接触検知器の電源端子への電源線と前記接触検知器の出力端子から前記主回路基板への出力信号線を共用し、前記接触検知器と前記主回路基板を2線で接続するようにしている。
【0007】
このパチンコ台では、接触検知器をハンドル内に収設することによって、パチンコ台自体の静電容量が小さくなり、また接触検知器への電源線と接触検知器からの出力信号線を共用し、2本のリード線で主回路基板に接続することによって、電源系に影響する静電容量が小さくなる。これらにより、パチンコ台毎の静電容量のバラツキが小さくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明をさらに詳細に説明する。先ず、この発明の実施形態パチンコ台の接触検知装置の採用原理について説明する。図1は、一般的なパチンコ台の前面図を示している。図1のパチンコ台1の前面には、ハンドル2が設けられている。このハンドル2は、図2に示すように、パチンコ台1の内部でリード線3により、人の検知回路を搭載した基板4に接続されている。
【0009】
パチンコ台1のハンドル2に人が接触したことにより、静電容量が変化し、この静電容量の変化によって、人体を検知する場合、パチンコ台1に関し、図3に示すように、人の静電容量C1 、電源・トランス系に影響する静電容量C2 、及びパチンコ台1自身の持つ静電容量C3 を考慮する必要がある。
今、検知器が静電容量式のタッチセンサ(接触検知器)5を使用するものとする。人がパチンコ台1のハンドル2に接触していない場合の等価回路は図4に示す通りとなり、タッチセンサ5の入力側にパチンコ台1自身の静電容量C3 が接続される態様となる。このパチンコ台1自身の静電容量C3 は、個々の台により異なる値をとるものである。
【0010】
人がパチンコ台1のハンドル2に触ると、その等価回路は図5に示すものとなる。すなわち、人体の静電容量C1 に電源系の静電容量C2 が直列に接続され、この直列回路がパチンコ台1自身の静電容量C3 に並列に接続された態様となる。その結果、タッチセンサ5側からハンドル2側を見た合成静電容量は、Cd =C3 +{C1 ・C2 /(C1 +C2 )}となり、人体が接触した場合に静電容量が増加する。つまり、インピーダンスが減少する。
【0011】
一般に、発振回路の発振強度に係わる回路素子の定数は、人が接触していない時には、所定以上のレベルで発振しており、人が接触すると発振が減衰するように設定している。
しかしながら、台によって、台自体の静電容量C3 、電源系の静電容量C2 が相違すると、接触検知器をパチンコ台にセットしても、台毎に発振の減衰度合が変化したり、人が接触しても減衰しなくなるものも生じ、結局、ボリュウムなどで感度を調整しなければならない。そこで、台自体の静電容量C3 、電源等の静電容量C2 のバラツキを小さくすれば、セットするパチンコ台によって発振状態が異なるものとなるおそれがなくなる。
【0012】
この発明の一実施形態パチンコ台は、パチンコ台自体の静電容量、電源系の影響する静電容量を一定にすれば、発振状態が一定となるという上記の原理に基づき、ボリュウムによる調整を不要としたものである。
この実施形態パチンコ台は、図6に示すように、ハンドル2内に接触検知用のタッチセンサ5を収納して調整するとともに、タッチセンサ5の出力とハンドル制御用の回路を搭載した主回路基板6を2本のリード線7a,7bで接続している。
【0013】
図7は、この実施形態パチンコ台の接触検知用のタッチセンサ(検知器)5の構成を示すブロック図である。このタッチセンサ5はサージ保護回路11と、発振回路12と、検波回路13と、比較回路14と、出力回路15とを備えている。
入力端子P1 は、ハンドル2内でハンドル2に接続され、出力端子はP2 、P3 の2個であり、この出力端子P2 、P3 に接続される2本のリード線7a、7bは、各回路部への電源供給線と検知信号出力線を兼ねている。電源+Vは負荷8を経て、リード線7a、7bより供給される。また、タッチセンサ5のリード線7a、7bの先端にはコネクタが設けられ、これによってハンドル制御用基板6に接続されている。ハンドル2と入力端子P1 の接続は、入力端子P1 を半田付け可能とし、その部分とハンドル2を半田付けしてもよいし、ファストン端子等を用いてもよい。ファストン端子を用いれば、取り外しなどメンテナンス時の作業が向上する。またリード線7a、7bは、図9に示すように、両端にコネクタ8a、8bを有し、それぞれコネクタによってタッチセンサ5と制御基板6に接続してもよい。また図10に示すように、リード線7a、7bを制御基板6に半田付けし、タッチセンサ5にコネクタ8aで接続するようにしてもよい。
【0014】
このパチンコ台では、タッチ電極(ハンドル)2に人体が接触していない時、発振回路12が自励発振しており、その発振出力が検波回路13で検波され、比較回路14で比較される。比較電圧よりも入力電圧のレベルの方が大きいので、出力回路15はONせず、図8に示す+12Vのレベルの信号を出力する。タッチ電極5に人体が接触すると、静電容量がパチンコ台1自身の静電容量C3よりも増加し、インピーダンスが小となるので、発振回路12の発振が減衰あるいは停止し、比較回路14には比較電圧より小なる電圧が入力される。そのため、比較回路14は、その出力により、出力回路15のトランジスタをONする。トランジスタのONにより、端子P2ラインは1.5V以下のレベルに低下する。この1.5Vが人体接触検知信号として出力される。
【0015】
この実施形態パチンコ台では、タッチセンサをハンドル内に収設しているので、ハンドルと発振回路の距離がほとんどなく、パチンコ台自体の静電容量が小さく、かつ安定なものとなる。また、タッチセンサの出力線を電源用と信号用に共用して、2本としているので、電源系による静電容量も小さく、かつ安定なものとなる。
【0016】
【発明の効果】
特許請求の範囲の請求項1に係る発明によれば、接触検知器本体をハンドル内に収設し得るようにユニット化するとともに、主回路基板から前記接触検知器への電源線と前記接触検知器から前記主回路基板への出力信号線を共用し、2線で前記主回路基板に接続しているので、パチンコ台の静電容量を小さくでき、かつ台毎の静電容量のバラツキも軽減できるので、感度調整用のボリュウムは不要となる。
【0017】
また、請求項3に係る発明によれば、接触検知器本体をハンドル内に収設し得るようにユニット化するとともに、主回路基板から前記接触検知器への電源線と前記接触検知器から前記主回路基板への出力信号線を共用し、2線で前記主回路基板に接続したので、検知器全体を小型化し、またパチンコ台を含めた静電容量を一定とできるので、感度調整用ボリュウムは不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なパチンコ台の前面を示す概略図である。
【図2】同実施形態パチンコ台のハンドルと人の検知回路を搭載した基板との接続を示す図である。
【図3】同実施形態パチンコ台で人体検知に影響する静電容量を説明するための図である。
【図4】この発明の一実施形態パチンコ台の接触検知器の採用原理を説明するためのハンドルへの人体非接触時の等価回路を示す図である。
【図5】同採用原理を説明するためのハンドルへの人体の接触時の等価回路を示す図である。
【図6】この発明の一実施形態パチンコ台の概略構成を示す図である。
【図7】同実施形態パチンコ台の接触検知器であるタッチセンサの回路構成を示すブロック図である。
【図8】同タッチセンサの動作を説明するための出力波形図である。
【図9】上記実施形態パチンコ台のタッチセンサと制御用基板の接続を説明する図である。
【図10】上記実施形態パチンコ台のタッチセンサと制御用基板の接続の他の例を説明する図である。
【符号の説明】
2 ハンドル
5 タッチセンサ
6 ハンドル制御用回路基板
7a、7b リード線
12 発振回路
13 検波/平滑回路
14 比較回路
15 出力回路
Claims (3)
- 発振回路と、この発振回路の発振状態に応じた出力信号を出力する出力端子を備える出力回路と、外部から電源供給を受ける電源端子と、を有し、人がハンドルに接触すると前記発振回路の発振状態が変化し、この発振状態の変化により、人体接触を検知する接触検知器と、この接触検知器に電源電圧を供給するとともに、この接触検知器よりの出力信号を受けるハンドル制御用回路を載せた主回路基板と、を備えたパチンコ台において、
前記接触検知器は、前記発振回路に備える入力端子をハンドルに接続してこのハンドル内に収設するとともに、前記出力端子と電源端子とを共用し、前記主回路基板から前記接触検知器の電源端子への電源線と前記接触検知器の出力端子から前記主回路基板への出力信号線を共用し、前記接触検知器と前記主回路基板を2線で接続するようにしたことを特徴とするパチンコ台。 - 前記接触検知器の電源線と共用した出力信号線の2線は、コネクタにより前記主回路基板に接続されることを特徴とする請求項1記載のパチンコ台。
- 発振回路と、この発振回路の発振状態に応じた出力信号を出力する出力端子を備える出力回路と、外部から電源供給を受ける電源端子とを有し、人がハンドルに接触すると発振回路の発振状態が変化し、この発振状態の変化により、人体接触を検知し、検知信号を前記出力回路よりハンドル制御用回路を載せた主回路基板に出力するパチンコ台の接触検知器において、
前記接触検知器本体をハンドル内に収設し得るようにユニット化するとともに、前記出力端子と電源端子とを共用し、前記主回路基板から前記接触検知器の電源端子への電源線と前記接触検知器の出力端子から前記主回路基板への出力信号線を共用し、2線で前記主回路基板に接続し得るようにしたことを特徴とする接触検知器。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP16057799A JP4032565B2 (ja) | 1999-06-08 | 1999-06-08 | パチンコ台及び接触検知器 |
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