JP4032084B2 - 拡大底部回転圧入ミルク加圧撹拌工法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、主に中小規模の建築物の不同沈下防止、また簡易連続壁等の架設土留め、擁壁等の基礎杭及びアンダーピーニング等、地盤を補強且つ改良すべく形成された杭体外周部及び先端部を既存土とセメントミルクによって混合攪拌改良し、且つ改良体内部に杭体を内臓すべく施工される鋼管回転圧入セメントミルク攪拌工法及び鋼管回転圧入セメントミルク攪拌杭に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、中小規模の建築物を構築する場合において、施工計画地の地盤が軟弱であるときには、柱状改良体による柱状改良工法、地盤表層部を改良する表層改良工法、杭体を用いた杭工法などがあったが、いずれも杭体を用いた地盤改良と杭工法を同時的に行えるものとはいえない。
【0003】
地盤の補強工法を選定し、確実な支持地盤に支持力を求める場合、その支持地盤が数メートル以上の深度を超える場合は施工機械が大型のものを選定する必要がある。しかし、敷地及び搬入路が狭小である場合が多く、コストを含めて現実の施工は困難である。
【0004】
また、杭体及び改良体に杭体を埋め込む施工でも機械の大型化、作業工程の過大化を招く場合が多かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、同一機械にて杭体回転圧入及びセメントミルクと既存土との攪拌行為を同時的に行なうことができ、よって施工工程の大幅な短縮、コスト減、設備プラント及び施工機械の簡素化を図ることのできる鋼管回転圧入セメントミルク攪拌工法及び鋼管回転圧入セメントミルク攪拌杭である。
【0006】
【課題を解決する為の手段】
回転圧入される杭体の外周部には攪拌翼を配し、且つ先端部には懸垂装置及び杭体ガイド、攪拌蓋が枢着し、且つ杭体の圧入及び引き抜きにより懸垂装置を利用し、杭体内のセメントミルクの排出ができ、且つ上下及び回転作動によって、セメントミルクと既存土との攪拌行為が行え、且つ該改良体の中に中空の杭体を内臓すべく施工する事のできる鋼管回転圧入セメントミルク攪拌工法及び鋼管回転圧入セメントミルク攪拌杭である。
【作用】
【0007】
モーター1及び回転攪拌装置2により杭体5を所定の位置及び深度まで回転圧入し(図1)、該回転圧入した杭体5にセメントミルク19aを充填し(図2)、次に該セメントミルク19aの充填された杭体5を回転させながら、上方へ向かって引き抜いていく(図3)。この時、杭体5内部に充填されたセメントミルク19aは、杭体5の引き抜き作用によって作動する懸垂装置6によって開口した杭体5先端部より杭体5外部へ排出し、上下且つ回転作動する杭体5の攪拌翼4によって、既存土3と混合攪拌されるのである。(図3,図4)
【0008】
セメントミルク19aを排出しながら回転且つ攪拌し、同時に引き抜かれている杭体5を、先端部まで地上に引き抜いたなら、既に既存土3とセメントミルク19aとを混合攪拌した該柱状改良体に再び回転圧入する。所定の深度に杭体5が達したなら、再びセメントミルク19bを充填する。そして、該記の(図2)から(図4)までの作用を再び行い、最終的に杭体5を所定の深度まで挿入し、以て杭体5を軸として杭体5外周部全面にセメントミルク19a及びセメントミルクbと既存土3との混練土14を配した、地盤補強体が施工されるのである。
【実施例】
【0009】
図1は、モーター1及び回転攪拌装置2により杭体5を所定の位置及び深度まで回転圧入し、図2は、該回転圧入した杭体5にセメントミルク19aを充填している状況を示しており、図3は、該セメントミルク19aの充填された杭体5を回転させながら、上方へ向かって引き抜いていく状態を示しており、図4は、杭体を再度回転圧入しながら、セメントミルクと該存土の混練度14をさらに攪拌している状況を示している。図5は、所定の深度まで杭体を攪拌回転圧入し、セメントミルクと杭体が一体となった状況を示すものである。
【0010】
セメントミルク19aを排出しながら回転且つ攪拌し、同時に引き抜かれている杭体5を、先端部まで地上に引き抜いたなら、既に既存土3とセメントミルク19aとを混合攪拌した該柱状改良体に再び回転圧入する。所定の深度に杭体5が達したなら、再びセメントミルク19bを充填する。そして、該記の(図2)から(図4)までの作用を再び行い、最終的に杭体5を所定の深度まで挿入し、以って杭体5を軸として杭体5外周部全体にセメントミルク19a及びセメントミルク19bと既存土3との混練土14を配した、地盤補強体が施工されるのである。
【発明の効果】
【0011】
以上詳細に説明した本発明によれば、総じて以下のような効果を発揮するものである。
【0012】
セメントミルクを複数回充填し、同時的に回転攪拌できるので、施工後の改良効果が絶大である。
【0013】
地盤改良と杭施工を同一機械にて同時的に行う事ができるので、施工工程を大幅に短縮でき、よって必然的に施工コストの減縮を図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す杭体回転圧入時の正面図である。
【図2】 本発明の一実施例を示す該回転圧入時された杭体にセメントミルクを充填した状態の正面図である。
【図3】 本発明の一実施例を示す杭体を回転させながら引き抜き、セメントミルクを排出させ、既存土と攪拌している状況を示す正面図である。
【図4】 本発明の一実施例を示す該杭体を再び十分に回転攪拌させながら圧入している状況を示す正面図である。
【図5】 本発明の一実施例を示す所定の深度まで杭体を攪拌回転圧入した状況を示す正面図である。
【図6】 杭体先端部の懸垂装置及び杭ガイドを示す側面図である。
【図7】 杭体引き抜き攪拌時の懸垂装置が作用し、セメントミルクを排出している状況を示す側面図である。
【符号の説明】
1・・・モーター 2・・・回転攪拌 3・・・該存土 4・・・攪拌翼 5・・・杭体 6・・・懸垂装置 7・・・杭体ガイド 8・・・先端回転翼 9・・・攪拌蓋 10・・・蛇口 11・・・引っかかり翼 12・・・セメントミルクと既存土の混合土 14・・・セメントミルクと既存土の混練土 19ab・・・セメントミルク
Claims (2)
- 回転圧入される杭体5の外周部には攪拌翼4を配し、且つ杭体5下端部には杭体の上下攪拌作用によって作動する懸垂装置6と連結した結合解除自在もしくは脱着可能な攪拌蓋9を枢着し、モーター1及び回転攪拌装置2により杭体5を所定の位置及び深度まで回転圧入し、該回転圧入した杭体5にセメントミルク19aを充填し、次に該セメントミルク19aの充填された杭体5を回転させながら、上方へ向かって引抜いていき、この時、杭体5内部に充填されたセメントミルク19aは、杭体5の引抜き作用によって作動する懸垂装置6によって開口した杭体5先端部より杭体5外部へ排出し、杭体5の上下及び回転作用によって排出されたセメントミルクは杭体外周部に配した攪拌翼によって既存土と混合攪拌され、杭体5下端部及び外部全体を地盤改良でき、セメントミルク19aを排出しながら回転且つ攪拌し、同時に引き抜かれている杭体5を、先端部まで地上に引抜いたなら、既に既存土3とセメントミルク19aとを混合攪拌した該柱状改良体に再び回転圧入し、所定の深度に杭体5が達したなら、再びセメントミルク19bを充填して、中空の杭体5を改良体内に内蔵する鋼管回転圧入セメントミルク攪拌工法。
- 杭体5外周部に攪拌翼4を一定間隔に配置することによって、地盤への回転圧入攪拌が可能で且つ杭体5下端部には杭体の上下攪拌作用によって作動する懸垂装置6と連結した結合解除自在もしくは脱着可能な攪拌蓋9を枢着することで、杭体5を回転攪拌引き上げと同時に下端開口部からセメントミルクを排出するとともに、杭体5の上下及び回転作用によって排出されたセメントミルクは杭体外周部に配した攪拌翼によって既存土と混合攪拌され、杭体5下端部及び外部全体を地盤改良でき、セメントミルク19aを排出しながら回転且つ攪拌し、同時に引抜かれている杭体5を、先端部まで地上に引抜いたなら、既に既存土3とセメントミルク19aとを混合攪拌した該柱状改良体に再び回転圧入し、所定の深度に杭体5が達したなら、再びセメントミルク19bを充填して、中空の杭体5を改良体に内蔵する鋼管回転圧入セメントミルク攪拌杭。
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