JP4031617B2 - 眼球内レンズ用折り畳み装置および折り畳み方法 - Google Patents

Description

【０００１】
（発明の分野）
本発明は一般的には眼球内レンズに関し、特に患者への移植のための準備において眼球内レンズを支持し折り畳むための折り畳み装置に関する。
【０００２】
（発明の背景）
公知のように、眼球内レンズ（intraocular lens）、すなわちＩＯＬは、本来のレンズが損傷かさもなければ機能不可能になった場合に、人間の目の本来のレンズに置き換えて使用される。本来のレンズは取り外されてＩＯＬが直接代用品として目の中に挿入される。典型的なＩＯＬは、１つの光学レンズおよび目の内部の所望の位置にＩＯＬを固定するための１またはそれ以上の定着部材またはきょう膜を有する。
【０００３】
ＩＯＬは目の眼組織中で視界の通常範囲の外側に形成された小さい切り込みを通して目の中に直接移植される。この小さい切り込みを通して固定するために、現代のＩＯＬは比較的小さい外形に変形例えば、折り畳まれ、巻き取られており、目の内部では初期の変形のない形に自然に戻ることができるように設計されている。
【０００４】
この小さい切り込みを通してのＩＯＬの挿入は外科手術用器具、例えば一対の挿入ピンセットの使用を通じて達成することができる。この技術では、ＩＯＬはまず、折り畳まれてその大きさが小さくなる。折り畳まれたＩＯＬは次に、切り込みに挿入され目の内部に置かれ、ここでＩＯＬは広がることができる。
【０００５】
典型的にＩＯＬは外科医または他の医療人員に、ＩＯＬを確実に収容したパッケージ装置として提供される。これらのパッケージ装置は取り扱い中および外科手術室への輸送中のＩＯＬを保護し、その大きさを小さくするためにレンズ直径にあわせてＩＯＬを正確に折り畳むことをも可能にしうる。こららの組み合わせ効果のために、これらのパッケージ装置は一般に支持折り畳み装置または折り畳み装置と呼ばれる。これらの装置のいくつかは特に、ピンセットまたは他の外科器具で掴む処置においてＩＯＬを折り畳む。このような支持折り畳み装置の改良された形状はブボルツ（Buboltz）ら、米国特許第５，１７１，２４１号に記載されている。
【０００６】
目の内部にＩＯＬを挿入するための第２の技術には、ＩＯＬインジェクタまたはカートリッジ、例えばバーテル（Bartell）、米国特許第４，６８１，１０２号に記載されているＩＯＬインジェクタの使用がある。これらのＩＯＬインジェクタはインジェクションチューブに接続された装填チャンバを有する。装填チャンバはＩＯＬを受け取るための開放可能な第１の穴を有する。この第１の穴を閉じることがＩＯＬを折り畳み、ＩＯＬを折り畳み状態に保持する。インジェクションチューブは、目の内部の切り込み中に挿入可能な小さい直径の遠位のチップを有する。ＩＯＬは装填チャンバからインジェクションチューブを通じて目の内部に輸送可能である。これらのＩＯＬインジェクタはＩＯＬの目の内部への配置を容易にし、外科医の失敗の機会を減らす。
【０００７】
ＩＯＬは外科医にパッケージで提供される。ＩＯＬはパッケージから取り外され開いた装填チャンバ上に配置される。ＩＯＬは装填チャンバが閉じているときに折り畳まれているように、ＩＯＬは装填チャンバに配置される。
【０００８】
パッケージからＩＯＬを取り外しこれを装填チャンバに輸送する技術は通常、１対のピンセットで達成される。ＩＯＬが露出するように、いかなるパッケージのカバーをも取り外される。ピンセットはＩＯＬを物理的に取り外しこれを装填チャンバ上に配置するために使用される。これらの工程はピンセットまたは同様の装置の安定した手作業を必要とする。ＩＯＬを落としたり、またはこの作業中に損傷するかもしれない。従って、ＩＯＬのＩＯＬインジェクタへの輸送を簡単化するパッケージシステムについての要求がある。
【０００９】
ＩＯＬ挿入外科手術の処理中、外科医は実際に挿入ピンセット、ＩＯＬインジェクタまたは他のＩＯＬの挿入のための技術のいずれを用いるか知らないかもしれない。最終的に使用される方法はＩＯＬが異なったパッケージで供給されることを要する、または追加の処理工程、例えば事前の折り畳みを要するかもしれない。挿入ピンセット技術とＩＯＬインジェクタの使用の両方に適合できるパッケージシステムを提供することが有効である。
【００１０】
更に、取り扱い中および輸送中にＩＯＬを確実に支持し保護することができるパッケージ装置についての要望がある。また、挿入ピンセットで掴む処置においてＩＯＬを確実に折り畳むことができる、またはＩＯＬインジェクタの装填チャンバ中にＩＯＬを直接装填するのに使用できるパッケージ装置および方法についての要望がある。また、使用が簡単で工業的に安価なパッケージ装置および方法についての要望がある。
【００１１】
（発明の概要）
本発明は、確実にＩＯＬをパッケージしかつ、挿入ピンセットで掴むためのＩＯＬを折り畳むために使用することができる、またはＩＯＬの直接装填のためのＩＯＬインジェクタと組み合わせることができるＩＯＬパッケージまたは折り畳み装置を提供することによって前述の要望に到達する。折り畳み装置を取り囲む別のカバーを提供することによって、ＩＯＬは確実に収容され取り扱い中および輸送中保護される。
【００１２】
特に、本発明は収容されたＩＯＬをＩＯＬインジェクタの装填チャンバ中に直接装填するのに使用する事ができる折り畳み装置についての要望を満足する。ＩＯＬインジェクタのウィングフランジと直接係合することができる互いに分離した折り畳み可能な１対の側面を提供することによって、本発明の折り畳み装置はＩＯＬを装填チャンバ中に直接装填することができる。この直接装填は、ＩＯＬをＩＯＬインジェクタ上に配置する前に、ＩＯＬをパッケージ装置から取り外す追加の工程を排除する。
【００１３】
本発明の他の観点では、折り畳み装置は、先に記載したように、外科医または他の医療人員が、収容されたＩＯＬをＩＯＬインジェクタ中に直接装填することと、あるいはＩＯＬを折り畳み別の外科器具による取り外しのために折り畳み状態にＩＯＬを保持することの両方を選択することを可能にするのに適している。折り畳み軸についてヒンジ可能に係合し、ＩＯＬをその間の溝部分に保持する分離したプレーナ側面を有する折り畳み装置を提供することによって、本発明の折り畳み装置は挿入ピンセットまたは他の同様の装置を用いた用途のために第１の方向に折り畳まれうる。
【００１４】
また、ＩＯＬインジェクタは前述のように折り畳み装置へと係合しうる。ＩＯＬインジェクタと係合する場合、ＩＯＬが直接装填チャンバ中に装填されるように、折り畳み装置は第１の方向と略反対の第２の方向に折り畳まれうる。掴む指材は装填チャンバと隣接して提供され、ＩＯＬの折り畳み装置からＩＯＬインジェクタ中への輸送を容易にする。
【００１５】
本発明は一般に、中央装填チャンバと一対の取り付けられたウィングを有するＩＯＬインジェクタを取り外し可能に係合するのに適したＩＯＬ折り畳み装置に関する。折り畳み装置は、第１の内側エッジと第１の外側エッジの間に広がった第１のプレーナ上側表面を有する第１の側部を有する。第１の内側エッジは第１の内部溝で構成される。第２の内側エッジと第２の外側エッジの間に広がった第２のプレーナ上側表面を有する第２の側部は第１の側部と略対面する。第２の内側エッジも第２の内部溝で構成される。第１および第２の内部溝は略対面しＩＯＬのエッジを受けて保持するように設計されている。
【００１６】
ヒンジは第１の内側エッジと第２の内側エッジの位置に折り畳み軸にそって軸回転可能に係合する。ヒンジは、第１および第２の側部が第１の折り畳み方向内および第２の折り畳み方向（好ましくは、第１の折り畳み方向と略反対である）内でプレーナ位置から互いの方へ折り畳むのに適している。
【００１７】
複数の保持または取り付けブラケットが第１および第２のプレーナ上側表面から上方に伸びている。各側面の保持ブラケットはＩＯＬインジェクタ上の１のウィングを受け、取り外し可能に保持するのに適している。保持ブラケットは更に各ウィングを各プレーナ上側表面に対して略平坦に保持するように構成されている。
【００１８】
好ましくは一対の分離した位置決め（位置決め規制部）が第１のプレーナ上側表面から上へ突き出ている。位置決めは、ＩＯＬインジェクタのプレーナウィングの１つを第１のプレーナ上側表面上の保持ブラケットの少なくとも１つの方に導くのに適した傾斜表面を有する。
【００１９】
本発明の他の観点では、更に折り畳み装置は外科医または他の使用者が前述のようにＩＯＬインジェクタを直接装填することと、あるいは第１の折り畳み方向で互いに側面を折り畳んでＩＯＬを折り畳み折り畳み状態にＩＯＬを保持することの両方を選択することを可能にするよう構成されている。折り畳み状態であれば、ＩＯＬを他の外科器具の１対の挿入ピンセットで掴むことができる。
【００２０】
本発明の他の観点では、更に好ましくは折り畳み装置は各側面を通じて伸びた複数の開口を有する。各開口はプレーナ上側表面上に配置され、反対側面の複数の保持ブラケットの少なくとも１つと位置決めを受ける大きさである。これは側面がプレーナ位置（ここで側面は一直線上で平行である）および折り畳み位置（ここで側面は互いに対して平坦である）から共に折り畳まれるのを可能にしている。折り畳み位置はＩＯＬを折り畳み状態でかつ最小サイズに保持する。
【００２１】
また、本発明の他の観点では、折り畳み装置はＩＯＬを保護するためのカバーを有する。カバーは折り畳み装置の囲むふたと底部分を有し潜在的汚染物質の進入を阻止する。ＩＯＬ配置部分だけでなくきょう膜の位置決めも、折り畳み装置中に保持されている間、ＩＯＬを所望の構成に保持する。
【００２２】
本発明の他の観点では、ＩＯＬインジェクタは特にＩＯＬとその折り畳み装置を用いた改良された操作用に構成されている。ＩＯＬインジェクタは、第１の好ましくは半−シリンダ状の部分が第１の縦エッジ沿いに第２の好ましくは半−シリンダ状の部分に係合してヒンジを形成してなる装填チャンバを有する。この部分は開放位置と閉鎖位置の間でヒンジに対して可動である。
装填チャンバは開放位置でＩＯＬを受け前記閉鎖位置に移動されたときに前記ＩＯＬを折り畳むように構成されている。
【００２３】
プレーナウィングまたはフランジは開放および閉鎖位置の間で装填チャンバを動かすために第１および第２の部分のそれぞれに取り付けられている。特に、各プレーナウィングは第１および第２のそれぞれの部分上の第２の縦エッジへと係合する。プレーナウィングは装填チャンバが閉鎖位置にあるときに互いに対して平面にあるように構成される。
【００２４】
好ましくは、掴む指材は対面する各プレーナウィング表面から突き出し、ＩＯＬのエッジを噛み合わせるためおよび装填チャンバ内にＩＯＬを保持するための傾斜したあるいはとがったチップを有する。小さいスロットまたは開口が、好ましくは各掴む指部と対面する各ウィング上に提供される。スロットはそれぞれウィングが十分に共に折り畳むことができるように対面する掴む指部を受けるように構成される。
【００２５】
インジェクションチューブは装填チャンバに接続され第１の穴から折り畳まれたＩＯＬを受けるのに適している。インジェクションチューブは装填チャンバと連絡しあい、折り畳まれたＩＯＬがここを通って目の中に挿入される開口した遠位末端を有する。
【００２６】
本発明の理論による、患者の目の中に挿入する処置においてＩＯＬを保持するための方法は、折り畳み可能なＩＯＬとＩＯＬを保持し折り畳むための折り畳み装置を提供する工程を有する。折り畳み装置、例えば本発明の折り畳み装置は、外科医がＩＯＬを有するＩＯＬインジェクタを装填することと、あるいは別の器具で取り外すために折り畳み位置へとＩＯＬを折り畳むことの両方を選択することを可能にするのに適し、そのように構成されている。折り畳み装置は第１の方向にＩＯＬを折り畳む第１の折り畳み方向と、ＩＯＬインジェクタ中に装填するための第２の方向（好ましくは第１の折り畳み方向と反対）に折り畳み可能である。
【００２７】
ＩＯＬは折り畳み装置内の一対の略対面するの内部溝中に挿入される。挿入するこの工程は、ＩＯＬのエッジを折り畳み装置の各側面上の内側エッジ内にある内部溝中に配置することを有する。
【００２８】
外科医がＩＯＬの挿入のためにＩＯＬインジェクタを使用することを決定した場合には、ＩＯＬインジェクタが提供され、折り畳み装置に除去可能に取り付けられねばならない。提供されたＩＯＬインジェクタは、一対の対面する好ましくは半−シリンダ状の、前述したような第１の縦エッジ沿いに軸回転可能に係合された部分を有する。また、ＩＯＬインジェクタは一対のプレーナウィングを有する。各ウィングは各半−シリンダ状部分の第２の縦エッジ沿いに取り付けられる。ＩＯＬインジェクタは、プレーナウィングが各プレーナ上側表面に対して平坦に略保持されるように、折り畳み装置に取り付けられる。
【００２９】
ＩＯＬインジェクタが取り付けられた後、折り畳み装置およびＩＯＬインジェクタが折り畳み軸および第２の折り畳み方向に共に折り畳まれる。この折り畳み工程はＩＯＬが折り畳み装置から取り外されＩＯＬインジェクタの装填チャンバ中に移動することを可能にする。ＩＯＬインジェクタ（今ＩＯＬを収容している）は折り畳み装置から取り外され、ＩＯＬインジェクタのウィングはＩＯＬが装填チャンバ内で折り畳まれるように閉じている。
本発明の他の観点では、外科医は外科器具、例えば一対の挿入ピンセットを使用して、折り畳み装置からＩＯＬを取り外すことを決定してもよい。この観点では、ＩＯＬインジェクタは必要でなく折り畳み装置に取り付けない。ＩＯＬを有する折り畳み装置は第１の方向の折り畳み軸に対して折り畳まれる。次に外科器具を用いて、折り畳まれたＩＯＬを取り外す。
【００３０】
発明は更なる特徴およびその有効性とともに、付随例示した図面とあわせて以下の記載を参照することによって最大限理解することができる。
【００３１】
（好ましい実施態様の説明）
ここに図面を示すが、参照番号は複数の図面および実施態様全体を通じて同じまたは対応する部分を示し、本発明の理論による折り畳み装置を図１および図２に例示し参照番号１０で示す。示すように、折り畳み装置１０は一般に第１の側部１２と第２の側部１４を有し、これらはその間に折り畳み可能なＩＯＬ１６を保持するように構成されている。取り外し可能なカバー１７が提供されてもよく、これは側面１２および１４の周りに配置され更にＩＯＬ１６を確保し汚染物質の進入から保護する。
【００３２】
ここで図３〜５を示し、折り畳み装置１０を更に詳細に記載する。特に、第１の側部１２は第１の内側エッジ１８と第１の外側エッジ２０の間に広がっており、第１の上側表面２２を有する。同様の構成で、第２の側部１４は第２の内側エッジ２４と第２の外側エッジ２６の間に広がっており、第２の上側表面２８を有する。好ましくは上側表面２２および２８のそれぞれは略プレーナまたは平坦である。しかし、他の構成を使用してもよく、特に噛み締めた唇型（over biting lip）または同様の構造を側面１２および１４の外側エッジ２０および２６の周りに提供してもよい。更に唇型はＩＯＬを保護し汚染物質の進入を排除する。
【００３３】
ヒンジ３０は第１および第２の側部１２および１４と、その内側エッジ１８および２４について折り畳み軸３２に対して軸回転可能に係合している。好ましくは、図３および４で最適に例示されているように、ヒンジ３０は折り畳み軸３２沿いに並んだ、スロット３４をその間に有する一対の分離したヒンジ部分を有する。スロット３４はまた内側エッジ１８および２４の一部の間に空間を提供する。また図３および４で例示されているように、ヒンジ３０は側面１２および１４がプレーナ位置から互いのほうに折り畳むのを可能にしている。
【００３４】
第１の内側エッジ１８および第２の内側エッジ２４のそれぞれは、ＩＯＬ１６を保持するために特別に構成された領域３６を有してもよい。好ましくは、これらの構成領域３６のそれぞれは、対面する内部溝または同様の切り出しをＩＯＬ１６の一部を受けるために有する。各内部溝３６はＩＯＬ１６のエッジを受けて保持するサイズ寸法でよく、好ましくは折り畳み軸３２と一直線上にある。
保持ブラケット３８は第１および第２の上側表面２２および２８のそれぞれから上側に伸びている。好ましくは、第１の上側表面２２は一対の分離した保持ブラケット３８を有し、第２の上側表面２８は第１の側部１２上のものと略対面する単一の保持ブラケットを有する。保持ブラケット３８は、以下に更に詳しく記載するように、折り畳み装置１０対してＩＯＬインジェクタを受け、取り外し可能に保持するように構成されている。
【００３５】
少なくとも上側表面２２および２８の１つにはＩＯＬインジェクタの一部を保持ブラケット３８へと案内するために配置部材または位置決め（位置決め規制部）４０を取り付けてもよい。位置決め４０は特に構成された第１の表面４２例えば、ＩＯＬインジェクタの部分を保持ブラケット３８へと導くのに適した傾斜表面を有する。位置決め４０はまたＩＯＬインジェクタを保持ブラケット３８内の位置に保持する第２の表面４４を有してもよい。好ましくは、一対の位置決め４０は第１の上側表面２２から上方へ突き出ている。位置決め４０は離れており略対面する傾斜表面４２が内側を向いている。
【００３６】
第２の側部１２は第２の上側表面２８を通り抜けてひろがった少なくとも１つの開口４６を備えるよう構成されてもよく、第１の上側表面２８上の保持ブラケット３８と位置決め４０を受けるように構成されている。同様に、第１の側部１２は第１の上側表面２２を通り抜けてひろがった少なくとも１つの開口４６を有してもよく、第２の上側表面２８から上方に突き出た保持ブラケット３８と位置決め４０のいずれかを受けるように構成されている。
【００３７】
図８で最適に例示するように、第１の上側表面２２および第２の上側表面２８が折り畳み位置において互いに平坦であるように、開口４６は側面１２および１４が第１の方向に対していっしょに折り畳むことを可能にする。これは保持ブラケット３８および位置決め４０がそれぞれ開口４８を通り抜けるために達成される。好ましくは、第１の側部１２は第２の上側表面２８上の対面する保持ブラケット３８を受けるための１つの穴または開口４６を有し、第２の側部１４は第１の上側表面２２上の対面する保持ブラケット３８および位置決め４０をそれぞれ受けるための１対の分離した穴４６を有する。
【００３８】
第１および第２の上側表面２２および２８の少なくとも１つは第２のスロットまたは溝４８を有するように構成されてもよい。この第２の溝４８は対応する内部溝３６に対して略横一直線上にあってもよく、内部溝３６の終点または始点となってもよい。溝４８は、内部溝３６内からＩＯＬ１６を取り外すことができる除去装置と共に使用するように構成され、これに適している。好ましくは、除去装置は更に以下に詳しく記載するようにＩＯＬインジェクタ上の掴む指材である。
【００３９】
好ましい構成では、第１の上側表面２２は一対の分離した第２の溝４８を有する。これらの溝４８は対応する内部溝３６に対して横にありかつ折り畳み軸３２に対して略垂直である。同様に、第２の上側表面２８は、第１の上側表面２２上の分離した第２の溝４８と対面し、その間に略適応した単一の第２の溝４８を有する。この構成は図３に最適に例示されている。
【００４０】
操作タブ５０が各側面１２および１４上に提供されてもよい。操作タブ５０は側面１２および１４の操作を簡略化することができる。特に、操作タブ５０は折り畳み位置からの側面１２および１４の開放を簡略化する。好ましくは、側面１２および１４はそれぞれ少なくとも１つの操作タブ５０を有する。
【００４１】
ここで図１および２に戻って示すように、カバー１７は側面１２および１４をほぼ取り囲むふた部分５６および底部分５８を有する。カバー１７はＩＯＬ１６を保護し、ＩＯＬが側面１２および側面１４の間に保持されている際にＩＯＬを初期の方向に保持する。更に、カバー１７は、輸送および取り扱い中の動きからＩＯＬを保護している際に汚染物質や破損がＩＯＬ１６に達するのを防ぐように構成されてもよい。掛け金装置５９はふたおよび底部分５６および５８を共に確保する。
【００４２】
複数の配列ノッチ５２が側面１２および１４のそれぞれに提供されてもよい。配列ノッチ５２はカバー１７上の配列タブ５４と対応させて操作するように構成されてもよい。配列ノッチ５２とタブ５４が噛み合った時に、これらはカバー１７に関して側面１２および１４を確保する。
【００４３】
一対のきょう膜位置決め部材６０がふたおよび底部分５６および５８のいずれかから伸びていてもよい。好ましくは、これらの部材はふたおよび底部分５６および５８の間に伸びＩＯＬ１６上のきょう膜６４を保持するためにスロットまたは溝６２と適合する。より好ましくは、きょう膜位置決め部材６０はふた部分５６から伸びた２つの略対面する部材を有する。各位置決め部材６０はきょう膜６４が溝６２中により容易に落ち込むことを可能にする傾斜したあるいは特に構成された遠位末端６６を有してもよい。
【００４４】
カバー１７はまた上側および下側ＩＯＬ支持ベース６８に適してもよい。これらのベース６８のそれぞれはＩＯＬ１６の各表面を支持しＩＯＬの初期のまたは本来の寸法を保持するように設計されてもよい。好ましくは、１の支持ベース６８はふた部分５６から下向きに伸び、もう１つの支持ベース６８は底部分５８から上向きに伸びている。各支持ベース６８はＩＯＬ１６の上方または下方のいずれかに配置されている。
【００４５】
先に述べたように、図６および７に最適に例示されているように、本発明の折り畳み装置１０はＩＯＬインジェクタ７０と取り外し可能に係合してもよい。一般に、ＩＯＬインジェクタ７０は上側表面２２および２８と対面して保持ブラケット３８を通じて側面１２および１４と係合してもよい。公知のように、ＩＯＬインジェクタ７０を用いて、ＩＯＬ１６を患者（示さない）の目の中に挿入する。
【００４６】
特に、本発明のＩＯＬインジェクタ７０は第１の穴７３とインジェクションチューブ７４で規定される中央装填チャンバ７２を有する。装填チャンバ７２は第１の半−シリンダ状の部分７６が第２の半−シリンダ状部分７８と第１の縦のエッジ８０に沿って係合してヒンジを形成してなる。半−シリンダ状部分７６および７８はそれぞれ、図６に最適に例示するような開放位置と、図１０に最適に例示する第１の穴７３を規定する閉鎖位置の間でヒンジについて可動である。装填チャンバ７２は開放位置でＩＯＬ１６を受け、閉じた位置に動かしたときにＩＯＬを折り畳むのに適している。
【００４７】
フランジ部材またはウィング８２は第１および第２の各半−シリンダ状部分７６および７８上の第２の縦のエッジ８４に係合する。略対面するウィング８２を用いて半−シリンダ状部分７６および７８を開放および閉鎖位置間で動かし保持する。各ウィング８２が上側表面２２および２８のそれぞれの上の保持ブラケットと適合するように、ウィング８２は設計されてもよい。好ましくは、各ウィング８２は上側表面２２および２８に対して平坦にあるように対面するプレーナ表面８６を有し、閉鎖位置にあるときに共に十分に動いてもよい。
【００４８】
掴む指材８８の少なくとも１つはウィング８２の少なくとも１つから内側に伸びるまたは突き出してもよい。好ましくは、ウィング８２の１つは第１の掴む指材８８を有し、もう１つのウィングは１対の対面する掴む指材を有する。掴む指剤８８はそれぞれ、ＩＯＬインジェクタ７０が側面１２および１４と係合したときに各半−シリンダ状部分７６および７８のシリンダ状に成形された延長部分を形成する内側表面９０を有してもよい。また各掴む指材８８は第２の溝４８の１つ内に動くためおよびＩＯＬ１６のエッジと噛みあうためのとがったまたは鋭い遠位末端９２を有してもよい。掴む指材８８はまた、ＩＯＬ１６を折り畳みＩＯＬを装填チャンバ７２中に保持するのに有用であってもよい。
【００４９】
各ウィング８２は反対のウィング上の掴む指材８８のそれぞれと対面する開口またはスロット９４を備えるよう構成されていてもよい。各スロット９４は、ＩＯＬインジェクタ７０が閉鎖位置にあるときにウィング８２が互いに対して平坦にあるように、対面する掴む指材８８を受けるように設計され、これに適している。好ましくは、ウィング８２の１つは２つの隣接するスロット９４の間に単一の掴む指材８８を有し、反対のウィングは単一のスロットをまたぐ２つの分離した掴む指材を有する。
【００５０】
インジェクションチューブ７４は装填チャンバ７２に接合され装填チャンバから折り畳まれたＩＯＬ１６を受けるよう構成されている。インジェクションチューブ７４は中央通路および開いた遠位末端９６を有する。開いた通路と遠位末端９６は装填チャンバ７２に接続され、これとオープンに連絡しあう。折り畳まれたＩＯＬ１６は第１の穴７３からインジェクションチューブ７４を通じて遠位末端９６から出るようき動き目の中に挿入される。
【００５１】
ここで図１〜１０に戻って示すが、患者の目の中に挿入するための処置においてＩＯＬを保持する方法を記載する。方法は折り畳み可能なＩＯＬ１６および折り畳み装置、例えば本発明の折り畳み装置１０を提供する工程を有する。折り畳み装置１０はＩＯＬ１６を確実に保持し、外科医または他の人員が少なくとも２つの挿入技術を選択することを可能にするのに適している。特に、折り畳み装置１０は、外科医がＩＯＬ１６を折り畳み、別の器具９８によって取り外すために、折り畳み状態でＩＯＬを保持することを可能にする。折り畳み装置１０はまた、取り外し可能なＩＯＬインジェクタ、好ましくは、装填チャンバ７２中へのＩＯＬ１６の直接装填のための本発明のＩＯＬインジェクタと係合してもよい。従って、本発明の折り畳み装置１０は有効に、外科医がＩＯＬ１６を取り扱うための少なくとも２つの技術を有することを可能にする。
【００５２】
好ましくは、ＩＯＬ１６は外科医に届けられる前、より好ましくは輸送または他の取り扱いの前に折り畳み装置１０中に挿入される。挿入のこの工程はＩＯＬを側面１２および１４の間に、ＩＯＬのエッジが対面する内部溝３６内に保持されるように、配置することを有してもよい。図５に最適に例示するように、側面１２および１４はプレーナ位置に保持されこの挿入を簡略化しＩＯＬ１６をより良好に確保してもよい。
【００５３】
カバー、例えばカバー１７を用いて更にＩＯＬを確保および保護してもよい。カバー１７は、ふたおよび底部分５６および５８が各側面１２および１４の一部を取り囲むように、折り畳み装置１０の周りに配置されてもよい。配列タブ５４は配列ノッチ５２中に適合して側面１２および１４を確保しプレーナ位置から動くのを防止する。側壁（示さない）がカバー１７のふたおよび底部分５６および５８の周りに提供されてもよく、更に側面１２および１４を確保し汚染物質がＩＯＬ１６に到達するのを防止する。
【００５４】
好ましくは、カバー１７はＩＯＬ１６の挿入の前に折り畳み装置１０と係合する。これはＩＯＬ１６が折り畳み装置１０内の内部溝３６とカバー１７上の少なくとも１つの支持ベース６８の両方によって支持されることを可能にする。ＩＯＬ１６がきょう膜６４を備えるように構成されている場合には、これらはきょう膜位置決め部材６０に適合してもよい。特に、各きょう膜６４はそれぞれのきょう膜溝６２へとスライドされてもよい。きょう膜位置決め部材６０はＩＯＬ１６を確保しきょう膜６４を保護する。
【００５５】
カバー１７は折り畳み装置の周りを閉ざしてもよく、掛け金装置５９は掛け金をかけてもよい。一度カバーを開けたら再封止できないように、この掛け金装置５９は１回使用の掛け金でよい。ＩＯＬ１６を梱包したら、取り扱いおよび外科医または他の人員への輸送の準備が整う。外科医がＩＯＬ１７を挿入する準備をしたら掛け金装置５９を開いてカバーを除去してもよい。
【００５６】
前述したように、本発明の折り畳み装置１０はＩＯＬ１６を確実に保持し、有効に、外科医がＩＯＬを折り畳みＩＯＬを折り畳んだ状態に保持することと、ＩＯＬインジェクタ７０を取り付け装填チャンバ７２中にＩＯＬを装填することとの間で選択することを可能にする。外科医がＩＯＬ１６を折り畳みＩＯＬを折り畳み状態に保持することを選択する場合には、側面１２および１４は折り畳み軸３２について共に折り畳んでもよい。内部溝３６内にＩＯＬのエッジを保持している間に側面１２および１４のこの動作は折り畳み軸３２についてＩＯＬ１６を折り畳む。好ましくは、図８に最適に例示するように、側面１２および１４が互いに対して平坦になるまでこれらは第１の折り畳み方向について折り畳まれる。別の器具９８を次に用いて、目の中に挿入するための処置において折り畳まれたＩＯＬ１６を掴み取り外してもよい。別の器具９８は１対の挿入ピンセットまたは他の挿入装置でもよい。場合によっては、折り畳まれたＩＯＬ１６を別の挿入装置中に配置してもよい。
【００５７】
外科医がＩＯＬ１６の挿入のためにＩＯＬインジェクタ７０を使用することを選択した場合には、ＩＯＬインジェクタは折り畳み装置１０と取り外し可能に係合されてもよい。場合によっては、折り畳み装置１０はＩＯＬインジェクタ７０が取り付けられて外科医または他の使用者に供給されてもよい。指標または目印１００を上側表面２２および２８の少なくとも１つに配してＩＯＬインジェクタ７０の適切な取り付け位置を示してもよい。側面１２内に印刷あるいは形成されうる指標マーカ１００はＩＯＬインジェクタ７０を取り付けるときの間違いの機会を減らす。
【００５８】
ＩＯＬインジェクタ７０は折り畳み装置１０の上側表面２２および２８に保持ブラケット３８を通じて取り付けられる。特に、ＩＯＬインジェクタ７０はウィング８２が離れるように開放位置に動かされる。第１の穴７３が下方の折り畳み装置１０のほうに向くように、各ウィング８２は次にそれぞれの上側表面２２および２８に対して配置されてもよい。ウィング８２は次に保持ブラケット３８のほうにスライドされてもよい。また、ウィング８２は位置決め４０に対してスライドされてもよく、各保持ブラケット３８中にウィング８２を案内する。図６および７に最適に例示されるように、保持ブラケット３８はウィング８２を各上側表面２２および２８に対して平坦に保持する。好ましくは、ウィング８２は離れて広がり簡単な連続的動作で保持ブラケット３８へとスライドされる。
【００５９】
ＩＯＬインジェクタ７０が取り付けられたら、挿入されたＩＯＬ１６を有する折り畳み装置１０は折り畳まれてもよい。この折り畳み工程は側面１２および１４を共にプレーナ位置から第２の折り畳み方向について折り畳み位置まで折り畳むまたは動かすことを有する。好ましくは、第２の折り畳み方向は第１の折り畳み方向とは反対である。従って、折り畳み装置１０は別の器具を用いた用法については第１の折り畳み方向に対して、ＩＯＬインジェクタ７０を使用する場合には第２の折り畳み方向に対して折り畳まれる。取り付けられたＩＯＬインジェクタ７０は折り畳み装置１０が第１の折り畳み方向に対して折り畳まれるのを防止する。図９に例示するように、機械的止め具１０２を使用して第２の折り畳み方向についての折り畳み位置を規定してもよい。
【００６０】
折り畳み装置１０および係合したＩＯＬインジェクタ７０が折り畳み位置にある場合には、ＩＯＬ１６は装填され、ＩＯＬインジェクタは取り外されてもよい。この工程はＩＯＬ１６を折り畳み装置１０の反対の内側溝３６内から取り外し装填チャンバ７２へとこれを動かすことを有する。ＩＯＬインジェクタ７０は折り畳み装置１０から保持ブラケット３８の外へウィング８２をスライドさせることによっておよびＩＯＬインジェクタ折り畳み装置から引き離すことによって取り外してもよい。この動作はウィング８２を閉ざしている間に装填チャンバ７２を掴む要請を単純化することができる。
【００６１】
ウィング８２は閉ざされ保持ブラケット３８の外に引き出されているので、掴む指材８８は第２の溝４８を通じて内部溝３６へとスライドしてＩＯＬ１６を捕らえる。更にＩＯＬインジェクタ７０の折り畳み装置１０からの取り外しはＩＯＬ１６を取り外しＩＯＬを装填チャンバ７２へと装填する。ウィング８２は共に閉鎖位置へと動くので、ＩＯＬ１６は装填チャンバ７２の第１の穴７３内で折り畳まれる。
【００６２】
本発明を種々の特別な実施例および実施態様に関連して記載してきたが、種々の改良がその範囲から逸脱しないかぎり行ってもよいことは理解される。例えば、折り畳み装置の種々のサイズだけでなく種々のタイプの構成材料が熟考される。また、種々の改良を部品やその関連の構成に行ってもよい。従って、前述は本発明を限定すると解すべきではなく、単にその好ましい実施態様の例示であって発明は以下の請求の範囲内で幅広く実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の特徴を有する折り畳み装置の実施態様の上方図であり、有するＩＯＬを露出するための切り取り部分を示す。
【図２】 図１の線２−２沿いに取られた折り畳み装置の部分図である。
【図３】 図１で示された折り畳み装置の上方図で、カバーが除かれて示されている。
【図４】 図１で示された折り畳み装置の下方図で、カバーが除かれて示されている。
【図５】 図３の線５−５沿いに取られた折り畳み装置の部分図である。
【図６】 図３の折り畳み装置の上方図で、取り付けられたＩＯＬインジェクタと共に示されている。
【図７】 図６の線７−７沿いに取られた折り畳み装置と取り付けられたＩＯＬインジェクタの部分図である。
【図８】 図５の折り畳み装置の側面図であり、折り畳まれた位置で示されている。
【図９】 図７の折り畳み装置と取り付けられたＩＯＬインジェクタの部分図であり、折り畳まれた位置で示されている。
【図１０】 本発明の理論によるＩＯＬインジェクタの側面図である。

Claims (27)

1. ＩＯＬ（１６）を保持し、中央装填チャンバ（７２）および１対の略対面するウィング（８２）を有する取り外し可能に取り付けられたＩＯＬインジェクタ（７０）へとＩＯＬを装填するための折り畳み装置（１０）であって、第１の内側エッジ（１８）を有する第１の側部（１２）；
   前記第１の内側エッジに対面し且つこの第１の内側エッジから離れてＩＯＬ（１６）を保持するためのスロット（３４）を形成する第２の内側エッジ（２４）を有する第２の側部（１２）；
   折り畳み軸（３２）に沿って前記第１の側部（１２）と前記第２の側部（１４）を軸回転可能に係合するヒンジ（３０）であって、第１および第２の側部がほぼ平坦となる開位置から両側部を互いの方に折り畳むことを可能にするのに適した前記ヒンジ；
   を備えた折り畳み装置において、
   前記第１および第２の側部から上方向に伸び、ＩＯＬインジェクタ（７０）の一対のウィング（８２）を取り外し可能に保持するのに適した複数の保持ブラケットを有することを特徴とする折り畳み装置。
2. 前記第１の側部（１２）が第１の内側エッジ（１８）と第１の外側エッジ（２０）との間に広がった第１のプレーナ上側表面（２２）を有し、および前記第２の側部が第２の内側エッジ（２４）と第２の外側エッジ（２６）との間に広がった第２のプレーナ上側表面（２８）を有し、前記第１および第２の内側エッジは、それぞれ折り畳み軸（３２）と略一直線上にあり前記ＩＯＬ（１６）のエッジを受けて保持するように設計された内部溝（３６）を有する請求項１に記載した折り畳み装置（１０）。
3. 更に第１および第２のプレーナ上側表面（２２、２８）の一方の上に、前記ＩＯＬインジェクタ（７０）の適切な取り付け位置を示すための指標マーカ（１００）を有する請求項２に記載した折り畳み装置（１０）。
4. 更に前記第１および第２のプレーナ上側表面（２２，２８）の少なくとも１つから上向きに突き出した複数の位置決め（４０）を有し、前記位置決めはそれぞれ前記保持ブラケットの少なくとも１つへと前記ＩＯＬインジェクタ（７０）の一部を案内するのに適している請求項２に記載した折り畳み装置（１０）。
5. 前記複数の位置決め（４０）が第１のプレーナ上側表面（２２）から上に突き出した一対の分離した部材を有する請求項４に記載した折り畳み装置（１０）。
6. 更に前記第１の上側表面（２２）上に溝（４８）を有し、前記溝は前記第１の内部溝（３６）の略横にあり前記第１の内部溝で終わらせ、前記溝はＩＯＬ（１６）のエッジを露出するのに適している請求項１に記載した折り畳み装置（１０）。
7. ＩＯＬ（１６）を保持し折り畳むための折り畳み装置であって、外科医が前記ＩＯＬを取り外し可能に取り付けられたＩＯＬインジェクタ（７０）へＩＯＬを装填することと、あるいは別の器具（９８）で取り外すために前記ＩＯＬを折り畳み状態で保持することとの間で選択するのを可能にするのに適した折り畳み装置であり：
   第１の上側表面（２２）を有する第１の側部（１２）と、
   第２の上側表面（２８）を有する第２の側部（１４）とを有する折り畳み装置（１０）において、
   折り畳み軸（３２）に沿って前記第１の側部と前記第２の側部（１２，１４）を係合し、前記別の器具を使用したときには、前記両側部がＩＯＬ（１６）を保持し、前記両上側表面（２２，２８）がほぼ平坦となる開位置から前記両側部を第１の折り畳み方向に折り畳み、前記ＩＯＬインジェクタを使用したときには前記両側部を互いに前記第１の折り畳み方向と反対方向となる第２の折り畳み方向に折り畳むことを可能にするのに適したヒンジ（３０）と、
   第１および第２の上側表面（２２，２８）から上方向に伸び、ＩＯＬインジェクタ（７０）を受け、取り外し可能に保持するのに適した複数の保持ブラケット（３８）とを有し、
   ＩＯＬインジェクタ（７０）が第１と第２の側部（１２，１４）に取り付けられ且つ前 記第２の折り畳み方向に第１と第２の側部が折り畳まれると、ＩＯＬ（１６）が第１と第２の側部から開放されてＩＯＬインジェクタの装填チャンバ（７２）に装填され、第１と第２の側部を前記第１の折り畳み方向に折り畳まれると、ＩＯＬが折り畳まれて折り畳み状態で保持されることを特徴とする折り畳み装置（１０）。
8. 更に第１の上側表面（２２）から上向きに突き出し、第１の上側表面上の保持ブラケット（３８）の少なくとも１つへとＩＯＬインジェクタ（７０）の一部を導くのに適した位置決め（４０）と、
   前記第１および第２の側部（１２、１４）を通して伸びた複数の開口（４６）であって、それぞれが反対側の複数の保持ブラケット（３８）および位置決め（４０）の少なくとも１つを受けるのに適した開口を有する請求項７に記載した折り畳み装置（１０）。
9. 前記第１の側部（１２）は前記ヒンジ（３０）と係合し第１の内部溝（３６）を有する第１の内側エッジ（１８）を有し、前記第２の側部（１４）は前記ヒンジと係合し前記第１の内部溝と略反対の第２の内部溝（３６）を有する第２の内側エッジ（２８）を有し、各内部溝は前記ＩＯＬ（１６）のエッジを受けて保持するように設計されている請求項７に記載した折り畳み装置（１０）。
10. 更に中央装填チャンバ（７２）と一対の対面するウィング（８２）を有するＩＯＬインジェクタ（７０）を有し、各ウィングは前記第１および第２の側部（１２，１４）の１つへと前記保持ブラケット（３８）によって取り外し可能に取り付けられている請求項７に記載した折り畳み装置（１０）。
11. 前記位置決め（４０）のそれぞれは、ＩＯＬインジェクタ（７０）を保持ブラケットへと導くための傾斜した表面（４２）を有する請求項８に記載した折り畳み装置（１０）。
12. 更に底部分（５８）とふた部分（５６）を有する取り外し可能なカバー（１７）を有し、前記カバーは前記折り畳み装置を覆い対面する内部溝（３６）内にＩＯＬ（１６）を保持するのに適している請求項９に記載した折り畳み装置（１０）。
13. 第１の縦エッジ（８０）沿いの第２の部分（７８）と係合してヒンジを形成する第１の部分（７６）を有し、前記第１および第２の部分は開放位置と閉鎖位置の間で前記ヒンジについて可動である装填チャンバであって、前記開放位置にあるときにＩＯＬ（１６）を受け前記閉鎖位置に動かされたときに前記ＩＯＬを折り畳むのに適した前記装填チャンバ（７２）と、
    前記第１および第２の部分（７６、７８）を前記開放位置と閉鎖位置の間で動かすための１対のウィングであって、それぞれが前記第１および第２の部分のそれぞれの第２の縦エッジに係合するウィング（８２）とを有する、患者の目の中に折り畳み可能なＩＯＬ（１６）を挿入するためのＩＯＬインジェクタ（７０）において、
    前記ウィング（８２）の少なくとも１つから突き出し、ＩＯＬ（１６）のエッジと噛みあい前記装填チャンバ（７２）内にＩＯＬを保持するのに適している少なくとも１つの掴む指材（８８）と、
    前記装填チャンバ（７２）に接合し、折り畳まれたＩＯＬ（１６）を装填チャンバから受けとるインジェクションチューブであって、前記装填チャンバと連絡し折り畳まれたＩＯＬがそこを通って目の中に挿入される開いた遠位末端（９６）を有するインジェクションチューブ（７４）とを設けたＩＯＬインジェクタ（７０）。
14. 前記少なくとも１つの掴む指材（８８）が前記ウィング（８２）の１つから突き出した第１の掴む指材と前記反対のウィング（８２）から突き出した第２の掴む指材を有する請求項１３に記載したＩＯＬインジェクタ（７０）。
15. 少なくとも１つの前記ウィング（８２）が更に反対のウィング上の掴む指材と対面するスロット（９４）を有し、スロットは閉鎖位置にあるときにウィングが互いに対して平坦であるように掴む指材（８８）を受けるのに適している請求項１３に記載したＩＯＬインジェクタ（７０）。
16. 前記掴む指材（８８）が前記第１の部分（７６）のシリンダ状に成形された延長を形成する内側表面（９０）を有する請求項１３に記載したＩＯＬインジェ クタ。
17. 眼球内レンズ（１６）を保持し、装填チャンバ（７２）を有する眼球内レンズインジェクタ（７０）に眼球内レンズを装填する折り畳み装置（１０）であって、
    眼球内レンズ（１６）を保持するためのスロット（３４）を形成する、第１の側部（１２）と第２の側部（１４）とを有する眼球内レンズ保持アセンブリと、
    保持軸（３２）に沿って、第１の側部（１２）と第２の側部（１４）とを回転自在に連結するヒンジ（３０）であって、第１と第２の側部（１２，１４）がほぼ平坦となる開位置から互の方に向かって折り畳まれるようにするヒンジとを備え、
    眼球内レンズ保持アセンブリは、眼球内レンズインジェクタ（７０）を受けると共に該がイン球内レンズインジェクタを取り外し自在に保持するようにしてあり、
    眼球内レンズインジェクタ（７０）は眼球内レンズ保持アセンブリによって保持することができ、第１と第２の側部（１２，１４）が互いに折り畳まれて眼球内レンズインジェクタが除かれると、眼球内レンズ（１６）がスロット（３４）から除かれて眼球内レンズインジェクタの装填チャンバ（７２）に装填されることを特徴とする折り畳み装置。
18. 前記第１の側部（１２）は、第１の内側エッジ（１８）と第１の外側エッジ（２０）との間に伸びる第１の上側表面（２２）を有し、前記第２の側部（１４）第２の内側エッジ（１８）と第２の外側エッジ（２６）との間に伸びる第２のプレーナ上側表面（２８）を有し、
    前記第１と第２の上側エッジはそれぞれ、折り畳み軸（３２）にほぼ整列し且つ眼球内レンズ（１６）のエッジを受けて保持する大きさの内部溝（３６）を有する請求項１７の折り畳み装置（１０）。
19. 更に眼球内レンズインジェクタ（７０）の適正な取り付け方向を示すために、第１と第２の上側表面（２２、２８）の一方の上に指標マーカ（１００）を有する請求項１８の折り畳み装置（１０）。
20. 更に第１の上側表面（２２）上に溝（４８）を有し、
    前記溝は、第１の内部エッジ（１８）の内部溝（３６）をほぼ横切り且つ第１の内部溝（３６）で終わり、
    前記溝は、眼球内レンズ（１６）のエッジを露出している請求項１８の折り畳み装置（１０）。
21. 更に眼球内レンズ保持アセンブリに取り外し可能に取り付けられた装填チャンバ（７２）を有する眼球内レンズインジェクタ（２４）を備えている請求項１７の折り畳み装置（１０）。
22. 眼球内レンズ保持アセンブリを覆い且つスロット（３４）内に眼球内レンズ（１６）を保持する取り外し可能なカバー（１７）を有する請求項１７の折り畳み装置（１０）。
23. 眼球内レンズ（１６）を保持し且つ折り畳むための装置であって、取り外し可能に取り付けられた眼球内レンズインジェクタ（７０）への眼球内レンズ（１６）の装填と別の機器（９８）を用いて折り畳まれた状態での眼球内レンズの取り外しとの間を外科医が選択でき、眼球内レンズ保持アセンブリが第１の側部（１２）と第２の側部（１４）を有する折り畳み装置（１０）において、
    折り畳み軸（３２）に沿って第１の側部（１２）と第２の側部（１４）を連結し、眼球内レンズ（１６）を保持し且つ別の器具（９８）を用いたときは前記両側部（１２，１４）がほぼ平坦となる開位置から第１の折り畳み方向に、又眼球内レンズインジェクタ（７０）を用いたときは前記第１の折り畳み方向と反対方向となる第２の折り畳み方向に前記第１と第２の側部を互いに折り畳むようにしたヒンジ（３０）と、
    眼球内レンズインジェクタ（７０）を受け且つこれを取り外し可能に保持する眼球内レンズ保持アセンブリとを備えた折り畳み装置（１０）。
24. 眼球内レンズ保持アセンブリは更に、第１と第２の側部（１２，１４）の上に配置され且つ眼球内レンズ保持アセンブリによって眼球内レンズインジェクタ （７０）を受け且つこれを取り外し可能に保持するのを容易にする複数の保持ブラケット（３８）を有する請求項２３の保持装置（１０）。
25. 第１の側部（１２）は第１の内部溝（３６）を形成する第１の内部エッジ（１８）を有し、
    第２の側部（１４）は第１の内部溝に略対向する第２の内部溝（３６）を有し、
    内部壁の一方は眼球内レンズ（１６）のエッジを受けて保持する大きさとしてある請求項２３の折り畳み装置（１０）。
26. 眼球内レンズ保持アセンブリに取り外し可能に取り付けられた装填チャンバ（７２）を有する眼球内レンズインジェクタ（７０）を有する請求項２３の折り畳み装置（１０）。
27. 眼球内レンズ保持アセンブリを覆うと共に対向する内部溝（３６）内に眼球内レンズ（１６）を保持する、取り外し可能なカバー（１７）を有する請求項２５の折り畳み装置（１０）。

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