JP4030789B2 - 光学装置 - Google Patents

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    • G02B23/16Housings; Caps; Mountings; Supports, e.g. with counterweight
    • G02B23/18Housings; Caps; Mountings; Supports, e.g. with counterweight for binocular arrangements

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、適当な光学系を搭載する光学系搭載板と、この光学系搭載板を収容するケーシングとを具備する光学装置に関し、一層詳しくは該ケーシングの底部には雲台のねじに螺着されるようになったねじ孔形成部が設けられている光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述したような光学装置の一例としては、双眼鏡、カメラ等が挙げられる。このような光学装置では、そのケーシング内に光学系搭載板が収容され、その光学系搭載板上には適当な光学系例えば観察光学系やカメラ等が搭載される。この種の光学装置は通常は三脚の雲台上に設置されるように構成される。即ち、光学装置のケーシングの底部にねじ孔形成部が設けられ、雲台のねじに該ねじ孔形成部を螺着して締め付けることにより光学装置が雲台上に設置される。
【0003】
一方、上述したような光学装置については、その全体の重量を軽量化することが望まれ、このためケーシングの材料としては、比較的軽量のアルミニウム材料やアルミニウム合金材料等或いは強化プラスチック材料等が使用され、しかもケーシングの壁厚をできるだけ薄くすることが求められる。上述したねじ孔形成部は一般的にはケーシングの底部に一体的に形成されるが、このとき該ねじ孔成形部はそこにねじ孔を形成するために肉厚部とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、三脚の雲台上に光学装置を設置するために、該雲台のねじにそのケーシングのねじ孔形成部を螺着して締め付ける際に該ねじ孔形成部に必要以上の大きな回転締付け力が屡々及ぼされ得る。そのような大きな回転締付け力がねじ孔形成部に及ぼされると、ケーシングの底部には過剰な歪み応力が発生し、このときケーシング自体が該歪み応力のために変形を受けたりすることがあり得る。
【0005】
要するに、光学装置の全体の軽量化のためには、そのケーシングの壁厚を薄くすることが望まれるが、しかし光学装置の雲台上の設置時にそのケーシングに発生し得る過剰な歪み応力による変形を防止するためには該ケーシングの壁厚を無闇に薄くすることはできない。
【0006】
従って、本発明の目的は、適当な光学系を搭載する光学系搭載板と、この光学系搭載板を収容するケーシングとを具備し、該ケーシングの底部に雲台のねじに螺着されるようになったねじ孔形成部を設けた光学装置であって、該ケーシングの壁厚を比較的薄く抑えた儘で雲台上の設置時に該ケーシングに発生し得る過剰な歪み応力を軽減し得るように構成された光学装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による光学装置は、適当な光学系を搭載する光学系搭載板と、この光学系搭載板を収容するケーシングとを具備し、該ケーシングの底部には雲台のねじに螺着されるようになったねじ孔形成部が設けられる。本発明によれば、このような光学装置において、ねじ孔形成部が雲台のねじに螺着して締め付けられる際に該ねじ孔形成部に及ぼされる回転締付け力に対抗するように該ねじ孔形成部と該ケーシングの底部の少なくとも一箇所とが光学搭載板に対して係止されていることが特徴とされる。
【0008】
本発明の好適な実施形態にあっては、ねじ孔形成部に第1の柱状要素が設けられ、ケーシングの底部の内側には第1の柱状要素から所定距離離れた箇所に第2の柱状要素が設けられ、第1及び第2の柱状要素の先端が光学搭載板に係止させられる。好ましくは、ケーシングは強化プラスチック材料から成形された成形品として構成され、ねじ孔形成部と第1及び第2の柱状要素とが該ケーシングと一体成形される。本発明の更に好適な実施形態にあては、第1及び第2の柱状要素の先端のそれぞれに突起部が突出させられ、これら突起部の各々が光学系搭載板に形成された孔に嵌合させられて係止される。また、好ましくは、第1の柱状要素の突起部の中心がねじ孔形成部のねじ孔の中心軸線に一致させられる。
【0009】
本発明による光学装置については双眼鏡として構成することが可能であり、この場合には光学系搭載板には一対の観察光学系が搭載される。本発明による光学装置が双眼鏡として構成される場合には、好ましくは、ケーシングはケーシング本体部分と、このケーシング本体部分に対して相対的に伸縮し得るように該ケーシング本体部分に係合させられた可動ケーシング部分とから構成され、このとき光学系搭載板はケーシング本体部分側に固定された第1の板部材と、可動ケーシング部分側に固定された第2の板部材とから構成され、一対の観察光学系の一方は第1の板部材上に搭載され、その他方の観察光学系は第2の板部材上に搭載される。このような構成によれば、ケーシング本体部分に対する可動ケーシング部分の相対移動により、一対の観察光学系の光軸間距離を調節することが可能となり、このときねじ形成部についてはケーシング本体部分側に設けられる。
【0010】
好ましくは、一対の観察光学系の光軸間距離の調節のために、該一対の観察光学系の光軸が所定の平面内で移動するような態様で可動ケーシング部分がケーシング本体部分に対して相対的に平行移動させられる。
【0011】
一対の観察光学系には合焦機能を与えることが可能であり、この場合には、各観察光学系については、該当板部材上の固定位置に設置された第1の光学系部分と、この第1の光学系部分に対して該観察光学系の光軸に沿って該当板部材上で移動自在となった第2の光学系部分とから構成される。好ましくは、一対の観察光学系の合焦のために、ケーシング本体部分側には、第1の光学系部分に対する第2の光学系部分の移動を生じさせるための合焦機構と、この合焦機構を手動操作するための転輪部とが設けられる。
【0012】
好ましくは、転輪部が転輪軸筒の周囲拡張部として一体的に形成され、上述の合焦機構は転輪部の回転運動を第1の光学系部分に対する第2の光学系部分の移動に変換する運動変換機構として構成される。このような構成においては、本発明による光学装置即ち双眼鏡に撮影機能を与えるべく転輪軸筒内に撮影光学系を設置することができる。好ましくは、転輪軸筒内には撮影光学系を収容するレンズ鏡筒が該撮影光学系の合焦のためにその光軸に沿って移動自在に設けられ、転輪軸筒とレンズ鏡筒との間には該転輪軸筒の回転運動を撮影光学系の光軸に沿う該レンズ鏡筒の移動に変換するための合焦機構が設けられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明による光学装置の一実施形態について説明する。
【0014】
先ず、図1を参照すると、本発明による光学装置の内部構造が示され、この光学装置は撮影機能付双眼鏡として構成される。図2を参照すると、図1のII-II線に沿う断面図が示されるが、図示の複雑化を避けるために構成要素の幾つかの図示については省かれている。本実施形態では、撮影機能付双眼鏡は略直方形を呈するケーシング10を具備し、このケーシング10はケーシング本体部分10Aと可動ケーシング部分10Bとから成る。
【0015】
ケーシング10内には一対の観察光学系12R及び12Lが設けられ、この一対の観察光学系12R及び12Lは左右対象な構成を有し、それぞれ右眼観察用及び左眼観察用として使用される。右側観察光学系12Rはケーシング本体部分10A側に組み込まれ、この右側観察光学系12Rには対物レンズ系13R、正立プリズム系14R及び接眼レンズ系15Rが含まれる。ケーシング本体部分10Aの前方壁には観察窓16Rが形成され、この観察窓16Rは右側観察光学系12Rの対物レンズ系13Rと整列させられる。また、左側観察光学系12Lは可動ケーシング部分10B側に組み込まれ、この左側観察光学系12Lには対物レンズ系13L、正立プリズム系14L及び接眼レンズ系15Lが含まれる。可動ケーシング部分10Bの前方壁には観察窓16Lが形成され、この観察窓16Lは左側観察光学系12Lの対物レンズ系13Lと整列させられる。
【0016】
なお、以下の記載では、説明の便宜上、前方側及び後方側とはそれぞれ撮影機能付双眼鏡の観察光学系(12R、12L)に対して対物側及び接眼側として定義され、また右方側及び左方側とは撮影機能付双眼鏡の接眼側に向かった際の右方側及び左方側として定義される。
【0017】
可動ケーシング部分10Bはケーシング本体部分10Aから左方側に引き出し得るように該ケーシング本体部分10Aに対して摺動自在に係合させられる。即ち、可動ケーシング部分10Bは図1及び図2に示す収納位置と図3及び図4に示す最大引出し位置との間で左右方向に移動自在とされる。可動ケーシング部分10Bとケーシング本体部分10Aとの間の摺動係合面には或る程度の摩擦力が働くようになっており、このためケーシング本体部分10Aに対して可動ケーシング部分10Bを移動させる際には双方の部分10A及び10B間に所定以上の引出し力或いは押込み力を及ぼすことが必要となる。要するに、可動ケーシング部分10Bはその収納位置(図1及び図2)と最大引出し位置(図3及び図4)との間の任意の位置で摩擦力で留めておくことが可能である。
【0018】
図1及び図2と図3及び図4との比較から明らかなように、可動ケーシング部分10Bがケーシング本体部分10Aから引き出されたとき、左側観察光学系12Lは可動ケーシング部分10Bと共に移動するが、しかし右側観察光学系12Rはケーシング本体部分10A側に留められる。即ち、可動ケーシング部分10Bをケーシング本体部分10Aに対して任意の引出し位置に位置決めすることにより、右側観察光学系12Rの接眼レンズ系15Rと左側観察光学系12Lの接眼レンズ系15Lとの光軸間距離即ち眼幅を調節することが可能である。勿論、可動ケーシング部分10Bがケーシング本体部分10Aに対して収納位置に置かれたとき、右側及び左側観察光学系12R及び12Lの光軸間距離は最小値となり(図1及び図2)、可動ケーシング部分10Bがケーシング本体部分10Aに対して最大引出し位置に置かれたとき、右側及び左側観察光学系12R及び12Lの光軸間距離は最大値となる(図3及び図4)。
【0019】
本実施形態においては、右側観察光学系12Rの対物レンズ系13Rはレンズ鏡筒17R内に収容され、このレンズ鏡筒17Rはケーシング本体部分10Aに対して固定位置に設置されるが、その正立プリズム系14R及び接眼レンズ系15Rは対物レンズ系13Rに対して前後方向に移動可能であり、これにより右側観察光学系12Rの合焦(フォーカシング)が行われる。同様に、左側観察光学系12Lの対物レンズ系13Lはレンズ鏡筒17L内に収容され、このレンズ鏡筒17Lは可動ケーシング部分10Bに対して固定位置に設置されるが、その正立プリズム系14L及び接眼レンズ系15Lは対物レンズ系13Lに対して前後方向に移動可能であり、これにより左側観察光学系12Lの合焦(フォーカシング)が行われる。
【0020】
レンズ鏡筒17Rは対物レンズ系13Rを収容する円筒部18Rと、この円筒部18Rの下側に一体的に成形された取付台19Rとから構成される。取付台19Rは円筒部18Rからケーシング10の中央側に向かって延びる内側取付部19R1と、円筒部18Rからケーシング10の外方側に向かって延びる外側取付部19R2とから成なり、内側取付部19R1は比較的肉厚となった側方ブロック部として形成されるのに対して、外側取付部19R2は平坦な形態とされる。
【0021】
同様に、レンズ鏡筒17Lは対物レンズ系13Lを収容する円筒部18Lと、この円筒部18Lの下側に一体的に成形された取付台19Lとから構成される。また、取付台17Lも円筒部18Lからケーシング10の中央側に向かって延びる内側取付部19L1と、円筒部18Lからケーシング10の外方側に向かって延びる外側取付部19L2とから成り、内側取付部19L1は比較的肉厚となった側方ブロック部として形成されるのに対して、外側取付部19L2は平坦な形態とされる。
【0022】
上述した眼幅調節及び合焦動作を行わせるために、ケーシング10の底部側には図5に示すような光学系搭載板20が設けられる。なお、図1及び図3では、図示の複雑化を避けるために光学系搭載板20は省かれている。
【0023】
光学系搭載板20は、ケーシング本体部分10Aに対して適宜固定された矩形状の固定板部材20Aと、この固定板部材20A上に摺動自在に配置されかつ可動ケーシング部分10Bに対して適宜固定されたスライド板部材20Bとから成る。本実施形態では、固定板部材20A及びスライド板部材20Bは適当な金属材料、好ましくは軽量金属材料例えばアルミニウム或いはアルミニウム合金から形成される。
【0024】
スライド板部材20Bは固定板部材20Aの前後方向の幅にほぼ等しい幅を持つ矩形状部22と、この矩形状部22から右方側に一体的に延在した延在部24とから成る。対物レンズ系13Rのレンズ鏡筒17Rはその取付台19Rでもって固定板部材20A上の所定位置に固定設置され、対物レンズ系13Lのレンズ鏡筒17Lはその取付台19Lでもってスライド板部材20Bの矩形状部22上の所定位置に固定設置させられる。なお、図5では、レンズ鏡筒17Rの取付台19Rの固定箇所が固定板部材20A上の二点鎖線25Rで囲まれた領域として示され、一方レンズ鏡筒17Lの取付台19Lの固定箇所がスライド板部材10B上の二点鎖線25Lで囲まれた領域として示される。
【0025】
スライド板部材20Bの矩形状部22には一対の案内スロット26が形成され、またその延在部24には案内スロット27が形成される。一方、固定板22には、一対の案内スロット26に摺動自在に受け入れるようになった一対の案内ピン26′と、案内スロット27に摺動自在に受け入れるようになった案内ピン27′とが植設される。各案内スロット(26、27)は左右方向に同じ長さだけ延び、その長さはケーシング本体部分10Aに対する可動ケーシング部分10Bの移動距離、即ち可動ケーシング部分10Bの収納位置(図1及び図2)と可動ケーシング部分10Bの最大引出し位置(図3及び図4)との間の距離に対応する。
【0026】
図2及び図4から明らかなように、光学系搭載板20はケーシング10内にその底部から適当な間隔を空けて設置され、このとき固定板部材20Aはケーシング本体部分10A側に適宜固定され、またスライド板部材20Bは可動ケーシング部分10B側に適宜固定される。なお、図示の実施形態では、可動ケーシング部分10Bに対するスライド板部材20Bの固定のために、その矩形状部22の左辺縁の一部に沿って取付片28が設けられ、この取付片28が可動ケーシング部分10Bの仕切り壁29に適宜固着される。
【0027】
図6及び図7を参照すると、右側観察光学系12Rの正立プリズム系14Rを搭載するための右側マウント板30Rと、左側観察光学系12Lの正立プリズム系14Lを搭載するための左側マウント板30Lが示される。右側マウント板30R及び左側マウント板30Lのそれぞれの後方側縁辺に沿って直立板32R及び32Lが設けられる。図1及び図3から明らかなように、右側直立板32Rは右側接眼レンズ系15Rの取付座として用いられ、左側直立板32Lは左側接眼レンズ系15Lの取付座として用いられる。
【0028】
図6及び図7に示すように、右側マウント板30Rの底面にはその右側縁辺のほぼ中央に沿って案内シュー34Rが固着され、この案内シュー34Rには固定板部材20Aの右側端縁を摺動自在に受け入れる溝36Rが形成される(図7)。同様に、左側マウント板30Lの底面にはその左側縁辺のほぼ中央に沿って案内シュー34Lが固着され、この案内シュー34Lにはスライド板部材20Bの左側端縁を摺動自在に受け入れる溝36Lが形成される(図7)。
【0029】
なお、図7は図6のVII-VII線に沿う矢視立面図とされるので、図7には光学系搭載板20については図示されるべきではないが、しかし説明の便宜上、図7では光学系搭載板20が図5のVII-VII線に沿う断面図として図示され、また案内シュー34R及び34Lも同様な断面図として図示される。
【0030】
図6及び図7に示すように、右側マウント板30Rの左側縁辺に沿って側壁38Rが設けられ、この側壁38Rの底部側は肥大部40Rとして形成され、この肥大部40Rには案内ロッド42Rを摺動自在に挿通させるボアが形成される。案内ロッド42Rの前方端部はレンズ鏡筒17Rの取付台19Rの内側取付部即ち側方ブロック部19R1に形成された孔43Rに挿通させられて適宜固定保持され、一方案内ロッド42Rの後方端部は固定板部材20Aの後方縁辺側に一体的に形成された直立支持片44Rに形成された孔45Rに挿通させられて適宜固定保持される。なお、図5では、直立支持片44Rはその孔45Rが見えるように横断面で図示され、また図1及び図3では、直立支持片44Rはその孔45Rに案内ロッド42Rの後方端部を挿通させた状態で図示されている。
【0031】
同様に、左側マウント板30Lの右側縁辺に沿って側壁38Lが設けられ、この側壁38Lの底部側は肥大部40Lとして形成され、この肥大部40Lには案内ロッド42Lを摺動自在に挿通させるボアが形成される。案内ロッド42Lの前方端部はレンズ鏡筒17Lの取付台19Lの内側取付部即ち側方ブロック部19L1に形成された孔43Lに挿通させられて適宜固定保持され、一方案内ロッド42Lの後方端部はスライド板部材20Bの矩形状部22の後方縁辺側に一体的に形成された直立支持片44Lに形成された孔45Lに挿通させられて適宜固定保持される。なお、直立支持片44Rの場合と同様に、図5では、直立支持片44Lはその孔45Lが見えるように横断面で図示され、また図1及び図3では、直立支持片44Lはその孔45Lに案内ロッド42Lの後方端部を挿通させた状態で図示されている。
【0032】
右側観察光学系12Rの対物レンズ系13Rは右側マウント板30Rの前方側に配置されているので、右側マウント板30Rを案内ロッド42Rに沿って前後に移動させることにより、対物レンズ系13Rと正立プリズム系14Rとの距離が調節させられ、このため右側観察光学系12Rの合焦動作が行われることになる。同様に、左側観察光学系12Lの対物レンズ系13Lは左側マウント板30Lの前方側に配置されているので、左側マウント板30Lを案内ロッド42Lに沿って前後に移動させることにより、対物レンズ系13Lと正立プリズム系14Lとの距離が調節させられ、このため左側観察光学系12Lの合焦動作が行われることになる。
【0033】
右側マウント板30R及び左側マウント板30Lをそれぞれの案内ロッド42R及び42Lに沿って同期して移動させると共に右側マウント板30Rに対する左側マウント板30Lの左右方向の移動を許容させるために、図6に最もよく示すように、右側マウント板30R及び左側マウント板30Lは伸縮自在の連結手段46によって互いに連結させられる。
【0034】
詳述すると、本実施形態では、連結手段46は、右側マウント板30Rの側壁40Rの肥大部42Rの前方端部から左方側に延びた横断面矩形状のロッド部材46Aと、このロッド部材46Aを摺動自在に受け入れる二股部材46Bとから成る。ロッド部材46A及び二股部材46Bの長さについては、可動ケーシング部分10Bが収納位置(図1及び図2)から最大引出し位置(図3及び図4)まで引き出された際にもロッド部材46Aと二股部材46Bとの摺動係合が維持される。かくして、可動ケーシング部分10Bがケーシング本体部分10Aに対してどのような引出し位置にあっても、右側マウント板30R及び左側マウント板30Lはそれぞれの案内ロッド42R及び42Lに沿って同期して移動することができる。なお、ロッド部材46Aには横断面矩形状の孔47が形成されるが、この孔47の機能については後で説明する。
【0035】
図8を参照すると、図1のVIII-VIII線に沿って切断された縦断面図が示される。図2、図4及び図8から明らかなように、ケーシング10内には内部フレーム構造48が設けられ、この内部フレーム48構造はケーシング本体部分10Aと固定板部材20Aとに対して適宜固定される。内部フレーム構造48は中央本体部分48Cと、この中央本体部分48Cから右方に一体的に張り出した右側翼状部分48Rと、この右側翼状部分48Rの右縁辺に沿って一体的に吊下した吊下壁部分48Sと、中央本体部分48Cから左方に一体的に張り出した左側翼状部分48Lとから成る。
【0036】
図8に示すように、中央本体部分48Cの前方端部にはボア50が形成され、このボア50はケーシング本体部分10Aの前方壁部に形成された円形窓51整列させられる。また、中央本体部分48Cには該ボア50の後方側に略U字形横断面形状の窪み部52が形成され、この窪み部52の底部には矩形状開口部54が形成される。ケーシング本体部分10Aの頂部壁には窪み部52を露出するようになった開口部が形成され、この開口部は取外し自在の開閉板55によって閉鎖される。
【0037】
開閉板55が取り外されている状態で窪み部52内には筒状組立体56は組み付けられる。筒状組立体56は転輪軸筒57と、この転輪軸筒57内に同心状に配置されたレンズ鏡筒58とから成る。転輪軸筒57は窪み部52内で回転自在に保持され、一方レンズ鏡筒58は後述するように非回転状態に維持されるが、しかしその中心軸線に沿って移動自在とされる。筒状組立体56の組付後、開閉板55は例えば窪み部52を塞ぐようにねじ止めされる。転輪軸筒57にはその周囲拡張部として転輪部60が形成され、この転輪部60は開閉板55に形成された開口部62を通してケーシング本体部分10の頂部壁で外部に露出させられる。
【0038】
転輪軸筒57の周囲にはヘリコイドねじ64が切られ、このヘリコイドねじ64には環状体66が螺着される。即ち、環状体66の内側壁面には転輪軸筒57のヘリコイドねじ64に係合するようになった複数の突起要素が等間隔に適宜配置され、環状体66はそれら突起要素でもって転輪軸筒57のヘリコイドねじ64に螺着される。環状体66の外周面の一部には平坦面が形成され、この平坦面は開閉板55の内側壁面に摺動自在に係合させられる。即ち、転輪軸筒57が回転させられたとき、環状体66はその平坦面と開閉板55の内側壁面との係合のために転輪軸筒57と連れ回ることなく非回転自体に維持される。かくして、転輪軸筒57が回転させられると、環状体66はその内側壁面の突起要素とヘリコイドねじねじ64との係合のために転輪軸筒57の長手方向中心軸線に沿って移動させられ、その移動方向は転輪軸筒57の回転方向によって決まる。
【0039】
環状体66には舌状片67が一体成形され、この舌状片67は該環状体66の平坦面に対して直径方向に位置される。図8に最もよく図示するように、内部フレーム構造48の中央本体部分48Cの矩形状開口部54から突出させられて連結手段47のロッド部材46Aの孔47に挿入させられる。従って、撮影機能付双眼鏡の観察者が例えば人指し指によって転輪部60の露出部に触れて転輪軸筒57が回転させられると、環状体66は上述したように転輪軸筒57の転輪軸筒57の長手方向中心軸線に沿って移動させられ、かくしてマウント板30R及び30Lが一対の観察光学系12R及び12Lの光軸に沿って移動させられることになる。要するに、転輪部60の回転運動が各観察光学系(12R、12L)の正立プリズム系(14R、14L)と接眼レンズ系(15R、15L)との直線運動に変換させられ、これにより該観察光学系(12R、12L)の合焦が行われることとなる。
【0040】
本実施形態では、各観察光学系12R及び12Lについては、例えば、正立プリズム系(14R、14L)と接眼レンズ系(15R、15L)とがその対物レンズ系(13R、13L)に最も接近したときに40メール先から無限遠までの観察対象物の合焦が得られるようなレンズ設計とされ、2メートル先から40メートル先までの観察対象物を観察するとき、転輪部60の回転により正立プリズム系と接眼レンズ系とを対物レンズ系から引き離して観察対象物の合焦が行われる。勿論、正立プリズム系がそれぞれ対物レンズ系から最大距離まで引き離されたとき、2メートル先の観察対象物について合焦が得られることになる。
【0041】
転輪軸筒57内に同心状に配置されたレンズ鏡筒58内には撮影光学系68が保持され、この撮影光学系68は第1のレンズ群68Aと第2のレンズ群68Bとから構成される。一方、ケーシング本体部分10Aの後方側壁部の内側壁面には回路基板70が取り付けられ、この回路基板70上には固体撮像素子例えばCCD(charge-coupled device)撮像素子72が搭載され、このCCD撮像素子72はその受光面が撮影光学系68と整列するように配置される。内部フレーム構造48の中央本体部分48Cの後方側端部には撮影光学系68の光軸に沿って整列させられた開口部が形成され、この開口部には光学的ローパスフィルタ74が装着される。要するに、本実施形態では、撮影機能付双眼鏡には所謂デジタルカメラとしての撮影機能が与えられ、被写体は撮影光学系68によって光学的ローパスフィルタ74を通してCCD撮像素子72の受光面に結像させられる。
【0042】
図1ないし図4では、撮影光学系68の光軸は参照符号OSで示され、また右側及び左側観察光学系12R及び12Lのそれぞれの光軸が参照符号OR及びOLで示される。勿論、右側及び左側観察光学系12R及び12Lの光軸OR及びOLは互いに平行であり、しかも撮影光学系68の光軸OSとも平行である。図2及び図4に示すように、右側及び左側観察光学系12R及び12Lの光軸OR及びOLはいずれも撮影光学系68の光軸OSに平行な平面P内にあり、右側及び左側観察光学系12R及び12Lは該平面Pに対して平行に移動することによりその光軸間距離即ち眼幅の調節がなされる。
【0043】
ところで、撮影光学系68が適当な距離の近景被写体から無限遠の遠景被写体までの合焦が得られるようなレンズ設計とされ、しかもその合焦可能範囲内だけで撮影を行うことが前提とされている場合には、レンズ鏡筒58に合焦機構を組み込むことは必要とされない。しかしながら、本発明による撮影機能付双眼鏡を通常のデジタルカメラの場合と同様に、例えば2メール先の近景被写体についても撮影することが望まれる場合には、レンズ鏡筒58にも合焦機構を組み込むことが必要となる。
【0044】
そこで、本実施形態では、転輪軸筒57の内周壁面には雌ねじが形成され、一方レンズ鏡筒58の外周壁面には雄ねじが形成され、これによりレンズ鏡筒58は転輪軸筒57内で螺着される。レンズ鏡筒58の前方端部はボア50内に挿入させられ、該前方端部の底部側には図8に示すようにキー溝76が形成され、キー溝76はレンズ鏡筒58の前方端縁からその長手軸線方向に沿って所定長さだけ延びる。一方、内部フレーム構造48の前方側端部の底部には孔が形成され、該孔にはキー溝76に係合するようになったピン要素78が植設される。要するに、キー溝76とピン要素78との係合により、レンズ鏡筒58の回転が阻止される。
【0045】
かくして、転輪軸筒57がその転輪部60の操作により回転させられると、レンズ鏡筒58はその光軸に沿って移動させられる。即ち、転輪軸筒57の内周壁面に形成された雌ねじとレンズ鏡筒58の外周壁面に形成された雄ねじとは該転輪軸筒57の回転運動をレンズ鏡筒58の直線運動に変換するための運動変換機能を形成し、この運動変換機構はレンズ鏡筒58の合焦機構として機能させられる。
【0046】
転輪軸筒57の外周壁面に形成されるヘリコイドねじ64とその内周壁面に形成される雌ねじとは互いに逆向きとされ、このため転輪軸筒57が光学プリズム系(14R、14L)と接眼レンズ系(15R、15L)とをそれぞれ対物レンズ系(13R、13L)から引き離すように回転させられたとき、レンズ鏡筒58はCCD撮像素子72から遠のくように移動させられ、かくして上述の合焦可能範囲から外れた前景被写体がCCD撮像素子72の受光面に合焦された状態で結像される。勿論、転輪軸筒57の外周壁面のヘリコイドねじ64のピッチ及びその内周壁面の雌ねじのピッチのそれぞれについては、一対の観察光学系12R及び12Lの光学特性及び撮影光学系68の光学特性に応じて異なったものとされる。
【0047】
図1ないし図4に示すように、ケーシング本体部分10Aの右側端部内には電源回路基板80が設けられ、この電源回路基板80はケーシング本体部分10Aに対して適宜保持される。図示はされないが、電源回路基板80には変圧トランス等が搭載されるためにその全体重量は比較的重いものとなる。図2、図4及び図8に示すように、ケーシング本体部分10Aの底部壁と光学系搭載板20との間には主制御回路基板82が設けられ、この主制御回路基板82はケーシング本体部分10Aの底部壁によって適宜支持される。主制御回路基板82にはマイクロコンピュータやメモリ等の電子部品が搭載され、CCD搭載用回路基板70及び電源回路基板80は平坦なフレキシブル配線コード(図示されない)を介して主制御回路基板82に適宜接続される。
【0048】
本実施形態では、図2、図4及び図8に示すように、ケーシング本体部分10Aの頂部壁の外側壁面にはLCD(liquid crystal display)表示器84が配置され、このLCD表示84は平坦な矩形状を呈する。LCD表示器84はその一方の対向側辺が撮影光学系68の光軸に対して直角となるように配置され、しかもその前方側縁辺に沿う回動軸86のまわりで回動自在とされる。LCD表示器84は通常は図8に実線で示す収納位置に置かれ、このときLCD表示器84の液晶表示画面はケーシング本体部分10Aの頂部壁の上側壁面に対して直接対向しかつ平行となるような姿勢とされるので、その液晶表示画面は見ることはできない。CCD撮像素子72によって撮影作動が行われるとき、LCD表示器84はその収納位置から図8で破線で部分的に示すような表示位置まで手動操作により回動させられ、このときLCD表示器84の液晶表示画面が接眼レンズ系15R及び15Lの側から見ることができるようになっている。
【0049】
先に述べたように、可動ケーシング部分10Bの左側端部内は仕切り壁29によって仕切られ、その内部はバッテリ充填室88として使用される。図2及び図4に示すように、バッテリ充填室88の底部側には開閉蓋90が設けられ、この開閉蓋90を開けることにより、バッテリ充填室88へのバッテリ92の充填或いはそこからのバッテリ92の取出しが行われる。なお、開閉蓋90は可動ケーシング部分10Bの一部を成し、適当な係止手段によって図2及び図4に示すような閉鎖位置に保持される。
【0050】
上述したように、電源回路基板80は比較的重量のあるものであり、これに対してバッテリ92自体も比較的重量のあるものである。本実施形態では、このように比較的重量のある2つのものがケーシング10の両端側にそれぞれ配置されるので、撮影機能付双眼鏡の全体の重量バランスが良好なものとなる。
【0051】
図1及び図3に図示するように、バッテリ充填室88には2つの電極板94及び96が前後方向に設けられ、2つのバッテリ92は2つの電極板94及び96間で交互に充填されて直列に配置される。電極板94はフレーム接地され、一方電極板96はバッテリ92から電源回路基板80への給電のために適当な電源ケーシング(図示されない)を介して電源回路基板80に接続される。電源回路基板80はCCD搭載用回路基板70上のCCD撮像素子72、主制御回路基板82上のマイクロコンピュータやメモリ等の電子部品及びLCD表示器84のそれぞれに対して所定の電圧で給電を行う。
【0052】
図1ないし図4に示すように、電源回路基板82には適当な外部接続コネクタとして例えばビデオ出力端子コネクタ出力102を設けることが可能であり、ビデオ出力端子コネクタ102に外部コネクタを接続させるためにケーシング本体部分10Aの前方壁部には孔104が形成される。また、図2及び図3に示すように、ケーシング本体部分10Aの底部には主制御回路基板84の下側にCFカードホルダ106を設けてもよく、このCFカードホルダ106にはCFカードがメモリカードとして抜差し自在に挿入し得るようになっている。
【0053】
本実施形態では、ケーシング10のケーシング本体部分10A及び可動ケーシング部分10Bは共に補強材として例えばカーボン繊維を含む強化プラスチック材料から成形される。ケーシング本体部分10Aは2つの部品、即ち頂部側部品10A1と底部側部品10A2とを互いに継ぎ合わせることによって構成され、図2、図4及び図8では、頂部側部品10A1と底部側部品10A2との継合わせ目が参照符号108によって示される。要するに、頂部側部品10A1及び底部側部品10A2はそれぞれ強化プラスチック材料から一体成形品として形成された後に適当な接着剤で継ぎ合わせられ、これによりケーシング本体部品10Aが得られる。
【0054】
図9を参照すると、ケーシング本体部分10Aの底部側部品10A2が平面図として示され、図10には図9のX-X線に沿う横断面図が示される。
【0055】
底部側部品10A2には矩形状窪み部110が設けられ、この矩形状窪み部110内にはその中央からやや右寄りにしかもその前方縁辺に接近してねじ孔形成部112が一体的に成形される。ねじ孔形成部112は横断面円形の肉厚部として形成され、その肉厚部即ちねじ孔形成部112には図10に示すように底部側部品10A2の外側底壁面からねじ孔114が形成される。ねじ孔形成部112はそのねじ孔114でもって三脚の雲台のねじに螺着されるようになっている。ねじ孔形成部112の頂部には柱状要素116が一体的に成形され、その柱状要素116の先端からは突起部118が突出させられる。また、矩形状窪み部110内にはねじ孔形成部112から後方側に所定距離だけ隔てられた箇所に柱状要素120が一体的に成形され、この柱状要素120の先端からは突起部122が突出させられる。
【0056】
本実施形態では、ねじ孔形成部112の中心軸線は撮影光学系68の光軸と直交し、柱状要素116及び120は撮影光学系68の光軸に沿ってその直下に配置される。また、図10から明らかなように、突起部118及び122は矩形状窪み部110の底面から同じ高さレベルに位置させられる。
【0057】
上述したように、ねじ孔形成部112及び柱状要素120は矩形状窪み部110と一体的に成形されるが、矩形状窪み部110に対するねじ孔形成部112と柱状要素120との接続箇所の補強のために該矩形状窪み部110の底部には複数の補強リブ1241ないし補強リブ1248が一体的に成形される。図9から明らかなように、補強リブ1241はねじ孔形成部112及び柱状要素120の双方中心を通過するように前後方向に延在し、補強リブ1242はねじ孔形成部112の右側を通過するように補強リブ1241の右側に沿って平行に延在する。また、補強リブ1243は補強リブ1242から左側に突出しかつ補強リブ1241と直交するように延在し、補強リブ1244ないし1248はねじ孔形成部112から放射状に延在する。
【0058】
図8に最もよく図示するように、撮影機能付双眼鏡が組み立てられたとき、ねじ孔形成部112の柱状要素116は主制御回路基板82に形成された貫通孔126を挿通させられ、その突起部118は固定板部材20Aに形成された係止孔孔128に嵌合させられて係止される。また、柱状要素120は主制御回路基板82に形成された貫通孔130を挿通させられ、その突起部122は固定板部材20Aに形成された係止孔132に嵌合させられて係止される。
【0059】
かくして、撮影機能付双眼鏡を三脚の雲台上に設置するとき、ねじ孔形成部112がそのねじ孔114でもって該雲台のねじに螺着されて締め付けられることになるが、このとき該ねじ孔形成部112に必要以上の大きな回転締付け力が及ぼされたとしても、そのような大きな回転締付け力は固定板部材20Aに係止された柱状要素116及び120によって受け止められるので、ケーシング本体部分10Aの底部での過剰な歪み応力の発生が阻止され得る。換言すれば、撮影機能付双眼鏡の全体の軽量化のために、ケーシング本体部分10Aの壁厚が比較的薄くされていても、ねじ孔形成部112に及ぼされ得る必要以上の大きな回転締付け力によってケーシング本体部分10Aが変形されるというような事態は回避され得る。
【0060】
なお、図2及び図4から明らかなように、矩形状窪み部110の右側領域、即ち補強リブ1242から右側の領域はCFカードホルダ106の収納のために用いられる。
【0061】
上述の実施形態では、光学装置の一例として、撮影機能付双眼鏡が取り上げられたが、その他の光学装置、例えばデジタルカメラにも本発明を適用することが可能である。また、上述の実施形態では、ケーシング本体部分10Aはねじ孔形成部112の柱状要素116と柱状要素120との二箇所で固定板部材20Aに対して係止されるが、必要に応じて、その他の箇所にも柱状要素を設けて、固定板部材20Aに対するケーシング本体部分10Aの固定を三箇所以上で行うこともできる。
【0062】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明による光学装置にあっては、三脚の雲台上への設置時、そのケーシング底部のねじ孔形成部に及ぼされ得る必要以上の大きな回転締付け力については、ねじ孔形成部とケーシングの底部の少なくとも一箇所とで該ケーシングを光学搭載板に対して係止することにより受け止められるので、ケーシングでの過剰な歪み応力の発生が阻止され、このためケーシングの壁厚については従来の場合よりも薄くすることが可能であり、その結果として、光学装置の全体の軽量化に寄与し得ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学装置の一実施形態を示す水平面断面図であって、その可動ケーシング部分を収納位置で示す図である。
【図2】図1のII-II線に沿う断面図である。
【図3】図1と同様な水平断面図であって、可動ケーシング部分を最大引出し位置で示す図である。
【図4】図2の同様な断面図であって、可動ケーシング部分を最大引出し位置で示す図である。
【図5】図1の光学装置のケーシング内に設けられる光学系搭載板の平面図である。
【図6】図5に示す光学系搭載板上に設置される右側マウント板及び左側マウント板の平面図である。
【図7】図6のVII-VII線に沿う矢視立面図であって、そこに描かれた光学系搭載板を図5のVII-VII線に沿う断面図として示す図である。
【図8】図1のVIII-VIII線に沿う縦断面図である。
【図9】図1の光学装置のケーシング本体部分の構成部品の1つである底部側部品を示す平面図である。
【図10】図9のX-X線に沿う横断面図である。
【符号の説明】
10 ケーシング
10A ケーシング本体部分
10A1 頂部側部品
10A2 底部側部品
10B 可動ケーシング部分
12R 右側観察光学系
12L 左側観察光学系
20 光学系搭載板
20A 固定板部材
20B スライド板部材
30R 右側マウント板
30L 左側マウント板
46 連結手段
46A ロッド部材
46B 二股部材
48 内部フレーム構造
48C 中央本体部分
52 窪み部
55 開閉板
56 筒状組立体
57 転輪軸筒
58 レンズ鏡筒
60 転輪部
66 環状体
68 撮影光学系
70 CCD搭載用回路基板
72 CCD撮像素子
74 光学的ローパスフィルタ
80 電源回路基板
82 主制御回路基板
84 LCD表示器
110 矩形状窪み部
112 ねじ孔形成部
114 ねじ孔
116 柱状要素
118 突起部
120 柱状要素
122 突起部
1241〜1248 補強リブ
126 貫通孔
128 係止孔
130 貫通孔
132 係止孔

Claims (14)

  1. 適当な光学系を搭載する光学系搭載板と、この光学系搭載板を収容するケーシングとを具備し、前記ケーシングの底部には雲台のねじに螺着されるようになったねじ孔形成部が設けられている光学装置において、
    前記ねじ孔形成部が前記雲台のねじに螺着して締め付けられる際に該ねじ孔形成部に及ぼされる回転締付け力に対抗するように該ねじ孔形成部と該ケーシングの底部の少なくとも一箇所とが前記光学系搭載板に対して係止されていることを特徴とする光学装置。
  2. 請求項1に記載の光学装置において、前記ねじ孔形成部に第1の柱状要素が設けられ、前記ケーシングの底部の内側には前記第1の柱状要素から所定距離離れた箇所に第2の柱状要素が設けられ、前記第1及び第2の柱状要素の先端が前記光学系搭載板に係止させられることを特徴とする光学装置。
  3. 請求項2に記載の光学装置において、前記ケーシングが強化プラスチック材料から成形された成形品として構成され、前記ねじ孔形成部と前記第1及び第2の柱状要素とが前記ケーシングと一体成形されることを特徴とする光学装置。
  4. 請求項2または3に記載の光学装置において、前記第1及び第2の柱状要素の先端のそれぞれに突起部が突出させられ、これら突起部の各々が前記光学系搭載板に形成された孔に嵌合させられて係止されることを特徴とする光学装置。
  5. 請求項から4までのいずれか1項に記載の光学装置において、前記第1の柱状要素の突起部の中心が前記ねじ孔形成部のねじ孔の中心軸線に一致させられることを特徴とする光学装置。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の光学装置において、双眼鏡としての機能を与えるべく前記光学系搭載板には一対の観察光学系が搭載されることを特徴とする光学装置。
  7. 請求項6に記載の光学装置において、前記ケーシングがケーシング本体部分と、このケーシング本体部分に対して相対的に伸縮し得るように該ケーシング本体部分に係合させられた可動ケーシング部分とから成り、前記光学系搭載板が前記ケーシング本体部分側に固定された第1の板部材と、前記可動ケーシング部分側に固定された第2の板部材とから成り、前記一対の観察光学系の一方が前記第1の板部材上に搭載され、その他方の観察光学系が前記第2の板部材上に搭載され、前記ケーシング本体部分に対する前記可動ケーシング部分の相対移動により、前記一対の観察光学系の光軸間距離が調節され、前記ねじ形成部が前記ケーシング本体部分側に設けられることを特徴とする光学装置。
  8. 請求項7に記載の光学装置において、前記一対の観察光学系の光軸が所定の平面内で移動するような態様で前記可動ケーシング部分が前記ケーシング本体部分に対して相対的に平行移動させられ、これにより該一対の観察光学系の光軸間距離の調節が行われることを特徴とする光学装置。
  9. 請求項7または8に記載の光学装置において、前記一対の観察光学系に合焦機能与えるために、各観察光学系が該当板部材上の固定位置に設置された第1の光学系部分と、この第1の光学系部分に対して該観察光学系の光軸に沿って該当板部材上で移動自在となった第2の光学系部分とから成ることを特徴とする光学装置。
  10. 請求項9に記載の光学装置において、前記一対の観察光学系の合焦のために、前記ケーシング本体部分側には、前記第1の光学系部分に対する前記第2の光学系部分の移動を生じさせるための合焦機構と、この合焦機構を手動操作するための転輪部とが設けられることを特徴とする光学装置。
  11. 請求項10に記載の光学装置において、前記転輪部が転輪軸筒の周囲拡張部として一体的に形成され、前記合焦機構が前記転輪部の回転運動を前記第1の光学系部分に対する前記第2の光学系部分の移動に変換する運動変換機構として構成されることを特徴とする光学装置。
  12. 請求項11に記載の光学装置において、前記転輪軸筒内には撮影光学系が設置されることを特徴とする光学装置。
  13. 請求項12に記載の光学装置において、前記転輪軸筒内には前記撮影光学系を収容するレンズ鏡筒が該撮影光学系の合焦のためにその光軸に沿って移動自在に設けられ、前記転輪軸筒と前記レンズ鏡筒との間には該転輪軸筒の回転運動を前記撮影光学系の光軸に沿う前記レンズ鏡筒の移動に変換するための合焦機構が設けられることを特徴とする光学装置。
  14. 請求項12に記載の光学装置において、前記ねじ孔形成部がそのねじ孔の中心軸線を前記撮影光学系の光軸と直交させるように配置されることを特徴とする光学装置。
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