JP4030691B2 - ガス処理方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板表面を処理ガスを用いて処理するガス処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウエハ(以下ウエハという)や液晶ディスプレイのガラス基板(LCD基板)の表面に所望のパターンを形成するためのマスクは、ウエハ等の基板表面にレジストを塗布した後、光、電子線あるいはイオン線などをレジスト面に照射し、現像することによって得られる。現像工程や、その後に行われるイオン打込みやエッチングの際に基板からレジストマスクが剥離しないために、基板とレジストとの密着性を高めることが重要である。そのため通常レジスト液を塗布する前に基板表面を疎水化する処理が行われており、それによってレジストの密着性を高めている。
【0003】
図11は、従来の疎水化処理装置の概略を示す模式図である。この処理装置は、ウエハWを封入する密閉容器11と、密閉容器11内に処理ガスであるHMDS(ヘキサメチルジシラザン;化学式(CH3)3SiNHSi(CH3))蒸気よりなるガスを導入するガス導入口12と、密閉容器11内のガスを排気する排気口13と、ウエハWを載置する載置台14と、ウエハWを加熱するために載置台14に内蔵された抵抗発熱線15とを備えている。
【0004】
そしてウエハWは図示しない搬送手段により密閉容器11内に搬入され、載置台14上に載置される。そこでウエハWは抵抗発熱線15の発熱により90℃〜110℃に加熱保持される。続いて密閉容器11内にガス導入口12を介して図示しないHMDS供給源からHMDSガスが供給される。密閉容器11内に導入されたHMDSガスは、ウエハ表面と接触しながら排気口13に向かって流れ、排気口13より容器外へ排出される。通常は連続して例えばおよそ20秒間、密閉容器11内にHMDSガスを供給する。
【0005】
図11に示す装置では、ガス導入口12がウエハWの中心部上に位置するように設けられており、また排気口13がウエハWの周縁の外側に設けられている。そのためガス導入口12から導入されたHMDSガスは、ウエハWの中心部に当たり、ウエハ表面に沿って周縁側へ流れ、排気される。
【0006】
または特に図示しないが、ガス導入口及び排気口の配置が図11に示す装置と逆になっており、密閉容器内にウエハ周縁からHMDSガスが導入され、ウエハ中心部の上方から排気されるように構成された装置もある。
【0007】
または特に図示しないが、ガス導入口及び排気口が密閉容器の側部に相対峙するように設けられた装置もある。その場合にはHMDSガスは、ウエハ表面に沿ってウエハを横切るように流れ、排気される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、密閉容器内に導入されるHMDSガスはウエハWの温度よりも低いため、図11に示す装置では、ガス導入口12から導入されたHMDSガスがウエハWの中心部に当たることにより、ウエハ中心部が周縁部よりも冷却されてしまう。同様にウエハ周縁の近くからHMDSガスを導入し、ウエハ中心部上から排気する装置では、ウエハ周縁部が中心部よりも冷却されてしまう。また密閉容器の側部においてHMDSガスの導入及び排気を行う装置では、ガス導入口側のウエハ部分の方が排気口側のウエハ部分よりも冷却されてしまう。
【0009】
このように何れのタイプの装置でも、従来はHMDSガスの流れの方向に沿って温度差が生じ、ウエハWの面内温度分布が均一でなくなってしまう。HMDSガスを用いた疎水化処理では、処理時のウエハWの温度が高いほどウエハ表面の疎水性が高くなるので、何れのタイプの装置でもガス導入口12付近のウエハ部分の疎水性が悪くなるという問題点があった。
【0010】
ここでウエハWの疎水性(または親水性)を示す指標として、一般にウエハWの表面に滴下された水滴の接触角が用いられる(図7参照)。この接触角については後述するが、何れの従来装置でも疎水化処理後のウエハ面内の接触角には3〜4度のばらつきがあった。
【0011】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、基板面内の表面処理の状態例えば疎水性のばらつきをより少なくすることができるガス処理方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るガス処理方法の一の態様は、密閉容器内でガスを用いて基板の表面処理を行うにあたって、密閉容器内に基板を搬入する工程と、基板が搬入された密閉容器内を排気しながら該密閉容器内に処理ガスを供給して密閉容器内を処理ガスの雰囲気とする工程と、続いて前記密閉容器の排気を停止するとともに処理ガスの導入も停止し、その状態で放置する工程と、を含み、処理ガスの供給及び停止のタイミング制御は密閉容器内の基板の温度に基づいて行うことを特徴とする。
【0014】
これら他の発明によれば、処理ガスの供給期間においては、新しい処理ガスが供給され続け、その供給された処理ガスにより冷却される基板部分の温度は下がりながら表面処理が進行し、一方処理ガスの供給停止期間においては、冷却された基板部分が元の温度またはその近くまで復帰していきながら密閉容器内に残留した処理ガスにより表面処理処理が進行するので、基板のガスの当たる部分の温度が著しく低くなるのを抑制しながら表面処理行うことができる。従って基板面内の表面処理のばらつき例えば疎水性のばらつきをより少なくすることができる。
【0015】
これらの発明(一の態様)において、上記の表面処理は例えば基板表面を疎水化する処理である。また疎水化処理は、例えば前記基板を加熱しながら例えばヘキサメチルジシラザンガスを供給して行われる。
【0017】
上記の発明を実施するためには、例えばバルブを介して薬液貯留部内の薬液面にガスを供給して薬液の蒸気を処理ガスとして密閉容器内に供給し、処理ガスの供給、停止の制御を前記バルブの開閉によって行う。
【0019】
他の発明の装置は、基板の載置部を内部に有する密閉容器と、この密閉容器内に基板を搬入する搬送手段と、前記密閉容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、前記密閉容器内を排気する排気手段と、前記載置部に載置された基板の温度を検出する温度検出手段と、前記基板の表面を処理するために前記密閉容器内を排気しながら密閉容器内を処理ガスの雰囲気とし、次いで前記密閉容器の排気及び処理ガスの供給を停止するように前記処理ガス供給手段及び排気手段を制御する制御手段と、を具備し、前記制御手段は、前記温度検出手段にて検出された温度に応じて処理ガスの供給、停止を行うことを特徴とする。この装置においては、例えば載置部に載置された基板を加熱する加熱手段を備えている。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るガス処理方法を疎水化処理に適用する際に使用される疎水化処理装置(ガス処理装置)の一例を示す断面図である。この疎水化処理装置は、基板であるウエハWを封入する密閉容器2と、密閉容器2にガス流路30を介して処理ガスであるHMDSガスを供給するHMDS供給源3と、密閉容器2へのHMDSガスの供給及び停止を制御する制御手段4とを備えている。
【0021】
密閉容器2は、ウエハWが載置される載置部である載置台21と、載置台21を支持する基台22と、その基台22の周縁部にシール部材23を介して密接されて載置台21及び基台22とともに密閉容器2を構成する蓋体24とを備えている。載置台21は、ウエハWを例えば90度〜110度に加熱するための例えば抵抗発熱線よりなる加熱手段25を内蔵している。
【0022】
蓋体24の例えば中央部には、例えば拡散板5が設けられている。拡散板5は、中空の容器でできており、その上面に開口する給気口51にガス流路30が連通接続され、一方底面に多数のガス孔52が開けられている。
【0023】
密閉容器2の基台22には、載置台21の外側に例えば4乃至6個の排気孔61が設けられている。それら排気孔61にはガス排気路62を介してバルブ63が接続され、更にそのバルブ63の下流側には排気ポンプ64が接続されている。これら排気孔61、ガス排気路62、バルブ63及び排気ポンプ64は、密閉容器2内のガスを排気する排気手段を構成している。
【0024】
HMDS供給源3は、密閉性の薬液貯留部である貯留容器31内に貯留されたHMDS溶液の表面に例えばN2 ガスを吹き付けることにより、薬液であるHMDSの蒸気が発生するようになっている。発生したHMDSガスは、貯留容器31に接続された排気ノズル32を介してガス流路30へ送り出される。N2 ガスは、貯留容器31に接続された例えば1mm径のN2 ノズル33を介して、図示省略したN2 ガスボンベ等から貯留容器31内に吹き込まれる。特に限定しないが図1に示した例では、貯留容器31にはN2 ノズル33が一つだけ設けられている。
【0025】
N2 ガスボンベ等(図示省略)から貯留容器31のN2 ノズル33へ至るN2 供給路41の途中には、貯留容器31へのN2 ガスの供給及び停止を行うバルブ42が設けられている。このバルブ42が開状態の時、N2 ガスがHMDSの貯留容器31内に送られ、それによってHMDSガスが貯留容器31から密閉容器2内に供給される。一方バルブ42が閉状態の時、貯留容器31へのN2 ガスの供給が停止し、それによって密閉容器2へのHMDSガスの供給も停止する。この例では、N2 供給路41、バルブ、貯留容器31、及びガス流路30は、処理ガス供給手段をなすものである。また制御手段4は、前記バルブ42の開閉を行うバルブ制御部40を含み、更に図示していないが、バルブ63の開閉を行うバルブ制御部をも含んでいる。
【0026】
バルブ制御部40は、特に図示しないが例えばバルブ42の開閉タイミングを決めるためのタイマーと、バルブ42の開閉動作を行うためのソレノイドやモータ等の駆動機構部と、その駆動機構部に供給する駆動力の制御を行う駆動制御部などにより構成される。
【0027】
次に上述の実施の形態の作用について説明する。ウエハWは、図示しない搬送アームにより疎水化処理装置内へ搬入され、蓋体24が開かれた密閉容器2の載置台21上に、載置台21に組み込まれた図示しない昇降ピンと搬送アームとの協動作用により載置される。その際載置台21は90℃〜110℃に加熱されている。そして蓋体24が閉じられ、排気側のバルブ63が開かれ、かつ排気ポンプ64が動作されるとともに、バルブ42が開かれてHMDSガスが密閉容器2内に供給される。以後、所定の制御パターンによりバルブ42が開閉されてHMDSガスの供給及び停止が行われ、疎水化処理が進行する。
【0028】
図2は、バルブ制御部40によるバルブ42の開閉、すなわちHMDSガスの供給及び停止によるウエハ温度の変化の一例を模式的に示すグラフである。図2に示す例では、例えば5秒間おきに例えば5秒間ずつ4回、バルブ42を開いている。すなわち密閉容器2内にHMDSガスを例えば連続して5秒間供給し(図2(A))、続いて例えば連続して5秒間供給を停止し(図2(B))、以後同様のサイクルを3回続けている(図2(C)〜(G))。何れの期間においても排気側のバルブ63を開き、排気ポンプ64を動作させて密閉容器2内の排気を行う。従ってHMDSガスの供給期間(図2の(A),(C),(E),(G))において疎水化処理が進行し、一方HMDSガスの供給停止期間(図2の(B),(D),(F))においては疎水化処理も停止する。
【0029】
図2に示す制御パターンによれば、HMDSガスの導入により冷却されるウエハ部分(図1の例では、ウエハ中心部)の温度は、HMDSガスの供給期間(図2の(A),(C),(E),(G))に下がっていくが、ウエハWが載置台21により加熱されているためHMDSガスの供給停止期間(図2の(B),(D),(F))に再び上昇し、元の温度またはその近くまで復帰する。
【0030】
上述実施の形態によれば、HMDSガスの供給及び停止を断続して繰り返し行うことにより、疎水化処理の進行とともに下がったウエハ部分の温度が、疎水化処理の停止期間に復帰した後、疎水化処理が再開されるので、ウエハWのガスの当たる部分の温度が著しく低くなるのを抑制しながら疎水化処理行うことができる。従ってウエハ面内の疎水性のばらつきをより少なくすることができる。
【0031】
また上述実施の形態によれば、HMDSガスの供給を停止している間、HMDS供給源3の貯留容器31内ではHMDS溶液の蒸発によりHMDSガスの濃度が高くなるので、従来のHMDSガスを供給し続ける場合に比べて、より高濃度のHMDSガスを用いて疎水化処理を行うことができる。従ってHMDSガスの全供給時間が従来と同じ例えば20秒間であっても、従来よりもより一層疎水化処理が進行する、という効果も得られる。またHMDSガスの濃度が高いので処理時間を短縮することも可能である。
【0032】
図3は、バルブ42の開閉に伴うHMDSガスの供給及び停止によるウエハ温度の変化の他の例を模式的に示すグラフである。図3に示す例では、例えば連続して10秒間バルブ42を開いて密閉容器2内にHMDSガスを供給し(図3 (H))、続いて例えば連続して10秒間バルブ42を閉じて供給を停止している(図3(I))。HMDS供給期間(図3(H))では、排気側のバルブ63を開き、排気ポンプ64を動作させて密閉容器2内の排気を行い、密閉容器2内をHMDSガスの雰囲気にする。供給停止期間(図3(I))では、排気側のバルブ63を閉じて排気を停止する。
【0033】
図3に示す制御パターンによれば、HMDS供給期間においては、新しいHMDSガスが供給され続け、その供給されたHMDSガスにより冷却されるウエハ部分の温度は下がりながら疎水化処理が進行する。一方HMDS供給停止期間においては、冷却されたウエハ部分が載置台21による加熱により元の温度またはその近くまで復帰していきながら密閉容器2内に残留したHMDSガスにより疎水化処理が進行する。
【0034】
従って図3に示すパターンを採用する実施の形態によれば、図2に示すパターンと同様、ウエハWのガスの当たる部分の温度が著しく低くなるのを抑制しながら疎水化処理行うことができるので、ウエハ面内の疎水性のばらつきをより少なくすることができる。
【0035】
図4は、バルブ42の開閉に伴うHMDSガスの供給及び停止によるウエハ温度変化の更に別の例を模式的に示すグラフである。図4に示す例では、例えば連続して7秒間バルブ42を開いて密閉容器2内にHMDSガスを供給し(図4(J))、続いて例えば連続して7秒間バルブ42を閉じて供給を停止し(図4(K))、その後例えば3.5秒間おきに例えば3.5秒間ずつ2回、バルブ42を開いている(図4(L)−(O))。なお、図4の(K)の期間は排気を行っていないが、図4の(J)、(L)−(O)の期間は排気を行っている。図4の(J)の期間は、HMDSガスの供給に伴い、密閉容器2内の温度低下が激しいが、図4の(K)の期間は排気を行わないことにより、疎水化処理を進行させつつ、密閉容器2内を所望の温度に上昇させることができる。更にその後HMDSガスの供給及び停止を断続して繰り返し行うことにより、疎水化処理の進行とともに下がったウエハ部分の温度が、疎水化処理の停止期間に復帰した後、疎水化処理が再開されるので、ウエハWのガスの当たる部分の温度が著しく低くなるのを抑制しながら疎水化処理を更に進行させることができる。
【0036】
なお、上記実施形態ではいずれもバルブ42を開閉するものであったが、バルブ42をマスフローバルブとし、このバルブによって適応的にHMDSガスの流量を制御するものであっても勿論よい。
【0037】
また、上記実施形態では、タイマーによる計時結果に基づいてバルブ42の開閉を制御するものであったが、図5に示すように例えば載置台21内に処理中のウエハWの温度を検出するための温度センサー501を設け、例えばバルブ42を開いた後にウエハWが所定温度以下になったときにバルブ42を閉じ、所定温度以上になったときに再びバルブ42を開くような制御を行っても良い。これにより処理中のウエハWに対してより正確な温度管理を行うことが可能となる。
【0038】
更に図6に示すように、貯留容器31に代えて、複数個(図示例では6個)のN2 ノズル33を有するような貯留容器36を用いてもよい。このような構成の貯留容器36を用いれば、N2 ノズルが1個の貯留容器31に比べて、HMDS溶液の表面により多くのN2 ガスを吹き付けることができるので、より高濃度のHMDSガスを密閉容器2に供給することができ、より一層疎水化処理を進めることができ、また処理時間を短縮することができる。
【0039】
次に本発明者が行った実験結果について説明する。図2及び図3に示すパターンでHMDSガスを供給して疎水化処理を行ったウエハと、従来通り20秒間HMDSガスを流し続けて疎水化処理を行ったウエハとに対して、ウエハ面内の49個所について水滴の接触角を測定した。その結果、図2のパターン及び図3のパターンの何れも、ウエハ面内における接触角のばらつきは1〜2度であったが、それに対して従来方式ではウエハ面内における接触角のばらつきは3〜4度であった。
【0040】
ここで接触角とは、ウエハWの表面における水滴の状態を示す指標であり、図7に示すように、水滴Dの中心とウエハWの表面上の水滴Dの外縁とを結ぶ線 (一点鎖線)がウエハWの表面に対してなす角度θを2倍した角度のことである。図7(b)に示すようにこの接触角2θが小さいとウエハWの表面は親水性であり、同図(a)に示すように接触角2θが大きくなるほどウエハWの表面の疎水性は顕著になる。
【0041】
従って上述した接触角の測定実験によれば、上記各実施の形態は何れも従来よりも接触角のばらつきが小さいので、ウエハ面内の疎水性のばらつきが小さいことになる。
【0042】
次に本発明に係るガス処理方法の実施に使用されるガス処理装置を疎水化処理装置として組み込んだ塗布・現像装置の一例の概略について図8及び図9を参照しながら説明する。
【0043】
図8中、71はウエハカセットを搬入出するためのカセット搬入出ステージであり、例えば25枚収納されたカセットCが例えば自動搬送ロボットにより載置される。搬入出ステージ71の奥側には、例えば搬入出ステージ71から奥を見て例えば左側には塗布・現像系のユニットが、右側には加熱・冷却・疎水化処理系のユニットが夫々配置されている。
【0044】
塗布・現像系のユニットにおいては、例えば上段に2個の現像ユニット72が、下段に2個の塗布ユニット73が設けられている。加熱・冷却・疎水化処理系のユニットにおいては、図9に示すように加熱ユニット74、冷却ユニット75及び疎水化処理ユニット76などが上下にある。
【0045】
また塗布・現像系ユニットと加熱・冷却・疎水化処理系ユニットとの間には、基板の搬入手段であるウエハ搬送アーム77が設けられている。このウエハ搬送アーム77は、例えば昇降自在、左右、前後に移動自在かつ鉛直軸まわりに回転自在に構成され、塗布・現像系ユニット、加熱・冷却・疎水化処理系ユニット、搬入出ステージ71及び後述のインターフェイスユニット78の間でウエハWの受け渡しを行う。インターフェイスユニット78は、塗布・現像系ユニットや加熱・冷却・疎水化処理系ユニットを含む上述の部分をクリーントラックと呼ぶことにすると、このクリーントラックと露光装置79との間に介在し、図示しない搬送系により両装置の間でウエハの受け渡しを行う。
【0046】
この装置のウエハの流れについて説明すると、先ず外部からウエハWが収納されたウエハカセットCが前記搬入出ステージ71に搬入され、ウエハ搬送アーム77(図9参照)によりカセットC内からウエハWが取り出され、既述の加熱・冷却・疎水化処理ユニットにて疎水化処理が行われた後、塗布ユニット73にてレジスト液が塗布され、レジスト膜が形成される。レジスト膜が塗布されたウエハは加熱ユニット74で加熱された後インターフェイスユニット78を介して露光装置79に送られ、ここでパターンに対応するマスクを介して露光が行われる。
【0047】
その後ウエハWは加熱ユニット74で加熱された後、冷却ユニット75で冷却され、続いて現像ユニット72に送られて現像処理され、レジストマスクが形成される。しかる後ウエハWは搬入出ステージ71上のカセットC内に戻される。以上において本発明は、疎水化処理に限らず、密閉容器内に導入した処理ガスの流れによって基板に温度差が生じ、それによって処理ムラが起こる場合に適用することができる。
【0048】
図10はウエハをエージング処理するエージング処理装置に本発明を適用した例を示している。
【0049】
図10に示すエージング処理装置は、ウエハ上に絶縁膜材料として塗布された、金属アルコキシド例えばTEOS(テトラエトキシシラン)の粒子またはコロイドを有機溶媒に分散させたゾル状の塗布膜をゲル化する際にゲル化処理を施すためのものである。
【0050】
図10に示すように、処理室本体152のほぼ中央には熱板160が配置されている。熱板160はヒータによってエージング処理を行うための温度、例えば100℃前後に加熱されるようになっている。また熱板160表面から裏面には、複数個、例えば3個の孔161が同心円上に設けられている。各孔161には支持ピン158が熱板160表面から出没可能に位置されている。そして支持ピン158は、熱板160の表面から突き出た状態で、外部の例えば搬送装置との間でウエハWの受け渡しを行う。搬送装置からウエハWを受け取った支持ピン158は、下降して熱板160内に没し、これによりウエハWが熱板160上に載置され、ウエハWの加熱が行われるようになっている。
【0051】
また処理室本体152の上方には蓋体153が昇降可能に配置されている。処理室本体152の外周の蓋体153の密着面には、シール部材162が配置されており、またこの密着面には図示を省略した真空引き装置に接続された吸引孔164が複数設けられている。そして、蓋体153が下降した状態で、吸引孔164が真空引きされて蓋体153外周の密着面と処理室本体152の密着面とが密着して密閉容器151を構成している。
【0052】
更に蓋体153のほぼ中央、つまり熱板160の上方中央には、排気装置181に接続された排気孔165が設けられている。処理室本体152の裏面外周寄りには、密閉容器151内に蒸気化されたアンモニア(NH3)が含まれた処理ガス及びパージ用の窒素(N2)ガスを供給する供給装置182に接続された供給路166が設けられている。熱板160裏面の外周の内側に沿って、供給路166を介して供給装置182から供給された処理気体を一口蓄えて熱板160の外縁から該熱板160の表面に向けて案内する案内室167が設けられている。
【0053】
案内室167内には、案内室167内を上下に仕切るための仕切板168が設けられている。そして仕切板168によって仕切られた下方室169の底面外側には上記の供給路166が設けられ、下方室169の内側において下方室169は仕切板168によって仕切られた上方室170との間で連通している。
【0054】
また下方室169の底面には、供給装置182から供給された処理気体を熱板160裏面の外周に沿って案内する環状の案内溝171が例えば4本設けられている。更に上方室に170には、供給装置182から供給された処理気体を熱板160裏面の外周に沿って案内する環状の案内板172〜175が例えば4枚設けられている。最内周に配置された案内板172は仕切板168上に配置され、熱板160裏面との間で隙間を有し、次の案内板173は熱板160裏面に配置され、仕切板168との間で隙間を有し、次の案内板174は仕切板168上に配置され、熱板160裏面との間で隙間を有し、最外周の案内板175は熱板160裏面に配置され、仕切板168との間で隙間を有する。そして、処理室本体152の内周と熱板160の外縁との間に隙間176が設けられ、この隙間176を介して案内室167から熱板160の表面に処理ガス及びパージ用の窒素(N2)ガスが供給されるようになっている。
【0055】
また上述した排気装置181及び供給装置182は制御部183により作動が制御されるようになっている。例えば、排気装置181及び供給装置182は、制御部183による制御により、図2−図4に示したタイミングでアンモニアガスの供給及び停止を行うようになっている。従って、本実施形態では、処理時の温度変化を少なくし、エージング処理のばらつきをより少なくすることができる。
【0056】
なお、図10に示した符号184は、圧力検出センサーである。密閉容器151内にこのような圧力検出センサー184を設け、これにより検出された密閉容器151内の圧力に基づいて排気装置181及び供給装置182を制御しても良い。例えば、供給装置182によりアンモニアガスの供給を開始した後例えば所定圧力以上になったときには供給を停止、更に所定以下の圧力となった時には再びアンモニアガスを供給する。これにより、一定の圧力下で処理を行うことができ、処理のばらつきを少なくすることができる。
【0057】
また被処理基板としてはウエハに限らず、液晶ディスプレイ用のガラス基板であってもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、基板の面内温度分布に著しい差が生じるのを抑制しながら表面処理を行うことができるので、基板面内の表面処理のばらつききを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス処理方法の実施に使用されるガス処理装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るガス処理方法によるウエハ温度の変化の一例を模式的に示すグラフである。
【図3】本発明に係るガス処理方法によるウエハ温度の変化の他の例を模式的に示すグラフである。
【図4】本発明に係るガス処理方法によるウエハ温度の変化の更に他の例を模式的に示すグラフである。
【図5】本発明に係るガス処理方法の実施に使用されるガス処理装置の他の例を示す断面図である。
【図6】本発明に係るガス処理装置におけるガス供給源の他の例を示す概略図である。
【図7】疎水性の指標となる水滴の接触角を説明するための模式図である。
【図8】その疎水化処理装置が適用されてなる塗布・現像装置を示す概略斜視図である。
【図9】その塗布・現像装置を側方から見た模式図である。
【図10】本発明に係るガス処理方法の実施に使用されるガス処理装置の更に他の例を示す断面図である。
【図11】従来の疎水化処理装置の概略を示す模式図である。
【符号の説明】
W ウエハ
2 密閉容器
25 加熱手段
3 HMDS供給源
30 ガス流路
31 貯留容器(薬液貯留部)
4 制御手段
40 バルブ制御部
42 バルブ
5 拡散板(ガス導入手段)
61 排気孔(排気手段)
62 ガス排気路(排気手段)
63 バルブ(排気手段)
64 排気ポンプ(排気手段)
77 ウエハ搬送アーム(搬入手段)
151 密閉容器
152 処理室本体
160 熱板
181 排気装置
182 供給装置
184 圧力検出センサー
501 温度センサー

Claims (7)

  1. 密閉容器内でガスを用いて基板の表面処理を行うにあたって、
    密閉容器内に基板を搬入する工程と、
    基板が搬入された密閉容器内を排気しながら該密閉容器内に処理ガスを供給して密閉容器内を処理ガスの雰囲気とする工程と、
    続いて前記密閉容器の排気を停止するとともに処理ガスの導入も停止し、その状態で放置する工程と、を含み、
    処理ガスの供給及び停止のタイミング制御は密閉容器内の基板の温度に基づいて行うことを特徴とするガス処理方法。
  2. 表面処理は基板表面を疎水化する処理であることを特徴とする請求項記載のガス処理方法。
  3. 前記処理ガスは、ヘキサメチルジシラザンガスであることを特徴とする請求項記載のガス処理方法。
  4. 前記基板は、加熱された状態で表面処理されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載のガス処理方法。
  5. バルブを介して薬液貯留部内の薬液にガスを供給して薬液の蒸気を処理ガスとして密閉容器内に供給し、処理ガスの供給、停止の制御を前記バルブの開閉によって行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一に記載のガス処理方法。
  6. 基板の載置部を内部に有する密閉容器と、
    この密閉容器内に基板を搬入する搬送手段と、
    前記密閉容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
    前記密閉容器内を排気する排気手段と、
    前記載置部に載置された基板の温度を検出する温度検出手段と、
    前記基板の表面を処理するために前記密閉容器内を排気しながら密閉容器内を処理ガスの雰囲気とし、次いで前記密閉容器の排気及び処理ガスの供給を停止するように前記処理ガス供給手段及び排気手段を制御する制御手段と、を具備し、 前記制御手段は、前記温度検出手段にて検出された温度に応じて処理ガスの供給、停止を行うことを特徴とするガス処理装置。
  7. 載置部に載置された基板を加熱する加熱手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載のガス処理装置。
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