JP4030355B2 - 暖房機能付貯湯式ふろ給湯装置 - Google Patents

暖房機能付貯湯式ふろ給湯装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暖房機能付貯湯式ふろ給湯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電気温水器やヒートポンプ式給湯機においては、給湯機能の他にふろへの湯張りおよび浴槽水の保温等のふろ機能を有したものがあった。このようなものには例えば特開2001−263812号がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、給湯およびふろ機能の他に、貯湯タンクに貯められた高温水を熱源として暖房を行うものはなかった。
【0004】
そこで、本発明は、給湯機能およびふろ機能の他に、貯湯タンクに貯められた高温水を熱源として暖房を行う暖房機能を有した、暖房機能付貯湯式ふろ給湯装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は前記課題を解決するため、前パネルを有した外装ケース内に湯水を貯湯する貯湯タンクを備えた貯湯タンクユニットと、前記貯湯タンク内の湯水を大気の熱を汲み上げて加熱するヒートポンプ回路を有したヒートポンプユニットとで構成され、前記貯湯タンクユニット内の前記貯湯タンクと前面側の前記前パネルとの間の空間に、ヒーポン循環回路、ヒーポンバイパス管、ヒーポン三方弁等の貯湯用の機能部品およびその配管と、ふろ用ミキシング弁、湯張り管、湯張り電磁弁、ふろ循環回路、ふろ循環ポンプ等のふろ用の機能部品およびその配管と、減圧弁を備えた給水管、貯湯タンクからの出湯管、給湯用ミキシング弁、給湯管等の給湯用の機能部品およびその配管と、前記貯湯タンクの温水を熱源として循環させる暖房一次循環ポンプ、暖房二次側の循環液を循環させる暖房二次循環ポンプ、これら貯湯タンクの温水と暖房二次側の循環液を熱交換する暖房用熱交換器、および暖房二次側の循環液の熱膨張を吸収するタンク等の暖房用の機能部品とそれらを接続する暖房用の配管とを設け、前記貯湯タンク内に前記ふろ循環回路途中のふろ蛇管を設け、貯湯タンクユニット内に内蔵したものとした。
【0006】
これにより、貯湯用、ふろ用または給湯用の機能部品、貯湯用、ふろ用または給湯用の配管および暖房用の機能部品と暖房用の配管が全て貯湯タンクユニットの前面側の貯湯タンクと前パネルの間の空間に配置されるため、一方向からのメンテナンスが可能で、器具本体設置の自由度が高まる暖房機能付貯湯式ふろ給湯装置を提供できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を図面に示した一実施例に基づいて説明する。
1は高温水を貯湯する貯湯タンク2を備えた貯湯タンクユニット、3は貯湯タンク2内の湯水を大気の熱を汲み上げて加熱するヒートポンプ回路4を有したヒートポンプユニット、5は給湯栓、6は浴槽である。
【0012】
そして、給湯用の機能部品Aおよび配管Bについて説明すると、7は水道圧を減圧する減圧弁8を備えた給水管、9は貯湯タンク2上部に接続された出湯管、10は給水管7からの冷水と出湯管9からの高温水とをリモコン(図示せず)により設定された給湯設定温度に混合する給湯用ミキシング弁、11は給湯用ミキシング弁10で混合された湯を給湯する給湯管、12は貯湯タンク2内の過圧を逃す過圧逃し弁、13は給湯用ミキシング弁10の下流に設けられ混合された湯の温度を検出する給湯サーミスタ、14は給湯用ミキシング弁10の下流に設けられ給湯する湯の流量を検出する給湯流量カウンタ、15は給水管7に設けられ冷水の温度を検出する給水サーミスタである。
【0013】
ここで、給湯栓5が開かれると、給水管7からの冷水が貯湯タンク2下部から流入して貯湯タンク3上部から高温水が押し出され、給湯用ミキシング弁10で給湯設定温度に混合されて給湯栓5から給湯されるものである。
【0014】
次に、ふろ用の機能部品Cおよび配管Dについて説明すると、16は浴槽6の湯水を貯湯タンク2内に設けた間接熱交換器としてのふろ蛇管17に循環させるふろ循環回路、18はふろ循環回路16に設けられたふろ循環ポンプ、19はふろ循環回路16を流れる浴槽水の温度を検出するふろ循環サーミスタ、20はふろ循環回路16に流水があるか否かをチェックするフロースイッチ、21はふろ循環回路16を開閉するふろ循環電動弁、22は浴槽6内の浴槽水の水位を検出する水位センサ、23はふろ蛇管17をバイパスして蛇管バイパス管24を循環させる蛇管三方弁である。
【0015】
ここで、ふろの保温指令があると、ふろ循環ポンプ18が駆動されて浴槽水がふろ蛇管17に流入し、貯湯タンク2に貯湯されている高温水によって加熱されて再び浴槽6に戻るもので、ふろ循環サーミスタ19がリモコンで設定されるふろ設定温度に達するとふろ循環ポンプ18が駆動停止してふろの保温動作を終了するものである。
【0016】
また、25は貯湯タンク2からの高温水と給水管7からの冷水とをふろ設定温度に混合するふろ用ミキシング弁、26はふろ用ミキシング弁25の出口側とふろ循環回路16とを接続する湯張り管、27はふろ用ミキシング弁25の下流に設けられ混合された湯の温度を検出するふろサーミスタ、28は湯張り管26を開閉して湯張りを行わせる湯張り電磁弁、29はふろ用ミキシング弁25の下流に設けられ湯張りする湯の流量を検出するふろ流量カウンタ、30はふろ循環回路16側の負圧を外気を取り込むことで相殺するバキュームブレーカー、31はふろ循環回路16からの逆流を防止する二重に設けられた逆止弁である。
【0017】
ここで、浴槽6への湯張り指令があると、湯張り電磁弁28を開き、ふろ用ミキシング弁25でふろ設定温度に混合した湯を湯張り管26を介してふろ循環回路16へ流し込み、水位センサ22が予め設定した所定の水位に達すると湯張り電磁弁28を閉じて湯張り動作を終了するものである。
【0018】
次に、暖房用の機能部品Eおよび配管Fについて説明すると、32は貯湯タンク2の高温水と暖房用の循環液とで熱交換させる暖房用熱交換器、33は貯湯タンク2の上部と下部に接続され高温水を暖房用熱交換器34に循環可能に接続する暖房一次循環回路、35は暖房一次循環回路33に設けられ貯湯タンク2の高温水を暖房用熱交換器32に循環させる暖房一次循環ポンプ、35は温水式床暖房パネルや温水式浴室暖房乾燥器等の温水暖房端末器、36は温水暖房端末器35と暖房用熱交換器32とを暖房用の循環液が循環可能に接続する暖房二次循環回路、37は暖房二次循環回路36に設けられ暖房用の循環液を暖房用熱交換器32と温水暖房端末器35とに循環させる暖房二次循環ポンプ、38は暖房二次循環回路36の循環液の膨張を吸収する密閉型の膨張タンクである。
【0019】
ここで、暖房開始の指令があると、暖房一次循環ポンプ34および暖房二次循環ポンプ37の駆動を開始し、貯湯タンク2内の高温水を暖房用熱交換器32へ循環させて暖房二次循環回路36の循環液を加熱し、加熱された循環液が温水暖房端末器35にて放熱して暖房が行われる。また、二次側との熱交換により温度低下した貯湯タンク2からの湯水は貯湯タンク2の下部へ戻される。そして、暖房停止の指令があると、暖房一次循環ポンプ34および暖房二次循環ポンプ37の駆動を停止して暖房運転を終了するものである。
【0020】
次に、貯湯用の機能部品Gおよび配管Hについて説明すると、39は貯湯タンク2の上部と下部に接続されヒートポンプユニット3と貯湯タンク2とを温水が循環可能に接続するヒーポン循環回路、40はヒートポンプユニット3内のヒーポン循環回路4に設けられたヒーポン循環ポンプ、41は貯湯タンク2をバイパスしヒーポン循環回路39の往きと戻りを短絡するヒーポンバイパス管42にヒーポン循環回路39内の湯水を循環させて凍結の防止を行うためのヒーポン三方弁である。
【0021】
ここで、貯湯タンク2内の高温水の貯湯量が減った場合は、ヒートポンプ回路4を駆動して大気熱を汲み上げると共に、ヒーポン循環ポンプ40を駆動して貯湯タンク2の下部から引き込んだ湯水を加熱して貯湯タンク2の上部へ戻して貯湯するものである。
【0022】
ところで、貯湯タンクユニット1は、図 〜 に示すように、外装ケース101の内部に貯湯タンク2、給湯用の機能部品Aおよび配管B、ふろ用の機能部品Cおよび配管D、貯湯用の機能部品Gおよび配管Hを収納し、外装ケース101の開放した前面側に、複数の補強材103が横渡しで設けられ、さらに前パネル102を着脱可能に設けて構成されている。
【0023】
そして、貯湯タンク2は外装ケース101内の中心よりも後方側に配置され、この貯湯タンク2はタンク支持脚104によって支えられている。外装ケース101は底板105、底板105よりも器具本体前面側上部に設けられた接続口取付板106、前面開放で横断面コ字形状の側板107、および天板108より構成されているもので、接続口取付板106の上部空間を各機能部品および配管を収納する空間としているものである。
【0024】
そして、給湯用の機能部品Aおよび配管Bは器具本体前面側の左上方に配置され、給湯管11および給水管7の接続口がそれぞれ下向きに設けられており、また、ふろ用の機能部品Cおよび配管Dは器具本体前面側の右下方に配置され、このうち大きく重いふろ循環ポンプ18は接続口取付板106に載置されている。このように、ある程度機能毎にまとめて器具本体の前面側に分散配置されているので、メンテナンス性が良いものである。しかも、給湯用の配管B、ふろ用の配管D、および貯湯用の配管Hの貯湯タンクユニット1外部との接続口は全て接続口取付板106に設けられ、よりメンテナンスし易いものとしているものである。
【0025】
そして、暖房用の機能部品Eおよび配管Fは、側板107の前縁端よりも前方側に設けられた仕切板109にまとめて配置されており、暖房一次循環ポンプ34、暖房二次循環ポンプ37、シスターンタンク38といった奥行きのある機能部品は、仕切板109の器具本体内側に窪ませた凹部110に配置されているものである。
【0026】
ここで、仕切板109は一端側を金具を介して外装ケース101の接続口取付板106および補強材103に回動可能に取付けられ、仕切板109の他端側を外装ケース101の接続口取付板106および補強材103にネジ止めにて固定されている。
【0027】
また、仕切板109の底部に暖房二次循環回路36の外部への接続口が設けられ、暖房一次循環回路33は仕切板109側と貯湯タンク2と接続された器具本体側とに分離されており、仕切板109近傍で接続金具にて接続されているものである。
【0028】
そして、前パネル102を取付けることで、これらの機能部品A、C、E、Gおよび配管B、D、F、Hは器具本体内に完全に収容されることとなる。
【0029】
この構成によって、器具本体の据え付け作業を行う際は、先ず前パネル102を外し、暖房用の機能部品Eおよび配管Fが配置された仕切板109の前記他端側のネジを外し、一端側を中心に回動させて仕切板109の奥に配置された給湯用の機能部品Aおよび配管B、ふろ用の機能部品Cおよび配管D、貯湯用の機能部品Gおよび配管Hを露出させる。このとき、暖房用の機能部品Eおよび配管Fが配置された仕切板109はその一端側を軸として回動された状態で保持されているため、仕切板109ごと外す必要がなく、作業性が良いものである。
【0030】
そして、接続口取付板106に設けられた開口部から外部の給水管および給湯管を通して器具本体内部の給湯管11および給水管7に電気的に絶縁する絶縁パイプを介して接続する。また、接続口取付板106に設けられた各接続口にふろ循環回路16およびヒーポン循環回路39を接続する。このとき、暖房用の機能部品Eおよび配管Fが配置された仕切板109は一端側を中心に器具正面から側方に扉が開くように回動されているため、給湯、ふろ、貯湯の各配管接続作業において邪魔にならず作業性が良いものである。
【0031】
そして、暖房用の機能部品Eおよび配管Fが配置された仕切板109を戻して他端側をネジ止めして固定し、器具本体内の暖房一次循環回路33の仕切板109側と器具本体側とを接続し、さらに仕切板109下部で暖房二次循環回路36を外部の配管と接続することで据え付け作業が容易に行えるものである。
【0032】
また、定期的なメンテナンスや故障時の対応などにより、器具本体内部のメンテナンス作業を行う場合には、暖房一次循環回路33を器具本体側と仕切板109側とを分離し、仕切板109を一端側に回動すれば、暖房用の機能部品Eおよび配管Fの背面側に設けられた機能部品および配管のメンテナンスを行うことができる。このように器具本体前面側の一方向からメンテナンスが行えるため、設置時には器具とその他の構造物との間に設けるメンテナンススペースを器具本体前面側の一面だけで済み、設置の自由度が高いと共に、メンテナンス作業性が良いものである。
【0033】
このように、器具本体の前面側に仕切板109を介して暖房用の機能部品Eおよびその配管Fを配置したので、暖房機能専用の別ユニット体が不要で、仕切板109を外せばほとんどの部品が暖房機能なしの貯湯式ふろ給湯装置と同じとなるので、器具本体の大部分を暖房機能なしの貯湯式ふろ給湯装置と共通化することができ、大幅なコストダウンが可能であるという利点も有する。
【0034】
なお、ここで本発明はこの一実施形態に限定されるものではなく、各機能部品およびその配管は図示した一実施形態の配置に限られるものではなく、発明の要旨を超えない範囲で様々な配置パターンが考えられるものである。
【0035】
また、暖房負荷側の循環液の膨張を吸収するタンクとしては、膨張タンクを例示したが、暖房二次側の回路が開放式である場合は、大気開放式のシスターンタンクを用いても良いもので、暖房二次側の回路に応じたタンクを選択して使用するものである。
【0036】
また、本発明は貯湯タンクユニット1外部のヒートポンプユニット3で貯湯タンク2内の湯水を循環加熱するように構成しているが、これに限らず貯湯タンク2内に電熱ヒータを設けて貯湯タンク2内で直接加熱しても良いものである。
【0037】
以上のように、本発明によれば、貯湯用、ふろ用または給湯用の機能部品、貯湯用、ふろ用または給湯用の配管および暖房用の機能部品と暖房用の配管が全て貯湯タンクユニットの前面側の貯湯タンクと前パネルの間の空間に配置されるため、暖房機能専用の別ユニット体が不要で、かつ器具本体の一方向からのメンテナンスが可能で、器具本体設置の自由度が高まる暖房機能付貯湯式ふろ給湯装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の概略構成図。
【図2】同一実施形態の回路図。
【図3】同一実施形態の貯湯タンクユニットの前パネルを外した状態での正面図。
【図4】同一実施形態の貯湯タンクユニットの前パネルを外した状態での側面からの要部断面図。
【図5】同一実施形態の暖房用の機能部品およびその配管を配置した仕切板の正面図。
【図6】同一実施形態の暖房用の機能部品およびその配管を配置した仕切板の側面からの要部断面図。
【図7】同一実施形態の貯湯タンクユニットの前パネルと暖房用の機能部品およびその配管を配置した仕切板を外した状態での正面図。
【図8】同一実施形態の貯湯タンクユニットの前パネルと暖房用の機能部品およびその配管を配置した仕切板を外した状態での側面からの要部断面図。
【符号の説明】
2 貯湯タンク
A 給湯用の機能部品
B 給湯用の配管
C ふろ用の機能部品
D ふろ用の配管
E 暖房用の機能部品
F 暖房用の配管
32 暖房用熱交換器
34 暖房一次循環ポンプ
37 暖房二次循環ポンプ
38 膨張タンク
109 仕切板

Claims (1)

  1. 前パネルを有した外装ケース内に湯水を貯湯する貯湯タンクを備えた貯湯タンクユニットと、前記貯湯タンク内の湯水を大気の熱を汲み上げて加熱するヒートポンプ回路を有したヒートポンプユニットとで構成され、前記貯湯タンクユニット内の前記貯湯タンクと前面側の前記前パネルとの間の空間に、ヒーポン循環回路、ヒーポンバイパス管、ヒーポン三方弁等の貯湯用の機能部品およびその配管と、ふろ用ミキシング弁、湯張り管、湯張り電磁弁、ふろ循環回路、ふろ循環ポンプ等のふろ用の機能部品およびその配管と、減圧弁を備えた給水管、貯湯タンクからの出湯管、給湯用ミキシング弁、給湯管等の給湯用の機能部品およびその配管と、前記貯湯タンクの温水を熱源として循環させる暖房一次循環ポンプ、暖房二次側の循環液を循環させる暖房二次循環ポンプ、これら貯湯タンクの温水と暖房二次側の循環液を熱交換する暖房用熱交換器、および暖房二次側の循環液の熱膨張を吸収するタンク等の暖房用の機能部品とそれらを接続する暖房用の配管とを設け、前記貯湯タンク内に前記ふろ循環回路途中のふろ蛇管を設け、貯湯タンクユニット内に内蔵したことを特徴とする暖房機能付貯湯式ふろ給湯装置。
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