JP4030354B2 - 突発事象検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路上の事故車両や障害物などによる突発事象を検出するための突発事象検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、高速道路を含む各種の自動車道路では、事故や落下物等による突発事象が生じた場合、直ちに突発事象を検出して道路管理者やドライバーなどに周知する必要がある。従来、このような突発事象の検出に関しては、事故や落下物の危険が大きい個所にあらかじめ監視カメラを設置し、交通管制センターに表示される監視カメラの画像をオペレータが監視することにより行なっていた。
【0003】
この場合、オペレータは、同時に複数のカメラ画像を監視しなければならず、検出ミスの可能性や、オペレータの負担が大きいなどの問題があった。また、監視カメラが設置されているのは、事故や落下物の危険が大きいと想定されたところだけであり、その他の場所で事故や障害物が発生しても検知できなかった。
【0004】
そこで、最近は、次のような検出方式が提案されている。
(1)TVカメラなどの撮像装置による画像を処理することにより突発事象を自動で検出する方式。
【0005】
(特開平7-21488号、特許第2972479号、特開平10-91893号)
(2)車両感知器データを分析して突発事象を自動で検出する方式。
【0006】
(服部・下浦他:トラカンデータを用いた高速道路突発事象検出アルゴリズム,電気学会道路交通研究会資料,RTA-00-36,PP.13-18,2000/12)
(3)突発事象発生時のシミュレーションデータにより学習させたニューラルネットワークを使って車両感知器データから突発事象を検出する方式。
【0007】
(大江・川島他:ニューラルネットワークを用いた突発事象検出について,第14回交通工学研究発表会論文集,1994/11)
(4)リアルタイムシミュレータによる無事故状態モデルと車両感知器データとの比較により突発事象を検出する方式。
【0008】
(折田・高羽:リアルタイムシミュレーションによる街路網の事故検出手法,電子通信学会技術研究報告,PP.17-24(SANE81-32),1981年)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、(1)のように、画像を処理して検出する場合、カメラの視野外の突発事象は全く検出できないという制約がある。路線沿いに充分小さい間隔でカメラなどの専用設備を新規に投入するには、多大な費用が掛かってしまう。
【0010】
(2)のように、車両感知器データを分析する方法は、車両感知器間での突発事象も検出することができ、有効と考えられるが、渋滞時以外での有効性は示されていない。
【0011】
また、(3)や(4)のように、シミュレーションデータを使う方法では、シミュレータの精度が充分でないと、検出ミスや誤検出が発生してしまう。
【0012】
一方、AHS(Advanced cruise-assist Highway Systems)のスポットサービスや新型のインフラセンサの設置等が計画されており、これらのインフラや既存インフラセンサから得られるデータを有効に利用できれば、突発事象自動検出に関しては、新規の設備を導入する必要がない。
【0013】
本発明の目的は、既存システム等から得られる累積交通量データを用いて突発事象を検出することで、専用設備を新設することなく、しかもオペレータの負荷を軽減し、検出ミスを低減できる突発事象検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による突発事象検出装置は、道路の車両走行方向に沿って位置する複数のデータ収集地点を通過した車両台数を含む交通データを取得する交通データ収集手段と、これら各交通データ収集手段で収集された交通データに基づき前記各データ収集地点を通過した車両の時刻毎の累積交通量データをそれぞれ算出する累積交通量算出手段と、この累積交通量算出手段で算出された各累積交通量データについて、それぞれの累積交通量の時刻毎の差分データからなる推移データをそれぞれ求め、これら各推移データの少なくとも一つの推移量と、同時刻範囲における他の推移データの推移量との差が、予定以上の場合は突発事象発生とする突発事象検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明では、突発事象検出手段は、累積交通量データに対して独立して各データ収集地点間の走行所要時間を入手可能な場合に、隣り合うデータ収集地点の各累積交通量データから、それらの累積交通量が一致する時刻をそれぞれ求め、これら時刻間の時間と前記独立して入手された対応するデータ収集地点間の走行所要時間との差分、対応する累積交通量データを補正する補正機能を有する。
【0016】
また、本発明では、交通データ収集手段は、各データ収集地点を通過する車両を感知する車両感知器からのデータを収集する。
【0017】
さらに、本発明では、交通データ収集手段は、路車間通信により、走行車両にデータを提供した件数を通過台数として収集する。
【0018】
また、本発明の突発事象検出装置は、道路の車両走行方向に沿って配置された複数のデータ収集地点から特定された車両の通過時刻をそれぞれ入手し、最下流地点からは車両の通過台数も入手する交通データ収集手段と、前記最下流地点の通過台数から最下流地点における時刻毎の累積交通量データを求めると共に、前記各データ収集地点における特定された車両の通過時刻から各データ収集地点間の走行所要時間をそれぞれ求め、所定時刻毎に前記最下流地点の累積交通量を、上流のデータ収集地点からの現時刻における走行所要時間遡った時刻における上流のデータ収集地点での累積交通量として擬似の累積交通量データを各データ収集地点について順次求める累積交通量算出手段と、この累積交通量算出手段で算出された各累積交通量データからそれぞれの推移データを求め、これら各累積交通量データの少なくとも一つの推移量と、同時刻範囲における他のデータの推移量との差が、予定以上の場合は突発事象発生とする突発事象検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
本発明では、突発事象検出手段は、上流側のデータ収集地点での累積交通量データの推移量が、下流側データ収集地点での累積交通量データの推移量より大きい場合は、この上流側と下流側データ収集地点間で突発事象が発生していると判断する判断機能を有する。
【0020】
また、本発明では、突発事象検出手段は、所定時間毎に、各累積交通量データから、累積交通量が同じになる時刻をそれぞれ求め、その時刻差から各データ収集地点間の走行所要時間をそれぞれ設け、これら各走行所要時間の変化率を比較して他より一定割合以上大きく変化している走行所要時間の区間がある場合は突発事象発生と判断する判断機能を有する。
【0021】
これらの発明では、道路の車両走行方向に沿って位置する複数のデータ収集地点毎に得られる累積交通量データを用い、それらの推移データを求めて、その推移量が他の推移量と大きく異なる場合は、この間で突発事象が発生したと判断する。このため、多くのテレビカメラなどの新規設備を必要とせず、しかもオペレータの負担も少なくて済み、確実な突発事象の検出が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による突発事象検出装置の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
図1は、突発事象検出装置の構成を示す。図1において、1は交通データ収集手段で、道路の車両走行方向に沿って複数箇所設置されたデータ収集地点からの交通データを収集する。この交通データとしては、データ収集地点を通過した車両の台数や通過時刻を含んでいる。
【0024】
2は累積交通量算出手段で、各交通データ収集手段1から交通データを入力し、これら交通データに基づいて、各データ収集地点を通過した車両の累積台数を求め、図3で示す時刻毎の累積交通量データ(累積交通量曲線)を、複数のデータ収集地点毎に作成する。
【0025】
3は突発事象検出手段で、累積交通量推移データ算出手段31及び突発事象発生区間検出手段32を有する。この突発事象検出手段3は、累積交通量算出手段2から各データ収集地点の累積交通量データが入力されると、累積交通量推移データ算出手段31によって、各累積交通量データの推移データを算出する。突発事象発生区間検出手段32は、算出された各推移データに基づき、少なくとも一つの推移量と、同時刻範囲における他のデータの推移量との差が、予定以上の場合は突発事象発生と判断する。例えば、上流側の一定数のデータ収集地点での累積交通量が下流側の一定数のデータ収集地点での累積交通量より大きい割合で増える場合は、その間の区間で突発事象が発生していると判断する。
【0026】
4は表示手段で、突発事象検出手段3から、突発事象が発生しているとのデータを受け取った場合、突発事象の発生時刻と発生区間を、表示装置に表示したり、記録装置に記録したり、伝送装置に伝えたりする。
【0027】
上記構成による突発事象検出装置では、図2で示すように、各交通データ収集手段1により、各データ収集地点から新規交通データを取得する(ステップ201)。この取得された交通データに基づき、累積交通量算出手段2では、図3で説明した累積交通量の時系列データ、すなわち時刻毎の累積交通量データを、各データ収集地点について作成し、更新する(ステップ202)。この累積交通量データは突発事象検出手段3に入力される。
【0028】
突発事象検出手段3は、各データ収集地点の累積交通量データが入力されると、交通量推移データ算出手段31により、これらデータから、各データ収集地点(各データポイント)での累積交通量増加分(推移)の変動を抽出する(ステップ203)。この抽出された結果から、突発事象発生区間検出手段32により、下流側データポイントの累積交通量増加分が上流側データポイントより少ない場合、当該区間で障害物発生、と判断する(ステップ204)。
【0029】
例えば、図4で示すように、複数のデータポイントにおける時刻毎の累積交通量データがそれぞれ得られている場合、最も下流側のデータポイントの累積時交通量データを表す曲線(図において、最も下側に位置する曲線)は、破線で囲んだ部分において、他の曲線に比べ増加分が少なくなっている。突発事象区間検出手段32は、この現象を各曲線の推移データから検出し、増加量が他より少ない曲線のデータポイントの上流部分で突発事象が発生していると判断する。
【0030】
この判断結果、すなわち突発事象の検出結果は表示手段4に出力され、道路管理者やドライバーなどに伝えられる(ステップ205)。
【0031】
以下、上述した各手段の詳細を説明する。
【0032】
交通データ収集手段1は、道路上の複数のデータ収集地点において上下線毎に設置され、データ収集地点を通過した走行車両の台数、通過時刻などの交通データを取得する。この交通データ収集手段1は、上下線の各車線にそれぞれ設置してもよい。
【0033】
この交通データ収集手段1は、例えば、車両感知器や料金収受システムなどの既存インフラでもよいし、あるいは、現在計画されているAHSスポットサービスや新型のインフラセンサを利用してもよい。また、既にTVカメラや赤外線カメラなどの撮像装置が投入されている地点では、これらの撮像装置を利用してもよい。さらに、これらを組み合わせて利用してもよい。
【0034】
交通データ収集手段1として、車両感知器を利用する場合は、データ収集地点を通過した車両の台数と速度が得られる。
【0035】
高速道路などの料金収受システムを利用する場合は、磁気式通行券の情報から、各車両について出入口料金所IDおよび通過時刻と車種データが得られる。
ETCシステムを利用する場合も、同様に、各車両の出入口料金所IDおよび通過時刻と車種データが得られる。
【0036】
AHSスポットサービスを利用する場合、サービス提供対象の車両の台数(通過台数)および通過時刻が得られる。すなわち、AHSスポットサービスでは、例えば見通し不良箇所を通過しようとする車両に対して、路車間通信により故障車両の存在等の情報を提供するものであり、路車間通信による情報提供サービス回数やサービス時刻から、車両の通過台数や通過時刻が得られる。
【0037】
ミリ波センサなどの新型のインフラセンサを利用すれば、データ収集地点を通過した車両の台数や速度、車種などが得られる。TVカメラや赤外線カメラといった撮像装置を利用する場合は、画像処理などにより車両を抽出できるので、通過車両の台数が得られる。
【0038】
累積交通量集計手段2では、各交通データ収集手段1からの交通データに基づいて、各データ収集地点を通過した車両の累積台数を求め、データ収集地点ごとの累積交通量データを作成する。
【0039】
累積交通量とは、一つの地点で検出された車両の台数の合計である。時間に対してプロットすると、図3のような累積交通量曲線が得られる。図で、Δtは集計周期の大きさ(集計周期が一定の場合)、tは最新の集計時刻、t−Δtは前回の集計時刻、Q(t)は今回得られた交通量、Q(t−Δt)は前回得られた交通量である。基準時刻からの交通量Qの総和が、現在の累積交通量である。対象道路の各地点の交通量を時間的に加算していくことで得られる累積交通量は、単調増加であり、激しい変化がないという特徴がある。本発明はこの特徴を利用したものである。
【0040】
累積交通量を求めるに当って、交通データ収集手段2として車両感知器やミリ波センサ、撮像装置などを利用する場合は、データ収集地点を通過した車両の台数が得られているので、この累計を取ればよい。
【0041】
料金収受システム、あるいはETCシステムを利用する場合は、各料金所地点での本線走行車両の台数は直接にはわからない。しかし、各料金所データからは、料金所に出入りした各車両についての出入口料金所IDおよび通過時刻が得られる。これらデータからは、個々の特定された車両の実測旅行時間が得られるので、これを統計処理することにより、各料金所間の走行所要時間データを求める。また、最下流料金所からは、流出車両台数(本線通過台数と等しい)が得られるので、この最下流料金所の累積交通量と各料金所間の走行所要時間データとから、各料金所地点における累積交通量を擬似的に作成する。
【0042】
この各料金所地点における累積交通量を擬似的に作成する手法を図5によって説明する。
【0043】
図5(a)において、道路の交通の流に対して、上流側からA〜Gの料金所が設置されており、Gが最下流の料金所とする。各料金所A〜Gの料金収受システムにより、この料金所を出入りする車両について、入り側の料金所ID及び出側の料金所IDと、入り時刻および出時刻がそれぞれ入手される。すなわち、それぞれ特定された車両の任意の料金所間の実測旅行時間が得られる。したがって、これら各車両の旅行時間を統計処理することにより、各料金所間の走行所要時間を時刻毎に得ることができる。
【0044】
また最下流地点の料金所Gからは道路から流出する車両の台数及び時刻が得られる。したがって料金所Gについては、得られた台数の累計をとることにより、図5(b)で示すように、最新の集計時刻t、前回の集計時刻t−Δt、・・・と、時刻毎の累積交通量データが得られる。
【0045】
このように、時刻tに於ける最下流料金所Gでの累積交通量が得られるので、この累積交通量と各料金所間の所要時間データから、上流側の各料金所F〜Aにおける累積交通量データを擬似的に作成する。この場合、まず、一つ上流の料金所Fから出発して時刻tに最下流料金所Gを通過するときの所要時間TFGを求める。次に、最下流料金所Gでの時刻tにおける累積交通量を−TGFだけ時間軸方向にシフトさせる。この結果、時刻t−TGFにおける料金所Fでの擬似累積交通量が得られる。
【0046】
同じく、最新時刻t以前の各時刻における所要時間を用いて、料金所Gでの全累積交通量データをシフトさせれば、料金所Fでの時刻毎の累積交通量データが擬似的に作成される。同様に、さらに上流の料金所E〜Aにおける累積交通量も、擬似的に作成することができる。ただし、途中の料金所F〜Aにおいて出入りした車両台数は無視している。
【0047】
なお、図5(b)では、このようにして得られる累積交通量データを直線で示しているが、実際には図3で示したような累積交通量曲線になる。また、図5(b)では、各累積交通量データが平行に描かれているが、実際には、同じ区間であっても交通状況により各時刻(t,t−Δt,・・・)における走行時間が異なる場合が多く、この場合、各料金所の累積交通量データは平行にならない。
【0048】
この方法では、上流側料金所の擬似累積交通量データは、最下流料金所Gと同じ累積台数になったところまでしか得られないが、擬似累積交通量データの傾きを利用したり自己回帰モデルなどを利用すれば、現時刻までの擬似累積交通量データを求めることが可能である。
【0049】
AHSスポットサービスを利用する場合、例えば、見通し不良箇所での情報提供サービスを利用する場合は、路車間通信の件数(通過台数)の累計を取ることにより、累積交通量データが得られる。一方、路車間通信時刻(通過時刻)からは、各データ収集地点間での実測旅行時間が得られるので、これを利用して累積交通量データを補正することができる。
【0050】
次に、累積交通量データの補正について説明する。
【0051】
累積交通量データは、突発事象検出に用いられるため、実際の交通量を正しく表す必要がある。しかし、交通データ収集手段1による検出ミスなどがあると、集計誤差が累積交通量データに蓄積されるため、これを正しい状態に補正する必要がある。
【0052】
補正に当っては、図6で示すように、二つのデータ収集地点での累積交通量データq1,q2を用い、これらの累積交通量が同じ台数に達した時刻を求める。これらの時刻の差ΔTxは、これらの地点間での所要時間となるはずである。しかし、どちらか、あるいは両方の累積交通量に誤差があると、求めた所要時間ΔTxにも誤差が含まれてしまう。そこで、累積交通量作成とは独立に得られた実測旅行時間ΔTxtとの時間差を取ったところが、実際に同じ累積交通量となった時刻Txatである。このようにして求めた時刻と累積交通量の交点をつなげば、補正した累積交通量曲線q10が得られる。
【0053】
交通データ収集手段1に、車両感知器やミリ波センサを使った場合でも、別の情報収集手段によって、全てあるいは一部のデータ収集地点間の所要時間が、ある程度の割合の通過車両について得られる場合にも、上記と同様にして、累積交通量データを補正することができる。
【0054】
次に、突発事象検出手段3の詳細動作を説明する。突発事象検出手段3では、累積交通量算出手段2から各データ収集地点の累積交通量が入手されると、累積交通量推移データ算出手段31により、各累積交通量の推移を示す累積交通量推移データを算出する。この推移データとしては、累積交通量の時刻毎の差分データをそれぞれ求める。
【0055】
これら、各累積交通量データの推移データは、突発事象発生区間検出手段32で互いに比較される。そして、累積交通量の差分データの少なくとも一つの推移量と、同時刻範囲における他のデータの推移量との差が、予定以上の場合は突発事象発生と判断する。例えば、上流側の一定数のデータ収集地点での累積交通量が下流側の一定数のデータ収集地点での累積交通量より大きい割合で増える場合は、その間の区間で突発事象が発生していると判断する。
【0056】
また、各データポイントでの累積交通量が同じになる時刻の差をとって各区間の所要時間を求め、その差分データが他の区間よりも一定割合以上大きくなっているかどうかを判断材料に追加しても良い。このような判断材料を加えることにより、ノイズ等による累積交通量データの瞬間的な変化に影響されることなく、確実に突発事象を検出することができる。
【0057】
通常、ある程度以上の交通量があれば、突発事象が発生して間を置かずに、突発事象発生区間の上流側と下流側で、累積交通量の増加傾向に差が生じるので、上記装置構成によれば、突発事象発生を迅速に検出し、道路管理者やドライバーに通知することができる。
【0058】
また、突発事象発生の場合と逆の現象を検出したとき、すなわち、上流側に比べ下流側の累積交通量の増え方が大きかった場合は、突発事象が解消したと判断することができる。この突発事象自動検出装置を用いれば、突発事象の発生/解消を検出することができる。
【0059】
このように、上記一実施の形態によれば、既存インフラやAHSスポットサービスや新型のインフラセンサを利用して、複数のデータ収集地点における累積交通量データを入手し、それらの推移から突発事象の有無および発生区間を判断することができる。したがって、新規にTVカメラなどの専用設備を投入することなく、設備コストが増大することはない。また、オペレータの負担を軽減し、検出ミスを減らすことも可能となる。
【0060】
また、累積交通量データに誤差が生じていても、これを補正することで誤差の影響を軽減することができ、突発事象検出の精度を上げることができる。
【0061】
また、累積交通量の増加傾向の変動により突発事象発生を判断するので、迅速な突発事象の検出が可能となる。
【0062】
また、データ収集地点に於ける通過車両台数を積算して累積交通量データを得るので、車両感知器などの既存の設備や、ミリ波レーダなどの新規に計画されているインフラセンサを、交通データ収集手段に利用することができる。
【0063】
また、各データ収集地点間の所要時間と、最下流データ収集地点での通過車両台数に基づいて、累積交通量データを得ることもでき、高速道路などの料金収受システムを交通データ収集手段に利用することができる。
【0064】
さらに、路車間通信の件数と時刻から、データ収集地点に於ける通過車両台数と通過時刻が得られるので、AHSスポットサービスを交通データ収集手段に利用することができる。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、車両の通過台数に基づく、時刻毎の累積交通量データを用い、その推移から突発事象の有無や発生区間等を検出するようにしたので、既存の車両感知器や料金収受システム等からの情報、さらにはAHSスポットサービス等、新規インフラで得られる情報を使用することができる。すなわち、突発事象検出のための専用設備を新設する必要がないので、設備コストを上昇させることがなく、しかもオペレータの負荷を軽減し、検出ミスを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による突発事象検出装置の一実施の形態を示す機能ブロック図である。
【図2】同上一実施の形態による動作を説明するフローチャートである。
【図3】同上一実施の形態で用いる累積交通量データを説明する特性図である。
【図4】同上一実施の形態における突発事象検出動作を説明する特性図である。
【図5】同上一実施の形態における累積交通量データを作成する一例として料金所データを用いる場合を説明しており(a)は道路の概念図、(b)は道路の各料金所における疑似累積交通量データの作成手法を説明する特性図である。
【図6】同上一実施の形態における累積交通量データの補正手法を説明する特性図である。
【符号の説明】
1 交通データ収集手段
2 累積交通量算出手段
3 突発事象検出手段
4 表示手段

Claims (7)

  1. 道路の車両走行方向に沿って位置する複数のデータ収集地点を通過した車両台数を含む交通データを取得する交通データ収集手段と、
    これら各交通データ収集手段で収集された交通データに基づき前記各データ収集地点を通過した車両の時刻毎の累積交通量データをそれぞれ算出する累積交通量算出手段と、
    この累積交通量算出手段で算出された各累積交通量データについて、それぞれの累積交通量の時刻毎の差分データからなる推移データをそれぞれ求め、これら各推移データの少なくとも一つの推移量と、同時刻範囲における他の推移データの推移量との差が、予定以上の場合は突発事象発生とする突発事象検出手段と、
    を備えたことを特徴とする突発事象検出装置。
  2. 突発事象検出手段は、累積交通量データに対して独立して各データ収集地点間の走行所要時間を入手可能な場合に、隣り合うデータ収集地点の各累積交通量データから、それらの累積交通量が一致する時刻をそれぞれ求め、これら時刻間の時間と前記独立して入手された対応するデータ収集地点間の走行所要時間との差分、対応する累積交通量データを補正する補正機能を有することを特徴とする請求項1に記載の突発事象検出装置。
  3. 交通データ収集手段は、各データ収集地点を通過する車両を感知する車両感知器からのデータを収集することを特徴とする請求項1に記載の突発事象検出装置。
  4. 交通データ収集手段は、路車間通信により、走行車両にデータを提供した件数を通過台数として収集することを特徴とする請求項1に記載の突発事象検出装置。
  5. 道路の車両走行方向に沿って配置された複数のデータ収集地点から特定された車両の通過時刻をそれぞれ入手し、最下流地点からは車両の通過台数も入手する交通データ収集手段と、
    前記最下流地点の通過台数から最下流地点における時刻毎の累積交通量データを求めると共に、前記各データ収集地点における特定された車両の通過時刻から各データ収集地点間の走行所要時間をそれぞれ求め、所定時刻毎に前記最下流地点の累積交通量を、上流のデータ収集地点からの現時刻における走行所要時間遡った時刻における上流のデータ収集地点での累積交通量として擬似の累積交通量データを各データ収集地点について順次求める累積交通量算出手段と、
    この累積交通量算出手段で算出された各累積交通量データからそれぞれの推移データを求め、これら各累積交通量データの少なくとも一つの推移量と、同時刻範囲における他のデータの推移量との差が、予定以上の場合は突発事象発生とする突発事象検出手段と、
    を備えたことを特徴とする突発事象検出装置。
  6. 突発事象検出手段は、上流側のデータ収集地点での累積交通量データの推移量が、下流側データ収集地点での累積交通量データの推移量より大きい場合は、この上流側と下流側データ収集地点間で突発事象が発生していると判断する判断機能を有することを特徴とする請求項1または請求項5に記載の突発事象検出装置。
  7. 突発事象検出手段は、所定時間毎に、各累積交通量データから、累積交通量が同じになる時刻をそれぞれ求め、その時刻差から各データ収集地点間の走行所要時間をそれぞれ算出し、これら各走行所要時間の変化率を比較して他より一定割合以上大きく変化している走行所要時間の区間がある場合は突発事象発生と判断する判断機能を有することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項5、請求項6のいずれかに記載の突発事象検出装置。
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