JP3552991B2 - 交通渋滞緩和システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交通渋滞が発生したときに、ドライバに駐車場等の利用を案内することにより、交通渋滞を緩和するシステムに関するものである。本発明は、交通渋滞が発生しそうなときに、ドライバに駐車場等の利用を案内することにより、交通渋滞の発生を予防するシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地域内の道路に渋滞が発生したとき、又は発生しそうであれば、当該地域の車両流入点(例えば幹線道路から当該地域に入る交差点)からの流入量を規制する方法(例えば信号機制御)が知られている。この方法により、当該地域の交通渋滞を緩和し、又は渋滞の発生をある程度防ぐことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが流入量を規制するため交通規制をしようとすると、その対応に手間と時間がかかる。また、交通規制をすれば、当該地域の車両流入点よりも上流に、二次的な渋滞が発生するという問題もある。
そこで、発明者は、当該地域に存在するサービスエリア、駐車場あるいは駐車場を持つ店舗、展示場、公園などの施設(以下、「駐車場等」という)を利用することにより、道路を走行する車両台数を一時的に減らせば、交通渋滞を緩和することができるのではないかと考えた。
【0004】
本発明は、交通渋滞が発生したとき、又は発生しそうなときに、駐車場等を利用することにより交通渋滞の発生を緩和し、又は予防するシステムを実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の交通渋滞緩和システムは、所定地域若しくは所定区間の道路の混雑度を計測する道路計測手段と、当該地域内若しくは当該区間内の駐車場等の駐車状況を予測する駐車状況予測手段と、当該地域内若しくは当該区間内を走行する車両、又は当該地域内若しくは当該区間内への走行が予想される車両に対する情報提供手段とを有し、前記情報提供手段は、交通渋滞の発生が計測され若しくは予測され、かつ、駐車状況に余裕あると予測される場合に、当該地域若しくは当該区間の交通渋滞が緩和されると予想される時間内に当該地域若しくは当該区間に流入可能な範囲を走行する車両に対して、駐車場等の利用を案内するものである。
【0006】
前記の構成によれば、交通渋滞の発生が計測され若しくは予測される場合に、駐車場等の利用を奨められた車両の何割かは、実際に駐車場等を利用すると考えられるので、それにより本線の交通量を軽減することができる。したがって、渋滞緩和に役立てることができる。
【0007】
また、車両の先の駐車終了時からの走行時間又は先の駐車場所からの走行距離に応じて、駐車場等の利用を案内する内容を変えることが好ましい。例えば、前記走行時間又は走行距離が長いときは、駐車場等の利用を強く推奨し、前記走行時間又は走行距離が短いときは、通常どおり駐車場等の利用を案内するか、渋滞がある又は渋滞が予想される旨を通知するにとどめる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、高速道路の渋滞緩和を例にとって、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、区間が設定された高速道路1を示す概略図である。
高速道路は、複数の区間1,2,‥‥,i−1,i,i+1,‥‥(iは2以上の整数)に分けられている。以下、区間iの構成を説明するが、他の区間の構成も同様である。
【0009】
高速道路1の区間iには、サービスエリア2が設けられ、流入口3と流出口4とが設けられている。サービスエリア2に入る交通量(単位時間当たりの車両通過台数)をqi,サービスエリア2から出る交通量をri,流出口4から出ていく交通量をoi,流入口3から入ってくる交通量をpiとする。他の区間でも前記と同じような交通量が定義されるが、添え字が変わる。
なお、高速道路1の区間のとり方は任意であり、サービスエリア2、流入口3又は流出口4のない区間でもよい。このときは、当該交通量を0とおけばよい。
【0010】
図2は、高速道路1に設置された交通渋滞緩和システムの概略図である。以下、区間iを代表して説明するが、他の区間でも同じような設備が設けられていることを予め断っておく。
高速道路1の流入口3と流出口4には、車両感知器5が設置され、サービスエリア2の入口と出口にも車両感知器5が設置されている。このほかにも高速道路1の随所に車両感知器5が設置されている。これらの車両感知器5は、通過台数のカウントや、車両速度の検知を行うものである。
【0011】
また、高速道路1には、駐車場等利用状況などを車両に知らせるための可変表示板6が設けられている。また、車両と双方向通信を行う路側ビーコン7が設けられ、車両に情報を提供するための中波放送用のラジオ送信機8が設けられている。
サービスエリア2には、一部の駐車マスを撮影する計測用カメラ9が設置されている。サービスエリア2の中の車両感知器5の車両検知信号と、計測用カメラ9の画像信号とは、サービスエリア2の駐車台数推定装置10に集められる。駐車台数推定装置10は、計測用カメラ9で一部の駐車マスを撮影したその画像信号と、車両感知器5の車両検知信号とから、駐車場等内の駐車台数を多少の誤差の下に測定する。さらに、時間帯、日、月、曜日、天候、イベントの有無などの統計情報を用いて、将来時刻の駐車場等の駐車台数を予測する(予測方法の詳細は、特開平4−80899号公報参照)。
【0012】
図3は、高速道路1の交通管理センター11と、高速道路1の各区間に設けられた設備との関係を説明するためのブロック図である。
交通管理センター11のコンピュータは、各区間に設置された駐車台数推定装置10、車両感知器5、路側ビーコン7、可変表示板6、ラジオ送信機8などと、有線通信網12(無線通信網であってもよい)を通して接続されている。駐車台数推定装置10から交通管理センター11に、駐車場等の空車、満車などの駐車状況の情報が入力される。車両感知器5及び路側ビーコン7からは、各地点での交通量の情報が入力される。交通管理センター11は、路側ビーコン7、可変表示板6、ラジオ送信機8に対して交通渋滞緩和のための駐車場等利用案内情報を提供する。
【0013】
図4は、交通管理センター11のコンピュータが行う交通渋滞緩和のための演算方法を説明するフローチャートである。
図4に沿って説明すると、コンピュータは、車両感知器5や路側ビーコン7の検知信号に基づいて(ステップS1)、いずれかの区間上で渋滞若しくは渋滞の兆候が発生したかどうかを判定する(ステップS2)。ステップS2の具体的判定基準は後述する。
【0014】
渋滞若しくは渋滞の兆候が発生すれば、渋滞若しくは渋滞兆候の検出フラグをセットする(ステップS3)。
そして、サービスエリア2の駐車場等を利用することで、渋滞の緩和が可能かどうかを判断する(ステップS4)。この判断方法の詳細は、後述する。
渋滞の緩和が可能であれば、各サービスエリア2への利用を奨めるための利用案内情報を提供する(ステップS5)。
【0015】
渋滞の緩和が不可能であれば、前に検出フラグがセットされているかどうかを調べ(ステップS9)、セットされていなければ、渋滞若しくは渋滞兆候があることを案内する(ステップS10)。セットされていれば、渋滞若しくは渋滞兆候がある旨と、駐車場等も満車である旨とを案内する(ステップS11)。
ステップS2で、渋滞若しくは渋滞の兆候がないと判定された場合は、ステップS6に進み、前に検出フラグがセットされているかどうかを調べ(ステップS6)、セットされている場合は、渋滞解消の旨を案内し、サービスエリア2への誘導を停止する(ステップS7)。そして検出フラグをリセットする(ステップS8)。
【0016】
図5、図6は、サービスエリア2の駐車場等の利用を案内する場合の表示例を示す図である。
図5は、交通管理センター11から路側ビーコン7を通して車両に画像情報を転送して、車載の画像表示装置に案内表示した一例を示す。
図6は、道路脇の可変表示板6に表示した一例を示す。
図7は、いずれかの区間上で渋滞若しくは渋滞の兆候が発生したかどうかを判断する手法を説明するためのフローチャートである。
【0017】
交通管理センター11のコンピュータは、各区間の交通密度情報や平均速度情報を取得する(ステップT1)。平均速度とは、検知した各車両速度の平均値をいう。区間内の速度検知点が複数あれば、さらに、その数だけ平均をとってもよい。交通密度とは、単位長さあたりに存在する車両台数のことである。車両台数は、当該区間の流入交通量から流出交通量を引いたものを、時間積分して求めることができる(ただし、ある時点での観測値を初期値として設定しておく必要がある)。また、ある測定点で測定した交通量を、平均速度で割れば当該測定点での交通密度が求まるので、区間内で何点か交通密度を測定して、それらの平均をとって、区間内の交通密度としてもよい。
【0018】
図8は、車両速度と交通密度との関係(速度−密度曲線)を経験的に示すグラフである。交通密度が低ければ、車両の速度は速くなるが、交通密度が増加するにつれて、車両の速度は遅くなり、渋滞の傾向が現れる。図8では、混雑の発生する交通密度はDc、そのときの車両速度はVcで示されている。渋滞の発生する交通密度はDj、そのときの車両速度はVjで示されている。
図7を参照して、取得した平均速度がVj以下であり、交通密度がDj以上ならば、渋滞と判定する(ステップT6)。平均速度がVj以下であり、交通密度がDj未満ならば渋滞兆候と判定する(ステップS7)。平均速度がVjとVcの間にあり、交通密度がDc以上の場合も渋滞兆候と判定する(ステップS7)。平均速度がVjとVcの間にあり、交通密度がDc未満ならば、混雑と判定する(ステップT8)。平均速度がVc以下のときは、自由流交通と判定する(ステップT8)。
【0019】
ここで、渋滞又は渋滞兆候と判定された場合に、サービスエリア2の駐車場等を利用することで、渋滞の緩和が可能かどうかを判断する方法を詳述する。
図9を参照して、渋滞若しくは渋滞兆候発生区間(以下「渋滞発生区間」という)を区間0とし、その1つ上流の区間を1,さらに上流の区間を2,‥,i,‥などと表す。区間iの流入交通量をQi+1、流出交通量をQi、区間iでの平均速度をvi、区間iの長さをLi、区間iの平均旅行時間をLi/vi=Ti、交通密度をQi/vi=Diで表す。渋滞区間0から出ていく交通量Q0は一定(時間的に不変)とする。
【0020】
なお、区間iの平均旅行時間は、車両の速度を実測する方法以外に、統計値を使ってもよく、交通シミュレータを利用して求めてもよい。
現時刻t=t0とする。区間iのサービスエリア2に入る交通量はqi(t),サービスエリア2から出る交通量はri(t),流出口4から出ていく交通量はoi(t),流入口3から入ってくる交通量はpi(t)である。変数tは、時刻tでの値(t=t0ならば測定値、t>t0ならば予測値)を表す。ここで、現時刻t0から時間T1だけ経過した時刻をt1(t1=t0+T1)で表す。時刻t1から時間T2経過した時刻をt2(t2=t1+T2)、時刻t2から時間T3経過した時刻をt3(t3=t2+T3)、などと表す。
【0021】
時刻t1の、区間0における流入交通量Q1(t1)は、区間1の流入交通量Q2(t0)に前記サービスエリア等の流入と流出による増減を加味したものとなる。ただし、区間1におけるサービスエリア等の流入、流出は、時刻t1での予測値を採用する必要がある。
ここで、表記を簡潔にするために、区間jにおける時刻tkのサービスエリア等の流入、流出による増減を
rj(tk)−qj(tk)+pj(tk)−oj(tk)=Δj(tk)
と書く。
【0022】
区間0における流入交通量Q1(t1)は、
Figure 0003552991
と書ける。
時刻t2の、区間0における流入交通量Q1(t2)は、区間2の流入交通量Q3(t0)に、区間2におけるサービスエリア等の流入と流出による増減Δ2(t1)を加味し、さらに、区間1におけるサービスエリア等の流入と流出による増減Δ1(t2)を加味したものとなる。ただし、区間2におけるサービスエリア等の流入、流出は、時刻t2での予測値を採用する必要がある。
【0023】
Figure 0003552991
となる。同様にして、時刻tkにおける区間0の流入交通量Q1(tk)は、
Figure 0003552991
となる。この式を見ると、時刻tkにおける区間0の流入交通量の予測値Q1(tk)は、現時刻t0における区間kの流入交通量の測定値Qk+1(t0)と、t>t0におけるサービスエリア等の流入、流出の増減Δk(t1),Δk−1(t2),‥‥,Δ1(tk)で表されることが分かる。つまり、現時点での本線の交通量を測定し、将来のサービスエリア2に入る交通量,サービスエリア2から出る交通量,流出口4から出ていく交通量,流入口3から入ってくる交通量を予測すれば、将来の本線の交通量が推定できる。
【0024】
時刻tkの、区間0の車両存在台数E0(tk)は、時刻t0の、区間0の車両存在台数E0(t0)に、t=t0からt=tkまでの流入台数の総和Einを足し、流出台数の総和Eoutを引いたものとなる。
Figure 0003552991
ここで、渋滞区間0から出ていく交通量Q0は一定としたので、Eoutは、
Eout=Q0 T
と書ける(T1+‥‥+Tk=Tとした)。
【0025】
前式の第1項 E0(t0)は測定値であり、第2項Einは、前述したように本線の交通量測定値と、将来のサービスエリア等の流入流出の予測値とから推定できるので、これにより、将来の区間0における車両存在台数が推定できることになる。
ここで、どのくらい将来を予測するのか、すなわち添え字kの上限(この上限をnとする)を決めておく必要がある。上限nを大きくとればとるほど、渋滞緩和ができる確率が高くなり、上限nを小さくとると、渋滞緩和ができる確率は低くなる。
【0026】
また、上限のとり方の一例として、次のようなものもある。事故処理に必要な時間taを経験的に求めておく。実際に事故で起こって渋滞が発生すると予想されるとき、この時間taの経過後には渋滞が解消すると考えられるので、この時間ta又はそれに近い時間を上限とする。
区間nの車両が区間0に到達するまでの時間がT1+‥‥+Tn=Tであるから、上限nのとり方は、渋滞を緩和するため情報提供すればよい一番遠くの区間に関係する。
【0027】
この区間nを遠くとればとるほど、渋滞発生区間0から非常に離れた車両にも駐車場等の利用を奨めることになる。したがって、渋滞発生区間0よりも遠くを走行するドライバにとって、煩わしくなる。区間nを短くとれば、渋滞発生区間0の近くの車両にだけ駐車場等の利用を奨めることになり、ドライバにとって、有益な情報となる。
車両台数E0(tn)を区間0の距離L0で割ったものが交通密度Dである。
【0028】
D=E0(tn)/L0
これが一定のしきい値以下であれば、渋滞緩和可能と判断する。しきい値は、図8に示したような交通密度−速度曲線に基づいて定めることができる(例えばしきい値をDcにとってもよい)。
E0とEoutは、制御不能(測定値又は統計値)なので、Einを小さくすることができれば、渋滞緩和可能となる。Einを改めて書くと、
Figure 0003552991
となる。Q1(tk)は、
Q1(tk)=Qk+1(t0)+Δk(t1)+Δk−1(t2)+Δk−2(t3)+‥‥+Δ1(tk)
であるから、
Figure 0003552991
となる。そこで、Ein(tn)を小さくするためには、第2項以後のΣ[ ]を小さく抑えることができればよい。特に、負にできれば望ましい。そのためには、Δi(tk)を減らすこと、すなわち、サービスエリア2に入る交通量qi(t)と流出口4から出ていく交通量oi(t)を増やし、サービスエリア2から出る交通量ri(t)と流入口3から入ってくる交通量pi(t)を減らすことが必要である。
【0029】
本発明では、流出口4から出ていく交通量oi(t)と流入口3から入ってくる交通量pi(t)と、サービスエリア2から出る交通量ri(t)と、サービスエリア2から出る交通量ri(t)とに、統計上の値あるいはシミュレータ上の値を用いることとし、サービスエリア2に入る交通量qi(t)を制御する。
この制御のためには、将来時刻の駐車場等2a,2b,2c,‥‥の駐車台数を予測して、駐車場等の満空を予測する。予測した例を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003552991
【0031】
この表1により、「空」と判定された駐車場等2を特定し、図5、図6に例示したような、サービスエリア2の駐車場等の利用を案内する表示を掲げる。これにより、「空」と判定された駐車場等2に入る交通量qi(tk)は、当該区間iに流入する本線交通量Qi+1(tk−1)の定数α(1>α>0)倍になるとする。αの値は、経験上決めることができる。
qi(t)=α Qi+1(tk−1)
このqi(t)を使ってΔi(tk)を求め、Δi(tk)とQi+1(tk−1)とから当該区間から流出する本線交通量Qi(tk)を求めることができる。本線交通量Qi(tk)は各区間、各時刻について求めることができる。
【0032】
次に、まず時刻t1における区間0の交通密度Dを求める。n=1とおき、Ein(t1)=Q1(t1) T1を求め、このEin(t1)に基づいて車両台数E0(t1)、交通密度D(t1)を求める。このDがしきい値以下になるならば、時刻t1で渋滞緩和可能と判断する。そして、区間1においてのみ、道路を走行する車両に駐車場等の利用案内を行う。なお、区間1内に目的地を有する車両も、区間1外に目的地を有し単に区間1を通過するだけも車両も区別しないで案内する。
【0033】
Dがしきい値以下にならないのであれば、時刻t2における区間0の交通密度D(t2)を求める。n=2とおき、Ein(t2)=Q1(t2) T2={Q3(t0)+Δ2(t1)+Δ1(t2)}T2を求め、このEin(t2)に基づいてE0(t2)、D(t2)を求める。このDがしきい値以下になるならば、時刻t2で渋滞緩和可能と判断する。そして、区間1と区間2において、駐車場等の利用案内を行う。案内の対象とする車両は、区間1及び区間2内に目的地を有する車両に限らず、区間1,2外に目的地を有し、単に区間1及び区間2を通過するだけの車両も含む。
【0034】
Dがしきい値以下にならないのであれば、さらに先の時刻t3,t4,‥‥において、同様の処理をする。Dがしきい値以下になった時点で、それまでの区間において、駐車場等の利用案内を行う。案内の対象とする車両は、当該区間内に目的地を有する車両に限らず、区間外に目的地を有し、単に当該区間を通過するだけの車両も含む。
なお、上限となる時間tnuを設けておき、時刻tnuになっても、Dがしきい値以下にならなければ、渋滞緩和不可能と判断する。
【0035】
次に、渋滞緩和可能という判断の下に各車両に駐車場等の利用案内を行う場合の、案内方法の詳細を説明する。この方法は、交通管理センター11のコンピュータが車載ナビゲーション装置や、車載パーソナルコンピュータと通信できることを前提としている。
図10は、車両の旅行時間に応じて案内の内容を変える手順を示すフローチャートである。
【0036】
コンピュータは、車両と交信し(ステップU1)、車両の走行経路情報、走行旅行時間情報などの走行履歴、走行予定を取得する(ステップU2)。取得できれば、車両の出発時刻(出発後どこかに駐車をしたならば、駐車終了時刻)からの経過時間を算出し(ステップU3)、当該時間がしきい値を超えていれば、駐車場等の利用を強く推奨する(ステップU5)。走行履歴を取得できなかった場合、又は当該時間がしきい値を超えていない場合は、図5、図6に例示されるとおり、駐車場等の利用を案内する(ステップU6)。前記「しきい値」は、ドライバが長時間走行したので、休憩してもよいという気持ちになる程度の時間に選ばれる。
【0037】
また、図11は、車両の旅行距離に応じて案内の内容を変える手順を示すフローチャートである。
図10と異なるところは、判定の基準を、車両の出発時刻(出発後どこかに駐車をしたならば、駐車終了時刻)からの経過時間でなく、車両の出発地点(出発後どこかに駐車をしたならば、駐車地点)からの走行距離にしているところである。この場合も、ステップV4の判定の「しきい値」は、ドライバが長距離走行したので、休憩してもよいという気持ちになる程度の距離に選ばれる。
【0038】
以上で本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記に限られるものではない。前記の例では、渋滞が緩和される時間を求めるのに、渋滞区間の交通密度Dを予測し、Dがしきい値以下になるかどうかを調べたが、事故処理などにより渋滞が緩和される時間が初めから予想できれば、その時間を「渋滞が緩和される時間」としてもよい。また、高速道路を例にとって、実施の形態を説明したが、一般道路を想定してもよい。一般道路を想定する場合、交差点を途中に持つ道路を区間とし、流入口と流出口を当該交差点にすればよい。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明の交通渋滞緩和システムによれば、交通渋滞が発生したとき、又は発生しそうなときに、駐車場等を利用することにより交通渋滞の発生を緩和し、又は予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】区間が設定された高速道路1を示す概略図である。
【図2】高速道路1に設置された本交通渋滞緩和システムの概略図である。
【図3】高速道路1の交通管理センター11と、高速道路1の各区間に設けられた設備との接続関係を説明するためのブロック図である。
【図4】交通管理センター11のコンピュータが行う交通渋滞緩和のための演算方法を説明するフローチャートである。
【図5】交通管理センター11から路側ビーコン7を通して車両に画像情報を転送して、車載の画像表示装置に、サービスエリア2の駐車場等の利用を案内する場合の表示例を示す図である。
【図6】サービスエリア2の駐車場等の利用案内を、道路脇の可変表示板6に表示した一例を示す図である。
【図7】いずれかの区間上で渋滞若しくは渋滞の兆候が発生したかどうかを判断する手法を説明するためのフローチャートである。
【図8】車両速度と交通密度との関係(速度−密度曲線)を経験的に示すグラフである。
【図9】高速道路1の各区間の流入、流出量を示す概略図である。
【図10】車両の旅行時間に応じて案内の内容を変える手順を示すフローチャートである。
【図11】車両の旅行距離に応じて案内の内容を変える手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 高速道路
2 サービスエリア
3 流入口
4 流出口
5 車両感知器
6 可変表示板
7 路側ビーコン
8 ラジオ送信機
9 計測用カメラ
10 駐車台数推定装置
11 交通管理センター

Claims (5)

  1. 所定地域若しくは所定区間の道路の混雑度を計測する道路計測手段と、
    当該地域内若しくは当該区間内の駐車場等の駐車状況を予測する駐車状況予測手段と、
    当該地域内若しくは当該区間内を走行する車両、又は当該地域内若しくは当該区間内への走行が予想される車両に対する情報提供手段とを有し、
    前記情報提供手段は、交通渋滞の発生が計測され若しくは予測され、かつ、駐車状況に余裕あると予測される場合に、当該地域若しくは当該区間の交通渋滞が緩和されると予想される時間内に当該地域若しくは当該区間に流入可能な範囲を走行する車両に対して、駐車場等の利用を案内することを特徴とする交通渋滞緩和システム。
  2. 前記情報提供手段は、前記当該地域若しくは当該区間の交通渋滞が緩和されると予想される時間がある上限時間以内である場合に、車両に対して、駐車場等の利用を案内することを特徴とする請求項1記載の交通渋滞緩和システム。
  3. 前記情報提供手段は、前記当該地域若しくは当該区間の交通渋滞が緩和されると予想される時間がある上限時間を超える場合には、車両に対して、駐車場等の利用を案内しないことを特徴とする請求項1記載の交通渋滞緩和システム。
  4. 前記情報提供手段は、当該車両の出発時刻若しくは先の駐車終了時刻経過後の走行時間に応じて、駐車場等の利用を案内する内容を変えることを特徴とする請求項1記載の交通渋滞緩和システム。
  5. 前記情報提供手段は、車両の出発地若しくは先の駐車地点からの走行距離に応じて、駐車場等の利用を案内する内容を変えることを特徴とする請求項1記載の交通渋滞緩和システム。
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