JP4028415B2 - 空間経路生成方法及び空間経路生成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、任意の初期位置を始点とし、目標円軌道又は目標円弧軌道との接点を終了位置とする空間経路及びこの空間経路における加減速パターンを生成する空間経路生成方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、精密加工機械や精密測定装置において、その加工精度及び測定精度を一層高精度化し、またその加工時間、測定時間を一層短縮化することが重要な課題となっている。このため、制御対象(工具、測定プローブ等)の駆動系を制御する制御部において、いかにこの高精度化、及び時間短縮化を達成した制御を行うかが問題となっている。こうした高精度化を達成するため、制御対象を移動させたい目標軌道が円軌道又は円弧軌道である場合には、制御対象の初期位置を始点とし、この目標円軌道又は目標円弧軌道に接しこの接点を終点とする空間経路を生成し、この空間経路に沿って制御対象を移動させるように制御することが考えられる。例えば特許文献1では、加工具の制御方法において、第一の円としての目標円軌道(加工部の加工経路)に内接する第二の円としての空間経路を生成し、これにより、加工精度の向上及び加工時間の短縮化を図っている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−176790号公報(第3頁右欄、第4図等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の特許文献に開示された技術では、空間経路として内接円という限られた形状の空間経路を提示しているに過ぎず、要求される精度、及び時間に応じて柔軟に経路を決定することは考慮されていなかった。
本発明は、この点に鑑みてなされたものであり、必要とされる加工又は測定精度、及び許容される加工又は測定時間に応じて空間経路を決定することができ、自由度の高い空間経路生成方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の課題達成のため、本発明に係る空間経路生成方法は、制御対象を、初期位置Ps(rs、θs)(極座標表記)から半径roの目標円軌道又は目標円弧軌道に時間teで滑らかに移行させるまでの空間経路及びこの空間経路における前記制御対象の加減速パターンを生成する空間経路生成方法において、前記目標円軌道又は目標円弧軌道の中心を(x0,y0)とする直交座標系で、時刻t=0から時刻t=teまでの各時刻tにおける前記制御対象の位置X(t),Y(t)が、下記数8となるように、前記空間経路及び加減速パターンを生成するようにしたことを特徴とする。
【0006】
【数8】
ただし、Kは目標円軌道又は目標円弧軌道上での角速度、
【数9】
【0007】
関数A(t)、B(t)は、次の条件を満たす上に凸な関数、
【0008】
【数10】
で、かつ
【0009】
である。
【0010】
この空間経路生成方法によれば、決定された時間teによって、関数A(t)、B(t)の曲線が変化し、これにより、制御対象の経路を決定する要素としてのR(t)、W(t)が決定される。上記〔数10〕に示すように、A(t)、B(t)は、積分区間〔0、te〕での定積分の値が1であり、またこの積分区間両端〔0、te〕での関数値が0となるものである。このため、R(t)は、区間〔0、te〕で0から1へS字カーブを描いて滑らかに変化する。また、W(t)は、t=0では傾き0で、徐々に傾きを増してt=teでは傾き1になる関数となる。このため、この関数R(t)、W(t)により定義される制御対象の位置X(t),Y(t)、即ち空間経路は、任意の初期位置Psから滑らかに目標円軌道又は目標円弧軌道に接する経路となると共に、その経路の形状は、時間teの選び方によって変えることができ、経路の形状の選択の自由度を高めることができる。例えば、従来では不可能であった多回転の経路も選択することができる。
そして、この発明によれば、従来の円弧軌道を主体とする空間経路生成方法に比べて、任意の初期位置Psから目標円軌道又は目標円弧軌道に滑らかに移行する空間経路及び加減速パターンを生成することが可能になる。
【0011】
前記関数A(t)、B(t)は、その一次微分関数、及び二次微分関数のt=0及びt=teでの値が0であるとの条件を満たすものとするのが好適である。
【0012】
関数A(t)、B(t)の曲線には、目的に応じて、有理多項式曲線、ガウス曲線の一部を用いた曲線、スプライン曲線など、様々な曲線を利用することができる。例えば、関数A(t)、B(t)は、ガウス曲線の一部を用いた次の式で表わすことができる。
【0013】
【数11】
ただし、
(naは0から∞までの範囲の任意の実数)
ただし、
(nbは0から∞までの範囲の任意の実数)
【0014】
また、本発明に係る空間経路生成装置は、制御対象を、初期位置Ps(rs、θs)から半径roの目標円軌道又は目標円弧軌道に時間teで滑らかに移行させるまでの空間経路及びこの空間経路における前記制御対象の加減速パターンを生成する空間経路生成装置において、前記初期位置Ps及び移動時間teのデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されたデータに基づいて、前記目標円軌道又は目標円弧軌道の中心を(x0,y0)とする直交座標系で、時刻t=0から時刻t=teまでの各時刻tにおける前記制御対象の位置X(t),Y(t)が、下記〔数12〕となるように、前記空間経路及び加減速パターンを生成する演算手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
【数12】
ただし、Kは目標円軌道又は目標円弧軌道上での角速度、
【数13】
【0016】
関数A(t)、B(t)は、次の条件を満たす上に凸な関数、
【0017】
【数14】
かつ
である。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る空間経路生成方法が適用される3次元測定システムの構成の概略を示している。
ここでは、3次元測定システムを例にとって説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、NC加工機の加工具など他の制御対象の空間経路の生成にも適用可能であることはいうまでもない。
図1に示す3次元測定システムを構成する3次元測定機10には、架台11上にワーク12を載置する測定テーブル13が装着されている。この測定テーブル13は、図示しないY軸駆動機構によってY軸方向に駆動される。架台11の両側縁中央部には上方に延びる支持アーム14、15が固定されており、この支持アーム14、15の両上端部を連結するようにX軸ガイド16が固定されている。このX軸ガイド16には、ワーク12に接触させるためのタッチプローブ17を含む筐体18がX軸方向に移動可能に保持されている。この測定テーブル13、Y軸駆動機構(図示せず)、X軸駆動機構(図示せず)が駆動されることにより、タッチプローブ17がXYZ方向に移動される。このタッチプローブ17のワーク12への接触は、図示しない圧力センサ等によって検知され、このセンサが接触を検知したときのX、Y、Z方向の位置を図示しないスケールなどで計測することにより、ワーク12の3次元形状が測定される。
【0019】
制御対象としてのタッチプローブ17の駆動制御は、NCコントローラ20によって行われる。NCコントローラ20は、プログラムメモリ30に格納されたタッチプローブ17の移動経路や加減速パターン等の命令を含む制御プログラムに基づいて、タッチプローブ17の位置、速度及び加速度等を制御する。制御プログラムは、コンピュータ40により作成される。コンピュータ40は、演算手段、入力手段及び記憶手段を備え、記憶手段に記憶されたワーク12の設計データ等を参照しつつ、ユーザが入力手段により各種命令文やデータ等を入力することにより制御プログラムを作成する。制御プログラムには、タッチプローブ17が移動する空間経路及び加減速パターンも含まれており、この空間経路及び加減速パターンは、コンピュータ40が、内部の記憶手段に記憶された初期位置、移動時間のデータ及び与えられた関数に基づき算出する。
【0020】
次に、コンピュータ40における空間経路及び加減速パターンの生成方法について説明する。
いま、図2に示すような半径roの目標円軌道GRが与えられ、初期位置Psからタッチプローブ17の移動を開始して、終了位置Peで目標円軌道GR上に到達して速度veの等速円運動に移行する空間経路SR及び加減速パターンを生成するものとする。目標軌道が円弧軌道であっても、生成の方法は同様である。なお、ここでは説明を簡単にするため、目標円軌道GRの中心を座標系の原点Oと一致させているが、一般的には目標円軌道GRの中心は、座標系の原点Oに対して(x0,y0)だけオフセットしている。図1の3次元測定機10の場合、目標円軌道とは、例えばワーク12に形成された円形の孔の内径に基づく軌道などであり、この軌道にタッチプローブ17を滑らかに移行させるための経路が、ここにいう空間経路SRである。
【0021】
空間経路SR及び加減速パターンを設定するためには、初期位置Ps、終了位置Pe、曲線の形状等を定義する関数を決定する必要がある。
まず、この目標円軌道GR上での速度veでの等速円運動(目標角速度K)に移行するまでの空間経路SRを生成するため、初期位置Psを設定する。この初期位置Psを極座標系で(rs、θs)と表わす。ここで、rsは初期位置Psと原点Oとの間の距離であり(以下、初期半径という)、θsは、初期位置Psと原点Oとを結んだ線分が座標横軸(X軸)となす角度を示す(以下、初期設定角度という)。
初期位置Psを出発する時刻tsを、t=ts=0に設定する。また、この初期位置Ps(t=0)での速度vs(初期速度)、加速度αs(初期加速度)をいずれも0とする。
【0022】
この初期位置Psは、目標円軌道GRの半径roとの位置関係によって、図2に示すように、原点O上に存在する場合(Ps1)、目標円軌道GRの内側に存在する場合(Ps2)、目標円軌道GR上に存在する場合(Ps3)、目標円軌道GRの外側に存在する場合(Ps4)が考えられるが、ここでは、初期位置Psが、原点O以外の位置に設定される場合(Ps2,Ps3,Ps4)について説明する。
【0023】
空間経路SRの初期位置Psが設定されたら、次に、終了位置Peを決定する。この終了位置Peを極座標表示により(re、θe)と表わすとすると、reは目標円の半径roと等しい(re=ro)ので、空間経路SRの長さの決定に寄与するのは、角度θeである。本実施の形態では、このθeを設定する代わりに、初期位置Psを出発してから終了位置Peに到達するまでの時間teによりこのθeを決定している。図2は、θeを90度以下になるように時間teを設定した例、図3は、θeが360度を超える角度、例えばθe=1080度(3回転)になるように時間teを設定した例である。θeを大きい値(時間teを長くする)にすればするほど、より目標円軌道GRに滑らかに移行できるようになる。滑らかに移行できるということは、加工機の加工精度、測定機の測定精度を更に向上させることができることを意味する。逆に、θeを小さい値にする場合には、目標円軌道GRに移行する場合の滑らかさの度合が低下することになるが、目標円軌道GRに到達するまでの時間teは短縮化される。これら設定された初期位置Ps及び移動時間teは、コンピュータ40内の記憶手段に記憶される。
【0024】
次に、この初期位置Psを始点とし、終了位置Peを終点とする空間経路SRの形状及び加減速パターンを、XY直交座標の座標値X(t)、Y(t)の配列により決定する。ここで座標値X(t)、Y(t)は、時刻tにおける空間経路SR上の点Pを示すXY座標である。
X(t)、Y(t)により定義される点Pの運動は、原点O周りの渦巻き状の運動であるのでX(t)、Y(t)は次の〔数15〕で表現することができる。
【0025】
【数15】
【0026】
ここで、R(t)は、原点Oと点Pの間の距離、即ち渦巻き運動の半径の時間関数であり、最終的には目標円軌道の半径roに収束させるためのものである。また、W(t)は、円運動の角度の時間関数であり、最終的にはその傾きW(t)'が目標円軌道GRにおける等速円運動の角速度の値(目標角速度K)に収束するものである。以下、このX(t)、Y(t)の曲線を位置曲線と称する。図4(a)には、初期位置PsをXY座標で(0.5,0)とした場合のXYの位置曲線を実線で示している。破線で示しているのは、目標円軌道GR上を等速円運動する点のXY位置を示す曲線で、目標位置曲線と呼ぶ。
【0027】
また、点Pの速度は、X軸速度VX(t)とY軸速度VY(t)とに分けて、次の〔数16〕のように表わされる。以下、VX(t)、VY(t)の曲線を速度曲線と称する。図4(b)は、同(a)の位置曲線に対応するXYの速度曲線を示す図である。破線で示すのは、目標円軌道GR上を等速円運動する点のXY速度を示す曲線で、目標速度曲線と呼ぶ。
【0028】
【数16】
【0029】
また、点Pの加速度は、X軸加速度AX(t)とY軸加速度AY(t)とに分けて、次の〔数17〕のように表わされる。以下、AX(t)、AY(t)の曲線を加速度曲線と称する。また、目標円軌道GR上を等速円運動する点のXY加速度を示す曲線を目標加速度曲線と呼ぶ。
【0030】
【数17】
ただし、
【0031】
空間経路SRが目標円軌道GRに滑らかに接するには、これら位置曲線、速度曲線、加速度曲線が、それぞれ、目標円軌道GR上を等速円運動する点を示す目標位置曲線、目標速度曲線、目標加速度曲線に接する必要がある。すなわち、図4(a),(b)に示すように、XY軸の位置曲線及び速度曲線が、目標位置曲線及び目標速度曲線にそれぞれ滑らかに接することが肝要である。そのような制御を行うためには、上記R(t)、W(t)を適切に設定する必要がある。そこで、関数A(t)、B(t)を定義し、R(t)、W(t)を、これらの関数A(t)、B(t)により次のように表現する。
【0032】
【数18】
【0033】
図5(a)に、これら関数A(t),B(t)の一例を示す。また、図5(b)には関数R(t)を、図5(c)には関数W(t)をそれぞれ示す。
なお、A(t)、B(t)は、互いに同じ関数であっても構わない。これらの関数A(t),B(t)は、下記の条件を満たす上に凸な関数である。また、関数R(t)は、t=0からt=teにかけて、0〜1に滑らかに変化する関数となる。更に、関数W(t)は、t=0のときに0で、t=teでの傾きが一定となるような関数となる。
【0034】
【数19】
【0035】
曲線A(t)、B(t)としては、種々のものが使用可能である。
例えば、下記に示すのはスプライン関数の例である。このスプライン関数A(t)においては、A(0)=A(te)=0の条件を満たす。
【0036】
【数20】
【0037】
関数A(t)、B(t)の条件としては、より望ましくは、ts=0及びteにおいて、一次微分値A(0)'=A(te)'=B(0)'=B(te)'=0、及び二次微分値A(0)''=A(te)''=B(0)''=B(te)''=0となることである。
上述したスプライン関数A(t)の場合、その一次微分関数A(t)'、及び二次微分関数A(t)''は、次のように求められる。
【0038】
【数21】
【0039】
【数22】
【0040】
ここで、f(0)=f(te)=0であるから、一次微分値A(0)'=A(te)'=0、及び二次微分値A(0)''=A(te)''=0となる。したがって、上記スプライン関数A(t)は、望ましい関数であることが分かる。
【0041】
なお、関数W(t)は、円運動の角度の時間関数であり、図5(c)に示すように、最終的にはその傾きW(t)'が目標円軌道GRにおける等速円運動の角速度の値に収束するものである。但し、初期位置Psが原点Oに設定された場合には、t=0から一定の傾きの関数を用いてもかまわない。
【0042】
また、原点Oを初期位置Psとする場合、初期設定角度θsは任意の値となるので、加速中心が45°+90°・n(n=0、1、2、3)になるように、終了位置Peの角度θeを設定(すなわち、全体の加速時間teを選択)することが望ましい。実際の測定機や加工機では、X軸方向及びY軸方向にプローブ17を最大速度で移動させた場合、その合成速度としてX軸及びY軸に対して45°傾いた方向に最大速度が得られるからである。
【0043】
なお、上記の実施の形態では、関数A(t),B(t)としてスプライン関数を用いたが、この他の有理多項式を用いても良いし、ガウス曲線の一部を切り取ってなる曲線を使用することもできる。
次にガウス曲線の一部を切り取ってなる曲線を使用した例について説明する。
ここでは関数A(t),B(t)として、ガウス曲線の一部を切り取った、次の〔数23〕,〔数24〕で示す関数A(t)、B(t)により、上記の関数R(t)、W(t)を定義する。A(t)、B(t)は、同一の関数としても構わない。また、ガウス曲線f(x)の一部を切り取るようにしたのは、ガウス曲線f(x)は−∞から∞まで続く曲線であるため、そのままA(t)、B(t)として利用すると、上記〔数19〕に示す関係が得られないためである。
【0044】
【数23】
ただし、
(naは0から∞までの範囲の任意の実数)
【0045】
【数24】
ただし、
(nbは0から∞までの範囲の任意の実数)
【0046】
ka、xa、kb、xbの値を適当に選択することにより、〔数19〕に示す関係を得ることができる。すなわち、t=0、t=teで0となり、面積が1となるようにする。〔数23〕、〔数24〕に示すように、ka、xa、kb、xbの値を決定するのはna、nbである。このna、nbの選び方により、加速曲線A(t)、B(t)の滑らかさの度合が変化する。
【0047】
以上、発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において様々な変更、追加等が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る空間経路生成方法及び空間経路生成装置によれば、必要とされる加工又は測定精度、及び許容される加工又は測定時間に応じて空間経路を決定することができるので、自由度の高い空間経路生成方法を提供することができ、従来では不可能であった多回転の経路の生成も可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される三次元測定機の構成を示す図である。
【図2】 目標円軌道GRと、これに接する空間経路SRの例を示す図である。
【図3】 目標円軌道GRと、これに接する空間経路SRの別の例を示す図である。
【図4】 目標位置曲線に対する位置曲線及び目標速度曲線に対する速度曲線の例を示すグラフである。
【図5】 関数A(t)、B(t)、及びこれに基づいて生成した関数R(t)及び関数W(t)の例を示すグラフである。
【符号の説明】
10…三次元測定機、11…架台、12…ワーク、13…測定テーブル、14,15…支持アーム、16…X軸ガイド、17…タッチプローブ、18…筐体、20…NCコントローラ、30…プログラムメモリ、40…コンピュータ。
Claims (6)
- 制御対象を、初期位置Ps(rs、θs)(極座標表記)から半径roの目標円軌道又は目標円弧軌道に時間teで滑らかに移行させるまでの空間経路及びこの空間経路における前記制御対象の加減速パターンを生成する空間経路生成方法において、
前記目標円軌道又は目標円弧軌道の中心を(x0,y0)とする直交座標系で、時刻t=0から時刻t=teまでの各時刻tにおける前記制御対象の位置X(t),Y(t)が、
となるように、前記空間経路及び加減速パターンを生成する
ことを特徴とする空間経路生成方法。 - 前記関数A(t)、B(t)は、その一次微分関数及び二次微分関数のt=0及びt=teでの値が0であるとの条件を満たすものである請求項1に記載の空間経路生成方法。
- 前記関数A(t)、B(t)は,有理多項式である請求項1に記載の空間経路生成方法。
- 前記関数A(t)、B(t)は、スプライン関数である請求項1に記載の空間経路生成方法。
- 前記関数A(t)、B(t)は、ガウス曲線の一部を用いた次の式で表わされる関数である請求項1に記載の空間経路生成方法。
(naは0から∞までの範囲の任意の実数)
ただし、
(nbは0から∞までの範囲の任意の実数) - 制御対象を、初期位置Ps(rs、θs)(極座標表記)から半径roの目標円軌道又は目標円弧軌道に時間teで滑らかに移行させるまでの空間経路及びこの空間経路における前記制御対象の加減速パターンを生成する空間経路生成装置において、
前記初期位置Ps及び移動時間teのデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたデータに基づいて、前記目標円軌道又は目標円弧軌道の中心を(x0,y0)とする直交座標系で、時刻t=0から時刻t=teまでの各時刻tにおける前記制御対象の位置X(t),Y(t)が、
となるように、前記空間経路及び加減速パターンを生成する演算手段と
を備えたことを特徴とする空間経路生成装置。
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