JP4028217B2 - 検出装置の温度補償回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、検出用コイルのインピーダンス変化を検出することで物理量、例えば相対回転角度やトルク量などの変化を検出する検出装置の温度補償回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の検出用コイルは、例えば図5の断面図に示すように、中空の円筒状に形成されるケース11内に、絶縁磁性材からなるコア12,13と、交流電流が流された励磁コイル14,15とを有している。このケース11の円筒内部には、図示しない2つの磁性材ロータが所定のギャップをもって配置されている。この検出用コイルを用いた装置には、例えば特開2001−99680号公報に記載のような自動車のステアリングシャフトに作用するトルクの検出を行う相対回転角度検出装置が知られている。
【0003】
この検出装置においては、コア12,13と励磁コイル14,15と2つの磁性材ロータは磁気回路を構成しており、これらの部材内に誘導される渦電流の変動によって生ずる励磁コイル14,15のインピーダンス変化を測定することで、両ロータの相対回転角度を検出していた。また、励磁コイル14,15からのインピーダンス変化を検出して信号処理する信号処理回路やA/Dコンバータ等は、ケース11の外周上に付設されたプリント基板16に配置されていた。
【0004】
このような検出装置では、コイルの温度特性の変化が装置の検出精度に大きく影響することとなる。そこで、従来の検出装置では、このプリント基板16上に温度センサや温度補正用メモリのテーブルを配置して、温度センサで検出された温度情報に基づいて相対回転角度の補正を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来例では、コイルとプリント基板の設置位置が離れているので、温度センサは実際のコイルの温度変化を直接検出することができず、コイルの温度と温度センサによって検出された基板付近の温度とが異なっていると、正確な温度補正ができないという問題点があった。
【0006】
また、この従来例では、温度センサを使用しており、このような温度センサは一般的に高価であるため、検出装置の製作コストが高くなるという問題点もある。
【0007】
この発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、検出用コイルの温度補正を正確に行うことができる検出装置の温度補償回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明では、ある物理量の変化によってコイルに生じるインピーダンスの変化を検出する検出用コイルの温度補償を行う検出装置の温度補償回路において、前記インピーダンスの変化を検出する少なくとも1つの検出用コイルと、前記検出用コイルに直流成分の信号を供給する供給手段と、前記コイルと抵抗の分圧比によって前記直流成分を検出する検出手段と、電圧とコイル温度の関係を記憶する記憶手段と、前記検出した直流成分に対応したコイル温度を前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索したコイル温度に応じて前記検出用コイルで検出されたインピーダンス変化を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする検出装置の温度補償回路が提供される。
【0009】
この発明によれば、ある物理量の変化によってコイルに生じるインピーダンスの変化を検出する検出用コイルに直流成分の信号を供給し、コイルと抵抗の分圧比によって直流成分の信号を電圧値で検出し、この直流成分に対応したコイル温度によってインピーダンス変化を補正することで、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、温度センサを用いることなく検出用コイルの温度補正を正確に行う。
【0010】
この発明、上記発明において、前記検出装置では、前記検出用コイルは、抵抗とコンデンサに直列接続されて共振回路を構成し、該共振回路には直流成分を有するパルス信号が供給されており、前記供給手段は、前記コンデンサに並列接続されるスイッチ素子と、一定時間前記スイッチ素子をオン制御する切替制御部とを有し、前記スイッチ素子のオン制御によって、前記抵抗と検出用コイルに前記直流成分を有するパルス信号を流すことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、コンデンサに並列接続されるスイッチ素子を一定時間オン状態に制御することで、コンデンサを短絡して、抵抗と検出用コイルに直流成分を有するパルス信号を流すことで、コイルと抵抗の直流電圧の分圧比に対応したコイル温度によってコイルインピーダンスの補正を行う。すなわち、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、検出用コイルの温度補正を正確に行う。
【0012】
この発明、上記発明において、前記検出装置では、前記検出用コイルは、抵抗とコンデンサに直列接続されて共振回路を構成し、該共振回路にはパルス信号が供給されており、前記供給手段は、前記コンデンサに並列接続される第1のスイッチ素子と、直流成分の電流信号を前記抵抗と検出用コイルに供給する電流供給部と、前記パルス信号と前記電流供給部からの電流信号を切り替えて前記検出用コイルに供給する第2のスイッチ素子と、一定時間前記第1のスイッチ素子をオン制御するとともに、前記第2のスイッチ素子を電流供給部側に切り替える切替制御部とを有し、前記第1のスイッチ素子のオン制御および前記第2のスイッチ素子を前記電流供給部側に切り替え制御して、前記抵抗と検出用コイルに直流成分の電流信号を供給することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、コンデンサに並列接続される第1のスイッチ素子を一定時間オン状態に制御することで、コンデンサを短絡して、第2のスイッチ素子によって接続された電流供給部から一定時間抵抗と検出用コイルに直流成分の定電流を供給することで、コイルと抵抗の分圧比によって直流成分の信号を電圧値で検出し、この直流成分に対応したコイル温度によってインピーダンス変化を補正し、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、検出用コイルの温度補正を正確に行う。
【0014】
この発明、上記発明において、前記検出用コイルは、温度係数が大きい銅線からなることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、温度係数が大きい銅線からなる検出用コイルを用いることで、コイル温度に強い相関関係を有する直流電圧成分の変動を検出することで、検出用コイルの温度補正を正確に行う。
【0016】
この発明、ある物理量の変化によってコイルに生じるインピーダンスの変化を検出する検出用コイルの温度補償を行う検出装置の温度補償回路において、前記インピーダンスの変化を検出する少なくとも1つの検出用コイルと、前記検出用コイルと同一コア内に巻回されるダミーコイルと、前記ダミーコイルに直流成分の信号を供給する供給手段と、前記ダミーコイルと抵抗の分圧比によって前記直流成分を検出する検出手段と、電圧とコイル温度の関係を記憶する記憶手段と、前記検出した直流成分に対応したコイル温度を前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索したコイル温度に応じて前記検出用コイルで検出されたインピーダンス変化を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする検出装置の温度補償回路が提供される。
【0017】
この発明によれば、検出用コイルと同一のコア内にダミーコイルを巻回するとともに、このダミーコイルに供給手段から直流成分の低電圧を供給することで、ダミーコイルと抵抗の分圧比によって直流成分の信号を検出し、この直流成分に対応したコイル温度によってインピーダンス変化を補正し、検出用コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、アナログスイッチを用いることなく検出用コイルの温度補正を正確に行う。
【0018】
この発明、上記発明において、前記検出装置では、前記ダミーコイルは、抵抗と直列接続されており、前記供給手段は、直流成分の電圧信号を前記抵抗とダミーコイルに供給する電圧供給部を有することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、定電圧源から直流電圧成分を抵抗とダミーコイルに供給して、ダミーコイルと抵抗の分圧比によってこの直流電圧成分を電圧値で検出し、この直流成分に対応したコイル温度によってインピーダンス変化を補正し、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、検出用コイルの温度補正を正確に行う。
【0020】
この発明、上記発明において、前記ダミーコイルは、温度係数が大きい銅線からなることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、温度係数が大きい銅線からなるダミーコイルを用いることで、コイル温度に強い相関関係を有する直流電圧成分の変動を検出することで、検出用コイルの温度補正を正確に行う。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる検出装置の温度補償回路の好適な実施の形態を説明する。なお、以下の図において、図5と同様の構成部分に関しては、説明の都合上、同一符号を付記するものとする。
【0023】
(実施例1)
図1は、この発明にかかる検出装置の温度補償回路の実施例1における回路構成を示す構成図である。図において、検出装置20は、発振信号を発振する発振回路21と、分周回路22と、この分周された発振信号が印加される抵抗R1,R2と、抵抗R1と直列に接続される検出用コイル14およびコンデンサC1と、抵抗R2と直列に接続される検出用コイル15およびコンデンサC2と、このコンデンサC1,C2と並列に接続されるスイッチ23,24と、パルス信号を検出するパルス信号検出回路25,26と、信号の直流成分を検出する直流成分検出回路27,28と、パルス信号検出回路25,26、直流成分検出回路27,28からの信号をアナログ/デジタル変換するA/Dコンバータ29〜32と、入力するデジタル信号の信号処理を行う信号処理回路33と、温度補正用のデータを記憶する温度メモリテーブル34と、スイッチ23,24を一定時間オン状態にするタイマ35と、信号処理された信号を出力する出力回路36,37と、各回路に電源を供給する電源供給回路38とから構成されている。
【0024】
検出用コイル14,15の巻線は、温度係数が大きく、かつ温度に対する抵抗値が安定している銅線を用いる。この実施例では、例えば4300ppm/℃の特性を有する銅線を用いている。
【0025】
分周回路22は、発振回路21から発振される発振信号を分周して特定周波数、例えば100kHzのパルス信号を抵抗R1,R2を介して検出用コイルに印加している。この抵抗R1、検出用コイル14およびコンデンサC1と、抵抗R2、検出用コイル15およびコンデンサC2とは、並列に接続されて、2つの共振回路を形成しており、コンデンサC1,C2の他端は接地されている。
【0026】
スイッチ23,24がオフの場合、検出用コイル14,15には、パルス信号の印加によって交流電流が流れており、この検出用コイル14,15は、図示しないロータと協働して磁気回路を形成している。パルス信号検出回路25,26は、ロータに発生する渦電流の大きさに応じて、検出用コイル14,15に接続された分周回路22から入力するパルス信号の位相シフト量を検出している。すなわち、パルス信号検出回路25,26は、検出用コイル14,15両端のパルス信号の位相ずれ量を検出している。
【0027】
また、スイッチ23,24がオンの場合には、抵抗R1および検出用コイル14により分圧回路が形成され、さらに、抵抗R2および検出用コイル15により分圧回路が形成され、これら分圧回路に直流成分を有するパルス信号が流れることとなる。すなわち、スイッチ23,24のオンのタイミングで、コイル両端の電圧差の直流成分と抵抗両端の電圧差の直流成分との電圧比がコイルの温度に比例することとなる。この実施例では、抵抗R1,R2と検出用コイル14,15を分圧抵抗として用いて励磁電圧の信号の直流成分を分圧させて検出する。
【0028】
直流成分検出回路27,28は、一端が抵抗R1,R2と検出用コイル14,15間にそれぞれ接続されて、この直流成分の電圧を検出して、A/Dコンバータ29,30を介して信号処理回路33に出力している。
【0029】
図2に示すように、コイル両端の電圧差の直流成分は、このコイルの直流抵抗に比例し、コイルのインダクタンスと関係ないことは周知のことである。このコイルの直流抵抗値は、コイルの温度に比例するため、コイル両端の電圧差の直流成分は、コイルの温度と強い相関関係がある。この実施例の温度メモリテーブル34には、コイル両端の電圧差の直流成分と抵抗両端の電圧差の直流成分との比と、コイルの温度との関係を示すデータが記憶されるとともに、このコイル温度に対するパルス信号の位相ずれ量の補正データが記憶されている。
【0030】
タイマ35は、所定時間毎にアナログスイッチであるスイッチ23,24をオンに動作制御している。すなわち、検出用コイル14,15に印加されるパルス信号は、0〜5Vの信号で、その中に約2.5Vの直流成分を含んでいる。タイマ35は、例えば1分毎に1msecの間、スイッチ23,24をオンにして、抵抗、コイル、コンデンサからなる2つの共振回路の中からコンデンサの成分を排除し、励磁電圧信号のこの直流成分を検出用コイル14,15と抵抗R1,R2によって検出している。
【0031】
このような構成において、例えば水晶発振を行う発振回路21からは、高安定性を持つ13MHzのパルス信号を分周回路22で分周して100kHzのパルス信号を得ており、このパルス信号は2つの共振回路に印加される。この際、タイマ35の制御によってスイッチ23,24がオンの場合には、コンデンサC1,C2は短絡して、抵抗R1,R2および検出用コイル14,15には、パルス信号内の直流成分が流れ、直流成分検出回路27,28は、上述したごとくコイルと抵抗の電圧差の電圧比を求め、この電圧比の信号(実施例では、この信号は電圧値として表される)をA/Dコンバータ31,32を介して信号処理回路33に出力する。
【0032】
信号処理回路33では、入力された電圧値の信号から図2の温度データを検索して対応するコイル温度のデータを得て、さらにこのコイル温度のデータに対応するパルス信号の位相ずれ量の補正データを求め、この補正データを回路内部のメモリに記憶する。
【0033】
なお、このコイル温度のデータは、1分毎に更新されるので、信号処理回路33は、この対応する補正データを順次書き換えて保存している。また、このコイル温度のデータの更新時間は、上記の1分毎に限らず、例えば温度変動の激しいところに用いる場合には、これより短い更新時間に設定し、温度変動の比較的少ないところに用いる場合には、これより長い更新時間に設定することが可能である。
【0034】
次に、1msecが経過すると、タイマ35の制御によってスイッチ23,24がオフに切り替わる。この切り替えに伴って、コンデンサC1,C2によりパルス信号内の直流成分はカットされ、検出用コイル14,15には交流成分だけが流れ、パルス信号検出回路25,26は、発生する渦電流の大きさに応じたパルス信号の位相ずれ量を検出し、この位相ずれ量に対応する電圧値の信号として処理する。
【0035】
この信号は、A/Dコンバータ29,30を介して信号処理回路33に入力されており、信号処理回路33は、内部のメモリに保存した補正データに基づいてこの位相ずれ量に対応する電圧値の信号を補正して出力回路36,37を介して外部の例えば回転角度測定部などに出力する。なお、この出力回路36からは、パルス信号検出回路25の出力に対応した位相ずれ量のデータが出力し、出力回路37からは、パルス信号検出回路26の出力に対応した位相ずれ量のデータが出力しており、これらのデータに基づいて、回転角度測定部は相対回転角度を求めることができる。
【0036】
このように、この実施例では、励磁電圧の信号からコイル温度に対応した直流成分の信号を検出して補正データを求め、この補正データに基づいて、検出されたパルス信号の位相シフト量を補正するので、検出用コイルの温度補正を正確に行い、相対回転角度を精度良く測定することができる。
【0037】
また、この実施例では、励磁電圧からコイル温度に対応した直流成分を検出するので、従来のように温度センサや直流電源を設ける必要がなく、製作コストを低減することができる。
【0038】
参考例
図3は、この発明にかかる検出装置の温度補償回路の参考例における回路構成を示す構成図である。なお、以下の図において、図1と同様の構成部分に関しては、説明の都合上、同一符号を付記するものとする。
【0039】
図において、図1と異なる点は、定電流回路40と、分周回路22と定電流回路40の接続切り替えを行うスイッチ41とを設け、タイマ35によってスイッチ41を、一定時間定電流回路40側に切り替えて、分周回路22からのパルス信号供給に替えて、定電流回路40からの直流電流を抵抗R1,R2と検出用コイル14,15に供給するように構成した点である。
【0040】
この参考例では、タイマは、1分毎に1msecの間にスイッチ23、24をオン状態に制御するとともに、スイッチ41を定電流回路40側に接続させ、定電流回路40から直流電流を抵抗R1,R2と検出用コイル14,15に供給する。
【0041】
この参考例でも、実施例1と同様に、直流成分検出回路27,28は、コイルと抵抗の電圧差の電圧比を求め、この電圧比の信号をA/Dコンバータ31,32を介して信号処理回路33に出力することができ、信号処理回路33は、この電圧比の信号に基づいて、補正用の温度データを得ることができる。
【0042】
そして、1msecが経過して、スイッチ23,24,41が切り替わると、検出用コイル14,15には交流電流が流れ、信号処理回路33は、パルス信号検出回路25,26から入力されるパルス信号の位相ずれ量を温度データに基づいて補正する。
【0043】
このように、この参考例では、定電流回路からの直流成分の電流信号を検出して補正データを求め、この補正データに基づいて検出されたパルス信号の位相シフト量を補正するので、検出用コイルの温度補正を正確に行い、相対回転角度を精度良く測定することができる。
【0044】
また、この参考例では、定電流である直流成分の電流信号を検出用コイルに供給するので、温度変動に対する補正の精度が高くなり、さらに相対回転角度を精度良く測定することができる。
【0045】
(実施例
図4は、この発明にかかる検出装置の温度補償回路の実施例における回路構成を示す構成図である。図において、実施例1と異なる点は、検出用コイル14,15と同じコア12,13内に(図5参照)、温度計測用のダミーコイル42,43を巻回させるとともに、このダミーコイル42,43に定電圧回路44から定電圧を印加する点である。なお、このコイルを巻くときは、2本巻線を同時に巻いて、1本を検出用コイルに、もう1本を温度計測用コイルに設定すればよい。
【0046】
このダミーコイル42,43の心線は、検出用コイル14,15と隣り合わせて巻き付けられるため、両コイルの温度はほぼ同一と考えられる。この実施例では、このダミーコイル42,43の温度を検出することで、実施例1で示したスイッチ23,24を省くように設定した。
【0047】
この実施例では、直列接続される抵抗R3,R4とダミーコイル42,43を分圧抵抗として用いて、印加される定電圧を分圧させて、直流成分の電圧を直流成分検出回路27,28で検出する。
【0048】
直流成分検出回路27,28は、一端が抵抗R3,R4とダミーコイル42,43間にそれぞれ接続されて、この直流電圧成分を検出して、A/Dコンバータ29,30を介して信号処理回路33に出力している。
【0049】
信号処理回路33は、実施例1と同様に、入力された電圧値の信号からコイル温度のデータを得て、さらにこのコイル温度のデータに対応するパルス信号の位相ずれ量の補正データを求め、この補正データを回路内部のメモリに記憶することができる。そして、信号処理回路33は、この補正データに基づいて、検出されたパルス信号の位相シフト量を補正する。
【0050】
なお、この発明では、この実施例に限らず、例えばコイル温度検出用のダミーコイルの巻数を検出用コイルの巻数より少なくすることも可能であるし、またこのダミーコイルの線径をこの検出用コイルの線径よりも細くして温度抵抗値の変動を大きくすることも可能である。
【0051】
このように、この実施例では、検出用コイルと同一コア内に同時に巻回されたダミーコイルからコイル温度に対応した直流電圧成分を検出して補正データを求め、この補正データに基づいて、検出されたパルス信号の位相シフト量を補正するので、実施例1や参考例と同様に検出用コイルの温度補正を正確に行えるという効果を得ることができるとともに、コストの高いアナログスイッチやタイマを省略することができるので、製作コストを低減することができる。また、この実施例では、ダミーコイルを検出用コイルと同時に巻くだけなので、非常に簡単に検出装置を製造することができる。
【0052】
この実施例では、検出用コイルの温度を検出するのではなく、ダミーコイルの温度を検出して、この検出用コイルの温度と擬制するものであるが、このダミーコイルは、検出用コイルと隣り合わせて巻き付けられるため、両コイルの温度はほぼ同一と考えられるので、コイル温度の検出精度は実施例1,参考例に劣ることなく、高精度の温度検出および補正が可能であって、かつ製造が容易で安価であり、実用性が高いものである。
【0053】
この発明は、これら実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。これら実施例では、検出用コイルが2つの場合について説明したが、この発明はこれに限らず、検出用コイルが1つの場合であっても、複数の場合であっても同様の効果を得ることが可能である。
【0054】
また、この発明は、自動車のステアリングシャフトに作用するトルク検出に限らず、コイルを用いたある物理量の検出装置であれば、コイル温度に対する温度補償にこの検出用コイルの温度補償回路を適用することが可能である。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明では、ある物理量の変化によってコイルに生じるインピーダンスの変化を検出する検出用コイルに直流成分の信号を供給し、前記コイルと抵抗の分圧比によって直流電圧成分の信号を検出し、かつ当該直流電圧成分に対応したコイル温度によってコイルから検出されたインピーダンス変化を補正することで、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得るので、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、検出用コイルの温度補正を正確に行うことができる。
【0056】
また、この発明では、共振回路のコンデンサに並列接続される第1のスイッチ素子とともに、分周回路からのパルス信号と、電流供給部からの電流信号とを切り替えて検出用コイルに供給する第2のスイッチ素子を備え、前記第1のスイッチ素子を一定時間オン制御するときに、前記第2のスイッチ素子を前記電源供給部側に切り替え制御して検出用コイルに直流成分の信号を供給し、前記コイルと抵抗の分圧比によって直流電圧成分の信号を検出し、かつ当該直流電圧成分に対応したコイル温度によってコイルから検出されたインピーダンス変化を補正することで、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得るので、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、検出用コイルの温度補正を正確に行うことができる。
【0057】
また、この発明では、検出用コイルと同一コア内にダミーコイルを巻回するとともに、前記ダミーコイルに直流電圧成分に直流電圧成分を印加して、抵抗との分圧比で前記直流電圧成分を検出し、かつ当該直流電圧成分に対応したコイル温度によってコイルから検出されたインピーダンス変化を補正することで、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得るので、コイルの温度抵抗値を求めて温度データを得ることで、検出用コイルの温度補正を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる検出用コイルの温度補償回路の実施例1における回路構成を示す構成図である。
【図2】図1に示した温度メモリテーブルに記憶されている電圧比と温度の関係を示す図である。
【図3】 この発明にかかる検出装置の温度補償回路の参考例における回路構成を示す構成図である。
【図4】 この発明にかかる検出装置の温度補償回路の実施例における回路構成を示す構成図である。
【図5】従来の検出用コイルの断面を示す断面図である。
【符号の説明】
11 ケース
12,13 コア
14,15 検出用コイル(励磁コイル)
16 プリント基板
20 検出装置
21 発振回路
22 分周回路
23,24,41 スイッチ
25,26 パルス信号検出回路
27,28 直流成分検出回路
29〜32 コンバータ
33 信号処理回路
34 温度メモリテーブル
35 タイマ
36,37 出力回路
38 電源供給回路
40 定電流回路
42,43 ダミーコイル
44 定電圧回路
C1,C2 コンデンサ
R1〜R4 抵抗

Claims (5)

  1. ある物理量の変化によってコイルに生じるインピーダンスの変化を検出する検出用コイルの温度補償を行う検出装置の温度補償回路において、
    前記インピーダンスの変化を検出する少なくとも1つの検出用コイルと、
    前記検出用コイルに直流成分の信号を供給する供給手段と、
    前記コイルと抵抗の分圧比によって前記直流成分を検出する検出手段と、
    電圧とコイル温度の関係を記憶する記憶手段と、
    前記検出した直流成分に対応したコイル温度を前記記憶手段から検索する検索手段と、
    前記検索したコイル温度に応じて前記検出用コイルで検出されたインピーダンス変化を補正する補正手段とを備え、前記検出用コイルは、前記抵抗とコンデンサとに直列接続されて共振回路を構成し、該共振回路にはパルス信号が供給されており、
    前記供給手段は、前記コンデンサに並列接続されるスイッチ素子と、前記スイッチ素子を一定時間オン制御する切替制御部とを有し、
    前記スイッチ素子のオン制御によって、前記抵抗と前記検出用コイルとに前記直流成分を有するパルス信号を流すことを特徴とする検出装置の温度補償回路。
  2. 前記検出用コイルは、温度係数が大きい銅線からなることを特徴とする請求項に記載の検出装置の温度補償回路。
  3. ある物理量の変化によってコイルに生じるインピーダンスの変化を検出する検出用コイルの温度補償を行う検出装置の温度補償回路において、
    前記インピーダンスの変化を検出する少なくとも1つの検出用コイルと、
    前記検出用コイルと同一コア内に巻回されるダミーコイルと、
    前記ダミーコイルに直流成分の信号を供給する供給手段と、
    前記ダミーコイルと抵抗の分圧比によって前記直流成分を検出する検出手段と、
    電圧とコイル温度の関係を記憶する記憶手段と、
    前記検出した直流成分に対応したコイル温度を前記記憶手段から検索する検索手段と、
    前記検索したコイル温度に応じて前記検出用コイルで検出されたインピーダンス変化を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする検出装置の温度補償回路。
  4. 前記検出装置では、前記ダミーコイルは、前記抵抗と直列接続されており、
    前記供給手段は、直流成分の電圧信号を前記抵抗と前記ダミーコイルに供給する電圧供給部を有することを特徴とする請求項に記載の検出装置の温度補償回路。
  5. 前記ダミーコイルは、温度係数が大きい銅線からなることを特徴とする請求項またはに記載の検出装置の温度補償回路。
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