JP4027686B2 - 透析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液浄化した後に残留した血液を患者の体内に返血することができる透析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、血液回路は、患者から血液を採取する動脈側穿刺針が先端に取り付けられた動脈側血液回路と、患者に血液を戻す静脈側穿刺針が先端に取り付けられた静脈側血液回路とから主に成り、これら動脈側血液回路及び静脈側血液回路の基端をダイアライザなどの血液浄化器に接続して使用される。
【0003】
かかる血液浄化器は、血液を浄化するための血液浄化膜を内在し、該血液浄化膜を介して血液が流れる血液流路及び透析液が流れる透析液流路が形成されており、血液流路の血液導入口に動脈側血液回路の基端が、血液流路の血液導出口に静脈側血液回路の基端が接続される。
【0004】
また、血液浄化器の透析液流路における透析液導入口及び透析液導出口には、透析液を血液浄化器に供給し、血液浄化後の透析液を排出するための透析装置本体における透析液導入ライン及び透析液排出ラインがそれぞれ接続されている。尚、透析装置本体には、透析液導入ラインに透析液を供給する透析液供給源、及び除水ポンプなど各種構成要素が配設されている。
【0005】
動脈側血液回路には、その途中においてしごき型の血液ポンプを取り付けるための軟質樹脂から成る可撓性チューブが接続されるとともに、静脈側血液回路には、その途中において血液中の気泡を除去するドリップチャンバが接続されている。これにより、血液ポンプの動作で動脈側穿刺針から採取された血液は、血液浄化器に至り、血液浄化膜を介して透析液と接触せしめられ、老廃物が透析液側に流されるとともに、浄化後の血液はドリップチャンバにて除泡されつつ静脈側血液回路を通過して静脈側穿刺針から患者の体内に戻されて一連の透析治療が行われる。
【0006】
このような透析治療が終了した後、血液回路及び血液浄化器の血液流路内には血液が残留しているので、かかる血液を患者に戻す作業が必要である(このような作業を以下「返血」という。)。返血のための従来の方法として、例えば、特開2001−252352号公報に開示されたものが挙げられる。
【0007】
同公報には、静脈側血液回路における血液浄化器とドリップチャンバとの間に動脈側血液回路の先端を接続するための接続部材を設け、透析治療終了後の返血時に当該動脈側血液回路の先端を接続部材に接続する技術が開示されている。そして、血液ポンプを駆動させつつ血液浄化器に透析液を圧送し、血液浄化膜を介して血液流路側に当該透析液を流すことにより、血液回路及び血液浄化器内の血液を透析液に置換して返血が行われていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の返血方法においては、静脈側血液回路における血液浄化器とドリップチャンバとの間に、動脈側血液回路の先端を接続するための接続部材が設けられているので、以下の如き問題があった。即ち、接続部材は通常の透析時においても血液が流れる血液回路に接続された状態となっており、かかる接続部材内周面と血液回路内周面との間の接合部に段差が生じてしまうと、該段差によって血液の流れが妨げられて滞留してしまう虞があった。
【0009】
このような段差部における血液の滞留が生じると、その血液が凝固して血栓発生の原因となる可能性があり不具合を生じていた。また、通常、血液回路使用前には、血液回路及び血液浄化器内に生理食塩水などを流動させて洗浄するプライミング作業が行われるが、このプライミング時に上記段差部に気泡が残留して、その後の透析治療に悪影響を及ぼす虞もあった。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、透析治療時においては血液の滞留を回避することができるとともに、返血時において動脈側血液回路先端を静脈側血液回路に接続し得る透析装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、血液を浄化するための血液浄化膜を内在し、該血液浄化膜を介して血液が流れる血液流路及び透析液が流れる透析液流路が形成された血液浄化器に接続される血液回路であって、先端に穿刺針が取り付けられ、基端が前記血液流路における血液導入口に接続されるとともに、途中において血液ポンプが取り付け可能とされた動脈側血液回路と、先端に穿刺針が取り付けられ、基端が前記血液流路における血液導出口に接続されるとともに、途中において透明樹脂製のドリップチャンバが接続された静脈側血液回路とを有する血液回路を具備した透析装置において、前記ドリップチャンバの空気層側から延設された補助ラインと、該補助ラインの先端に設けられ、前記動脈側血液回路の先端に設けられた動脈側シャントコネクタ先端を液密に嵌合係止して接続可能なメス型コネクタから成る接続手段とを有し、血液浄化した後に当該血液回路及び前記血液浄化器内に残留した血液を患者の体内に戻す返血時、前記動脈側血液回路の先端を前記静脈側血液回路のドリップチャンバにおける空気層側から延設された前記補助ラインの接続手段に接続するとともに、前記血液ポンプを逆転駆動させつつ透析液流路内に透析液を圧送することにより前記血液浄化膜を介して当該透析液を血液流路及び血液回路内に流し、残留した血液を当該透析液に置換し得ることを特徴とする。
【0015】
請求項記載の発明は、前記動脈側血液回路の先端側にネジ形状を有するロックリングが取り付けられるとともに、前記接続手段が当該ロックリングのネジ形状と螺合して係止することにより、前記動脈側血液回路の先端を前記静脈側血液回路のドリップチャンバにおける空気層側に接続して成ることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本発明が適用される血液回路は、図1に示すように、動脈側血液回路1aと、静脈側血液回路1bとから主に成り、これら動脈側血液回路1a及び静脈側血液回路1bの基端がダイアライザ2(血液浄化器)の血液導入口2c及び血液導出口2dにそれぞれ接続され得るよう構成されている。
【0018】
ダイアライザ2は、図2に示すように、略筒状の筐体における両側面に血液導入口2c及び血液導出口2dが形成されるとともに、上面に透析液導入口2e及び透析液導出口2fが形成されたものである。筐体内には複数の中空糸膜3(血液浄化膜)が配設されており、該中空糸膜3内部が血液導入口2c及び血液導出口2dを連通して血液回路1中を流れる血液を流し得る血液流路2aを成している一方、中空糸膜3外周面と筐体との間の空間が透析液導入口2e及び透析液導出口2fを連通して透析装置本体4から供給された透析液を流し得る透析液流路2bを成している。
【0019】
また、中空糸膜3には複数の微少孔が形成されているため、血液が血液流路2aを通過し、透析液が透析液流路2bを通過する際、中空糸膜3を介して血液中の不要物(老廃物)が透析液側に透析除去することができるよう構成されている。尚、同図中符号2gは、中空糸膜3を血液導入口2cと液密に連通させる封止剤を示しており、かかる封止剤2gは血液導出口2d側にも設けられている。
【0020】
動脈側血液回路1aの先端には、図3に示すように、動脈側穿刺針aを接続可能な動脈側シャントコネクタ8が設けられているとともに、内周面にネジ形状9aを有するロックリング9が動脈側血液回路1aの先端側に取り付けられている。動脈側穿刺針aは、図4に示すように、略円錐形の取付体10における突端に取り付けられており、この取付体10の基端にはロックリング9のネジ形状9aと螺合し得るフランジ10aが形成されている。
【0021】
動脈側血液回路1a先端に動脈側穿刺針aを取り付けるには、動脈側シャントコネクタ8を取付体10の底部開口から挿通して嵌合させ、図5に示すように、ロックリング9を先端側に移動させた後にフランジ10aに対してネジ形状9aを螺合させて係止する。尚、静脈側血液回路1bの先端にも、上記と同様の静脈側シャントコネクタ11、静脈側穿刺針bが取り付けられた取付体13、及びロックリング12が配設されている。
【0022】
また、動脈側血液回路1aの途中には、しごき型の血液ポンプ5が取り付けられる軟質樹脂製可撓性チューブ6が接続されている。即ち、血液ポンプ5は、可撓性チューブ6をしごきつつ回転駆動することにより、動脈側穿刺針aから採取された血液を、血液回路1及びダイアライザ2内で流動させ、静脈側穿刺針bから患者の体内に戻す作用を奏するものである。
【0023】
透析装置本体4は、ダイアライザ2の透析液導入口2eに接続される透析液導入ライン4aと、透析液導出口2fに接続される透析液排出ライン4bを有しており、図示しないポンプにて透析液導入ライン4aを介してダイアライザ2内の透析液流路2bに透析液を供給するものであり、該透析液流路2bを通過した透析液が透析液導出口2fから透析液排出ライン4bへ排出されるよう構成されている。
【0024】
尚、透析装置本体4には、透析液排出ライン4bの一部をバイパスするバイパスラインが形成されており、該バイパスラインに除水ポンプが配設され、所望量の除水を行うことができるよう構成されている。
【0025】
静脈側血液回路1bの先端には、既述した静脈側シャントコネクタ11が設けられ、取付体13を介して静脈側穿刺針bが取り付けられるとともに、その途中において除泡のためのドリップチャンバ7が接続されたものである。このドリップチャンバ7は、内部に所定容量(10ml程度)の液体(血液)を収容し得る収容空間7cを有した透明樹脂製のチャンバから成り、図6に示すように、ダイアライザ2側から流れる血液を収容空間7c内に導入する導入口7aと、該収容空間7c内の血液を静脈側穿刺針b側へ流す導出口7bが形成されている。
【0026】
このうち導入口7aは、ドリップチャンバ7の上側に形成されるとともに、導出口7bはドリップチャンバ7の底面に形成されており、収容空間7c内における上部に空気層7dが生じ得るよう構成されている。尚、同図中符号14は、導出口7b側を覆ったメッシュを示しており、かかるメッシュ14によりドリップチャンバ7から導出される血液中の不純物を除去し得るよう構成されている。
【0027】
ここで、本実施形態におけるドリップチャンバ7の上端からは、収容空間7cの空気層7dに通じる補助ライン15が延設されている。この補助ライン15は、血液回路1を構成する可撓性チューブと略同質の樹脂材料から成り、先端には動脈側血液回路1aの先端を接続し得る接続手段16が形成されている。これら接続手段16及び補助ライン15は、ドリップチャンバ7の空気層側に形成された接続部を構成する。
【0028】
この接続手段16は、図7に示すように、両端が開口した筒状体16aの先端側にフランジ16bが成形された硬質樹脂(又は軟質樹脂であってもよい)から成るものであり、返血の際に、先端側の開口に動脈側シャントコネクタ8(取付体10及び動脈側穿刺針aを取り除いた状態)を挿通、嵌合させて接続し得るよう構成されている。その後、動脈側血液回路1a先端に配設されたロックリング9を筒状体16a側に移動させ、図8に示すように、接続手段16のフランジ16bにネジ形状9aを螺合させることにより、動脈側血液回路1a先端を接続手段16に係止し得るよう構成されている。
【0029】
次に、上記血液回路における作用について説明する。
図1において、通常の透析治療時では、動脈側穿刺針a及び静脈側穿刺針bを患者に穿刺し、血液ポンプ5及び透析装置本体4内のポンプを駆動させる。これにより、静脈側穿刺針aから採取された患者の血液は、動脈側血液回路1aを通ってダイアライザ2の血液導入口2cから血液流路2aに至る一方、透析液が透析液導入ライン4aを通って透析液導入口2eから透析液流路2bに至る。
【0030】
かかる血液流路2a内の血液と透析液流路2b内の透析液とが中空糸膜3を介して接触することにより、血液の老廃物が透析液側に移行して浄化される。浄化された血液は、血液導出口2dから静脈側血液回路1bに導出され、ドリップチャンバ7及び静脈側穿刺針bを介して患者の体内に戻される。尚、老廃物が混入した透析液は、透析液導出口2fから透析液排出ライン4bに排出される。このような一連の透析治療においては、補助ライン15先端の接続手段16には何も接続されておらず、血液の流路を構成していない。
【0031】
上記の如き透析治療が終了した後、返血を行うには、図9に示すように、静脈側穿刺針bを患者に穿刺した状態のまま、動脈側血液回路1a先端の動脈側穿刺針aを取り外して動脈側シャントコネクタ8を接続手段16に接続する。かかる接続は、既述の如く、動脈側シャントコネクタ8を筒状体16aの開口に嵌合した後、ロックリング9をフランジ16bに螺合、係止することにより行われる。
【0032】
上記接続が終了した後、透析装置本体4から透析液導入ライン4aからダイアライザ2に対して透析液を送りつつ透析液排出ライン4bを閉塞し、これにより透析液流路2b内における液圧を血液流路2a内よりも高くする。尚、血液ポンプ5は同図の如き駆動が行われている。すると、透析液流路2b内の透析液は、中空糸膜3を透過して血液流路2b内に流れ、血液導入口2c及び血液導出口2dの双方から導出される。かかる透析液の導出過程において、ダイアライザ2の血液流路2a内の残留血液が押し出され、透析液と置換される。
【0033】
静脈側血液回路1bに導出された透析液は、残留血液を押し出しながらドリップチャンバ7を介して静脈側穿刺針bに至る一方、動脈側血液回路1aに導出された透析液は、血液ポンプ5の送り作用により動脈側シャントコネクタ8及び接続手段16を介してドリップチャンバ7に至る。即ち、動脈側血液回路1aに導出された透析液と静脈側血液回路1bに導出された透析液との双方がドリップチャンバ7に導入され、そこから静脈側穿刺針bに至るのである。
【0034】
このような透析液の流動により、血液回路1内の残留血液が透析液と置換され、押し出された血液が静脈側穿刺針bを介して患者の体内に戻されるのである。ここで、ドリップチャンバ7には、その側面の導入口7aと上面の補助ライン15の双方から血液又は透析液が流入することとなって、流入方向が複数(2方向)となるので、ドリップチャンバ7内での血液又は透析液の滞留を抑制することができ、返血効率を向上させることができる。
【0035】
例えば、透析装置本体4からダイアライザ2に対して100(mL/分)で透析液を送った場合、その透析液が、動脈側血液回路1a側に70(mL/分)、静脈側血液回路1b側に30(mL/分)で流れるよう血液ポンプ5を駆動するのが好ましい。即ち、血液ポンプ5は、透析装置本体4からダイアライザ2に対する透析液の押し込み速度以下で運転する必要がある。勿論、この場合の静脈側穿刺針bに至る透析液は、動脈側血液回路1aの流量と静脈側血液回路1bの流量とを加えた100(mL/分)となる。
【0036】
また、通常、静脈側血液回路1bにおけるドリップチャンバ7より下流側には、患者の体内に気泡が投入されるのを防止するための気泡検出器が備えられているため、かかる気泡検出器を用いて返血時に気泡が患者側に至らないよう監視することができる。
【0037】
更に、当該気泡検出器の近傍に血液判別器を新たに接続し、該血液判別器を通過する液が血液から透析液に換わった時点で返血作業を終了するよう自動制御することができる。かかる血液判別器としては、光センサを用い、光の透過量や反射量の違いに基づいて血液と透析液(生理食塩水)との判別を行うものであっても、超音波を用い、音波の伝播速度の違いに基づいて判別を行うものであってもよい。
【0038】
上記実施形態によれば、ドリップチャンバ7の空気層7d側に動脈側血液回路1a先端を接続するよう構成されているので、血液が流れる血液回路に別途の接続手段を設けることがなく、透析治療時においては血液の滞留を回避することができ、血栓の生成を抑制することができる。即ち、通常の透析治療時においては、補助ライン15及び接続手段16は、血液が流れる主ラインを構成していないため、当該主ライン中に段差が生じず、血液の滞留を回避することができるのである。
【0039】
尚、プライミングの際にも生理食塩水が流れるラインを構成しないため、当該ラインに段差が生じず、気泡等が残留して、その後の透析治療に悪影響が及ぼされるのを回避することができる。また、返血時において、透析時と同じ方向でメッシュ14による濾過が行われるので、透析時にメッシュ14に付着した不純物などが返血時に患者の体内に流れてしまうのを防止することができるとともに、返血時に動脈側シャントコネクタ8が閉じられた状態となるため、血液回路1の廃棄時に、静脈側シャントコネクタ11を閉じるだけで、液漏れ対策ができ、廃棄の作業性を向上させることができる。
【0040】
更に、従来からドリップチャンバ上部に形成された静脈圧測定用ラインやレベル調整ラインを補助ラインとして使用することができ、製造コストを抑制することができる。また、補助ライン15先端に接続手段16が設けられているため、接続手段がドリップチャンバに固定されたものに比べ、当該接続手段16の向きを容易に調整することができ、動脈側血液回路1a先端を容易に接続させることができる。
【0041】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば補助ライン15のドリップチャンバ7に対する取り付けが当該ドリップチャンバ7の空気層7dとなれば、他の位置(例えばドリップチャンバ7の側面上部など)であってもよい。即ち、ドリップチャンバ7の空気層7d側に接続手段を設ければ、血液が流れる主ラインを構成しないため、上記効果が得られるのである。
【0044】
更に、本実施形態においては、動脈側血液回路1aにドリップチャンバが接続されていないものに適用されているが、当該ドリップチャンバが接続された血液回路において本発明を適用することもできる。その場合、透析治療時においてはダイアライザ2に血栓や気泡が流れるのを防止できるものの、返血時において動脈側のドリップチャンバの容積分だけ血液回路全体の容積が増し、返血時間や透析液の使用量が増加してしまうので、作業性向上の観点からは動脈側にドリップチャンバが接続されていないものを用いた方が好ましい。
【0046】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ドリップチャンバの空気層側に動脈側血液回路先端を接続するので、血液が流れる血液回路に別途の接続手段を設けることがなく、透析治療時においては血液の滞留を回避することができるとともに、返血時において動脈側血液回路先端を静脈側血液回路に接続することができる。
【0047】
また、返血時、動脈側血液回路の先端を静脈側血液回路のドリップチャンバにおける空気層側(即ち、透析治療時における主ラインを構成していないライン)に接続するので、当該主ライン中に段差が生じず、透析治療時における血液の滞留を回避することができる。
【0048】
また、請求項の発明によれば、ドリップチャンバの空気層側から延設した補助ラインの先端に接続手段を設けて接続部が形成されているので、従来からドリップチャンバ上部に形成された静脈圧測定用ラインやレベル調整ラインを補助ラインとして使用することができ、製造コストを抑制することができる。また、補助ライン先端に接続手段が設けられているため、接続手段がドリップチャンバに固定されたものに比べ、当該接続手段の向きを容易に調整することができ、動脈側血液回路先端を容易に接続させることができる。
【0049】
更に、請求項の発明によれば、動脈側シャントコネクタ先端を嵌合係止し得るメス型コネクタを用いるので、簡単な構成で動脈側血液回路先端を静脈側血液回路のドリップチャンバに接続することができる。
【0050】
請求項の発明によれば、接続手段が、従来から血液回路先端に取り付けられることが多いロックリングを螺合して係止するので、製造コストの上昇を抑制できるとともに、より確実に動脈側血液回路先端をドリップチャンバに接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る血液回路で通常の透析治療を行う状態を示す模式図
【図2】 本発明の実施形態に係る血液回路におけるダイアライザ(血液浄化器)を示す一部断面図
【図3】 本発明の実施形態に係る血液回路における動脈側血液回路先端に形成された動脈側シャントコネクタ及びロックリングを示す側面図
【図4】 本発明の実施形態に係る血液回路における動脈側血液回路先端に形成された動脈側シャントコネクタに動脈側穿刺針aを取り付けた状態を示す側面図
【図5】 本発明の実施形態に係る血液回路における動脈側血液回路先端に形成された動脈側シャントコネクタをロックリング9で係止した状態を示す側面図
【図6】 本発明の実施形態に係る血液回路における静脈側血液回路に配設されたドリップチャンバ及び接続部(補助ライン及び接続手段)を示す側面図
【図7】 本発明の実施形態に係る血液回路における接続手段に動脈側血液回路先端の動脈側シャントコネクタを接続した状態を示す側面図
【図8】 本発明の実施形態に係る血液回路における接続手段に動脈側血液回路先端の動脈側シャントコネクタを接続し、ロックリングで係止した状態を示す側面図
【図9】 本発明の実施形態に係る血液回路で返血を行う状態を示す模式
【符号の説明】
1…血液回路
1a…動脈側血液回路
1b…静脈側血液回路
2…ダイアライザ(血液浄化器)
2a…血液流路
2b…透析液流路
2c…血液導入口
2d…血液導出口
2e…透析液導入口
2f…透析液導出口
3…中空糸膜(血液浄化膜)
4…透析装置本体
4a…透析液導入ライン
4b…透析液排出ライン
5…血液ポンプ
6…可撓性チューブ
7…ドリップチャンバ
7a…導入口
7b…導出口
7c…収容空間
7d…空気
8…動脈側シャントコネクタ
9、12…ロックリング
10、13…取付体
11…静脈側シャントコネクタ
14…メッシュ
15…補助チューブ
16…接続手段
16a…筒状体
16b…フランジ
a…動脈側穿刺針
b…静脈側穿刺針

Claims (2)

  1. 血液を浄化するための血液浄化膜を内在し、該血液浄化膜を介して血液が流れる血液流路及び透析液が流れる透析液流路が形成された血液浄化器に接続される血液回路であって、先端に穿刺針が取り付けられ、基端が前記血液流路における血液導入口に接続されるとともに、途中において血液ポンプが取り付け可能とされた動脈側血液回路と、先端に穿刺針が取り付けられ、基端が前記血液流路における血液導出口に接続されるとともに、途中において透明樹脂製のドリップチャンバが接続された静脈側血液回路とを有する血液回路を具備した透析装置において、
    前記ドリップチャンバの空気層側から延設された補助ラインと、
    該補助ラインの先端に設けられ、前記動脈側血液回路の先端に設けられた動脈側シャントコネクタ先端を液密に嵌合係止して接続可能なメス型コネクタから成る接続手段とを有し、
    血液浄化した後に当該血液回路及び前記血液浄化器内に残留した血液を患者の体内に戻す返血時、前記動脈側血液回路の先端を前記静脈側血液回路のドリップチャンバにおける空気層側から延設された前記補助ラインの接続手段に接続するとともに、前記血液ポンプを逆転駆動させつつ透析液流路内に透析液を圧送することにより前記血液浄化膜を介して当該透析液を血液流路及び血液回路内に流し、残留した血液を当該透析液に置換し得ることを特徴とする透析装置。
  2. 前記動脈側血液回路の先端側にネジ形状を有するロックリングが取り付けられるとともに、前記接続手段が当該ロックリングのネジ形状と螺合して係止することにより、前記動脈側血液回路の先端を前記静脈側血液回路のドリップチャンバにおける空気層側に接続して成ることを特徴とする請求項記載の透析装置。
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