JP2001087381A - 新規体外循環システムおよびそれを用いた人工臓器補助システム - Google Patents

新規体外循環システムおよびそれを用いた人工臓器補助システム

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JP2001087381A
JP2001087381A JP26708099A JP26708099A JP2001087381A JP 2001087381 A JP2001087381 A JP 2001087381A JP 26708099 A JP26708099 A JP 26708099A JP 26708099 A JP26708099 A JP 26708099A JP 2001087381 A JP2001087381 A JP 2001087381A
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blood
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Kazumori Funatsu
和守 船津
Hiroyuki Ijima
博之 井嶋
Koji Nakazawa
浩二 中澤
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Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 脱血部1と送血部6との間に血漿分離器
4を設けた血液循環回路と、血漿分離器4により分離さ
れた血漿が循環して血漿分離器4と送血部6の間に流入
する血漿循環回路とを含む体外循環システムにおいて、
循環した血漿の一部を脱血部1と血漿分離器4の間に流
入させるためのバイパスがさらに設けられていることを
特徴とする体外循環システム。該血漿循環回路内に人工
臓器モジュール、特にハイブリッド型人工臓器モジュー
ル13が設置されてなる人工臓器補助システム。 【効果】 本発明の体外循環システムは、血漿バイパス
を設けることにより血漿交換速度を著しく向上させるこ
とを可能としたので、該システムを人工臓器補助システ
ムに利用することにより物質交換能が顕著に改善され、
臓器不全の治療に極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血漿交換速度が改
善された新規体外循環システム、並びに該体外循環シス
テムと人工臓器モジュールを組み合わせた人工臓器補助
システムに関する。より詳細には、本発明は、血液循環
回路と血漿循環回路の間にバイパスラインを設けること
により血漿交換速度を改善した体外循環システム、並び
に該体外循環システムの血漿循環回路内に肝細胞などの
機能細胞を含む人工臓器モジュールを組み込んだハイブ
リッド型人工臓器補助システムに関する。
【0002】
【従来の技術】人工肝臓、人工腎臓、人工膵臓等の人工
臓器は、急性および慢性の臓器障害に対する一時的な治
療法として期待されている。特に肝細胞を中空糸膜やポ
リウレタンフォーム(PUF)のような多孔質担体中に
充填したハイブリッド型人工肝臓の研究は盛んである。
【0003】ハイブリッド型人工肝臓を利用する治療法
としては、従来より血漿灌流法を基本技術とした体外循
環システムが知られている。このシステムは、血液が循
環する生体側回路と血漿が循環する人工肝臓モジュール
側回路から構成され、血漿分離器を介して物質交換を行
うというものである。したがって、両回路間での血漿交
換速度が治療効果に大きな影響を与える。
【0004】しかしながら、血液の約45%は血球成分
であるため、血漿分離器を介して高流量で血漿成分の分
離を行うと血球成分の破壊現象が起こる。そのため、従
来のシステムでは、血球成分の破壊を引き起こすことな
く血漿分離器から分離できる血漿成分の比率は、血漿分
離器中を流れる血液流量の約30%が限界であり、それ
以上両回路間の血漿交換速度を高めることはできなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、生体側回路と人工臓器モジュール側回路との間での
血漿交換速度が向上した新規な体外循環システム、並び
に該システム内にハイブリッド型人工臓器モジュールを
組み込んだ、物質交換能が改善された人工臓器補助シス
テムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、人工臓器モジュ
ール側回路を循環した血漿の一部を生体側回路の血漿分
離器の上流(すなわち、脱血部と血漿分離器の間)に流
入させるバイパス(以下、血漿バイパスともいう)を設
けることにより、血球成分量にもよるが、血漿分離器か
ら分離できる血漿成分の比率を血液流量の最大約100
%にまで増大させ得ることを見出した。すなわち、血漿
バイパスを設けることにより、血漿分離器から分離され
る血漿流量は、脱血部−血漿分離器間の血液流量の最大
30%流量と該バイパスの血漿流量との和として設定す
ることが可能となり、従来の循環システムに比べて血漿
交換速度が大幅に改善される。さらに、本発明者らは、
この血漿バイパスラインを含む血液循環システムの人工
臓器モジュール側回路内にハイブリッド型人工肝臓モジ
ュールを組み込んだ人工肝臓補助システムを肝不全動物
モデルに適用したところ、従来のシステムよりも高い肝
不全治療効果を得ることに成功して、本発明を完成する
に至った。
【0007】すなわち、本発明は以下の通りである。
1.脱血部と送血部との間に血漿分離器を設けた血液循
環回路と、該血漿分離器により分離された血漿が循環し
て血漿分離器と送血部の間に流入する血漿循環回路とを
含む体外循環システムにおいて、循環した血漿の一部を
脱血部と血漿分離器の間に流入させるためのバイパスが
さらに設けられていることを特徴とする体外循環システ
ム。2.上記体外循環システムの血漿循環回路内に、人
工臓器モジュール、特に、動物細胞を含むハイブリッド
型人工臓器モジュール、就中、肝細胞、腎細胞および膵
細胞からなる群より選択される1種または2種以上の細
胞を含むハイブリッド型人工臓器モジュールが設置され
てなる人工臓器補助システム。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の体外循環システムは、脱
血部と送血部との間に血漿分離器を設けた血液循環回路
と、該血漿分離器により分離された血漿が循環して血漿
分離器と送血部の間に流入する血漿循環回路とを含み、
且つ循環した血漿の一部を脱血部と血漿分離器の間に流
入させるためのバイパスがさらに設けられていることを
特徴とする。脱血部および送血部とは、それぞれ生体か
ら血液をシステム内に送り込む導入部およびシステム内
を循環した血液を生体に戻す導出部をいい、注射針やカ
テーテル等を通じて生体の血管に接続される。脱血部お
よび送血部が接続される血管は特に制限はなく、例え
ば、大腿静脈、上大静脈、大腿動脈等が挙げられる。ま
た、前腕部等に作られたシャントと呼ばれる動静脈接合
点を用いてもよい。脱血部および送血部が接続される血
管は、例えば同じ大腿動脈の近傍の位置であってもよい
し、大腿静脈と上大静脈というように離れた位置のもの
であってもよい。
【0009】脱血部と血漿分離器の血液導入部および血
漿分離器の血球成分導出部と送血部はそれぞれ管路で結
ばれる。管路としては従来の体外循環装置に使用される
材料を用いることができるが、管内壁に抗血栓性を有す
る生体適合性組成物がコーティングされたものが特に好
ましい。脱血部と血漿分離器の間にポンプ(血液循環ポ
ンプ)を置くことができ、血液速度を調節することがで
きる。血液循環ポンプと血漿分離器の間に血漿バイパス
ラインが合流し、生体から送られてきた血液と血漿循環
回路を循環した血漿の一部とが混合する。血漿バイパス
の合流部は単に管路を繋ぐだけでもよいが、ドリップチ
ャンバー様の構造にしておくのがより好ましい。
【0010】本発明において使用される血漿分離器は特
に制限されず、中空糸膜型血漿分離器、連続遠心分離装
置等の従来公知のいかなる血漿分離装置も使用すること
ができる。血漿分離器で分離された血漿は脱血漿部から
血漿循環回路に送られる。脱血漿部にポンプ(脱血漿ポ
ンプ)を設置することができ、血漿分離速度を調節する
ことができる。一方、血球成分および分離されなかった
血漿成分の混合物(以下、便宜的に単に血球成分という
場合もある)は血球成分導出部より送血部に送られる。
通常の血液は上述のようにその45%を固形成分である
血球成分が占めるために、血球成分を破壊することなく
分離することができる血漿(すなわち、脱血漿ポンプに
よる血漿速度)の比率の上限は血液流量(すなわち、血
液循環ポンプによる血液速度)の約30%にすぎない。
これに対し、本発明の循環システムによれば、循環した
血漿の一部がバイパスされて血漿分離器の上流で脱血部
から送られてくる血液と合流するために血液が希釈さ
れ、血漿分離器の血漿分離効率が向上する。すなわち、
本システムによれば、血液循環ポンプによる血液速度
(X)の最大約100%までは、脱血漿ポンプによる血
漿速度(Y)を、XのV%速度(但し、Vの上限値は3
0%)と血漿バイパスを通る血漿速度(Z)の和[すな
わち、Y=(V/100)X+Z]として設定すること
ができる。
【0011】血漿循環回路を構成する管路としては、上
記血液循環回路の管路に使用されるものと同様の材料か
らなるものが好ましく例示される。血漿循環回路を循環
した血漿は血漿分離器と送血部の間に合流するが、本発
明の循環システムにおいては、該合流点の上流に血漿バ
イパスの分岐が設けられており、一部の血漿は該分岐か
ら血漿バイパスを通って脱血部と血漿分離器の間に流入
する。血漿バイパスラインおよび血球成分と合流する血
漿循環ライン(送血漿部)のそれぞれにポンプを設置す
ることができ(それぞれ、血漿バイパスポンプおよび送
血漿ポンプという)、各ラインへの血漿速度の比を任意
に調節することができる。また、血漿バイパスポンプに
よる血漿速度(Z)と送血漿ポンプによる血漿速度
(W)の和が脱血漿ポンプによる血漿速度(Y)に一致
することが特に好ましい(すなわち、Y=Z+W)。こ
のとき血漿分離器から送出される血球成分速度はX+Z
−Y=X−Wとなるので、送血漿部に送られた血漿と血
球成分とが合流して送血部に送られる血漿/血球混合物
の速度はW+(X−W)=Xとなる。すなわち、脱血速
度と送血速度の収支を0とし、生体への負荷を最小限に
する。また、この場合、生体に戻される血球/血漿混合
物の成分比も生体の血液のそれに一致する。なお、送血
漿部に送られた血漿と血球成分の合流部は単に管路を繋
ぐだけでもよいが、ドリップチャンバー様の構造にして
おくのがより好ましい。
【0012】本発明のシステムは、血液循環回路および
血漿循環回路のそれぞれに回路内圧測定器を導入し、溶
血やライン破損等の危険回避を図ることがより好まし
い。
【0013】本発明の体外循環システムは、該システム
の血漿循環回路の脱血漿部と送血漿部および血漿バイパ
スの分岐との間に、人工臓器モジュールを組み込むこと
により、人工臓器補助システムとして好適に使用するこ
とができる。したがって、本発明はまた、上記体外循環
システムの血漿循環回路内に、人工臓器モジュールを組
み込んだ人工臓器補助システムを提供する。本発明の人
工臓器補助システムにおいては、血漿循環回路を人工臓
器モジュール側回路ということもある。一方、これに対
応して血液循環回路を生体側回路ということもある。
【0014】本発明の人工臓器補助システムに使用され
る人工臓器モジュールとしては、肝機能、腎機能、膵機
能等の各種臓器機能を代替できる人工臓器モジュールで
あれば特に制限されず、純人工的な装置(例えば、活性
炭やイオン交換樹脂による吸着またはポリアクリロニト
リル膜による透析・濾過を利用した人工肝、Kolff
型、Kiil型または中空糸型人工腎、インスリン持続
投与装置である人工膵島等)、純生物学的な代替臓器
(例えば、摘出肝、肝組織または肝細胞、摘出腎、腎組
織または腎細胞、摘出膵、膵組織、膵β細胞または単離
ラ島等)およびハイブリッド型人工臓器モジュール(例
えば、中空糸や多孔質担体に上記組織または細胞を播種
して培養した人工肝臓、人工腎臓、人工膵臓モジュール
等)のいずれの人工臓器モジュールも使用することがで
きる。
【0015】好ましくは、本発明の人工臓器補助システ
ムは、動物細胞を含むハイブリッド型人工臓器モジュー
ルを血漿循環回路内に含む。細胞の由来は哺乳動物であ
れば特に制限されず、例えば、ヒト、ヒヒ、ウシ、ウ
マ、ブタ、イヌ、ネコ等が挙げられるが、治療しようと
する生体と同種の細胞であることが好ましい。なお、血
漿循環回路内に免疫隔離膜を設置すれば、異種の細胞で
も問題はない。特に好ましい態様においては、本発明の
人工臓器補助システムは、肝細胞、腎細胞、あるいは膵
細胞を含むハイブリッド型人工臓器モジュールを血漿循
環回路内に含む。本発明において「細胞」とは、それを
含むハイブリッド型人工臓器が代替すべき臓器機能の全
部または一部を有する細胞および細胞集団を意味し、摘
出した臓器全体、その組織片、該組織片をコラゲナーゼ
等の酵素で処理して得られる初代細胞、該細胞を1ない
し数世代継代培養した継代細胞、樹立された株化細胞等
をすべて包含する。代替すべき臓器機能の効率を考慮す
れば初代細胞の使用がより好ましい。初代細胞の具体的
な調製方法については、例えば、特開平10−3367
1号公報、特開平11−76400号公報に記載の方法
を使用することができる。また、本発明において使用す
ることができる樹立細胞株の例としては、特公平7−4
6988号公報に例示される各種細胞株が挙げられる。
なお、通常、使用される細胞株は非自己(すなわち、同
種異系もしくは異種)の細胞であるから、脱血漿部のラ
イン中に免疫隔離膜を導入することが望ましい。
【0016】細胞を保持する担体としては、粒子状、多
孔質粒子状、繊維状、不織布状、スポンジ状等の担体が
例示されるが、好ましくは中空糸やPUF等の多孔質担
体である。中空糸担体の具体的な例としては、特開平1
0−33671号公報や特開平11−76400号公報
に記載の担体が挙げられる。また、多孔質担体の具体的
な例としては、特公平7−46988号公報に記載の担
体が挙げられる。これらの担体に細胞を播種・付着させ
る方法も上記文献に記載されている。細胞を播種したP
UF等の担体を適当な培地あるいは血漿に含浸または浸
漬するか、あるいは該担体を容器に入れて培地あるいは
血漿を灌流させることにより、担体中に固定された細胞
は自発的に球状組織体(スフェロイド)を形成して、細
胞が由来する組織・臓器の機能を高度に発現し、且つ該
機能を長期間維持することができるようになる。
【0017】1つの担体に保持される細胞は1種に限定
されず、2種以上の細胞、例えば肝細胞と腎細胞、膵β
細胞と単離ラ島等を組み合わせて混合培養することも可
能である。
【0018】モジュール内の細胞密度は、該モジュール
が人工臓器として十分な代替機能を果たすのに適当な程
度であれば特に制限はなく、また、担体の材質や形状、
細胞の種類、モジュール内を通る灌流液量等により変化
するが、例えば初代肝細胞の場合、好ましくは1.0×
106 〜1.0×109 細胞/cm3 担体であり、より
好ましくは5.0×106 〜2.0×107 細胞/cm
3 担体である。
【0019】細胞を播種・付着させた上記担体を血漿導
入部と血漿導出部を有するカートリッジ型等の容器に収
納し、血漿循環回路の脱血漿部側に血漿導入部を、送血
漿部側に血漿導出部を接続する。回路内に2つ以上の人
工臓器モジュールを接続することができ、該モジュール
は同じ機能細胞を含むモジュールであってもよいし、異
なる機能細胞を含むモジュール、例えば人工肝臓モジュ
ールと人工腎臓モジュール等の組み合わせであってもよ
い。また、これら複数のモジュールは直列に配列されて
も並列に配列されてもよい。
【0020】モジュール内の全細胞量は、治療すべき生
体の体重、対象臓器の重量、齢、機能不全の重篤度等に
よって、またモジュールの物質交換能の差によって変化
するが、例えば肝細胞の場合、血中アンモニア濃度の上
昇抑制および血糖値の維持のためには治療される生体肝
の約10%以上、さらに腎機能の維持や血中アンモニア
濃度の正常域での維持のためには生体肝の約30%以上
の肝細胞を使用することが好ましい。
【0021】したがって、108 細胞=1gで換算すれ
ば、例えば肝重量500gの肝不全ブタについて、細胞
密度1×107 細胞/cm3 担体の人工肝臓モジュール
を適用する場合、血中アンモニア濃度の上昇抑制および
血糖値の維持のためには該モジュールの容量を約0.5
L以上、さらに腎機能の維持や血中アンモニア濃度の正
常域での維持のためには該モジュールの容量を約1.5
L以上に設定することが好ましい。
【0022】上記の人工臓器モジュールの好適な容量お
よびモジュール内の細胞量を考慮すれば、モジュール内
の細胞が高機能発現を維持するためには、現実的には脱
血漿ポンプによる血漿速度よりもはるかに大量の血漿を
灌流させなければならない場合がある。したがって、脱
血漿部とモジュールとの間に液溜め(リザーバー)を設
けて血漿をプールし、該リザーバーからモジュール内の
細胞が高機能発現を維持するために十分な量の血漿を灌
流させ、モジュールから出た血漿の大部分(全灌流血漿
から血漿バイパスおよび送血漿部に流れる血漿量を差し
引いた、したがって、好ましくは脱血漿ポンプによる血
漿流量を差し引いた量)をリザーバーに戻す回路をさら
に設けることが好ましい。リザーバーとモジュールの間
にポンプ(血漿循環ポンプ)を設置することができ、モ
ジュール内を灌流する血漿流量を任意に設定することが
できる。
【0023】脱血漿部より人工臓器モジュールに送られ
た血漿がモジュール内を灌流することにより細胞(球状
組織体)からの有毒物質、アミノ酸、アンモニア等の除
去、アルブミン、血液凝固因子等の有用成分の生産など
の物質交換が行われる。物質交換を終えた血漿は人工臓
器モジュールの血漿導出部より送血漿部および血漿バイ
パスの分岐に送られる。該分岐の上流に微粒子除去フィ
ルターをさらに設けることが好ましい。該分岐で一部が
血漿バイパスに、残りが送血漿部に分かれる。送血漿部
に流れた血漿は送血部で血球成分と合流して生体に戻
り、一方バイパスされた血漿は血漿分離器の上流で脱血
部より送られてきた血液と合流して再度血漿分離器に流
入する。
【0024】本発明の人工臓器システムは、モジュール
内の細胞の培養条件を最適にするために、公知の各種付
属装置を設けることができる。例えば、人工臓器モジュ
ールに、あるいは該モジュールの上流にガス交換器を設
けて適当量のガスを供給することができる。供給される
ガスとしては、酸素、二酸化炭素、窒素等が挙げられ
る。酸素付加装置の具体的な例は特開平10−2348
50号公報に記載されている。また、モジュール内を灌
流する前後の血漿中の溶存酸素濃度およびpHをモニタ
ーするために、モジュールの血漿導入部および血漿導出
部に酸素電極およびpH電極をそれぞれ設置することも
できる。さらに、人工臓器モジュール側回路全体を一定
温度に制御するために、回路を恒温槽内に設置すること
もできる。
【0025】図1に本発明のハイブリッド型人工臓器補
助システムの好ましい実施態様の一例を示す。脱血部1
から血液循環ポンプ2により患者(生体)の血液を抜き
出して血漿分離器4に導き、血球成分と血漿成分とに分
離する。血液循環ポンプ2による血液速度は、十分な血
漿交換速度が得られ且つ生体への負荷が許容範囲と考え
られる約30〜約250ml/分に設定することが好ま
しい。
【0026】次いで血漿を脱血漿ポンプ7によりリザー
バー8に導く。分離された血漿は血漿循環ポンプ9によ
り、ガス交換器10、モジュール流入口酸素電極11、
pH電極12に導かれ、最適培養条件のコントロールが
行われる。モジュール流入口酸素電極11およびpH電
極12による情報が電極モニター19に表示され、制御
装置20およびガスコントローラ21を介してガスボン
ベ22よりガス交換器10に必要量のガスが供給され
る。ガスボンベ22としては酸素、二酸化炭素、窒素ボ
ンベ等が使用される。
【0027】次いで、血漿はハイブリッド型人工臓器モ
ジュール13に導かれてモジュール内の細胞と接触し、
物質交換が行われる。ハイブリッド型人工臓器モジュー
ル13等を含む血漿循環回路全体は恒温槽18内に設置
され、一定温度に制御される。
【0028】ハイブリッド型人工臓器モジュール13に
よる物質交換が行われた血漿はモジュール流出口酸素電
極14に導かれる。溶存酸素濃度を電極モニター19に
より表示することによって生存細胞の指標とする。モジ
ュール流出口酸素電極14により測定される溶存酸素濃
度は約0.5ppm以上であることが好ましく、約4p
pm以上であることがより好ましい。
【0029】次いで、血漿は微粒子除去フィルター15
に導かれ、送血漿ポンプ16と血漿バイパスポンプ17
によりその一部が血液循環回路に戻される。すなわち、
送血漿ポンプ16により送液される血漿は、血漿分離器
4の下流部にあるドリップチャンバー5に戻され、一
方、血漿バイパスポンプ17により送液される血漿は、
血漿分離器4の上流部にあるドリップチャンバー3に戻
される。送血漿ポンプ16と血漿バイパスポンプ17を
合わせた血漿速度を脱血漿ポンプ7の速度と一致するよ
うに設定し、送血漿ポンプ16と血漿バイパスポンプ1
7の血漿速度の比率は、送血漿ポンプ16による血漿速
度と血球成分速度とを合わせた血漿/血球混合物速度が
血液循環ポンプ2による血液速度と一致するように設定
する。
【0030】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、これらは単なる例示であって、本発明の範
囲を何ら限定するものではない。
【0031】実施例1 バイパス設置の有無による物質
交換速度の比較 図2に示すような、生体側回路と人工臓器モジュール側
回路に見立てたA回路とB回路を作製した。A回路内は
ブロモフェノールブルー(BPB;(株)ナカライテス
ク製)を28μg/mlの濃度で溶解させたBPB水溶
液1.3Lで満たし、B回路は2.3Lの純水のみで満
たした。血液循環ポンプ2の流量Xを80ml/分と
し、BPB溶液を循環させた。血漿分離器4は膜型血漿
分離器プラズマキュアーPS−11((株)クラレ
製)、微粒子除去フィルター15は膜型血漿分離器プラ
ズマキュアーPS−06((株)クラレ製)を使用し、
脱血漿ポンプ7の流量Yは60ml/分、送血漿ポンプ
16の流量Wと血漿バイパスポンプ17の流量Zはそれ
ぞれ20ml/分および40ml/分とした。また、B
回路中の血漿循環ポンプ9の流量Uは460ml/分と
した。リザーバーAおよびリザーバーBより10分毎に
それぞれ1mlサンプリングを行い、分光光度計
((株)日立製)を用いて590nmの吸光度を測定し
て、両リザーバー間のBPB濃度が平衡に達する時間を
検討した。対照実験として、バイパスラインがない以外
は上記と同様のA回路とB回路を作製した。対照実験で
は、血液循環ポンプ2の流量Xと血漿循環ポンプ9の流
量Uは上記と同様であり、脱血漿ポンプ7の流量Yと送
血漿ポンプ16の流量Wは、通常設定される流量Xの3
0%に相当する27ml/分とした。
【0032】バイパス設置の有無によるリザーバーAと
リザーバーBとの間のBPB濃度差の経時変化を図3に
示す。両回路間のBPB濃度が平衡に達する時間、すな
わちリザーバーAとリザーバーBとの間のBPB濃度差
が0近傍になる時間は、バイパスがない場合には約18
0分であるのに対し、バイパスが設置された場合は約1
20分であり、物質交換速度が1.5倍に向上すること
が示された。このことから、体外循環システム内にバイ
パスを設置することにより、システムの物質交換速度が
向上し、臓器不全患者に良好な治療効果を導き得ること
が示唆された。
【0033】実施例2 血漿バイパス設置の有無による
ハイブリッド型人工肝臓補助システムの物質交換能の比
較 図1に示す血漿バイパスを設置したハイブリッド型人工
肝臓補助システムを作製後、体重約25kg(肝重量約
550g)のブタを開腹し、門脈と下大静脈を吻合、肝
動脈を結紮して得た温虚血肝不全ブタモデルにこのシス
テムを適用し、生体と人工肝臓モジュール流入部との間
のアンモニア濃度差の経時変化を測定することによって
システムの物質交換能を検討した。ハイブリッド型人工
肝臓モジュール13には、直径6.5cm、長さ30c
m、容積1LのPUF/肝細胞スフェロイド充填層型モ
ジュールに、コラゲナーゼ灌流法により調製した初代ブ
タ肝細胞100g(1.0×1010細胞)を充填したも
のを2本用い、人工肝臓モジュール側回路内に並列に接
続した(血漿バイパスを有するハイブリッド型人工肝臓
補助システム)。温虚血肝不全ブタからの脱血部1は上
大静脈、送血部6は大腿静脈とし、血液循環ポンプ2の
流量Xは80ml/分とした。血漿分離器4は膜型血漿
分離器プラズマキュアーPS−11((株)クラレ
製)、微粒子除去フィルター15は膜型血漿分離器プラ
ズマキュアーPS−06((株)クラレ製)を使用し、
脱血漿ポンプ7の流量Yは60ml/分、送血漿ポンプ
16の流量Wと血漿バイパスポンプ17の流量Zはそれ
ぞれ20ml/分および40ml/分とした。また、モ
ジュール1本あたりの流量Uは460ml/分とした。
比較例として、図1において血漿バイパスを設置しない
以外は上記と同様の回路を作製し、直径5.2cm、長
さ18cm、容積0.4LのPUF/肝細胞スフェロイ
ド充填層型モジュールに初代ブタ肝細胞33g(3.3
×109 細胞)を充填したものを該回路内に2本接続し
たハイブリッド型人工肝臓補助システム(血漿バイパス
を有しないハイブリッド型人工肝臓補助システム)を構
築して、体重約25kgの温虚血肝不全ブタモデルに適
用した。血液循環ポンプ2の流量Xを120ml/分、
脱血漿ポンプ7の流量Yおよび送血漿ポンプの流量Wを
40ml/分とした。また、モジュール1本あたりの流
量Uは300ml/分とした。上記と同様、生体と人工
肝臓モジュール流入部との間のアンモニア濃度差を測定
し、システムの物質交換能を検討した。
【0034】血漿バイパス設置の有無による生体と人工
肝臓モジュール流入部との間のアンモニア濃度差の経時
変化を図4に示す。血漿バイパスを有しない場合、生体
と人工肝臓モジュールとの間のアンモニア濃度差は10
0μg/dl以上であるのに対し、血漿バイパスを設置
することによってその濃度差は40μg/dl以下とな
り、血漿バイパスを設置していない場合よりも良好な物
質交換が行われた。また、血漿バイパスの設置により、
血液循環流量を低くした状態、すなわち生体への体外循
環負荷を軽減した状態でも良好な治療効果が得られるこ
とが示された。これにより、血漿バイパスを設置したハ
イブリッド型人工肝臓補助システムは、システム内の良
好な物質交換と、生体への体外循環負荷を軽減した状態
での良好な治療効果をもたらし得ることが明らかとなっ
た。
【0035】実施例3 血漿バイパスを設置したハイブ
リッド型人工肝臓補助システムの性能評価 実施例2で示した血漿バイパスを設置したハイブリッド
型人工肝臓補助システムを作製後、同様の条件で体外循
環操作を行ってシステムの性能を評価した。また、同様
のシステムでモジュール内に肝細胞を含まないものを用
いて対照実験とした。本実施例では肝不全ブタへの供給
物質は電解質溶液による補液のみとし、温虚血肝不全モ
デル作製直後から人工肝臓適用実験と対照実験の間で治
療効果を比較した。
【0036】図5と図6に人工肝臓適用実験と対照実験
における血中アンモニア値と血糖値の経時変化を示す。
人工肝臓の適用によって、肝不全時に上昇する血中アン
モニア値は正常レベルに維持され、血糖値の維持効果も
みられた。さらに、人工肝臓適用実験は、対照実験に比
べて、延命、血圧の維持、尿排泄機能の維持等の治療効
果もみられ、本システムの有効性が示された。
【0037】
【発明の効果】本発明の体外循環システムは、血漿バイ
パスを設置することにより、従来のシステムに比べて血
漿交換速度を大きく向上させることが可能である。した
がって、本システムを用いた人工臓器補助システムでは
物質交換能が改善され、臓器不全患者の治療において極
めて有用である。さらに、血漿交換速度を向上させるこ
とにより患者から抜き取る血液流量を低減することがで
きるので、患者への負荷が軽減される点で大いに有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハイブリッド型人工臓器補助システム
の好ましい実施態様の一例を示す図である。
【図2】バイパス設置の有無による物質交換速度の検討
を行った循環システムの図である。
【図3】バイパス設置を有するおよび有しない循環シス
テムにおけるリザーバーAとリザーバーBのBPB濃度
差の経時変化を示す図である。
【図4】血漿バイパスを有するおよび有しないハイブリ
ッド型人工肝臓補助システムにおける生体と人工肝臓モ
ジュール流入部のアンモニア濃度差の経時変化を示す図
である。
【図5】血漿バイパスを有するハイブリッド型人工肝臓
補助システムの適用実験および対照実験における血中ア
ンモニア値の経時変化を示す図である。
【図6】血漿バイパスを有するハイブリッド型人工肝臓
補助システムの適用実験および対照実験における血糖値
の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
1 脱血部 2 血液循環ポンプ 3 脱血側ドリップチャンバー 4 血漿分離器 5 送血側ドリップチャンバー 6 送血部 7 脱血漿ポンプ 8 リザーバー 9 血漿循環ポンプ 10 人工肺(ガス交換器) 11 モジュール流入口酸素電極 12 pH電極 13 ハイブリッド型人工臓器モジュール 14 モジュール流出口酸素電極 15 微粒子除去フィルター 16 送血漿ポンプ 17 血漿バイパスポンプ 18 恒温槽 19 電極モニター 20 制御装置 21 ガスコントローラー 22 ガスボンベ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井嶋 博之 福岡県福岡市東区香椎駅東4丁目25−17 ミ・カーサ香椎205号 (72)発明者 中澤 浩二 福岡県福岡市東区筥松2丁目27−30 たけ し荘208号 Fターム(参考) 4C077 AA03 AA05 AA07 AA08 AA12 BB01 BB02 BB03 BB04 BB06 EE01 KK11 KK23 NN03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱血部と送血部との間に血漿分離器を設
    けた血液循環回路と、該血漿分離器により分離された血
    漿が循環して血漿分離器と送血部の間に流入する血漿循
    環回路とを含む体外循環システムにおいて、循環した血
    漿の一部を脱血部と血漿分離器の間に流入させるための
    バイパスがさらに設けられていることを特徴とする体外
    循環システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の体外循環システムの血漿
    循環回路内に人工臓器モジュールが設置されてなる人工
    臓器補助システム。
  3. 【請求項3】 該人工臓器モジュールが、動物細胞を含
    むハイブリッド型人工臓器モジュールである請求項2記
    載の人工臓器補助システム。
  4. 【請求項4】 該動物細胞が、肝細胞、腎細胞および膵
    細胞からなる群より選択される1種または2種以上の細
    胞である請求項3記載の人工臓器補助システム。
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