JP4026126B2 - サーバコンピュータ及び印刷システム - Google Patents

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    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F21/00Security arrangements for protecting computers, components thereof, programs or data against unauthorised activity
    • G06F21/60Protecting data
    • G06F21/606Protecting data by securing the transmission between two devices or processes
    • G06F21/608Secure printing

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーバコンピュータ及び印刷システムに関し、特に、印刷するデータのセキュリティを確保したプリンタを管理するサーバコンピュータ、及び、そのようなサーバコンピュータを有する印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、ネットワークを用いてプリンタを共有する印刷システムが、盛んに使用されるようになってきている。すなわち、1つのネットワークに、印刷クライアントとしてコンピュータを複数接続するとともに、例えば1台のプリンタをこのネットワークに接続することにより、複数の印刷クライアントからの印刷データを1台のプリンタが受け付けて、印刷を行うことができるようになってきている。
【0003】
このようなネットワークを用いた印刷システムにおいては、様々なユーザが、各印刷クライアントから印刷データをプリンタに送信し、印刷を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、印刷クライアントから送信された印刷データを、プリンタが無条件に印刷してしまうこととすると、ユーザが意図した場所に設置されていないプリンタであってもそのまま印刷がなされてしまうこととなる。特に、以前使用されていた場所から別な場所に移動されたプリンタの場合、ネットワーク上のアドレスであるIPアドレス等は変更されていないこともあることから、移動後の場所にあるプリンタで、送信した印刷データの印刷が行われてしまうこととなる。このような事態は、印刷データのセキュリティを確保したいユーザにとっては、望ましくない。
【0005】
さらには、印刷クライアントから送信された印刷データを、プリンタが無条件で印刷してしまうこととすると、本来そのプリンタで印刷する権限のない印刷クライアントからの印刷データまで、プリンタが印刷をしてしまうこととなる。この場合、そのプリンタで印刷できる印刷クライアントを制限できないこととなり、やはり好ましくない。特に、不正な意図をもって大量の印刷データを送信するユーザも存在し得ることを考えると、何らかの印刷制限を設ける必要がある。
【0006】
また例えば、会社のある部署で使用していたプリンタを別の部署に移動させて、さらに使用する場合もある。このような場合、これまでそのプリンタで印刷する権限を有していた印刷クライアントであっても、プリンタの移動をした後には、このプリンタで印刷する権限を与えたくないことがある。このような状況において、印刷クライアントからの印刷データを、プリンタ側で印刷しないようにする技術の必要性が認められる。
【0007】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、プリンタの設置されている位置情報に基づいて、印刷できる印刷データを制限することにより、印刷データ及びプリンタのセキュリティを確保した印刷システムを提供することを目的とする。また、プリンタの設置されている位置を特定するプリンタ位置に依存するプリンタ位置依存情報を、印刷クライアントのユーザに適切に提供することにより、ユーザの利便性を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る印刷システムは、
1又は複数のプリンタと、このプリンタを管理するためのサーバコンピュータとを有する印刷システムであって、
前記プリンタは、
当該プリンタが設置されている位置を特定するためのプリンタ位置を取得する、プリンタ位置取得手段と、
前記プリンタ位置取得手段が取得した前記プリンタ位置に依存するプリンタ位置依存情報を生成する、プリンタ情報生成手段と、
前記プリンタ情報生成手段で生成した前記プリンタ位置依存情報と、当該プリンタのセキュリティ確保の必要性の有無に関する情報であるセキュリティ情報とを、前記サーバコンピュータに提供する、第1プリンタ情報提供手段と、
を備え、
前記サーバコンピュータは、
前記プリンタから提供された前記プリンタ位置依存情報と前記セキュリティ情報とを格納する、プリンタ情報格納手段と、
印刷クライアントから前記プリンタの前記プリンタ位置依存情報を要求された場合に、前記プリンタ情報格納手段に格納されている前記プリンタの前記セキュリティ情報を検索し、前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求された前記プリンタが、セキュリティ確保の必要性のあるプリンタであるかどうかを判断する、セキュリティ判断手段と、
前記セキュリティ判断手段が前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求されたプリンタはセキュリティを確保する必要のあるプリンタであると判断した場合には、前記印刷クライアントから認証情報を取得し、前記認証情報と予め登録されている登録認証情報が合致すると判断した場合にのみ、前記プリンタ情報格納手段に格納されている、そのプリンタの前記プリンタ位置依存情報を前記印刷クライアントに提供し、前記セキュリティ判断手段が前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求されたプリンタはセキュリティを確保する必要のあるプリンタではないと判断した場合には、前記印刷クライアントの認証を行うことなく、前記プリンタ情報格納手段に格納されている、そのプリンタの前記プリンタ位置依存情報を前記印刷クライアントに提供する、第2プリンタ情報提供手段と、
を備え、
前記プリンタはさらに、
印刷クライアントから送信された印刷送信用データを受信する、印刷送信用データ受信手段と、
前記印刷送信用データ受信手段で受信した前記印刷送信用データが、前記プリンタ位置取得手段からその時点で取得したプリンタ位置と合致したものであるかどうかを判断する、判断手段と、
前記判断手段で前記印刷送信用データが前記プリンタ位置に合致したと判断した場合には、前記印刷送信用データに基づく印刷を実行し、前記判断手段で前記印刷送信用データが前記プリンタ位置に合致しないと判断した場合には、前記印刷送信用データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
この場合、前記プリンタ位置依存情報は、前記プリンタ位置取得手段が取得したプリンタ位置そのものであり、前記印刷クライアントは、印刷データに前記プリンタ位置依存情報を付加して前記印刷送信用データを生成し、これをプリンタに送信するようにしてもよい。
【0010】
一方、前記プリンタ位置依存情報は、前記プリンタ位置取得手段が取得したプリンタ位置を少なくとも含むパスフレーズを用いて作成された公開鍵であり、前記印刷クライアントは、印刷データを前記公開鍵で暗号化して前記印刷送信用データを生成し、これをプリンタに送信するようにしてもよい。
【0013】
また、前記プリンタ情報格納手段は、前記プリンタの機種を特定するためのプリンタ機種情報も格納しており、前記第2プリンタ情報提供手段は、前記プリンタ機種情報も、前記印刷クライアントに提供するようにしてもよい。
【0014】
また、前記プリンタ情報格納手段は、前記プリンタのネットワーク内のアドレスを特定するためのプリンタアドレス情報も格納しており、前記第2プリンタ情報提供手段は、前記プリンタアドレス情報も、前記印刷クライアントに提供するようにしてもよい。
【0015】
本発明に係るサーバコンピュータは、
1又は複数のプリンタを管理するためのサーバコンピュータであって、前記プリンタは、印刷クライアントから送信された印刷送信用データを受信するとともに、当該プリンタが設置されている位置を特定するためのプリンタ位置を取得し、前記印刷送信用データが前記プリンタ位置に合致したと判断した場合には、前記印刷送信用データに基づく印刷を実行し、前記印刷送信用データが前記プリンタ位置に合致しないと判断した場合には、前記印刷送信用データに基づく印刷を実行しないプリンタである、サーバコンピュータにおいて、
前記プリンタから、当該プリンタが設置されているプリンタ位置に依存するプリンタ位置依存情報と、当該プリンタのセキュリティ確保の必要性の有無に関する情報であるセキュリティ情報とを取得する、プリンタ情報取得手段と、
前記プリンタ情報取得手段が取得した前記プリンタ位置依存情報と前記セキュリティ情報とを格納する、プリンタ情報格納手段と、
印刷クライアントから前記プリンタの前記プリンタ位置依存情報を要求された場合に、前記プリンタ情報格納手段に格納されている前記プリンタの前記セキュリティ情報を検索し、前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求された前記プリンタが、セキュリティ確保の必要性のあるプリンタであるかどうかを判断する、セキュリティ判断手段と、
前記セキュリティ判断手段が前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求されたプリンタはセキュリティを確保する必要のあるプリンタであると判断した場合には、前記印刷クライアントから認証情報を取得し、前記認証情報と予め登録されている登録認証情報が合致すると判断した場合にのみ、前記プリンタ情報格納手段に格納されている、そのプリンタの前記プリンタ位置依存情報を前記印刷クライアントに提供し、前記セキュリティ判断手段が前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求されたプリンタはセキュリティを確保する必要のあるプリンタではないと判断した場合には、前記印刷クライアントの認証を行うことなく、前記プリンタ情報格納手段に格納されている、そのプリンタの前記プリンタ位置依存情報を前記印刷クライアントに提供する、プリンタ情報提供手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
なお、本発明は、サーバコンピュータを制御するための制御方法、又は、印刷システムを制御するための制御方法として実現することもできる。さらには、そのようにサーバコンピュータ、又は、印刷システムを制御するためのプログラムやそのプログラムを記録した記録媒体として実現することもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る印刷システムは、少なくとも、プリンタが設置されている位置を表すプリンタ位置情報を予めサーバコンピュータのプリンタデータベースに登録しておき、印刷クライアントのユーザがプリンタ位置情報を取得しようとする際には、このサーバコンピュータからプリンタ位置情報を取得できるようにしたものである。そしてこれにより、ユーザが自分の印刷したいプリンタのプリンタ位置情報を容易に取得することができるようにしたものである。より詳しくを、以下に説明する。
【0018】
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る印刷システムの構成を説明する。図1は、本実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0019】
この図1に示すように、本実施形態に係る印刷システムは、ネットワーク10に接続された印刷クライアント20、22と、同じくネットワーク10に接続されたプリンタ30、32、34、36と、サーバコンピュータSCとを備えている。本実施形態においては、ネットワーク10は、TCP/IP(transmission control protocol/internet protocol)を用いたインターネットにより構成されている。但し、ネットワーク10の態様は、インターネットに限るものではなく、例えば、イーサーネット等のLANにより構成されていてもよい。
【0020】
印刷クライアント20、22は、例えば、ホストコンピュータやパーソナルコンピュータと呼ばれる各種のコンピュータにより構成されている。本実施形態では、特に印刷クライアント20、22は、印刷データを含んでいる印刷送信用データを生成し、この印刷送信用データをネットワーク10を介してプリンタ30〜36のいずれかに送信する。このネットワーク10に接続される印刷クライアントの台数は任意であり、1台でもよく、複数台でもよい。また、この印刷クライアントは、コンピュータに限られるものではなく、例えば、撮影した画像を印刷する必要のあるデジタルカメラや、印刷画像データをコンテンツとして蓄積してあるコンテンツサーバ等でもよい。
【0021】
また本実施形態においては、プリンタ30〜36はいわゆるネットワークプリンタである。本実施形態においては、特にプリンタ30〜36は、印刷送信用データを印刷クライアント20及び/又は印刷クライアント22から受信し、この印刷送信用データに含まれているプリンタ位置情報と、現在のプリンタ位置情報とが一致した場合にのみ、その印刷送信用データに含まれている印刷データの印刷を行う。
【0022】
本実施形態においては、プリンタ30〜36は、ネットワーク10に直接接続されており、各プリンタ30〜36は固有のネットワークアドレスを有している。したがって、印刷クライアント20、22は、このネットワークアドレスを指定することにより、印刷送信用データをプリンタ30〜36のいずれかに送信することができる。
【0023】
また本実施形態においては、プリンタ30、32は、セキュリティが確保された部屋に設けられており、例えば、入退室できる者が制限されている印刷ルームに設けられている。このため、プリンタ30、32で印刷した印刷物は限られた者しか取得したり、見たりすることができない。また、プリンタ30、32で印刷できる権限を有するユーザは限られている。
【0024】
一方、プリンタ34、36は、セキュリティの確保されていない部屋に設けられており、例えば、何人も自由に出入りできるエントランスホールに設けられている。このため、プリンタ34、36で印刷した印刷物は、誰かに見られてしまう可能性がある。また、プリンタ34、36で印刷できる権限を有するユーザは制限されていない。
【0025】
なお、この図1においては、プリンタ30〜36は、ネットワーク10に直接接続されているが、プリンタサーバを介して接続するようにしてもよい。また、このネットワーク10に接続されるプリンタの台数は任意であり、1台でもよく、複数台でもよい。
【0026】
サーバコンピュータSCは、プリンタ30〜36を管理するコンピュータである。詳しくは後述するが、特に本実施形態においては、サーバコンピュータSCは、少なくともプリンタ30〜36のネットワークアドレス、プリンタ機種情報、プリンタ位置情報、セキュリティ情報、及び、設置場所情報を、各プリンタ毎に保持して管理している。
【0027】
図2は、プリンタ30の内部構成を説明するためのブロック図である。なお、プリンタ32〜36の内部構成もプリンタ30と同様である。
【0028】
この図2に示すように、プリンタ30は、CPU(Central Processing Unit)40と、RAM(Random Access Memory)42と、ROM(Read Only Memory)44とを備えており、これらは互いに内部バス46を介して接続されている。また、この内部バス46には、通信用のインターフェース48が接続されており、この通信用のインターフェース48を介して、上述したネットワーク10にプリンタ30が接続されている。さらに、内部バス46には、インターフェース50が接続されており、このインターフェース50には印刷エンジン52が接続されている。
【0029】
また、内部バス46には、位置検出部54が接続されている。この位置検出部54は、プリンタ30が設置されている位置を特定する機能を有する。本実施形態においては、例えば、GPS(global positioning system)により構成されており、このプリンタ30が設置されている位置の緯度、経度、高度が特定できるようになっている。現時点におけるGPSの精度は、緯度、経度、高度において、それぞれ±10m程度であると言われている。
【0030】
但し、この位置検出部54は、GPSを用いた構成に限らず、例えば、無線LANによりこのプリンタ30がネットワーク10に接続されている場合には、このプリンタ30が収容されている無線基地局に基づいて、プリンタ30の位置を特定するようにしてもよい。或いは、PHS(Personal Handyphone System)などの移動体通信技術を利用して、プリンタ30の位置を特定するようにしてもよい。
【0031】
さらに本実施形態に係るプリンタ30は、内部バス46に接続されたEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)56を不揮発性半導体記憶装置として、備えている。このEEPROM56に格納された情報は、プリンタ30の電源をオフにした場合でも、保持されることになる。
【0032】
図3は、印刷クライアント20の内部構成を説明するためのブロック図である。なお、本実施形態においては、印刷クライアント22の内部構成も印刷クライアント20と同様である。
【0033】
この図3に示すように、本実施形態に係る印刷クライアント20は、コンピュータ本体60とディスプレイ62とを備えて構成されている。
【0034】
コンピュータ本体60は、CPU64と、RAM66と、ROM68とを備えており、これらは互いに内部バス70を介して接続されている。また、この内部バス70には、通信用のインターフェース72が接続されており、この通信用のインターフェース72を介して、上述したネットワーク10に印刷クライアント20が接続されている。
【0035】
さらに、内部バス70には、インターフェース74が接続されており、このインターフェース74には大容量記憶装置であるハードディスク76が接続されている。また、内部バス70には、インターフェース78が接続されており、このインターフェース78から延びるケーブル80を介して、上述したディスプレイ62が接続されている。
【0036】
図4は、サーバコンピュータSCの内部構成を説明するためのブロック図である。この図4に示すように、本実施形態に係るサーバコンピュータSCは、コンピュータ本体90とディスプレイ92とを備えて構成されている。
【0037】
コンピュータ本体90は、CPU94と、RAM96と、ROM98とを備えており、これらは互いに内部バス100を介して接続されている。また、この内部バス100には、通信用のインターフェース102が接続されており、この通信用のインターフェース102を介して、上述したネットワーク10にサーバコンピュータSCが接続されている。
【0038】
さらに、内部バス100には、インターフェース104が接続されており、このインターフェース104には大容量記憶装置であるハードディスク106が接続されている。また、内部バス100には、インターフェース108が接続されており、このインターフェース108から延びるケーブル120を介して、上述したディスプレイ92が接続されている。
【0039】
このサーバコンピュータSCのハードディスク106には、上述したプリンタ30〜36のプリンタ情報を格納するデータベースが形成される。図5は、ハードディスク106にデータベースとして形成されるプリンタ情報テーブルTB10の構成を示す図である。
【0040】
この図5に示すように、プリンタ情報テーブルTB10は、データ項目として、ネットワークアドレスT10と、プリンタ機種情報T12と、プリンタ位置情報T14と、セキュリティ情報T16と、設置場所情報T18とを備えている。ネットワークアドレスT10には、このサーバコンピュータSCが管理する各プリンタのネットワークアドレスが格納される。プリンタ機種情報T12には、各プリンタの機種を特定する情報が格納される。プリンタ位置情報T14には、各プリンタの設置されている位置を示すプリンタ位置情報が格納される。セキュリティ情報T16には、各プリンタのセキュリティの有無が格納される。設置場所情報T18には、各プリンタの設置されている場所を特定するための名称が格納される。
【0041】
本実施形態においては、各データ項目T10〜T18に格納されるデータは、各プリンタから、このサーバコンピュータSCにネットワーク10を介して送信されてくるデータである。すなわち、図4及び図5に示すように、本実施形態においては、プリンタ30、32はセキュリティの確保された印刷ルームPRに設けられており、プリンタ34、36はセキュリティの確保されていないエントランスホールEHに設けられている。そして、各プリンタ30〜38のプリンタ情報のうち、ネットワークアドレス、プリンタ機種情報、セキュリティ情報、及び、設置場所情報については、各プリンタの管理者が予めプリンタ自体に登録している。すなわち、プリンタ管理者は、プリンタ毎に、ネットワークアドレス、プリンタ機種情報、セキュリティ情報、設置場所情報を、予め登録する。このプリンタ管理者が登録した情報は、例えばEEPROM56に格納されて、不揮発的に保持される。無論、プリンタ管理者が登録した情報を格納する場所は、EEPROM56に限るものではない。また、プリンタ位置情報については、位置検出部54から取得する。
【0042】
各プリンタ30〜36は、所定のタイミングで、自らのプリンタ情報をサーバコンピュータSCに送信するので、サーバコンピュータSCは、受信したプリンタ情報をプリンタ情報テーブルTB10に格納する。図5に示したプリンタ情報テーブルTB10の例においては、上から順に、プリンタ30、32、34、38のプリンタ情報が格納されている。
【0043】
次に、本実施形態に係る印刷システムにおいて、例えば、印刷クライアント20のユーザがプリンタ30で印刷を行う場合の処理を、概略的に説明する。
【0044】
この場合、印刷クライアント20のユーザは、サーバコンピュータSCから、印刷しようとしているプリンタ30のプリンタ情報を取得する。ここでは、印刷クライアント20のユーザは、プリンタ30のネットワークアドレスとプリンタ位置情報とプリンタ機種情報とを取得するものとする。但し、プリンタ30はセキュリティのあるプリンタであるので、サーバコンピュータSCは、印刷クライアント20に認証情報を要求し、この認証情報が一致した場合にのみ、プリンタ30のプリンタ情報を印刷クライアント20に提供する。
【0045】
続いて、印刷クライアント20のユーザは、印刷するべきデータを作成し、印刷クライアント20に対してプリンタ30を指定して印刷を指示する。図6は、この際に印刷クライアント20が生成する印刷送信用データD10のデータフォーマットを説明する図である。
【0046】
この図6に示すように、印刷クライアント20は、印刷データD14に、取得したプリンタ位置情報D12を付加して、印刷送信用データD10を生成する。ここで、印刷データD14は、プリンタ30で印刷エンジン52を駆動した印刷を行うのに必要となる本来の印刷データを示している。なお、印刷送信用データD10は、この図6に示したプリンタ位置情報D12及び印刷データD14以外のデータを含んでいてもよい。
【0047】
本実施形態においては、印刷クライアント20は、印刷送信用データD10全体を暗号化するが、必ずしも暗号化する必要はない。そして、印刷クライアント20は、この印刷送信用データD10を、ネットワーク10を介してプリンタ30に送信する。
【0048】
この印刷送信用データD10を受信したプリンタ30は、図2に示すように、この受信した印刷送信用データD10をRAM42に一旦格納する。そして、プリンタ30は、この暗号化された印刷送信用データD10を復号して、印刷送信用データD10に含まれているプリンタ位置情報D12を取得する。また、プリンタ30は、この時点におけるプリンタ30のプリンタ位置情報を位置検出部54から取得する。続いて、プリンタ30は、印刷送信用データD10に含まれていたプリンタ位置情報D12と、この時点におけるプリンタ位置情報とが一致するかどうかを判断し、両者が一致する場合には、印刷送信用データD10に含まれている印刷データD14を、印刷エンジン52に送信して印刷を行い、両者が一致しない場合には、印刷データD14の印刷は行わない。
【0049】
次に、上述した処理を実現するために、プリンタ30〜36、サーバコンピュータSC、及び、印刷クライアント20、22で実行される処理を詳しく説明する。まず、プリンタ情報をサーバコンピュータSCに登録する場合における、プリンタ30〜36及びサーバコンピュータSCの処理について、詳しく説明する。
【0050】
図7は、プリンタ30〜36で実行されるプリンタ登録要求処理を説明するフローチャートである。このプリンタ登録要求処理は、プリンタ30〜36のROM44に格納されているプリンタ登録要求プログラムをCPU40が読み込んで実行することにより実現される処理である。また、このプリンタ登録要求処理は、例えばプリンタ30〜36の電源が投入された際に自動的に起動される処理である。但し、プリンタ30〜36は、電源投入後も、このプリンタ登録要求処理を、所定間隔(例えば1日1回)で自動的に実行するようにしてもよい。なお、ここでは、プリンタ30からサーバコンピュータSCにプリンタ情報を送信して登録する場合を想定して説明する。
【0051】
図7に示すように、このプリンタ登録要求処理においては、まずプリンタ30は、サーバコンピュータSCに接続する(ステップS10)。本実施形態においては、プリンタ30は、SSL(secure socket layer)通信により秘密性を確保して、サーバコンピュータSCと接続を確立する。
【0052】
次に、プリンタ30は、認証情報をサーバコンピュータSCに送信する(ステップS12)。本実施形態においては、プリンタを識別するためのプリンタIDと、パスワードとを、サーバコンピュータSCに送信する。続いて、プリンタ30は、サーバコンピュータSCからその認証結果を受信するので、この認証結果が認証一致通知であるかどうかを判断する(ステップS14)。
【0053】
認証結果が認証一致通知である場合(ステップS14:Yes)には、プリンタ30は、位置検出部54からプリンタ位置情報を取得する(ステップS16)。このプリンタ位置情報が、本実施形態におけるプリンタ位置に依存したプリンタ位置依存情報を構成する。
【0054】
続いて、プリンタ30は、例えばEEPROM56に格納されているプリンタ情報を取得する(ステップS18)。すなわち、プリンタ30は、自らのネットワークアドレス、プリンタ機種情報、セキュリティ情報、及び、設置場所情報を取得する。そして、これらプリンタ位置情報、ネットワークアドレス、プリンタ機種情報、セキュリティ情報、及び、設置場所情報を、プリンタ情報として、サーバコンピュータSCに送信する(ステップS20)。これにより、本実施形態に係るプリンタ登録要求処理が終了する。
【0055】
一方、ステップS14で、受信した認証結果が認証一致通知でないと判断した場合(ステップS14:No)、つまり、受信した認証結果が認証不一致通知であると判断した場合には、プリンタ情報を送信することなく、このプリンタ登録要求処理を終了する。
【0056】
次に、図8に基づいて、プリンタ30〜36のプリンタ登録要求処理に対応して、サーバコンピュータSCで実行されるプリンタ登録受付処理について説明する。この図8は、サーバコンピュータSCで実行されるプリンタ登録受付処理を説明するフローチャートである。このプリンタ登録受付処理は、サーバコンピュータSCのROM98又はハードディスク106に格納されているプリンタ登録受付プログラムをCPU94が読み込んで実行することにより実現される処理である。ここでも上述と同様に、サーバコンピュータSCにプリンタ30のプリンタ情報を登録する場合を想定して説明する。
【0057】
図8に示すように、まず、サーバコンピュータSCは、プリンタ30と接続を確立する(ステップS30)。これは上述したプリンタ30側のステップS10に対応している。すなわち、サーバコンピュータSCとプリンタ30との間は、秘密性の確保されたSSL通信により接続される。
【0058】
続いて、サーバコンピュータSCは、プリンタ30から認証情報を受信したかどうかを判断する(ステップS32)。認証情報を受信していない場合(ステップS32:No)には、このステップS32の処理を繰り返して待機する。
【0059】
一方、認証情報をプリンタ30から受信した場合(ステップS32:Yes)には、その認証情報がこのサーバコンピュータSCに予め登録してある認証情報と一致するかどうかを判断する(ステップS34)。具体的には、上述したように、プリンタ30からプリンタIDとパスワードとが認証情報として送信されてくるので、このクライアントIDとパスワードが、このサーバコンピュータSCに予め登録されているプリンタIDとパスワードと一致するかどうかを判断する。
【0060】
認証情報が一致しなかった場合(ステップS34:No)には、サーバコンピュータSCはプリンタ30に、認証が受け入れられなかったことを示す認証不一致通知を認証結果として送信する(ステップS36)。これにより、本実施形態に係るプリンタ登録受付処理が終了する。
【0061】
一方、上述したステップS34において、認証が一致した場合(ステップS34:Yes)には、サーバコンピュータSCはプリンタ30に、認証が一致したことを示す認証一致通知を、認証結果として送信する(ステップS38)。
【0062】
次に、サーバコンピュータSCは、プリンタ30からプリンタ情報を受信したかどうかを判断する(ステップS40)。このプリンタ情報を受信していない場合(ステップS40:No)には、このステップS40の処理を繰り返して待機する。
【0063】
一方、プリンタ30からプリンタ情報を受信した場合(ステップS40:Yes)には、サーバコンピュータSCは、受信したプリンタ情報が、すでに登録されているプリンタ情報と一致しているかどうかを判断する(ステップS42)。受信したプリンタ情報とすでに登録されているプリンタ情報とが一致している場合(ステップS42:Yes)には、受信したプリンタ情報を、プリンタデータベースのプリンタ情報テーブルTB10に格納する(ステップS48)。具体的には、図5に示すように、プリンタ30から、ネットワークアドレスT10として「aaa.bbb.ccc.101」を受信し、プリンタ機種情報T12として「LP−7700」を受信し、プリンタ位置情報T14として「X1、Y1、Z1」を受信し、セキュリティ情報T16として「セキュリティ有」を受信し、設置場所情報T18として「印刷ルーム」を受信するので、これをプリンタ情報テーブルTB10に格納して保持する。
【0064】
一方、受信したプリンタ情報と、すでに登録されているプリンタ情報とが一致しなかった場合(ステップS42:No)には、該当するプリンタの位置が移動されたかどうかをオペレータに確認させる(ステップS44)。そして、オペレータの確認入力が、正しく移動されたものである旨の入力である場合(ステップS46:Yes)には、受信したプリンタ情報を、プリンタ情報テーブルTB10に格納する(ステップS48)。一方、オペレータの確認入力が正しく移動されたものでない旨の入力である場合(ステップS46:No)には、受信したプリンタ情報はプリンタ情報テーブルTB10には格納しない。これにより、本実施形態に係るプリンタ登録受付処理が終了する。
【0065】
次に、印刷クライアント20、22のユーザが、プリンタ30〜36のプリンタ情報を取得したい場合に、印刷クライアント20、22及びサーバコンピュータSCで行われる処理について説明する。
【0066】
図9は、印刷クライアント20、22で実行されるプリンタ情報要求処理を説明するフローチャートである。このプリンタ情報要求処理は、印刷クライアントのROM68又はハードディスク76に格納されているプリンタ情報要求プログラムをCPU64が読み込んで実行することにより実現される処理である。ここでは、印刷クライアント20からサーバコンピュータSCにプリンタ情報を要求する場合を想定して説明する。
【0067】
この図9に示すように、印刷クライアント20は、サーバコンピュータSCとの接続を確立する(ステップS50)。本実施形態においては、印刷クライアント20は、SSL通信により秘密性を確保して、サーバコンピュータSCと接続を確立する。
【0068】
次に、印刷クライアント20は、サーバコンピュータSCから、プリンタ一覧データを受信する(ステップS52)。このプリンタ一覧データは、図5のプリンタ情報テーブルTB10に格納されている各種のプリンタ情報のデータ項目のうち、プリンタ機種情報T12と、セキュリティ情報T16と、設置場所情報T18であり、ネットワークアドレスT10とプリンタ位置情報T14とは含まれていない。
【0069】
次に、印刷クライアント20は、受信したプリンタ一覧データをプリンタ一覧画面としてディスプレイ62に表示し、ユーザにプリンタを選択させる(ステップS54)。図10は、本実施形態に係るディスプレイ62に表示されるプリンタ一覧画面W10の一例を示す図である。
【0070】
この図10に示すように、プリンタ一覧画面W10は、データ項目として、プリンタ機種情報T12と、セキュリティ情報T16と、設置場所情報T18とを備えている。そして、ユーザは、設置場所情報T18に基づいて、自分が印刷したい場所にあるプリンタを1つ選択する。本実施形態においては、プリンタの選択は、各プリンタに対応して設けられているチェックボックスCB1〜CB4のいずれかを、マウス等のポインティングデバイスでチェックすることにより達成される。この図10の例では、ユーザが印刷ルームにあるLP−7700を選択した状態を示している。
【0071】
図9に示すように、ユーザにプリンタを選択させた後に、印刷クライアント20は、ユーザの選択したプリンタを特定する情報(この例では、プリンタ30を選択したことを示す情報)を、選択プリンタとして、サーバコンピュータSCに送信する(ステップS56)。続いて、印刷クライアント20は、サーバコンピュータSCから認証情報要求を受信したかどうかを判断する(ステップS58)。本実施形態においては、サーバコンピュータSCは、セキュリティのあるプリンタのプリンタ情報をユーザに提供する場合には、そのユーザがそのプリンタに対して印刷する権限のある者であるかどうかを判断するために、認証情報を要求することとしている。
【0072】
認証情報要求を受信した場合(ステップS58)には、印刷クライアント20は、ユーザに認証情報を入力させる(ステップS60)。本実施形態においては、この認証情報は、ユーザIDとパスワードから構成されている。そして、印刷クライアント20は、ユーザの入力した認証情報を、サーバコンピュータSCに送信する(ステップS62)。
【0073】
次に、印刷クライアント20は、サーバコンピュータSCから認証不一致通知を受信したかどうかを判断する(ステップS64)。認証不一致通知を受信した場合(ステップS64:Yes)には、認証情報が不一致であった旨をユーザに通知して(ステップS66)、上述したステップS52の処理に戻る。
【0074】
一方、認証不一致通知を受信しなかった場合(ステップS64:No)には、サーバコンピュータSCからプリンタ情報を受信したかどうかを判断する(ステップS68)。プリンタ情報を受信していない場合(ステップS68:No)には、上述したステップS64からを繰り返して待機する。
【0075】
一方、プリンタ情報を受信した場合(ステップS68:Yes)には、受信したプリンタ情報を、印刷クライアント20のRAM66又はハードディスク76に形成された印刷プリンタテーブルに格納する(ステップS68)。ここで受信するプリンタ情報には、選択したプリンタのネットワークアドレスT10と、プリンタ機種情報T12と、プリンタ位置情報T14とが含まれている。但し、受信するプリンタ情報に、セキュリティ情報T16、設置場所情報T18、及び/又は、他の情報が含まれていてもよい。
【0076】
図11は、本実施形態に係る印刷プリンタテーブルTB20の構成の一例を示す図である。この図11に示すように、本実施形態に係る印刷プリンタテーブルTB20は、データ項目として、ネットワークアドレスT10と、プリンタ機種情報T12と、プリンタ位置情報T14とを備えている。受信したプリンタ情報は、各プリンタ毎に、それぞれ対応するデータ項目に格納される。なお、この印刷プリンタテーブルTB20をRAM66に形成すれば、印刷クライアント20の電源をオフにするとその内容が消去されるので、プリンタ情報に対する秘密性は高まる。但し、ユーザは印刷クライアント20の電源をオンにする度に、印刷しようとするプリンタのプリンタ情報をサーバコンピュータSCから取得しなければならなくなる。これに対して、印刷プリンタテーブルTB20をハードディスク76に形成すれば、印刷クライアント20の電源をオフにしても、取得したプリンタ情報は消去されないので、再度、印刷クライアント20の電源をオンにした場合でも、ハードディスク76に格納されているプリンタ情報をそのまま利用することができる。但し、プリンタ情報がハードディスク76に保持されることから、プリンタ情報が何者かに盗み見られる可能性は残る。
【0077】
再び図9に示すように、上述したステップS58において、認証情報要求を受信していないと判断した場合(ステップS58:No)には、印刷クライアント20は、サーバコンピュータSCからプリンタ情報を受信したかどうかを判断する(ステップS72)。サーバコンピュータSCからプリンタ情報を受信していない場合(ステップS72:No)には、上述したステップS58からを繰り返して待機する。
【0078】
一方、プリンタ情報を受信した場合(ステップS72:Yes)には、この受信したプリンタ情報を、印刷プリンタテーブルTB20に格納する(ステップS70)。これは、例えばユーザが、プリンタ一覧画面W10においてセキュリティのないエントランスホールに設置されているプリンタを選択した場合には、サーバコンピュータSCは、認証情報を要求することなく、印刷クライアント20にプリンタ情報を送信してくるからである。
【0079】
以上により、本実施形態に係るプリンタ情報要求処理が終了する。
【0080】
次に、図12に基づいて、印刷クライアント20、22のプリンタ情報要求処理に対応して、サーバコンピュータSCで実行されるプリンタ情報送信処理について説明する。図12は、サーバコンピュータSCで実行されるプリンタ情報送信処理を説明するフローチャートである。このプリンタ情報送信処理は、サーバコンピュータSCのROM98又はハードディスク106に格納されているプリンタ情報送信プログラムをCPU94が読み込んで実行することにより実現される処理である。ここでも上述と同様に、印刷クライアント20からサーバコンピュータSCにプリンタ情報が要求された場合を想定して説明する。
【0081】
図12に示すように、印刷クライアント20と接続を確立する(ステップS80)。これは上述した印刷クライアント20側のステップS50に対応している。すなわち、サーバコンピュータSCと印刷クライアント20との間は、秘密性の確保されたSSL通信により接続される。
【0082】
次に、サーバコンピュータSCは、上述したプリンタ一覧データを印刷クライアント20に送信する(ステップS82)。具体的には、サーバコンピュータSCは、プリンタ情報テーブルTB10を検索して、このプリンタ情報テーブルTB10に登録されている各プリンタのプリンタ機種情報T12とセキュリティ情報T16と設置場所情報T18とを取得する。そしてこれらのデータを、プリンタ一覧データとして、印刷クライアント20に送信する。
【0083】
次に、サーバコンピュータSCは、印刷クライアント20から、選択プリンタを受信したかどうかを判断する(ステップS84)。選択プリンタを受信していない場合(ステップS84:No)には、このステップS84の処理を繰り返して待機する。
【0084】
一方、選択プリンタを受信した場合(ステップS84:Yes)には、ユーザの選択した選択プリンタが、セキュリティのあるプリンタであるかどうかを判断する(ステップS86)。具体的には、プリンタ情報テーブルTB10を検索し、ユーザの選択した選択プリンタのセキュリティ情報T16が「セキュリティ有り」であるか、「セキュリティ無し」であるかを判断する。
【0085】
選択プリンタがセキュリティのあるプリンタである場合(ステップS86:Yes)には、サーバコンピュータSCは、印刷クライアント20に認証情報要求を送信する(ステップS88)。そして、印刷クライアント20から認証情報を受信したかどうかを判断する(ステップS90)。認証情報を受信していない場合(ステップS90:No)には、このステップS90の処理を繰り返して待機する。
【0086】
認証情報を受信した場合(ステップS90:Yes)には、受信した認証情報が、このサーバコンピュータSCに予め登録してある認証情報と一致するかどうかを判断する(ステップS92)。上述したように、本実施形態においては、認証情報として、ユーザIDとパスワードを用いている。
【0087】
図13は、本実施形態に係るユーザIDとパスワードを登録したユーザ認証情報テーブルTB30の一例を示す図である。本実施形態においては、このユーザ認証情報テーブルTB30は、サーバコンピュータSCのハードディスク106に形成されている。この図13に示すように、ユーザ認証情報テーブルTB30は、データ項目として、ユーザID T20と、パスワードT22とを備えている。
【0088】
サーバコンピュータSCは、受信したユーザIDとパスワードが、このユーザ認証情報テーブルTB30に登録されているユーザID T20とパスワードT22と一致した場合には、そのユーザはセキュリティのあるプリンタで印刷する権限がある者であると判断することとしている。なお、印刷できるユーザが各プリンタ毎に異なる場合には、このユーザ認証情報テーブルTB30は、各プリンタ毎に形成する必要がある。一方、このサーバコンピュータSCの管理するプリンタ全体に対して、ユーザの印刷権限の有無が設定される場合は、このサーバコンピュータSCに1つだけユーザ認証情報テーブルTB30を形成すればよい。
【0089】
再び図12に示すように、サーバコンピュータSCは、受信した認証情報が予め登録してある認証情報と一致しないと判断した場合(ステップS92:No)には、印刷クライアント20に認証不一致通知を認証結果として送信する(ステップS94)。そして、上述したステップS82に戻る。
【0090】
一方、受信した認証情報が予め登録してある認証情報と一致すると判断した場合(ステップS92:Yes)には、ユーザが選択した選択プリンタのプリンタ情報を印刷クライアント20に送信する(ステップS96)。具体的には、プリンタ情報テーブルTB10を検索して、選択プリンタのネットワークアドレスT10とプリンタ機種情報T12とプリンタ位置情報T14とを取得し、これを印刷クライアント20に送信する。選択プリンタに関するこれ以外のデータも、印刷クライアント20へ送信してもよいのは上述と同様である。
【0091】
これにより、本実施形態に係るプリンタ情報送信処理が終了する。
【0092】
次に、印刷クライアント20、22のユーザが印刷を行いたいときに、その印刷要求をプリンタ30〜36に送信する場合の印刷クライアント20、22及びプリンタ30〜36の処理について、詳しく説明する。
【0093】
図14は、印刷クライアント20、22で実行される印刷要求処理を説明するフローチャートである。この印刷要求処理は、印刷クライアントのROM68又はハードディスク76に格納されている印刷要求プログラムをCPU64が読み込んで実行することにより実現される処理である。ここでは、印刷クライアント20からプリンタ30に印刷を要求する場合を想定して説明する。
【0094】
この図14に示すように、印刷クライアント20は、ユーザの印刷要求に基づいて、印刷データD14を作成する(ステップS100)。この印刷データD14は、プリンタ30が通常のプリンタである場合に、印刷を実際に行うのに必要となるデータである。本実施形態においては、印刷クライアント20は、印刷プリンタテーブルTB20から、プリンタ30のプリンタ機種情報T12を読み出して、このプリンタ30が解釈できる言語により、印刷データD14を生成する。
【0095】
次に、印刷クライアント20は、印刷プリンタテーブルTB20から、プリンタ30のプリンタ位置情報T14を読み出す(ステップS102)。続いて、印刷クライアント20は、印刷データD14に、この読み出したプリンタ位置情報D12を加えて、印刷送信用データD10を生成する(ステップS104)。
【0096】
次に、印刷クライアント20は、この印刷送信用データD10を暗号化する(ステップS106)。そして、この暗号化した印刷送信用データD10を、プリンタ30に送信する(ステップS108)。具体的には、プリンタ30のネットワークアドレスを指定して、ネットワーク10に印刷送信用データD10を送出する。なお、本実施形態においては、印刷クライアント20は、ネットワーク10を介して、直接、印刷送信用データD10をプリンタ30に送信することとしているが、サーバコンピュータSCを介して送信するようにしてもよい。
【0097】
次に、印刷クライアント20は、プリンタ30から印刷結果情報を受信したかどうかを判断する(ステップS110)。印刷結果情報を受信していない場合(ステップS110:No)には、このステップS110の処理を繰り返して待機する。一方、印刷結果情報を受信した場合(ステップS110:Yes)には、その印刷結果情報が印刷完了通知であるかどうかを判断する(ステップS112)。
【0098】
この印刷結果情報が印刷完了通知である場合(ステップS112:Yes)には、プリンタ30で印刷が正常に終了したことを意味しているので、ユーザにプリンタ30で印刷が完了した旨を通知する(ステップS114)。一方、受信した印刷結果情報が印刷完了通知でない場合(ステップS112:No)には、その印刷結果情報が位置情報不一致通知であるかどうかを判断する(ステップS116)。
【0099】
印刷結果情報が位置情報不一致通知である場合(ステップS116:Yes)には、印刷送信用データD10のプリンタ位置情報D12と、プリンタ30における現在のプリンタ位置情報とが一致しなかったため、印刷が行われなかった旨をユーザに通知する(ステップS118)。一方、印刷結果情報が位置情報不一致通知でない場合(ステップS116:No)には、その他の何らかのエラーであると考えられるので、ユーザに、そのエラーの種類に応じた通知を行う(ステップS120)。
【0100】
これらステップS114、ステップS118、及び、ステップS120の通知により、この印刷クライアント20における印刷要求処理は終了する。
【0101】
次に、図15に基づいて、印刷クライアント20、22の印刷要求処理に対応して、プリンタ30〜36で実行される印刷実行処理について説明する。図15は、プリンタ30〜36で実行される印刷実行処理を説明するフローチャートである。この印刷実行処理は、プリンタ30〜36のROM44に格納されている印刷実行プログラムをCPU40が読み込んで実行することにより実現される処理である。ここでも上述と同様に、印刷クライアント20からプリンタ30に印刷を要求する場合を想定して説明する。
【0102】
図15に示すように、プリンタ30は、印刷送信用データD10をネットワーク10から受信したかどうかを判断する(ステップS130)。何ら印刷送信用データD10を受信していない場合(ステップS130:No)には、このステップS130の処理を繰り返して待機する。
【0103】
一方、印刷送信用データD10を受信した場合(ステップS130:Yes)には、印刷送信用データD10を復号化する(ステップS132)。続いて、プリンタ30は、この復号した印刷送信用データD10に含まれているプリンタ位置情報D12を取得する(ステップS134)。
【0104】
次に、プリンタ30は、位置検出部54から、その時点におけるプリンタ30のプリンタ位置情報を取得する(ステップS136)。このようにプリンタ位置情報を、その都度、位置検出部54から取得することとしているのは、プリンタ30が別の場所に移動された場合には、このプリンタ30がユーザの意図しない場所に設置されている可能性があり、このような場合にはプリンタ30で印刷が行われないようにするためである。
【0105】
次に、プリンタ30は、印刷送信用データD10に含まれていたプリンタ位置情報D12と、ステップS136で取得したその時点におけるプリンタ30のプリンタ位置情報とが、一致するかどうかを判断する(ステップS138)。具体的には、プリンタ位置情報D12の緯度、経度、高度と、ステップS86で取得したプリンタ位置情報の緯度、経度、高度とが、それぞれ一致するかどうかを判断する。2つのプリンタ位置情報が一致した場合(ステップS138:Yes)には、プリンタ30は、印刷送信用データD10に含まれている印刷データD14を取得する(ステップS140)。すなわち、本実施形態においては、印刷送信用データD10に含まれていたプリンタ位置情報D12と、ステップS136で取得したプリンタ位置情報とが一致した場合には、印刷送信用データD10がその時点におけるプリンタ位置情報と合致したと判断する。
【0106】
次に、プリンタ30は、この印刷データD14に基づいて、印刷エンジン52を駆動した印刷を実行する(ステップS142)。具体的には、印刷データD14の言語解釈を行い、印刷エンジン52に適合した印刷要求データを生成する。そして、この印刷要求データを印刷エンジン52に送信することにより、印刷エンジン52で印刷用紙等に印刷が行われる。
【0107】
この印刷が正常に完了した時点で、プリンタ30は、印刷が正常に終了した旨の印刷完了通知を、印刷結果情報として、印刷クライアント20に送信する(ステップS144)。そして、上述したステップS130の処理に戻る。
【0108】
これに対して、ステップS138において、印刷送信用データD10に含まれていたプリンタ位置情報D12と、ステップS86で取得したプリンタ位置情報とが一致しなかった場合(ステップS138:No)には、位置情報不一致通知を印刷結果情報として、印刷クライアント20に送信する(ステップS146)。すなわち、本実施形態においては、印刷送信用データD10に含まれていたプリンタ位置情報D12と、ステップS136で取得したプリンタ位置情報とが一致しなかった場合には、印刷送信用データD10がその時点におけるプリンタ位置情報と合致しなかったと判断する。そして、上述したステップS130の処理に戻る。
【0109】
以上のように、本実施形態に係る印刷システムによれば、印刷クライアント20、22は、送信した印刷送信用データD10の印刷をできるプリンタを、プリンタ位置情報に基づいて限定することができるので、印刷クライアント20、22のユーザが意図していない位置にあるプリンタで印刷が行われしまうのを回避することができる。例えば、プリンタ30が別の場所に移動されたが、ネットワーク10内におけるプリンタ30のネットワークアドレスは変更されていない場合に、印刷クライアント20から誤って印刷送信用データD10をこのプリンタ30に送信してしまっても、プリンタ30では印刷送信用データD10に含まれているプリンタ位置情報D12と、その時点におけるプリンタ位置情報とが一致しないので、印刷データD14の印刷が実行されない。このため、印刷データのセキュリティを高めることができる。
【0110】
一方、セキュリティを確保したプリンタ30、32側においても、本来であればこのプリンタ30、32で印刷する権限のない者が、印刷データをこれらプリンタ30、32に送信して、大量の印刷をプリンタ30、32に実行させてしまうのを回避することができる。例えば、何らかの理由で、プリンタ30のネットワークアドレスを第三者が知得して、このプリンタ30に印刷送信用データD10を送信しようとした場合でも、サーバコンピュータSCは、ユーザの認証情報が一致しなければ、プリンタ30のプリンタ位置情報D12を提供しないので、ユーザはプリンタ30に印刷を実行させることができなくなる。このため、プリンタ30自体のセキュリティを高めることができる。
【0111】
さらに、本実施形態においては、サーバコンピュータSCが少なくとも各プリンタ30〜36のプリンタ位置情報T14を集中的に管理することとしたので、セキュリティのあるプリンタ30、32であっても、正当な権限のあるユーザは、これらプリンタ30、32のプリンタ位置情報T14をサーバコンピュータSCから容易に取得することができる。
【0112】
また、サーバコンピュータSCは、プリンタ位置情報T14の他に、ネットワークアドレスT10とプリンタ機種情報T12とセキュリティ情報T16と設置場所情報T18とを集中的に管理することとしたので、ユーザは現在このネットワーク10にどのような機種のプリンタがどこに設置されているのかを、容易に把握することができる。また、図10のプリンタ一覧画面W10にはプリンタの設置場所情報T18も表示されるので、ユーザの印刷希望位置にプリンタが設置されているかどうかを容易に把握することができるようになる。
【0113】
さらに、サーバコンピュータSCは、正当な権限のあるユーザには、プリンタ位置情報T14に加えて、プリンタのネットワークアドレスT10とプリンタ機種情報T12とを提供することとしたので、ユーザは各プリンタで印刷するのに必要な情報をサーバコンピュータSCから容易に取得することができる。このため、ユーザの利便性が格段に向上する。
【0114】
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態においては、プリンタが設置されている位置を表すプリンタ位置情報を少なくとも用いて、各プリンタが公開鍵を生成し、この公開鍵をサーバコンピュータSCに管理させる。そして、印刷クライアントのユーザは、サーバコンピュータSCから印刷を希望するプリンタの公開鍵を取得するとともに、印刷クライアントが印刷データをこのプリンタに送信する際には、この取得した公開鍵を用いて印刷データを暗号化して印刷送信用データを生成し、プリンタに送信することとしたものである。さらに、この印刷送信用データを受信したプリンタでは、再度、その時点におけるプリンタ位置情報を少なくとも用いて秘密鍵を生成し、この秘密鍵で印刷送信用データが復号できた場合にのみ印刷を実行するようにしたものである。より詳しくを、以下に説明する。
【0115】
なお、本実施形態に係る印刷システムのハードウェア構成は、上述した第1実施形態における図1と同様であり、プリンタ30〜36のハードウェア構成は、上述した図2と同様であり、印刷クライアント20、22のハードウェア構成は、上述した図3と同様であり、サーバコンピュータSCのハードウェア構成は上述した図4と同様である。
【0116】
但し、サーバコンピュータSCがハードディスク106に形成するプリンタ情報テーブルの構成が、図5のプリンタ情報テーブルTB10の構成と一部異なっている。図16は、本実施形態に係るプリンタ情報テーブルTB100の構成を示す図である。
【0117】
この図16に示すように、本実施形態に係るプリンタ情報テーブルTB100は、データ項目として、プリンタ位置情報T14の代わりに公開鍵T100を備えている。この公開鍵T100は、各プリンタ30〜36が生成した公開鍵が格納される。詳しくは、後述するが、この公開鍵T100は、プリンタ30〜36が、そのプリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて、公開鍵暗号法により作成されるものである。
【0118】
次に、プリンタ情報をサーバコンピュータSCに登録する場合に、プリンタ30〜36で実行されるプリンタ登録要求処理について説明する。なお、このプリンタ登録要求処理に対応してサーバコンピュータSCで実行されるプリンタ登録受付処理は、上述した第1実施形態と同様である。
【0119】
図17は、プリンタ30〜36で実行されるプリンタ登録要求処理を説明するフローチャートである。本実施形態に係るプリンタ登録要求処理は、ステップS10からステップS16までは上述した第1実施形態と同様の処理である。但し、ステップS16に続くステップS200以降の処理が異なるので、異なる部分を、上述同様にプリンタ30を例にして説明する。
【0120】
図17に示すように、ステップS16に続いて、プリンタ30は、このプリンタ30の機器固有情報を取得する(ステップS200)。ここで、機器固有情報とは、このプリンタ30に関して、固有に割り当てられている識別情報であり、例えば、プリンタ30の製造シリアルナンバー、MACアドレス等がある。
【0121】
次に、プリンタ30は、機器固有情報とプリンタ位置情報とを用いてパスフレーズを作成する(ステップS202)。このパスフレーズの作成手法は種々のものが考えられるが、本実施形態においては、単純に機器固有情報の後ろにプリンタ位置情報をつなげることにより、パスフレーズを作成する。なお、パスフレーズは、これら機器固有情報及びプリンタ位置情報以外のデータを含んでいてもよい。
【0122】
次に、プリンタ30は、作成したパスフレーズを用いて、公開鍵暗号法により、公開鍵と秘密鍵とを生成する(ステップS204)。公開鍵暗号法では、使用するパスフレーズが同じであれば、再び、公開鍵と秘密鍵とを生成しても、同じものが生成されるという性質を有している。なお、この公開鍵が、本実施形態におけるプリンタ位置に依存するプリンタ位置依存情報を構成する。また、秘密鍵は、保存されることなく破棄される。
【0123】
次に、プリンタ30は、例えばEEPROM56に格納されているプリンタ情報を取得する(ステップS206)。すなわち、プリンタ30は、自らのネットワークアドレス、プリンタ機種情報、セキュリティ情報、及び、設置場所情報を取得する。そして、これら公開鍵、ネットワークアドレス、プリンタ機種情報、セキュリティ情報、及び、設置場所情報を、プリンタ情報として、サーバコンピュータSCに送信する(ステップS208)。これにより、本実施形態に係るプリンタ登録要求処理が終了する。
【0124】
次に、印刷クライアント20、22のユーザが、プリンタ30〜36のプリンタ情報を取得したい場合に、印刷クライアント20、22及びサーバコンピュータSCで行われる処理についてであるが、この場合に印刷クライアント20で行われるプリンタ情報要求処理、及び、サーバコンピュータSCで行われるプリンタ情報送信処理は、上述した第1実施形態と同様である。但し、印刷クライアント20、22に形成される印刷プリンタテーブルの構成が、上述した図11の印刷プリンタテーブルTB20と一部異なる。
【0125】
図18は、本実施形態に係る印刷プリンタテーブルTB110の構成を示す図である。この図18に示すように、本実施形態に係る印刷プリンタテーブルTB110は、印刷プリンタテーブルTB20のプリンタ位置情報T14の代わりに公開鍵T100を備えている。すなわち、プリンタ情報要求処理においては、サーバコンピュータSCから印刷クライアント20に、プリンタ情報として、ネットワークアドレスT10とプリンタ機種情報T12と公開鍵T100とが送信されてくるので、これを印刷クライアント20は印刷プリンタテーブルTB110に格納する。
【0126】
次に、ユーザがプリンタ30〜36で印刷を実行しようとする場合における、印刷クライアント20、22で実行される印刷要求処理及びプリンタ30〜36で実行される印刷実行処理について説明する。
【0127】
図19は、印刷クライアント20、22で実行される印刷要求処理を説明するフローチャートである。この印刷要求処理は、印刷クライアントのROM68又はハードディスク76に格納されている印刷要求プログラムをCPU64が読み込んで実行することにより実現される処理である。ここでは、印刷クライアント20からプリンタ30に印刷を要求する場合を想定して説明する。
【0128】
この図19に示すように、印刷クライアント20は、ユーザの印刷要求に基づいて、印刷データを作成する(ステップS220)。この印刷データは、プリンタ30が通常のプリンタである場合に、印刷を実際に行うのに必要となるデータである。本実施形態においては、印刷クライアント20は、印刷プリンタテーブルTB20から、プリンタ30のプリンタ機種情報T12を読み出して、このプリンタ30が解釈できる言語により、印刷データを生成する。
【0129】
次に、印刷クライアント20は、印刷プリンタテーブルTB110から、プリンタ30の公開鍵を読み出す(ステップS222)。続いて、印刷クライアント20は、プリンタ30の公開鍵を用いて、印刷データを暗号化して、印刷送信用データを生成する(ステップS224)。なお、印刷送信用データは、印刷データ以外のデータを含んでいてもよい。
【0130】
次に、印刷クライアント20は、この暗号化した印刷送信用データを、プリンタ30に送信する(ステップS226)。具体的には、プリンタ30のネットワークアドレスを指定して、ネットワーク10に印刷送信用データを送出する。なお、本実施形態においては、印刷クライアント20は、ネットワーク10を介して、直接、印刷送信用データをプリンタ30に送信することとしているが、サーバコンピュータSCを介して送信するようにしてもよい。
【0131】
次に、印刷クライアント20は、プリンタ30から印刷結果情報を受信したかどうかを判断する(ステップS228)。印刷結果情報を受信していない場合(ステップS228:No)には、このステップS228の処理を繰り返して待機する。一方、印刷結果情報を受信した場合(ステップS228:Yes)には、その印刷結果情報が印刷完了通知であるかどうかを判断する(ステップS230)。
【0132】
この印刷結果情報が印刷完了通知である場合(ステップS230:Yes)には、プリンタ30で印刷が正常に終了したことを意味しているので、ユーザにプリンタ30で印刷が完了した旨を通知する(ステップS232)。一方、受信した印刷結果情報が印刷完了通知でない場合(ステップS230:No)には、その印刷結果情報が解読不能通知であるかどうかを判断する(ステップS234)。
【0133】
印刷結果情報が解読不能通知である場合(ステップS234:Yes)には、ユーザに、プリンタ30で印刷送信用データの復号ができなかったため、印刷が行われなかった旨を通知する(ステップS236)。一方、印刷結果情報が解読不能通知でない場合(ステップS234:No)には、その他の何らかのエラーであると考えられるので、ユーザに、そのエラーの種類に応じた通知を行う(ステップS238)。
【0134】
これらステップS232、ステップS236、及び、ステップS238の通知により、この印刷クライアント20における印刷要求処理は終了する。
【0135】
次に、図20に基づいて、印刷クライアント20、22の印刷要求処理に対応して、プリンタ30〜36で実行される印刷実行処理について説明する。図20は、プリンタ30〜36で実行される印刷実行処理を説明するフローチャートである。この印刷実行処理は、プリンタ30〜36のROM44に格納されている印刷実行プログラムをCPU40が読み込んで実行することにより実現される処理である。ここでも上述と同様に、印刷クライアント20からプリンタ30に印刷が要求された場合を想定して説明する。
【0136】
図20に示すように、プリンタ30は、印刷送信用データをネットワーク10から受信したかどうかを判断する(ステップS250)。何ら印刷送信用データを受信していない場合(ステップS250:No)には、このステップS250の処理を繰り返して待機する。
【0137】
一方、印刷送信用データを受信した場合(ステップS250:Yes)には、プリンタ30は自らの機器固有情報を取得する(ステップS252)。続いて、プリンタ30は、位置検出部54から、その時点におけるプリンタ30のプリンタ位置情報を取得する(ステップS254)。このようにプリンタ位置情報を、その都度、位置検出部54から取得することとしているのは、プリンタ30が別の場所に移動された場合には、このプリンタ30がユーザの意図しない場所に設置されている可能性があり、このような場合にはプリンタ30で印刷が行われないようにするためである。
【0138】
次に、プリンタ30は、機器固有情報とプリンタ位置情報とに基づいて、パスフレーズを作成する(ステップS256)。このパスフレーズの作成手法は、上述したプリンタ登録要求処理におけるステップS202と同じ手法である必要がある。なぜなら、パスフレーズが異なると、印刷クライアントが取得した公開鍵を用いて暗号化された印刷送信用データを、秘密鍵で復号できなくなってしまうからである。
【0139】
次に、プリンタ30は、パスフレーズを用いて、公開鍵暗号法により公開鍵と秘密鍵とを生成する(ステップS258)。続いて、プリンタ30は、生成された秘密鍵を用いて、受信した印刷送信用データを復号して、印刷データを取得する(ステップS260)。
【0140】
次に、プリンタ30は、秘密鍵を用いて印刷送信用データの復号ができたかどうかを判断する(ステップS262)。復号ができた場合(ステップS262:Yes)には、得られた印刷データに基づいて、印刷エンジン52を駆動した印刷を実行する(ステップS264)。具体的には、印刷データの言語解釈を行い、印刷エンジン52に適合した印刷要求データを生成する。そして、この印刷要求データを印刷エンジン52に送信することにより、印刷エンジン52で印刷用紙等に印刷が行われる。
【0141】
このことから分かるように、本実施形態においては、位置検出部54で検出したプリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて秘密鍵を生成し、この秘密鍵で印刷送信用データが復号できた場合には、印刷送信用データがプリンタ位置情報と合致したと判断することとなる。
【0142】
この印刷が正常に完了した時点で、プリンタ30は、印刷が正常に終了した旨の印刷完了通知を、印刷結果情報として、印刷クライアント20に送信する(ステップS266)。そして、上述したステップS250の処理に戻る。
【0143】
これに対して、ステップS262において、印刷送信用データの復号ができなかったと判断した場合(ステップS262:No)には、解読不能通知を印刷結果情報として、印刷クライアント20に送信する(ステップS268)。すなわち、本実施形態においては、位置検出部54で検出したプリンタ位置情報を少なくとも含むパスフレーズを用いて秘密鍵を生成し、この秘密鍵で印刷送信用データが復号できなかった場合には、印刷送信用データがプリンタ位置情報と合致しなかった判断することとなる。そして、上述したステップS250の処理に戻る。
【0144】
以上のように、本実施形態に係る印刷システムによれば、印刷クライアント20、22は、暗号化して送信した印刷送信用データの印刷をできるプリンタを、プリンタ位置情報に基づいて限定することができるので、印刷クライアント20、22のユーザが意図していない位置にあるプリンタで印刷が行われしまうのを回避することができる。例えば、プリンタ30が別の場所に移動されたが、ネットワーク10内におけるプリンタ30のネットワークアドレスは変更されていない場合に、印刷クライアント20から誤って印刷送信用データをこのプリンタ30に送信してしまっても、プリンタ30ではプリンタ位置情報が変更されているため、ステップS256で作成されるパスフレーズが移動前と異なったものになる。このため、このパスフレーズを用いて生成された秘密鍵を用いても、印刷送信用データの復号はできず、プリンタ30では印刷が行われない。このため、印刷データのセキュリティを高めることができる。
【0145】
一方、セキュリティを確保したプリンタ30、32側においても、本来であればこのプリンタ30、32で印刷する権限のない者が、印刷データをこれらプリンタ30、32に送信して、大量の印刷をプリンタ30、32に実行させてしまうのを回避することができる。例えば、何らかの理由で、プリンタ30のネットワークアドレスを第三者が知得して、このプリンタ30の公開鍵を取得しようとしても、サーバコンピュータSCは認証情報が一致しないので、公開鍵を提供しない。このため、ユーザは、プリンタ30の公開鍵を取得することができない。もし、このユーザが異なる公開鍵で印刷データを暗号化して印刷送信用データを生成したり、暗号化しないで印刷送信用データを生成したりして、プリンタ30に印刷送信用データを送信したとしても、印刷実行処理のステップS262で復号できないと判断されるので、プリンタ30に印刷を実行させることができなくなる。このため、プリンタ30自体のセキュリティを高めることができる。
【0146】
また、本実施形態においては、パスフレーズに機器固有情報も含めることとしたので、何らかの理由により第三者が、プリンタ30の位置を知得したとしても、プリンタ30の機器固有情報が分からなければ、プリンタ30で使用されているパスフレーズを特定することができない。このため、正当な権限なき第三者がプリンタ30で印刷を実行する可能性を、極めて低いものとすることができる。
【0147】
さらに、上述した第1実施形態と同様に、サーバコンピュータSCがプリンタ30〜36のネットワークアドレスT10とプリンタ機種情報T12と公開鍵T100とを管理することとしたので、正当な権限のあるユーザは、サーバコンピュータSCから容易にこれらの情報を取得することができる。このため、ユーザの利便性が向上する。
【0148】
なお本発明は上記実施形態に限定されずに種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態においては、セキュリティを確保すべきデータを送信するデータ送信装置として印刷クライアントを例示し、そのデータを受信するデータ受信装置としてプリンタを例示して、本発明を説明したが、データ送受信システムにおけるデータ送信装置とデータ受信装置の組み合わせは、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、データ送受信システムにおけるデータ送信装置が画像撮影用のデジタルカメラであり、データ受信装置がデジタルカメラで撮影した画像データを蓄積するデータサーバであってもよい。この場合、デジタルカメラから送信された送信用データが、データサーバで受信され、データサーバでは、この送信用データがデータサーバにおけるその時点の装置位置情報と合致した場合には、その送信用データに含まれているデータを蓄積し、合致しない場合には、その送信用データに含まれているデータを蓄積しないこととなる。
【0149】
また、データ送受信システムにおけるデータ送信装置がパーソナルコンピュータであり、データ受信装置がそのパーソナルコンピュータから送信された画像データを投影するプロジェクタであってもよい。この場合、パーソナルコンピュータから送信された送信用データが、プロジェクタで受信され、プロジェクタでは、この送信用データがプロジェクタにおけるその時点の装置位置情報と合致した場合には、その送信用データに含まれているデータを投影し、合致しない場合には、その送信用データに含まれているデータを投影しないこととなる。
【0150】
さらには、データ送受信システムにおけるデータ送信装置が音楽等のコンテンツサーバであり、データ受信装置がコンテンツサーバから送信された音楽等のコンテンツデータの再生装置であってもよい。この場合、コンテンツサーバから送信された送信用データが、再生装置で受信され、再生装置では、この送信用データが再生装置におけるその時点の装置位置情報と合致した場合には、その送信用データに含まれているデータを再生し、合致しない場合には、その送信用データに含まれているデータを再生しないこととなる。
【0151】
また、上述した実施形態においては、プリンタ30〜36のネットワークアドレスT10とプリンタ機種情報T12とセキュリティ情報T16と設置場所情報T18とは、プリンタ30〜36からサーバコンピュータSCに、ネットワーク10を介して送信することとしたが、これらのプリンタ30〜36を管理する管理者が、直接、サーバコンピュータSCに設定し登録するようにしてもよい。
【0152】
また、上述した実施形態では、プリンタ30〜36の印刷媒体が印刷用紙である場合を例に説明したが、印刷媒体はこれに限るものではなく、例えば、OHPシート等の他の印刷媒体であっても本発明を適用することができる。
【0153】
さらに、上述の実施形態で説明した各処理については、これら各処理を実行するためのプログラムをフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、ROM、メモリカード等の記録媒体に記録して、記録媒体の形で頒布することが可能である。この場合、このプログラムが記録された記録媒体を印刷クライアント20、22及び/又はプリンタ30〜36に読み込ませ、実行させることにより、上述した実施形態を実現することができる。
【0154】
また、印刷クライアント20、22及び/又はプリンタ30〜36は、オペレーティングシステムや別のアプリケーションプログラム等の他のプログラムを備える場合がある。この場合、印刷クライアント20、22及び/又はプリンタ30〜36の備える他のプログラムを活用し、記録媒体には印刷クライアント20、22及び/又はプリンタ30〜36が備えるプログラムの中から、上述した実施形態と同等の処理を実現するプログラムを呼び出すような命令を記録するようにしてもよい。
【0155】
さらに、このようなプログラムは、記録媒体の形ではなく、ネットワークを通じて搬送波として頒布することも可能である。ネットワーク上を搬送波の形で伝送されたプログラムは、印刷クライアント20、22及び/又はプリンタ30〜36に取り込まれて、このプログラムを実行することにより上述した実施形態を実現することができる。
【0156】
また、記録媒体にプログラムを記録する際や、ネットワーク上を搬送波として伝送される際に、プログラムの暗号化や圧縮化がなされている場合がある。この場合には、これら記録媒体や搬送波からプログラムを読み込んだ印刷クライアント20、22及び/又はプリンタ30〜36は、そのプログラムの復号化や伸張化を行った上で、実行する必要がある。
【0157】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るサーバコンピュータ及び印刷システムによれば、サーバコンピュータがプリンタのプリンタ位置依存情報を管理し、印刷クライアントのユーザに提供するようにしたので、受信した印刷送信用データとその時点のプリンタ位置とが合致した場合にのみ、その印刷送信用データに基づく印刷を実行するプリンタである場合でも、印刷クライアントのユーザはプリンタ位置依存情報を容易に取得することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に係る印刷システムの構成の一例を示す図。
【図2】本発明の各実施形態に係るプリンタのハードウェア構成の一例を示す図。
【図3】本発明の各実施形態に係る印刷クライアントのハードウェア構成の一例を示す図。
【図4】本発明の各実施形態に係るサーバコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図。
【図5】本発明の第1実施形態に係るサーバコンピュータが保持するプリンタ情報テーブルの構成の一例を示す図。
【図6】本発明の第1実施形態において、印刷クライアントからプリンタに送信される印刷送信用データのフォーマットの一例を示す図。
【図7】本発明の第1実施形態に係るプリンタが実行するプリンタ登録要求処理を説明するフローチャートを示す図。
【図8】本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係るサーバコンピュータが実行するプリンタ登録受付処理を説明するフローチャートを示す図。
【図9】本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る印刷クライアントが実行するプリンタ情報要求処理を説明するフローチャートを示す図。
【図10】本発明に係る第1実施形態及び第2実施形態に係る印刷クライアントのディスプレイに表示されるプリンタ一覧画面の一例を示す図。
【図11】本発明の第1実施形態に係る印刷クライアントが保持する印刷プリンタテーブルの構成の一例を示す図。
【図12】本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係るサーバコンピュータが実行するプリンタ情報送信処理を説明するフローチャートを示す図。
【図13】本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係るサーバコンピュータが保持するユーザ認証情報テーブルの一例を示す図。
【図14】本発明の第1実施形態に係る印刷クライアントが実行する印刷要求処理を説明するフローチャートを示す図。
【図15】本発明の第1実施形態に係るプリンタが実行する印刷実行処理を説明するフローチャートを示す図。
【図16】本発明の第2実施形態に係るサーバコンピュータが保持するプリンタ情報テーブルの構成の一例を示す図。
【図17】本発明の第2実施形態に係るプリンタが実行するプリンタ登録要求処理を説明するフローチャートを示す図。
【図18】本発明の第2実施形態に係る印刷クライアントが保持する印刷プリンタテーブルの構成の一例を示す図。
【図19】本発明の第2実施形態に係る印刷クライアントが実行する印刷要求処理を説明するフローチャートを示す図。
【図20】本発明の第2実施形態に係るプリンタが実行する印刷実行処理を説明するフローチャートを示す図。
【符号の説明】
10 ネットワーク
20、22 印刷クライアント
30、32、34、36 プリンタ
40 CPU
42 RAM
44 ROM
46 内部バス
48、50 インターフェース
52 印刷エンジン
54 位置検出部
56 EEPROM
60 コンピュータ本体
62 ディスプレイ
64 CPU
66 RAM
68 ROM
70 内部バス
72、74、78 インターフェース
76 ハードディスク

Claims (6)

  1. 1又は複数のプリンタと、このプリンタを管理するためのサーバコンピュータとを有する印刷システムであって、
    前記プリンタは、
    当該プリンタが設置されている位置を特定するためのプリンタ位置を取得する、プリンタ位置取得手段と、
    前記プリンタ位置取得手段が取得した前記プリンタ位置に依存するプリンタ位置依存情報を生成する、プリンタ情報生成手段と、
    前記プリンタ情報生成手段で生成した前記プリンタ位置依存情報と、当該プリンタのセキュリティ確保の必要性の有無に関する情報であるセキュリティ情報とを、前記サーバコンピュータに提供する、第1プリンタ情報提供手段と、
    を備え、
    前記サーバコンピュータは、
    前記プリンタから提供された前記プリンタ位置依存情報と前記セキュリティ情報とを格納する、プリンタ情報格納手段と、
    印刷クライアントから前記プリンタの前記プリンタ位置依存情報を要求された場合に、前記プリンタ情報格納手段に格納されている前記プリンタの前記セキュリティ情報を検索し、前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求された前記プリンタが、セキュリティ確保の必要性のあるプリンタであるかどうかを判断する、セキュリティ判断手段と、
    前記セキュリティ判断手段が前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求されたプリンタはセキュリティを確保する必要のあるプリンタであると判断した場合には、前記印刷クライアントから認証情報を取得し、前記認証情報と予め登録されている登録認証情報が合致すると判断した場合にのみ、前記プリンタ情報格納手段に格納されている、そのプリンタの前記プリンタ位置依存情報を前記印刷クライアントに提供し、前記セキュリティ判断手段が前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求されたプリンタはセキュリティを確保する必要のあるプリンタではないと判断した場合には、前記印刷クライアントの認証を行うことなく、前記プリンタ情報格納手段に格納されている、そのプリンタの前記プリンタ位置依存情報を前記印刷クライアントに提供する、第2プリンタ情報提供手段と、
    を備え、
    前記プリンタはさらに、
    印刷クライアントから送信された印刷送信用データを受信する、印刷送信用データ受信手段と、
    前記印刷送信用データ受信手段で受信した前記印刷送信用データが、前記プリンタ位置取得手段からその時点で取得したプリンタ位置と合致したものであるかどうかを判断する、判断手段と、
    前記判断手段で前記印刷送信用データが前記プリンタ位置に合致したと判断した場合には、前記印刷送信用データに基づく印刷を実行し、前記判断手段で前記印刷送信用データが前記プリンタ位置に合致しないと判断した場合には、前記印刷送信用データに基づく印刷を実行しない、選択印刷実行手段と、
    を備えることを特徴とする印刷システム。
  2. 前記プリンタ位置依存情報は、前記プリンタ位置取得手段が取得したプリンタ位置そのものであり、
    前記印刷クライアントは、印刷データに前記プリンタ位置依存情報を付加して前記印刷送信用データを生成し、これをプリンタに送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  3. 前記プリンタ位置依存情報は、前記プリンタ位置取得手段が取得したプリンタ位置を少なくとも含むパスフレーズを用いて作成された公開鍵であり、
    前記印刷クライアントは、印刷データを前記公開鍵で暗号化して前記印刷送信用データを生成し、これをプリンタに送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  4. 前記プリンタ情報格納手段は、前記プリンタの機種を特定するためのプリンタ機種情報も格納しており、
    前記第2プリンタ情報提供手段は、前記プリンタ機種情報も、前記印刷クライアントに提供する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の印刷システム。
  5. 前記プリンタ情報格納手段は、前記プリンタのネットワーク内のアドレスを特定するためのプリンタアドレス情報も格納しており、
    前記第2プリンタ情報提供手段は、前記プリンタアドレス情報も、前記印刷クライアントに提供する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の印刷システム。
  6. 1又は複数のプリンタを管理するためのサーバコンピュータであって、前記プリンタは、印刷クライアントから送信された印刷送信用データを受信するとともに、当該プリンタが設置されている位置を特定するためのプリンタ位置を取得し、前記印刷送信用データが前記プリンタ位置に合致したと判断した場合には、前記印刷送信用データに基づく印刷を実行し、前記印刷送信用データが前記プリンタ位置に合致しないと判断した場合には、前記印刷送信用データに基づく印刷を実行しないプリンタである、サーバコンピュータにおいて、
    前記プリンタから、当該プリンタが設置されているプリンタ位置に依存するプリンタ位置依存情報と、当該プリンタのセキュリティ確保の必要性の有無に関する情報であるセキュリティ情報とを取得する、プリンタ情報取得手段と、
    前記プリンタ情報取得手段が取得した前記プリンタ位置依存情報と前記セキュリティ情報とを格納する、プリンタ情報格納手段と、
    印刷クライアントから前記プリンタの前記プリンタ位置依存情報を要求された場合に、前記プリンタ情報格納手段に格納されている前記プリンタの前記セキュリティ情報を検索し、前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求された前記プリンタが、セキュリティ確保の必要性のあるプリンタであるかどうかを判断する、セキュリティ判断手段と、
    前記セキュリティ判断手段が前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求されたプリンタはセキュリティを確保する必要のあるプリンタであると判断した場合には、前記印刷クライアントから認証情報を取得し、前記認証情報と予め登録されている登録認証情報が合致すると判断した場合にのみ、前記プリンタ情報格納手段に格納されている、そのプリンタの前記プリンタ位置依存情報を前記印刷クライアントに提供し、前記セキュリティ判断手段が前記印刷クライアントから前記プリンタ位置依存情報を要求されたプリンタはセキュリティを確保する必要のあるプリンタではないと判断した場合には、前記印刷クライアントの認証を行うことなく、前記プリンタ情報格納手段に格納されている、そのプリンタの前記プリンタ位置依存情報を前記印刷クライアントに提供する、プリンタ情報提供手段と、
    を備えることを特徴とするサーバコンピュータ。
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