JP4025923B2 - 風量調節ダンパ及びこれを用いた建物の換気構造 - Google Patents

風量調節ダンパ及びこれを用いた建物の換気構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダクトを流通する空気の流量を調節可能な風量調節ダンパ及びこれを用いた建物の換気構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物の給気経路や排気経路などを構成するダクトには、流通する空気の流量を調節するための風量調節ダンパが設置されている。この風量調節ダンパは、ダクト内を流通する空気の流路断面の大きさを増減変更するための開閉機構を備えており、この開閉機構の開閉により風量を調節するようになっている。
【0003】
この開閉機構の開閉方式として、手動方式と電動方式とがある。しかし、手動方式の場合、人の手によりいちいち開閉機構の開閉状態を確認しながら開閉操作しなければならず、非常に煩雑で面倒であった。また、電動方式の場合、開閉機構を開閉制御するために駆動モータや制御機構などが必要で、構成が複雑となり、大幅なコストアップを招く。
【0004】
そこで、これらの方式に依らずに自動的に風量を調節できるダンパが提案されている(特許文献1参照)。このダンパは、ダクトを流通する空気の流れにより回転する回転部材を有し、この回転部材により、ダクトの流路断面を開閉することによって空気の流量を調節するしくみになっている。このため、煩わしい操作や複雑な構成が必要なく、風量を自動的に調節することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−208410号公報(2頁〜5頁、図1〜図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このダンパにあっては次のような問題点があった。すなわち、ダクトを流通する空気の流れによって流量を調節しているものの、回転部材の回転によって、ダクト内の開口部を開放するか閉塞するかのどちらかの状態にしか設定することができなかった。このため、ダクトの流通空気の流量に応じてもっと細かく、例えば、「弱風時」には風量を少なめにしたり、また「中風時」には風量を若干多めにしたり、また「強風時」には風量を非常に多めにしたりするなどといった複数段階の調節を行うことができなかった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単な構成であまりコストをかけることなく自動的に複数段階の風量調節を行うことができる風量調節ダンパ及びこれを用いた建物の換気構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明に係る風量調節ダンパは、ダクト内を上流側と下流側とに仕切り、その上流側と下流側とを連通させる連通口を有する仕切板と、前記連通口を開閉する開閉機構とを備えた風量調節ダンパであって、 前記開閉機構は、前記仕切板に対して回転可能に設けられ、前記ダクト内の所定の向きの空気の流れに応じて所定の回転方向に回転する主動板と、前記所定の回転方向とは逆の方向に前記主動板を付勢する第1の付勢手段と、前記主動板が前記所定の回転方向に回転してその回転角が所定角を超えたときに、当該主動板に係合して当該主動板とともに回転する従動板と、前記従動板を前記所定の回転方向とは逆の方向に付勢する第2の付勢手段と、を備え、これら主動板及び従動板の回転により前記連通口を開閉することを特徴とする(請求項1)。
【0009】
この構成によれば、主動板の回転角が所定角を超えると、従動板が主動板とともに回転して連通口を開閉するから、空気の流量を複数段にわたって調節することができる。このことから、電動または手動に依らずに、非常に簡単な構成であまりコストをかけずに、複数段の風量調節を行うことができる。
【0010】
この風量調節ダンパにあっては、前記従動板には、前記主動板が前記所定の回転方向とは逆の方向に回転したときに、前記主動板に係合して前記主動板とともに回転するための係合部が設けられていると良い(請求項2)。このような係合部が従動板に設けられれば、主動板が所定の回転方向とは逆の方向に回転したときに、従動板をその逆の方向に主動板とともに円滑に回転させることができ、これにより、連通口の開閉をスムーズに行うことができる。
【0011】
このような付勢手段を備えることで、主動板が前記所定の回転方向とは逆の方向に回転したときに、従動板も主動板とともに逆の方向に円滑に回転させることができ、これにより、連通口の開閉をスムーズに行うことができる。
【0012】
この風量調節ダンパにあっては、前記開閉機構が、前記従動板の回転とともに前記従動板に順次係合して回転することにより、前記連通口を開閉する1または複数の他の従動板を備えていても良い(請求項)。このような構成によれば、より多くの段数にわけて調節することができ、よりきめ細やかな風量調節を行うことができる。
【0013】
また、この風量調節ダンパにあっては、前記主動板に対する付勢手段として前記主動板に錘を設けると良い(請求項)。このように錘を設けることで、主動板に対して簡単に付勢を行うことができる。
【0014】
さらに、この風量調節ダンパでは、前記ダクトは、前記所定の向きに空気を供給するための給気経路を構成するダクトであり、前記主動板は、前記空気の流れが大きくなると前記連通口を閉塞する方向に回転するように設けられている場合がある(請求項)。このような場合、空気の流量が大きくなると連通口が閉塞されて空気の流量が抑制されるため、屋内への急激な外気の流入を防ぐことができる。
【0015】
また、前記ダクトは、前記所定の向きに空気を排出するための排気経路を構成するダクトであり、前記主動板は、前記空気の流れが大きくなると前記連通口を開放する方向に回転するように設けられている場合がある(請求項)。このような場合、空気の流量が大きくなると連通口が開放されて空気の流量が増えるため、屋内の空気をスムーズに外部に排出することができる。
【0016】
本発明に係る建物の換気構造にあっては、建物の各階と当該建物の各階を貫通して設けられた中空筒体状のコア部との間を結ぶ空気流通経路に前記風量調節ダンパを設置したことを特徴とする(請求項)。このように風量調節ダンパを設置すれば、コア部の煙突効果を利用して、建物の各階の室内空気をコア部に自然と排出して当該コア部から屋外へと自然排気することができる。
【0017】
また、この建物の換気構造では、屋外から各階に外気を取り込むための給気経路に前記風量調節ダンパを設置すると良い(請求項)。このように風量調節ダンパを設置することで、外気を各階に自然給気することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る風量調節ダンパの一実施形態について添付図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る風量調節ダンパの構成を示した組立分解斜視図であり、図2は、その風量調節ダンパの正面図であり、図3は、ダクト内の空気の流量と、主動板の回転角度との関係を示したグラフであり、図4は、その風量調節ダンパの動作説明図である。
【0019】
本実施形態に係る風量調節ダンパ10は、図1に示すように、ダクト12内部を上流側と下流側とに仕切る仕切板14と、この仕切板14に設けられ上流側と下流側とを連通する連通口16と、仕切板14に回転自在に設けられ、連通口16をそれぞれ開閉する1枚の主動板20および2枚の従動板22、24とを備え、ダクト12を構成する2本のダクト管13の接合部となるフランジ部13a間に介設される。ダクト12内部においては、図1中の矢印の方向に沿って空気が流通する。
【0020】
仕切板14は、所定の厚みの円板形をなし、ダクト管13のフランジ部13aとほぼ等しい外径寸法に設定されている。そして、仕切板14の外周の円環部17が2本のダクト管13のフランジ部13a間に挟み込まれ、フランジ部13aおよび仕切板14にそれぞれ形成された挿通孔13b、14aを挿通したネジ15によってフランジ部13a間に止め着けられる。
【0021】
仕切板14の表面には、一対の連通口16が形成されている。これら連通口16は、仕切板14より仕切られたダクト12の上流側と下流側とを連通するもので、仕切板14の中央部を中心にそれぞれ略扇形状に左右対称に形成されている。仕切板14の中央部には、円板部18が設けられている。この円板部18は、主動板20および従動板22、24を回転自在に支持する部分であり、その中央部には、主動板20および従動板22、24を回転自在に支持するための軸ピン26が挿入されるピン挿入孔19が設けられている。また、円板部18から円環部17にかけては、略扇形状をなす連結部28が上下対称に一対形成され、両者を連結している。
【0022】
一方、主動板20および従動板22、24は、それぞれ円板部20a、22a、24aと、各円板部20a、22a、24aにそれぞれ一体形成された一対の羽根部20b、22b、24bとを備えている。各円板部20a、22a、24aは、その外径寸法が仕切板14の円板部18とほぼ等しく形成され、その中央部に軸ピン26が挿通されるピン挿入孔20c、22c、24cが設けられている。仕切板14に主動板20および従動板22、24が装着される際には、各円板部20a、22a、24aが仕切板14の円板部17に順次重ね合わせられて、各ピン挿入孔20c、22c、24cと仕切板14のピン挿入孔19とを貫通して軸ピン26が挿入されて、仕切板14に主動板20および従動板22、24が回転自在に装着される。
【0023】
他方、羽根部20b、22b、24bは、円板部20a、22a、24aからそれぞれ上下方向に上下対称に延出形成されている。各羽根部20b、22b、24bは、その形状が略扇形状に形成され、仕切板14の連結部28に重なり合うようになっているとともに、その長さが仕切板14の略扇形状の連通口16の半径寸法よりも若干長く設定され、主動板20または従動板22、24が回転したときに、各連通口16を閉塞することができる。
【0024】
本実施形態では、主動板20の羽根部20bが、ダクト12内の空気の流通方向に対して斜めに配置されるように取り付けられている。このため、ダクト12内で空気が流通すると、主動板20の羽根部20bに回転力が生じて、この回転力が主動板20に伝達される。これにより、主動板20がダクト12内の空気の流れによって回転する。
【0025】
なお、主動板20の円板部20aは、羽根部20bが斜めに取り付けられていることで、その肉厚が従動板22、24の円板部22a、24aよりも若干厚めに設定されている。また、従動板22、24の羽根部22b、24bは、ダクト12内の流通空気からの流れを受けて回転しないように、空気の流通方向に対して直交するように設けられている。
【0026】
さらに、主動板20とこれに隣接した従動板22(以下、第1従動板という)とには夫々第1係合突部30a、30bが設けられ、また、第1従動板22とこれに隣接した従動板24(以下、第2従動板という)とには夫々第2係合突部32a、32bが設けられ、また、第2従動板24と仕切板14とには夫々第3係合突部34a、34bが設けられている。これら第1〜第3係合突部30a、30b、32a、32b、34a、34bは、主動板20の回転とともに、当該主動板20に対し、第1従動板22、第2従動板24および仕切板14を順次係合させる役割を果たす。
【0027】
すなわち、図2に示すように、主動板20が第1従動板22に対して相対的に所定の角度θ回転すると、図1中の第1係合突部30a、30bが相互に係合される。これにより、第1従動板22が主動板20に係合され、主動板20とともに回転しはじめる。さらに図2に示すように、主動板20が回転してその回転角が角度θに達すると、図1中の第2係合突部32a、32bが相互に係合される。これにより、第2従動板24が第1従動板22に係合されて、主動板20および第1従動板22とともに回転しはじめる。さらに、図2に示すように、主動板20が回転してその回転角が角度θに達すると、図1中の第3係合突部34a、34bが相互に係合される。これにより、仕切板14が第2従動板24に係合されて、当該第2従動板24並びに主動板20および第1従動板22の回転が規制されて、一連の回転動作が停止する。すなわち、仕切板14の各連通口16は、これら主動板20ならびに第1および第2従動板22、24の回転によって閉塞されるのである。
【0028】
主動板20の下方の羽根部20bの下端部には、本発明における付勢手段として錘40が設けられている。この錘40は、図1の送風方向に対する主動板20の回転方向とは逆方向に付勢をする役割を果たす。すなわち、錘40は、主動板20を図1に示す状態、即ち起立した状態に姿勢を保持し、主動板20が安易に回転しないように抑えるとともに、風量が小さくなったときには、主動板20が元の位置にスムーズに復帰するように付勢する。つまり、主動板20は、この錘40による付勢力に対抗するような回転力をダクト12内の流通空気から受けない限り、回転しはじめることはないのである。錘40については、その重さを調節することで、主動板20への付勢力の調整を行うことができる。
【0029】
一方、従動板22、24の下方の羽根部22b、24bの下端部にも、本発明における付勢手段として錘41が夫々設けられている。各錘41は、主動板20の錘40と同様、図1の送風方向に対する主動板20の回転方向とは逆方向に、従動板22、24をそれぞれ付勢する役割を果たす。これによって、各従動板22、24は、主動板20が、図1の送風方向に対応する回転方向とは逆の方向に回転したときに、主動板20とともにその逆の方向に回転してスムーズに元の位置に復帰できるようにすることができるとともに、従動板22、24を図1に示す起立状態に姿勢を保持することができる。各錘41については、従動板22、24が主動板20に係合したときに、主動板20に対して付勢手段として働くとともに、その重さを調節することで、主動板22への付勢力の調整を行うことができる。
【0030】
図3は、ダクト12内の流通空気の流量と、主動板20の回転角度との関係を示したものである。ダクト12内の流通空気の流量が、錘40による付勢力に対抗するような回転力を主動板20に発生させるような流量Pに達すると、主動板20は回転を開始する。主動板20は、流通空気の流量の増加とともに徐々に回転し、その回転角がθに達すると、第1従動板22と係合する。ここで、第1従動板22の重みによって、主動板20の回転は一旦停止する。さらに流通空気の流量が増え、第1従動板22の重みに十分対抗し得るような流量Pに達すると、主動板20は再び回転を開始する。そして、流通空気の流量の増大とともに徐々に回転し、主動板20の回転角がθに達すると、第1従動板22が第2従動板24に係合する。ここでも、第2従動板24の重みによって、主動板20の回転は一旦停止する。さらに流通空気の流量が増え、第2従動板24の重みに十分対抗し得るような流量Pに達すると、主動板20は回転を再開し、流通空気の流量の増加とともに徐々に回転する。ここで、主動板20の回転角がθに達すると、第2従動板24が仕切板14に係合して、ここで主動板20の回転が完全に停止される。
【0031】
図4は、ダクト12内の空気の風量に応じた風量調節ダンパ10の様子を示したものである。同図(a)に示すように、「微風時」には、主動板20並びに第1及び第2従動板22、24は、回転せずに、そのまま仕切板14の連結部28に重なり合っている。「弱風時」になると、同図(b)に示すように、主動板20が回転して連通口16の一部を閉塞し、第1従動板22に係合した状態で停止する。なお、第1従動板22および第2従動板24はそのまま回転せずに仕切板14の連結部28に重なり合ったままである。
【0032】
そして、「中風時」になると、同図(c)に示すように、主動板20がさらに回転し、これに牽引される形で第1従動板22が回転する。ここでは、第1従動板22が第2従動板24に係合した状態で停止する。これにより、連通口16の一部が主動板20および第1従動板22により閉塞される。なお、第2従動板24は、回転せずに仕切板14の連結部28に重なり合ったままである。さらに、「強風時」になると、同図(d)に示すように主動板20および第1従動板22がさらに回転し、これに牽引される形で第2従動板24も回転する。そして、第2従動板24が仕切板14に係合した状態で停止する。これによって、連通口16は、主動板20並びに第1及び第2従動板22、24によりほぼ閉塞されることになる。
【0033】
以上のことから、この風量調節ダンパ10にあっては、ダクト12内を流通する空気の流量の増加に伴い、主動板20が徐々に回転するとともに、当該主動板20に係合して第1従動板22および第2従動板24も回転することから、これら主動板20並びに第1及び第2従動板22、24によりダクト12内の流通空気の流量に応じて仕切板14の連通口16を開閉することができ、これによって、ダクト12内の流路断面の大きさを増減変更して、通過風量を調節することができる。このことから、非常に安易な構成であまりコストをかけずに、複数段階の風量調節を自動的に実施することができる。
【0034】
特に、この風量調節ダンパ10を、建物の給気経路を構成するダクトに設ければ、屋外からの外気の流量が大きい場合に、ダクト12の流路断面積を小さくして、流入量を抑えることができ、非常に好ましい。もちろん、本実施形態に係る風量調節ダンパ10を、建物の排気経路を構成するダクトに設けても良い。この場合、屋内側からの室内空気の流量が大きくなればなるほど、流路断面積が大きくなるように、本実施形態とは逆に動作するように構成すると良い。
【0035】
また、本実施形態にあっては、従動板22、24を2枚備えていたが、本発明にあってはこれに限らず、1枚であっても3枚以上であっても良い。また、連通口16については、本実施形態のように2箇所に限らず、1箇所でも3箇所以上であっても構わない。
【0036】
また、本実施形態では、主動板20および従動板22、24の羽根部20b、22b、24bの枚数は各々2枚設けられていたが、本発明にあってはこれに限らず、1枚であっても3枚以上であっても良い。なお、主動板20および従動板22、24の羽根部20b、22b、24bの枚数は全て同じである必要はない。
【0037】
また、本実施形態では、主動板20および従動板22、24の大きさがほぼ等しくなるように設定されていたが、それぞれ異なる大きさに設定されていても良い。
【0038】
また、本実施形態では、主動板20および従動板22、24を相互に係合するための手段として、第1〜第3係合突部30a、30b、32a、32b、34a、34bを設けていたが、本発明にあってはこれに限らず、例えば、主動板20と従動板22の間、及び従動板22、24の間が相互に係合して回転すれば、どのような係合形態であっても構わない。
【0039】
また、本実施形態では、主動板20が付勢力に逆らって回転するとき(ここでは、連通口16を閉じるとき)のみ、従動板22、24が主動板20に係合して回転するように設けているが、主動板20が逆の方向に回転して元の位置に復帰するときにも、従動板22、24が主動板20に係合して回転して復帰し得るように係合部を設けても良い。
【0040】
また、本実施形態では、主動板20の羽根部20bが空気の流通方向に対して斜めに取付けられて主動板20が回転するように設けられていたが、主動板20にプロペラ等の空気の流通により回転する回転手段を設け、当該回転手段により主動板20を回転させるような構成であっても構わない。
【0041】
また、本発明における付勢手段としては、前述したような錘40、41に限らず、例えば、コイルバネや、ゴム材等の状態復帰機能を有する伸縮材などにより構成されても良い。もちろん、主動板20や従動板22、24の配置関係をうまく利用して、主動板20または従動板22、24の自重により、錘40、41を用いずに主動板20または従動板22、24を付勢するような構成にしても良い。
【0042】
また、この他に、連通口16の付近にルーパー等を設けて風向を変更できるようにしても良い。
【0043】
さらに、前記実施形態では、空気の流量の増大とともに、連通口16が閉じられるか若しくは開かれるかのどちらか一方に動作する構成について説明したが、本発明にあってはこれに限らず、空気の流動が増大する途中で開閉動作が切り替わるような構成にしても良い。
【0044】
図5及び図6は、その場合の構成の一例を示した図である。この風量調節ダンパ42は、図5に示すように、1枚の主動板43と、3枚の従動板44、45、46(以下、これらを第1〜第3従動板ともいう)とを備えている。主動板43は、前記実施形態と同様に、2枚の羽根部43aを備え、ダクト12内の空気の流れによって回転するように構成されている。一方、従動板44、45、46は、それぞれ1枚の羽根部44a、45a、46aにより構成されている。3枚の従動板44、45、46は、主動板43の一方の羽根部43aに重合し得るように当該羽根部43aとほぼ同じサイズに各々形成されている。主動板43は、その下端部に付勢手段として錘40を有し、同図に示す姿勢を保持する方向に十分に力が作用するように構成されている。他方、3枚の従動板44、45、46は、ストッパー47により規制されて、同図に示す位置に係止されるように構成されている。
【0045】
また、主動板43と第1従動板44とには夫々第1係合突部48aが、また第1従動板44と第2従動板45とには夫々第2係合突部48bが、また第2従動板45と第3従動板46とには夫々第3係合突部48cがそれぞれ設けられている。
【0046】
ダクト12内の空気の流れにより図中矢印方向に沿って主動板43が回転すると、図6(a)に示すように、主動板43の一方の羽根部43aが3枚の従動板44、45、46に重なり合って、連通口16が開かれる。主動板43の回転は、当該主動板43と第1従動板44の各第1係合突部48aが相互に係合することにより一旦停止する。さらに空気の流れが強くなると、再び主動板43が回転しはじめる。そして、図6(b)に示すように、第1従動板44が主動板43に係合されて主動板43とともに回転し始める。これによって、連通口16は徐々に閉じられる。主動板43および第1従動板44の回転は、第1従動板44と第2従動板45の各第2係合突部48bが相互に係合することにより一旦停止する。空気の流れが強くなると、さらに主動板43が回転して、図6(c)に示すように、連通口16がさらに閉じられることになる。つまり、この風量調節ダンパ42では、空気の流れが増大する途中で開閉動作が切り替わるようになっている。
【0047】
図7は、このような風量調節ダンパ10を用いた建物の換気構造の一例を示している。この建物50は、図7(a)及び(b)に示すように、その中央部分に中空筒体状のコア部52が各階フロアを貫通して設けられている。このコア部52は、エレベータ(EV)シャフトであり、下階部から上階部にわたって連通されている。各階には、当該コア部52を取り囲むようにしてエレベータホール53が設けられている。また、当該エレベータホール53と屋外とを結んで、外気を取り込む給気ダクト54が設けられている。この給気ダクト54に風量調節ダンパが設置されている。また、各階のエレベータホール53とコア部52との間の壁部に、複数箇所にわたり風量調節ダンパ10が設けられている。このように給気ダクト54と、エレベータホール53とコア部52との間の壁部との双方に、風量調節ダンパ10を設置することで、建物50の南北や上下などにおける圧力差を利用して、各階に自然に外気を取り込むことができる。また、各階の室内空気をコア部52を通じてその最上部の排気口52aから自然に排出することができる。すなわち、この建物50においては、自然に換気を行うことができるのである。
【0048】
また、図8に示すような住戸60を有する建物62においても、各住戸60の外壁部に設けられた外気を取り込む給気口64に風量調節ダンパ10を設置するとともに、各住戸60とコア部66とを結んで設けられた排気経路68にも風量調節ダンパ10を設置する。これによって、建物62の南北や上下などにおける圧力差を利用して、各住戸60に自然に外気を取り込むことができるとともに、各住戸60の室内空気を排気経路68を通じてコア部66に送り込み、コア部66の最上部から自然に排出することができ、自然換気を行うことができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、電動または手動に依らずに、非常に簡単な構成であまりコストをかけずに、複数段階の風量調節を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である風量調節ダンパの構成を示した組立分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態である風量調節ダンパを示した正面図である。
【図3】ダクトにおける空気の流量と主動板の回転角との関係を示したグラフである。
【図4】本発明の一実施形態である風量調節ダンパの開閉動作を示した説明図である。
【図5】本発明の風量調節ダンパの他の実施形態を示した説明図である。
【図6】本発明の風量調節ダンパの他の実施形態の開閉動作を示した説明図である。
【図7】本発明の風量調節ダンパの設置例を示した建物の内部構造図である。
【図8】本発明の風量調節ダンパの設置例を示した建物の内部構造図である。
【符号の説明】
10 風量調節ダンパ
12 ダクト
14 仕切板
16 連通口
18 円板部
19 ピン挿入孔
20 主動板
22 第1従動板
24 第2従動板
20b、22b、24b 羽根部
26 軸ピン
28 連結部
20c、22c、24c ピン挿入孔
30a、30b 第1係合突部
32a、32b 第2係合突部
34a、34b 第3係合突部
40、41 錘
42 風量調節ダンパ
43 主動板
44、45、46 従動板
48a 第1係合突部
48b 第2係合突部
48c 第3係合突部
50 建物

Claims (8)

  1. ダクト内を上流側と下流側とに仕切り、その上流側と下流側とを連通させる連通口を有する仕切板と、前記連通口を開閉する開閉機構とを備えた風量調節ダンパであって、
    前記開閉機構は、前記仕切板に対して回転可能に設けられ、前記ダクト内の所定の向きの空気の流れに応じて所定の回転方向に回転する主動板と、前記所定の回転方向とは逆の方向に前記主動板を付勢する第1の付勢手段と、前記主動板が前記所定の回転方向に回転してその回転角が所定角を超えたときに、当該主動板に係合して当該主動板とともに回転する従動板と、前記従動板を前記所定の回転方向とは逆の方向に付勢する第2の付勢手段と、を備え、これら主動板及び従動板の回転により前記連通口を開閉することを特徴とする風量調節ダンパ。
  2. 前記従動板には、前記主動板が前記所定の回転方向とは逆の方向に回転したときに、前記主動板に係合して前記主動板とともに回転するための係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の風量調節ダンパ。
  3. 前記開閉機構は、前記従動板の回転とともに前記従動板に順次係合して回転することにより、前記連通口を開閉する1または複数の他の従動板を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の風量調節ダンパ。
  4. 前記主動板に対する第1の付勢手段として前記主動板に錘を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の風量調節ダンパ。
  5. 前記ダクトは、前記所定の向きに空気を供給するための給気経路を構成するダクトであり、前記主動板は、前記空気の流れが大きくなると前記連通口を閉塞する方向に回転するように設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の風量調節ダンパ。
  6. 前記ダクトは、前記所定の向きに空気を排出するための排気経路を構成するダクトであり、前記主動板は、前記空気の流れが大きくなると前記連通口を開放する方向に回転するように設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の風量調節ダンパ。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の風量調節ダンパを用いた建物の換気構造であって、
    建物の各階と当該建物の各階を貫通して設けられた中空筒体状のコア部との間を結ぶ空気流通経路に前記風量調節ダンパを設置したことを特徴とする建物の換気構造。
  8. 屋外から各階空間部に外気を取り込むための給気経路に前記風量調節ダンパを設置したことを特徴とする請求項に記載の建物の換気構造。
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