JP4025583B2 - 包装緩衝装置及び物品の梱包構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気製品等の物品を梱包する際等に使用される包装緩衝装置、及び該包装緩衝装置を用いた物品の梱包構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種の電気製品等の物品を包装箱内に梱包する際には、外部からの静荷重、衝撃、振動等としての荷重負荷が直接物品に作用することを防止するため、物品の部分と包装箱の内壁面との間に荷重負荷緩衝用の包装緩衝装置を介在させていた。
【0003】
この包装緩衝装置は、物品の部分を受け入れる受入凹部と、受入凹部において、受入凹部内に受け入れられる物品から離れるよう受入凹部の外方側に突出し、包装箱に収納された際には該包装箱の内壁面に当接する凸部と、を有していた。
そして、このように構成された包装緩衝装置が物品と共に包装箱に収納された際には、外部からの荷重負荷が、当該包装緩衝装置の凸部の変形によって緩衝されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように構成された包装緩衝装置を用いて物品の収納を行ったのでは、凸部での荷重負荷の緩衝性が十分でなく、荷重負荷が作用したときに包装緩衝装置の凸部が十分に変形されなくて、物品に傷等の破損が生じる場合があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、荷重負荷の緩衝性を向上した包装緩衝装置及び該包装緩衝装置を用いた物品の梱包構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するため、本発明の包装緩衝装置は、物品の部分を受け入れる受入凹部と、前記受入凹部において、前記受入凹部内に受け入れられる物品から離れるよう前記受入凹部の外方側に突出し、包装箱に収納された際には該包装箱の内壁面に当接する凸部と、を有し、物品と共に包装箱に収納された際には外部からの荷重負荷を前記凸部の変形によって緩衝する包装緩衝装置であって、前記凸部は、一部分に、他の部分よりも荷重負荷が作用したときの当該凸部の変形を促進させる変形促進部を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の包装緩衝装置では、凸部の一部分に、当該凸部の他の部分よりも、荷重負荷が作用したときの当該凸部の変形を促進させる変形促進部が設けられており、当該凸部に外部から荷重負荷が作用した際には、変形促進部での変形を起点にして当該凸部が容易に変形される。
【0008】
従って、本発明の包装緩衝装置によれば、荷重負荷が作用したときに、このように変形促進部での変形を起点にして凸部が容易に変形される分だけ、従来の包装緩衝装置よりも荷重負荷の緩衝性が向上されることになる。
本発明において、変形促進部は、凸部の部分を階段状に形成してなる段差部であっても良く、このようにしても上記と同様の効果が得られる。
【0009】
なお、変形促進部は、このような段差部に限らず、例えば、凸部の部分に設けられた貫通穴等の凹部を有する部分であっても良く、この場合も上記と同様の効果が得られる。
一方、本発明において、凸部は、物品の受入凹部への挿入方向側の端面と当接する受入凹部側の当接部の周縁の部分に受入凹部の外方側に突出するように設けられ、変形促進部は、上記周縁の部分の内側を向いた凸部の部分に設けられていても良い。
【0010】
このようにすれば、凸部が、受入凹部側の当接部の周縁の部分に設けられているため、当該包装緩衝装置が物品と共に包装箱に収納された際には、当該当接部の周縁以外の中央部分等をなす部分と包装箱の内壁面との間に間隙が生じる。
従って、このように包装緩衝装置が包装箱に収納された後等において外部から荷重負荷が作用した際には、凸部が変形促進部での変形を起点にして容易に変形される上、受入凹部側の当接部の部分が上記間隙側に突出するように変形される。
【0011】
しかも、受入凹部側の当接部の近傍の部分、すなわち、当該当接部の周縁の内側を向いた凸部の部分に変形促進部が設けられていることから、このように当接部の部分が上記間隙側に突出するように変形される際には、当該当接部の部分も変形促進部での変形を起点にして容易に変形される。
【0012】
よって、この包装緩衝装置によれば、荷重負荷が作用したときに、このように変形促進部での変形を起点にして凸部と当接部の部分との両方が容易に変形される分だけ、更に好適に荷重負荷の緩衝性が向上される。
なお、このように当接部の周縁の部分に凸部を設ける態様が特定のものに限定されないのは勿論であるが、例えば、凸部を、少なくとも当接部の周縁の一部分に沿って延設されたものとして構成するものであっても良いし、当接部の周縁の部分に柱状等の形状を有する複数の凸部が配設されたものであっても良い。
【0013】
また、この場合の変形促進部の態様も特定のものに限定されないのは勿論であるが、例えば、変形促進部が上記のように段差部として構成されている場合は、上記当接部の周縁の内側を向いた凸部の箇所において、上記当接部の周縁に沿って延設された部分として構成されていても良い。
【0014】
また、一方、本発明においては、物品の受入凹部への挿入方向側の端面と当接する受入凹部側の当接部に、受入凹部内に受け入れられる物品から離れるよう溝状に凹んでなる溝部を設け、当該包装緩衝装置を物品と共に包装箱に収納した際には外部からの荷重負荷を溝部の部分の変形によっても緩衝するよう構成しても良い。
【0015】
このようにすれば、当該包装緩衝装置が物品と共に包装箱に収納された後等において外部から荷重負荷が作用した際に、凸部が変形促進部での変形を起点にして容易に変形される上、受入凹部側の当接部の部分も上記溝部の部分の変形を起点にして容易に変形される。
【0016】
従って、この包装緩衝装置によれば、荷重負荷が作用したときに、このように変形促進部での変形を起点にして凸部が容易に変形される上、当接部の部分も溝部の部分の変形を起点にして容易に変形される分だけ、更に好適に荷重負荷の緩衝性が向上される。
【0017】
なお、このように受入凹部側の当接部に溝部を設ける構成に、上述の構成、すなわち、受入凹部側の当接部の周縁の部分に受入凹部の外方側に突出するように凸部を設けると共に、変形促進部を、当該当接部の周縁の内側を向いた凸部の部分に設けるという構成を組み合わせれば、更に一層好適に荷重負荷の緩衝性が向上されるのは明らかである。
【0018】
つまり、この場合は、当該包装緩衝装置が物品と共に包装箱に収納された後等において外部から荷重負荷が作用した際に、当接部の部分が溝部の部分の変形を起点にして容易に変形されるようになっている分だけ、変形促進部での変形を起点にして起こる凸部と当接部の部分双方における変形がより一層起き易くなる。すなわち、当該包装緩衝装置による緩衝性がより一層好適に向上される。
【0019】
なお、このように当接部に溝部を設ける態様が特定のものに限定されないのは勿論であるが、例えば、溝部は、当接部上で交差するように形成された複数の溝状の凹設部分からなるものであっても良く、この場合は、少なくとも上記と同様の効果が得られる。
【0020】
また、溝部の断面形状も特定のものには限定されないが、例えば、当該溝部は断面V字状に形成されることが好ましい。
そして、この場合は、上記のような荷重負荷が作用したときの当接部の部分の変形がより容易に起きることになる。
【0021】
つまり、上記のような荷重負荷が作用したときに溝部を有する当接部の部分において起きる変形は、溝部をなす溝の幅が狭まる態様のものとなるが、上記の如く溝部を断面V字状にすれば、溝部の底が角状であることから、断面U字状等の溝底の幅が広い他の形状にする場合に比べ、荷重負荷が作用したときに溝部をなす溝の幅が狭まる態様の変形が起き易くなる。
【0022】
従って、このように溝部をなす溝の幅が狭まる態様の変形が起き易くなる分だけ、上記のような荷重負荷が作用したときに当接部の部分がより一層変形され易くなり、当該包装緩衝装置による荷重負荷の緩衝性が更に一層向上される。
なお、本発明の包装緩衝装置は、パルプモールド成形品からなるよう構成することが好ましい。
【0023】
このようにすれば、当該包装緩衝装置の廃棄等を行い易くなるという利点がある。
つまり、例えば、当該包装緩衝装置を発砲スチロールのような石油から作られた化成品からなるものとした場合、その廃棄処分の際に土壌中に埋めても恒久的に腐らず、一方、これを焼却処分しようとしても通常の燃焼温度では黒煙や有毒ガスが発生することになることから、極めて高温で焼却する必要があるため、焼却炉の炉壁を傷めることになるといった、種々の問題があった。
【0024】
一方、上記の如く、当該包装緩衝装置をパルプモールド成形品からなるものとすれば、当該包装緩衝装置は紙からなるものであり、土壌中に埋めると腐ることになることから、土壌中に埋めるという廃棄法を採ったとしても環境汚染につながるといった問題が生じることはない。
【0025】
また、当該包装緩衝装置を焼却処分する際においても、炉温を上記のように極めて高温にする必要はなく、焼却炉の炉壁を傷めることになるといった問題が生じることもない。
また、このように当該包装緩衝装置を紙からなるものとすれば、当該包装緩衝装置を使用後に回収して再資源化することも容易である。
【0026】
また、一方、上述した本発明の包装緩衝装置のいずれかを用いた物品の梱包構造によっても、上記本発明の包装緩衝装置のいずれかによる効果に対応する効果を得ることができる。
すなわち、この物品の梱包構造は、物品を収納するための中空部を有する包装箱と、該包装箱の中空部に格納された物品と、上記本発明の包装緩衝装置のいずれかであって、物品の部分を受入凹部に受け入れると共に凸部が包装箱の内壁面に当接するよう包装箱の中空部に配置された包装緩衝装置と、受入凹部に受け入れられた物品の部分と反対側の部分と包装箱の内壁面との間に介在する対向側包装緩衝装置と、からなる。
【0027】
そして、この梱包構造によれば、外部から荷重負荷が作用したときに、変形促進部での変形を起点にして凸部が容易に変形される分だけ、従来の包装緩衝装置よりも荷重負荷の緩衝性が向上されることになるといった上述の種々の効果が得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1に示す斜視図のように、本実施例の物品の梱包構造は、物品の一例としての一組のオーディオ機器用スピーカ1,1’と、包装緩衝装置10と、対向側包装緩衝装置100と、スピーカ1,1’、包装緩衝装置10及び対向側包装緩衝装置100を図1に示した状態で収納するための中空部を有する包装箱(図1では図示省略、後述の図3(a),(b)の包装箱200参照)と、からなる。
【0029】
スピーカ1,1’を包装箱に収納する際には、図1のように、対向側包装緩衝装置100が有する2つの対向側受入凹部102,104にスピーカ1,1’の下側の部分を配置し、スピーカ1,1’の上側の部分が包装緩衝装置10の受入凹部20,40(後述)に配置されるようスピーカ1,1’の上に包装緩衝装置10を被せた上、これら全体を包装箱に収納する。
【0030】
上記のうち、包装緩衝装置10及び対向側包装緩衝装置100は、パルプモールド成形品(新聞紙、段ボール等の古紙を原料として成形される紙製緩衝材)からなり、包装箱は、段ボール等の紙製シート材を折り曲げ等することで構成されている。
【0031】
ここで、本実施例の梱包構造の構成要素である包装緩衝装置10の構成につき、図1の他、図2(a)〜(c)、図3(a),(b)を用いて説明する。
なお、図2(a)〜(c)は包装緩衝装置10の形状を示す説明図であり、図2(a)は、図2(b)に示す包装緩衝装置10のA−A断面図、図2(b)は、包装緩衝装置10の平面図、図2(c)は、図2(b)に示す包装緩衝装置10のB−B断面図である。また、図3(a),(b)は、図2(c)に示す断面図に対応する図を用いて包装緩衝装置10とスピーカ1(1’)との関係を示す説明図であり、図3(a)は、外部からの荷重負荷(本実施例では、上からの荷重負荷)が包装緩衝装置10及びスピーカ1(1’)に作用していないときの状態を示す説明図、図3(b)は、外部からの荷重負荷が包装緩衝装置10及びスピーカ1(1’)に作用しているときの状態を示す図である。
【0032】
包装緩衝装置10は、その下面側に、スピーカ1,1’の上側の一部分に安定した状態で被せられるよう、当該一部分の形状に対応した受入凹部20,40を備えている。
受入凹部20,40の周縁部をなす部分の下端部には、当該包装緩衝装置10全体を取り囲むように折返し部12が設けられており、この折返し部12は、包装緩衝装置10がスピーカ1,1’と共に収納箱200に収納された際に収納箱200の内壁面に当接するよう構成されている(図3(a),(b)参照)。
【0033】
スピーカ1,1’の受入凹部20,40への挿入方向側の端面たる上面1a,1’aと当接する受入凹部20,40側の当接部22,42は、共に、上面1a,1’aの形状と対応した略四角形の形状を有している。
受入凹部20,40において、当接部22,42の周縁の部分には、当該周縁の部分全体に沿って凸部24,44が夫々延設されている。
【0034】
凸部24,44は、受入凹部20,40に受け入れられて配置されるスピーカ1,1’から離れるよう受入凹部20,40の外方側(本実施例では上方側)に突出しており、図1に示す状態で包装緩衝装置10がスピーカ1,1’、対向側包装緩衝装置100と共に包装箱200に収納された際には、その突端が包装箱200の内壁面に当接するよう構成されている(図3(a),(b)参照)。
【0035】
凸部24,44において、当接部22,42の周縁の内側を向いた箇所24a,44aの部分には、当該凸部24,44の部分を階段状に形成してなる段差部26,46が夫々設けられている。
段差部26,46は変形促進部として機能する部分であり、本実施例では、当接部22,42がなす略四角形の3辺分に亘る周縁に沿ってコの字状に延設された部分として構成されている。
【0036】
また、当接部22,42には、受入凹部20,40に受け入れられて配置されるスピーカ1,1’から離れるよう溝状に凹んでなる溝部28,48が夫々設けられている。
溝部28,48は、夫々、当接部22,42上で交差するよう形成された2本の溝状の凹設部分28a,28b,48a,48bからなる。本実施例では、溝部28,48をなす凹設部分28a,28b,48a,48bが、当接部22,42がなす略四角形の対角線に対応する箇所に設けられており、断面V字状の形状を有している。
【0037】
そして、図1に示す状態で包装緩衝装置10がスピーカ1,1’、対向側包装緩衝装置100と共に包装箱200に収納されると、スピーカ1,1’の上側の部分と包装箱200の上側の内壁面との間に包装緩衝装置10が介在すると共に、スピーカ1,1’の下側の部分と包装箱200の下側の内壁面との間に対向側包装緩衝装置100が介在した状態になる。
【0038】
包装緩衝装置10では、外部からの荷重負荷(例えば、上からの荷重負荷)を包装箱200の内壁面に当接した凸部24,44の変形によって緩衝する。
そして、本実施例では、凸部24,44の箇所24a,44aに段差部26,46が設けられているので、凸部24,44に外部から荷重負荷が作用したときには、段差部26,46の部分における変形が、段差部26,46以外の凸部24,44の他の部分の変形よりも顕著に促進され、凸部24,44が段差部26,46での変形を起点にして容易に変形される(図3(b)参照)。
【0039】
従って、本実施例の包装緩衝装置10によれば、荷重負荷が作用したときに、このように段差部26,46での変形を起点にして凸部24,44が容易に変形される分だけ、従来の包装緩衝装置よりも荷重負荷の緩衝性が向上される。
また、本実施例では、凸部24,44が当接部22,42の周縁の部分に沿って延設されているため、包装緩衝装置10が上述のように包装箱200に収納された際には、当接部22,42の周縁以外の中央部分等をなす部分と包装箱200の内壁面との間に間隙202が生じる(図3(a),(b)参照)。
【0040】
従って、上述のように包装緩衝装置10が包装箱200に収納された後において外部から荷重負荷が作用した際には、凸部24,44が段差部26,46での変形を起点にして容易に変形される上、当接部22,42の部分が間隙202側に突出するように変形される(図3(b)参照)。
【0041】
しかも、本実施例では、段差部26,46が、当接部22,42の近傍の箇所、すなわち、当接部22,42の周縁の内側を向いた凸部24,44の箇所24a,44aに設けられていることから、このように当接部22,42の部分が間隙202側に突出するように変形される際には、当接部22,42の部分も段差部26,46での変形を起点にして容易に変形される。
【0042】
また、当接部22,42には当該当接部22,42がなす略四角形の対角線に対応する箇所に凹設部分28a,28b,48a,48bからなる溝部28,48が設けられていることから、上述のように包装緩衝装置10が包装箱200に収納された後に外部から荷重負荷が作用して当接部22,42の部分が間隙202側に突出するように変形される際には、当接部22,42の部分が溝部28,48の部分の変形を起点にして容易に変形される。すなわち、包装緩衝装置10では、溝部28,48の部分の変形によっても外部からの荷重負荷が緩衝される。
【0043】
特に、本実施例では、溝部28,48が断面V字状の形状を有していることから、断面U字状等の形状を有している場合に比べ、溝部28,48の部分の変形による荷重負荷の緩衝性が高い。
つまり、上記のような荷重負荷が作用したときに溝部28,48を有する当接部22,42の部分において起きる変形は、溝部28,48をなす溝(凹設部分28a,28b,48a,48b)の幅が狭まる態様のものとなるが(図3(a),(b)参照)、本実施例の如く溝部28,48を断面V字状にすれば、溝部28,48の底が角状であることから、断面U字状等の溝底の幅が広い他の形状にする場合に比べ、荷重負荷が作用したときに溝部28,48をなす溝の幅が狭まる態様の変形が起き易くなる。
【0044】
従って、このように溝部28,48をなす溝の幅が狭まる態様の変形が起き易くされている分だけ、上記のような荷重負荷が作用したときに当接部22,42の部分がより一層変形され易くなり、溝部28,48の部分の変形による荷重負荷の緩衝性が良好とされる。
【0045】
そして、本実施例の包装緩衝装置10では、このように当接部22,42の部分が溝部28,48の部分の変形を起点にして容易に変形されるようになっている分だけ、溝部28,48を設けない場合に比べ、荷重負荷が作用したときに段差部26,46での変形を起点にして起こる上記の凸部24,44と当接部22,42の部分双方における変形が起き易くされており、このように変形が起き易くなっている分だけ、従来のものに比べ荷重負荷の緩衝性が確実に向上されることになる。
【0046】
また、本実施例では、包装緩衝装置10及び対向側包装緩衝装置100がパルプモールド成形品からなり、包装箱200が紙製シート材からなり、梱包構造を構成する包装緩衝装置10、対向側包装緩衝装置100及び包装箱200が紙からなるものであるので、当該梱包構造をなす各部材(包装緩衝装置10、対向側包装緩衝装置100及び包装箱200)の廃棄、リサイクルを行ない易い。
【0047】
つまり、これらの各部材を石油から作られた化成品とした場合等(例えば、包装緩衝装置10及び対向側包装緩衝装置100については、これらを発泡スチロールからなるものとした場合等)と異なり、これらの各部材を土壌中に埋めると腐ることになることから、土壌中に埋めるという廃棄法を採ったとしても環境汚染につながるといった問題が生じることはない。
【0048】
また、これらの部材を焼却処分する際においても、石油から作られた化成品を焼却処分する場合のように焼却炉の炉温を高温にする必要はなく、焼却炉の炉壁を傷めることになるといった問題が生じることもない。
また、このように梱包構造をなす包装緩衝装置10、対向側包装緩衝装置100及び包装箱200の全てを紙からなるものとすれば、当該全ての部材を使用後に回収して再資源化することも容易である。
【0049】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、対向側包装緩衝装置100にも、包装緩衝装置10の凸部24,44(段差部26,46を含む)や溝部28,48と同様の機能を有する凸部や溝部を設けても良いのは勿論のことである。
【0050】
また、段差部26,46については、本発明の変形促進部として機能するものであれば、他の構成のものであっても良く、例えば、凸部24,44をなすパルプモールド成形品の部分に設けられた貫通穴等の凹部、当該部分の板厚を薄くしてなる薄板部等として構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の梱包構造の構成要素のうち物品としてのスピーカと包装緩衝装置と対向側包装緩衝装置との構成を示す斜視図である。
【図2】 実施例の包装緩衝装置の形状を示す説明図であり、(a)は(b)に示す包装緩衝装置のA−A断面図、(b)は包装緩衝装置の平面図、(c)は(b)に示す包装緩衝装置のB−B断面図である。
【図3】 実施例の包装緩衝装置と物品としてのスピーカとの関係を示す説明図であり、(a)は外部からの荷重負荷が作用していないときの状態を示す説明図、(b)は外部からの荷重負荷が作用しているときの状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…スピーカ(物品)、1a,1’a…上面(端面)、10…包装緩衝装置、20,40…受入凹部、22,42…当接部、24,44…凸部、26,46…段差部(変形促進部)、28,48…溝部、28a,28b,48a,48b…凹設部分、100…対向側包装緩衝装置、200…収納箱

Claims (6)

  1. 物品の部分を受け入れる受入凹部と、
    前記受入凹部において、前記受入凹部内に受け入れられる物品から離れるよう前記受入凹部の外方側に突出し、包装箱に収納された際には該包装箱の内壁面に当接する凸部と、を有し、物品と共に包装箱に収納された際には外部からの荷重負荷を前記凸部の変形によって緩衝する包装緩衝装置であって、
    前記凸部は、一部分に、他の部分よりも荷重負荷が作用したときの当該凸部の変形を促進させる変形促進部を備え
    前記凸部は、物品の前記受入凹部への挿入方向側の端面と当接する前記受入凹部側の当接部の周縁の部分に前記受入凹部の外方側に突出するように設けられ、
    前記変形促進部は、前記周縁の部分の内側を向いた前記凸部の部分に設けられ、
    前記物品の前記受入凹部への挿入方向側の端面と当接する前記受入凹部側の当接部に、前記受入凹部内に受け入れられる前記物品から離れるよう溝状に凹んでなる溝部を設け、当該包装緩衝装置を物品と共に包装箱に収納した際には外部からの荷重負荷を前記溝部の部分の変形によっても緩衝するよう構成したことを特徴とする包装緩衝装置。
  2. 前記変形促進部は、前記凸部の部分を階段状に形成してなる段差部であることを特徴とする請求項1に記載の包装緩衝装置。
  3. 前記溝部は、前記当接部上で交差するように形成された複数の溝状の凹設部分からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装緩衝装置。
  4. 前記溝部は断面V字状に形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の包装緩衝装置。
  5. 前記包装緩衝装置は、パルプモールド成形品からなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の包装緩衝装置。
  6. 物品を収納するための中空部を有する包装箱と、該包装箱の中空部に格納された物品と、前記請求項1〜5のいずれかに記載の包装緩衝装置であって、前記物品の部分を前記受入凹部に受け入れると共に前記凸部が前記包装箱の内壁面に当接するよう前記包装箱の中空部に配置された包装緩衝装置と、前記受入凹部に受け入れられた前記物品の部分と反対側の部分と前記包装箱の内壁面との間に介在する対向側包装緩衝装置と、からなることを特徴とする物品の梱包構造。
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