JP4024621B2 - トルク計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転トルクを計測するためのトルク計測装置に係り、特に、微小トルクから大トルクまで広いトルク範囲の回転トルクを精度良く計測することが可能であり、回転駆動系の特性評価等にも好適なトルク計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の開発、製造、調整および保守におけるブレーキまたはクラッチディスク等の特性試験、電機産業におけるインバータモータまたはリニアモータ等の特性試験、並びに高容量ポンプの開発における特性試験においては、回転駆動系等の回転作動部における回転トルクの測定による特性評価が欠かせない。このような、回転駆動系等の特性評価のための回転トルクの測定に際しては、微小トルクから大トルクまでの広範囲のトルクを、高精度つまり高分解能に計測することが要求される。
この種のトルク計測装置は、例えば、図16に示されるように、ベアリングB1により回転自在に支持される動力側の駆動回転軸S1と、やはりベアリングB2により回転自在に支持される負荷側の回転軸S2との間にトルク計測装置M1を介挿して設けて、回転状態における両回転軸S1−S2間の相対的な回転トルクを動的に計測する。あるいは、図17に示されるように、トルク計測装置M2の一端を固定し、トルク計測装置M2の他端に結合したクラッチC1を介して被測定回転軸S3を結合し、被測定回転軸S3によって加えられる回転トルクを静的に計測することもある。
【0003】
従来、上述したように広範囲のトルク測定が必要な場合には、比較的小さなトルクを高精度に計測することができるトルク変換器と比較的大きなトルクを高精度に計測することができるトルク変換器との2つのトルク変換器を使用して、トルク計測装置を構成し、被計測トルクの大きさに応じてこれらトルク変換器を選択的に切り替えて計測することが行なわれる。このようなトルク計測装置は、小トルク用と大トルク用の2つのトルク変換器を選択的に切り換えて使用するため、トルク計測装置の内部に、2つのトルク変換器を切り替えるための機構または2つのトルク変換器を選択的に作動させるために一方の作動を抑制するためのストッパー機構を設ける必要がある。
このため、トルク計測装置は大型化し、その構造も複雑化し、しかもそのため、トルク計測装置の被計測部への取り付けおよび調整が煩雑化する。その上、このようなトルク計測装置は、点検および再較正時に分解が伴うため、再組み立てに際してはさらに調整が必要となり、延いては、製作費のみならずメンテナンス費用も高額となってしまう、という不都合があった。
【0004】
これに対して、小トルク用と大トルク用の2つのトルク変換器を組み合わせて、1つのトルク検出装置を構成するものが、特開2002−139391号公報に開示されている。
上記特開2002−139391号公報に示されたトルク検出装置は、比較的大径のほぼ円柱形状の第1軸部を起歪体とする第1トルク検出部と、前記第1軸部よりも小径のほぼ円柱形状の第2軸部を起歪体とし、この第2軸部に、コイルスプリングからなる弾性部材により、捻り変形に抗する方向への弾性反発力を作用する第2トルク検出部と、この第2トルク検出部の前記第2軸部の捻り変形を所定角度に制限するストッパー部とを有している。この特開2002−139391号公報のトルク検出装置においては、第2トルク検出部におけるほぼ円柱形状の第2軸部の捻り方向の剛性および当該第2軸部に弾性部材により作用する弾性反発力の合成力に抗して、(主として前記弾性部材の初期反発力によって定まる)イニシャルトルクを超える回転トルクが印加されると、前記第2軸部に捻り変形が生じ、この捻り変形の大きさを前記第2軸部の外周面に貼り付けられたひずみゲージにより、検知測定することにより比較的小さなトルクを検出する。
【0005】
この第2トルク検出部の第2軸部の捻り変形が所定角度に達すると、ストッパー部によりそれ以上の変形が制限され、回転トルクは、第1トルク検出部の第1軸部に伝達される。なお、第1トルク検出部の第1軸部の捻り方向についての剛性は、第2トルク検出部に比して充分に大きく、第2軸部の捻り変形の範囲内では、第1軸部にはほとんど捻り変形が生じない。
ストッパー部の作用により伝達された回転トルクが、第1トルク検出部の第1軸部の捻り方向の剛性に抗して作用すれば、第1軸部の捻り変形が生じ、この捻り変形の大きさを前記第1軸部の外周面に貼り付けられたひずみゲージにより、検知測定することにより比較的大きなトルクを検出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特開2002−139391号公報に示されたトルク検出装置の構成では、大トルク検出のための起歪部としてほぼ円柱形状の第1軸部を用いている。このほぼ円柱形状の第1軸部において、印加される回転トルクにより周面に発生するひずみは、かならずしも大きくなく、大トルクに対して適切な感度を得るために、捻り方向に比較的大きな剛性を呈するように比較的大径に形成してあるため、周面に貼り付けたひずみゲージにより小トルクを高分解能で検出することは困難である。また、小トルク検出のための第2トルク検出部の起歪部として、ほぼ円柱形状の第2軸部とコイルスプリング等からなる複数の弾性部材との組合せ構成を用いている。
【0007】
第2軸部は、捻り方向についての剛性が小さく、この第2軸部に小トルクに対して適切なひずみを生じさせるために、捻り方向の変形に抗する弾性力を作用すべく複数の弾性部材をその周面に配設している。この第2トルク検出部は、第2軸部の周面におけるひずみを検出して小トルクを測定するようにしているが、ほぼ円柱形状の第2軸部と複数の弾性部材とを組み合わせた構成であるため、小トルク検出用であるにもかかわらず、弾性部材の初期弾性力に関連して定まるイニシャルトルク以下のトルクでは、検出出力の生じない不感帯を有しており(特開2002−139391号公報における図8参照)、構成も複雑化している。特にコイルスプリングのような弾性部材を用いているため、調整および組み立て等が煩雑である。スプリング等の弾性部材は、特性上ヒステリシスを避けることが困難であるため、高精度を得ることが容易ではない。しかもスプリング等の弾性特性には、部品によるバラツキがあるため、高精度を得るためには、バラツキを抑えて適正で且つ均一な特性のスプリング等を用いることが必要となる。したがって、例えば、スプリング等のバネ定数等の性能の厳密な管理が必要となり、仮に初期のバネ定数が適切であっても、経時変化が生じる。しかも、ほぼ円柱形状の第2軸部の周面におけるひずみによりトルクを測定しているため、高精度の検出が極めて困難である。
【0008】
本発明の請求項1の目的は、上述した事情に鑑みてなされたもので、構成が簡単で、組立調整が極めて容易であり、しかも個々の装置によるバラツキも少なく、小トルクから大トルクまでの広い範囲について且つ長期に亘る使用においてもヒステリシスが生じ難く安定で高精度のトルク計測を可能とし、小型化にも適するトルク計測装置を提供することにある。
発明の請求項2の目的は、特に、簡単な構成で加工および組立調整が極めて容易であり、バラツキも少なく且つ小型化も容易であるにもかかわらず、小トルクおよび大トルクのいずれについても長期に亘る使用においてもヒステリシスが生じ難く、安定で且つ高精度なトルク計測を行なうことを可能とするトルク計測装置を提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に組立調整が極めて容易であり、バラツキが少なく、長期に亘る使用においてもヒステリシスが生じ難いトルク計測装置を提供することができる。
【0009】
本発明の請求項4の目的は、特に、効率良く的確にトルク計測信号を生成することを可能とするトルク計測装置を提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、比較的大きなトルクを効率良く的確に計測することを可能とするトルク計測装置を提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、比較的小さなトルクを効率良く的確に計測することを可能とするトルク計測装置を提供することにある。
本発明の請求項7の目的は、特に、主として比較的小さなトルク範囲についての計測と主としてそれより大きなトルク範囲についての計測との切り換えを高精度に、しかもスムーズに行なうことを可能とするトルク計測装置を提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、特に、主として比較的小さなトルク範囲についての計測と主としてそれより大きなトルク範囲についての計測との切り換え分担の精度をさらに高めることを可能とするトルク計測装置を提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、さらに広いトルク範囲について安定で且つ高精度なトルク計測を行なうことを可能とするトルク計測装置を提供することにある。
本発明の請求項10の目的は、特に、最も小さなトルク範囲について高感度に且つ高精度にトルク計測を行なうことを可能とするトルク計測装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本発明に係るトルク計測装置は、上述した目的を達成するために、
両端に第1のフランジ部と第2のフランジ部が一体に形成され、回転方向のトルクに感応する円筒状起歪部を用いて構成してなる第1のトルク計測部と、
前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部の中央部に突設されたハブ部から放射方向に延びる複数のビーム状起歪部を介して記ハブ部と同軸的に且つ前記第2のフランジ部と所定の間隙を存して対峙するリング状フランジ部が形成されてなり、前記第1のトルク計測部よりも小さなトルクを計測するための第2のトルク計測部と、
前記第2のフランジ部と前記リング状フランジ部との間に設けられ、これら両者間の相対的な回動を前記第2のトルクのトルク計測範囲以内に規制するストッパーピンとストッパー穴からなるストッパー機構とを具備し、
前記ストッパーピンを除く、各部のすべてが所要の弾性を有する金属等からなる同一素材により一体に形成されてなることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載した本発明に係るトルク計測装置は、上述した目的を達成するために、
前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と、前記第2のトルク計測部の前記ビーム状起歪部および前記リング状フランジ部との間は、前記第2のフランジ部と前記リング状フランジ部の外周面から前記ハブ部に達するまでのスリットが形成され、前記第1のトルク計測部と前記第2のトルク計測部とが、前記ハブ部のみを共通にして機械的に分離されてなることを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載した本発明に係るトルク測定装置は、前記円筒状起歪部の端部にフランジ部を、このフランジ部の中央部に前記ハブ部を、それぞれ一体に形成して第1のトルク計測部となし、前記第1のトルク計測部の前記ハブ部とそのハブ部の外周面から放射方向に延びる複数のビーム状起歪部を一体に形成し、前記ビーム状起歪部の各先端に前記ハブ部と同軸のリング状フランジ部を一体に形成して第2トルク計測部となしたことを特徴としている。
請求項4に記載した本発明に係るトルク計測装置は、
前記第1のトルク計測部は、前記円筒状起歪部の周面に適宜間隔で貼設されて、当該円筒状起歪部の捻りひずみを検知する複数のひずみゲージを含み、且つ
前記第2のトルク計測部は、前記ビーム状起歪部の回転方向に面する側面に貼設されて、当該ビーム状起歪部の曲げひずみを検知するひずみゲージを含む
ことを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係るトルク計測装置は、前記第1のトルク計測部の捻りひずみを検知するひずみゲージは、中心軸線と平行な方向に対して45°の角度をなして互いに直交する方向のひずみにそれぞれ主として感応する1対のひずみ検知部を互いに近接して配置してなるひずみゲージを、前記円筒状起歪部の周面の同一円周上に等間隔で複数個配設してなることを特徴としている。
【0013】
請求項6に記載した本発明に係るトルク計測装置は、前記第2のトルク計測部の曲げひずみを検知するひずみゲージは、前記ビーム状起歪部の回転方向に面する側面の半径方向のひずみに感応するひずみ検知部を有するひずみゲージを前記ビーム状起歪部の前記ハブ部側端部近傍の回転方向に面する両側面に配設してなることを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係るトルク計測装置は、
前記ストッパー機構は、
前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の一方に同一円周上に等間隔で形成される複数のストッパー孔と、
前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の他方に前記ストッパー孔にそれぞれ対応して突設され、前記ストッパー孔に挿入係合する複数のピン状突起と
を含み、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部との相対的な回動を、前記ストッパー孔とピン状突起との係合における両者の寸法差に基づく遊び範囲にのみ許容し、該遊び範囲に相当する角度以内に規制する構成としたことを特徴としている。
【0014】
請求項8に記載した本発明に係るトルク計測装置は、前記ストッパー機構のピン状突起は、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の前記他方に一端を突出させて植設したストッパーピンにより形成したことを特徴としている。
請求項9に記載した本発明に係るトルク計測装置は、
前記第2のトルク計測部の前記ハブ部に対する前記複数のビーム状起歪部の各結合部近傍において前記ビーム状起歪部のビーム端部と前記ハブ部とを微小トルクに応動するさらなる起歪部を介して一体に形成する構成としてなり、前記第2のトルク計測部よりもさらに小さなトルクを計測するための第3のトルク計測部と、
前記第2のトルク計測部の前記ビーム状起歪部の前記ビーム端部と前記ハブ部との間の相対的な回動を所定角度以内に規制するさらなるストッパー機構と
をさらに具備することを特徴としている。
【0015】
請求項10に記載した本発明に係るトルク計測装置は、
前記第3のトルク計測部の前記さらなる起歪部は、前記複数のビーム状起歪部の前記ハブ部に対する各結合部近傍における前記ビーム状起歪部の円周方向についてのビーム寸法を膨出させ、その膨出部分に軸線方向の一端から該軸線に平行に非貫通穴を穿設し、該非貫通穴の底面に剪断ひずみを検出するひずみゲージを貼設して形成し、且つ
前記さらなるストッパー機構は、前記さらなる起歪部の回転方向両側方に所定のギャップを存して前記第1のトルク計測部の前記一方のフランジ部から突設してなり、前記第1のトルク計測部の前記一方のフランジ部と前記ビーム状起歪部の端部との間の相対的な回動に基づく前記さらなる起歪部の変形を所定範囲内に規制する係止部により構成してなることを特徴としている。
【0016】
【作用】
すなわち、本発明の請求項1によるトルク計測装置は、両端に第1のフランジ部と第2のフランジ部が一体に形成され、回転方向のトルクに感応する円筒状起歪部を用いて構成してなる第1のトルク計測部と、
前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部の中央部に突設されたハブ部から放射方向に延びる複数のビーム状起歪部を介して前記ハブ部と同軸的に且つ前記第2のフランジ部と所定の間隙を存して対峙するリング状フランジ部が形成されてなり、前記第1のトルク計測部よりも小さなトルクを計測するための第2のトルク計測部と
前記第2のフランジ部と前記リング状フランジ部との間に設けられ、これら両者間の相対的な回動を前記第2のトルクのトルク計測範囲以内に規制するストッパーピンとストッパー穴からなるストッパー機構とを具備し、
前記ストッパーピンを除く、各部のすべてが所要の弾性を有する金属等からなる同一素材により一体に形成されてなる。
このような構成により、構成が簡単で組立調整が極めて容易であり、しかも個々の装置によるバラツキも少なくなり、小トルクから大トルクまでの広い範囲について安定で切り換えてもスムーズで、高精度のトルク計測が可能となって、小型化にも適し、特に、小トルクおよび大トルクのいずれについても長期に亘る使用においてもヒステリシスが生じ難く、安定で且つ高精度なトルク計測を行なうこと可能となる。
【0017】
また、本発明の請求項2によるトルク計測装置は、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と、前記第2のトルク計測部の前記ビーム状起歪部および前記リング状フランジ部との間は、前記第2のフランジ部と前記リング状フランジ部の外周面から前記ハブ部に達するまでのスリットが形成され、前記第1のトルク計測部と前記第2のトルク計測部とが、前記ハブ部のみを共通にして機械的に分離されてなる。
このような構成により、構成が簡単で加工および組立調整が極めて容易であり、しかも個々の装置によるバラツキも少なくなり、小トルクから大トルクまでの広い範囲について安定で高精度のトルク計測が可能となって、小型化にも適し、特に、小トルクおよび大トルクのいずれについても長期に亘る使用においてもヒステリシスが生じ難く、安定で且つ高精度なトルク計測を行なうこと可能となる。
【0018】
また、本発明の請求項3によるトルク計測装置は、前記円筒状起歪部の端部に第1および第2のフランジ部を、この第2のフランジ部の中央部にハブ部を、それぞれ一体に形成して第1のトルク計測部となし、前記第1のトルク計測部の前記ハブ部とそのハブ部の外周面から放射方向に延びる複数のビーム状起歪部を一体に形成し、前記ビーム状起歪部の各先端に前記ハブ部と同軸のリング状フランジ部を一体に形成して第2トルク計測部となす。
このような構成により、構成が簡単で小型化が容易であるにもかかわらず、バラツキが少なく、ヒステリシスも優れたものとする。
本発明の請求項4によるトルク計測装置は、前記第1のトルク計測部が、前記円筒状起歪部の周面に適宜間隔で貼設されて、当該円筒状起歪部の捻りひずみを検知する複数のひずみゲージを含み、且つ前記第2のトルク計測部が、前記ビーム状起歪部の回転方向に面する側面に貼設されて、当該ビーム状起歪部の曲げひずみを検知するひずみゲージを含んでいる。
このような構成により、特に、効率良く的確にトルク計測信号を生成することが可能となる。
【0019】
本発明の請求項5によるトルク計測装置は、前記第1のトルク計測部の捻りひずみを検知するひずみゲージが、中心軸線と平行な方向に対して45°の角度をなして互いに直交する方向のひずみにそれぞれ主として感応する1対のひずみ検知部を互いに近接して配置してなるひずみゲージを、前記円筒状起歪部の周面の同一円周上に等間隔で複数個配設してなる。
このような構成により、特に、比較的大きなトルクを効率良く的確に計測することが可能となる。
本発明の請求項6によるトルク計測装置は、前記第2のトルク計測部の曲げひずみを検知するひずみゲージが、前記ビーム状起歪部の回転方向に面する側面の半径方向のひずみに感応するひずみ検知部を有するひずみゲージを前記ビーム状起歪部の回転方向に面する両側面に配設してなる。
このような構成により、特に、比較的小さなトルクを効率良く的確に計測することが可能となる。
【0020】
本発明の請求項7によるトルク計測装置は、前記ストッパー機構が、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の一方に同一円周上に等間隔で形成される複数のストッパー孔と、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の他方に前記ストッパー孔にそれぞれ対応して突設され、前記ストッパー孔に挿入係合する複数のピン状突起とを含み、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部との相対的な回動を、前記ストッパー孔とピン状突起との係合における両者の寸法差に基づく遊び範囲にのみ許容し、該遊び範囲に相当する角度以内に規制する構成としている。
このような構成により、特に、主として比較的小さなトルク範囲についての計測と主としてそれより大きなトルク範囲についての計測との切り換えを高精度にしかもスムーズに行なうことが可能となる。
【0021】
本発明の請求項8によるトルク計測装置は、前記ストッパー機構のピン状突起が、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の前記他方に一端を突出させて植設したストッパーピンにより形成している。
このような構成により、特に、主として比較的小さなトルク範囲についての計測と主としてそれより大きなトルク範囲についての計測との切り換え分担の精度をさらに高めることが可能となる。
本発明の請求項9によるトルク計測装置は、前記第2のトルク計測部の前記ハブ部に対する前記複数のビーム状起歪部の各結合部近傍において前記ビーム状起歪部のビーム端部と前記ハブ部とを微小トルクに応動するさらなる起歪部を介して一体に構成してなり、前記第2のトルク計測部よりもさらに小さなトルクを計測するための第3のトルク計測部と、前記第2のトルク計測部の前記ビーム状起歪部の前記ビーム端部と前記ハブ部との間の相対的な回動を所定角度以内に規制するさらなるストッパー機構とをさらに具備する。
このような構成により、特に、さらに広いトルク範囲について安定で且つ高精度なトルク計測を行なうことが可能となる。
【0022】
本発明の請求項10によるトルク計測装置は、前記第3のトルク計測部の前記さらなる起歪部が、前記複数のビーム状起歪部の前記ハブ部に対する各結合部近傍における前記ビーム状起歪部の円周方向についてのビーム寸法を膨出させ、その膨出部分に軸線方向の一端から該軸線に平行に非貫通穴を穿設し、該非貫通穴の底面に剪断ひずみを検出するひずみゲージを貼設して形成し、且つ前記さらなるストッパー機構が、前記さらなる起歪部の回転方向両側方に所定のギャップを存して前記第1のトルク計測部の前記一方のフランジ部から突設してなり、前記第1のトルク計測部の前記一方のフランジ部と前記ビーム状起歪部の端部との間の相対的な回動に基づく前記さらなる起歪部の変形を所定範囲内に規制する係止部により構成してなる。
このような構成により、特に、最も小さなトルク範囲について高感度に且つ高精度にトルク計測を行なうことが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係るトルク計測装置を詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明の第1の実施の形態に係るトルク計測装置の構成を示している。図1は、トルク計測装置の主要部の内部構成を示す縦断面図、図2は、主要部の外観を示す側面図、図3は、小トルクの計測部側の端面から見た構成を模式的に示す正面図、図4は、大トルクの計測部をカバーで覆った状態の外観を示すトルク計測装置の側面図、そして図5は、図4の状態の一体のトルク計測装置の一部を切離して示す一部分解斜視図である。
図1〜図5に示すトルク計測装置は、主として第1のトルク計測部1と、第2のトルク計測部2と、ストッパーピン3とで構成している。第1のトルク計測部1は、大トルクを計測する部分であり、円筒状起歪部11、第1のフランジ部12、第2のフランジ部13およびカバー14を具備している。また、第2のトルク計測部2は、第1のトルク計測部1よりも小さな小トルクを計測する部分であり、ビーム状起歪部21、ハブ部22、リング状フランジ部23および保護板24を具備している。ストッパーピン3は、大径部31、小径部32および膨出頭部33を有している。
【0024】
まず、第1のトルク計測部1についてさらに詳細に説明する。円筒状起歪部11は、捻り方向について比較的大きな剛性を有し、比較的大きなトルク範囲の回転トルクにより捻りひずみ(換言すればせん断ひずみ)を生じるように形成している。円筒状起歪部11の外周面には、図6に展開図を示すように、4個のひずみゲージG1、G2、G3およびG4を等間隔で、例えば、接着、蒸着、溶着等の手段により添着する。ひずみゲージG1〜G4の各々は、図6に示すような中心線方向に対してそれぞれ45°の角度をなして互いに直交する方向のひずみに感応する一対のひずみ検知部PaおよびPbを有している。図6のようなひずみゲージG1〜G4は、前記中心線方向を円筒状起歪部11の中心軸線に平行な方向に配向している。ひずみゲージG1〜G4は、円筒状起歪部11の外周に等角度間隔、即ち、この場合90°間隔になるように添着する。これらひずみゲージG1〜G4は、主として各一方のひずみ検知部(例えば図7のPaに対応する)が第1の方向の捻りひずみに感応し、主として各他方のひずみ検知部(例えば図7のPbに対応する)が前記第1の方向とは逆の第2の方向の捻りひずみに感応するので、典型的には、各一方のひずみ検知部の出力を加算的に合成した値と各他方のひずみ検知部の出力を加算的に合成した値とで平衡をとるようにフルブリッジ接続して用いる。
【0025】
円筒状起歪部11の一端部(図1において右端部)には、第1のフランジ部12が形成されている。この第1のフランジ部12は、このトルク計測装置の第1のトルク計測部1を動力側と負荷側の一方、例えば動力側に結合するための部分であり、使用に際しては、該第のフランジ部12の外周部近傍の複数箇所(例えば、典型的には16箇所程度)に形成した挿通孔に例えば締付ボルトとナットなど、例えばネジ留めにより回転駆動軸等に固着結合される。円筒状起歪部11の他端部(図において左端部)には、この場合第1のフランジ部12よりも大径の第2のフランジ部13が一体に形成されており、この第2のフランジ部13の外周部近傍には、詳細は後述するように、ストッパーピン3の小径部32に係合する、例えば貫通孔からなるストッパー孔13aを穿設している。
なお、最終的には、円筒状起歪部11の部分は、この部分を保護するための円筒状のカバー14(図4および図5参照)により、円筒状起歪部11およびその両側近傍の部分と共に覆われる。
【0026】
次に、第2のトルク計測部2についてさらに詳細に説明する。第2のトルク計測部2は、上述した第1のトルク計測部1の第2のフランジ部13の外方端面中央部に一体に突設した短寸円柱状のハブ部22を有している。このハブ部22の円周面から半径方向に放射状に延びる複数本、例えば4本のビーム状起歪部21を介して、リング状フランジ部23を、ハブ部22と同軸に且つビーム状起歪部21に一体に設けている。ビーム状起歪部21は、ハブ部22およびリング状フランジ部23の軸線を中心として等角度間隔で設けられ、この場合のように4本設けられる場合には、90°間隔となる。リング状フランジ部23は、ビーム状起歪部21の先端に一体に形成されている。したがって、同軸上のハブ部22とリング状フランジ部23との間に、この場合4本のビーム状起歪部21が、半径方向に沿って放射状、すなわちスポーク状に一体に形成されている(図3および図5参照)。
【0027】
これらスポーク状のビーム状起歪部21の回転方向が垂直に交わる側面、すなわち回転方向に面する両側面には、半径方向に沿う伸縮変形のひずみ(曲げひずみ)に感応するひずみゲージT1、T2、T3、T4、C1、C2、C3、およびC4を貼着する。ひずみゲージT1〜T4およびC1〜C4は、この場合、ビーム状起歪部21の、ハブ部22に対してリング状フランジ部23を反時計方向に捻ったときに捻り方向の背後となる面にひずみゲージT1〜T4を、そしてそれぞれのビーム状起歪部21の裏側の、捻り方向に向かう面にひずみゲージC1〜C4をそれぞれ配し、図3の反時計方向にひずみゲージT1、C1、T2、C2、T3、C3、T4、およびC4の順で設ける。これらひずみゲージT1〜T4およびC1〜C4は、例えば図8に示すように、ひずみゲージT1とT4の直列回路とひずみゲージT2とT3の直列回路で、ブリッジの一方の対向辺を構成し、ひずみゲージC1とC2の直列回路とひずみゲージC3とC4の直列回路で、ブリッジの他方の対向辺を構成し、ひずみゲージT1とC1、T2とC2、T3とC3、そしてT4とC4がそれぞれ相互に接続され、これらの各接続点から、例えば図3および図8のように赤、緑、黒、そして白の各引き出し線が導出され、赤−黒の引き出し線間と、白−緑引き出し線間とのうちの一方を電源に接続し、他方から計測信号を取り出す。
【0028】
リング状フランジ部23は、第1のトルク計測部1の第2のフランジ部13と同等の外形寸法を有しており、その円周上の複数箇所、この場合4箇所、例えば図3のように各隣接する2つのビーム状起歪部21の中間位置に対応して、詳細を後述するストッパーピン3を埋設固定するピン固定孔23aを設ける。このリング状フランジ部23は、このトルク計測装置の第2のトルク計測部2を動力側と負荷側の他方、例えば負荷側に結合するための部分であり、使用に際しては、該リング状フランジ部23の円周上の複数箇所(例えば、典型的には、16箇所程度であって、ピン固定孔23aと重複しないような位置)において、例えばネジ留めにより負荷回転軸等に固着結合される。そして、ビーム状起歪部21およびハブ部22に対応する部分の端面で、且つリング状フランジ部23の内側の部分は、図1に示すようにハブ部22に固定して設けた円形の平板からなる保護板24で覆う。なお、ピン固定孔23aは、図1に示されるように、リング状フランジ部23に形成された貫通孔であり、第1のトルク計測部1から遠い側の端縁部を大径として段差を形成している。
【0029】
上述した第1のトルク計測部1および第2のトルク計測部2の保護板24を除く主要部分は、所要の弾性を有する金属等からなる同一素材により一体に形成することができる。すなわち、リング状フランジ部23とほぼ同径の大径の丸棒部材を用いて、第2のトルク計測部2のハブ部22、ビーム状起歪部21およびリング状フランジ部23を形成すべく、一端部側から、これらに相当する部分を残して、これらに囲まれるこの場合4つの扇状の部分を切削除去するとともに、リング状フランジ部23および第2のフランジ部13の外形を加工し、他端部近傍に、第1のトルク計測部1の外形を加工し、且つ所要の中ぐり加工を行なって円筒状起歪部11、第1のフランジ部12および第2のフランジ部13を旋削して形成する。さらに第1のフランジ部12、第2のフランジ部13およびリング状フランジ部23にそれぞれ所要の穴やねじ穴等を穿設し、そして、リング状フランジ部23と第2のフランジ部13との間にハブ部22に達するまでのスリットを形成する。このスリットによって第1のトルク計測部1と第2のトルク計測部2とがハブ部22のみを共通にして機械的に分離される。
【0030】
そして、ストッパーピン3について、さらに詳述する。図1、図4および図5に示すように、ストッパーピン3は、第2のトルク計測部2におけるリング状フランジ部23のピン固定孔23aの内径に対応して形成された大径部31を有し、該大径部31の基端側頭部を大径として膨出させて、リング状フランジ部23のピン固定孔23aの段差に対応する膨出頭部33を形成している。また、ストッパーピン3の大径部31の先端側を小径部32としている。このストッパーピン3は、膨出頭部33が、ピン固定孔23aの段差により係止されるまで、大径部31をリング状フランジ部23のピン固定孔23aに嵌挿し、先端の小径部32をリング状フランジ部23の段差とは反対の面から突出させた状態で、六角穴頭部を有する、いわゆるイモねじ等によりリング状フランジ部23に固定する。なお、ストッパーピン3をネジ留めの代わりに、圧入または接着によりリング状フランジ部23のピン固定孔23aに固着するようにしてもよい。装着状態において、小径部32は、第1のトルク計測部1の第2のフランジ部13のストッパー孔13a内に挿入され、所定のギャップを存して係合する。すなわち、このストッパーピン3は、小径部32とストッパー孔13aとの半径差に基づくギャップの範囲でのみ、リング状フランジ部23と第2のフランジ部13との相対的な回動を許容し、それを超える相対回動は、小径部32とストッパー孔13aの係合により阻止される。このようにして、ストッパーピン3、リング状フランジ部23のピン固定孔23aおよび第2のフランジ部13のストッパー孔13aによりストッパー機構が構成される。
【0031】
このように構成したトルク計測装置は、計測に際しては、例えば動的計測の場合は、図9に示すように、例えば動力側の駆動回転軸S1を第1のトルク計測部1の第1のフランジ部12に結合し、負荷側の回転軸S2をリング状フランジ部23に結合し、これら結合箇所近傍において駆動回転軸S1および負荷側の回転軸S2をそれぞれベアリングB1およびB2を介して支持装置Bによって回転自在に支持する。
計測を行なうにあたっては、駆動回転軸S1が回転すると第1のトルク計測部1および第2のトルク計測部2を介して負荷側の回転軸S2が回転する。駆動回転軸S1の回転により、第1のフランジ部12が回転されると、負荷が小さく、計測装置にかかるトルクが小さい場合には、第1のトルク計測部1の円筒状起歪部11がほとんど変形することなくそのまま第2のフランジ部13を介してハブ部22に伝達され、負荷側の回転軸S2に結合されたリング状フランジ部23との間に加わるトルクにより、ビーム状起歪部21がトルクに応じて曲げ変形される。被測定トルクが小さい範囲においては、このような状態でビーム状起歪部21の曲げ変形に対する抗力との関係に基づく曲げの大きさに応じた信号がビーム状起歪部21に貼付されたひずみゲージT1〜T4およびC1〜C4によって得られる。
【0032】
トルクが所定の値を超えると、ビーム状起歪部21の曲げ変形が大きくなりストッパーピン3の小径部32が第2のフランジ部13のストッパー孔13aに係合して、リング状フランジ部23と第2のフランジ部13との間の相対回動ができなくなり、トルクが第1のフランジ部12と第2のフランジ部13との間の円筒状起歪部11のみにかかるようになり、大トルクによる円筒状起歪部11の捻りひずみに基づいてひずみゲージG1〜G4による計測が行なわれる。このときのトルク対ひずみ出力の関係を図10に示す。この場合、第2のトルク計測部2で検出し得る小トルクの範囲を0〜0.5kN・mとしており、第1のトルク計測部1の大トルク出力OUT1としてはトルク変化に対して線型的な出力が得られる。また、第2のトルク計測部2の出力としては、第1のトルク計測部1の大トルク出力OUT1を加算的に合成したもの出力OUT2として用いれば、図示のように0.5kN・m未満の小トルクにおいて高精度で且つ高分解能であって、さらに0.5kN・m以上の大トルクについても出力の変化率は異なるものの連続して計測出力を得ることができ、小トルクから大トルクまで高精度で且つ高分解能の計測を行なうことができる。
【0033】
上述のように、上述したトルク計測装置は、小トルクから大トルクまで高精度で且つ高分解能の計測が可能となるばかりでなく、全体の構成も簡単でしかもコンパクトとすることができる。また、この場合、小トルク計測用の第2のトルク計測部2の作動範囲を決定するために、リング状フランジ部23のピン固定孔23aと第2のフランジ部13のストッパー孔13aとの内径を同径の貫通孔とし(一括して加工することができ、孔径の高精度化が容易である)、加工の容易なストッパーピン3の大径部31(ピン固定孔23aとストッパー孔13aとの内径に対応する)と、小径部32との段差(そのまま小径部32の外形とストッパー孔13aとのギャップに高精度に対応する)を用いているため、第2のトルク計測部2の作動範囲を高精度に規制することができる。
図11〜図15は、本発明の第2の実施の形態に係るトルク計測装置の主要な構成を示している。上述した本発明の第1の実施の形態に係るトルク計測装置は、比較的小さな小トルク範囲とそれより大きな大トルク範囲とを、それぞれ第2のトルク計測部2と第1のトルク計測部1とで分担して高精度のトルク計測を実現するものであるが、本発明の第2の実施の形態は、微小トルク範囲の計測と、それより大きくてしかも比較的小さな小トルク範囲の計測と、それよりさらに大きな大トルク範囲の計測とをそれぞれ異なる計測部で分担して、より広範囲について高精度の計測を実現するものである。
【0034】
図11は、トルク計測装置の主要部の構成を示す分解斜視図、図12は、微小トルクおよび小トルクの計測部側から端面から見た正面図、図13は、微小トルクの計測部近傍を詳細に示す一部拡大正面図、図14は、微小トルクの計測部近傍を詳細に示す拡大斜視図、そして図15は、微小トルクの計測部の詳細を説明するための断面図である。
図11〜図15に示すトルク計測装置は、主として第1のトルク計測部1と、ストッパーピン3と、第2のトルク計測部4と、第3のトルク計測部5、補助ストッパー6および保護伝達板7を有して構成している。第1のトルク計測部1は、第2のフランジ部13とは一部の構成が若干異ならせて第2のフランジ部13′としていることを除けば、図1〜図10において説明した図1〜図5の構成における第1のトルク計測部1と実質的に同様に構成している。この場合、第2のフランジ部13′は、外方に向かう端面の中央にハブ部22とは若干異なるハブ部42を突出させて形成している。また、ハブ部42の周面近傍には、後述する補助ストッパー6を構成するストッパーボス61および62を突設している。
【0035】
また、ストッパーピン3は、図1〜図10において説明した図1〜図5の構成におけるストッパーピン3と同様であり、大径部31、小径部32および膨出頭部33を有している。
第2のトルク計測部4は、第1のトルク計測部1よりも小さなトルク範囲の小トルクを計測する部分であり、図1〜図5の第2のトルク計測部2のビーム状起歪部21、ハブ部22、リング状フランジ部23および保護板24にそれぞれほぼ対応するビーム状起歪部41、ハブ部42、リング状フランジ部43および保護板44を具備している。この場合、ビーム状起歪部41とハブ部42は、直接結合されておらず、これらビーム状起歪部41とハブ部42との間に後述する第3のトルク計測部5を介在させて、間接的に結合されている。また、図1〜図5の第2のトルク計測部2では保護板24がビーム状起歪部21とハブ部22に対応する部分を覆っていたのに対し、図11〜図15の第2のトルク計測部4の保護板44は、ビーム状起歪部41とリング状フランジ部43に対応する部分を覆っている。尚、この場合、保護板44は、リング状フランジ部43に締付ネジをもって固定されるが、ビーム状起歪部41、第3のトルク計測部5、ハブ部42とは分離されている。
【0036】
このように、ビーム状起歪部41が第3のトルク計測部5を介してハブ部42に結合されていること、および保護板44の配設箇所が若干異なっていることを除けば、図11〜図15における第2のトルク計測部4は、図1〜図5の第2のトルク計測部2と機能的に変わるところはない。
第3のトルク計測部5は、第2のトルク計測部4よりも小さなトルク範囲の微小トルクを計測する部分であり、補助起歪部51を有して構成される。第3のトルク計測部5は、図13および図14に詳細に示すように、各ビーム状起歪部41のハブ部42への結合部近傍を、円周方向、つまり回転方向に膨出させて補助起歪部51を形成している。補助起歪部51は、その中央部に端面側から(図14において上面側)回転軸線に平行に有底穴51aを穿設し、図15の(a)に示すように、底部に充分に小さな厚みの底板上の部分を残すとともに、有底穴51aの内壁と補助起歪部51の外壁との間の壁厚を充分に薄く形成し、第2のトルク計測部4よりも小さなトルク範囲の微小トルクによって変形し、有底穴51aの内部底面にせん断ひずみを発生するように構成する。
【0037】
すなわち、この有底穴51aの内部底面にせん断ひずみ検出用のひずみゲージを貼設し微小トルクの計測を行なうようにする。
上述した第3のトルク計測部5は、第2のトルク計測部4よりも小さな微小トルクを計測するため充分に小さな剛性を持つように形成される。そのため、所要範囲のトルクを超えるトルクが印加されてしまうと、破損してしまうおそれがある。そこで、第3のトルク計測部5の回転方向についての両側に、ハブ部42とビーム状起歪部41の先端との間の相対移動に起因する起歪部51の変形を所定範囲内に規制するために各起歪部51毎に補助ストッパー6を設けている。補助ストッパー6は、各起歪部51毎に第2のフランジ部13′に植設した一対のストッパーボス61および62を有している(図15(b)参照)。補助ストッパー6のストッパーボス61および62は、各起歪部51の変形を阻止し、所定の微小トルク以上のトルクの印加により、起歪部51がストッパーボス61および62に当接すると、それ以上のトルクに対しては、第2のフランジ部13′、バブ部42、各補助起歪部51およびストッパーボス61が一体として動作する。このような構成とすれば、微小トルクから大トルクまでを適切に計測することができ、トルクが小さいほど高精度に計測することができ、しかも大トルクの計測にも、充分な精度が得られる。
【0038】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の請求項1のトルク計測装置によれば、両端に第1のフランジ部と第2のフランジ部が一体に形成され、回転方向のトルクに感応する円筒状起歪部を用いて構成してなる第1のトルク計測部と、
前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部の中央部に突設されたハブ部から放射方向に延びる複数のビーム状起歪部を介して記ハブ部と同軸的に且つ前記第2のフランジ部と所定の間隙を存して対峙するリング状フランジ部が形成されてなり、前記第1のトルク計測部よりも小さなトルクを計測するための第2のトルク計測部と
前記第2のフランジ部と前記リング状フランジ部との間に設けられ、これら両者間の相対的な回動を前記第2のトルクのトルク計測範囲以内に規制するストッパーピンとストッパー穴からなるストッパー機構とを具備し、
前記ストッパーピンを除く、各部のすべてが所要の弾性を有する金属等からなる同一素材により一体に形成されてなるので、構成が簡単で、組立調整が極めて容易であり、しかも個々の装置によるバラツキも少なく、小トルクから大トルクへの計測の切り換えを高精度にしかもスムーズに行なうことが可能であり、長期に亘る使用においてもヒステリシスが生じ難く、小型化にも適し、安定で高精度のトルクの計測を行なうことができる。
【0039】
また、本発明の請求項2のトルク計測装置によれば、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と、前記第2のトルク計測部の前記ビーム状起歪部および前記リング状フランジ部との間は、前記第2のフランジ部と前記リング状フランジ部の外周面から前記ハブ部に達するまでのスリットが形成され、前記第1のトルク計測部と前記第2のトルク計測部とが、前記ハブ部のみを共通にして機械的に分離されてなるので、構成が簡単で、加工および組立調整が極めて容易であり、且つ小型化も容易であるにもかかわらず、小トルクおよび大トルクのいずれについても、長期に亘る使用においてもヒステリシスが生じ難く安定で且つ高精度なトルクを計測することができる。
【0040】
本発明の請求項3のトルク計測装置によれば、前記円筒状起歪部の両端部に第1および第2のフランジ部を、この第2のフランジ部の中央部に前記ハブ部を、それぞれ一体に形成して第1のトルク計測部となし、前記第1のトルク計測部の前記ハブ部とそのハブ部の外周面から放射方向に延びる複数のビーム状起歪部を一体に形成し、前記ビーム状起歪部の各先端に前記ハブ部と同軸のリング状フランジ部を一体に形成して第2トルク計測部となしたので、コイルスプリングなどを用いない点でしかも一体化の構成により、組立や調整が容易であり、コストの低減を図り得ると共に長期に亘りヒステリシスが良好で、広範囲のトルクを高精度に計測することができる。
本発明の請求項4のトルク計測装置によれば、前記第1のトルク計測部が、前記円筒状起歪部の周面に適宜間隔で貼設されて、当該円筒状起歪部の捻りひずみを検知する複数のひずみゲージを含み、且つ前記第2のトルク計測部が、前記ビーム状起歪部の回転方向に面する側面に貼設されて、当該ビーム状起歪部の曲げひずみを検知するひずみゲージを含むことにより、特に、効率良く的確にトルク計測信号を生成することが可能となる。
【0041】
本発明の請求項5のトルク計測装置によれば、前記第1のトルク計測部の捻りひずみを検知するひずみゲージが、中心軸線と平行な方向に対して45°の角度をなして互いに直交する方向のひずみにそれぞれ主として感応する1対のひずみ検知部を互いに近接して配置してなるひずみゲージを、前記円筒状起歪部の周面の同一円周上に等間隔で複数個配設することにより、特に、比較的大きなトルクを効率良く的確に計測することが可能となる。
本発明の請求項6のトルク計測装置によれば、前記第2のトルク計測部の曲げひずみを検知するひずみゲージが、前記ビーム状起歪部の回転方向に面する側面の半径方向のひずみに感応するひずみ検知部を有するひずみゲージを前記ビーム状起歪部の回転方向に面する両側面に配設することにより、特に、比較的小さなトルクを効率良く的確に計測することが可能となる。
【0042】
本発明の請求項7のトルク計測装置によれば、前記ストッパー機構が、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の一方に同一円周上に等間隔で形成される複数のストッパー孔と、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の他方に前記ストッパー孔にそれぞれ対応して突設され、前記ストッパー孔に挿入係合する複数のピン状突起とを含み、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部との相対的な回動を、前記ストッパー孔とピン状突起との係合における両者の寸法差に基づく遊び範囲にのみ許容し、該遊び範囲に相当する角度以内に規制する構成とすることにより、特に、主として比較的小さなトルク範囲についての計測と主としてそれより大きなトルク範囲についての計測との切り換えを高精度にしかもスムーズに行なうことが可能となる。
本発明の請求項8のトルク計測装置によれば、前記ストッパー機構のピン状突起が、前記第1のトルク計測部の前記一方のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の前記他方に一端を突出させて植設したストッパーピンにより形成することにより、特に、主として比較的小さなトルク範囲についての計測と主としてそれより大きなトルク範囲についての計測との切り換え分担の精度をさらに高めることが可能となる。
【0043】
本発明の請求項9のトルク計測装置によれば、前記第2のトルク計測部の前記ハブ部に対する前記複数のビーム状起歪部の各結合部近傍において前記ビーム状起歪部のビーム端部と前記ハブ部とを微小トルクに応動するさらなる起歪部を介して結合する構成としてなり、前記第2のトルク計測部よりもさらに小さなトルクを計測するための第3のトルク計測部と、前記第2のトルク計測部の前記ビーム状起歪部の前記ビーム端部と前記ハブ部との間の相対的な回動を所定角度以内に規制するさらなるストッパー機構とをさらに具備することにより、特に、さらに広いトルク範囲について安定で且つ高精度なトルク計測を行なうことが可能となる。
本発明の請求項10のトルク計測装置によれば、前記第3のトルク計測部の前記さらなる起歪部が、前記複数のビーム状起歪部の前記ハブ部に対する各結合部近傍における前記ビーム状起歪部の円周方向についてのビーム寸法を膨出させ、その膨出部分に軸線方向の一端から該軸線に平行に非貫通穴を穿設し、該非貫通穴の底面に剪断ひずみを検出するひずみゲージを貼設して形成し、且つ前記さらなるストッパー機構が、前記さらなる起歪部の回転方向両側方に所定のギャップを存して前記第1のトルク計測部の前記一方のフランジ部から突設してなり、前記第1のトルク計測部の前記一方のフランジ部と前記ビーム状起歪部の端部との間の相対的な回動に基づく前記さらなる起歪部の変形を所定範囲内に規制する係止部により構成により、特に、最も小さなトルク範囲について高感度に且つ高精度にトルク計測を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るトルク計測装置の主要部の内部構成を模式的に示す縦断面図である。
【図2】図1のトルク計測装置の主要部の外観を模式的に示す側面図である。
【図3】図1のトルク計測装置の主要部を小トルクの計測部側の端面から見たもので、特にひずみゲージとリード線の配線関係を模式的に示す正面図である。
【図4】図1のトルク計測装置における大トルクの計測部をカバーで覆った状態の外観を模式的に示す側面図である。
【図5】図1のトルク計測装置における大トルクの計測部から第2のトルク計測部を切り離した状態の外観を模式的に示す一部分解斜視図である。
【図6】図1のトルク計測装置の円筒状起歪部におけるひずみゲージの貼設状態を説明するための模式的展開図である。
【図7】図1のトルク計測装置の円筒状起歪部に用いるひずみゲージの具体的なゲージパターンを示す模式図である。
【図8】図1のトルク計測装置のビーム状起歪部に添着されたひずみゲージの接続状態を説明するための回路図である。
【図9】図1のトルク計測装置で動的計測を行う場合の計測状態を説明するための要部の側面図である。
【図10】図1のトルク計測装置の各計測部に基づくトルク−ひずみ出力特性を説明するための図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係るトルク計測装置の主要部の構成を一部破断して示す分解斜視図である。
【図12】図11のトルク計測装置の主要部を微小トルクおよび小トルクの計測部側の端面から見た模式的な正面図である。
【図13】図11のトルク計測装置における微小トルクの計測部近傍の詳細を模式的に示す一部拡大正面図である。
【図14】図11のトルク計測装置における微小トルクの計測部近傍の詳細を模式的に示す斜視図である。
【図15】図11のトルク計測装置における微小トルクの計測部の一部を詳細に示す断面図であり、図15(a)は、図13のD−D線に沿う断面、そして図15(b)は、図13のE−Eに沿う断面をそれぞれ模式的に示している。
【図16】トルク計測装置の一般的な使用形態を説明するための図であり、回転トルクを動的に計測する場合の構成を示す模式図である。
【図17】トルク計測装置の一般的な使用形態を説明するための図であり、静的な回転トルクを計測する場合の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 第1のトルク計測部
2 第2のトルク計測部
3 ストッパーピン
4 第2のトルク計測部
5 第3のトルク計測部
6 補助ストッパー
11 円筒状起歪部
12 第1のフランジ部
13,13′ 第2のフランジ部
14 カバー
21,41 ビーム状起歪部
22,42 ハブ部
23,43 リング状フランジ部
24,44 保護板
31 大径部
32 小径部
33 膨出頭部
51 補助起歪部
51a 有底穴
61,62 ストッパーボス

Claims (10)

  1. 両端に第1のフランジ部と第2のフランジ部が一体に形成され、回転方向のトルクに感応する円筒状起歪部を用いて構成してなる第1のトルク計測部と、
    前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部の中央部に突設されたハブ部から放射方向に延びる複数のビーム状起歪部を介して記ハブ部と同軸的に且つ前記第2のフランジ部と所定の間隙を存して対峙するリング状フランジ部が形成されてなり、前記第1のトルク計測部よりも小さなトルクを計測するための第2のトルク計測部と、
    前記第2のフランジ部と前記リング状フランジ部との間に設けられ、これら両者間の相対的な回動を前記第2のトルクのトルク計測範囲以内に規制するストッパーピンとストッパー穴からなるストッパー機構とを具備し、
    前記ストッパーピンを除く、各部のすべてが所要の弾性を有する金属等からなる同一素材により一体に形成されてなることを特徴とするトルク計測装置。
  2. 前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と、前記第2のトルク計測部の前記ビーム状起歪部および前記リング状フランジ部との間は、前記第2のフランジ部と前記リング状フランジ部の外周面から前記ハブ部に達するまでのスリットが形成され、前記第1のトルク計測部と前記第2のトルク計測部とが、前記ハブ部のみを共通にして機械的に分離されてなることを特徴とする請求項1に記載のトルク計測装置。
  3. 前記円筒状起歪部の端部に前記第1および前記第2のフランジ部を、この第2のフランジ部の中央部に前記ハブ部を、それぞれ一体に形成して第1のトルク計測部となし、前記第1のトルク計測部の前記ハブ部とそのハブ部の外周面から放射方向に延びる複数のビーム状起歪部を一体に形成し、前記ビーム状起歪部の各先端に前記ハブ部と同軸のリング状フランジ部を一体に形成して第2トルク計測部となしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトルク計測装置。
  4. 前記第1のトルク計測部は、前記円筒状起歪部の周面に適宜間隔で貼設されて、当該円筒状起歪部の捻りひずみを検知する複数のひずみゲージを含み、
    前記第2のトルク計測部は、前記ビーム状起歪部の回転方向に面する側面に貼設されて、当該ビーム状起歪部の曲げひずみを検知するひずみゲージを含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のトルク計測装置。
  5. 前記第1のトルク計測部の捻りひずみを検知するひずみゲージは、中心軸線と平行な方向に対して45°の角度をなして互いに直交する方向のひずみにそれぞれ主として感応する1対のひずみ検知部を互いに近接して配置してなるひずみゲージを、前記円筒状起歪部の周面の同一円周上に等間隔で複数個配設してなることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のトルク計測装置。
  6. 前記第2のトルク計測部の曲げひずみを検知するひずみゲージは、前記ビーム状起歪部の回転方向に面する側面の半径方向のひずみに感応するひずみ検知部を有するひずみゲージを前記ビーム状起歪部の前記ハブ部側端部近傍の回転方向に面する両側面に配設してなることを特徴とする請求項4に記載のトルク計測装置。
  7. 前記ストッパー機構は、
    前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の一方に同一円周上に等間隔で形成される複数のストッパー孔と、
    前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の他方に前記ストッパー孔にそれぞれ対応して突設され、前記ストッパー孔に挿入係合する複数のピン状突起と
    を含み、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部との相対的な回動を、前記ストッパー孔とピン状突起との係合における両者の寸法差に基づく遊び範囲にのみ許容し、該遊び範囲に相当する角度以内に規制する構成としたことを特徴とする請求項に記載のトルク計測装置。
  8. 前記ストッパー機構のピン状突起は、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部および前記第2のトルク計測部のリング状フランジ部の前記他方に一端を突出させて植設したストッパーピンにより形成したことを特徴とする請求項7に記載のトルク計測装置。
  9. 前記第2のトルク計測部の前記ハブ部に対する前記複数のビーム状起歪部の各結合部近傍において前記ビーム状起歪部のビーム端部と前記ハブ部とを微小トルクに応動するさらなる起歪部を介して一体に形成する構成としてなり、前記第2のトルク計測部よりもさらに小さなトルクを計測するための第3のトルク計測部と、
    前記第2のトルク計測部の前記ビーム状起歪部の前記ビーム端部と前記ハブ部との間の相対的な回動を所定角度以内に規制するさらなるストッパー機構と
    をさらに具備することを特徴とする請求項に記載のトルク計測装置。
  10. 前記第3のトルク計測部の前記さらなる起歪部は、前記複数のビーム状起歪部の前記ハブ部に対する各結合部近傍における前記ビーム状起歪部の円周方向についてのビーム寸法を膨出させ、その膨出部分に軸線方向の一端から該軸線に平行に非貫通穴を穿設し、該非貫通穴の底面に剪断ひずみを検出するひずみゲージを貼設して形成し、且つ
    前記さらなるストッパー機構は、前記さらなる起歪部の回転方向両側方に所定のギャップを存して前記第1のトルク計測部の前記一方のフランジ部から突設してなり、前記第1のトルク計測部の前記第2のフランジ部と前記ビーム状起歪部の端部との間の相対的な回動に基づく前記さらなる起歪部の変形を所定範囲内に規制する係止部により構成してなることを特徴とする請求項9に記載のトルク計測装置。
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