JP4024322B2 - 内視鏡用光源光学系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡に備えられたライトガイドに光源からの光を効率よく入射させるための内視鏡用光源光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、体腔内に細長い挿入部を挿入することにより内臓等を観察したり、必要に応じて処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各種治療処置を施したりすることが可能な内視鏡が広く用いられている。
又、このような内視鏡には、大きく分けて、眼視にて観察を行う「ファイバスコープ」と、電荷結合素子(CCD)等の固体撮像素子を撮像手段として用いた「電子スコープ」とがあり、特に、近年においては電子スコープが用いられる割合が多くなってきている。
更に、一般に用いられている電子スコープの撮像装置は、「モザイクフィルタ方式」と「面順次照明方式」とに大別される。モザイクフィルタ方式とは、撮像面上に各画素毎の色フィルタが形成された固体撮像素子を配置し、白色照明からカラー画像を得るようにしたものである。一方、面順次式照明方式とは、白黒用の固体撮像素子を用い、照明手段に備えられた色分離フィルタにより2色以上に時分割された照明光からカラー画像を得るようにしたものである。
【0003】
上記のような撮像装置が備えられた内視鏡の照明手段としては、光源装置とこの光源装置から供給された光を内視鏡の先端部まで伝達するライトガイドと、内視鏡の先端部に組み込まれたライトガイドから射出される光を更に拡開して被写体へ照射する照明レンズとによって構成されているのが一般的である。従って、内視鏡用光源光学系は、前述した数種類の内視鏡に対応した構成、即ち、ファイバスコープやモザイクフィルタ方式の電子スコープに用いられるものは白色光を供給し得る構成をなし、面順次式照明方式の電子スコープに用いられるものは2色以上に時分割された照明光を供給し得る構成をなしている。
【0004】
ところで、肺,胆道等の細管内の観察を行うことを目的とするスコープでは、患者の苦痛低減,挿通性の向上のために、スコープ自体の細径化が大きな課題となっている。この点、近年の技術進歩により固体撮像素子の高画素化及び小型化等が進み、電子スコープにおいても画質の向上と共に、固体撮像素子の小型化による対物光学系のコンパクト化が可能となりつつある。
しかしながら、一般に固体撮像素子が高画素化及び小型化されると、その固体撮像素子の受光感度が低下することが知られている。このため、対物光学系及び固体撮像素子を小型化してスコープの細径化を図ると、照明光量が不足するという問題を生じる。よって、この光量不足を解消するために、ライトガイドを太径化してスコープの先端からの射出光量を増加させることは、結局、スコープを太径化することになる。このため、スコープを細径化するには、対物光学系の小型化以外に、いかに効率よく光源ランプからの光をライトガイドに導き被写体を照明するのに十分な光量を確保できるように光源装置を構成して、必要以上にライトガイドを太径化させないことが重要となってくる。
【0005】
ところで、現在の内視鏡用光源装置では、キセノンランプ,ハロゲンランプ等が一般に用いられており、これらのランプは放物面鏡と一体型となっているものが多い。又、放物面鏡の場合、その焦点から発せられた光は幾何光学的には完全な平行光束となるはずであるが、キセノンランプ等のアーク式のものでも輝点の大きさは有限であるため、完全な平行光束とはなり得ない。このため、放物面鏡の反射光束を集光させても、いくらかの大きさをもった集光スポットになり、細径のライトガイドでは入射可能な光量はかなり制限されてしまうことになる。
又、前記集光スポットの径を小さくするためには、集光光学系の焦点距離を短くすればよいが、集光スポットの径を小さくすることはライトガイドへの光の入射角度を大きくすることにつながり、結局はライトガイドの開口数(以下、NAと称す)を越えてしまう。よって、ある一定量以上にライトガイドへの入射光量を増やすことは不可能である。
尚、ここでライトガイドのNAとは、図9に示すように、ライトガイド1の光の入射端面において、光の入射方向とライトガイド1の光軸とのなす角をθとしたとき、sinθで表される数値である。
【0006】
従来の放物面鏡一体型のランプを光源として用いた内視鏡用光源光学系では、図10に示すように、ランプ射出面2を瞳面とし、その軸上マージナル光線のライトガイド1への入射角が、ライトガイド1のNAとおよそ一致するかそれ以下になるように集光光学系3の焦点距離が設定されていた。
ここで、図11に示すように、概ね正弦条件を満たすレンズ5を用いて点光源4からの光を平行光束に変換する場合、レンズ5の前側主平面6は点光源4を中心としたほぼ球面形状となる。このため、点光源4から射出される光の前側主平面6までの距離はその射出方向に関係なくほぼ一定となり、又、変換される平行光束の分布もおおよそ一様となる。
【0007】
一方、点光源からの光束を放物面鏡を用いて平行光束に変換する場合、レンズを用いた場合とは違って光束の分布が一様とはならない。この場合、図12に示すように、点光源4からの放射光束はその放射方向により放物面鏡7までの距離が大きく異なってくる。よって、点光源4からの光束を放物面鏡7を用いて平行光束に変換した場合、変換された光束の光の密度分布は、図13に示すようなガウス型の分布となり、放物面鏡の焦点距離の長さにかかわらず光軸からの距離がかかる焦点距離の10倍以上となる位置では殆ど光が存在していないことが分かる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の内視鏡用光源光学系では、放物面鏡の外径の最周辺部を通る光線がライトガイドのNAとおよそ一致するように集光光学系が設計されていた。よって、このような放物面鏡を備えた光源装置から射出された光束の周辺部の光密度は薄く光は殆ど存在していないため、集光光学系によりライトガイド端面に集光される光束の周辺部の光密度も薄く光は殆ど存在していない状態となる。
このように、実際にライトガイドに入射する光束中、ライトガイドのNAとほぼ等しい入射角を有している光は殆ど存在していないため、ライトガイドのNAが十分に活かされていたとは云い難い。故に、従来の内視鏡用光源光学系では所望の光量を得るためにライトガイドが必要以上に太径化され内視鏡のスコープ径も太くなる傾向にあり、まさにこのことが内視鏡スコープの挿通性を悪くして患者の苦痛を増大させる原因となっていた。
【0009】
そこで、本発明は、上記のような従来技術の有する問題点に鑑みなされたもので、放物面鏡を含んだ内視鏡用光源光学系において、特に、細径のライトガイドへの光の入射効率を高めることができる光源光学系を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による内視鏡用光源光学系は、少なくとも、光源と、この光源からの光束をほぼ平行光束にする放物面鏡と、この放物面鏡により平行光束とされた光を集光する集光光学系とを有し、内視鏡に備えられた照明光を伝達するライトガイドに光を入射させる内視鏡用光源光学系において、以下に示す条件式を同時に満足するようにしたことを特徴とする。
|2f2・sinθ1|≧φLS (但し、φ LS ≦2.77mm)・・・(1)
|5f1/f2|≧NALS ・・・(2)
但し、NALSは前記ライトガイドの開口数、f1は前記放物面鏡の焦点距離、f2は前記集光光学系の焦点距離、θ1は前記放物面鏡から出射する光束において光の密度が前記放物面鏡の光軸と平行な光束の密度の10%となる光束の、前記光軸に対してなす角度、φLSは前記ライトガイドの径の大きさを夫々示している。
又、本発明による内視鏡用光源光学系は、少なくとも、光源と、この光源からの光束をほぼ平行光束にする放物面鏡と、この放物面鏡により平行光束とされた光を集光する集光光学系とを有し、内視鏡に備えられた照明光を伝達するライトガイドに光を入射させる内視鏡用光源光学系において、以下に示す条件式を同時に満足するようにしたことを特徴とする。
|2f2・sinθ1|≧φLS (但し、φ LS ≦2.77mm)
|3.5f1/f2|≧NALS
但し、NALSは前記ライトガイドの開口数、f1は前記放物面鏡の焦点距離、f2は前記集光光学系の焦点距離、θ1は前記放物面鏡から出射する光束において光の密度が前記放物面鏡の光軸と平行な光束の密度の10%となる光束の、前記光軸に対してなす角度、φLSは前記ライトガイドの径の大きさを夫々示している。更に、本発明による内視鏡用光源光学系は、前記集光光学系が2群により構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
前述のように、点光源からの放射光束を放物面鏡を用いて平行光束に変換すると、その平行光束は図13のようなガウス型の光の密度分布を示す。この光の強度分布のグラフから、放物面鏡の焦点距離の長さにかかわらず、光軸からの距離がその焦点距離の10倍以上となる位置では光は殆ど存在していないことが分かる。故に、そのような放物面鏡により形成される平行光束の実質的な光束径の大きさは放物面鏡の焦点距離のほぼ10倍以下とみなすことができ、かかる光束径の最周辺を通る光線のライトガイドへの入射角が少なくともライトガイドのNA以上になるように光源光学系中の集光光学系の焦点距離を設定すれば、ライトガイドへの入射光の光密度は大きくなり、そのライトガイドに効率よく光束を入射させることが可能になる。
【0012】
次に、ライトガイドの入射端に集光される軸上集光光束の配光特性のグラフを図8に示す。ここに示されたグラフは、放物面鏡から射出される平行光束において、この平行光束の最周辺を通る光線がライトガイドのNAとほぼ一致するように集光されたときの軸上集光光束の光の密度を示し、図中の曲線A,B,Cは夫々前記放物面鏡の焦点距離の7倍,10倍,12倍の大きさの径を有する平行光束の場合を示している。このグラフから明らかなように、ライトガイドのNAが0に近い場合の入射光の密度は曲線A,B,Cの光束共ほぼ同じであるが、前述のように光軸から距離が放物面鏡の焦点距離の10倍以上となる位置では殆ど光が存在していないことから、ライトガイドのNAが最大(0.66)となった場合には曲線Cで示された光束は殆ど存在しないことになる。このため、曲線Cで示された光束のライトガイドのNA内での光量は少なく、ライトガイドに入射する光量は曲線A,Bで示された光束に比べて少なくなる。
又、ここで、ライトガイドの軸上光束のみを考えると、ライトガイドのNAを高めれば高める程ライトガイドへの入射光束が増すことになる。しかし、NAを高めれば集光スポットの径は小さくなり、集光スポット径の大きさがライトガイド径よりも小さくなると逆にライトガイドへ入射する光束にロスを生じることになる。従って、効率よく光束をライトガイドに入射させるためには、単にライトガイドの高NA化を達成すればよいというものではなく、集光スポット径の大きさも考慮する必要がある。
【0013】
前記集光光学系の焦点距離をf2、前記放物面鏡から出射する光束において光の密度が前記放物面鏡の光軸と平行な光束の密度の10%となる光束の、前記光軸に対してなす角度をθ1としたとき、近軸関係式から集光スポット径の大きさは、2f2・sinθ1と表されるが、この集光スポット径の大きさは、ライトガイド径の大きさ以上の大きさとする必要がある。上記条件式(1)は集光スポット径の大きさがライトガイド径の大きさ以上の大きさであることを示すものであり、この条件式を満たす場合、放物面鏡から射出される平行光束において、光軸からの距離がかかる放物面鏡の焦点距離の10倍以下の範囲を光束径とみなして、少なくともライトガイドのNA以上になるように前記平行光束を集光すれば、ライトガイドに効率よく光を入射させることが可能になる。一方、上記条件式(2)は、一般的な光源光学系のFナンバとライトガイドのNAとの関係式から導かれており、光束径の大きさを10f1(f1は放物鏡面の焦点距離)とみなしたとき、この光束の最周辺部を通る光線がライトガイドのNA以上の角度で集光されることを示している。よって、上記条件式(1),(2)に示された条件を同時に満たせば、効率よく光束をライトガイドに入射させることが可能になる。
【0014】
ところで、前述したように、点光源からの放射光束を放射面鏡により平行光束に変換した場合、この平行光束の光の密度分布はガウス型となり、光軸からの距離が前記放物面鏡の焦点距離の10倍以上となる位置では、光は殆ど存在していない。しかし、一般にガウス型の密度分布を示す光は、全体の75%が密度50%以上の範囲に集中している。このため、最大の光密度に対しておおよそ10%以下程度となる範囲の外側の部分では光は存在しないものと考えても実用上問題はない。よって、より効率よくライトガイドに光を入射させるためには、光束中の密度分布が最大密度の10%以上となっている範囲を光束径とみなすと好都合である。尚、点光源からの放射光束を放物面鏡で平行光束に変換した場合、この平行光束中の光の密度分布が最大密度の10%以上となる範囲の位置は、図13から明らかなように、放物面鏡の所定距離の約7倍程度である。このため平行光束の径の大きさを7f1 とみなしたとき、上記式(2)は、
|3.5f1 /f2 |≧NALS ・・・・(3)
と書ける。
【0015】
又、図8に示すように、平行光束の径の大きさを放物面鏡の焦点距離の10倍とみなすことより、7倍とみなした方がライトガイドのNA以内の範囲での光束量は多くなり、ライトガイドへの入射光量も多くなることが分かる。但し、この場合も上記条件式(1)に示された条件を満足することが必要であることは云うまでもない。
【0016】
図1は、本発明による内視鏡用光源光学系の基本構成の概念を示す光軸に沿う断面図である。この図に示すように、本発明の内視鏡用光源光学系は、放物面鏡9aとそのほぼ焦点位置に設けられた光源ランプ9bとからなる照明光源9と、照明光源9から射出された光を集光する集光光学系10と、回転カラーフィルタ等の透過波長選択フィルタ11と、集光された光を伝達するライトガイド12とにより構成されている。尚、集光光学系10は前群10aと後群10bとからなっている。
本発明の内視鏡用光源光学系は上記のように構成されているので、照明光源9から射出された光は、集光光学系10により集光され、ライトガイド12に入射することになる。このとき、照明光源9から射出される光は概ね平行光束となっているが、このような平行光束は図13に基づき説明したような密度分布を示す。そこで、本発明の光源光学系では、かかる平行光束中ある所定以上の強度を有する部分をその光束とみなし、この光束に基づき集光光学系10の焦点距離を設定している。従って、従来の光源光学系と比較して、ライトガイド12における同じNA内の光束密度が高くなっている。又、ライトガイド12の端面上に生じる集光スポットの径がライトガイド12の径の大きさを越えないように設計されているため、従来のものと比較して照明光源9からの光束を効率よくライトガイド12へ入射させることができる。
【0017】
又、本発明の光源光学系に用いられる集光光学系10は、前群10aと後群10bとからなっているため、照明光源9から射出された光は、まず前群10aで緩く集光されて透過波長選択フィルタ11に入射することになる。このとき、照明光源9からの光は、前群10aにおいて、フィルタ11への入射光の入射角が20°以下になるように集光される。そして、フィルタ11を透過した光は、後群10bによってライトガイド12の入射端面上に集光される。
尚、特公平6−25827号公報に開示されているように、干渉フィルタへの光の入射角は約20°以下になるように制御されることが好ましい。本発明の光源光学系では、この条件を十分満たしており、よって、透過波長選択フィルタ11の性能を損なうことなく、フィルタ11の小型化も可能となり、光源光学系全体のコンパクト化を達成できる。
【0018】
又、本発明の光源光学系に用いられる集光光学系10は以下に示すような条件を満足することが好ましい。
|f3 /D|>1.462 ・・・・(4)
但し、f3 は集光光学系10の前群10aの焦点距離、Dは照明光源9から射出される軸上光束の径の大きさを示している。
この条件式(4)は、透過波長選択フィルタ11の性能を良好に保持するための軸上光束の透過波長選択フィルタ11への許容入射角の大きさの範囲を定めたものである。本発明の光源光学系では、集光光学系10の前群10aを透過した軸上光束は透過波長選択フィルタ11に対し角度を有して入射するが、前述のように、フィルタ11への光の入射角は20°以下が好ましい。従って、集光光学系10の前群10aのFナンバの絶対値は、1/(2sin20°)=1.462以上、即ち上記条件式(4)を満足することが必要となる。
【0019】
以下、図示した実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
【0020】
第1実施例
図2は、本実施例にかかる内視鏡用光源光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
本実施例の内視鏡用光源光学系は、放物面鏡13aとそのほぼ焦点位置に設けられた光源ランプ13bとからなる照明光源13(放物面鏡一体型のキセノンランプを用いた照明光源)と、照明光源13から射出された光を集光する集光光学系14と、集光された光を伝達するライトガイド17とにより構成されている。又、集光光学系14は正の屈折力を有する前群14a及び後群14bからなり、前群14aは照明光源13側に凸形状,ライトガイド17側に凹形状をなし、レンズ全体では凸作用を有し、照明光源13側の凸面は非球面になっている。又、後群14bは、照明光源13側及びライトガイド17側に凸形状をなし、レンズ全体としては凸作用を有し、照明光源13側の凸面は非球面になっている。これら非球面は、2面とも光軸付近での曲率が強く、且つ、光軸から離れるに従って曲率が弱くなるような凸形状となっているため、発生する球面収差,コマ収差を良好に補正できる。
【0021】
更に、集光光学系14の前群14aと後群14bとの間には、透過波長選択フィルタとしての作用を有する回転カラーフィルタ15と、透過光量調節手段としての絞り機構16とが配置されている。尚、回転カラーフィルタ15は、照明光源13からの射出光の特性に応じて光路内への着脱が可能になっている。又、本実施例の光源光学系に用いられるライトガイド17のNAは0.66である。
【0022】
図3は、本実施例の光源光学系に用いられる照明光源13からの射出光の角度とその光の密度分布を示すグラフである。このグラフに示すように、ほぼ6°以上の角度で射出される光は0°で射出される光に対して10%以下の密度でしかない。このため、照明光源13は光の射出角度が0〜6°の範囲である光源とみなすことができる。又、照明光源13から射出される光束の径は放物面鏡13aの焦点距離f1 のちょうど10倍の大きさのものである。又、光源ランプ13bの輝点部分は点光源ではなく、ある程度の大きさを有するものであるが、照明光源13から射出される平行光束中の光の密度分布は図13に示したものとほぼ同じものとなる。
【0023】
ここで、参考のため従来の内視鏡用光源光学系の構成を図7に示す。従来の内視鏡用光源光学系は、集光光学系18が4枚のレンズにより構成されている点が本実施例のものと異なる。
【0024】
上記のように構成された従来例及び本実施例の光源光学系の集光スポット径の大きさは、上記条件式(1)を用いて計算すると、夫々4.3,2.8となる。従って、径の大きさが2.8mm以下であるライトガイドを用いれば、従来例及び本実施例の光源光学系共、条件式(1)の条件を満足することができる。
しかしながら、従来例における集光光学系18は、照明光源13からの平行光束の周辺部を通る光線はライトガイド17のNAにおおよそ一致するか、それ以下になるような設計であったため、上記条件式(2)の左辺の値は約0.62となってライトガイド17のNAの値(=0.66)より小さくなり、条件式(2)を満足することができない。
ところが、本実施例の光源光学系に用いられる集光光学系14は、照明光源13から射出される平行光束中の光の密度分布を十分考慮に入れて設計されており、条件式(2)の左辺の値は約0.96となり、かかる条件を満足することができる。又、より効率よくライトガイド17に光を入射させるために、前記平行光束中の光の密度分布が最大密度の10%以下となる部分を光束とみなしての設計であり、上記条件式(3)の左辺の値も約0.67となり、この条件も十分満足するものである。
【0025】
次に、図4に、本実施例の光源光学系及び従来の光源光学系を用いてNAが0.66であるライトガイドの入射端面へ集光させたスポットの照明分布のグラフを示す。このグラフから、同じNA内であっても本実施例の光源光学系の方が従来例のものより集光スポットの中心照度が高いことが分かる。本実施例の光源光学系では、集光光学系が形成する集光スポット径の大きさを従来例よりも小さくすることができる。従って、集光スポット径の大きさが3mmを越える範囲では従来例の方がライトガイドへ入射光量を多くすることができるが、その径の大きさが2mm以下の範囲では本実施例の方がライトガイドへの入射光量を多くすることができる。よって、2mm以下の細径のライトガイドを使用する際には、本実施例の光源光学系を用いることで、従来例に対して約1.3倍以上の光量をかかるライトガイドへ入射させることが可能になる。
従って、肺,胆道等の細管内を観察するための細径スコープに本実施例の光源光学系を用いることで、スコープ径の更なる細径化を達成できる。
【0026】
ところで、本実施例の光源光学系は、照明光源13から射出される平行光束中、光の最大密度の10%以上の密度を有する部分をライトガイド17に入射させるために用いられる。従って、前記密度未満の周辺光束は集光してもライトガイド17への入射角がライトガイド17のNAより大きくなるため、ライトガイド17へは伝送されない。
そこで、図5(a)はその周辺光束を有効利用してライトガイド17への入射光量を向上させる構成を示す図である。この構成では、放物面鏡13aの集光光学系14側に、同図(b)に示す放物面鏡13aの焦点位置を中心として形成された球面鏡19を配置し、ライトガイド17への入射光としては直接用いられていない光を前記焦点位置に戻している。そして、この焦点位置に戻った光は光源ランプ13bからの放射光束と足し合わされて再度射出されるため、結果としてライトガイド17への入射光量は増加することになる。
尚、球面鏡19の中心部は、直接照明光源13からライトガイド17へ入射する平行光束を遮断しないように空洞となっている。
【0027】
従って、球面鏡19の中心部の空洞がライトガイド17への入射光を遮断しないためには、その空洞部の径の大きさは2f2 ・NALS以上であることが必要であり、およそ2f2 ・NALSであれば最も効率よく光源ランプ13bからの放射光束をライトガイド17へ導くことができる。但し、球面鏡19の空洞部の径の大きさを放物面鏡13aの外径よりも大きくすると、球面鏡として作用しなくなるため、放物面鏡13aの外径よりも小さくする必要がある。
以上から、放物面鏡13aの外径の大きさをD1 、球面鏡19の空洞部の径の大きさをD2 とすると、
2f2 ・NALS≦D2 <D1 ・・・・(5)
で表される条件式が導かれる。
よって、本実施例の光源光学系において用いられる球面鏡19では、その空洞部の径の大きさがおおよそ17.5のとき最も効率よく光源ランプ13bからの放射光束をライトガイド17へ導くことができる。
【0028】
又、このような球面鏡19を用いなくともライトガイド17への光量が十分に得られている場合には、前記周辺光束を中心部に空洞が形成されている遮光部材によりカットするようにしてもよい。この場合、かかる遮光部材の空洞部の径の大きさは前述の球面鏡19と同じく、2f2 ・NALS以上で且つ放物面鏡13aの外径の大きさ以下であることが必要となる。よって、放物面鏡13aの外径をD1 、遮光部材の空洞部の径の大きさをD3 とすると、
2f2 ・NALS≦D3 <D1 ・・・・(6)
で表される条件式が導かれる。
【0029】
更に、本実施例の光源光学系に用いられる集光光学系14は、前群14aと後群14bとから構成されており、4枚のレンズ構成により構成されている従来例に対してレンズ2枚分だけ削減されており、光源光学系全系のコンパクト化と低コスト化を実現している。
尚、絞り機構16は、集光光学系14の前群14aの焦点距離をf3 、照明光源13から射出される軸上光束の径の大きさをDとしたとき、|f3 /D|=2.851となり、上記条件式(4)を満たしている。従って、絞り機構16は前群14aと後群14bとの間に配置されるのであれば、回転カラーフィルタ15等の干渉多層膜タイプの透過波長選択フィルタの性能を劣化させるようなことはない。
【0030】
以下、本実施例の内視鏡用光源光学系に用いられる集光光学系14を構成するレンズのデータを示す。
1 =2.54,f2 =13.24,D=25.4,d0 =50.0
【0031】
Figure 0004024322
【0032】
Figure 0004024322
【0033】
更に、本実施例の内視鏡用光源光学系において、上記条件式(1)〜(4)に関する数値は以下の通りである。
|2f2 ・sinθ1 |=2.77 (条件式(1)の左辺)
|5f1 /f2 |=0.96 (条件式(2)の左辺)
|3.5f1 /f2 |=0.67 (条件式(3)の左辺)
|f3 /D|=2.85 (条件式(4)の左辺)
【0034】
尚、参考のため、図7に示した従来の光源光学系の集光光学系18を構成するレンズのデータを以下に示す。
1 =2.54,f2 =−20.442,D=25.4,d0 =65.0
【0035】
Figure 0004024322
【0036】
Figure 0004024322
【0037】
Figure 0004024322
【0038】
更に、従来の内視鏡用光源光学系において、上記条件式(1)〜(3)に関する数値は以下の通りである。
|2f2 ・sinθ1 |=4.27 (条件式(1)の左辺)
|5f1 /f2 |=0.62 (条件式(2)の左辺)
|3.5f1 /f2 |=0.44 (条件式(3)の左辺)
【0039】
第2実施例
図6は本実施例にかかる内視鏡用光源光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
第1実施例に示した光源光学系は、従来例と同じ放物面鏡を用いた場合に集光光学系の焦点距離を変更することでライトガイドへの入射光の高効率化を図ったものであるが、集光光学系の焦点距離の絶対値がほぼ同じであっても放物面鏡の焦点距離を変えることで、ライトガイドへの入射光量を増加させることも可能である。そこで、本実施例では、集光光学系だけでなく放物面鏡を変えることによりライトガイドへの入射光量を増加させる内視鏡用光源光学系を示す。
ところで、内視鏡用光源光学系において、光源を物点,集光スポットを像とみなした場合、光源光学系の近軸倍率は放物面鏡の焦点距離で集光光学系の焦点距離を割った値となる。このため、第1実施例の光源光学系では集光光学系の焦点距離を短くすることで全光学系の近軸倍率を小さくしていたが、放物面鏡の焦点距離を長くすることによってもかかる近軸倍率を小さくすることは可能である。
【0040】
そこで、本実施例の光源光学系では、図6に示すように、従来例及び第1実施例で用いられている放物面鏡13aを約1.5倍に係数倍した放物面鏡20aを使用する。又、集光光学系21の前群21aは第1実施例の集光光学系14の前群14aと同様のものを使用しており、後群21bを第1実施例の後群14bと変えることで集光光学系21全体の焦点距離を第1実施例のものとは変えている。尚、集光光学系21全体の焦点距離の絶対値は、図7に示した従来の集光光学系18とほぼ同じである。この他の構成は第1実施例に示した光源光学系と同様である。従って、放物面鏡20aの焦点距離f1は4.00で第1実施例の放物面鏡13aの約1.5倍になるが、このとき、平行光束の広がりも約1〜1.5倍となるため、照明光源20は0〜4°の射出光束を発する光源とみなすことができる。故に、集光光学系21により得られる集光スポットの径の大きさは、前述の2f2・sinθ1の式から2.9となり、第1実施例のものとほぼ同じ大きさの集光スポット径が得られる。
【0041】
又、第1実施例の光源光学系では、集光光学系14の焦点距離を従来のものと比較して約1〜1.5倍としたのに対し、本実施例の光源光学系では放物面鏡20aの焦点距離を約1.5倍にしているため、上記条件式(2)の左辺の値は第1実施例の場合と同じ値になり、所定の条件を満足している。よって、ライトガイド17の径の大きさが2.9mm以下であれば上記条件式(1)も満足できるため、効率よく照明光源20からの射出光をライトガイド17へ導くことができる。
更に、本実施例の光源光学系では、上記条件式(2)のみならず条件式(3)も満足しているため、更なる高効率で照明光源20からの射出光をライトガイド17へ入射させることができる。従って、NAが0.6以内であるライトガイド17の入射面での照度分布は第1実施例のものと同様に図4に示すようになり、ライトガイド17の径の大きさが2mm以下であれば、従来の光源光学系に対して1.3倍以上の光量をライトガイド17へ入射させることが可能である。従って、肺,胆道等の細管内を観察するための細径スコープに本実施例の光源光学系を用いれば、従来のこの種のスコープと比べて更なる細径化が可能になり、大きな効果が得られる。
又、第1実施例の光源光学系と同様に、ライトガイド17へ入射しない周辺光束は球面鏡を用いて放物面鏡20aの焦点位置に戻すことにより、ライトガイドへの入射光量を更に増加させることも可能であり、このとき用いる球面鏡には第1実施例において示したものと同様の条件を有するものを用いればよい。
【0042】
更に、本実施例では、放物面鏡20aの外径の大きさが第1実施例に用いたものとは異なっているため、集光光学系21の前群21aが第1実施例の光源光学系のものと同様でも、上記条件式(4)の左辺の値は異なるが、所定の条件は満たしている。又、このとき、照明光源20から射出される軸上光束の径の大きさDの値は放物面鏡20aの外径の大きさではなく、実際に前群21aに入射する軸上光束となる光束径の大きさ(前群21aの外径の大きさと同じ)で計算している。このため、前群21aと後群21bとの間に回転カラーフィルタ15等の干渉多層膜タイプの透過波長選択フィルタを配置しても、その性能を劣化させるようなことはない。又、従来例における集光光学系は4枚のレンズから構成されているものであるが、本実施例中の集光光学系21も第1実施例のものと同様2枚のレンズからなっており、光源光学系のコンパクト化及び低コスト化を達成している。
【0043】
以下、本実施例の内視鏡用光源光学系に用いられる集光光学系21を構成するレンズのデータを示す。
1 =4.00,f2 =20.998,D=40.0,d0 =50.0
【0044】
Figure 0004024322
【0045】
Figure 0004024322
【0046】
更に、本実施例の内視鏡用光源光学系において、上記条件式(1)〜(4)に関する数値は以下の通りである。
|2f2 ・sinθ1 |=2.93 (条件式(1)の左辺)
|5f1 /f2 |=0.95 (条件式(2)の左辺)
|3.5f1 /f2 |=0.67 (条件式(3)の左辺)
|f3 /D|=2.13 (条件式(4)の左辺)
【0047】
尚、上記各実施例の数値データにおいて、f1 は放物面鏡の焦点距離、f2 は集光光学系の焦点距離、Dは放物面鏡の外径の大きさ、d0 は放物面鏡の射出面から第1レンズ面までの距離、r1 ,r2 ,・・・・は各レンズ面の曲率半径、d1 ,d2 ,・・・・は各レンズの肉厚又はそれらの間隔、n1 ,n2 ,・・・・は各レンズの屈折率、ν1 ,ν2 ・・・・は各レンズのアッベ数を夫々示している。又、上記実施例中の各非球面形状は、光軸上の光の進行方向をX軸、光軸と直交する方向をY軸にとり、円錐係数をP、2次,4次,6次,8次,10次,12次,14次,16次,18次,20次の非球面係数を夫々B,E,F,G,H,I,J,K,L,Mとしたとき、以下に示す式により与えられる。
Figure 0004024322
【0048】
以上説明したように、本発明による内視鏡用光源光学系は特許請求の範囲に記載した特徴と合わせ、以下の(1)〜(8)に示すような特徴も備えている。
【0049】
(1)少なくとも、光源と、この光源からの光束をほぼ平行光束にする放物面鏡と、この放物面鏡により平行光束とされた光を集光する集光光学系とを有し、内視鏡に備えられた照明光を伝達するライトガイドに光を入射させる内視鏡用光源光学系において、以下に示す条件式を同時に満足するようにしたことを特徴とする内視鏡用光源光学系。
|2f2・sinθ1|≧φLS
|3.5f1/f2|≧NALS
但し、NALSは上記ライトガイドの開口数、f1は上記放物面鏡の焦点距離、f2は上記集光光学系の焦点距離、θ1は前記放物面鏡から出射する光束において光の密度が前記放物面鏡の光軸と平行な光束の密度の10%となる光束の、前記光軸に対してなす角度、φLSは上記ライトガイドの径の大きさを夫々示している。
【0050】
(2)上記反射鏡の焦点位置を中心とした球面鏡が放物面鏡に隣接して配置され、この球面鏡と光軸とが交わる位置を中心として上記球面鏡には空洞が設けられており、この空洞の径の大きさが以下に示す条件式を満足していることを特徴とする請求項1又は上記(1)に記載の内視鏡用光源光学系。
2f2 ・NALS≦D2 <D1
但し、f2 は上記集光光学系の焦点距離、D1 は上記放物面鏡の空洞の外径の大きさ、D2 は上記球面鏡の空洞径の大きさを示している。
【0051】
(3)上記反射鏡と隣接して遮光部材が配置されており、この遮光部材と光軸とが交わる位置を中心として上記遮光部材には空洞が設けられており、その空洞の径の大きさが以下に示す条件を満足していることを特徴とする請求項1又は上記(1)に記載の内視鏡用光源光学系。
2f2 ・NALS≦D3 <D1
但し、f2 は上記集光光学系の焦点距離、D1 は上記放物面鏡の空洞径の大きさ、D3 は上記遮光部の空洞径の大きさを示している。
【0052】
(4)上記反射鏡は放物面鏡であることを特徴とする請求項1並びに上記(1)乃至(3)の何れかに記載の内視鏡用光源光学系。
【0053】
(5)上記集光光学系は2群により構成され、前群と後群との間に少なくとも1枚以上のフィルタが配置されていることを特徴とする請求項1又は上記(1)に記載の内視鏡用光源光学系。
【0054】
(6)上記集光光学系の前群の焦点距離をf3 、軸上光束の径の大きさをDとしたとき、以下に示す条件式を満足するようにしたことを特徴とする上記(5)に記載の内視鏡用光源光学系。
|f3 /D|>1.462
【0055】
(7)上記フィルタは回転カラーフィルタであることを特徴とする上記(5)に記載の内視鏡用光源光学系。
【0056】
上記集光光学系の前群と後群との間に透過光量を制御し得る透過光量調節機構が配置されていることを特徴とする請求項1又は上記(1)に記載の内視鏡用光源光学系。
【0057】
【発明の効果】
上述のように、本発明の内視鏡用光源光学系によれば、光源からの光を効率よくライトガイドに入射させることが可能なため、ライトガイドの細径化、更には内視鏡スコープの細径化を図ることができる。よって、特に、本発明の内視鏡用光源光学系を医療用に用いれば、患者の苦痛を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内視鏡用光源光学系の基本構成の概念を示す光軸に沿う断面図である。
【図2】第1実施例にかかる内視鏡用光源光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図3】第1実施例の光源光学系に用いられる照明光源からの射出光の角度とその光の密度分布を示すグラフである。
【図4】第1実施例の光源光学系及び従来の光源光学系を用いてNAが0.66であるライトガイドの入射端面へ集光させたスポットの照明分布を示すグラフである。
【図5】(a)は第1実施例の内視鏡用光源光学系において照明光源からの射出光の有効利用を図るための構成を示す図であり、(b)は(a)に示した構成に用いられる球面鏡の構成を示す斜視図である。
【図6】第2実施例にかかる内視鏡用光源光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図7】従来の内視鏡用光源光学系の構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図8】ライトガイドの入射端に集光される軸上集光光束の配光特性を示すグラフである。
【図9】ライトガイドのNAの定義を説明するための図である。
【図10】放物面鏡一体型のランプを光源として用いた従来の内視鏡用光源光学系の構成を示す概念図である。
【図11】点光源からの光を正弦条件を満たすレンズを用いて平行光束に変換する方法を説明するための図である。
【図12】点光源からの光を放物面鏡を用いて平行光束に変換する方法を説明するための図である。
【図13】点光源からの光を放物面鏡を用いて平行光束に変換した際の光の密度分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1,12,17 ライトガイド
2 ランプ射出面
3,10,14,18,21 集光光学系
4 点光源
5 レンズ
6 レンズ5の前側主平面
7,9a,13a,20a 放物面鏡
9,13,20 照明光源
9b,13b,20b 光源ランプ
10a,14a,21a 前群
10b,14b,21b 後群
11 透過波長選択フィルタ
15 回転カラーフィルタ
16 絞り機構
19 球面鏡

Claims (3)

  1. 少なくとも、光源と、該光源からの光束をほぼ平行光束にする放物面鏡と、該放物面鏡により平行光束とされた光を集光する集光光学系とを有し、内視鏡に備えられた照明光を伝達するライトガイドに光を入射させる内視鏡用光源光学系において、以下に示す条件式を同時に満足するようにしたことを特徴とする内視鏡用光源光学系。
    |2f2・sinθ1|≧φLS (但し、φ LS ≦2.77mm)
    |5f1/f2|≧NALS
    但し、NALSは前記ライトガイドの開口数、f1は前記放物面鏡の焦点距離、f2は前記集光光学系の焦点距離、θ1は前記放物面鏡から出射する光束において光の密度が前記放物面鏡の光軸と平行な光束の密度の10%となる光束の、前記光軸に対してなす角度、φLSは前記ライトガイドの径の大きさを夫々示している。
  2. 少なくとも、光源と、該光源からの光束をほぼ平行光束にする放物面鏡と、該放物面鏡により平行光束とされた光を集光する集光光学系とを有し、内視鏡に備えられた照明光を伝達するライトガイドに光を入射させる内視鏡用光源光学系において、以下に示す条件式を同時に満足するようにしたことを特徴とする内視鏡用光源光学系。
    |2f2・sinθ1|≧φLS (但し、φ LS ≦2.77mm)
    |3.5f1/f2|≧NALS
    但し、NALSは前記ライトガイドの開口数、f1は前記放物面鏡の焦点距離、f2は前記集光光学系の焦点距離、θ1は前記放物面鏡から出射する光束において光の密度が前記放物面鏡の光軸と平行な光束の密度の10%となる光束の、前記光軸に対してなす角度、φLSは前記ライトガイドの径の大きさを夫々示している。
  3. 前記集光光学系が2群により構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用光源光学系。
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