JP4024086B2 - 地盤孔明け用の先導体および地盤孔明機 - Google Patents

地盤孔明け用の先導体および地盤孔明機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤孔明け用の先導体および地盤孔明機に係り、例えば、ガス管、電力ケーブル、信号ケーブル鞘管、ファイバーケーブル、上水道管、下水道管などを非開削で地中に埋設するための埋設用孔を穿孔したり、岩盤に発破用火薬を挿入するための層入用孔を穿孔するのに用いられる先導体および地盤孔明機に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、各種埋設管やケーブル等を非開削で地中に埋設するための埋設孔を穿孔する地盤孔明機の開発が行われている。
図9および図10には、そのような地盤孔明機1が示されている。地盤孔明機1は、水平ドリル装置2と、水平ドリル装置2に掘削液を供給する掘削液供給車3とで構成されている。水平ドリル装置2から継ぎ足しながら繰り出されるロッド10の先端には、先導体としてのパイロットヘッド(ドリル)20が予め回転自在に取り付けられている。
【0003】
この地盤孔明機1を用いて、以下のように水平ドリル工法による埋設作業を行う。
先ず、水平ドリル装置2により、パイロットヘッド20を貫入坑Aから所定角度(10〜20°)で貫入し、推進方向を水平に修正した後に発進立坑Bまで回転させながら掘削する。この後、パイロットヘッド20を回転させながら発進立坑Bからさらに到達立坑Cまで掘削し、先導孔Dを穿孔する。この発進立坑Bおよび到達立坑Cの間では、パイロットヘッド20の位置、深さ、傾斜、回転角度等を、パイロットヘッド20に内蔵された発信器(ゾンデ)からの磁界に基づいて地上の磁気探知機で検出測定し、測定結果に従って推進方向を適宜変更しながら先導孔Dの掘削を進める。また、掘削中には、掘削液供給車3から清水、泥水、ベントナイト液等の掘削液をロッド10内を通して供給し、パイロットヘッド20から噴射させる。
【0004】
先導孔Dの掘削の後、先端のパイロットヘッド20を拡径用のリーマ30に交換するとともに、このリーマ30にスイベルジョイントを介して埋設管やケーブル等の被埋設物Eを接続する。そして、リーマ30から掘削液を吐出させつつ、リーマ30を回転させて戻し、先導孔Dを拡径しながら被埋設物Eを引き込む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上に説明した埋設作業においては、例えば先導孔Dの掘削時における掘削性を向上させるために、パイロットヘッド20から略推進方向の前方に向けて掘削液を噴出させている。噴射された掘削液により地山がゆるみ、掘削し易くなるのであるが、この掘削液は、先導孔Dとロッド10との間の隙間を通って掘削土と共に発進立坑B側に流れ出すため、掘削土を排土させる役目をも有する。
【0006】
しかしながら、掘削性を向上させると、短時間で大量の掘削土が発生するため、従来の掘削液の流れだけでは、掘削土を良好に排土できないという問題が生じる。
また、掘削土が効率的に排土されないと、パイロットヘッド20側に滞留することになるから、回転するパイロットヘッド20をさらに推進させても、滞留した掘削土がいたずらに二次掘削されることになり、新たな地山を掘削するための妨げとなる。さらに、先導孔Dとパイロットヘッド20との間、あるいは先導孔Dとロッド10との間に掘削土が滞留することもあり、この場合にも、掘削トルクに対する負荷が大きくなるため、掘削の妨げとなる。
従って、掘削液を前方に向けて噴射させることが、かえって掘削性を悪化させるという可能性がある。
【0007】
本発明の目的は、掘削土の排土性を格段に向上させることができ、かつ掘削性を良好に維持できる地盤孔明け用の先導体および地盤孔明機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段と作用効果】
請求項係る地盤孔明け用の先導体は、端に向かって軸中心方向に傾斜した傾斜面部と、この傾斜面部に略沿って先端側に延出した斜切り部と当該斜切り部の前記傾斜面部に面した部位に設けられ、先導体の軸線に対して鈍角の範囲内で推進方向の後方側に掘削液が前記傾斜面部の反対側の傾斜部に沿って噴射される向きに開口している掘削液の噴射口とを有することを特徴とする。
このような構成の先導体によれば、噴射口が鈍角の範囲内で後方側に開口しているので、発進立坑側に向かって流れる掘削液の流速が増し、掘削によって生じた掘削土が効率よく排土されて排土性が格段に向上する。この際、掘削液を他の噴射口から前方に向けて噴射させてもよいが、積極的に噴射させない場合でも、掘削土の効率のよい排土によって前方の地山が掘削し易くなるため、掘削性が悪化するおそれがなく、良好に維持される。
このような構成の先導体では、掘削土が先端側の傾斜部に沿って後方に流れ易くなるうえ、この傾斜部に沿って噴射される掘削液によりその流れが促進されるから、掘削土の排土性が一層向上し、ひいては掘削性もより向上する。
【0010】
一方、本発明の請求項に係る地盤孔明機は、ロッドと、ロッドを回転させるロッド回転機構と、ロッドを推進させるロッド推進機構と、ロッドの先端に取り付けられて共に回転および推進可能とされた先導体とを備え、この先導体は、前記請求項1記載の地盤孔明け用の先導体であることを特徴とする。
このような構成の地盤孔明機によれば、前述した先導体を備えることにより、同等な作用効果が得られるから、本発明の目的を同様に達成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第1実施形態では、背景技術で説明した構成と同一の構成には同じ符号を付して説明する。また、後述の第2実施形態以降においても、以下の第1実施形態で説明する構成部材と同一あるいは同等な構成部材には同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
【0012】
〔第1実施形態〕
図1、図2、および図3は、本発明の第1実施形態に係る地盤孔明機1の水平ドリル装置2を示す正面図、側面図、および平面図である。
【0013】
図1ないし図3において、水平ドリル装置2は、上部に傾斜部を有した車体部4と、車体部4の下部側に設けられた一対のクローラ式の下部走行体5と、車体部4の内部に配置された図示しない駆動源と、車体部4上で複数のロッド10(図9、図10)を収容可能に設けられたロッド交換装置7と、ロッド交換装置7から供給されたロッド10を推進させるロッド推進機構8と、ロッド推進機構8に供給されたロッド10を回転させるロッド回転機構9と、パイロットヘッド20(先導体)から噴出する掘削液の流量を自動制御する図示しないコントローラとを備えている。
【0014】
この水平ドリル装置2によれば、ロッド交換装置7に収容されたロッド10を順次連結しながらロッド推進機構8で推進させ、また、ロッド回転機構9で回転させることにより、図9、図10で説明したように、ロッド10先端のパイロットヘッド20によって先導孔Dを掘削することが可能である。また、パイロットヘッド20をリーマ30に交換して被埋設物Eを引き込み、地中に埋設することが可能である。以下には、水平ドリル装置2の各構成について、概略説明する。
【0015】
車体部4には、オペレータが着座して水平ドリル装置2を運転するキャブ41が設けられている。キャブ41は、車体部4の幅方向にスライドさせることで、着座位置を必要に応じて変更することが可能である。キャブ41には、下部走行体5操縦用の走行用レバー42の他、ロッド推進機構8およびロッド回転機構9等を操作するジョイスティック型の作業機レバー43、および各種のインジケータ類が配置された操作盤44が設けられている。
【0016】
各下部走行体5は、それぞれ図示しない油圧モータを備えており、駆動源からコントロール弁を介して供給される油圧で駆動される。なお、下部走行体5としては、クローラ式に限定されず、タイヤ式や、タイヤとクローラとを組み合わせたタイプであってもよい。また、水平ドリル装置2は、下部走行体5が設けられることで自走式とされているが、下部走行体5を駆動力が供給されないタイヤ等で構成することにより、水平ドリル装置2全体を掘削液供給車3などで牽引可能な可搬式としてもよい。
【0017】
駆動源は、例えばディーゼルエンジンと、このディーゼルエンジンで駆動される主油圧ポンプおよびパイロット圧用ポンプとを含んで構成されている。このうちの主油圧ポンプは、シリンダで操作される斜板を有した可変容量型であることが望ましく、このシリンダがコントローラからの指令によりパイロット圧で操作される。
【0018】
ロッド交換装置7は、車体部4上に配置されたフレーム45の前後方向(長手方向)に沿って一体に設けられ、油圧モータ71で回転駆動される回転軸を備えている。この回転軸には、その前後方向に間隔を空けて一対の円盤状のロッド収容プレート73が取り付けられている。各ロッド収容プレート73には、外周に沿って多数の円弧状の凹部73Aが設けられ、前後のロッド収容プレート73の対応する凹部73A間にロッド10が架設され、収容される。ただし、図1ないし図3では、ロッド10の図示を省略してある。
【0019】
収容されたロッド10は、ロッド収容プレート73の回転によって所定位置に来たとき、揺動するロッド交換アーム74で把持されてロッド収容プレート73から外され、ロッド推進機構8側に自動的に供給される。また、使用済みのロッド10は、ロッド推進機構8側で外された後、再度ロッド交換アーム74で把持されてロッド交換装置7に自動的に戻される。
【0020】
なお、フレーム45は、車体部4の傾斜部に沿って前後方向に移動可能に載置されており、その後部寄りの部分が移動用シリンダ40を介して車体部4の前部寄りに連結されている。この移動用シリンダ40が伸び動作した位置が、図2に実線で示す位置であり、フレーム45全体が車体部4で支持された走行位置である。一方、移動用シリンダ40が縮み動作すると、図2に二点鎖線で示すように、フレーム45は前記傾斜部に沿って前方側に移動して前端のアンカー固定部46が接地され、ロッド交換装置7がロッド推進機構8と共に作業位置となる。また掘削作業時には、必要に応じて車体部4の後部に設けられたアウトリガ47が用いられる。
【0021】
ロッド推進機構8は、フレーム45上を前後方向に摺動するクレードル80を備えている。フレーム45の後端側には駆動スプロケット81が、前端側には従動スプロケット82がそれぞれ設けられ、これらのスプロケット81,82に巻き掛けられたチェーン83の両端がクレードル80に接合されている。従って、駆動スプロケット81を油圧のフィードモータ84で正転駆動させると、フレーム45上に供給されたロッド10がクレードル80の動きに従って前方に推進し、逆転駆動させると、ロッド10が後方に引き戻される。
【0022】
ロッド回転機構9は、クレードル80に取り付けられた油圧のドリルモータ91を備えている。ドリルモータ91の回転は、減速機を介して回転軸92に出力される。回転軸92の先端にはネジ部92Aが形成されており、このネジ部92Aがロッド10の後端に形成された雌ネジ部に螺合される。
【0023】
コントローラは、コンピュータを用いて構成されており、走行用レバー42や作業機レバー43からの各種出力信号に基づいて油圧回路中のコントロールバルブを動作させ、走行用の油圧モータ、ロッド推進機構8のフィードモータ84、ロッド回転機構9のドリルモータ91、および図示しない掘削液供給用の油圧ポンプを制御する。
【0024】
また、水平ドリル装置2には、フレーム45の前端側にロッドレンチ48およびロッドクランパ49が設けられている。これらの構造等の詳細な説明を省略するが、これらは専ら、ロッド10同士の脱着に用いられる。
【0025】
以下には、ロッド10の推進、引き戻し、およびこれらに伴う脱着について説明する。
先行したロッド10の後端側がロッドクランパ49で把持(クランプ)されているとき、後続のロッド10がロッド交換装置7からロッド推進機構8側に供給されると、この後続ロッド10がロッド推進機構8のクレードル80と共に前進し、後続ロッド10の後端に押し付けられる。この状態でロッド回転機構9の回転軸92を回転させると、回転軸92が後続ロッド10の後端側に螺合した後、後続ロッド10も回転し始めて先端の雄ねじ部11(図4)が先行ロッド10後端の雌ねじ部に螺合する。この際には、回転軸92や後続ロッド10がねじ込まれる分だけ、クレードル80もつられて前進する。これにより、先行ロッド10に後続ロッド10が連結される。
【0026】
この後、ロッドクランパ49を解除し、フィード切換弁85を切り換えてフィードモータ84を正転させることにより、連結されたロッド10同士がロッド推進機構8によって前進し、掘削作業に供される。そして、後続ロッド10の位置が先行ロッド10の位置と入れ代わったとき、後続ロッド10の後端側をロッドクランパ49で把持するとともに、ドリルモータ91を逆転させて回転軸92を外し、クレードル80を後方に移動させて元との位置に戻し、次のロッド10の供給を待つ。
【0027】
一方、掘削作業が終了し、後続ロッド10を先行ロッド10から外す場合には先ず、これらが連結された状態で、かつ後続ロッド10の後端に回転軸92が螺合しているとき、クレードル80を後方側に戻し、先行ロッド10の後端側をロッドクランパ49で把持し、後続ロッド10の先端側をロッドレンチ48で把持する。この状態で、ロッドレンチ48の把持部をシリンダを用いたリンク機構等によって回転させ、先行ロッド10の後端から後続ロッド10の先端を外し、互いの連結を解除する。次いで、この後続ロッド10の先端をロッドレンチ48で把持したまま、ドリル回転切換弁95を切り換えてドリルモータ91を逆転させ、後続ロッド10から回転軸92を外す。最後に、後続ロッド10をロッド交換装置7でロッド推進機構8から戻して収容する。
【0028】
続いて、ドリルを構成するパイロットヘッド20の具体的な構造について以下に説明する。
【0029】
図4、図5において、パイロットヘッド20は、中空のヘッド本体21と、ヘッド本体21の先端に傾斜して設けられた斜切り部22と、ヘッド本体21の後端に螺合された連結部23とを備えている。
【0030】
ヘッド本体21内には、発信器(ゾンデ)24が内蔵されており、この発信器24が発生する磁界の向きと強度とを地上の磁気探知機で検出することで、パイロットヘッド20の位置および地上からの深さを測定可能である。また、パイロットヘッド20の水平方向に対する傾斜角度や、斜切り部22の向き(回転角度)も、発信器24から磁気探知機への磁気通信によって検出可能である。このヘッド本体21の先端は、テーパ面を有する円錐台状に形成されているとともに、円錐台状部分の一部には先端に向かって軸中心側に傾斜した平坦な傾斜面部21Aが設けられている。
【0031】
斜切り部22は、ヘッド本体21の前記傾斜面部21Aに6個のボルトで固定された矩形状のプレート部材によって形成されており、ヘッド本体21の先端からさらに延出して設けられている。この斜切り部22が設けられていることで、パイロットヘッド20が回転して形成される先導孔Dの内径は、例えばヘッド本体21の外径よりも若干大きく、先導孔Dとパイロットヘッド20との間には、掘削土を掘削液と共に後方側に流し出す隙間が形成されるようになっている。また、パイロットヘッド20を回転させずに前進させると、斜切り部22の傾斜に反力が生じるため、この傾斜に沿ってパイロットヘッド20の方向が変わる。例えば図4で示す位置に斜切り部22がある場合には、パイロットヘッド20がその前進によって徐々に上向きに進むようになる。
連結部23の後端には、テーパ状の雌ねじ部25が形成され、ロッド10の先端に形成された雄ねじ部11が螺合されている。
【0032】
このようなパイロットヘッド20には、ヘッド本体21、斜切り部22、および連結部23を貫通する一連の掘削液流通路26が穿設されている。掘削液は、ロッド10内の中空部を通ってパイロットヘッド20の雌ねじ部25から流入した後、当該掘削液流通路26を通って噴射口22Aから噴射される。
【0033】
具体的に、掘削液流通路26は斜切り部22内において、図5に示すように、先端側が2方向、すなわち斜切り部22の幅方向に分岐しており、分岐した先が後方側(パイロットヘッド20の推進方向の後方側)に向けて開口した一対の噴射口22Aに連通している。なお、分岐した一端側は、掘削液の流出を防ぐためにプラグ等で塞がれている。
【0034】
噴射口22Aは、延設された斜切り部22の傾斜面部21A側に設けられており、パイロットヘッド20の回転中心軸(軸線)Nに対して角度θ1だけ後方側に向けて開口している。この角度θ1は、図5に示す断面視において、回転中心軸Nに対して鈍角の範囲内で設定されており、本実施形態においては、168°である。また、特に本実施形態での噴射口22Aは、同じく図5に示す断面視において、掘削液が傾斜面部21Aに対して回転中心軸Nを挟んで反対側にある傾斜部21Bに沿って、つまりは前述した円錐台状部分の傾斜に沿って噴射する向きに開口している。
【0035】
そして、掘削液の掘削液供給車3からロッド10への供給は、ドリルモータ91で駆動される減速機の回転軸92を通して行われる。また、斜切り部22の先端は、中央側が若干突出して形成されており、この中央部分を中心にして対角位置にある辺縁には、回転を伴った掘削時の摩耗を抑制するために、硬化部22Bが肉盛り溶接等によって所定長さに形成されている。
【0036】
このようなパイロットヘッド20を推進させて先導孔D等の掘削を行うが、パイロットヘッド20を直進させて掘削する場合には、パイロットヘッド20を回転させ、かつ掘削液を噴射させる。また、パイロットヘッド20の推進方向を変更する場合には、パイロットヘッド20を推進させるのみで回転させず、さらには掘削液も噴射させないことが好ましい。ただし、パイロットヘッド20を回転させずに推進方向を変更する場合でも、その状況によっては、掘削液を積極的に噴射させたり、より少ない流量で噴射させてもよい。
【0037】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1) すなわち、地盤孔明機1で用いられるパイロットヘッド20では、掘削液を噴射させるための噴射口22Aが、回転中心軸Nに対して鈍角の範囲内にある角度θ1だけ後方側に向けて開口しているので、発進立坑Bから先導孔Dを掘削するにあたっては、先導孔Dの先端側から発進立坑B側に向かって流れる掘削液の流速を増加させることができ、掘削によって生じた掘削土を効率よく排土して排土性を格段に向上させることができる。
【0038】
(2) また、本実施形態では、掘削液を前方に向けて噴射させていないが、掘削土の効率のよい排土によって前方の地山を掘削し易くなるため、掘削性が悪化するのを有効に防止できる。
むしろ、発進立坑B側に流れる掘削液の流量が増すことにより、先導孔Dとパイロットヘッド20との間の隙間や、先導孔Dとロッド10との間の隙間には、掘削土が滞留しにくくなるから、ドリル回転時の負荷を軽減でき、掘削性を向上させることもできる。
【0039】
(3) さらに、噴射口22Aからの掘削液は、ヘッド本体21の先端に設けられた傾斜部21Bの傾斜に沿って後方に噴射されるため、掘削土を傾斜部21Bに沿って後方に流れ易くできるうえ、この傾斜部21Bに沿って掘削液の流れを促進させることができ、掘削土の排土性を一層向上させて掘削性もより向上させることができる。
【0040】
(4) 特に、傾斜部21Bが円錐台状のテーパ面で形成されている本実施形態では、その円錐台状部分の直前に滞留しようとする掘削土をスムーズに後方側に流すことができ、排土性をより良好にできる。
【0041】
(5) 噴射口22Aは斜切り部22の幅方向に沿って一対設けられているため、掘削土の排土を満遍なく、より効率的に行える。
【0042】
〔第2実施形態〕
図6には、本発明の第2実施形態に係るパイロットヘッド20が示されている。本実施形態では、前述の第1実施形態で説明した噴射口22Aに加え、断面視で、回転中心軸Nから角度θ2だけ傾いた前方側に掘削液が噴射するように噴射口22Dが設けられ、また、角度θ3だけ傾いた後方側に掘削液が噴射するように噴射口22Eが設けられている。さらに、平面視で、回転中心軸Nから角度θ4だけ傾いた後方側に掘削液が噴射するように噴射口22Fが設けられている。この際の角度θ2は45°の鋭角であり、角度θ3,θ4はそれぞれ102°、120°の鈍角である。
【0043】
また、噴射口22Dは、斜切り部22の先端面に一対設けられ、噴射口22Eは、噴射口22Aと同一面に設けられている。これに対して、噴射口22Fは、斜切り部22の幅方向の両側面に一対設けられ、掘削液流通路26の途中から分流した掘削液が円錐台状部分のテーパ面に略沿って後方側に噴射する向きに開口している。
【0044】
このような本実施形態では、前述の(1)〜(5)の効果に加え、以下の効果がある。
(6) 斜切り部22には、推進方向の前方側に掘削液を噴射させる噴射口22Dが設けられているので、前方の地山を良好にゆるくしたり、崩すことができ、掘削性を向上させることができる。
また、噴射口22Aと同一面に噴射口22Eが設けられ、斜切り部22の側面にも噴射口22Fが設けられていることにより、掘削性を上げた分だけ大量に掘削土が生じても、噴射口22A,22E,22Fによって掘削土を確実に排土でき、排土性を良好に維持できる。
【0045】
〔第3実施形態〕
図7には、本発明の第3実施形態に係るパイロットヘッド20が示されている。本実施形態において、斜切り部22には、噴射口22Aとは反対側の面に一対の噴射口22Gが設けられている。断面視で、これらの噴射口22Gも、掘削液が回転中心軸Nに対して鈍角な角度θ5である150°だけ後方側に噴射する向きに開口している。
【0046】
このような本実施形態でも、前述の(1)〜(5)の効果を得ることができ、さらに、噴射口22Gが設けられている分だけ、より排土性を向上させることができる、という効果がある。
【0047】
〔第4実施形態〕
図8には、本発明の第4実施形態に係るパイロットヘッド20が示されている。本実施形態においては、斜切り部22の先端面にも、一対の噴射口22Hが設けられている点で、前記第3実施形態とは異なる。これらの噴射口22Hは、掘削液が斜切り部22の傾斜に沿って前方側に噴射する向きに開口しており、回転中心軸Nからは鋭角な角度θ6である12°の向きとされている。また、各噴射口22Hの開口面積は、噴射口22A,22Gの各開口面積よりも小さく、噴射口22A,22Gからの噴射流量がより多くなるように設定されている。
【0048】
このような本実施形態でも、前述の(1)〜(5)の効果を得ることができ、さらに、噴射口22Gが設けられている分だけ、より排土性を向上させることができ、また、噴射口22Hが設けられていることにより、掘削性を向上させることができる。さらに、その噴射口22Hの開口の大きさが噴射口22A,22Gよりも小さく設定されているため、掘削液を過度に前方側に噴射させる心配がなく、掘削土が多過ぎて滞留するのを抑制できる。
【0049】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態では、斜切り部22がヘッド本体21とは別部材で構成され、互いにボルトによって一体化されていたが、これらを鋳造や鍛造等により当初から一体に製造してもよい。この場合には、斜切り部22とヘッド本体21との境界部分に形成される仮想の面部分が、本発明に係る傾斜面部となり、請求項の構成を満足させることができる。
【0050】
また、前記各実施形態での噴射口22Aは、断面視において、掘削液が傾斜部21Bに沿って噴射する向きに開口していたが、平面視において、傾斜部21Bに沿って噴射する向きに開口していてもよい。このような場合、二箇所の噴射口22Aからは、掘削液が後方側に向かって若干拡がりながら噴射するようになる。
【0051】
さらには、パイロットヘッド20としては、本発明の噴射口である噴射口22Eのみが設けられた場合、22Fのみが設けられた場合、あるいは22Gのみがもうけられた場合であってもよい。
また、噴射口22A,22E,22F,22Gを任意に組み合わせて前記各実施形態以外のパイロットヘッド20を設けた場合でも、本発明に含まれる。
そして、本発明に係る噴射口の角度は、鈍角の範囲であれば任意であり、前記各実施形態で説明した角度に限定されない。
【0052】
その他、噴射口22A,22D〜22Hの数等は、一対に限定されず、設けられる位置や、回転中心軸Nからの角度、あるいは個々の開口面積等を勘案して任意の数を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る地盤孔明機の水平ドリル装置を示す正面図である。
【図2】前記水平ドリル装置を示す側面図である。
【図3】前記水平ドリル装置を示す平面図である。
【図4】前記第1実施形態に係る先導体を示す断面図である。
【図5】前記先導体の要部を拡大して示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る先導体の要部を拡大して示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る先導体の要部を拡大して示す図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る先導体の要部を拡大して示す図である。
【図9】本発明の背景技術を説明するための第1の図である。
【図10】本発明の背景技術を説明するための第2の図である。
【符号の説明】
1…地盤孔明機、8…ロッド推進機構、9…ロッド回転機構、10…ロッド、20…先導体であるパイロットヘッド、21A…傾斜面部、21B…傾斜部、22…斜切り部、22A,22E,22F,22G…噴射口、N…軸線である回転中心軸。

Claims (2)

  1. 盤孔明け用の先導体(20)において、
    先端に向かって軸中心方向に傾斜した傾斜面部(21A)と、この傾斜面部(21A)に略沿って先端側に延出した斜切り部(22)と
    該斜切り部(22)の前記傾斜面部(21A)に面した部位に設けられ、先導体の軸線(N)に対して鈍角の範囲内で推進方向の後方側に掘削液が前記傾斜面部(21A)の反対側の傾斜部(21B)に沿って噴射される向きに開口している掘削液の噴射口とを有する
    ことを特徴とする地盤孔明け用の先導体(20)。
  2. 地盤孔明機(1)において、
    ロッド(10)と、
    ロッド(10)を回転させるロッド回転機構(9)と、
    ロッド(10)を推進させるロッド推進機構(8)と、
    ロッド(10)の先端に取り付けられて共に回転および推進可能とされた先導体(20)とを備え、
    この先導体(20)は、前記請求項1記載の地盤孔明け用の先導体(20)である
    ことを特徴とする地盤孔明機(1)。
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