JP4024004B2 - 石膏組成物と高密度石膏ボードおよびそれらの製造方法 - Google Patents

石膏組成物と高密度石膏ボードおよびそれらの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、石膏組成物と高密度石膏ボードおよびそれらの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、廃棄物をその特性を活かして再利用することができる石膏組成物とネジ保持力の高い高密度石膏ボード、およびそれらを効率良く安価に製造することができる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
建材等として多用される石膏ボードに関しては、建築工法を合理化するものとして、直接の釘止めを可能とする剛性が高く高密度な石膏ボードの実現が期待されている。このような石膏ボードとしては、たとえば、石膏材料に繊維化したパルプ材を5〜15重量%程度添加したパルプ石膏ボード等が公知であるが、このパルプ石膏ボードは、製造過程において、添加する繊維が嵩高となるために混練が困難となる欠点がある。また、混練水を著しく増量して混練する場合には、かえって石膏ボードの強度低下を引き起したり、乾燥に時間とエネルギーを要するなどの問題が生じる。従って、パルプ石膏ボードをラインで生産するにはパルプ材の添加量を3重量%程度以下にまで下げなければならず、十分な剛性を備えるパルプ石膏ボードは得られなかった。
【0003】
一方で、近年、各種の産業においてリサイクルへの取り組みが本格化してきており、建設業界においても建設廃棄物を始めとする各種の廃棄物をリサイクルする気運が高まっている。例えば、特開平8−231258には、パルプ材の代わりに紙チップを配合することで、リサイクルができ、剛性および密度が高められる複合石膏ボードが提案されるなどしている。
【0004】
そこで、この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、建材等として有用で、廃棄物をその特性を活かして再利用することができる石膏組成物および剛性の高い高密度石膏ボード、さらにそれらを効率良く安価に製造することができる方法を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、以下の通りの発明を提供する。
【0006】
すなわち、まず第1には、この出願の発明は、二水石膏とパルプスラッジの乾燥重量比が100:20〜100:40の範囲内となるように二水石膏からなる石膏材料にパルプスラッジを加えて混合・混練し、粒状または小塊状に加圧成型した組成物に対して、圧力釜を用いることなく常圧環境下で150℃以上250℃以下の温度範囲に加熱して脱水させることを特徴とするα型半水石膏が石膏成分の60〜70%とパルプスラッジが配合された石膏組成物の製造方法を提供する。そして第2には、上記第1の発明の加熱手段として遠赤外線照射を利用する石膏組成物の製造方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は、上記の通りの特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0011】
まず、この出願の発明が提供する石膏組成物は、α型半水石膏を主成分とし、パルプスラッジが配合されている。α,β型の半水石膏、特にα型半水石膏は、セッコウとして一般に広く使用されている二水石膏等に比べて、たとえば、パルプ材等と混練する場合の混水量が少量でよい。したがって、α型半水石膏を主成分とする石膏組成物を実現することで、混練水を少なくしても繊維状のパルプ材等を大量に配合して成型体を得ることができ、剛性が高く、高密度な石膏ボード等の実現が可能となる。この出願の発明の石膏組成物においては、石膏成分のうちの60%以上、より好ましくは60〜70%程度がα型半水石膏であって、残りがβ型半水石膏で構成されている。また、石膏成分とパルプスラッジの乾燥重量比は、石膏成分を全て二水石膏とした場合に100 : 20〜100:40の範囲内である。
【0012】
パルプスラッジは、木質パルプおよび粘土質クレーを含有し、一般的に水分70%、木質パルプ20%、粘土質クレー10%という高含水状態で製紙工場等から排出される産業廃棄物である。このようなパルプスラッジの一部は、脱水および乾燥させてクレー分を除き、再生パルプとしてリサイクル資源としたり、更に焼却してその焼却灰をセラミック原料の一部として再利用したりもしている。しかしながら、パルプスラッジは保水力が高く、乾燥させるだけでも大量のエネルギーを要するため、その再利用は広く展開されておらず、大部分のパルプスラッジが多額の費用で産業廃棄物のまま処分されているのが現状である。そこで、この出願の発明においては、石膏組成物にパルプスラッジを配合することで、産業廃棄物として処理されていたパルプスラッジを乾燥等の手間をかけずに大量に再利用することができる。
【0013】
この出願の発明の石膏組成物は、廃棄物として搬出されたパルプスラッジをそのまま二水石膏からなる石膏材料に加えて混合・混練し、粒状または小塊状に加圧成型した組成物を、150℃以上250℃以下の温度範囲で加熱して脱水させることで製造することができる。
【0014】
二水石膏としては、天然に産出され一般にセッコウとして使用される二水石膏や、リン酸工業において副産されるリン酸石膏、電力脱硫セッコウ、排煙脱硫セッコウ、さらには建設廃棄物である石膏ボードより分別される石膏分等を用いることができる。
【0015】
パルプスラッジとしては、製紙工場等から排出されたままの高含水のパルプスラッジや、脱水され含水率が低くなったパルプスラッジ等を使用することができる。パルプスラッジの含水率については、α半水石膏の混水量が確保できればよいが、たとえば、通常排出される、含水率が70±10%程度の高含水のパルプスラッジ等が好適に使用できる。また、たとえば、大気中に数ヶ月間放置されたパルプスラッジ等も、その保水力から約50%近い水分は失われずに保持されているため、この発明の石膏組成物として用いることができる。もちろん、乾燥させたパルプスラッジに混練水を配合して用いること等も可能である。パルプスラッジの木質パルプ分および粘土質クレー分については、乾燥重量で、それぞれ60〜80%程度、20〜40%程度であることが好ましい。
【0016】
この石膏組成物の主成分であるα型半水石膏を二水石膏から得るには、二水石膏を1気圧以上の加圧された水熱条件で脱水させる必要があるが、従来法のように高圧釜を用いる方法は非常にコストのかかる。そこでこの出願の発明においては、圧力釜を用いずに、簡便にα型半水石膏を得るために、その含有物であるパルプスラッジの性質を巧みに利用し、加熱中に石膏組成物自身が水蒸気を拘束して組成物内の気圧を高く保つようにしている。
【0017】
すなわち、この出願の発明者らは、パルプスラッジが上記のように高い保水力を有していること、とくに、パルプスラッジの含水のうち、木質パルプの成分であるリグニン質に結合されている水分は1気圧では容易に放出されないこと、さらには、カオリナイト、ハロイサイトとして知られている粘土鉱物からなる粘土質クレーは、OH基を有しており、その結晶層間に吸蔵または吸着している水分は約300℃まで保持されることに着目し、二水石膏をパルプスラッジとともに加熱することにより、1気圧以上の高温水熱条件を実現することができ、二水石膏からα型半水石膏が得られることを見出した。また、二水石膏とパルプスラッジは、混合・混練後に加圧造粒することで、加熱中の高圧の水蒸気をより拘束することができ、水熱効果を高めるのに効果的であることを見出した。粒状体中の粘土質は脱水と共に凝固することも効果的な作用となる。
【0018】
二水石膏とパルプスラッジの配合は、二水石膏とパルプスラッジの乾燥重量比が100:20〜100:50程度、より好ましくは、100:30〜100:40程度となるように配合することができる。
【0019】
上記の範囲で配合された二水石膏とパルプスラッジは、一般的な攪拌装置を用いて混合・混練し、粒状または小塊状に加圧成型する。加圧成型の方法としては、たとえば、二水石膏とパルプスラッジの混練物を、板状に加圧成型した後小片状に切断してもよいし、押出成形法等の従来法を利用してペレット状、小板状、粒状、または小塊状等に成形してもよい。次いで、この粒状または小塊状の組成物を、150℃以上250℃以下の温度範囲で加熱して脱水させる。通常の二水石膏を乾式法によって加熱すると100〜130℃で分解脱水が起こって粉化するが、この出願の発明の組成物の場合は、150℃から徐々に表面層で粉化が始まり、その粉化は温度の上昇と共に急速に進行する。そのため、加熱温度は150℃以上とすることが効果的である。また、組成物中の石膏の脱水が250℃で完了すること、木質パルプ中のセルローズ成分の炭化が始ることから、加熱温度は250℃以下とする。これにより、原料として用いた二水石膏は、60〜70%程度がα型半水石膏に、残りの全てがβ型半水石膏に変化される。粒状または小塊状の組成物の大きさは、水蒸気の拘束条件を考慮して肉厚10mm程度以上とすることが好ましく、脱水効率を考慮すると、肉厚は数十mm程度であることが好ましい。
【0020】
この出願の発明においては、加熱は、遠赤外線を照射して行うことが好ましい。特に、波長10μm前後の遠赤外線を用いると、極めて短時間で効率的な脱水が可能となる。
【0021】
これによって、パルプスラッジの性質を巧みに利用して、経済的に、α型半水石膏組成物を製造することが可能となる。
【0022】
また、この出願の発明が提供する高密度石膏ボードは、上記の石膏組成物をその主材料とし、補強材1〜10重量%、水30〜50重量%が添加されて混練された混練物に振動を与えながら加圧成型された板状体を、養生、硬化して得られる。
【0023】
補強材は、高密度石膏ボードに弾性や靭性、さらには木ねじ保持力を付与するものであり、この出願の発明においては、成型の際の混水量に影響を与えない疎水性の補強材を用いることができる。具体的には、たとえば、ガラス繊維、衣料廃棄物を解綿した繊維、発泡ウレタン等ゴム質廃棄物等をいずれか1種あるいは2種以上の混合物として用いることが好ましい。補強材の添加量は、1重量%未満では十分な弾性、靭性、木ねじ保持力の向上が得られず、10重量%を超過すると成形体の剛性や密度が低下して好ましくないため、1重量%以上10重量%以下とすることができる。
【0024】
水は、石膏組成物と補強材を混練するためのものであって、添加量は30〜50重量%、さらには、α型半水石膏の標準混水量に近い35〜40重量%と少なくすることができる。また、混練のための水には、必要に応じて凝結遅延剤等を添加してもよい。
【0025】
石膏組成物、補強材および水の混練は、一般的な攪拌装置等を利用して行なうことができる。これで得た混練物を、振動を与えながら所望の板状体に加圧成型する。振動は、含水量が極めて少ないこの混練物のチキソトロピー性を発現させ、高密度な成型体とするために与えるものである。すなわち、混練物に振動を与えることで、混練物の見かけの粘性を一時的に低下させる。たとえば、含水量が50%以下の混練物はパサパサとした粒状体であり、粉体成形のごとく静圧で加圧して密充填な成型体を得るには少なくとも30kgf/cm2以上の高い圧力が必要であった。しかしこの出願の発明のように、振動を与えながら加圧成型すると、わずか2〜3kgf/cm2という低い圧力で混練物が流動化しながら密充填された成型体を得ることができる。また、建材原板などとして利用することができる大型の板状成型体等も容易に得ることができる。加圧成型の際の振動には、たとえば電磁振動板等の公知の振動装置を利用することができ、その振動周波数は1000〜2000Hz程度とすることができる。
【0026】
このようにして得られた成型体を、養生、硬化することで、高密度石膏ボードを得ることができる。この出願の発明の方法によると、成型の際に振動を利用しているため、含水量が少ない混練物の流動化および高密度充填を実現することができる。また、成型体のもとの含水量が少なくてすむため、乾燥のための時間および手間がかかることなく、簡便に高密度石膏ボードを製造することができる。
【0027】
さらに、この出願の発明の方法は、リサイクル性が極めて高く、二水石膏、パルプスラッジおよび補強材といった全ての原料に廃棄物を用いて高密度石膏ボードを製造することができる。
【0028】
このようにして得られた高密度石膏ボードは、パルプ材および補強材が多量かつ高密度に配合されてるため、建材ボード等として必要とされる弾性や靭性に加え、釘および木ねじ保持力が従来に見られないほど高く、たとえば木ネジ保持力が40〜50kgfと高い、直接の釘止めが可能な高密度石膏ボードが実現される。
【0029】
以下に実施例を示し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0030】
【実施例】
(実施例1)
石膏材料として電力脱硫石膏を、パルプスラッジとして製紙工場から排出されたままの製紙パルプスラッジを使用し、石膏組成物を製造した。このパルプスラッジは、水分73重量%、パルプ18.5重量%、粘土クレー8.5重量%から構成されたものであった。石膏とパルプスラッジ(含水)は、重量比1:1で配合し、二軸土練機を用いて強制混練した混練物を、直径10mmの穴から押出すことで粒状体に成形した。
【0031】
この粒状体を鉄板上に厚さ約30mmとなるように敷き並べ、波長10μmの遠赤外線を照射することにより、粒状体の中に挿入した温度計が200℃となるまで加熱処理して石膏組成物を得た。
【0032】
この石膏組成物を示差熱分析した結果、石膏分の67%がα型半水石膏、33%がβ型半水石膏であり、二水石膏が全て半水石膏に変化したことが確認された。
(実施例2)
実施例1で得られた石膏組成物に対し、補強材を3重量%、水を35〜45重量%添加して混練し、2000Hzの電磁バイブレーターを用いて加圧荷重を変化させて板状体に成型した。補強材には、衣料廃棄物を解綿した衣料繊維と、ガラス繊維を別々に用いた。
【0033】
衣料繊維を用い、成型時の加圧荷重を2〜2.5kgf/cm2としたときの混練物の流動性形成を目視により観察した。その結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
Figure 0004024004
【0035】
含水量が40%の場合、混練物はパサパサの状態であったが、振動を与えながら加圧成型することで充分な流動性が得られた。含水量が35%の場合は流動性が不充分であったが、成形時の圧力を5kgf/cm2にまで上げることで成形が可能であることが確認できた。補強材として衣料繊維を用いる場合は、含水量40%程度が適していた。
【0036】
また、補強材としてガラス繊維を用いた場合、含水量35〜45重量%の全てで流動性が良く、高密度に充填された板状の成型体が得られることが確認された。
(実施例3)
実施例1で得られた石膏組成物に、衣料繊維5重量%、水40重量%を加えて混練し、2000Hzの振動を加えながら加圧成型した成型体を、養生および硬化させて、厚さ9.5mmの高密度石膏ボードを製造した。この高密度石膏ボードを試料とし、JIS A 6901に準じて建材としての主要な物性を計測した。その結果を表2に示した。
【0037】
【表2】
Figure 0004024004
【0038】
表2より、この出願の発明の高密度石膏ボードは、直接の釘止めを目的とする建材などとして充分な曲げ破壊荷重、耐衝撃性、木ネジ保持力等の物性を持つことが示された。特に木ネジ保持力については、たとえば従来の釘止めを目的した石膏ボードにおける木ネジ保持力の5〜35kgfをはるかに越える高い値を示すことが確認された。
【0039】
もちろん、この発明は以上の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この発明によって、廃棄物をその特性を活かして再利用することができる石膏組成物とネジ保持力の高い高密度石膏ボード、およびそれらを効率良く安価に製造することができる方法が提供される。
【0041】
この出願の発明の石膏組成物と高密度石膏ボードにおける原料には、全てリサイクルの対象とされている廃棄物を用いることができる。石膏組成物については、特に処理コストが高い高含水のパルプスラッジを、排出されたまま、製造工程に導入できるため、経済性が極めて高い。この出願の発明により、従来品を越える物性と、付加価値を持った石膏組成物と高密度石膏ボードが実現される。

Claims (2)

  1. 二水石膏とパルプスラッジの乾燥重量比が100:20〜100:40の範囲内となるように二水石膏からなる石膏材料にパルプスラッジを加えて混合・混練し、粒状または小塊状に加圧成型した組成物に対して、圧力釜を用いることなく常圧環境下で150℃以上250℃以下の温度範囲に加熱して脱水させることを特徴とするα型半水石膏が石膏成分の60〜70%とパルプスラッジが配合された石膏組成物の製造方法
  2. 加熱手段として遠赤外線照射を利用することを特徴とする請求項1に記載の石膏組成物の製造方法
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