JP4023765B2 - 研磨装置及び研磨方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は研磨装置に関し、特に、上定盤と下定盤との間にスラリーを供給しつつ、両定盤間でキャリヤを公転、自転させることにより、キャリヤに保持した被研磨物の表面を研磨加工(ラップ加工、ポリシング加工等)するのに有効な研磨装置及び研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
この種の研磨装置の一例が実公昭60−40304号公報に記載されている。すなわち、この研磨装置は、回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、円板状の被研磨物を保持可能なキャリヤと、上定盤の上方に設けられるとともに、内部にスラリーが充填されるスラリーリングと、スラリーリングと上定盤の各供給孔との間を連結するチューブとを具えている。
【0003】
そして、キャリヤに被研磨物を保持し、上定盤を下降させて上定盤の下面側の研磨パッドを被研磨物に当接させ、被研磨物を上定盤と下定盤との間で押圧し、スラリーリング内から各チューブ、上定盤の各供給孔を介して上定盤と下定盤との間にスラリーを供給し、上定盤、下定盤及び太陽ギアを回転させて、太陽ギアとインターナルギアとの協働によってキャリヤを公転、自転させることにより、被研磨物の表面を所定の表面粗さに研磨することができるものである。
【0004】
しかしながら、上記のような構成の研磨装置にあっては、スラリーリングが研磨パッドの表面の上方400mm前後の高さに位置しているため、この高さからスラリーを自然落下によって上定盤と下定盤との間に供給した場合に、上定盤と下定盤との間に3.92×10-5Pa程度のスラリー圧が作用し、このスラリー圧が上定盤を持ち上げる方向に働いてしまう。そして、このスラリー圧による荷重は上下定盤の面積に比例して大きくなるため、低圧加工を必要とする高精度の被研磨物に対しては研磨荷重が不安定となってしまい、特に、22Bの如く大径キャリヤ或いはそれ以上の大径キャリヤを使用する大型の両面研磨装置で2.5インチ程度の小径で薄い被研磨物を加工する場合にはその現象が顕著になり、被研磨物の加工面に微小うねりが生じる等の不具合が生じ、被研磨物の研磨面を所定の表面粗さに仕上げるのが困難となってしまう。
【0005】
この発明は前記のような従来のもののもつ問題点を解決したものであって、上定盤と下定盤との間に供給するスラリーの圧力を調整可能とすることによって、低圧加工を必要とする高精度の被研磨物に対して安定した研磨荷重で研磨加工ができるようにし、これにより、22Bキャリヤを使用する大型の両面研磨装置で2.5インチ程度の小径で薄い被研磨物を加工する場合であっても、被研磨物の研磨面を所定の表面粗さに仕上げることができ、高精度の被研磨物の研磨加工の生産性を大幅に向上させることができる研磨装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】
上記の問題点を解決するためにこの発明は、回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、被研磨物を保持可能な少なくとも1枚のキャリヤと、前記上定盤の上方に設けられるとともに、内部にスラリーが充填され、かつ、上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリングと、該可動スラリーリングと前記上定盤の各供給孔との間を連結し、可動スラリーリング内のスラリーを各供給孔を介して上定盤と下定盤との間に導く管部材とを具えた手段を採用したものである。また、回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、被研磨物を保持可能な少なくとも1枚のキャリヤと、前記上定盤の上方に設けられるとともに、内部にスラリーが充填される固定スラリーリングと、該固定スラリーリングと前記上定盤との間に設けられるとともに、内部にスラリーが充填され、かつ、上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリングと、前記固定スラリーリングと前記可動スラリーリングとの間を連結し、固定スラリーリング内のスラリーを可動スラリーリング内に導く管部材と、前記可動スラリーリングと前記上定盤の各供給孔との間を連結し、可動スラリーリング内のスラリーを各供給孔を介して上定盤と下定盤との間に導く管部材とを具えた手段を採用したものである。さらに、回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、被研磨物を保持可能な少なくとも1枚のキャリヤ等とから構成される研磨装置の前記キャリヤに被研磨物を保持し、前記上定盤、下定盤、太陽ギア、及び/又はインターナルギアを回転させて、太陽ギア、インターナルギアとの協働によって前記キャリヤを公転、自転させて被研磨物を研磨する際、前記上定盤の上方に設けた上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリングを介してスラリーを前記上定盤の各供給孔へそれぞれ供給する手段を採用したものである。そして、回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、被研磨物を保持可能な少なくとも1枚のキャリヤ等とから構成される研磨装置の前記キャリヤに被研磨物を保持し、前記上定盤、下定盤、太陽ギア、及び/又はインターナルギアを回転させて、太陽ギア、インターナルギアとの協働によって前記キャリヤを公転、自転させて被研磨物を研磨する際、前記上定盤の上方に設けた固定スラリーリングから固定スラリーリングと上定盤との間に設けた上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリングを介してスラリーを前記上定盤の各供給孔へそれぞれ供給する手段を採用したものである。
【0007】
【作用】
この発明は前記のような手段を採用したことにより、キャリヤに被研磨物を保持し、上定盤を下降させて上定盤を被研磨物の表面に当接させ、被研磨物を上定盤と下定盤との間で押圧する。そして、この状態で可動スラリーリング内のスラリーを管部材及び上定盤の各供給孔を介して上定盤と下定盤との間に導く。または、固定スラリーリング内のスラリーを管部材、可動スラリーリング、管部材及び上定盤の各供給孔を介して上定盤と下定盤との間に導く。そして、上定盤、下定盤及び太陽ギアを回転させて、上定盤と下定盤との間でキャリヤを公転、自転させることにより、被研磨物の表面が研磨されることになる。この場合、可動スラリーリングの上下方向の位置を調整することにより、上定盤と下定盤との間に導くスラリーの圧力を調整できることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示すこの発明の実施の形態について説明する。
図1には、この発明による研磨装置の第1の実施の形態が示されていて、この研磨装置は、回転可能に設けられる下定盤1と、下定盤1の中心部に回転可能に設けられるドライバ3と、下定盤1の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられる上定盤11と、上定盤11の下面側に貼着される研磨パッド15と、ドライバ3の外周側に回転可能に設けられる太陽ギア6と、下定盤1の外周側に設けられるインターナルギア7と、太陽ギア6とインターナルギア7との間に噛合されるとともに、被研磨物10を保持可能なキャリヤ8と、上定盤11の上方に設けられるとともに、内部にスラリー30が所定量充填される可動スラリーリング24とを具えている。
【0009】
下定盤1は、円板状に形成されるものであって、中心部には上下方向に貫通する孔2が設けられ、この孔2内をドライバ3が挿通するようになっている。下定盤1は、下定盤1の下方に位置する駆動源(図示せず)に連結され、駆動源の作動時に水平方向に回転するようになっている。下定盤1は駆動源を使用せずに固定としてもよいものである。なお、この実施の形態においては、下定盤1の上面側に研磨パッドを設けていないが、研磨加工の種類(例えばポリシング加工等)によっては下定盤1の上面側に研磨パッドを設けるように構成してもよいものである。
【0010】
ドライバ3は、円柱状に形成されるものであって、シャフト5を介して下定盤1の下方に位置する駆動源(図示せず)に連結され、駆動源の作動時に水平方向に回転するようになっている。ドライバ3は、下定盤1の中心部の孔2を挿通して上端部が下定盤1よりも上方に突出し、その突出している部分が後述する上定盤11の中心部の孔12内に遊嵌するようになっている。ドライバ3の外周面には上下方向に延びる係合溝4が設けられ、この係合溝4内に後述する上定盤11の孔12の周縁部に設けた係合片13が係合するようになっている。
【0011】
太陽ギア6は、下定盤1の孔2とドライバ3のシャフト5との間に設けられる環状をなすものであって、外周面に所定のギアが設けられるようになっている。太陽ギア6は、下定盤1の下方に位置する駆動源(図示せず)に連結され、駆動源の作動時に水平方向に回転するようになっている。
【0012】
インターナルギア7は、下定盤1の外周側に設けられる環状をなすものであって、内周面に所定のギアが設けられるようになっている。インターナルギア7は、駆動源に連結して水平方向に回転可能としてもよいし、駆動源を使用せずに固定としてもよいものである。この実施の形態においては、駆動源に連結して回転可能としている。
【0013】
キャリヤ8は、円板状に形成されるものであって、複数箇所に上下方向に貫通する孔9が設けられ、各孔9内にシリコンウエハ、フォトマスク等の円板状の被研磨物10が装填されるようになっている。キャリヤ8の外周面には所定のギアが設けられ、このギアと太陽ギア6のギア及びインターナルギア7のギアとが相互に噛合することで、キャリヤ8は太陽ギア6の回転時に公転、自転するようになっている。キャリヤ8は、太陽ギア6とインターナルギア7との間に少なくとも1枚設ければよいものである。
【0014】
上定盤11は、円板状に形成されるものであって、中心部には上下方向に貫通する孔12が設けられ、この孔12内にドライバ3が遊嵌するようになっている。上定盤11の孔12の周縁部には径方向内方に突出する係合片13が設けられ、この係合片13をドライバ3の係合溝4内に係合させることで、上定盤11とドライバ3との回転方向への相対的なずれがなくなり、ドライバ3の回転時に上定盤11がドライバ3と一体に回転するものである。
【0015】
ドライバ3の上方には軸線を一致させた状態で上下動用シリンダ(図示せず)が設けられている。上下動用シリンダのロッド(図示せず)には吊り軸17が軸線を一致させた状態で連結されるとともに、吊り軸17には円板状の吊り板18が水平に連結され、さらに吊り板18には複数本の支持軸19を介して上定盤11が連結されるようになっている。
【0016】
上定盤11には上面側から下面側に貫通する供給孔14が複数箇所に設けられている。上定盤11の下面側には研磨パッド15が貼着されるとともに、研磨パッド15の上定盤11の各供給孔14に対応する部分には研磨パッド15を上下方向に貫通して各供給孔14に連通する通孔16が設けられている。
【0017】
吊り板18と上定盤11との間の支持軸19の外側の部位には可動スラリーリング24が取り付けられている。可動スラリーリング24は、上面側が開口する環状の溝25を有する環状をなすものであって、この溝25内にスラリー供給源(図示せず)からラップ液内に砥粒を懸濁させたスラリー30が供給されるようになっている。可動スラリーリング24は連結部材27を介して支持軸19に取り付けられ、連結部材27の支持軸19に対する取り付け位置を調整することで上下方向の位置を調整できるようになっている。なお、図示はしないが、溝25を可動スラリーリング24の内部に設けるようにしてもよいものである。
【0018】
可動スラリーリング24の溝25の底部には溝25内外を連通する排出孔26が複数箇所に設けられ、各排出孔26にはブッシュ28を介して管部材29であるビニル製のチューブ29の一端が接続されるようになっている。チューブ29の他端は上定盤11の供給孔14の上端開口部にブッシュ28を介して接続されるようになっている。なお、管部材29は、ビニル製のチューブ29に限らず、金属製のチューブ29であってもよいし、他の素材からなるチューブ29であってもよいものである。また、ブッシュ28を使用せずに、チューブ29の一端を直接に各排出孔26に接続し、他端を直接に各供給孔14に接続するようにしてもよいものである。
【0019】
次に、前記に示すものの作用について説明する。
まず、キャリヤ8の孔9内に被研磨物10を装填し、上下動用シリンダを作動させて上定盤11を下降させ、研磨パッド15を被研磨物10の上面側に当接させ、上定盤11と下定盤1との間で被研磨物10を押圧する。
【0020】
次に、スラリー供給源を作動させて可動スラリーリング24の溝25内にスラリー30を供給し、このスラリー30を可動スラリーリング24の溝25内から排出孔26、各チューブ29を介して上定盤11の各供給孔14内に導き、上定盤11の各供給孔14から研磨パッド15の各通孔16を介して上定盤11と下定盤1との間に供給する。
【0021】
そして、上定盤11(ドライバ3)の駆動源、下定盤1の駆動源、太陽ギア6の駆動源及びインターナルギア7の駆動源を作動させて、上定盤11、下定盤1、太陽ギア6及びインターナルギア7を回転駆動させて、上定盤11と下定盤1との間でキャリヤ8を公転、自転させることで、被研磨物10の表面を所定の表面粗さに研磨することができるものである。
【0022】
上記のように構成したこの実施の形態による研磨装置にあっては、上定盤11の上方に上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリング24を設けて、可動スラリーリング24の溝25を介してスラリー30を上定盤11と下定盤1との間に供給するようにしたので、可動スラリーリング24の溝25内でスラリー30の圧力を低減させた後に上定盤11と下定盤1との間に供給することができることになる。しかも、上定盤11と下定盤1との間に供給するスラリー30の圧力を可動スラリーリング24の上下方向の位置を調整することによって任意の値に調整できることになる。したがって、低圧加工を必要とする高精度の被研磨物10に対して研磨荷重が不安定となるようなことはなく、22Bキャリヤを使用する大型の両面研磨装置で2.5インチ程度の小径で薄い被研磨物10を加工する場合であっても、被研磨物10の表面を所定の表面粗さに仕上げることができ、高精度の被研磨物10の研磨加工の生産性を大幅に向上させることができることになる。また、可動スラリーリング24は支持軸19の外側の部位に設けられているので、可動スラリーリング24の溝25内を清掃等する場合に支持軸19が邪魔になるようなことはなく、メンテナンス性を高めることができることになる。
【0023】
図2にはこの発明による研磨装置の第2の実施の形態が示されていて、この実施の形態に示す研磨装置は、可動スラリーリング24を支持軸19の内側に設けたものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様である。
【0024】
そして、この実施の形態による研磨装置にあっても、前記第1の実施の形態に示すものと同様の作用効果を示し、上定盤11の上方に上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリング24を設けて、可動スラリーリング24の溝25を介してスラリー30を上定盤11と下定盤1との間に供給するようにしたので、可動スラリーリング24の溝25内でスラリー30の圧力を低減させた後に上定盤11と下定盤1との間に供給することができることになる。しかも、上定盤11と下定盤1との間に供給するスラリー30の圧力を可動スラリーリング24の上下方向の位置を調整することによって任意の値に調整できることになる。したがって、低圧加工を必要とする高精度の被研磨物10に対して研磨荷重が不安定となるようなことはなく、22Bキャリヤを使用する大型の両面研磨装置で2.5インチ程度の小径で薄い被研磨物10を加工する場合であっても、被研磨物10の表面を所定の表面粗さに仕上げることができ、高精度の被研磨物10の研磨加工の生産性を大幅に向上させることができることになる。
【0025】
図3にはこの発明による研磨装置の第3の実施の形態が示されていて、この研磨装置は、吊り板18の上部に、上面側が開口する環状の溝22を有する環状の固定スラリーリング21を支持軸20を介して取り付け、この固定スラリーリング21の溝22内にスラリー供給源(図示せず)からスラリー30を供給可能とするとともに、固定スラリーリング21の溝22と可動スラリーリング24の溝25との間を管部材29であるチューブ29を介して相互に連結したものであって、その他の構成は前記第1の実施の形態に示すものと同様の構成を有している。
【0026】
この場合、固定スラリーリング21の溝22の底部には溝22内外を連通する排出孔23が複数箇所に設けられ、各排出孔23にはブッシュ28を介して管部材29であるビニル製のチューブ29の一端が接続されるとともに、チューブ29の他端は可動スラリーリング24の溝25内に接続されるようになっている。なお、管部材29は、ビニル製のチューブ29に限らず、金属製のチューブ29であってもよいし、他の素材からなるチューブ29であってもよいものである。また、ブッシュ28を使用せずに、チューブ29を直接に各排出孔23に接続するようにしてもよいものである。さらに、溝22を固定スラリーリング21の内部に設けるようにしてもよいものである。
【0027】
そして、この実施の形態に示す研磨装置にあっても前記第1の実施の形態に示すものと同様の作用効果を示し、上定盤11の上方に固定スラリーリング21を設けるとともに、固定スラリーリング21の下方に上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリング24を設けて、固定スラリーリング21の溝22内のスラリー30を可動スラリーリング24の溝25を介して上定盤11と下定盤1との間に供給するようにしたので、可動スラリーリング24の溝25内でスラリー30の圧力を低減させた後に上定盤11と下定盤1との間に供給することができることになる。しかも、上定盤11と下定盤1との間に供給するスラリー30の圧力を可動スラリーリング24の上下方向の位置を調整することによって任意の値に調整できることになる。したがって、低圧加工を必要とする高精度の被研磨物10に対して研磨荷重が不安定となるようなことはなく、22Bキャリヤを使用する大型の両面研磨装置で2.5インチ程度の小径で薄い被研磨物10を加工する場合であっても、被研磨物10の表面を所定の表面粗さに仕上げることができ、高精度の被研磨物10の研磨加工の生産性を大幅に向上させることができることになる。また、可動スラリーリング24は支持軸19の外側の部位に設けられているので、可動スラリーリング24の溝25内を清掃等する場合に支持軸19が邪魔になるようなことはなく、メンテナンス性を高めることができることになる。
【0028】
図4にはこの発明による研磨装置の第4の実施の形態が示されていて、この実施の形態に示す研磨装置は、可動スラリーリング24を支持軸19の内側に設けたものであって、その他の構成は前記第3の実施の形態に示すものと同様である。
【0029】
そして、この実施の形態に示す研磨装置にあっても前記第1の実施の形態に示すものと同様の作用効果を示し、上定盤11の上方に固定スラリーリング21を設けるとともに、固定スラリーリング21の下方に上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリング24を設けて、固定スラリーリング21の溝22内のスラリー30を可動スラリーリング24の溝25を介して上定盤11と下定盤1との間に供給するようにしたので、可動スラリーリング24の溝25内でスラリー30の圧力を低減させた後に上定盤11と下定盤1との間に供給することができることになる。しかも、上定盤11と下定盤1との間に供給するスラリー30の圧力を可動スラリーリング24の上下方向の位置を調整することによって任意の値に調整できることになる。したがって、低圧加工を必要とする高精度の被研磨物10に対して研磨荷重が不安定となるようなことはなく、22Bキャリヤを使用する大型の両面研磨装置で2.5インチ程度の小径で薄い被研磨物10を加工する場合であっても、被研磨物10の表面を所定の表面粗さに仕上げることができ、高精度の被研磨物10の研磨加工の生産性を大幅に向上させることができることになる。
【0030】
【発明の効果】
この発明は請求項1又は請求項3のように構成したことにより、スラリーは可動スラリーリング内に供給されるとともに、可動スラリーリング内から管部材及び上定盤の供給孔を介して上定盤と下定盤との間に供給されることになるので、可動スラリーリングで圧力を低減させた後に上定盤と下定盤との間に供給されることになる。この場合、可動スラリーリングは上下方向の位置の調整が可能となっているので、可動スラリーリングの上下方向の位置を調整することによってスラリーの圧力を任意の値に調整できることになる。したがって、低圧加工を必要とする高精度の被研磨物に対して研磨荷重が不安定となるようなことはなく、22Bキャリヤを使用する大型の両面研磨装置で2.5インチ程度の小径で薄い被研磨物を加工する場合であっても、被研磨物の研磨面を所定の表面粗さに仕上げることができ、高精度の被研磨物の研磨加工の生産性を大幅に向上させることができることになる。
【0031】
また、請求項2又は4のように構成したことにより、スラリーは固定スラリーリング内に供給されるとともに、固定スラリーリング内から管部材を介して可動スラリーリング内に供給され、可動スラリーリング内から管部材及び上定盤の供給孔を介して上定盤と下定盤との間に供給されることになるので、可動スラリーリングで圧力を低減させた後に上定盤と下定盤との間に供給されることになる。この場合、可動スラリーリングは上下方向の位置の調整が可能となっているので、可動スラリーリングの上下方向の位置を調整することによってスラリーの圧力を任意の値に調整できることになる。したがって、低圧加工を必要とする高精度の被研磨物に対して研磨荷重が不安定となるようなことはなく、22Bキャリヤを使用する大型の両面研磨装置で2.5インチ程度の小径で薄い被研磨物を加工する場合であっても、被研磨物の研磨面を所定の表面粗さに仕上げることができ、高精度の被研磨物の研磨加工の生産性を大幅に向上させることができることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による研磨装置の第1の実施の形態を示した概略図である。
【図2】この発明による研磨装置の第2の実施の形態を示した概略図である。
【図3】この発明による研磨装置の第3の実施の形態を示した概略図である。
【図4】この発明による研磨装置の第4の実施の形態を示した概略図である。
【符号の説明】
1……下定盤
2、9、12……孔
3……ドライバ
4……係合溝
5……シャフト
6……太陽ギア
7……インターナルギア
8……キャリヤ
10……被研磨物
11……上定盤
13……係合片
14……供給孔
15……研磨パッド
16……通孔
17……吊り軸
18……吊り板
19、20……支持軸
21……固定スラリーリング
22、25……溝
23、26……排出孔
24……可動スラリーリング
27……連結部材
28……ブッシュ
29……管部材(チューブ)
30……スラリー
Claims (4)
- 回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、被研磨物を保持可能な少なくとも1枚のキャリヤと、前記上定盤の上方に設けられるとともに、内部にスラリーが充填され、かつ、上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリングと、該可動スラリーリングと前記上定盤の各供給孔との間を連結し、可動スラリーリング内のスラリーを各供給孔を介して上定盤と下定盤との間に導く管部材とを具えたことを特徴とする研磨装置。
- 回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、被研磨物を保持可能な少なくとも1枚のキャリヤと、前記上定盤の上方に設けられるとともに、内部にスラリーが充填される固定スラリーリングと、該固定スラリーリングと前記上定盤との間に設けられるとともに、内部にスラリーが充填され、かつ、上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリングと、前記固定スラリーリングと前記可動スラリーリングとの間を連結し、固定スラリーリング内のスラリーを可動スラリーリング内に導く管部材と、前記可動スラリーリングと前記上定盤の各供給孔との間を連結し、可動スラリーリング内のスラリーを各供給孔を介して上定盤と下定盤との間に導く管部材とを具えたことを特徴とする研磨装置。
- 回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、被研磨物を保持可能な少なくとも1枚のキャリヤ等とから構成される研磨装置の前記キャリヤに被研磨物を保持し、前記上定盤、下定盤、太陽ギア、及び/又はインターナルギアを回転させて、太陽ギア、インターナルギアとの協働によって前記キャリヤを公転、自転させて被研磨物を研磨する際、前記上定盤の上方に設けた上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリングを介してスラリーを前記上定盤の各供給孔へそれぞれ供給することを特徴とする研磨方法。
- 回転可能に設けられる下定盤と、下定盤の上方に回転可能かつ上下動可能に設けられるとともに、上面側から下面側に貫通する供給孔が複数箇所に設けられる上定盤と、下定盤の中心部に設けられる太陽ギアと、下定盤の外周部に設けられるインターナルギアと、太陽ギアとインターナルギアとの間に噛合されるとともに、被研磨物を保持可能な少なくとも1枚のキャリヤ等とから構成される研磨装置の前記キャリヤに被研磨物を保持し、前記上定盤、下定盤、太陽ギア、及び/又はインターナルギアを回転させて、太陽ギア、インターナルギアとの協働によって前記キャリヤを公転、自転させて被研磨物を研磨する際、前記上定盤の上方に設けた固定スラリーリングから固定スラリーリングと上定盤との間に設けた上下方向の位置の調整が可能な可動スラリーリングを介してスラリーを前記上定盤の各供給孔へそれぞれ供給することを特徴とする研磨方法。
Priority Applications (1)
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