JP4023378B2 - 燃料改質装置およびその運転制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートサーマル型の燃料改質装置およびその運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、改質反応は400℃以上の温度で進行するため、燃料改質装置を常温から起動する際には、改質器(改質触媒)の暖機が要求される。改質器の暖機方法としては、例えば、改質器に対して改質用燃料および改質用空気を供給して、酸化反応を進行させることにより改質器を暖機する方法が知られている。この暖機方法では、暖機運転が完了すると改質器に対して水蒸気が供給されると共に改質用空気の供給流量が低減されて、改質運転が開始される。また、燃焼器において生成された高温の燃焼ガスを改質器に供給することで改質器を暖機する方法(特許文献1参照)が知られている。この暖機方法では、改質器の暖機が完了すると、改質器に対する改質用燃料、改質用空気および水蒸気が供給されて、改質運転が開始される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−321901号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、暖機運転から改質運転へと移行する際に、改質器温度が著しく上昇してしまい、改質触媒の機能喪失、改質触媒の損傷、改質触媒の溶損、改質触媒の寿命低下を引き起こすおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、燃料改質装置において、暖機運転から改質運転への移行時における改質用触媒の著しい高温化を防止し、改質用触媒の損傷を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、改質用空気および改質用燃料を用いて水素リッチガスを生成するオートサーマル型の燃料改質装置を提供する。本発明の第1の態様に係る燃料改質装置は、改質用触媒を有する改質器と、前記改質器を暖機させる暖機制御手段と、前記水素リッチガスを生成させるために前記改質器を改質運転させる改質運転制御手段と、前記改質器の暖機が完了したか否かを判定する暖機完了判定手段と、前記改質器の暖機が完了したと判定された場合には、前記改質器に対する前記改質用空気の供給流量を変更すると共に、前記改質器に対する前記改質用燃料の供給を停止する移行時運転制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の第1の態様に係る燃料改質装置によれば、改質器の暖機が完了したと判定された場合には、改質器に対する前記改質用空気の供給流量を変更すると共に、改質器に対する改質用燃料の供給を停止するので、暖機運転から改質運転への移行時における改質用触媒の著しい高温化を防止し、改質用触媒の損傷を防止することができる。
【0008】
本発明の第1の態様に係る燃料改質装置において、前記改質運転制御手段による前記改質用空気の供給流量の変更は、前記改質器に対する前記改質用空気の供給流量を前記暖機時よりも少ない改質運転時空気流量へと変更することにより実行され、前記改質運転制御手段はさらに、前記改質器に供給される空気流量が前記改質運転時空気流量まで低減されたと判定した場合には、改質用燃料の供給を開始しても良い。かかる場合には、改質器に供給される空気流量が改質運転時空気流量まで低減されたと判定した場合に改質用燃料の供給を開始するので、改質運転時空気流量を前提として決定された改質用燃料流量を適切な値とすることが可能となり、改質用空気流量に対して適切な改質用燃料流量を供給することができる。
【0009】
本発明の第1の態様に係る燃料改質装置において、前記改質運転制御手段は、前記改質器に供給される空気流量が前記改質運転時空気流量まで低減されるために要する時間を考慮して、前記改質用燃料の供給流量を決定し、前記改質用燃料の供給を開始しても良い。かかる場合には、空気流量の過渡的な低減変化流量に適合する流量の改質用燃料流量を供給することができるので、改質用空気流量に対する改質用燃料流量を適切な値とすることができる。
【0010】
本発明の第1の態様に係る燃料改質装置はさらに、前記改質器を暖機するための燃焼ガスを生成する燃焼器を備え、前記暖機制御手段による前記改質器の暖機は、前記燃焼器を用いて実行され、前記改質運転制御手段による前記改質用空気の供給流量の変更は、前記改質器に対して前記改質用空気の供給を開始し、前記改質器に供給される空気流量を改質運転時空気流量まで増加させることにより実行され、前記改質運転制御手段はさらに、前記改質器に供給される空気流量が前記改質運転時空気流量まで増加されたと判定した場合には、改質用燃料の供給を開始しても良い。かかる場合には、改質器に供給される空気流量が改質運転時空気流量まで増加されたと判定した場合に改質用燃料の供給を開始するので、改質運転時空気流量を前提として決定された改質用燃料流量を適切な値とすることが可能となり、改質用空気流量に対して適切な改質用燃料流量を供給することができる。
【0011】
本発明の第1の態様に係る燃料改質装置において、前記改質運転制御手段は、前記改質器に供給される空気流量が前記改質運転時空気流量まで増加されるために要する時間を考慮して、前記改質用燃料の供給流量を決定し、前記改質用燃料の供給を開始しても良い。かかる場合には、空気流量の過渡的な増加変化流量に適合する流量の改質用燃料流量を供給することができるので、改質用空気流量に対する改質用燃料流量を適切な値とすることができる。
【0012】
本発明の第1の態様に係る燃料改質装置において、前記暖機運転制御手段による暖機運転は酸化反応を進行させるための運転であり、前記改質運転制御手段による改質運転は水蒸気改質反応および部分酸化反応により前記水素リッチガスを生成するための運転であっても良い。かかる場合には酸化反応により効率よく暖機運転を実行することができると共に、水蒸気改質反応および部分酸化反応によって改質運転を実行することができる。
【0013】
本発明の第2の態様は、オートサーマル型の燃料改質装置を提供する。本発明の第2の態様に係る燃料改質装置は、改質用触媒を有する改質器と、前記改質器に対して改質用空気を供給する空気供給器と、前記改質器に対して改質用燃料を供給する燃料供給器と、前記改質器に対して水蒸気を供給する水蒸気供給器と、前記空気供給器および燃料供給器を制御して酸化反応により前記改質用触媒を暖機させる暖機運転制御手段と、前記空気供給器、燃料供給器および水蒸気供給器を制御して暖機運転時よりも少ない改質運転時空気流量にて、前記改質器において水蒸気改質反応および部分酸化反応により前記水素リッチガスを生成させる改質運転制御手段と、暖機運転から改質運転へ移行する際には、前記空気供給器による供給空気流量を前記改質運転時空気流量まで低減すると共に前記燃料供給器による改質用燃料の供給を所定時間停止させる移行時運転制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の態様に係る燃料改質装置によれば、暖機運転から改質運転へ移行する際には、空気供給器による供給空気流量を改質運転時空気流量まで低減すると共に燃料供給器による改質用燃料の供給を所定時間停止させるので、暖機運転から改質運転への移行時における改質用触媒の著しい高温化を防止し、改質用触媒の損傷を防止することができる。
【0015】
本発明の第2の態様に係るオートサーマル燃料改質装置において、前記所定時間は、前記空気供給器による供給空気流量が前記改質運転時空気流量まで低減されるために要する時間であっても良い。かかる場合には、改質運転時空気流量を前提として決定された改質用燃料流量を適切な値とすることが可能となり、改質用空気流量に対して適切な改質用燃料流量を供給することができる。
【0016】
本発明の第3の態様は、オートサーマル型の燃料改質装置を提供する。本発明の第3の態様に係る燃料改質装置は、改質用触媒を有する改質器と、理論混合比よりも大きな暖機運転時混合比にて前記改質器を暖機運転させる暖機運転制御手段と、理論混合比よりも小さな改質運転時混合比にて前記改質器を改質運転させる改質運転制御手段と、暖機運転から改質運転へ移行する際に、混合比が理論混合比と一致しないように前記暖機運転時混合比から前記改質運転時混合比へと不連続に変更する移行時混合比変更手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の第3の態様に係る燃料改質装置によれば、暖機運転から改質運転へ移行する際に、混合比が理論混合比と一致しないように暖機運転時混合比から改質運転時混合比へと不連続に変更する。したがって、理論混合比の場合に問題となる改質用触媒の著しい温度上昇を避けることが可能となり、暖機運転から改質運転への移行時における改質用触媒の著しい高温化を防止し、改質用触媒の損傷を防止することができる。
【0018】
本発明の第3の態様に係る燃料改質装置において、前記移行時混合比変更手段は、前記改質器に対する改質用燃料および改質用空気の少なくともいずれか一方の供給を停止することによって前記暖機運転時混合比から前記改質運転時混合比へと混合比を不連続に変更しても良い。かかる場合には、理論混合比を回避しつつ改質器における混合比を適切な値とすることができる。したがって、理論混合比の際に問題となる著しい温度上昇を回避することができる。
【0019】
本発明の第3の態様に係る燃料改質装置において、前記暖機運転時混合比は酸化反応を進行させるための混合比であり、前記改質運転時混合比は水蒸気改質反応および部分酸化反応を進行させて水素リッチガスを生成するための混合比であっても良い。かかる場合には理論混合比を回避しつつ、酸化反応による暖機運転および水蒸気改質反応および部分酸化反応による改質運転を実行することができる。
【0020】
本発明の第4の態様は、オートサーマル型の燃料改質装置の運転制御方法を提供する。本発明の第4の態様に係る燃料改質装置の運転制御方法は、改質用触媒を有する改質器の温度が所定温度よりも低い場合には、改質器に対して改質用空気および改質用燃料を供給して改質器を暖機し、改質器の暖機の完了に伴い、前記改質器に対する改質用空気の供給流量を低減すると共に前記改質器に対する改質用燃料の供給を停止し、前記改質器に対する改質用空気の供給流量が所定の供給流量まで低減された後、前記改質器に対する改質用燃料の供給を開始して、水素リッチガスを生成することを特徴とする。
【0021】
本発明の第4の態様に係る燃料改質装置の運転制御方法によれば、本発明の第2の態様に係る燃料改質装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第4の態様に係る燃料改質装置の運転制御方法は、本発明の第2の態様に係る燃料改質装置と同様にして種々の態様によって実現され得る。
【0022】
本発明の第5の態様は、オートサーマル型の燃料改質装置の運転制御方法を提供する。本発明の第5の態様に係る燃料改質装置の運転制御方法は、改質用触媒を有する改質器の温度が所定温度よりも低い場合には、理論混合比よりも大きな暖機運転時混合比にて前記改質器を暖機運転させ、改質器の暖機運転が完了すると、混合比が理論混合比と一致しないよう前記暖機運転時混合比から理論混合比よりも小さな改質運転時混合比へと不連続に変更し、前記改質運転時混合比にて前記改質器を改質運転させることを特徴とする。
【0023】
本発明の第5の態様に係る燃料改質装置の運転制御方法によれば、本発明の第3の態様に係る燃料改質装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第5の態様に係る燃料改質装置の運転制御方法は、本発明の第3の態様に係る燃料改質装置と同様にして種々の態様によって実現され得る。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつついくつかの実施例に基づいて、本発明に係る燃料改質装置およびその運転制御方法について説明する。
【0025】
第1の実施例:
図1〜図4を参照して第1の実施例に係る燃料改質装置について説明する。図1は第1の実施例に係る燃料改質装置の概略構成を模式的に示す説明図である。図2は第1の実施例に係る燃料改質装置において実行される暖機運転から改質運転への移行処理に際して実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。図3は改質器内における混合比と反応ガス温度との関係を示す説明図である。図4は流量指令信号に対する空気流量変化の応答遅れを例示する説明図である。
【0026】
第1の実施例に係る燃料改質装置10は、水蒸気改質反応および部分酸化改質反応により水素リッチガスを生成するオートサーマル型の燃料改質装置である。燃料改質装置10は、改質器11と、改質器11に対して改質用空気を供給する空気ポンプ20、改質器11に対して改質用燃料(炭化水素系燃料)を供給する燃料供給弁30、および改質器11に対して水蒸気(スチーム)を供給する水蒸気供給弁40を備えている。燃料改質装置10はまた、空気ポンプ20、燃料供給弁30および水蒸気供給弁40を駆動制御する制御ユニット50を備えている。
【0027】
第1の実施例に係る燃料改質装置10の改質器11は、内部に改質用触媒110を備え、暖機運転時には改質用空気と改質用燃料とによって酸化反応(燃焼反応)を進行させて主に改質用触媒110の暖機を行い、改質運転時には、改質用空気、改質用燃料および水蒸気とによって水素リッチガスを生成する改質反応を進行させる。生成された水素リッチガスは水素リッチガス排出管111を介して燃料電池等の水素消費装置に対して供給される。
【0028】
改質反応は、一般的に400℃以上の温度で進行し、以下の式(1)〜(4)で示される各反応が改質用触媒110上で錯綜して進行する。
水蒸気改質反応:C818+8H2O→17H2+8CO−Q1 式(1)
部分酸化改質反応:C818+4O2→9H2+8CO+Q2 式(2)
シフト反応:CO+H2O→H2+CO2+Q3 式(3)
メタン化反応:3H2+CO→CH4+H2O+Q4 式(4)
ここで、例えば、Q1=1274.24kJ/mol、Q2=660.23kJ/mol、Q3=41.2kJ/mol、Q4=205.8kJ/molであり、常温から燃料改質装置10を起動時させる際には改質用触媒110(改質器11)の暖機(暖機運転)が必要となる。
【0029】
改質運転において重要なことは、燃料電池等の水素消費装置に対して供給すべき水素の生成量が最大になるよう上記各反応を制御することである。具体的には、式(1)を制御するためのパラメータであるスチーム・カーボン比(S/C)、式(2)を制御するためのパラメータである酸素・カーボン比(O/C)が制御される。
【0030】
式(2)で示す反応は、反応速度が速く、O/Cを大きくすると水素の収率は低下し、改質用触媒110の熱暴走を招くおそれがある。一方、O/Cを過度に抑制すると式(1)の吸熱反応が優位になり改質用触媒110の温度は失活温度に向かってしまう。以上の点を鑑み、O/Cは0.5〜1.0の範囲で制御されることが好ましい。一方、S/Cは約2の制御値が一般的に用いられる。
【0031】
本実施例における改質器10の暖機運転は、次式(5)で示される酸化反応を用いた燃料暖機によって実行される。
酸化反応:C818+12.5O2→9H2O+8CO2+Q5 式(5)
ここで、例えば、Q5=5065.3kJ/molである。
【0032】
式(5)から理解されるように、改質用燃料に対して当量の酸素を供給すると(理論混合比:λ=1)、反応熱(約2500℃)によって改質用触媒110は溶損してしまうおそれがある。そこで、通常は供給酸素量の理論値に対して過剰な空気を供給することによって混合比λを4〜5程度に制御し、発熱量を抑制しつつ改質用触媒110の温度を所定温度まで上昇させる。
【0033】
空気ポンプ20は、空気供給管21を介して改質器11内に改質用空気を供給する。空気ポンプ20には制御ユニット50からの制御信号線が接続されており、空気ポンプ20は制御ユニット50からの制御信号にしたがって改質器11に対する改質用空気の供給を開始、停止し、あるいは改質用空気の供給流量を変更する。
【0034】
燃料供給弁30は、噴射孔を有する先端が改質器11内部に露出するように改質器11に備えられており、また、燃料管31を介して燃料タンク32と接続されている。燃料供給弁30には制御ユニット50からの制御信号線が接続されており、燃料供給弁30は制御ユニット50からの制御信号にしたがって改質器11に対する改質用燃料の供給を開始、停止、あるいは改質用燃料の供給流量を変更する。燃料供給弁30は、例えば、電磁式のアクチュエータが作動することによって開弁する電磁弁であり、燃料管31の途中に備えられた昇圧ポンプによって所定の燃料圧力まで昇圧された改質燃料が開弁動作と共に改質器11内に供給される。
【0035】
水蒸気供給弁40は、供給口を有する先端が改質器11内部に露出するように改質器11に備えられており、また、水蒸気供給管41を介して水蒸気発生器42と接続されている。水蒸気供給弁40には制御ユニット50からの制御信号線が接続されており、水蒸気供給弁40は制御ユニット50からの制御信号にしたがって改質器11に対する水蒸気の供給を開始、停止、あるいは水蒸気の供給流量を変更する。
【0036】
制御ユニット50は、図示しない中央処理装置(CPU)、記憶装置(RAM、ROM)等を備え、燃料改質装置10の運転状態、外部から入力される要求出力に応じて燃料改質装置10の動作を制御する。制御ユニット50には、改質器11(改質用触媒110)の温度を検出するために改質器11に備えられた温度センサ51が接続されており、検出された温度値が入力される。制御ユニット50は、既述の通り制御信号線を介して空気ポンプ20、燃料供給弁30、および水蒸気供給弁40と接続されており、これら各機器に対して制御信号を出力して、燃料改質装置10の運転状態を制御する。
【0037】
図2を参照して第1の実施例に係る燃料改質装置10における暖機運転から改質運転への移行処理について説明する。なお、図2に示す処理ルーチンは、例えば、50ms毎に繰り返し実行される。
【0038】
本処理ルーチンを開始すると、制御ユニット50は、改質器11(改質用触媒110)の暖機(暖機運転)が完了したか否かを判定する(ステップS100)。改質器11の暖機運転は既述の通り実行される。改質器11の暖機運転が完了したか否かは、例えば、温度センサ51によって検出された改質器11の温度を用いて判定され、検出された温度が所定値以上、例えば、400℃以上である場合には改質器11の暖機運転が完了したと判定される。制御ユニット50は、改質器11の暖機運転が完了していないと判定した場合には(ステップS100:No)、改質運転へ移行することができないので本処理ルーチンを終了し、暖機運転を継続する。
【0039】
制御ユニット50は、改質器11の暖機運転が完了していると判定した場合には(ステップS100:Yes)、移行完了フラグがオンされているか否かを判定する(ステップS110)。移行完了フラグは、既に暖機運転から改質運転への移行処理が実行されたことを示すフラグである。制御ユニット50は、移行完了フラグがオンされていると判定した場合には(ステップS110:Yes)、移行処理を重ねて実行する必要はないので本処理ルーチンを終了する。
【0040】
制御ユニット50は、移行完了フラグがオンされていないと判定した場合には(ステップS110:No)、燃料供給弁30に対して閉弁信号を送信して改質器11に対する改質用燃料の供給を停止させる(ステップS120)。制御ユニット50は、改質時における空気供給流量である改質時供給空気流量を設定し、設定した空気流量を実現するための制御信号を空気ポンプ20に対して送信する(ステップS130)。
【0041】
ここで、改質器11の暖機運転時における混合比と改質運転時における混合比について図3を参照して説明する。図3において縦軸は改質器11内における反応ガス温度(℃)を示し、横軸は改質器11における改質用燃料流量に対する改質用空気流量の混合比(空気過剰率:λ)を示す。既述の通り、改質器11(改質用触媒110)を暖機する暖機運転時には、酸化反応を進行させるためにλ>1とされる必要があり、また、酸化反応に伴う発熱量を抑制するためにλ=4〜5程度とされる。一方、改質運転時には、部分酸化反応を進行させるためにλ<1とされる必要があり、また部分酸化反応に伴う発熱量を抑制するためにλ<0.5程度とされる。図3から明らかなように、いずれの運転時にも設定された混合比を維持する限り、改質器11の温度が触媒性能を劣化または触媒機能を喪失させる温度領域に到達することはない。
【0042】
以上のように、暖機運転時には理論混合比に対して過剰な空気が供給されているので、ここで制御ユニット50により設定される改質時供給空気流量は、一般的に暖機時供給空気流量よりも少ない。したがって、制御ユニット50は、空気ポンプ20に対して空気供給流量を低減させるための制御信号を送信する。
【0043】
制御ユニット50は、所定時間経過するまで待機し(ステップS140:No)、所定時間が経過したと判定すると(ステップ140:Yes)、改質運転に必要な改質時供給燃料流量を設定し、設定した燃料流量を実行するための開弁信号を燃料供給弁30に対して送信する(ステップS150)。
【0044】
ここで、所定時間経過するまで改質用燃料の供給を遅らせる(待機させる)のは、図4に見られる、空気流量の変動の応答遅れの影響を回避するためである。図4に示されるように、改質用空気は、制御流量が多いため、流量を0とする流量指令信号S1が出力されても空気流量F1が概ね所望流量となるまでに2秒程度の遅れが存在し、瞬時に流量を所望の流量に切り換えることは困難である。また、改質用空気の供給流量は、一般的に、本実施例においても用いられているように空気ポンプによって制御されるため、空気ポンプの惰性回転によるテーリングのために空気流量F1はなかなか所望流量まで低減されない。
【0045】
以上の説明から理解されるように、空気ポンプ20に対する供給流量の低減指令と同時に燃料供給弁30による改質用燃料の供給を再開してしまうと、改質運転時における適切な混合比を実現することができず、場合によっては混合比が理論混合比と一致してしまうおそれがある。そこで、本実施例では、空気流量が所望の流量に低減されるまで待機した後に、改質用燃料の供給を再開する。したがって、所定時間とは、空気ポンプ20に対して流量指令信号S1が送信されてから実際の空気流量が所望の空気流量まで低減されるまでに要する時間であるということができる。この所定時間は、例えば、予め流量指令信号と空気流量変化とを対応付けておくことにより決定される。
【0046】
最後に、制御ユニット50は、暖機運転から改質運転への移行処理が完了されたことを示すために移行完了フラグをオンして本処理ルーチンを終了する。以降は、別の処理ルーチンによって、要求出力に応じた燃料改質装置10の運転制御が実行される。
【0047】
以上説明したように、第1の実施例に係る燃料改質装置10によれば、改質器11の暖機運転から水素リッチガスを生成する改質運転へ移行する際には、改質器11に対する改質用燃料の供給を所定時間停止するので、改質器11における混合比λを、λ<1およびλ>1、好ましくは、λ<0.4およびλ>4とすることができる。すなわち、空気流量変動の応答遅れを考慮し、改質用空気の供給流量が改質運転時供給空気流量にまで低減された後に改質用燃料の供給を再開するので、改質器11における混合比を確実に所望の値に制御することができる。したがって、暖機運転から改質運転へと移行する際に、改質器11における混合比λを、理論混合比(λ=1)と一致(経由)させることなく、λ>1からλ<1へと不連続に切り換えることができる。
【0048】
したがって、図3に示すように、改質器11の温度を改質用触媒110の溶損温度未満、あるいは、触媒性能劣化温度未満、触媒機能喪失温度未満に抑制することができる。この結果、暖機運転から改質運転への移行が繰り返し実行されても、改質用触媒110における損傷を防止することが可能となり、改質用触媒110の性能を長期にわたって維持することができる。
【0049】
第2の実施例:
図5を参照して第2の実施例に係る燃料改質装置12について説明する。図5は第2の実施例に係る燃料改質装置12の概略構成を模式的に示す説明図である。なお、第2の実施例に係る燃料改質装置12の構成要素のうち第1の実施例に係る燃料改質装置10における構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0050】
第2の実施例に係る燃料改質装置12は、改質器11とは別に暖機運転用の燃焼器13を備えている。燃焼器13は内部に酸化反応により高温ガスを生成するための燃焼触媒(図示せず)が備えられている。燃焼器13には、改質用燃料(高温燃焼ガス生成用燃料)を供給する燃焼器用燃料供給弁33が備えられている。燃焼器用燃料供給弁33には、燃料供給管31から分岐した燃料供給分岐管311を介して所定の燃料圧力を有する改質用燃料が供給される。
【0051】
第2の実施例に係る燃料改質装置12においては、空気ポンプは燃焼器用空気ポンプ22そして、改質器11ではなく燃焼器13に対して改質用空気を供給する構成とされており、改質器11に対しては燃焼器13を介して改質用空気が供給される。
【0052】
第2の実施例に係る燃料改質装置12では、改質器11(改質用触媒110)の暖機運転時には、燃焼器13に対して改質用空気および改質用燃料が供給され、燃焼器13において改質器11(改質用触媒110)を暖機する高温ガスが生成される。一方、改質運転時には、燃焼器13に対する燃焼器用燃料供給弁33からの改質用燃料の供給は停止され、代わって改質器11に対して燃料供給弁30から改質用燃料が供給される。改質用空気は依然として燃焼器13を介して改質器11に対して供給され、水蒸気は水蒸気供給弁40を介して改質器11に対して供給される。
【0053】
暖機運転から改質運転への移行時処理は、図2を参照して第1の実施例において説明したとおりであるが、図2中のステップS120における改質用燃料の供給停止は、燃焼器13に対する燃焼器用燃料供給弁33からの燃料供給の停止となり、同ステップS150における改質時供給燃料流量の設定、供給開始は、改質器11に対する燃料供給弁30からの燃料供給の開始となる。
【0054】
第2の実施例に係る燃料改質装置12においても第1の実施例に係る燃料改質装置10と同様の作用効果を得ることができる。
【0055】
第3の実施例:
図6〜図8を参照して第3の実施例に係る燃料改質装置14について説明する。図6は第3の実施例に係る燃料改質装置14の概略構成を模式的に示す説明図である。図7は第3の実施例に係る燃料改質装置において実行される暖機運転から改質運転への移行処理に際して実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。図8は流量指令信号に対する空気流量変化の応答遅れを例示する説明図である。なお、第3の実施例に係る燃料改質装置14の構成要素のうち第1の実施例に係る燃料改質装置10および第2の実施例に係る燃料改質装置12における構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0056】
第3の実施例に係る燃料改質装置14は、第2の実施例に係る燃料改質装置12と同様にして改質器11とは別に暖機運転用の燃焼器13を備えている。第3の実施例に係る燃料改質装置14は、改質器11および燃料器13に対してそれぞれ改質用燃料および改質用空気が直接供給される構成を備えている。すなわち、改質器11に対しては、燃料供給弁30を介して改質用燃料が、空気ポンプ20を介して改質用空気がそれぞれ供給される。また、燃焼器13に対しては、燃焼器用燃料供給弁33を介して改質用燃料が、燃焼器用空気ポンプ22を介して改質用空気がそれぞれ供給される。
【0057】
第3の実施例に係る燃料改質装置14では、改質器11(改質用触媒110)の暖機運転時には、燃焼器13に対して、燃焼器用空気ポンプ22および燃焼器用燃料供給弁33を介して改質用空気および改質用燃料がそれぞれ供給され、燃焼器13において改質器11(改質用触媒110)を暖機する高温ガスが生成される。一方、改質運転時には、燃焼器13に対する燃焼器用空気ポンプ22および燃焼器用燃料供給弁33を介した改質用空気および改質用燃料の供給がそれぞれ停止され、代わって改質器11に対して空気ポンプ20および燃料供給弁30を介して改質用空気および改質用燃料がそれぞれ供給される。水蒸気は水蒸気供給弁40を介して改質器11に対して供給される。
【0058】
暖機運転から改質運転への移行時処理について図7を参照して説明する。なお、図7に示す各ステップのうち第1の実施例における移行時処理におけるステップと同一または実質的に同一なステップについては同一のステップ番号を付して詳細な説明を省略する。また、図7に示す処理ルーチンは、例えば、50ms毎に繰り返し実行される。
【0059】
本処理ルーチンを開始すると、制御ユニット50は、改質器11(改質用触媒110)の暖機(暖機運転)が完了したか否かを判定し(ステップS100)、改質器11の暖機運転が完了していないと判定した場合には(ステップS100:No)、改質運転へ移行することができないので本処理ルーチンを終了し、暖機運転を継続する。
【0060】
制御ユニット50は、改質器11の暖機運転が完了していると判定した場合には(ステップS100:Yes)、移行完了フラグがオンされているか否かを判定し(ステップS110、移行完了フラグがオンされていると判定した場合には(ステップS110:Yes)、移行処理を重ねて実行する必要はないので本処理ルーチンを終了する。
【0061】
制御ユニット50は、移行完了フラグがオンされていないと判定した場合には(ステップS110:No)、燃焼器用空気ポンプ22に対して停止信号を、燃焼器用燃料供給弁33に対して閉弁信号をそれぞれ送信して燃焼器13に対する改質用空気および改質用燃料の供給を停止させる(ステップS122)。
【0062】
制御ユニット50は、改質時における空気供給流量である改質時供給空気流量を設定し、設定した空気流量を実現するための制御信号を空気ポンプ20に対して送信する(ステップS132)。本実施例では、改質器11の暖機運転が完了すると、燃焼器用空気ポンプ22の運転が停止されるので、改質器11に対する空気供給流量は一時的に0となる。したがって、空気ポンプ20に対する制御信号は、空気供給流量を設定された流量まで増量させるための制御信号となる。
【0063】
制御ユニット50は、所定時間経過するまで待機し(ステップS142:No)、所定時間が経過したと判定すると(ステップ142:Yes)、改質運転に必要な改質時供給燃料流量を設定し、設定した燃料流量を実行するための開弁信号を燃料供給弁30に対して送信する(ステップS150)。
【0064】
ここで、所定時間経過するまで改質用燃料の供給を遅らせる(待機させる)のは、図8に見られる、空気流量の変動の応答遅れの影響を回避するためである。図8に示されるように、改質用空気は、制御流量が多いため、流量を設定された流量とする流量指令信号S2が出力されても空気流量F2が概ね所望流量となるまでに2秒程度の遅れが存在し、瞬時に流量を所望の流量に切り換えることは困難である。また、改質用空気の供給流量を増量(増加)させる場合には、他の制御対象も動作しているため背圧が変動し、流量指令信号S2に対する実際の空気流量F2は変動しながら増加する。
【0065】
以上の説明から理解されるように、空気ポンプ20に対する設定流量の供給開始指令と同時に燃料供給弁30による改質用燃料の供給を再開してしまうと、応答性の良い改質用燃料が先に改質器11内に供給されるので、改質用触媒110上に改質用燃料が付着してしまうことがある。かかる場合には、改質用空気が設定流量まで増量される過程において、改質用触媒110上の混合比が局所的に理論混合比(λ=1)となる場合がある。そこで、本実施例では、空気流量が設定流量に増大されるまで待機した後に、燃料供給弁30による改質器11への改質用燃料の供給を開始する。したがって、所定時間とは、空気ポンプ20に対して流量指令信号S2が送信されてから実際の空気流量F2が所望の空気流量まで増大されるまでに要する時間であるということができる。この所定時間は、例えば、予め流量指令信号と空気流量変化とを対応付けておくことにより決定される。
【0066】
最後に、制御ユニット50は、暖機運転から改質運転への移行処理が完了されたことを示すために移行完了フラグをオンして本処理ルーチンを終了する。以降は、別の処理ルーチンによって、要求出力に応じた燃料改質装置10の運転制御が実行される。
【0067】
以上説明したように、第3の実施例に係る燃料改質装置10によれば、改質器11の暖機運転から水素リッチガスを生成する改質運転へ移行する際には、燃焼器13に対する改質用空気および改質用燃料の供給を停止し、改質器11に対する改質用燃料の供給を、改質用空気の供給開始時期に対して所定時間遅延させるので、改質器11における混合比λを、λ<1およびλ>1、好ましくは、λ<0.4およびλ>4とすることができる。すなわち、空気流量変動の応答遅れを考慮し、改質用空気の供給流量が改質運転時供給空気流量にまで増量された後に改質用燃料の供給を開始するので、改質器11における混合比を確実に所望の値に制御することができる。したがって、暖機運転から改質運転へと移行する際に、改質器11における混合比λを、理論混合比(λ=1)と一致(経由)させることなく、λ>1からλ<1へと不連続に切り換えることができる。
【0068】
したがって、暖機運転から改質運転への移行が繰り返し実行されても、改質用触媒110における損傷を防止することが可能となり、改質用触媒110の性能を長期にわたって維持することができる。
【0069】
・その他の実施例:
(1)上記第1および第2の実施例では、暖機運転から改質運転への移行時には、燃料供給弁30からの改質用燃料の供給を停止することで、混合比λを不連続に変更しているが、改質用燃料の供給と共に改質用空気の供給を停止しても良い。かかる場合には、第3の実施例において説明したように、空気流量が設定された改質運転時供給空気流量に到達するまでに要する時間、改質用燃料の供給再開が遅延される。
【0070】
(2)上記各実施例においては、空気流量変動の応答遅れに対して、燃料供給弁30からの改質用燃料の供給再開または開始時期を遅延させることで対応しているが、燃料供給弁30からの改質用燃料の供給流量を変動させることによって対応しても良い。かかる場合には、改質器11における混合比λが1とならないように、あるいは所望の値となるように、空気流量変動時における過渡的な空気流量と燃料供給流量とを予め対応付けておき、燃料供給弁30からの燃料供給流量を正確に制御する。燃料供給弁30による燃料供給流量制御は、空気流量制御と比較して応答遅れを生じることなく瞬時に制御することができるので、現実の供給空気流量を正確に見積もることで、改質器11における混合比λを所望の値とすることができる。改質器11における混合比λを所望の値に制御することができれば、改質器11の温度を改質用触媒110の溶損温度以下とすることが可能となり、改質用触媒110の寿命を長期化することができる。
【0071】
(3)上記各実施例では、改質器11の温度によって暖機運転の完了を判定しているが、改質用触媒110の温度、改質器11に水素分離膜が備えられている場合には水素分離膜の温度を用いて暖機運転の完了を判定しても良い。
【0072】
(4)上記各実施例では、暖機運転から改質運転への移行時に改質用空気流量が所定流量に至ったとする判断は、予め流量変化と対応付けられた時間をパラメータとして行われているが、空気流量計を備え、実測値に基づいて判断しても良い。かかる場合には、空気流量判断をより適切に行うことができると共に、条件変化を考慮したマージンを採る必要が無くなるので、暖機運転から改質運転への移行時間を短縮することができる。
【0073】
(5)上記実施例に係る装置、方法は、コンピュータプログラムまたはコンピュータプログラムを記録した記録媒体(電気的、磁気的、光学的記録媒体)としても実現され得る。
【0074】
以上、いくつかの実施例に基づき本発明に係る燃料改質装置およびその運転制御方法について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る燃料改質装置の概略構成を模式的に示す説明図である。
【図2】第1の実施例に係る燃料改質装置において実行される暖機運転から改質運転への移行処理に際して実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】改質器内における混合比と反応ガス温度との関係を示す説明図である。
【図4】流量指令信号に対する空気流量変化の応答遅れを例示する説明図である。
【図5】第2の実施例に係る燃料改質装置の概略構成を模式的に示す説明図である。
【図6】第3の実施例に係る燃料改質装置の概略構成を模式的に示す説明図である。
【図7】第3の実施例に係る燃料改質装置において実行される暖機運転から改質運転への移行処理に際して実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】流量指令信号に対する空気流量変化の応答遅れを例示する説明図である。
【符号の説明】
10、12、14…燃料改質装置
11…改質器
110…改質用触媒
111…水素リッチガス排出管
12…燃焼器
20…空気ポンプ
21…空気供給管
22…燃焼器用空気ポンプ
30…燃料供給弁
31…燃料管
32…燃料タンク
33…燃焼器用燃料供給弁
40…水蒸気供給弁
41…水蒸気供給管
42…水蒸気発生器
50…制御ユニット
51…温度センサ

Claims (13)

  1. 改質用空気および改質用燃料を用いて水素リッチガスを生成するオートサーマル型の燃料改質装置であって、
    改質用触媒を有する改質器と、
    前記改質器に対して、前記改質用燃料流量に対する前記改質用空気流量の混合比の理論混合比よりも大きな混合比にて前記改質用空気および改質用燃料を供給して前記改質器を暖機させる暖機制御手段と、
    前記水素リッチガスを生成させるために前記改質器を改質運転させる改質運転制御手段と、
    前記改質器の暖機が完了したか否かを判定する暖機完了判定手段と、
    前記改質器の暖機が完了したと判定された場合には、前記理論混合比よりも小さな混合比となるよう前記改質器に対する前記改質用空気の供給流量を変更すると共に、前記改質器に対する前記改質用燃料の供給を停止する移行時運転制御手段とを備える燃料改質装置。
  2. 請求項1に記載の燃料改質装置において
    記改質運転制御手段はさらに、前記改質器に供給される空気流量が前記改質運転時空気流量まで低減されたと判定した場合には、改質用燃料の供給を開始する燃料改質装置。
  3. 請求項2に記載の燃料改質装置において、
    前記改質運転制御手段は、前記改質器に供給される空気流量が前記改質運転時空気流量まで低減されるために要する時間を考慮して、前記改質用燃料の供給流量を決定し、前記改質用燃料の供給を開始する燃料改質装置。
  4. 改質用空気および改質用燃料を用いて水素リッチガスを生成するオートサーマル型の燃料改質装置であって、
    改質用触媒を有する改質器と、
    前記改質器を暖機するための燃焼ガスを生成する燃焼器と、
    前記燃焼器を用いて前記改質器を暖機させる暖機制御手段と、
    前記改質器の暖機が完了したか否かを判定する暖機完了判定手段と、
    前記改質器の暖機が完了したと判定された場合には、前記改質器に対する前記改質用空気の供給を開始して、前記改質器に対する前記改質用空気の供給流量を改質運転時空気流量まで増加させると共に、前記改質器に対する前記改質用燃料の供給を停止する移行時運転制御手段と、
    前記水素リッチガスを生成させるために前記改質器を改質運転させる改質運転制御手段であって、前記改質器に供給される空気流量が前記改質運転時空気流量まで増加されたと判定した場合には、改質用燃料の供給を開始する改質運転制御手段とを備える燃料改質装置。
  5. 請求項4に記載の燃料改質装置において、
    前記改質運転制御手段は、前記改質器に供給される空気流量が前記改質運転時空気流量まで増加されるために要する時間を考慮して、前記改質用燃料の供給流量を決定し、前記改質用燃料の供給を開始する燃料改質装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の燃料改質装置において、
    前記暖機運転制御手段による暖機運転は酸化反応を進行させるための運転であり、
    前記改質運転制御手段による改質運転は水蒸気改質反応および部分酸化反応により前記水素リッチガスを生成するための運転である燃料改質装置。
  7. オートサーマル型の燃料改質装置であって、
    改質用触媒を有する改質器と、
    前記改質器に対して改質用空気を供給する空気供給器と、
    前記改質器に対して改質用燃料を供給する燃料供給器と、
    前記改質器に対して水蒸気を供給する水蒸気供給器と、
    前記空気供給器および燃料供給器を制御して、前記改質用燃料流量に対する前記改質用空気流量の混合比の理論的な混合比である理論混合比よりも大きな暖機運転時混合比にて 酸化反応により前記改質用触媒を暖機させる暖機運転制御手段と、
    前記空気供給器、燃料供給器および水蒸気供給器を制御して混合比が前記理論混合比よりも小さくなる改質運転時空気流量にて、前記改質器において水蒸気改質反応および部分酸化反応により前記水素リッチガスを生成させる改質運転制御手段と、
    暖機運転から改質運転へ移行する際には、前記空気供給器による供給空気流量を前記改質運転時空気流量まで低減すると共に前記燃料供給器による改質用燃料の供給を所定時間停止させる移行時運転制御手段とを備える燃料改質装置。
  8. 請求項7に記載の燃料改質装置であって、
    前記所定時間は、前記空気供給器による供給空気流量が前記改質運転時空気流量まで低減されるために要する時間である燃料改質装置。
  9. オートサーマル型の燃料改質装置であって、
    改質用触媒を有する改質器と、
    改質用燃料流量に対する改質用空気流量の混合比の理論的な混合比である理論混合比よりも大きな暖機運転時混合比にて前記改質器を暖機運転させる暖機運転制御手段と、
    前記理論混合比よりも小さな改質運転時混合比にて前記改質器を改質運転させる改質運転制御手段と、
    暖機運転から改質運転へ移行する際に、混合比が前記理論混合比と一致しないように前記暖機運転時混合比から前記改質運転時混合比へと変更する移行時混合比変更手段とを備える燃料改質装置。
  10. 請求項9に記載の燃料改質装置において、
    前記移行時混合比変更手段は、前記改質器に対する改質用燃料および改質用空気の少なくともいずれか一方の供給を停止することによって前記暖機運転時混合比から前記改質運転時混合比へと混合比を変更する燃料改質装置。
  11. 請求項9または請求項10に記載の燃料改質装置において、
    前記暖機運転時混合比は酸化反応を進行させるための混合比であり、
    前記改質運転時混合比は水蒸気改質反応および部分酸化反応を進行させて水素リッチガスを生成するための混合比である燃料改質装置。
  12. オートサーマル型の燃料改質装置の運転制御方法であって、
    改質用触媒を有する改質器の温度が所定温度よりも低い場合には、改質器に対して改質用燃料流量に対する改質用空気流量の混合比の理論的な混合比である理論混合比よりも大きな混合比にて、改質用空気および改質用燃料を供給して改質器を暖機し、
    改質器の暖機の完了に伴い、前記改質器に対する改質用空気の供給流量を低減すると共に前記改質器に対する改質用燃料の供給を停止し、
    前記改質器に対する改質用空気の供給流量が所定の供給流量まで低減された後、前記改質器に対する改質用燃料の供給を開始して、水素リッチガスを生成する燃料改質装置の運転制御方法。
  13. オートサーマル型の燃料改質装置の運転制御方法であって、
    改質用触媒を有する改質器の温度が所定温度よりも低い場合には、改質用燃料流量に対する改質用空気流量の混合比の理論的な混合比である理論混合比よりも大きな暖機運転時混合比にて前記改質器を暖機運転させ、
    改質器の暖機運転が完了すると、混合比が前記理論混合比と一致しないよう前記暖機運転時混合比から理論混合比よりも小さな改質運転時混合比へと変更し、
    前記改質運転時混合比にて前記改質器を改質運転させる燃料改質装置の運転制御方法。
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