JP4023278B2 - 吸着ノズルおよびダイボンディング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、特に高精度位置決めが必要とされる光半導体素子を基板上の所定の位置に位置決めし、加熱しながらその位置に固着させるダイボンディング装置およびその吸着ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイボンディング装置においては、吸着ノズルで半導体素子を吸着し、次いで、基板表面の所望の位置に半導体素子を押し付けた後、基板を載置している加熱ステージを用いて基板上の半田を溶解して、半導体素子を基板上に固着させている(例えば、特許文献1参照。)。図5を用いて、この従来例のダイボンディング装置の動作手順を説明する。まず、図5(a)に示すように、可動テーブル152を用いて、吸着ノズル110に吸着された素子120の下方に基板130を配置させる。次に、素子120と基板130との間に位置認識用光学系140を進入させ、上側の固体撮像素子140bを素子120の下面に形成されている2つのマーク121の真下に位置させて、両マーク121の位置を認識させる。次いで、図1(b)に示すように、位置認識用光学系140を後退させて下側の固体撮像素子140cを基板130の上面に形成されている2つのマーク131の真上に位置させ、両マーク131を認識させる。これら2つの認識から、素子120と基板130との相対的な位置関係が算出され、所望の位置関係からどれだけずれているかが算定される。続いて、このずれを相殺するように可動テーブル152を用いて基板130を移動させる。そして再度位置認識用光学系140を用いて、前記の場合と同様に素子120と基板130との相対的な位置関係を確認する。この操作をずれが零になるまで繰り返し、零になった時点で位置認識用光学系140を待避させ、吸着ノズル110を下げて、それに保持されている素子120をはんだ132および基板130に対して押し付け、加熱ステージ150ではんだ132を溶解し、素子120を基板130にボンディングさせる。
【0003】
しかしながら、上述の従来技術においては、素子120と基板130とをそれぞれ異なる固体撮像素子140b、140cによって認識することに伴う測定の軸ずれ、位置認識用光学系140の移動の際の装置のあそび等による測定誤差、固体撮像素子による複数回の素子120および基板130の認識の必要性などの問題が生じる。
【0004】
そこで、これらの問題点を解決できるダイボンディング装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。図6は、この従来例のダイボンディング装置の吸着ノズルの正面断面図である。図6に示すように、この従来の吸着ノズルは、素子220を吸着保持するノズルチップ201と、ノズルチップ201を支持する光透過性支持部材211と、光透過性支持部材211との間に吸引室207を形成する光透過性カバー部材212と、光透過性支持部材211および光透過性カバー部材212を保持する筒状のコレット204とからなる。また、ノズルチップ201の吸着孔206は、吸引室207、吸引室口207aにつながっており、吸引室口207aに吸引ポンプ(図示せず)を接続することによって、ノズルチップ201の吸着孔206に素子220を吸着できるようになっている。この従来の吸着ノズルを有するボンディング装置を用いて素子を基板に固着させるには、最初に、コレット204の上部にコレット204と中心軸が同軸に配置された位置認識用光学系(図示せず)を用いて素子220の位置認識を行い、吸着ノズルを位置決めして素子220を吸着する。次に、素子220の下方に基板230を移動させ、位置認識用光学系を用いて基板230の所望の素子固着位置を認識した後、吸着ノズルを位置決めして素子220を銀ペーストが塗布された素子固着位置に下ろす。最後に、基板230をボンディングステージ260から取り出し、別工程において電気オーブン等を用いて銀ペーストを加熱硬化させて、素子220を最終的に基板230に固着させる。
【0005】
【特許文献1】
特開平06−216170号公報 (第3頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−299501号公報 (第4−6頁、図3、図4、図5、図9、図11、図15)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平06−216170号公報に開示のダイボンディング装置は、基板が載置された加熱ステージだけを用いて基板を加熱し、吸着ノズル側に加熱手段を持たないため、上述の問題点以外にも、基板への固着前に素子を予熱することができず、ダイボンディングに時間がかかるという問題も有している。また、複数の素子を一枚の基板に固着させる場合には、後から載せる素子を固着させるときにも基板全体を加熱しなければならず、先に固着させた素子の固着部のはんだが溶けて位置ずれを起こすという問題もある。また、耐熱性の異なる複数の素子を搭載させる場合には、搭載順序に制約が出るという問題もある。
【0007】
一方、特開2000−299501号公報に開示のダイボンディング装置においては、素子を載せた基板をボンディングステージから取り出した後、銀ペーストを最終的に加熱硬化させるまでの間に、素子の位置ずれが起こる危険性が存在する。また、このダイボンディング装置において、高精度に位置認識を行うためには光学系の倍率を高くする必要があり、高倍率の対物レンズが使用されることになるが、対物レンズの倍率が高くなるほど、レンズ先端と合焦位置までの作動距離が短くなる。たとえば、倍率20倍の対物レンズの場合、長作動距離対応のものでも、その作動距離は20mm程度である。このため、この対物レンズの直下に、対物レンズと同軸に配置される吸着ノズルは、ノズルの上下作動範囲を除くと、十数mmの高さに収められる必要がある。したがって、位置認識用光学系の視野を大きく遮ることなく、吸着ノズルに加熱機構を付加することは困難であるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、位置認識用光学系の視野を大きく遮ることなく加熱手段を組み込んだ吸着ノズルおよびその吸着ノズルを用いたダイボンディング装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、板状の保持部を有し、該保持部の両サイドに窓部が形成されたコレットと、前記保持部の下面に保持された板状の断熱プレートと、前記断熱プレートの下面に保持された板状のヒータプレートと、前記ヒータプレートの下面に保持された、被吸着物を吸着固定する面を有するノズルチップと、を有する吸着ノズルにおいて、前記コレットの前記窓部を通る光路が前記ノズルチップ下面下まで確保されていることを特徴とする吸着ノズル、が提供される。
そして、より好ましくは、ノズルチップは、その上面から下面に向けて幅が狭くなっている。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明によれば、前記吸着ノズルと、前記吸着ノズルに吸着された被吸着物が固着される基板またはリードフレームの位置を認識するための光学系とを有するダイボンディング装置であって、前記光学系が、前記吸着ノズルの真上に、または、前記吸着ノズルのコレットにその一部を挿入して、前記光学系の光軸を通る、前記コレットの保持部の長手方向に直交する平面において、前記コレットの保持部と断熱プレートとヒータプレートとノズルチップとを光路内に内包するように配置されていることを特徴とするダイボンディング装置、が提供される。
【0011】
〔効果〕
本発明に係る吸着ノズルは、吸着された被吸着物を固定する面を有するノズルチップと、ノズルチップを下面に保持する板状のヒータプレートよりなるノズルチップの加熱手段とを有するものである。これによって、短時間での基板への素子の固着および複数の素子の位置精度の高い固着が可能になる。
【0012】
本発明に係るダイボンディング装置は、位置認識用光学系の光路内に、吸着ノズルのコレットを除く大部分を内包するように構成されるものである。これによって、素子吸着位置における素子の高精度の位置認識、および素子固着位置における基板の高精度の位置認識が可能である。請求項2に記載の吸着ノズルは、このようなダイボンディング装置の実現を可能にする。
【0013】
請求項3に記載の吸着ノズルは、そのノズルチップが上面から下面に向けて幅が狭くなるものであり、これによって、吸着される素子の均一かつ効率的な温度上昇が可能になる。
請求項4に記載の吸着ノズルは、そのヒータプレートが自己発熱体で形成されるものであり、これによって、薄いヒータプレートが挿入された吸着ノズルの実現が可能になる。
請求項6に記載の吸着ノズルは、吸着ノズルを形成する各部を貫通するように吸引路が形成されるものであり、これによって、余分な吸引路の形成が不用になり、小型・薄型の吸着ノズルの実現が可能にする。
請求項7に記載の吸着ノズルは、ノズルチップとヒータプレートと断熱プレートとに連結して位置ずれ防止ピンが設けられるものであり、これによって、ノズルチップ、ヒータプレート、および、断熱プレートの各部材の熱膨張率の差に起因して生じるノズルチップ、ヒータプレート、断熱プレートの変形や位置ずれが抑えられ、ノズルチップの下面に吸引された素子の位置決めが高精度に行なわれる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る吸着ノズルの正面断面図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。図3は、図1の底面図である。全図を通じて、同一部分には同一符号が付されている。本発明に係る吸着ノズル10は、ノズルチップ1と、ノズルチップ1を下面に保持する細長い板状のヒータプレート2と、ヒータプレート2を下面に保持する細長い板状の断熱プレート3と、断熱プレート3を下面に保持する細長い板状の保持部4aを有するコレット4と、を有している。ノズルチップ1とヒータプレート2と断熱プレート3とには、それらを貫通し、ノズルチップ1の先端平面に吸着孔口6aを有する吸着孔6が形成されている。ノズルチップ1とヒータプレート2と断熱プレート3とには、また、それらを連結する位置ずれ防止ピン9が嵌合された位置ずれ防止穴8が形成されている。コレット4の保持部4aには、吸着孔6の断熱プレート3側の口から、紙面左端の吸着溝口7aに達する吸着溝7が形成されている。ノズルチップ1は、ヒータプレート2への取り付け部である上面から、吸着孔口6aが形成されているノズル先端部に向けて長さおよび幅が短くなる角錐台形状をなしている。コレット4の底面には、保持部4aを除いて、窓(開口)5a、5bが開いている。窓5a、5bには、ガラス、あるいは、アクリルなどの樹脂が嵌め込まれていてもよい。
【0015】
このような構成を有する本発明に係る吸着ノズルが、ダイボンディング装置本体に、上下可動に取り付けられている。吸着溝口7aに吸引ポンプ(図示せず)を接続して吸引することによって、ノズルチップ1の底面に接して、あるいは、その近傍に置かれた半導体素子等をノズルチップ1の吸着孔口6aに吸着し、その底面に固定することができる。
【0016】
ヒータプレート2に例えば通電によって自己発熱するSiCセラミックス等の材料(自己発熱体)を用いることによって、ヒータプレート2を細く、かつ、薄い板状に容易に形成することができる。そして、細い板状のヒータプレート2の長手方向の両端に形成した電極部(図示せず)を介して通電することによって、ノズルチップ1の底面に固定された半導体素子等への加熱を行うことができる。
【0017】
ノズルチップ1に電気絶縁体で、かつ、熱を良く伝えるAlNセラミックス等の材料を用い、ヒータプレート2の電極部が形成された両端部を除き、ヒータプレート2の下面とノズルチップ1の上面とが広く接触する構造をとることによって、ノズルチップ1の先端に効率良く熱が伝達される。また、ノズルチップ1が、ノズルチップ先端に向けて順次細くなる角錐台形状となっているため、ヒータプレート2からの熱によるノズルチップ先端の温度上昇が大きくなり、かつ、下面全体に渡って温度が均一になる。一般に個々の光素子は小さいが、複数個連結してバー状の光素子アレイとされることが多い。このような細長いバー状の素子アレイに対しても、ノズルチップを角錐台形状で、そのノズルチップの先端平面部の形状を同じように細長くすることによって、均一かつ効率的な温度上昇を行うことができる。
【0018】
断熱プレート3には電気絶縁体で、かつ、熱の伝導度の悪いアルミナセラミックス等の材料を用いることによって、ヒータプレート2からコレット4への熱の伝導が抑えられる。また、コレット4に形成された溝7は、コレット4の保持部4aと断熱プレート3との接触面積を少なくするため、断熱プレート3からコレット4への熱の伝導を抑える効果も有する。
【0019】
位置ずれ防止穴8は、吸着ノズル10の中心軸に重なって形成されることが望ましい。その場合には、ヒータプレート2による加熱冷却時に、ノズルチップ1、ヒータプレート2、および、断熱プレート3の各部材の熱膨張率の差に起因して生じるノズルチップ1、ヒータプレート2、断熱プレート3の変形や位置ずれを最小限に抑えることができ、ノズルチップ1の下面に吸引された素子の位置決めを高精度に行うことが可能である。しかしながら、吸着孔6が吸着ノズル10の中心軸近傍に形成されている場合には、位置ずれ防止穴8を中心軸からずらして配置することも可能である。その場合でも、位置ずれ防止穴8は、できるだけ中心軸の近くに形成されることが望ましい。
【0020】
次に、図4を用いて、本発明に係る吸着ノズル全体の動作を、より詳細に説明する。図4は、本発明に係る吸着ノズルの動作を説明するための断面図である。図4において、図2の部分と同等の部分には等しい参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。図4は、ノズルチップ先端に、素子20が吸着・保持された状態を示している。また、吸着ノズル10の直上に配置された位置認識用光学系40の先端部分がコレット4の内部に、それら両方の中心軸を同軸にして挿入されている。位置認識用光学系40の先端には対物レンズ40aが設けられており、位置認識用光学系40によって、基板30上の位置を確認できる構成になっている。このとき、対物レンズ40の直下に、コレット4の保持部4aと断熱プレート3とヒータプレート2とノズルチップ1と素子20とがあり、対物レンズ40aの視野の一部が遮られることになる。しかしながら、ノズルチップ1は、その先端に向かって長さおよび幅が漸次短くなる細長い角錐台形状をなしており、素子20もノズルチップ1の下面内に吸着されているので、少なくとも位置認識用光学系40の光軸の近傍を通り、コレットの保持部4aの長手方向に直交する平面においては、コレット4の窓5a、5bを通して、コレット4の保持部4aと断熱プレート3とヒータプレート2と角錐台形状のノズルチップ1を内部に含んだ光路41が確保されており、加熱ステージ50上に載置された基板30上の位置の認識が可能である。同様に、ノズルチップ先端に素子20を吸着させるときも、素子載置台上に置かれた素子20の位置認識が可能となることは明らかである。
【0021】
したがって、図4に示された状態で吸着ノズルがボンディング装置に組み込まれていると、素子吸着時に素子の位置認識/位置決めを行い、その位置で吸着ノズルを上下させて素子を吸着させることができる。また、基板への素子の固着時に基板の位置認識/位置決めを行い、その位置で吸着ノズルを上下して固着させることができる。基板には、予め、所定の位置に共晶合金、はんだ、あるいは、銀ペースト等が塗布されている。素子の吸着時および固着時に吸着ノズルはわずかに上下動するだけなので、位置精度の高い固着が可能となる。また、吸着ノズルに加熱手段を設けてあるので、基板への固着前に素子の予備加熱を行うことが可能であり、短時間で良好な固着を行うことが可能となる。一枚の基板に複数の素子を固着させる場合には、基板を加熱せずに吸着ノズルの加熱手段だけで素子を加熱することができるので、2番目以降に素子を固着させる際に、先に高精度に位置決めして固着させた素子のはんだ等が溶けて位置ずれが起こるということがない。あるいは、一枚の基板に複数の素子を固着させる場合、2番目以降に素子を固着させる際に、先に固着させた素子の加熱温度以下に基板を加熱し、必要に応じて吸着ノズルの加熱手段を用いて素子をさらに加熱することによって、基板上に素子を固着させてもよい。さらに、基板に既に耐熱温度の低い素子が搭載されている場合にも、ノズルチップ先端に吸着されている素子を吸着ノズルの加熱手段のみで加熱して基板に固着させることが可能である。したがって、耐熱温度の低い素子を先に基板に固着させておくことも可能であり、基板上への素子の搭載順序の制約もない。
【0022】
上記のように、本発明に係るボンディング装置は、素子吸着位置における素子の高精度の位置認識、および素子固着位置における基板の高精度の位置認識が可能で、その場で素子の吸着、固着が可能なため、μmオーダーの高精度の位置決めが必要な光半導体素子等の組立に適用可能である。
【0023】
以上、本発明をその好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明の吸着ノズルおよびそれを用いたダイボンディング装置は、上述した実施の形態のみに制限されるものではなく、本願発明の要旨を変更しない範囲で種々の変化を施した吸着ノズルおよびそれを用いたダイボンディング装置も、本発明の範囲に含まれる。例えば、ヒータプレートは、自己発熱型の材料に限られることはなく、微細な電熱線を絶縁材に埋め込んだものでもよく、位置認識用光学系の光路内に納まる程度に薄くかつ細い形状のヒータであればどのようなものであっても用い得る。その際、ノズルチップには、必ずしも電気絶縁材でない金属材料等が使用されてもよい。また、ノズルチップとヒータプレートと断熱プレートとコレットの保持部とは、それらの全領域において幅細く形成される必要はなく、位置認識用光学系が基板上の位置を確認できる限り、とりわけ位置認識用光学系の光路外において、どのような形状に形成されてもよい。また、コレットの保持部の吸着溝は、必ずしも吸着孔の断熱プレート側の口から直線状に設けられる必要はなく、吸着孔の断熱プレート側の口に連絡し、外部に配置された吸引ポンプ等の吸引手段によってノズルチップの吸着孔口に素子を吸着できる配管通路を構成する限り、どのような形状に形成されてもよい。さらに、この吸着溝は、コレットの保持部ではなく、断熱プレートに、あるいは、コレットの保持部と断熱プレートとにまたがって、設けられてもよい。また、とりわけ基板を載置する加熱ステージを主加熱源とし、ヒータプレートを補助加熱源として使用する場合のようにヒータプレートの温度をあまり上げないときには、熱膨張の差の影響が少ないため、位置ずれ防止穴の形成、および、位置ずれ防止ピンの設置が省略されてもよい。また、位置認識用光学系の中心軸(光軸)と吸着ノズルの中心軸とは必ずしも一致する必要はなく、軸ずれ量がわかっていればよい。また、素子が固着される基板は、リードフレームであってもよい。さらに、ノズルチップ先端の温度をコントロールするために、ノズルチップの長手方向の端部や、ヒータプレートとノズルチップとの間などの位置認識用光学系の視野を遮らない位置に、熱電対等の温度センサが設置されてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る吸着ノズルは、吸着された被吸着物を固定する面を有するノズルチップと、ノズルチップを加熱する加熱手段とを有するものであるから、短時間での基板への素子の固着および複数の素子の位置精度の高い固着が可能になる。
【0025】
また、本発明に係るダイボンディング装置は、位置認識用光学系の光路内に、吸着ノズルのコレットを除く大部分を内包するように構成されるものであるから、素子吸着位置における素子の高精度の位置認識、および素子固着位置における基板の高精度の位置認識が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る吸着ノズルの正面断面図。
【図2】 図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】 図1の底面図。
【図4】 本発明に係る吸着ノズルの動作を説明するための断面図。
【図5】 従来例のダイボンディング装置の主要部の正面図。
【図6】 従来例の吸着ノズルの断面図。
【符号の説明】
1 ノズルチップ
2 ヒータプレート
3 断熱プレート
4 コレット
4a 保持部
5a、5b 窓
6 吸着孔
6a 吸着孔口
7 吸着溝
7a 吸着溝口
8 位置ずれ防止穴
9 位置ずれ防止ピン
10 吸着ノズル
20 素子
30 基板
40 位置認識用光学系
40a 対物レンズ
41 光路
50 加熱ステージ
110 吸着ノズル
120 素子
121、131 マーク
130 基板
132 はんだ
140 位置認識用光学系
140b、140c 固体撮像素子
150 加熱ステージ
152 可動テーブル
201 ノズルチップ
206 吸着孔
207 吸引室
207a 吸引室口
211 光透過性支持部材
212 光透過性カバー部材
220 素子
230 基板
260 ボンディングステージ

Claims (10)

  1. 板状の保持部を有し、該保持部の両サイドに窓部が形成されたコレットと、前記保持部の下面に保持された板状の断熱プレートと、前記断熱プレートの下面に保持された板状のヒータプレートと、前記ヒータプレートの下面に保持された、被吸着物を吸着固定する面を有するノズルチップと、を有する吸着ノズルにおいて、前記コレットの前記窓部を通る光路が前記ノズルチップ下面下まで確保されていることを特徴とする吸着ノズル。
  2. 前記コレットは、筒状の本体部を有し、前記保持部は前記本体部を差し渡すように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸着ノズル。
  3. 前記ノズルチップは、その上面から下面に向けて、少なくとも部分的に幅が狭くなることを特徴とする請求項1または2に記載の吸着ノズル。
  4. 前記ヒータプレートが自己発熱体であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の吸着ノズル。
  5. 前記ノズルチップおよび前記断熱プレートが電気的絶縁体であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の吸着ノズル。
  6. 前記ノズルチップと前記ヒータプレートと前記断熱プレートとを貫通して吸着孔が設けられ、該吸着孔に連結して、前記コレットの保持部または/および前記断熱プレートに、前記コレットの保持部または/および前記断熱プレートの外壁に達する溝が設けられていることを特徴とする請求項から5のいずれかに記載の吸着ノズル。
  7. 前記ノズルチップと前記ヒータプレートと前記断熱プレートとに渡って、位置ずれ防止ピンが嵌合された位置ずれ防止穴が形成されていることを特徴とする請求項から6のいずれかに記載の吸着ノズル。
  8. 請求項から7のいずれかに記載の吸着ノズルと、前記吸着ノズルに吸着された被吸着物が固着される基板またはリードフレームの位置を認識するための光学系とを有するダイボンディング装置であって、前記光学系が、前記吸着ノズルの真上に、または、前記吸着ノズルのコレットにその一部を挿入して、前記光学系の光軸を通る、前記コレットの保持部の長手方向に直交する平面において、前記コレットの保持部と断熱プレートとヒータプレートとノズルチップとを光路内に内包するように配置されていることを特徴とするダイボンディング装置。
  9. 前記光学系と前記吸着ノズルとの中心軸が一致することを特徴とする請求項8に記載のダイボンディング装置。
  10. 前記吸着ノズルに吸着されている被吸着物を前記基板またはリードフレームに固着させる際に前記基板またはリードフレームを載置しておくボンディングステージが前記基板またはリードフレームを加熱させる機能を有することを特徴とする請求項8または9に記載のダイボンディング装置。
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