JP4022715B2 - シート搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙などのシートを搬送するためのシート搬送装置、および、そのシート搬送装置を備える、レーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザプリンタなどの画像形成装置においては、給紙トレイ上に積層状にスタックされた用紙を1枚ずつ分離して給紙する給紙装置が設けられている。このような給紙装置としては、たとえば、特開平11−116084号公報に記載されているように、給紙ローラと、この給紙ローラを支持し、異径膨出部が設けられたローラ軸と、前記異径膨出部に遊嵌されて回転自在なカラーと、用紙を挟んで前記給紙ローラ及びカラーの周面と対向し、これらに向かって付勢される摩擦係数の大きい摩擦部が表面に備えられた給紙パットとを備えたものが提案されている。
【0003】
そして、給紙時には、異径膨出部が給紙パットと対向しない位置(位相)関係にあり、そのため、給紙ローラが給紙パットによって押圧され、用紙を、この給紙ローラと給紙パットとの間で1枚ずつ分離して給紙する一方、給紙終了時には、異径膨出部が給紙パットと対向する位置(位相)関係となり、そのため、カラーが異径膨出部に押圧されて下側に移動し、給紙パットの付勢力に抗して、給紙パットと給紙ローラとの間に間隙を形成するようにして、用紙上に回転自在に当接し、これによって、用紙を、給紙ローラの下流側に設けられる送りローラによって良好に搬送し得るように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の給紙装置においては、用紙の給紙終了後には、給紙パットにおける摩擦部上の用紙がカラーの周面に摺接しながら、前記送りローラにより搬送されるとき、前記カラーがローラ軸及び異径膨出部に対して遊嵌されているため、当該カラーが振動し、その振動がローラ軸を介してその軸受や給紙装置及びプリンタの本体の部材に伝達されて大きなビビリ音を発生させるという問題があった。
【0005】
特に、厚さの薄い用紙の重送を防止するため、前記給紙パットにおける摩擦部の面積を大きくすると、前記カラーの周面とに挟まれる用紙へのバックテンションが大きくなるから、前記振動が大きくなり、前記プリンタの本体を共振させる等の不都合があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであって、給紙時にシートの重送や連れ重送を引き起こすことなく、確実に1枚ずつ搬送することができ、且つ振動やビビリ音の発生を無くするようにしたシート搬送装置、および、そのようなシート搬送装置を備える画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明のシート搬送装置は、シートと接触して該シートを搬送する外周面を有する搬送ローラと、前記搬送ローラを支持し、回転させるためのローラ軸と、前記搬送ローラに向かって付勢される摩擦部材と、前記ローラ軸に遊嵌支持される支持孔を有し、前記摩擦部材の付勢力に抗して、前記搬送ローラの外周面と前記摩擦部材との間に間隙を形成する間隙形成部材と、前記間隙形成部材を前記ローラ軸の軸方向に移動しない静止部材に向かって付勢させる付勢手段を備えたものである。
【0008】
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシート搬送装置において、前記間隙形成部材における外側端面の少なくとも一部を、前記静止部材に当接させたものである。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のシート搬送装置において、前記静止部材が前記ローラ軸を軸支する軸受体としたものである。
【0010】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシート搬送装置において、前記付勢手段は、搬送ローラと間隙形成部材との間に介挿した圧縮コイルバネからなり、該圧縮コイルバネの一端を搬送ローラ側に係止し、圧縮コイルバネの他端側と間隙形成部材との間は相対的に回動可能に構成したものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシート搬送装置において、前記付勢手段は摩擦軽減体を介して前記間隙形成部材を付勢したものである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のシート搬送装置において、前記間隙形成部材の支持孔を遊嵌支持し、前記搬送ローラの所定の回転位相において、前記ローラ軸の軸心から前記間隙形成部材と前記摩擦部材との当接部までの距離を、前記搬送ローラの半径よりも大きくすることができる形状を有し、前記ローラ軸と一体的に回転する支持手段を備えたものである。
【0013】
請求項7に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシート搬送装置を備えていることを特徴とするものである。
【0014】
従って、このようなシート搬送装置を備えると、間隙形成部材の存在により、搬送ローラと摩擦部材との間に、シートを搬送ローラと接触させることなく良好に搬送し得る間隙を形成することができるとともに、シートを重送や連れ重送を引き起こすことなく、確実に1枚ずつ搬送することができる。そのため、良好なシート搬送によって、ジャムなどの発生や画像の形成不良を、大幅に低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。図1において、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、シートとしての用紙3を給紙するためのシート搬送装置としてのフィーダ部4や、給紙された用紙3に所定の画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
【0016】
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板7と、給紙トレイ6の一端側端部の上方に設けられる給紙ローラユニット8および摩擦部材としての給紙パット9と、給紙ローラユニット8に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられる紙紛取りローラ10および11と、紙紛取りローラ10および11に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられるレジストローラ12とを備えている。
【0017】
用紙押圧板7は、用紙3を積層状にスタック可能とされ、給紙ローラユニット8に対して遠い方の端部において揺動可能に支持されることによって、近い方の端部を上下方向に移動可能とし、また、その裏側から図示しないばねによって上方向に付勢されている。そのため、用紙押圧板7は、用紙3の積層量が増えるに従って、給紙ローラユニット8に対して遠い方の端部を支点として、ばねの付勢力に抗して下向きに回動される。給紙ローラユニット8および給紙パット9は、後で詳述するが、互いに対向状に配設され、給紙パット9の裏側に配設されるばね13によって、給紙パット9が給紙ローラユニット8に向かって押圧されている。用紙押圧板7上の最上位にある用紙3は、用紙押圧板7の裏側から図示しないばねによって給紙ローラユニット8に向かって押圧され、その給紙ローラユニット8の回転によって給紙ローラユニット8と給紙パット9とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。給紙された用紙3は、紙紛取りローラ10および11によって、紙紛が取り除かれた後、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12は、1対のローラから構成されており、用紙3を所定のレジスト後に、画像形成部5に送るようにしている。
【0018】
なお、このフィーダ部4は、さらに、マルチパーパストレイ14と、マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3を給紙するためのマルチパーパス側給紙ローラユニット15およびマルチパーパス側給紙パット70とを備えており、マルチパーパス側給紙ローラユニット15およびマルチパーパス側給紙パット70は、互いに対向状に配設され、マルチパーパス側給紙パット70の裏側に配設されるばね71によって、マルチパーパス側給紙パット70がマルチパーパス側給紙ローラユニット15に向かって押圧されている。マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3は、マルチパーパス側給紙ローラユニット15の回転によってマルチパーパス側給紙ローラユニット15とマルチパーパス側給紙パット70とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。なお、マルチパーパス側給紙ローラユニット15は、後で詳述する給紙ローラユニット8と同様の構成とされている。
【0019】
画像形成部5は、スキャナユニット16、プロセスユニット17、定着ユニット18などを備えている。
【0020】
スキャナユニット16は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず)、回転駆動されるポリゴンミラー19、レンズ20および21、反射鏡22、23および24などを備えており、レーザ発光部からの発光される所定の画像データに基づくレーザビームを、鎖線で示すように、ポリゴンミラー19、レンズ20、反射鏡22および23、レンズ21、反射鏡24の順に通過あるいは反射させて、後述するプロセスユニット17の感光ドラム27の表面上に高速走査にて照射させている。
【0021】
プロセスユニット17は、スキャナユニット16の下方に配設され、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されるドラムカートリッジ26内に、感光ドラム27、現像カートリッジ28、スコロトロン型帯電器29、転写ローラ30などを備えている。現像カートリッジ28は、ドラムカートリッジ26に対して着脱自在に装着されており、現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33およびトナーボックス34などを備えている。
【0022】
トナーボックス34内には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが充填されている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる重合トナーが使用されている。このような重合トナーは、球状をなし、流動性が極めて良好である。なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合されるとともに、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。その粒子径は、約6〜10μm程度である。
【0023】
そして、トナーボックス34内のトナーは、トナーボックス34の中心に設けられる回転軸35に支持されるアジテータ36により攪拌されて、トナーボックス34の側部に開口されたトナー供給口37から放出される。なお、トナーボックス34の側壁には、トナーの残量検知用の窓38が設けられており、回転軸35に支持されたクリーナ39によって清掃される。
【0024】
トナー供給口37の側方位置には、供給ローラ33が回転可能に配設されており、また、この供給ローラ33に対向して、現像ローラ31が回転可能に配設されている。そして、これら供給ローラ33と現像ローラ31とは、そのそれぞれがある程度圧縮するような状態で互いに当接されている。
【0025】
供給ローラ33は、金属製のローラ軸に、導電性の発泡材料からなるローラが被覆されている。また、現像ローラ31は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されている。より具体的には、現像ローラ31のローラ部分は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなるローラ本体の表面に、フッ素が含有されているウレタンゴムまたはシリコーンゴムのコート層が被覆されている。なお、現像ローラ31には、感光ドラム27に対して、所定の現像バイアスが印加されている。
【0026】
また、現像ローラ31の近傍には、層厚規制ブレード32が配設されている。この層厚規制ブレード32は、金属の板ばね材からなるブレード本体の先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧部40を備えており、現像ローラ31の近くにおいて現像カートリッジ28に支持されて、押圧部40がブレード本体の弾性力によって現像ローラ31上に圧接されるように構成されている。
【0027】
そして、トナー供給口37から放出されるトナーは、供給ローラ33の回転により、現像ローラ31に供給され、この時、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32の押圧部40と現像ローラ31との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
【0028】
感光ドラム27は、現像ローラ31の側方位置において、その現像ローラ31と対向するような状態で回転可能に配設されている。この感光ドラム27は、ドラム本体がグランドに接地されるとともに、その表面部分がポリカーボネートなどから構成される正帯電性の感光層により形成されている。
【0029】
スコロトロン型帯電器29は、感光ドラム27の上方に、感光ドラム27に接触しないように、所定の間隔を隔てて配設されている。このスコロトロン型帯電器29は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光ドラム27の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。
【0030】
そして、感光ドラム27の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナユニット16からのレーザービームの高速走査により露光され、所定の画像データに基づく静電潜像が形成される。次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム27に対向して接触する時に、感光ドラム27の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム27の表面のうち、レーザービームによって露光され電位が下がっている部分に供給され、選択的に担持されることによって可視像化され、これによって反転現像が達成される。
【0031】
転写ローラ30は、感光ドラム27の下方において、この感光ドラム27に対向するように配置され、ドラムカートリッジ26に回転可能に支持されている。この転写ローラ30は、金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、感光ドラム27に対して所定の転写バイアスが印加されている。そのため、感光ドラム27上に担持された可視像は、用紙3が感光ドラム27と転写ローラ30との間を通る間に用紙3に転写される。
【0032】
定着ユニット18は、プロセスユニット17の側方下流側に配設され、加熱ローラ41、加熱ローラ41を押圧する押圧ローラ42、および、これら加熱ローラ41および押圧ローラ42の下流側に設けられる1対の送りローラ43を備えている。加熱ローラ41は、金属製で加熱のためのハロゲンランプを備えており、プロセスユニット17において用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と押圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させ、その後、その用紙3を送りローラ43によって、排紙パス44に搬送するようにしている。排紙パス44に送られた用紙3は、排紙ローラ45に送られて、その排紙ローラ45によって排紙トレイ46上に排紙される。
【0033】
また、このレーザプリンタ1では、転写ローラ30によって用紙3に転写された後に感光ドラム27上に残存するトナーを、現像ローラ31によって回収する、いわゆるクリーナレス方式によって残存トナーを回収するようにしている。このようなクリーナレス方式によって感光ドラム27上に残存するトナーを回収すれば、ブレードなどのクリーナ装置や廃トナーの貯留手段を設ける必要がないため、装置構成の簡略化、小型化およびコストの低減化を図ることができる。
【0034】
また、このレーザプリンタ1には、用紙3の両面に画像を形成するために、反転搬送ユニット47が設けられている。この反転搬送ユニット47は、排紙ローラ45と、反転搬送パス48と、フラッパ49と、複数の反転搬送ローラ50とを備えている。
【0035】
排紙ローラ45は、1対のローラからなり、正回転および逆回転の切り換えができるように構成されている。この排紙ローラ45は、上記したように、排紙トレイ46上に用紙3を排紙する場合には、正方向に回転するが、用紙3を反転させる場合には、逆方向に回転する。
【0036】
反転搬送パス48は、排紙ローラ45から画像形成ユニット5の下方に配設される複数の反転搬送ローラ50まで用紙3を搬送することができるように、上下方向に沿って設けられており、その上流側端部が、排紙ローラ45の近くに配置されるとともに、その下流側端部が、反転搬送ローラ50の近くに配置されている。
【0037】
フラッパ49は、排紙パス44と反転搬送パス48との分岐部分に臨むように、揺動可能に設けられており、図示しないソレノイドの励磁または非励磁により、排紙ローラ45によって反転された用紙3の搬送方向を、排紙パス44に向かう方向から、反転搬送パス48に向かう方向に切り換えることができるように構成されている。
【0038】
反転搬送ローラ50は、給紙トレイ6の上方において、略水平方向に複数設けられており、最も上流側の反転搬送ローラ50が、反転搬送パス48の後端部の近くに配置されるとともに、最も下流側の反転搬送ローラ50が、レジストローラ12の下方に配置されるように設けられている。
【0039】
そして、用紙3の両面に画像を形成する場合には、この反転搬送ユニット47が、次のように動作される。すなわち、一方の面に画像が形成された用紙3が送りローラ43によって排紙パス44から排紙ローラ45に送られてくると、排紙ローラ45は、用紙3を挟んだ状態で正回転して、この用紙3を一旦外側(排紙トレイ46側)に向けて搬送し、用紙3の大部分が外側に送られ、用紙3の後端が排紙ローラ45に挟まれた時に、正回転を停止する。次いで、排紙ローラ45は、逆回転するとともに、フラッパ49が、用紙3が反転搬送パス48に搬送されるように、搬送方向を切り換えて、用紙3を前後逆向きの状態で反転搬送パス48に搬送するようにする。なお、フラッパ49は、用紙3の搬送が終了すると、元の状態、すなわち、送りローラ43から送られる用紙3を排紙ローラ45に送る状態に切り換えられる。次いで、反転搬送パス48に逆向きに搬送された用紙3は、反転搬送ローラ50に搬送され、この反転搬送ローラ50から、上方向に反転されて、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12に搬送された用紙3は、裏返しの状態で、再び、所定のレジスト後に、画像形成部5に向けて送られ、これによって、用紙3の両面に所定の画像が形成される。
【0040】
そして、このレーザプリンタ1では、上記したように、フィーダ部4には、給紙ローラユニット8と、給紙パット9とが設けられている。
【0041】
この給紙ローラユニット8は、図2、図3(a)及び図3(b)に示すように、合成樹脂製のユニットケース8aに、搬送ローラとしての給紙ローラ51と、給紙ローラ51を支持するローラ軸52(図4(a)参照)と、給紙ローラ51の軸方向両側に取り付けられる間隙形成部材としての円盤状のカラー53とを備えている。図3(a)はユニットケース8aの下面図であり、図3(b)は図3(a)の IIIb −IIIb線矢視断面図である。給紙ローラ51及び一対のカラー53はユニットケース8aの長手方向(用紙3の幅方向)の略中央部であって下面側に露出する配置部63に配置され、該配置部63における左右両側の静止部材としてのフレーム板64、65が、ユニットケース8aに一体的に設けられている(図8(a)〜図8(d)参照)。この各フレーム板64、65における各取付け孔64a,65aに対して合成樹脂製の軸受体66、67が着脱可能に装着され、この一対の軸受体66、67にローラ軸52が回転可能に軸支されるものである。
【0042】
次に、これらの各部品の詳細について説明する。図4(a)、図4(b)及び図5に示すように、給紙ローラ51は、樹脂部材からなる円筒部55と、その円筒部55の周りを被覆する弾性部材からなるローラ部56とを備えている。このローラ部56の円周面54は、用紙3と接触してその用紙3を搬送することができるように、所定のパターンとして形成されている。
【0043】
ローラ軸52は、樹脂部材からなり、給紙ローラ51の円筒部55から軸方向両側に突出するように、円筒部55と一体成形されている。このとき、ローラ軸52から円筒部55とを半径方向の放射状に延びる複数枚の連結片55aにて連結されている。また、各ローラ軸52の基端には、次に述べるカラー53を遊嵌支持するための支持手段としての異径軸部57が一体成形されている。なお、この異径軸部57は、ローラ軸52と別体または分割して形成されていてもよい。
【0044】
カラー53は、樹脂部材からなり、そのボス部53aの中心部に支持孔58が形成され、給紙ローラ51におけるローラ部56の外周の半径R1よりも大きい半径R2を有する中空円形体として形成され、ローラ軸52の異径軸部57に回転可能に遊嵌支持されている。なお、図6及び図7(a)に示すごとく、ボス部53aの端面は、外周の円盤部の端面より外に若干突出している。
【0045】
また、異径軸部57には、図5に示すように、第1径部59と第2径部60とが形成されており、第1径部59の半径R3は、ローラ軸52の軸心からカラー53と給紙パット9との当接部までの距離を、給紙ローラ51の半径R1よりも大きくすることができるように、図6に示す、カラー53の半径R2とカラー53の外周面62から支持孔58に至る距離との差にほぼ等しい長さ、つまり、支持孔58の半径R4とほぼ等しい長さに形成されている。
【0046】
また、第2径部60は、第1径部59よりも小径に形成されており、第1径部59の半径R3と第2径部60の半径R5との差(R3−R5)が、カラー53の半径R2と給紙ローラ51の半径R1との差(R2−R1)よりも大きくなるように形成されている。これによって、第1径部59がカラー53の支持孔58の内周面に当接する状態では、第2径部60と支持孔58の内周面との間には、所定の遊び(間隔)が形成される。
【0047】
なお、より具体的には、後述するように、第1径部59の半径R3と第2径部60の半径R5との差(R3−R5)が、カラー53の半径R2と給紙ローラ51の半径R1に後述する変位量αを加えた長さ(請求項の偏心量)との差(R2−R1−α)に、給紙ローラ51の円周面54が給紙パット9に押圧されたときにその押圧力によって円周面54が径方向に変形したときの変形量を加えた値以上となるように形成されている。
【0048】
また、第1径部59は、給紙ローラ51の所定の回転位相、すなわち、待機状態(0°)および搬送状態(360°)において、給紙パット9と対向するように形成されるとともに、第2径部60は、第1径部59の反対側に形成されている。
【0049】
このような第1径部59および第2径部60をローラ軸52に形成して、そのそれぞれを、カラー53の支持孔58の内周面に当接させるようにすれば、後述するように、第1径部59が給紙パット9と対向する位置にある場合には、給紙パット9からの押圧力によって、カラー53を給紙パット9に押圧させるとともに、給紙ローラ51の円周面54と給紙パット9との間は、所定の間隙を形成させることができ、また、第2径部59が給紙パット9と対向する位置にある場合には、給紙パット9からの押圧力によって、給紙ローラ51の円周面54を給紙パット9に押圧させることができる。
【0050】
したがって、このような第1径部59および第2径部60を形成して、そのそれぞれを、カラー53の支持孔58の内周面に当接させれば、カラー53の確実な上下動を確保することができ、カラー53を円滑に上下動させることができる。
【0051】
そして、この給紙ローラユニット8では、給紙ローラ51を、ローラ軸52の軸心に対して、その回転中心69が偏心するように設けられている。より具体的には、図5に示すように、待機状態(0°)および搬送状態(360°)において、給紙ローラ51の円周面54を、給紙パット9から離れる方向に偏心させるべく、ローラ軸52の軸心から、変位量α分だけ偏心させた位置が、給紙ローラ51の回転中心69となるように、図5の状態から給紙ローラ51をローラ軸52に対して変位量α分移動させるように構成されている。
【0052】
次に、図7(a)及び図7(b)を参照しながら、給紙時に前記各カラー53からヒビリ音を発生させないようにする構成について説明する。給紙ローラ51の左右両側に突出するローラ軸52に対して遊嵌させた付勢手段としての圧縮コイルバネ76の一端には給紙ローラ51における放射状の連結片55aの側面に係止させる係止部76aがローラ軸52の軸線と略平行状に延びるように形成されている。カラー53の内側面側のボス部53aより外径側に摩擦係数の小さい材料(例えばポリエチレンテレフタレート、PET等)からなる摩擦軽減体としてのワッシャ77を介挿し、給紙ローラ51の左右両側にて前記各圧縮コイルバネ76によりカラー53を外向き(給紙ローラ51の側面から離間する方向)に弾力付勢し、合成樹脂製の左右両側の軸受体66、67の各端面に当接させるものである。カラー53と軸受体66、67に付勢する力としては、100g以上400g以下が好ましい。
【0053】
なお、図8(a)及び図8(b)に示すように、左側のフレーム板64には、図9(a)〜図9(c)に示す左側の軸受体66におけるボス部66aが前記配置部63の側から嵌まる取付け孔64aと、前記ボス部66aから半径外向きに突出した挟持片66bを挿通させる切欠き部64bと、前記ボス部66aから半径外向きに突出させたフランジ部66cの内面に設けた係合突起66dが係止できる係合孔64dとが形成されている。前記配置部63側から挿入した軸受体66の挟持片66bが前記切欠き部64bの箇所で通過すると、フランジ部66cがフレーム板64の内面(配置部63側)で当接する。この状態で軸受体66を所定方向(図8(a)にて矢印A1方向)に回動させると、前記挟持片66bとフランジ部66cとによりフレーム板64を挟み込んで抜け不能となり、所定角度回動させると、係合突起66dが係合孔64dに係止して軸受体66の回動を阻止できる構成である。なお、ローラ軸52の先端部が回転自在に枢支できる軸孔が設けられたボス部66aの一部を軸線方向に切欠きした一対の開放溝66f,66fの間の係合部66gは、駆動軸78(図2参照)の先端部寄りの環状溝79に係合して抜け不能とし、該駆動軸78の他端に設けたギヤ(図示せず)は本体ケーシング2側の駆動歯車機構に噛合う。
【0054】
同様に、図8(c)及び図8(d)に示すように、右側のフレーム板65には、図10(a)〜図10(c)に示す右側の軸受体67におけるボス部67aが、前記配置部63と反対側(外側)から嵌まる取付け孔65aと、前記ボス部67aから半径外向きに突出した挟持片67bを挿通させる切欠き部65bと、前記ボス部67aから半径外向きに突出させたフランジ部67cの内面に設けた係合突起67dが係止できる係合孔65dとが形成されている。前記取付け孔65aに挿入した軸受体67の挟持片67bが前記切欠き部65bの箇所で通過すると、フランジ部67cがフレーム板64の外面(配置部63の反対側)で当接する。この状態で軸受体67を所定方向(図8(c)にて矢印A1方向)に回動させると、前記挟持片67bとフランジ部67cとによりフレーム板65を挟み込んで抜け不能となり、所定角度回動させると、係合突起67dが係合孔64dに係止して軸受体67の回動を阻止できる構成である。なお、前記フランジ部67dの自由端側に摘み部67eを一体的に設けることにより、軸受体67の着脱操作を容易にできるように構成している。
【0055】
上記したように、前記ローラ軸52に遊嵌した付勢手段としての圧縮コイルバネ76、76により、間隙形成部材としてカラー53、53を静止部材としての軸受体66、67に向かって付勢させると、カラー53、53の外側面の一部が軸受体66、67のボス部66a,67aの端面に当接することにより、給紙動作に伴いローラ軸52の外周にて遊転するカラー53が、ローラ軸52の軸線と交差する方向に移動し難くなり、また、用紙の給紙終了後には、給紙パット9における摩擦部上の用紙がカラー53の外周面に摺接しながら、前記レジストローラ12により搬送されるとき、前記カラー53がローラ軸52及び異径軸部57に対して遊嵌されていても、前記圧縮コイルバネ76の付勢力にてカラー53が振動し難くなり、ローラ軸や軸受体66、67を介してユニットケース8aや本体ケーシング2の部材に伝達されて大きなビビリ音を発生させることが防止されるのである。
【0056】
なお、圧縮コイルバネ76の一端の係止部76aにて給紙ローラ51に対して空転せず、該圧縮コイルバネ76の他端側はワッシャ77を介してカラー53の側面に介して円滑に摺接するから、その部分での振動も発生しないのである。
【0057】
また、給紙パット9は、図11乃至図15に示すように、支持軸72と、受け部材73と、パット部材74とを備えている。受け部材73は、用紙3の搬送方向に延びる板状をなし、給紙ローラユニット8と対向配置されており、その下流側端部にて支持軸72によって揺動自在に支持されている。パット部材74は、用紙3を1枚ずつ分離し得るような摩擦係数を有する摩擦部材からなり、受け部材73の上面に嵌め込まれている。そして、受け部材73が、その裏面側からばね13の付勢力によって給紙ローラユニット8に向かって付勢されているので、支持軸72を支点とする受け部材73の揺動によって、パット部材74が給紙ローラユニット8に向かって押圧されている。
【0058】
次に、このような給紙ローラユニット8および給紙パット9によって、用紙3を1枚ずつ給紙する動作について、図11乃至図15を参照して説明する。なお、図10に示す位相グラフは、給紙ローラ51の半径R1が17mm、ローラ軸52の第1径部59の半径R3が5.4mm、ローラ軸52の第2径部60の半径R5が4mm、カラー53の半径R2が17.5mm、カラー53の支持孔58の半径R4が5.4mmとして形成されており、給紙ローラ51の回転中心69が、待機状態(0°)および搬送状態(360°)において、カラー53とパット部材74とが接している点からローラ軸52の軸心に延びる方向に変位量0.2mm偏心させたものを例にとって説明している。
【0059】
まず、図11に示すように、待機状態(0°)では、第1径部59が給紙パット9と対向するので、給紙パット9からの押圧力によって、カラー53の支持孔58の内周面に第1径部59が当接するとともに、これにより、パット部材74とローラ軸52の軸心とを結ぶ線上におけるローラ軸52の軸心からカラー53の外周面62までの距離が、給紙ローラ51の半径66よりも長くなるので、カラー53の外周面62が、給紙ローラ51の円周面54よりも、給紙パット9側(下側)に位置される。そのため、カラー53の外周面62が給紙パット9と当接して、給紙ローラ51の円周面54と給紙パット9との間には、間隙が形成される。
【0060】
そして、この待機状態(0°)では、給紙ローラ51の円周面54が、給紙パット9から離れる方向に偏心しているので、この給紙ローラ51の偏心によって、カラー53によって形成される給紙ローラ51と給紙パット9との間の間隙が、より大きく形成される。
【0061】
次いで、図12ないし図14に示すように、給紙時(60°〜300°)には、カラー53の支持孔58の内周面に当接していた第1径部59が離れるとともに、次いで、第2径部60が給紙パット9と対向して、その第2径部60が、カラー53の支持孔58の内周面に当接するので、ローラ軸52の軸心からカラー53の外周面62までの距離が、給紙ローラ51の半径66よりも短くなり、給紙ローラ51の円周面54が、カラー53の外周面62よりも、給紙パット9側(下側)に位置されるように移動して、給紙ローラ51の円周面54が用紙3と接触し、給紙ローラ51の回転によって、そのまま用紙3が給紙される。
【0062】
そして、この給紙状態(60°〜300°)では、給紙ローラ51の円周面54が、給紙パット9に近づく方向に偏心するので、この給紙ローラ51の偏心によって、給紙ローラ51を用紙3に良好に接触させて、用紙3を良好に給紙することができる。
【0063】
また、給紙開始時(60°)においては、図12に示すように、用紙3が給紙ローラ51と給紙パット9との間に侵入する時に、カラー53がそれまで受け止めていた給紙パッド9からの押圧力を、用紙3を介して、給紙ローラ51の円周面54が受けることになるが、この時には、支持孔58の内周面において、第1径部59が離れると同時に第2径部60が当接して、カラー53の外周面62が徐々に上方向に移動し、また、これと同時に、給紙ローラ51の円周面54が、給紙パット9に近づく方向に偏心するので、カラー53の上方向移動を大きくすることなく、ほとんど段差を生じさせずに、円滑に用紙3を給紙することができる。したがって、用紙3の重送を引き起こすことなく、確実に1枚ずつ給紙することができる。
【0064】
次いで、図13に示すように、給紙途中においては、第1径部59の半径R3と第2径部60の半径R5との差が、カラー53の半径R2と給紙ローラ51の半径R1に変位量αを加えた長さとの差よりも大きく形成されるとともに、第2径部60が給紙パット9に対向しているので、カラー53は、矢印Bの方向に自由に移動可能となるが、常には、その自重によってその外周面62が用紙3に当接されるようになる。しかし、カラー53は、単に自重によって用紙3に当接されるのみであるので、カラー53の外周面62が用紙3に当接しても、その用紙3を押圧することがなく、良好な給紙動作を確保することができる。
【0065】
また、この給紙途中においては、給紙パッド9からの押圧力によって、弾性部材によって形成されている給紙ローラ51の円周面54が、径方向内方に(矢印68の方向)いくらかつぶれるように変形するが、第1径部59の半径R3と第2径部60の半径R5との差は、カラー53の半径R2と給紙ローラ51の半径R1に変位量αを加えた長さとの差(R2−R1−α)に、給紙ローラ51の円周面54が給紙パット9に押圧されたときにその押圧力によって円周面54が径方向に変形したときの変形量を加えた値以上となるように形成されているので、そのような変形が生じても、カラー53の外周面62が用紙3を押圧することがなく、良好な給紙動作を確保することができる。
【0066】
また、給紙終了時(300°)においては、図14に示すように、給紙ローラ51の円周面54から用紙3が離れる時に、給紙ローラ51の円周面54が用紙3を介してそれまで受け止めていた給紙パット9からの押圧力を、再び、カラー53の外周面62が受けることになるが、この時には、支持孔58の内周面において、第2径部60が離れると同時に第1径部59が当接して、カラー53の外周面62が徐々に下方向に移動し、また、これと同時に、給紙ローラ51の円周面54が、給紙パット9から離れる方向に偏心するので、カラー53の下方向移動を大きくすることなく、ほとんど段差を生じさせずに、円滑に用紙3を給紙することができる。したがって、用紙3の連れ重送を引き起こすことなく、確実に1枚ずつ給紙することができる。
【0067】
そして、図15に示すように、搬送状態(360°)では、用紙3がレジストローラ12によって搬送される一方、給紙ローラユニット8では、第1径部59が再び給紙パット9と対向して、その状態で停止するので、給紙パット9からの押圧力によって、カラー53の支持孔58の内周面に第1径部59が当接するとともに、カラー53の外周面62が、給紙ローラ51の円周面54よりも、給紙パット9側(下側)に位置され、カラー53の外周面62が給紙パット9と当接して、給紙ローラ51と給紙パット9との間には、間隙が形成される。
【0068】
そして、この搬送状態(360°)では、給紙ローラ51の円周面54が、給紙パット9から離れる方向に偏心しているので、この給紙ローラ51の偏心によって、カラー53によって形成される給紙ローラ51と給紙パット9との間の間隙が、より大きく形成される。そのため、給紙ローラ51と給紙パット9との間において、用紙3を給紙ローラ51と接触させることなく良好に搬送し得る間隙を形成することができ、その結果、給紙ローラ51と用紙3とが擦れることもなく、良好な用紙3の搬送を達成することができる。
【0069】
しかも、上記したように、給紙開始時および給紙終了時において、給紙パット9が、用紙3を介して、給紙ローラ51の円周面54に当接している状態から、カラー53の外周面62に当接する状態に移行するとき、および、カラー53の外周面62に当接している状態から給紙ローラ51の円周面54に当接する状態に移行するときにも、ほとんど段差を生じることがなく、給紙パット9の上下動を小さくすることができるので、用紙3を重送や連れ重送を引き起こすことなく、確実に1枚ずつ搬送することができる。
【0070】
なお、カラー53は、給紙ローラ51の両側に取り付けられているので、搬送状態(360°)において、カラー53が用紙3に回転自在に当接するときには、給紙パット9の付勢力に抗して給紙ローラ51の円周面54と給紙パット9との間に確実に間隙を形成することができながら、かつ、用紙3を良好に搬送することができる。
【0071】
また、カラー53と軸受体66、67との間に前記ワッシャ77等の摩擦軽減体を介挿しても良い。付勢手段として、圧縮コイルバネ76を用いたが、スポンジ状の部材であっても良い。さらに、カラー53を軸受体66、67に付勢していたが、ローラ軸自体に設けられ、該ローラ軸の軸方向に対して移動しない部材にカラー53を付勢するようにしても良い。
【0072】
給紙ローラ51として、Dローラを用いても良い。その場合異径軸部57を設けずに、カラー53をローラ軸53に遊嵌させれば良い。
【0073】
そして、このようなフィーダ部を備えるレーザプリンタ1では、良好な用紙3の給紙によって、ジャムなどの発生や画像の形成不良を、大幅に低減することができる。しかも、軸受体66、67等の静止部材の側面に付勢手段により前記各カラー53が常時押圧当接されているから、当該カラー53がガタついて、振動せず、ビビリ音が発生しないから静粛な印刷作業を行えるという効果を奏する。静止部材は前記軸受体66、67以外に、ユニットケース8aのフレーム板64、65等の部材であっても良い。
【0074】
なお、以上の説明においては、本発明のシート搬送装置をフィーダ部4の主として給紙ローラユニット8および給紙パット9として説明したが、本発明のシート搬送装置は、シート状のものを搬送するものであれば、何らこれに限定されることなく、種々の用途に用いることができる。
【0075】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、シートと接触して該シートを搬送する外周面を有する搬送ローラと、前記搬送ローラを支持し、回転させるためのローラ軸と、前記搬送ローラに向かって付勢される摩擦部材と、前記ローラ軸に遊嵌支持される支持孔を有し、前記摩擦部材の付勢力に抗して、前記搬送ローラの外周面と前記摩擦部材との間に間隙を形成する間隙形成部材と、前記間隙形成部材を前記ローラ軸の軸方向に移動しない静止部材に向かって付勢させる付勢手段を備えたものであるから、付勢手段により、当該間隙形成部材を静止部材に向かって付勢させたものであるから、特に、1枚のシートに対する給紙終了時において、摩擦部材と間隙形成部材とに挟まれたシートを搬送下流側からの引き出し力に引っ張るときの間隙形成部材がローラ軸上で大きくガタつかず、振動したりビビリ音を発生させず、静粛な給紙動作を実行することができる。
【0076】
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシート搬送装置において、前記間隙形成部材における外側端面の少なくとも一部を、前記静止部材に当接させたものであり、これにより、間隙形成部材がローラ軸に対して移動するときにも、間隙形成部材における外側端面とこれに対面する静止部材とが平面的に摺接するので、間隙形成部材のガタツキが一層抑止され、振動やビビリ音の発生を一層良く防止できるという効果を奏する。
【0077】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のシート搬送装置において、前記静止部材が前記ローラ軸を軸支する軸受体としたものであるから、間隙形成部材における外側端面における半径の小さい部位で軸受体の端面と当接でき、前記付勢手段による抵抗モーメントを余り大きくしないので、振動やビビリ音の発生を一層良く防止できるという効果を奏する。
【0078】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシート搬送装置において、前記付勢手段は、搬送ローラと間隙形成部材との間に介挿した圧縮コイルバネにて構成したから、この圧縮コイルバネをローラ軸に遊嵌したときにも搬送ローラや間隙形成部材の外周からはみ出すような移動をせず、且つ、該圧縮コイルバネの一端を搬送ローラ側に係止する一方、圧縮コイルバネの他端側と間隙形成部材との間は相対的に回動可能に構成したものであるから、圧縮コイルバネが間隙形成部材と連れ回りせず、間隙形成部材の自由回転を円滑ならしめて、シートの重送や連れ重送の防止を確実に行えるという効果を奏する。
【0079】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシート搬送装置において、前記付勢手段は摩擦軽減体を介して前記間隙形成部材を付勢したものであるから、付勢手段と間隙形成部材とが直接当接せず、その間でも振動や異音が発生しないのである。
【0080】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のシート搬送装置において、前記間隙形成部材の支持孔を遊嵌支持し、前記搬送ローラの所定の回転位相において、前記ローラ軸の軸心から前記間隙形成部材と前記摩擦部材との当接部までの距離を、前記搬送ローラの半径よりも大きくすることができる形状を有し、前記ローラ軸と一体的に回転する支持手段を備えたものであるから、搬送ローラと摩擦部材との間に、シートを搬送ローラと接触させることなく良好に搬送し得る間隙を形成することができるとともに、シートを重送や連れ重送を引き起こすことなく、確実に1枚ずつ搬送することができる。
【0081】
請求項7に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のシート搬送装置を備えていることを特徴とするものである。
【0082】
従って、このようなシート搬送装置を備えると、間隙形成部材の存在により、搬送ローラと摩擦部材との間に、シートを搬送ローラと接触させることなく良好に搬送し得る間隙を形成することができるとともに、シートを重送や連れ重送を引き起こすことなく、確実に1枚ずつ搬送することができる。そのため、良好なシート搬送によって、ジャムなどの発生や画像の形成不良を、大幅に低減することができると共に、給紙に伴う異音の発生しない静粛な画像形成装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置としての、レーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
【図2】給紙ローラユニットの一部切欠き下面図である。
【図3】(a)は給紙ローラユニットにおけるユニットケースの下面図、(b)は図3(a)の IIIb −IIIb線矢視断面図である。
【図4】(a)は給紙ローラの断面図、(b)は図4(a)のIVb −IVb 線矢視側面図である。
【図5】給紙ローラの側面図である。
【図6】カラーの側面図である。
【図7】(a)は付勢手段を備えた給紙ローラユニットの各部品の断面図、(b)は組み立て状態の断面図である。
【図8】(a)は図3(a)における VIIIa−VIIIa 線矢視側面図、(b)は同じくVIIb−VIIIb 線矢視側面図、(c)は同じく VIIIc−VIIIc 線矢視側面図、(d)は同じく VIIId−VIIId 線矢視側面図である。
【図9】左側の軸受体であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図10】右側の軸受体であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図11】図2に示す給紙ローラユニットでの給紙動作であって、待機状態を示す側面図である。
【図12】図2に示す給紙ローラユニットでの給紙動作であって、給紙開始時の状態を示す側面図である。
【図13】図2に示す給紙ローラユニットでの給紙動作であって、給紙途中の状態を示す側面図である。
【図14】図2に示す給紙ローラユニットでの給紙動作であって、給紙終了時の状態を示す側面図である。
【図15】図2に示す給紙ローラユニットでの給紙動作であって、用紙搬送時の状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ
3 用紙
4 フィーダ
8 給紙ローラユニット
9 給紙パット
51 給紙ローラ
52 ローラ軸
53 カラー
54 給紙ローラの円周面
57 異径軸部
58 カラーの支持孔
66、67 軸受体
72 支持軸
73 受け部材
74 摩擦部材としてのパット部材
76 付勢手段としての圧縮コイルバネ
76a 係止部
77 摩擦軽減体としてのワッシャ

Claims (7)

  1. シートと接触して該シートを搬送する外周面を有する搬送ローラと、
    前記搬送ローラを支持し、回転させるためのローラ軸と、
    前記搬送ローラに向かって付勢される摩擦部材と、
    前記ローラ軸に遊嵌支持される支持孔を有し、前記摩擦部材の付勢力に抗して、前記搬送ローラの外周面と前記摩擦部材との間に間隙を形成する間隙形成部材と、
    前記間隙形成部材を前記ローラ軸の軸方向に移動しない静止部材に向かって付勢させる付勢手段を備えたことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記間隙形成部材における外側端面の少なくとも一部を、前記静止部材に当接させたことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記静止部材が前記ローラ軸を軸支する軸受体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記付勢手段は、搬送ローラと間隙形成部材との間に介挿した圧縮コイルバネからなり、該圧縮コイルバネの一端を搬送ローラ側に係止し、圧縮コイルバネの他端側と間隙形成部材との間は相対的に回動可能に構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシート搬送装置。
  5. 前記付勢手段は摩擦軽減体を介して前記間隙形成部材を付勢したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシート搬送装置。
  6. 前記間隙形成部材の支持孔を遊嵌支持し、前記搬送ローラの所定の回転位相において、前記ローラ軸の軸心から前記間隙形成部材と前記摩擦部材との当接部までの距離を、前記搬送ローラの半径よりも大きくすることができる形状を有し、前記ローラ軸と一体的に回転する支持手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のシート搬送装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のシート搬送装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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