JP4022245B2 - 生体内情報検出システムに用いるタグ装置 - Google Patents
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Description
本発明は、生体内情報検出システム及びこれに用いるタグ装置、中継装置に関し、特に、人間や動物の身体内部に埋め込んだタグ装置で各種の生体内情報を検出し、それを身体外部から無線通信で得ることを可能にするシステムに用いて好適なものである。
近年、人間や動物の体内に埋め込みあるいは留置可能なタグ装置を用いて各種の生体内情報を検出し、それを医療に活用する方法が行われている。例えば、タグ装置は温度センサや圧力センサを備え、生体内の体温や血圧などを検出して、その情報を身体の外部に無線で送出できるようになっている。
図5は、医療用タグ装置の従来例を示す図である。このうち図5(a)は、医療用タグ装置の外観構成を示す。同図に示すように、医療用タグ装置は、プラスチック製等のカプセル51内にバッテリ52および回路基板53を備えて構成されている。バッテリ52と回路基板53とは電気的に接続されており、回路基板53の動作電力は、バッテリ52から得るようになっている。
図5(b)は、上記回路基板53の主な回路構成を示す。同図において、制御回路61は、医療用タグ装置の全体制御やデータ処理を行うものである。センサ62は、例えば温度センサや圧力センサなどであり、医療用タグ装置が埋め込まれた生体内で体温や血圧などを検出する。センサ62の出力信号は、制御回路61に与えられて、二値化等の所定のデータ処理が施される。
メモリ63は、医療用タグ装置の動作に必要なデータをあらかじめ保存しておくものであり、例えばEEPROM等により構成される。変調部64は、送信信号をASK(Amplitude Shift Keying)方式やFSK(Frequency Shift Keying)方式等で伝送用の信号に変調し、送信アンテナ65に供給するものである。送信アンテナ65からは、変調された生体内情報が外部の情報処理装置に送信される。
上記従来の医療用タグ装置では、回路基板53の動作電力を得るためにバッテリ52を内蔵することが必要であり、そのために医療用タグ装置は大きなものとなっている。特に、生体内情報を外部に送信するためには大きな送信電力が必要であり、自ずからバッテリ52も大きくせざるを得ない。現在用いられている医療用タグ装置の大きさは、カプセル51の直径が約10mm、長さが約40mmもある。そのため、この医療用タグ装置を体内に埋め込む人間や動物に対し、不自由を強いたり、大きな抵抗感や苦痛を与えることになるという問題があった。
また、バッテリ52には寿命があるため、医療用タグ装置を長時間生体内に留置して使用することができないという問題もあった。生体内情報を継続的に取得してこれを治療に役立てたり、健康管理のためなどに使用する目的のためには、医療用タグ装置を長時間生体内に留置して使用することが望ましい。ところが、従来の医療用タグ装置では、バッテリ52の残存量が少なくなると使用できなくなるため、体内から取り出して新たに埋め込み直す必要があった。
バッテリ52として充電可能な2次電池を用い、カプセル51に着脱可能な導線を通して、体外にある外部電源から体内のバッテリ52に動作電力の補給を行うようにしたものも存在する。しかし、この従来例では、カプセル51に内蔵されたバッテリ52に電力を補給する際に、導線が生体の体内に挿入されるため、やはり生体に不自由を強いたり、大きな苦痛を与えることになるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、タグ装置の小型化を図り、これを埋め込む生体に不自由を強いたり、大きな抵抗感や苦痛を与えるたりすることがなくなるようにすることを目的とする。
また、本発明は、バッテリの寿命に関係なく、タグ装置を長時間生体内に留置して使用することができるようにすることを目的とする。
また、本発明は、バッテリの寿命に関係なく、タグ装置を長時間生体内に留置して使用することができるようにすることを目的とする。
本発明の生体内情報検出システムは、生体の身体内部におい生体内情報を検出するタグ装置と、上記生体の身体内部に入れたタグ装置の近傍の身体外部に設置される中継装置とを備え、上記タグ装置は、当該タグ装置の外部より供給される電磁波から内部動作電力を生成する電力生成手段を備え、上記中継装置は、上記タグ装置により検出された生体内情報を上記タグ装置より受信し、上記受信した生体内情報を当該中継装置の外部に送信する送受信手段を備える。
本発明の他の態様では、上記中継装置は、上記送受信手段の動作電力源である電源部を備える。
本発明の他の態様では、上記中継装置は、上記送受信手段の動作電力源である電源部を備える。
上記のように構成した本発明によれば、人間や動物などの生体の身体内部に入れて使用するタグ装置を小型化することができるので、生体に不自由を強いたり、大きな抵抗感や苦痛を与えたりすることなく使用することができるようになる。また、バッテリの寿命に関係なく、タグ装置を長時間生体内に留置して使用することができるようになる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態による生体内情報検出システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の生体内情報検出システムは、人間や動物などの生体の身体内部に埋め込みまたは飲み込ませて使用するタグ装置1と、身体内部に入れられたタグ装置1の近傍の身体外部に設置される中継装置2と、中継装置2との間で信号の送受信を行う主送受信機3と、タグ装置1により検出された生体内情報を取得して処理する情報処理装置4とを備えている。
図1は、本実施形態による生体内情報検出システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態の生体内情報検出システムは、人間や動物などの生体の身体内部に埋め込みまたは飲み込ませて使用するタグ装置1と、身体内部に入れられたタグ装置1の近傍の身体外部に設置される中継装置2と、中継装置2との間で信号の送受信を行う主送受信機3と、タグ装置1により検出された生体内情報を取得して処理する情報処理装置4とを備えている。
タグ装置1は、プラスチック製等のカプセル5の中に、送受信アンテナや微小なモジュール基板6を備えて構成されている。モジュール基板6は、後述するように、RFID(Radio Frequency Identification)チップや用途に応じた各種センサ類などを搭載している。RFIDチップは、中継装置2との間で高周波信号(RF信号)の送受信を行うRF送受信部などを備えている。このタグ装置1は、生体の身体内部の所望位置に留置して使用する。
中継装置2は、送受信アンテナやモジュール基板を備えて構成されている。当該モジュール基板は、後述するように、タグ装置1や主送受信機3との間でRF信号の送受信(信号の中継)を行うRF送受信部や、所定のデータ処理を行うICチップなどを備えている。RF送受信部は、タグ装置1に起電力を与えるための電磁波(電波)を送る役目も果たす。
この中継装置2は、身体内部に留置されているタグ装置1の近傍の身体外部に設置して使用する。例えば、患者が寝ているベッド、MRI(Magnetic Resonance Imaging)やCT(Computerized Tomography)スキャン、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)などの各種検査機器に設置して使用する。また、身体表面に粘着テープ、包帯、ベルトその他の固定器具などによって固定したり、患者の衣類に装着したりしても良い。この場合には、中継装置2が固定された場所の近くに患者が常にいる必要はないので、患者の自由行動を実現することができる。要するに、中継装置2は、タグ装置1と通信可能な程度の近傍であれば、どのように設置しても良い。
主送受信機3は、中継装置2との間で必要なデータの授受を行う。本実施形態では特に、情報処理装置4からのコマンドを受け取って、これを身体近傍に設置した中継装置2を介して身体内部のタグ装置1に送信したり、身体内部のタグ装置1により検出された生体内情報を中継装置2を介して受信して、これを情報処理装置4に送出したりする処理を行う。
情報処理装置4は、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)などで構成されるものであり、身体内部のタグ装置1を制御するための各種コマンドを発生して主送受信機3に出力したり、タグ装置1を用いて取得した生体内情報を表示、分析するなどして、生体の治療、診断、病気管理、健康管理、医療研究、生態調査などに活用する。なお、ここでは主送受信機3と情報処理装置4とを別体で構成する例について説明しているが、情報処理装置4自身が主送受信機3の無線通信機能を備えるようにしても良い。
図2は、タグ装置1の構成例を示す図である。図2に示すように、タグ装置1のモジュール基板6は、RFIDチップ11および生体内情報検出部12を備えている。また、モジュール基板6のRFIDチップ11には、送受信アンテナ13が電気的に接続されている。
送受信アンテナ13は、例えば数MHz〜2.45GHz、あるいは5.75GHzのRF信号を送受信するためのものであり、タグ装置1の小型化に貢献するために、例えば高周波用の平面ループアンテナにより構成される。なお、図2には送受信アンテナ13を1つのみ示しているが、送信アンテナと受信アンテナとを別体に設けても良い。
図3に、平面ループアンテナ13の形成例を示す。図3(a)は、モジュール基板6上にRFIDチップ11が搭載される領域とは別の領域に平面ループアンテナ13を形成する例である。図3(b)は、RFIDチップ11の周囲を囲むように平面ループアンテナ13を形成する例である。図3(c)は、図3(b)と同様にRFIDチップ11の周囲を囲むように平面ループアンテナ13を形成する例であるが、この例では、モジュール基板6上に平面ループアンテナ13をパターンとしてプリントしている。
図3(d)は、RFIDチップ11が搭載されるモジュール基板6の周囲を囲むように平面ループアンテナ13を形成する例である。例えば、カプセル5の表面上に平面ループアンテナ13をメタル印刷により形成することが可能である。また、特別に平面ループアンテナ13を設けずに、タグ装置1の筐体であるカプセル5そのものを高周波アンテナとして利用することも可能である。高周波領域においては寄生要素や浮遊要素が発生し、特に小型の機器では、筐体そのものが高周波電流の経路として働くようになる。したがって、誘電率の高い材料で構成するなどして条件を整えることにより、カプセル5そのものを高周波アンテナとして利用することが可能である。
図3(a)のように平面ループアンテナ13を形成した場合には、平面ループアンテナ13の占有面積の分だけタグ装置1が大きくなる。これに対し、図3(b)〜(d)のように形成した場合は、平面ループアンテナ13の占有面積によってタグ装置1が大きくならないようにすることができる。特に、カプセル5そのものを高周波アンテナとして利用した場合には、平面ループアンテナ13そのものを設ける必要がなくなり、タグ装置1をより小型にすることができる。
なお、ここでは平面ループアンテナを用いているが、それ以外の高周波アンテナを用いても良いことは言うまでもない。また、ここでは、タグ装置1と中継装置2との間の通信を高周波信号により行うため、使用する送受信アンテナ13として平面ループアンテナを用いたが、通信を1MHz以下(例えば140KHz)の低周波信号により行う場合は、導体をコイル状に巻回したコイルアンテナを用いても良い。
図2に戻り、RFIDチップ11および生体内情報検出部12の構成について説明する。RFIDチップ11は、RF送受信部21、非同期式ロジック22、電源部23およびフラッシュROM24を備えている。RF送受信部21は、送受信アンテナ13を介して中継装置2との間でRF信号の送受信を非接触で行う。このRF送受信部21は、送信信号をASK方式やFSK方式等で伝送用の信号に変調する変調機能、受信信号をPSK(Phase Shift Keying)方式等で内部処理用の信号に復調する復調機能などを備えている。
非同期式ロジック22は、RFIDチップ11および生体内情報検出部12の全体制御やデータ処理を行う信号処理部である。例えば、情報処理装置4から主送受信機3および中継装置2を介して送られてきたコマンドに従って、生体内情報検出部12を制御する処理を行う。また、生体内情報検出部12より出力された体内環境の測定データを二値化したり、フラッシュROM24に記憶されている暗号化IDを用いてデータを暗号化したりする処理を行う。暗号化された生体内情報は、RF送受信部21で変調された後、身体外部の中継装置2に送信される。
電源部23は、中継装置2から送受信アンテナ13を介して送られてくるRF信号(電磁波)から電磁誘導により交流電圧を発生させ、それを直流電圧に整流することにより、RFIDチップ11や生体内情報検出部12の駆動に必要な動作電力を内部で作り出すものである。上述したRF送受信部21や非同期式ロジック22および後述するフラッシュROM24等は、この電源部23にて生成された動作電力によって駆動される。
フラッシュROM24は、上述の暗号化IDや、生体の属性情報(人間の個人情報など)などをあらかじめ保存しておくものである。ここに記憶されている情報が非同期式ロジック22により読み出され、RFIDチップ11での処理に利用される。なお、ここではフラッシュROMを用いているが、これは単なる例に過ぎず、EEPROMやRAMなど他のメモリを用いても良い。
また、生体内情報検出部12は、温度センサ25、圧力センサ26、各種バイオセンサ27、各種制御装置28などを備えており、これらによって生体の身体内部の環境を測定する。例えば、生体内の体温、血圧、血糖値、血液その他の体液の組成、pH値、脈拍、心拍、体内壁の硬さや粘度、光反射特性などを測定する。
また、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)素子等を用いた小型カメラによって体内の映像を撮像したり、小型マイクによって体内の音声を採取できるようにしても良い。小型カメラを用いて体内を撮像する場合、電源部23による起電力を得て体内を照明する小型の照明装置を設けるのが好ましい。なお、ここに挙げたものは単なる例であって、これに限定されるものではない。
このような生体内情報の収集は、情報処理装置4からのコマンドに従って生体内情報検出部12を制御することによって行うことも可能であるし、情報処理装置4からのコマンドとは関係なく生体内情報検出部12が主体的に行うことも可能である。コマンドを使用する場合、例えば生体内情報の検出タイミングや検出時間を制御したり、収集すべきデータを指定したり、照明のON/OFFを制御したり、小型カメラのパン・チルトを制御したりすることが可能である。
上記タグ装置1の構成において、RF送受信部21および送受信アンテナ13は、本発明のタグ受信手段およびタグ送信手段を構成する。また、電源部23は本発明の電力生成手段を構成し、生体内情報検出部12は本発明の生体内情報検出手段を構成する。また、非同期式ロジック22は、本発明の制御手段を構成する。
図4は、中継装置2の構成例を示す図である。図4に示すように、中継装置2のモジュール基板は、RF送受信部31、セルベースICチップ32および電源部33を備えている。RF送受信部31には、送受信アンテナ34が電気的に接続されている。
送受信アンテナ34は、例えば数MHz〜2.45GHz、あるいは5.75GHzのRF信号を送受信するためのものであり、例えば高周波用の平面ループアンテナにより構成される。図4には送受信アンテナ34を1つのみ示しているが、送信アンテナと受信アンテナとを別体に設けても良い。
なお、中継装置2は、生体の身体内部に埋め込まれるタグ装置1と異なり、身体外部にて用いられるので、タグ装置1ほど小型にする必要はない。そのため、平面ループアンテナよりも送受信効率のよい高周波アンテナを用いても良い。また、タグ装置1との通信を低周波信号により行う場合は、コイルアンテナを用いても良い。
RF送受信部31は、送受信アンテナ34を介してタグ装置1や主送受信機3との間でRF信号の送受信を非接触で行う。例えば、主送受信機3から送られてきたコマンド等のRF信号を身体内部のタグ装置1に伝え、また身体内部のタグ装置1から送られてきた生体内情報等のRF信号を主送受信機3に伝える。このRF送受信部31は、送信信号をASK方式やFSK方式等で伝送用の信号に変調する変調機能、受信信号をPSK方式等で内部処理用の信号に復調する復調機能などを備えている。
セルベースICチップ32は、PLL(Phase Locked Loop)回路41、ベースバンド通信プロトコル制御部42、復号化制御部43、SRAM(スタティックRAM)44および外部インタフェース45を備えている。PLL回路41は、RF送受信部31で使用する局部発振周波数の信号を生成して出力する。
ベースバンド通信プロトコル制御部42は、中継装置2とタグ装置1との間の通信、中継装置2と主送受信機3との間の通信を、所定の通信プロトコルに従って制御する。概略的には、主送受信機3から送られてくる生体内情報取得の要求信号やその他の各種コマンドをタグ装置1に伝送し、その応答としてタグ装置1から返されてくる生体内情報を主送受信機3に伝送する処理を制御する。
復号化制御部43は、タグ装置1で暗号化されたデータを復号化する処理を行う。その復号化処理の際に、SRAM44をワークメモリとして使用する。外部インタフェース45は、情報処理装置4との間で種々のデータをやり取りするものである。通常、中継装置2と情報処理装置4との間のデータのやり取りは、主送受信機3を介して行う。その際、中継装置2と主送受信機3との間の通信は、中継装置2のRF送受信部31を用いて非接触で行う。これに加えて、外部インタフェース45を介して情報処理装置4との間でダイレクトにデータのやり取りを行うこともできるようになっている。
例えば、タグ装置1で測定された生体内情報をRF送受信部31で受信してそれをセルベースIC32内のSRAM44あるいは別に設けた専用のメモリ(図示せず)に蓄積しておく。そして、メモリに蓄積しておいた測定データを、外部インタフェース45を介して後から情報処理装置4に送ることが可能である。また、後に情報処理装置4から中継装置2の外部インタフェース45に所定の要求信号を送ることにより、メモリに蓄積された測定データを、RF送受信部31を介して主送受信機3に送信することも可能である。上記所定の要求信号は、ユーザが情報処理装置4に明示的に指示を与えたときに送っても良いし、情報処理装置4が定期的に自動発信するようにしても良い。
なお、生体内情報を蓄積するメモリは、タグ装置1の中に設けても良い。この場合、タグ装置1は、情報処理装置4から中継装置2の外部インタフェース45に供給され、RF送受信部31から送られてくる要求信号に応じて、タグ装置1内のメモリに蓄積されている生体内情報を中継装置2に送信する。中継装置2は、タグ装置1から受け取った生体内情報を外部インタフェース45から情報処理装置4に転送する。
電源部33は、RF送受信部31やセルベースICチップ32に対して動作電力を供給するものであり、例えば中継装置2に着脱可能な電池により構成されている。この電池は、活物質を全部反応させたら使用できない1次電池と、充電することによって繰り返し使用できる2次電池または蓄電池との何れを用いても良い。また、2つ以上の蓄電池を組み合わせて所定のエネルギを得るようにしたバッテリを用いても良い。中継装置2は身体外部に付けるものであるから、電池の交換や充電が容易であり、人間や動物に負担を強いることはない。
上記中継装置2の構成において、RF送受信部31および送受信アンテナ34は、本発明の中継受信手段および中継送信手段を構成する。
次に、以上のように構成した生体内情報検出システムの動作を説明する。ここでは、タグ装置1は生体の身体内部の所望位置に留置され、中継装置2はそのタグ装置1の近傍の身体表面に粘着テープ等によって固定されているものとする。
まず、主送受信機3から中継装置2に対し、生体内情報を取得すべく要求信号を送信する。この要求信号は、情報処理装置4からの指示に応じて送信しても良いし、主送受信機3が主体的に送信しても良い。RF送受信部31で要求信号を受け取った中継装置2は、その要求信号をRF送受信部31からタグ装置1に転送する。タグ装置1は、中継装置2から送られてくる要求信号をRF送受信部21で受信するとともに、当該要求信号の電磁波をもとに電源部23で内部動作電力を発生する。
電源部23により動作電力を得たタグ装置1は、生体内情報検出部12によって各種の生体内情報を測定し、その測定した生体内情報をRF送受信部21から中継装置2に返信する。RF送受信部31で生体内情報を受け取った中継装置2は、その生体内情報をRF送受信部31から主送受信機3に転送する。そして、主送受信機3で受信した生体内情報を情報処理装置4にて取得する。
以上により、1回分の生体内情報の取得動作が終了する。この動作を繰り返し行うことにより、生体内情報の計時変化を把握することができ、生体の治療、診断、病気管理、健康管理、医療研究、生態調査などに活用することができる。なお、主送受信機3で受信した生体内情報をその受信の都度情報処理装置4に送るようにしても良いし、主送受信機3に蓄積しておき、これを任意のタイミングで情報処理装置4が取得できるようにしても良い。
以上のように、本実施形態によれば、タグ装置1の駆動に必要な動作電力は、RFIDなどの手段を用いて、外部から供給される電磁波に基づき内部で発生するようにしている。そのため、タグ装置1は電池やバッテリなどを備える必要がなく、その分小型化することができる。すなわち、タグ装置1のカプセル5を例えば直径約3mm、長さ約10mm程度に小さくすることができる。
また、取得する生体内情報の的を絞って数少ないセンサのみ搭載するようにすれば、タグ装置1を更に小型化することができる。さらに、センサをRFIDチップ内に取り込むことにより、タグ装置1をRFIDチップと送受信アンテナだけで構成することもできる。この場合のRFIDチップは、1mm角程度の大きさで構成することができるため、タグ装置1は十分に小さくすることができる。したがって、このタグ装置1を体内に入れる人間や動物に対し、不自由を強いたり、大きな抵抗感や苦痛を与えることが少なくなる。
また、本実施形態のタグ装置1はバッテリレスで、外部からの電磁波をもとに起電力するので、タグ装置1を最初に1回体内に埋め込めば、これを取り換えたり、体外から体内に導線を通して動作電力を補給したりすることなく、タグ装置1を半永久的に使用することができる。したがって、この点でも、タグ装置1を体内に埋め込む人間や動物に対し、抵抗感や苦痛を和らげることができる。
また、タグ装置1は非常に小型であるため、これを口から飲み込む際にも抵抗感や苦痛は少なくて済む。そして、飲み込んだタグ装置1が胃や腸などに留置している間に、各種の生体内情報を収集することが可能である。その後、タグ装置1は体外に自然と排出されるので、タグ装置1を身体内部から取り出す際にも抵抗感や苦痛を与えないようにすることができる。
また、本実施形態では、タグ装置1と主送受信機3との間で信号のやり取りを直接行うのではなく、中継装置2を介して行っている。タグ装置1は、外部から与えられる電磁波をもとに、内部で動作電力を発生している。そのため、あまり大きな電力を得ることができず、通信可能な距離は長くできない。送受信アンテナ13を大きくすれば多少通信距離を伸ばせるが、それでも限界はあるし、タグ装置1が大きくなってしまう。
そこで、タグ装置1の近傍に設置して使用する中継装置2を設け、中継装置2に電源部33を備えることにより、タグ装置1と中継装置2との間では近距離の通信をしつつも、中継装置2と主送受信機3との間では通信距離を長くすることができる。これにより、タグ装置1を大きくすることなく、大きな送信電力を得ることができ、タグ装置1と主送受信機3との間の通信距離をかせぐことができる。
なお、中継装置2に関してもバッテリレスとし、主送受信機3より送られてくる電磁波から電磁誘導により内部動作電力を得るようにすることも可能である。この場合、身体外部に取り付ける中継装置2では大きさの制限が緩いことから、電力効率の良い送受信アンテナを用いるなどして通信距離を伸ばすことが可能である。ただし、電源部33を設けた方が大きな電力を得ることができるので、より遠くまでデータの送信が可能であり、好ましい。
以上のような生体内情報検出システムを例えば病院で利用することにより、軽病人から重病人までほとんど全ての患者にタグ装置1を抵抗なく埋め込んだり飲ませたりすることができ、患者の治療等だけでなく、患者のコンディションを中央の情報処理装置4で全て管理することができる。また、タグ装置1を胎児に埋め込んで経過を見たり、出生前診断をしたりするなどの使い方もできる。
なお、上記実施形態では、生体内情報取得の要求信号や各種コマンド等を主送受信機3から中継装置2を介してタグ装置1に送信しているが、主送受信機3からタグ装置1に直接送信するようにしても良い。タグ装置1が起電力不足で遠距離の通信を行うことができないのは、生体内情報検出部12での測定データを外部に送信する際のことであり、主送受信機3は遠距離でも信号を送信する能力を持ち、タグ装置1はそれを受信する能力を持っている。したがって、生体内情報取得の要求信号等については主送受信機3からタグ装置1に直接送信し、測定した生体内情報についてはタグ装置1から中継装置2を介して主送受信機3に返信するようにすることが可能である。
また、上記実施形態では、生体内情報を取得するための要求信号等を主送受信機3から中継装置2を介してタグ装置1に送信しているが、中継装置2が上記要求信号等を発生してタグ装置1に送信するようにしても良い(本発明の第2の中継送信手段に相当)。この場合、中継装置2は、内蔵バッテリを使って継続的に要求信号等を送ることが可能である。
また、主送受信機3が中継装置2と通信可能な位置になくても、タグ装置1を動作させることが可能である。ただし、この場合には、タグ装置1の生体内情報検出部12で測定した生体内情報を中継装置2から主送受信機3に転送できないので、中継装置2内のSRAM44あるいは別に設けた専用のメモリ(図示せず)に測定データを蓄積しておくようにする。
このようにすれば、仮に測定データを中継装置2から主送受信機3に転送できなくても、メモリに蓄積された測定データを、外部インタフェース45を介して後から情報処理装置4に送ることが可能である。また、後に主送受信機3から中継装置2に所定の要求信号を送ることにより、メモリに蓄積された測定データを、中継装置2のRF送受信部31から主送受信機3に送ることも可能である。
なお、上述したように生体内情報を蓄積するメモリは、タグ装置1の中に設けても良い。この場合、タグ装置1は、主送受信機3から直接供給される要求信号、あるいは中継装置2を介して供給される要求信号に応じて、タグ装置1内のメモリに蓄積されている生体内情報を中継装置2に送信する。中継装置2は、タグ装置1から受け取った生体内情報をRF送受信部31から主送受信機3に転送する。
生体内情報取得要求信号等を主送受信機3から送信する場合でも同様に、生体内情報を蓄積するためのメモリをタグ装置1あるいは中継装置2に設けるようにしても良い。このようにすれば、例えば主送受信機3からタグ装置1に向けて要求信号等を送信した後に人間や動物が移動し、中継装置2と主送受信機3との距離が離れて生体内情報を返信できなくなっても、メモリに蓄積しておいた生体内情報を後で一括して主送受信機3や情報処理装置4に供給することができ、情報処理装置4における生体内情報の取得洩れを防ぐことができる。
また、生体内情報を蓄積するメモリを中継装置2に設けた場合において、主送受信機3が中継装置2から生体内情報を受信したときに応答信号(Ack信号)を中継装置2に返すようにする。そして、中継装置2が生体内情報を主送受信機3に送信したにもかかわらず、応答信号が一定時間内に返されてこなかった場合に、メモリに蓄積しておいた生体内情報を再度送信するようにしても良い。
同様に、生体内情報を蓄積するメモリをタグ装置1に設けた場合において、主送受信機3がタグ装置1から中継装置2を介して生体内情報を受信したときに、応答信号(Ack信号)を中継装置2を介してタグ装置1に返すようにする。そして、タグ装置1が中継装置2を介して生体内情報を主送受信機3に送信したにもかかわらず、応答信号が一定時間内に返されてこなかった場合に、メモリに蓄積しておいた生体内情報を再度送信するようにしても良い。
このようにした場合、例えば人間や動物の移動等によって中継装置2から主送受信機3に生体内情報を送信できなくなっても、再び送信可能な状態になって生体内情報の送信が完了するまで、生体内情報の送信動作が繰り返し行われることとなり、情報処理装置4における生体内情報の取得洩れを防ぐことができる。
その他、以上に説明した各実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 タグ装置
2 中継装置
3 主送受信機
4 情報処理装置
5 タグ装置のカプセル
6 タグ装置のモジュール基板
11 RFIDチップ
12 生体内情報検出部
13 送受信アンテナ
21 RF送受信部
22 非同期式ロジック
23 電源部
24 フラッシュROM
25 温度センサ
26 圧力センサ
27 各種バイオセンサ
28 各種制御装置
31 RF送受信部
32 セルベースICチップ
33 電源部
34 送受信アンテナ
41 PLL回路
42 ベースバンド通信プロトコル制御部
43 復号化制御部
44 SRAM
45 外部インタフェース
2 中継装置
3 主送受信機
4 情報処理装置
5 タグ装置のカプセル
6 タグ装置のモジュール基板
11 RFIDチップ
12 生体内情報検出部
13 送受信アンテナ
21 RF送受信部
22 非同期式ロジック
23 電源部
24 フラッシュROM
25 温度センサ
26 圧力センサ
27 各種バイオセンサ
28 各種制御装置
31 RF送受信部
32 セルベースICチップ
33 電源部
34 送受信アンテナ
41 PLL回路
42 ベースバンド通信プロトコル制御部
43 復号化制御部
44 SRAM
45 外部インタフェース
Claims (1)
- 生体の身体内部に入れられたタグ装置で生体内情報を検出し、それを身体外部の中継装置を介して送信するようにした生体内情報検出システムに用いる上記タグ装置であって、
外部より供給される電磁波を受信するタグ受信手段と、
上記タグ受信手段で受信した電磁波から内部動作電力を生成する電力生成手段と、
上記生体の身体内部の環境に関する測定データを得て送信するタグ送信手段とを備え、
上記タグ受信手段および上記タグ送信手段は、上記タグ装置の筐体を高周波アンテナとして利用することを特徴とするタグ装置。
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