JP4022032B2 - アクチュエータ、及び、アクチュエータの制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクチュエータ、及び、アクチュエータの制御方法に関し、特に、大きい外力を受けるピストンを固定的に位置制御する油圧ポンプを駆動する電気モータの消費電力を削減することができるアクチュエータ、及び、アクチュエータの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気油圧アクチュエータは、運動物体の運動を制御するために用いられる。その運動は、移動後に位置保持される運動物体の静止動作又は静止を含む。アクチュエータの本体は、図4に示されるように、通常は油圧シリンダ101である。その油圧シリンダ101は、シリンダ本体102とピストン103とから構成されている。シリンダ本体102の中は、その本体壁とピストン103とにより2つの油室に分割され、それらの2つの油室は、油圧ポンプ104の吐出側と吸入側にそれぞれに接続されている。油圧ポンプ104は、電気モータ105により駆動される。ピストン103に同体のピストンロッド105は、位置センサ106によりその位置が検出される。位置センサ106が出力する位置信号107は、制御器108に入力する。制御器108は、指定される位置と位置信号107とに基づく正負の差分に応じて、電気モータ105の回転方向と回転数を指示して、フィードバック制御によりピストン103を指示される位置まで移動させる。その移動の速度は、指示される回転数速度に対応する。
【0003】
制御器108に入力される駆動のためのコマンド109がピストン103の伸び方向aに対応している場合には、制御器108は電気モータ105に伸び方向aに対応する向きの電流を供給する。電気モータ105は、その向きa対応する向きに油圧ポンプ104を回転駆動する。油圧ポンプ104の回転駆動により、油圧シリンダの油室の一方に圧油が供給される。この圧油の供給により、圧油が供給される側の油室の圧力はP1に上昇し、他方の油室の圧力はP2に降下し、圧油が供給されている限り、P1>P2となる。この関係により、ピストン103は矢aの方向に移動し、圧力がP2である側の油室の流出油は、油圧モータ104の吸入側に戻る。ピストン103がコマンドで指定される位置に達すると、制御器108は、電気モータ105に対する電流の供給を停止する。この電流の停止により、電気モータの回転が停止し、油圧ポンプ104の作動油の吐出が停止し、ピストン103はコマンド指定位置で停止する。このように、制御器108−電気モータ105−油圧ポンプ104−油圧シリンダ101のピストン103−位置センサ106−制御器108からなる循環系は、フィードバック位置制御ループを形成している。
【0004】
ピストン103に大きい外力Fが矢で示される方向に作用すれば、ピストン103をコマンド指示位置に保持するためには、既述の関係式であるP1>P2をそのまま保持する必要がある。この保持のために必要な差圧力ΔPは、ΔP=P1−P2で表される。この差圧力ΔPは、ピストン103をコマンド指示位置に保持するために必要な油圧ポンプ104の負荷差圧力に相当する。この負荷差圧力に相当するポンプ負荷を油圧ポンプ104に保持させるために必要な負荷トルクが、油圧ポンプ104に電気モータ105から与えられる。このような負荷トルクの保持のために、制御器108はその負荷トルクに対応する電流を電気モータ105に供給し続けなければならない。更に、このような供給を継続して外力Fに耐えさせてピストン103をコマンド位置に停止させている間中、電気モータ105は、油圧ポンプ104と油圧シリンダ101との間の油路等から漏れる作動油の量に相当する量の作動油を補充するために必要な回転数を電気モータ105は維持し続けなければならない。
【0005】
このように、ピストンが大きい外力を受けた状態で位置保持する間中に電気モータに多くの電流が流され続けるので、その電流消費量が多く、更に、電流消費量が多い電気モータの発熱を防止するためにその電気モータの定格容量を大きくする必要があり、更に、その電気モータに強制冷却機能を追加し、又は、外力負荷時間を制限すること等の熱対策を講じる必要がある。
【0006】
このような電力消費量の削減が望まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、電力消費量の削減が可能であるアクチュエータ、及び、アクチュエータの制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数・形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0009】
本発明によるアクチュエータは、循環流体圧回路系と、第1位置制御系と、第2位置制御系とを含み、その循環流体圧回路系は、流体圧ポンプ(1)と、流体圧ポンプ(1)とで閉じた流路を形成するアクチュエータ(2)とを備え、その第1位置制御系は、アクチュエータ(2)の第1動作部分(4)と、第1動作部分(4)の位置を検出する位置センサ(9)と、制御器(12)と、制御器(12)により制御されて駆動され流体圧ポンプ(1)を駆動する電気モータ(7)とから形成される閉じた制御系であり、その第2位置制御系は、位置センサ(9)が出力する検出位置信号(11)と制御器に入力される指示位置信号(13)とが一致する際に流体圧ポンプ(1)の吐出容量を可変する第2動作部分(15)を低吐出容量方向に移動させる系である。
【0010】
指示位置に保持されている第1動作部分(4)に外力(F)が作用した時、第1動作部分(4)をその位置に保持するためには、その外力(F)に対抗するために、電気モータ(7)に電流を供給し続ける必要がある。この場合、流体圧ポンプ(1)は、低吐出容量化されていて、流体圧ポンプ(1)に必要な負荷トルクは小さくてすむので、電気モータ(7)に流す電流量は少なくてよい。
【0011】
第2位置制御系は、第2動作部分(15)と、第2動作部分(15)の位置を検出する他の位置センサ(18)と、制御器(12)と、制御器(12)により制御されて駆動され第2動作部分(15)を駆動する他の電気モータ(16)とから形成される閉じた制御系として適正に構成され得る。第2動作部分(15)と他の電気モータ(16)との間に減速機が介設されていることが好ましい。
【0012】
その第2位置制御系は、アクチュエータ(2)の両端面の流体圧力の差に基づいて第2動作部分(15)を低吐出容量方向に移動させる制御系である。指示位置に保持されている第1動作部分(4)に外力(F)が作用した時、第1動作部分(4)をその位置に保持するためには、その外力(F)に対抗するために、電気モータ(7)に電流を供給し続ける必要がある。この場合、流体圧ポンプ(1)は、低吐出容量化されていて、流体圧ポンプ(1)に必要な負荷トルクは小さくてすむので、電気モータ(7)に流す電流量は少なくてよい。外力の大きさに追随して適正な電力消費の削減が可能である。
【0013】
本発明によるアクチュエータの制御方法は、下記ステップ:アクチュエータ(2)の動作体(4)を指示位置にフィードバック制御により保持すること、動作体(4)を流体圧ポンプ(1)により駆動すること、流体圧ポンプ(1)を電気モータ(7)により駆動すること、指示位置に保持されているアクチュエータ(2)に外力が作用した時、流体圧ポンプ(1)を低吐出容量化することとから構成されている。外力が付与されたことを制御器が判断し、アクチュエータは適正な速さでその制御が実行され得る。
【0014】
【発明の実施の形態】
図に一致対応して、本発明によるアクチュエータの実施の形態は、油圧シリンダが油圧ポンプともに設けられている。その油圧ポンプ1は、図1に示されるように、その油圧シリンダ2に配管3を介して接続している。油圧シリンダ2は、シリンダ本体2Aとピストン4とから構成されている。シリンダ本体2Aの中は、その本体壁とピストン4とにより、2つの油室5,6に分割されている。油室5,6は、油圧ポンプ1の吐出側と吸入側にそれぞれに接続されている。油圧ポンプ1の吐出側と吸入側は、油圧ポンプ1の回転方向の相違によって入れ替わる。油圧ポンプ1は、これが回転するための回転軸(図示されず)を備えている。
【0015】
油圧ポンプ1は、電気モータ7により駆動される。ピストンロッド8が、ピストン4に同体に取り付けられている。ピストンロッド8は、その位置が位置センサ9により検出される。位置センサ9が出力する位置信号11は、制御器12に入力する。制御器12には、コマンド信号13が入力される。制御器12は、コマンド信号13により指定される指定位置と位置信号11とに基づく正負の差分に対応する制御電流14を電気モータ7に供給する。制御電流14は、電気モータ7の回転方向と回転数速度(単位時間当たりの回転数)に関する物理情報(電流の方向と電流量)を含んでいる。
【0016】
油圧ポンプ1は、可変吐出容量型ポンプである。可変吐出容量型ポンプは、その回転軸に同じトルクが与えられる場合に吐出容量が可変に制御される。その可変制御のために、油圧ポンプ1は可変容量機構を備えている。そのような可変容量機構としては、慣用的に斜板機構のような容量可変用動体15が知られている。容量可変用動体15は、容量可変用電動機16により減速機17を介して駆動される。
【0017】
容量可変用動体15の位置例えば回転角度は、その容量可変用動体15の位置を検出する容量可変用動体位置センサ18により検出される。容量可変用動体位置センサ18は、容量可変用動体15の位置に対応する容量可変用動体位置信号19を出力する。容量可変用動体位置信号19は、制御器12に入力する。制御器12は、位置信号11に基づいて、容量可変用電動機16に供給する電流量を制御する。
【0018】
制御器12に入力される駆動のためのコマンド信号13がピストン4の伸び方向aに対応している場合には、制御器12は電気モータ7に伸び方向aに対応する向きの電流を供給する。電気モータ7は、その向きaに対応する向きに油圧ポンプ1を回転駆動する。油圧ポンプ1の回転駆動により、油圧シリンダ2の油室6に圧油が供給される。この圧油の供給により、圧油が供給される側の油室6の圧力はP1に上昇し、他方の油室5の圧力はP2に降下し、圧油が供給されている限り、P1>P2である。
【0019】
この関係により、ピストン4は矢aの方向に移動し、圧力がP1である側の油室5の流出油は、油圧モータ1の吸入側に配管3を介して還流して戻る。ピストン4がそのコマンドで指定される指定位置に達すると、制御器12は、電気モータ7に対する電流の供給を停止する。この電流の停止により、電気モータの回転が停止し、油圧ポンプ1の作動油の吐出が停止し、ピストン4はコマンド指定位置で停止しその位置が保持される。このように、制御器12−電気モータ7−油圧ポンプ1−油圧シリンダ2のピストン4−位置センサ9−制御器12からなる循環系は、フィードバックピストン位置制御ループを形成している。
【0020】
このような位置制御により、ピストン4の位置が保持されると、位置信号11とコマンド信号13とが一致し又は概ね一致する。このような一致があると、制御器12は、容量可変用動体位置センサ18が出力している容量可変用動体位置信号19に基づいて、容量可変用動体15の位置を制御して油圧ポンプ1の吐出容量を制御するための容量可変用動体位置制御用電流22を容量可変用電動機16に供給する。容量可変用動体位置制御用電流22を受ける油圧ポンプ1は、容量可変用動体15を低吐出容量方向に駆動する。この駆動により、油圧ポンプ1は低吐出化される。
【0021】
このように、制御器12−容量可変用電動機16−容量可変用動体15−位置センサ18−制御器12からなる循環系は、容量可変用動体位置制御ループを形成している。コマンド信号13は、容量可変用動体15の適正な低吐出容量位置を指定する信号を含み、又は、そのような低吐出容量位置は、制御器に記憶された方式又は数表により、又は、圧力P1,P2、モータ7の電流、位置センサ9、容量可変用動体位置センサ18の信号等からあるアルゴリズムによって制御される。このように、容量可変用動体位置制御ループは、容量可変用動体15を低吐出容量位置に保持する制御を実行する。
【0022】
ピストン4に大きい外力Fが矢で示される方向に作用すれば、ピストン4をコマンド指示位置に保持するためには、既述の関係式であるP1>P2をそのまま保持する必要がある。この保持のために必要な差圧力ΔPは、ΔP=P1−P2で表され既述の従来のアクチュエータのΔPに同じである。この差圧力ΔPは、ピストン4をコマンド指示位置に保持するために必要な油圧ポンプ1の負荷差圧力に相当する。この負荷差圧力に相当するポンプ負荷を油圧ポンプ1に保持させるために必要な負荷トルクが、油圧ポンプ1に電気モータ7から与えられる。このような負荷トルクの保持のために、制御器12はその負荷トルクに対応する電流を電気モータ7に供給し続ける。
【0023】
その保持のために必要とされる油圧ポンプ1の負荷トルクは、容量可変用動体15の動作体の回転軸からの有効半径Rと油圧ポンプ1の吐出容量V(/t)の積であるRVに対応する。Rは一定であるので、Vが小さければ、油圧ポンプ1に必要な負荷トルクは小さい。油圧ポンプ1の負荷トルクが小さければ、電気モータ7の負荷トルクは小さくてすむ。従って、制御電流14は少なくてすむ。ピストン4は、大きい外力Fを受けた時から瞬間後にはコマンド指示位置の近傍にあるので、油室6が油圧ポンプ1から低吐出容量の圧油の供給を受けてコマンド指示位置に速やかに保持される。そのコマンド位置にピストン4を保持するために必要な制御電流14は少なくてよい。
【0024】
結果的に、熱対策が軽減され得る電気モータ7はその軽量化・小型化が可能であり、強制冷却機能を備えなくてすむ。更には、外力負荷保持時間の制限を緩和することができる。
【0025】
図2は、本発明による実施の他の形態を示している。油圧シリンダ2の構成は、既述の実施の形態のそれに同じであり、制御器12−電気モータ7−油圧ポンプ1−油圧シリンダ2のピストン4−位置センサ9−制御器12からなる循環系も既述のそれに同じである。
【0026】
油圧ポンプ1は、可変容量型である点で、既述の実施の形態の油圧ポンプ1に同じであるが、本実施の形態の油圧ポンプ1は、両吐出型圧力補償機能を備えた可変容量型である。両吐出型圧力補償機能を備えた点で既述の実施の形態と異なっている。両側の配管3,3の間は、シャトル弁31で繋がっている。油圧ポンプ1の圧力補償機能(図示されず)とシャトル弁31とは、油路32により接続されている。
【0027】
その圧力補償機能は、図3に示されている。図3の横軸は、圧力差ΔPである。規定された圧力差ΔP3より圧力差が増加すると、油圧ポンプ1の圧力補償機能により吐出流量が圧力に応じて減少する。圧力差が規定した圧力ΔP4に達すると、吐出流量は、零になる。ここで、”Δ”は、油圧ポンプ1の吐出側と吸入側の差圧力である。シャトル弁31は、油室5の圧力又は油室6の圧力とのうちの高い方の圧力をパイロット圧力として圧力補償機能の機構に導く。なお、吐出流量−圧力差の関係である勾配は、要求に応じて適正に設定され得る。
【0028】
大きな外力Fに耐えてピストン4の位置を保持するために圧力補償機能が動作して、吐出流量が低減される。圧力補償機能にかかる圧力は、シャトル弁31により両側の油路3,3の圧力のうちの高い方の圧力が油路32を介して提供される。P1>P2である場合、圧力補償機能へ供給される圧力は、P1である。外力 F の存在により、その外力に相当する差圧力ΔP(=P1−P2)が発生した際、圧力補償機能への差圧力がΔP5であれば、油圧ポンプ1の流量−圧力の特性曲線が図3に示されるように、吐出流量は点Aで示されている。点Aの吐出流量は、Qaである。
【0029】
油圧ポンプ1の容量可変用動体である斜板は、吐出量Qaに対応した小さい斜板角位置まで移動する。このように斜板が低斜板角位置に自ら移動し、油圧ポンプ1が吐出する吐出量は低吐出量化され、先の実施の形態と同じく、電気モータ7の低トルク化が実現する。
【0030】
先の実施の形態では、無負荷時にも斜板15を電動機で制御することができて、無負荷時にも油圧ポンプ1の零吐出化が可能であり、負荷の全範囲で省電力化が可能になっている。後の実施の形態では、シリンダ2のピストン4の両側の差圧に基づいて発生する油圧ポンプ1の圧力補償機能の差圧(例示:ΔP5)によって斜板15が動作して低吐出化が実現し、油圧ポンプ1の消費電力が大きくなる高負荷時に適正に省電力化が可能である。なお、圧力補償機能付き油圧ポンプの斜板15を電動化することは本発明から排除されない。
【0031】
【発明の効果】
本発明によるアクチュエータ、及び、アクチュエータの制御方法は、電力消費量の削減が効果的に適正である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるアクチュエータの実施の形態を示す電気的且つ機械的回路図である。
【図2】図2は、本発明によるアクチュエータの実施の他の形態を示す電気的且つ機械的回路図である。
【図3】図3は、圧力差と吐出容量の関係を示すグラフである。
【図4】図4は、公知の位置制御を示す電気的且つ機械的回路図である。
【符号の説明】
1…流体圧ポンプ
2…アクチュエータ
4…第1動作部分
7…電気モータ
9…位置センサ
11…検出位置信号
12…制御器
13…指示位置信号
15…第2動作部分
16…他の電気モータ
18…他の位置センサ
F…外力
Claims (3)
- 循環流体圧回路系と、
第1位置制御系とを含み、
前記循環流体圧回路系は、
流体圧ポンプと、
前記流体圧ポンプとで閉じた流路を形成する流体圧シリンダとを備え、
前記流体圧シリンダは、第1動作部分としてのピストンを備え、前記流体圧ポンプが駆動されることにより前記第1動作部分は移動し、
前記第1位置制御系は、前記流体圧シリンダの前記第1動作部分と、前記第1動作部分の位置を検出する位置センサと、前記流体圧ポンプを駆動する電気モータと、前記電気モータを駆動する制御器とから形成される閉じた制御系であり、
前記制御器は、入力コマンドに応答して前記位置センサにより検出される前記第1動作部分の位置に基づいて前記電気モータに第1電流を供給して前記電気モータを駆動し、前記電気モータは、前記入力コマンドで指定される保持位置に前記第1動作部分が移動するように、前記流体圧ポンプを駆動し、前記第1動作部分が前記保持位置に達したとき、前記制御器は前記電気モータへの前記第1電流の供給を停止し、
前記制御器は、前記第1動作部分を前記保持位置に保持するように前記第1位置センサにより検出される前記第1動作部分の位置に基づいて前記電気モータに第2電流を供給して前記電気モータを駆動し、前記第1動作部分を前記保持位置に保持し、
さらに、前記流体圧ポンプに備わる圧力補償機構を備え、
前記圧力補償機構は、前記流体圧ポンプの吐出側の圧力と吸入側の圧力の高い方の圧力に基づいて前記流体圧ポンプの吐出容量が所定値になるように前記流体圧ポンプに設けられた容量可変動体を駆動し、前記容量可変動体の位置を低吐出方向に駆動する
アクチュエータ。 - 循環流体圧回路系と、
第1位置制御系とを含み、
前記循環流体圧回路系は、
流体圧ポンプと、
前記流体圧ポンプとで閉じた流路を形成する流体圧シリンダとを備え、
前記流体圧シリンダは、第1動作部分としてのピストンを備え、前記流体圧ポンプが駆動されることにより前記第1動作部分は移動し、
前記第1位置制御系は、前記流体圧シリンダの前記第1動作部分と、前記第1動作部分の位置を検出する第1位置センサと、前記流体圧ポンプを駆動する第1電気モータと、前記第1電気モータを駆動する制御器とから形成される閉じた制御系であり、
前記制御器は、入力コマンドに応答して前記第1位置センサにより検出される前記第1動作部分の位置に基づいて前記第1電気モータに第1電流を供給して前記第1電気モータを駆動し、前記第1電気モータは、前記入力コマンドで指定される保持位置に前記第1動作部分が移動するように、前記流体圧ポンプを駆動し、前記第1動作部分が前記保持位置に達したとき、前記制御器は前記第1電気モータへの前記第1電流の供給を停止し、
前記制御器は、前記第1動作部分を前記保持位置に保持するように前記第1位置センサにより検出される前記第1動作部分の位置に基づいて前記第1電気モータに第2電流を供給して前記第1電気モータを駆動し、前記第1動作部分を前記保持位置に保持し、
さらに、第2位置制御系を含み、
前記第2位置制御系は、前記流体圧ポンプに設けられた容量可変動体と、前記容量可変動体を駆動する第2電気モータと、前記容量可変動体の位置を検出する第2位置センサと、前記流体圧ポンプの吐出容量が所定値になるように、前記入力コマンドに応答して前記第2位置センサにより検出される前記容量可変動体の位置に基づいて前記第2電気モータを駆動する前記制御器とから形成される閉じた系であり、前記入力コマンドで指定される前記保持位置と前記第1位置センサにより検出される前記第1動作部分の位置とが概ね一致した時に、前記容量可変動体の位置を低吐出方向に駆動する
アクチュエータ。 - 請求項2において、
前記容量可変動体と前記第2電気モータとの間に減速機が介設されている
アクチュエータ。
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