JP4021000B2 - 編集装置および再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の関連する技術分野】
本発明は、データメモリ媒体に記憶されたビデオデータおよび該ビデオデータに配属されたオーディオデータをノンリニヤに編集するための編集装置であって、該ビデオデータは所属のタイムコードデータを用いてマーキングされておりかつ該編集装置は編集の際編集リストを形成し、該編集リストはそれぞれの編集部分に対して、該編集部分のビデオデータの少なくとも割り当てられている開始および終了タイムコードデータを含んでいる形式のもの並びに編集装置によって作成された編集リストに従ってビデオデータおよびオーディオデータを再生するための再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
メモリ媒体に記憶されているビデオデータおよびオーディオデータを編集する際、これらデータは新たに整理されかつ部分毎に編集部分に取り入れられる。その際ビデオデータはタイムコードを用いて特徴付けられている。タイムコードデータは画像に忠実にビデオデータを特徴付ける。これにより、編集過程に対して、ビデオデータのそれぞれの画像に、別のデータとの混同のおそれが生じることなく精確にアクセスすることができる。編集リストの作成の際、それぞれの編集部分に対して一般に、最初の画像のタイムコード値および最後の画像のタイムコード値、即ち編集部分の始めおよび終わりのタイムコードデータが編集リストにマーキングされる。結果的に、それぞれの編集部分に対する編集リストは、取り入れるべきビデオシーケンスの開始値および終値を指定する。これにより、データメモリ媒体に記憶されているデータを任意の順序でかつ一部だけ編集リストに取り入れることができるようになる。ビデオデータはこのようにして任意に配置換えすることができる。
【0003】
編集リストの再生側の処理の際に、それぞれの編集部分においてそのタイムコードデータにマーキングされているビデオ部分がマーキングされる。場合によっては同様にビデオデータに配属されているオーディオデータも再生される。
【0004】
所謂ノンリニヤな編集の際に、データメモリ媒体は、ランダムなアクセスを可能にし、従ってビデオデータおよび所属のオーディオデータへの大幅に迅速なアクセスが可能であるという特徴を有している。これにより可能である、編集の際の一層迅速なアクセスの他に、とりわけ、編集リストに基づいた所望の順序のデータの再生の際に例えば磁気テープへ一時記憶を行う必要なく、再生を編集リストのデータに相応して遅延なく編集部分の移行部において直接行うことができる、即ちデータをデータメモリ媒体から直接所望の順序で再生することができるという利点を有している。
【0005】
編集リストの編集および/または再生のための公知の装置では、ビデオデータないし該ビデオデータに属するタイムコードデータに対して定められている編集点は同時に、オーディオデータの編集点を定めてる。オーディオデータの時間的な整合は可能ではない。このことは例えば、ビデオデータに伴っているオーディオデータが再生側においてビデオデータに対してリップシンクロに存在すべきでないときに障害となる。
【0006】
【発明が解決すべき課題】
本発明の課題は、オーディオデータおよびビデオデータ間の時間的なずれの調整設定を可能にする編集装置、並びにデータの再生を調整設定可能なずれを以て可能にする再生装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の実施の態様】
この課題は冒頭に述べた形式の編集装置に対して、該編集装置が割り当てられているタイムコードデータに基づいてビデオデータの編集を行い、かつ該編集装置におけるビデオデータの編集の際に、該編集されるビデオデータに属するオーディオデータの、ビデオデータに対して相対的な時間ずれを調整設定可能であり、かつ該編集装置において、前記調整設定された時間ずれに依存して、オーディオデータをビデオデータに対して相対的にずらされて再生することができる分のオーディオデータの標本値の数を計算して、所望の時間ずれが再生側で生じるようにし、かつ前記編集装置は該数を前記編集リストにマーキングするようにしたことによって解決される。
【0008】
本発明の編集装置において、ビデオデータの編集は公知のようにタイムコードデータに基づいて行われる。しかし編集装置において付加的に、それ自体ビデオデータに固定配属されているオーディオデータとこれらビデオデータの間の所望の時間的ずれを調整設定することができる。調整設定された時間的ずれに基づいて、編集装置は、所望の時間的ずれが生じるように、オーディオデータがビデオデータに対して時間的にずらされて再生可能とする数のオーディオデータの標本値を決定する。オーディオデータの数は一方において調整設定された遅延値に依存し、他方において秒当たりにオーディオデータの標本値の数がどのくらいであるかに依存している。
【0009】
オーディオデータのずれに対するこの数は編集リストにマーキングされる。その際これらデータをそれ自体に属しているビデオデータに対して相対的にシフトすべき方向を、数の極性に基づいて指定することができる。
【0010】
再生側において、編集リストにマーキングされているこの数に相応して、オーディオデータの読み出しを、相応に指定された数の標本値だけずらして行うことができる。これにより調整設定されたずれは所望のように実現される。
【0011】
従って、ビデオデータとオーディオデータとの間のそもそも場合により存在する非同期性を取り除くことができる。
【0012】
本発明の実施態様によれば、編集装置に対して、それぞれの編集部分に対する時間ずれは個別に調整設定可能でありかつ前記編集装置はそれぞれの編集部分に対してオーディオデータをビデオデータに対して相対的にずらされて再現することができる分のオーディオデータの標本値の数を個別に計算して、所望の時間ずれがそれぞれの編集部分に対して再生側で生じるようにし、かつ前記編集装置は該数をそれぞれの編集部分に対して個々に前記編集リストにマーキングするようにしている。
【0013】
調整設定された時間的ずれは有利にはそれぞれの編集部分に対して個別に調整設定可能とすることができる。その場合、それぞれの編集部分に対して編集リストに、この時間的ずれないし、オーディオデータをずらして再生すべきである分のオーディオデータの標本値の数がマーキングされる。従ってそれぞれの編集部分に対してオーディオデータを時間的にずらすことも可能である。このことは殊に、編集すべきビデオデータおよびオーディオデータが、場合により異なった時間的ずれが存在しかつ補正されるべきである種々異なった記録シーケンスから組み合わされてなるとき効果的である。
【0014】
上述の課題は、編集装置によって形成された編集リストに従ってビデオデータおよびオーディオデータを再生するための再生装置に対して、該再生装置が、前記編集リストにて指定されているタイムコード値に基づいてそれぞれの編集部分に対するデータメモリ媒体からのビデオデータの読み出しを行いかつ前記再生装置が、データメモリ媒体からのオーディオデータの読み出しを、読み出されたビデオデータに所属するオーディオデータが、前記編集リストにて指定されている、標本値の数だけずらされて行われるように行うようにしたことによって解決される。
【0015】
編集リストの処理の際、再生装置は、ビデオデータに配属されているタイムコード値に基づいて作動するようになっている。即ちビデオデータはタイムコード値に基づいて読み出されかつ再生される。ビデオデータにそれ自体属するオーディオデータはそれぞれの編集部分に対して編集リストにおける編集部分にマーキングされている、標本値の数に相応してずらされて再生される。
【0016】
これにより、再生側において、それぞれの編集部分に対して、ビデオデータに対して相対的にオーディオデータの任意のずれを実現することができる。このことは、データメモリ媒体においてビデオデータおよびオーディオデータ間の対応がそれ自体変化しないままであるにも拘わらず可能である。単に、編集リストの作成およびこのリストに基づいた再生の際にのみ、相応の補正が行われる。
【0017】
別の編集および再生過程に対して、データは変化されないままであるので、場合により別の、作成すべき編集リストに対して別の遅延値が調整設定可能である。
【0018】
本発明の別の実施態様によれば、この再生装置に対して、該再生装置が、前記編集リストにて指定されているタイムコード値に基づいてそれぞれの編集部分に対するデータメモリ媒体からのビデオデータの読み出しを行いかつ前記再生装置が、データメモリ媒体からのオーディオデータの読み出しを、読み出されたビデオデータに所属するオーディオデータが、前記編集リストにて指定されている、標本値の数だけずらされて行われるように行うようになっている。
【0019】
それぞれの編集部分に対する編集リストにおいて、オーディオデータがそれ自体配属しているビデオデータに対してずらされて再生されるべきであるオーディオデータの固有の数が指定されているとき、再生装置はこの数をそれぞれの編集部分に対して別個に評価しかつデータの再生の際にオーディオデータを相応に時間的にずらして制御する。これによりそれぞれの編集部分に対する所望の時間的ずれが個別に調整設定可能でありかつ実現可能である。
【0020】
それぞれの編集部分に対して別個に調整設定可能な、オーディオデータの時間的ずれによって、編集部分間の移行部に場合によりギャップないしノイズが生じる可能性がある。このことを取り除くために、本発明の別の実施態様によれば、編集部分間の移行部におけるトーン信号が抑圧される。
【0021】
【実施例】
次に本発明を図示の実施例につき図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
図1には、データメモリ媒体1が略示されている。このデータメモリ媒体1は、この上に記憶されているビデオデータおよび該ビデオデータに属するオーディオデータへの任意のアクセスを可能にするようなものである。更に、ビデオデータに配属されているタイムコードデータが記憶されている。タイムコードデータを用いて、ビデオデータのそれぞれの画像は個々に特徴付けられている。ランダムアクセスのために、ビデオデータの任意の部分へほんの僅かな時間遅延を以てアクセスすることができる。
【0023】
図1には更に、データメモリ媒体1に記憶されているデータにアクセスすることができる編集装置2が略示されている。編集装置2を用いて、それぞれの編集部分に対してタイムコードデータを含んでいる編集リスト3が作成される。タイムコードデータは編集部分に対して設定されているビデオデータに割り当てられているものである。その際それぞれの編集部分に対する編集リストにおいて、編集部分のビデオシーケンスの第1の画像のタイムコードおよびこのビデオシーケンスの最後の画像のタイムコードがマーキングされている。
【0024】
編集リスト3には更に、有利には、それぞれの編集部分に対して個別に、1つの数値がマーキングされており、該数値の分だけオーディオデータはそれ自体に属するビデオデータに対して相対的にずらされて再生されるべきである。
【0025】
図1に同様に略示されている再生装置4は、編集リスト3のデータに基づいて動作するようになっている。それぞれの編集部分に対して、ビデオデータは編集リスト3にマーキングされているタイムコード値に相応してメモリ媒体1から読み出される。その際アドレス指定は、タイムコードデータに基づいて行われかつビデオデータは再生装置4によって編集リスト3に指定されている順序で出力側にて使用することが可能である。メモリ媒体1がランダムアクセスを可能にしていることによって、直接的な再生を行うことができ、その結果種々の編集部分間の移行でも、時間遅延ないしギャップが生じない。
【0026】
再生装置4はメモリ媒体1から読み出すべきオーディオデータの再生を、ビデオデータにそれ自体属しているオーディオデータが、それぞれの編集部分に対する編集リストにおいて指定されている数の標本値だけずらされて再生されるように制御する。これにより、オーディオデータは、ビデオデータに対して相対的にずらされて再生することができる。
【0027】
図2には、若干の編集部分ないしこれらに属するビデオデータおよびオーディオデータが所属のタイムコードとともに略示されている。
【0028】
図2の略図によれば、4つの編集部分が示されており、その際これらの編集部分にビデオデータブロックV,V,VおよびVが配属されている。ビデオデータはタイムコード値によって識別され、その際例えば第1の編集部分のビデオデータV1はタイムコード値によって01:02:03:14ないし01:04:24:18によって特徴付けられている。従ってこの編集部分には、図1のメモリ媒体に記憶されておりかつこれら2つのタイムコード値間のタイムコード値に割り当てられているビデオデータが属している。相応に、その他の編集部分VないしVに対しても、それぞれ開始および終了タイムコード値が図1の編集リスト3においてマーキングされている。
【0029】
公知の編集および再生装置では、図2にAないしAによって特徴付けられている所属のオーディオデータブロックはビデオデータに対して相対的に、固定的に定められた対応関係で再生されることになる。
【0030】
しかし本発明によれば、オーディオデータの、ビデオデータに対する時間的なずれを設定することができる。図2においてこのことは、時間的なずれ0によって特徴付けられている。即ち図2の例では、オーディオデータはオーディオデータそれ自体が属するビデオデータに対して相対的にこのずれの分だけ時間的に遅延されて再生される。このようなずれは、オーディオデータがビデオデータより相応に早めに再生されるようにして行うこともできる。
【0031】
図2に図示の例において、この時間的なずれ0はすべての編集部分に対して同一である。時間的なずれは、編集リストに指定された、オーディオ標本値の数に相応して、オーディオデータがビデオデータに対して相対的にずらされて図1のデータメモリ媒体1からずらされて読み出されることによって発生される。このデータメモリ媒体はランダムアクセスを可能にするので、基本的に任意のずれを調整設定することができる。
【0032】
図3の略図には、図2の種々の編集部分を有する編集リストが示されている。図2の例とは異なって、図3の例ではそれぞれの編集部分に対して個々の時間ずれ0,0,0および0が調整設定可能である。このことは、図1のデータメモリ媒体1に記憶されているのようなオーディオデータおよびビデオデータ間の場合により存在する非同期性が変動するかまたは記録部分毎に異なっているときは有利である。図3の略図に示されているように、その場合時間ずれはそれぞれの編集部分に対して個別に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】データメモリ媒体と本発明の編集装置および本発明の再生装置との協働を説明する略図である。
【図2】オーディオデータが、ビデオデータに対して相対的に所望の時間ずれだけ遅延されている、種々の編集部分を有する編集リストの一部の略図である。
【図3】それぞれの編集部分に対して別個に調整設定可能な時間ずれを有する、図2の略図である。
【符号の説明】
1 データメモリ媒体、 2 編集装置、 3 編集リスト、 4 再生装置

Claims (5)

  1. データメモリ媒体(1)に記憶されたビデオデータおよび同じく該データメモリ媒体(1)に記憶された該ビデオデータに配属されたオーディオデータをノンリニヤに編集するための編集装置(2)であって、
    該ビデオデータは所属のタイムコードデータを用いてマーキングされており、前記ビデオデータに配属されたオーディオデータはビデオデータと同じタイムコードを有しており、かつ
    前記編集装置(2)は編集の際編集リスト(3)を形成し、該編集リストはそれぞれの編集部分に対して、該編集部分のビデオデータの少なくとも割り当てられている開始および終了タイムコードデータを含んでおり、該編集装置(2)は前記割り当てられているタイムコードデータに基づいてビデオデータの編集を行う
    形式のものにおいて、
    前記編集装置(2)におけるビデオデータの編集の際に、該編集されるビデオデータに属するオーディオデータの、ビデオデータに対して相対的な時間ずれを調整設定可能であり、かつ
    該編集装置(2)において、前記調整設定された時間ずれに依存して、オーディオデータをビデオデータに対して相対的にオフセットを以て再現することができる分のオーディオデータの標本値の数を計算して、所望の時間ずれが再生側で効果的に作用するようにし、かつ
    前記編集装置(2)は該数を前記編集リスト(3)にマーキングする
    ことを特徴とする編集装置。
  2. それぞれの編集部分に対する時間ずれは個別に調整設定可能であり、かつ
    前記編集装置(2)はそれぞれの編集部分に対して、オーディオデータをそれぞれの編集部分におけるビデオデータに対して相対的にオフセットを以て再現することができる分のオーディオデータの標本値の数を個別に計算して、所望の時間ずれが再生側で効果的に作用するようにし、かつ
    前記編集装置(2)は該数をそれぞれの編集部分に対して個々に前記編集リスト(3)にマーキングする
    請求項1記載の編集装置。
  3. 請求項1の編集装置によって形成された編集リストに従ってビデオデータおよびオーディオデータを再生するための再生装置において、
    該再生装置(4)は、前記編集リスト(3)にて指定されているタイムコード値に基づいてそれぞれの編集部分に対するデータメモリ媒体(1)からのビデオおよびオーディオデータの読み出しを行いかつ
    前記再生装置(4)は、データメモリ媒体(1)からのオーディオデータの読み出しを、読み出されたビデオデータに所属するオーディオデータが、前記編集リスト(3)にて指定されている、標本値の数だけオフセットを以て再現されるように行う
    ことを特徴とする再生装置。
  4. 請求項2の編集装置によって形成された編集リストに従ってビデオデータおよびオーディオデータを再生するための再生装置において、
    該再生装置(4)は、前記編集リスト(3)にて指定されているタイムコード値に基づいてそれぞれの編集部分に対するデータメモリ媒体(1)からのビデオおよびオーディオデータの読み出しを行いかつ
    前記再生装置(4)は、データメモリ媒体(1)からのオーディオデータの読み出しを、それぞれの編集部分に対して、読み出されたビデオデータに所属するオーディオデータが、前記編集部分に対して前記編集リスト(3)にて指定されている、標本値の数だけオフセットれるように行う
    ことを特徴とする再生装置。
  5. 編集部分間の移行部におけるオーディオデータの再現は抑圧される
    請求項4記載の再生装置。
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