JP4020461B2 - 給油ノズル - Google Patents

給油ノズル Download PDF

Info

Publication number
JP4020461B2
JP4020461B2 JP21333897A JP21333897A JP4020461B2 JP 4020461 B2 JP4020461 B2 JP 4020461B2 JP 21333897 A JP21333897 A JP 21333897A JP 21333897 A JP21333897 A JP 21333897A JP 4020461 B2 JP4020461 B2 JP 4020461B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
negative pressure
valve
pressure
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21333897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10218299A (ja
Inventor
潤 渡辺
Original Assignee
トキコテクノ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トキコテクノ株式会社 filed Critical トキコテクノ株式会社
Priority to JP21333897A priority Critical patent/JP4020461B2/ja
Publication of JPH10218299A publication Critical patent/JPH10218299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4020461B2 publication Critical patent/JP4020461B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Loading And Unloading Of Fuel Tanks Or Ships (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は給油所等において使用され、流路内を送液される油液のベンチュリ効果によって発生する負圧力によりダイヤフラムを変位させ、ダイヤフラムの変位により自動閉弁動作するよう構成された給油ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
給油所等においては、ガソリンあるいは軽油等の油液を自動車の燃料タンクに給油するための給油装置が設置されている。給油装置は、給油ホースが接続された給油ノズルと、給油ホースに送液するポンプと、給油された流量を計測する流量計等を有する。
【0003】
そして、給油ノズルが自動車の燃料タンクの給油口に挿入されて、給油ノズルの操作レバーが操作され、内蔵された弁が開弁されると、ポンプにより汲み上げられた油液が給油ホース、給油ノズルを介して燃料タンクに供給される。
給油ノズルは、ベンチュリ効果、即ち油液の流速によって負圧を生じさせる負圧発生部を有し、この負圧発生部で生じた負圧によりダイヤフラムを変位させて弁機構を閉弁動作させるようになっている。そのため、満タン給油を行う場合は、給油ノズルのノズルレバーを開弁位置に保持したまま給油を継続させることができる。
【0004】
また、給油ノズルは、燃料タンクに挿入される吐出パイプの先端に給油口の液面を検出するための空気導入口が設けられており、負圧発生部で生じた負圧により空気導入口から空気が吸引される。そして、空気導入口が液面により閉塞されると、空気導入口からの空気吸引が停止するため、ダイヤフラム室の空気が負圧発生部に吸引されてダイヤフラムが係止解除位置に変位して給油ノズルの弁体が閉弁動作する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように油液吐出時に負圧発生部のベンチュリ効果によって発生する負圧力によりダイヤフラムが動作する自動閉弁機構を有する給油ノズルでは、流速に応じた負圧力が発生するため、小流量時にはダイヤフラム室に導入される負圧力が弱くなり、給油口の液面がノズル先端の空気導入口を閉塞して液面を検知しているのにもかかわらずダイヤフラムが係止解除方向に動作しないおそれがあった。
【0006】
そこで、負圧発生部でのベンチュリ効果を高めて小流量時に十分な負圧力を得ようとすると、大流量時に負圧力が大きくなり過ぎて吐出パイプに設けられた細管よりなる空気導入路から負圧発生部に供給される空気量が追いつかなくなる。その場合、液面検知前(満タン給油終了前)にダイヤフラムが動作して自動閉弁してしまうおそれがあった。よって、液面検知前(満タン給油終了前)に給油ノズルが自動閉弁してしまったときは、その都度ノズルレバーを開弁操作して再度給油をやり直さなければならず、面倒な操作が増えるといった問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記問題を解決した給油ノズルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
上記請求項1の発明は、油液が流れる流路を開閉する主弁の弁体を開弁位置に係止する係止部材と、
該流路内を流れる流速によって生じるベンチュリ効果によって負圧を発生させる負圧発生部と、
該負圧発生部から負圧が導入されるダイヤフラム室と、
該ダイヤフラム室に導入された負圧により生じた圧力低下によって前記係止部材を係止解除方向に動作させるダイヤフラムと、
前記ダイヤフラム室に設けられ、前記ダイヤフラムを弁体係止方向に附勢するバネと、
前記ダイヤフラムの動作に基づき前記係止部材が係止解除位置に変位することにより前記開弁位置の弁体に対する係止を解除して前記弁体を閉弁位置に動作させる自動閉弁機構とを有する給油ノズルにおいて、
前記ダイヤフラムを附勢する前記バネのバネ力を前記流路を流れる液圧に応じて変更させるバネ力調整機構を設け、
前記バネ力調整機構は、
前記バネを介して前記ダイヤフラムを押圧するように設けられ、前記ダイヤフラムに対して近接または離間する方向に移動して前記バネ力を調整するピストンと、
前記ダイヤフラム室とは別に形成され、前記ピストンに前記主弁よりも上流の油液の液圧を作用させる液圧室と、
前記ピストンに対して係止解除方向に前記主弁より上流の液圧を作用させるように、前記液圧室に前記主弁より上流の油液の液圧を供給する液圧供給通路と、を備えており、
前記負圧発生部における負圧力が低下するのにつれて前記主弁より上流の油液の液圧が増圧されることにより、前記ピストンを係止解除方向に変位させて前記ダイヤフラムに作用する前記バネ力を弱めることを特徴とするものである。
【0009】
従って、上記請求項1によれば、負圧発生部における負圧力が低下するのにつれて主弁より上流の油液の液圧が増圧されることにより、ピストンを係止解除方向に変位させてダイヤフラムに作用するバネ力を弱めるため、負圧力が流速によって変化しても液面検知時にダイヤフラムを動作させて自動閉弁による満タン給油を行うことができる。また、給油時の吐出量が多いときはバネ力を強くして給油途中のダイヤフラムの動作を抑制し、給油時の吐出量が少ないときはバネ力を弱くして液面検知時(満タン給油終了時)にダイヤフラムが確実に動作して自動閉弁させることができる。
【0010】
また、請求項2の発明は、油液が流れる流路を開閉する主弁の弁体を開弁位置に係止する係止部材と、
該流路内を流れる流速によって生じるベンチュリ効果によって負圧を発生させる負圧発生部と、
該負圧発生部から負圧が導入されるダイヤフラム室と、
該ダイヤフラム室に導入された負圧により生じた圧力低下によって前記係止部材を係止解除方向に動作させるダイヤフラムと、
前記ダイヤフラム室に設けられ、前記ダイヤフラムを弁体係止方向に附勢するバネと、
前記ダイヤフラムの動作に基づき前記係止部材が係止解除位置に変位することにより前記開弁位置の弁体に対する係止を解除して前記弁体を閉弁位置に動作させる自動閉弁機構とを有する給油ノズルにおいて、
前記ダイヤフラムを附勢する前記バネのバネ力を前記流路を流れる液圧に応じて変更させるバネ力調整機構を設け、
前記バネ力調整機構は、
前記バネを介して前記ダイヤフラムを押圧するように設けられ、前記ダイヤフラムに対して近接または離間する方向に移動して前記バネ力を調整するピストンと、
前記ダイヤフラム室とは別に形成され、前記ピストンに前記主弁よりも下流の油液の液圧を作用させる液圧室と、
前記ピストンに対して係止方向に前記主弁より下流の液圧を作用させるように、前記液圧室に当該主弁より下流の油液の液圧を供給する液圧供給通路と、を備えており、
前記負圧発生部における負圧力が低下するのにつれて前記主弁より下流の油液の液圧が減圧されることにより、前記ピストンを係止解除方向に変位させて前記ダイヤフラムに作用する前記バネ力を弱めることを特徴とするものである。
【0011】
従って、上記請求項2によれば、負圧発生部における負圧力が低下するのにつれて主弁より下流の油液の液圧が減圧されることにより、ピストンを係止解除方向に変位させてダイヤフラムに作用するバネ力を弱めるため、負圧力が流速によって変化しても液面検知時にダイヤフラムを動作させて自動閉弁による満タン給油を行うことができる。また、給油時の吐出量が多いときはバネ力を強くして給油途中のダイヤフラムの動作を抑制し、給油時の吐出量が少ないときはバネ力を弱くして液面検知時(満タン給油終了時)にダイヤフラムが確実に動作して自動閉弁させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明になる給油ノズルの第1実施例の縦断面図、図2は第1実施例の給油ノズルの横断面図、図3は第1実施例の弁機構が全開されたときの状態を示す縦断面図、図4は弁機構が全開されたときの状態を示す横断面図である。
【0014】
給油ノズル11は、操作レバー12と、ノズル本体13とを有する。ノズル本体13の先端側開口14には、主弁の弁座部材15と、吐出パイプ16が接続されるパイプ接続部材17とが挿入されナット18の締め付けにより両部材が保持されるとともに、弁座部材15及びパイプ接続部材17内に形成された油通路19と油流路19内に負圧発生部20及び主弁体21とからなる弁機構23を有している。
【0015】
負圧発生部20は弁座部材15の内部に設けられており、油流路19のテーパ状の内壁に開口する通路24と、給油時内壁より離間し通路24を開き、給油停止時コイルバネ25の押圧力により内壁に当接するとともに通路24の開口部分を閉塞する弁体27とよりなる。
弁体27は上記内壁に当接して油流路19を閉じるテーパ状の当接部28と、当接部28より下流側に延在しパイプ接続部材17内に穿設された中央孔30に挿入された弁軸31とよりなる。また、パイプ接続部材17内に穿設された下流側の中央孔29には吐出パイプ16の先端に設けられた空気導入孔32に連通する吸引管33が接続されている。
【0016】
空気導入孔32は、満タン給油時に液面検知部として機能するものであり、負圧発生部20で発生した負圧により空気を吸引する。そして、空気導入孔32から吸引した空気は、吸引管33を通過して中央孔29に連通された通路34に至り、弁座部材15及びパイプ接続部材17の外周に形成された環状通路35に供給される。尚、この環状通路35には、油流路19に連通された通路24の他端が連通されている。
【0017】
給油ノズル11の操作レバー12がC方向に操作されて弁機構23が弁開すると、図3及び図4に示すように弁体27は流体圧力によりA方向に押圧されて開弁して給油が開始される。これにより、油液は油流路19を通過して吐出パイプ16へ吐出される。
その際、負圧発生部20においては、ベンチュリ効果、即ち油液の流速に応じた負圧が発生し、油流路19の内壁に開口する通路24内の空気が油流路19内に吸引される。また、給油停止時には、弁機構23が閉弁し、且つ弁体27が油流路19を閉塞するため、負圧が消滅し、通路24からの空気吸引も停止する。
【0018】
操作レバー12は、基端部がノズル本体13の下面側に突出した支持部36の軸37により回動自在に支承されることにより、自由端状に延びる他端側の操作端がC,D方向に回動可能、かつE,F方向の横方向に揺動可能になっている。ノズル本体13の軸38に軸着された連動レバー39は、一端39aが操作レバー12に当接し,他端39bが弁機構23を開閉駆動する弁軸40の係合孔40aに係合している。
【0019】
また、弁軸40は後述するように前側シャフト41と前側シャフト41に摺動自在に嵌合する後側シャフト42とよりなり、ノズル本体13内に設けられた軸受部43によりA,B方向に摺動自在に軸支され、且つコイルバネ44,45のバネ力により主弁体21を弁座部材15に押圧している。そして、操作レバー12は操作端が把持されると、連動レバー39が時計方向に回動し(図5参照)、主弁体21と一体な前側シャフト41及び後側シャフト42を開弁方向(B方向)に変位させるようになっている。
【0020】
48はレバーガードで、操作レバー12を囲むようにノズル本体13の下面側に取付けられている。レバーガード48は略L字状に形成され、両端側がノズル本体13に固着された帯枠部48aと、断面略U字状に形成され、帯枠部48aの前側を囲むようにしてノズル本体13の下面側に固着された板枠部48bの2部材からなる。帯枠部48aの後側には、操作レバー12を所定の回動位置に係止することによって弁機構23を開弁状態に保持する係止部49が設けられている。
【0021】
給油を行う場合には、吐出パイプ16を燃料タンクの給油口(図示せず)に挿入して操作レバー13をC方向に開弁操作する。そして、操作レバー13の開弁操作により、連動レバー39が時計方向に回動し、図3及び図4に示すように弁軸40がB方向に摺動すると共に、主弁体21が弁座部材15から離間して弁機構23が開弁する。
【0022】
これにより、給油ホース(図示せず)を介して給油ノズル11に送液された油液は、油流路19を通過して吐出パイプ16より燃料タンクの給油口に給油される。操作レバー13の操作端が全開位置で係止部49に係止されると、主弁体21が全開位置に保持される。
吐出パイプ16内に挿通された吸引管33は、給油時はノズル本体13内の上記パイプ接続部材17内に形成された中央孔29及び通路34,35を介して弁機構23の下流側に設けられた負圧発生部20と連通されている。
【0023】
弁機構23が開弁動作して油液が油流路19から吐出パイプ16内の油流路16a内に流れると、油液の流出に伴って負圧発生部20のベンチュリ効果により負圧が発生し、通路24内の空気が油流路19へ吸引される。
また、操作レバー13の操作端が半開位置で係止部49に係止されると、図5に示されるように主弁体21が半開位置に保持される。
【0024】
図2において、51は満タン給油時の液面検知により閉弁動作する自動閉弁機構である。この自動閉弁機構51は、通路52が連通されたダイヤフラム室53と、ダイヤフラム室53に装架されたダイヤフラム54と、ダイヤフラム54の中心部に連結され前側シャフト41の凹部41a及び後側シャフト42の切欠42aに係合する係合部材55と、ダイヤフラム室53内をE,F方向に摺動可能に設けられたピストン56と、ピストン56とダイヤフラム54との間に介在する第1のコイルバネ57と、ノズル本体13の側面開口58を閉塞する蓋59とピストン56との間に介在する第2のコイルバネ60と、ダイヤフラム室53の外側に環状に形成された液圧室61とよりなる。
【0025】
ダイヤフラム54は、外側周縁部がダイヤフラム室53の内壁に形成されたスリットに嵌合固定され、ダイヤフラム室53の圧力変化に応じて中心部分がE,F方向に変位する。
ダイヤフラム室53は、通路52及び35,24を介して負圧発生部20の油流路19に連通されていると共に、通路52及び35,34を介して吸引管33に連通されている。給油時は、負圧発生部20で発生した負圧が通路24,35,34を介して吸引管33に導入されており、吐出パイプ16の先端に設けられた空気導入孔32から吸引された空気が吸引管33及び通路34,35,24に供給されている。
【0026】
そのため、ダイヤフラム室53の圧力は、給油中一定であり、空気導入孔32が液面により閉塞されて吸引管33からの空気供給が停止されるまで変化しない。このとき、ダイヤフラム室53に設けられたダイヤフラム54は、第1のコイルバネ57のバネ力によりF方向に附勢されており、係合部材55のピン55aを前側シャフト41の凹部41a及び後側シャフト42の切欠42aに係合させる弁軸係止位置に保持している。
【0027】
さらに、後側シャフト42は、操作レバー12の開弁操作によりB方向に変位した開弁位置に係止されており、前側シャフト41は係合部材55のピン55aを介して後側シャフト42に係止されている。
ここで、吐出パイプ16の空気導入孔32が液面により閉塞されると、空気導入孔32からの空気吸引が遮断されて液面検知が行われる。すなわち、吸引管33から負圧発生部20への空気供給が停止されると共に、通路52を介してダイヤフラム室53の空気が負圧発生部20へ吸引される。
【0028】
その結果、ダイヤフラム室53の空気圧が減圧され、ダイヤフラム54の中心部が第1のコイルバネ57のバネ力に抗してE方向に変位する。これにより、ダイヤフラム54に設けられた係合部材55のピン55aが後側シャフト42の切欠42aから離間して前側シャフト41の係止を解除する。そして、前側シャフト41はコイルバネ44のバネ力によりA方向に閉弁動作して主弁体21を弁座部材15に当接させる。これで、油通路19は、主弁体21により遮断されて油液の供給が停止される。
【0029】
本実施例では、ピストン56が液圧室61の液圧に応じてE,F方向に変位することにより第1のコイルバネ57のバネ力を変更することができるようになっている。液圧室61には、ノズル本体13の後部に形成された圧力室62の圧力を供給するための通路63が連通されている。また、圧力室62には、ノズル本体13の給油ホース接続部64からの油液が直接流入しているため、液圧室61の圧力Paは常に給油ホースから送液された1次圧力に保たれる。
【0030】
ピストン56は、ダイヤフラム室53に嵌合されたバネ受け部56aと、ダイヤフラム室53の外側に形成された液圧室61に嵌合された受圧部56bとを有する。バネ受け部56aの外周には、ダイヤフラム室53の内壁との間をシールするOリング65が装着され、受圧部56bの外周には、液圧室61の内壁との間をシールするOリング66が装着されている。そして、ピストン56は、バネ受け部56aの下面に第1のコイルバネ57が当接する環状溝56cを有し、バネ受け部56aの上面に第2のコイルバネ60が当接する環状溝56dを有する。
【0031】
従って、ピストン56は、第1のコイルバネ57のバネ力と、第2のコイルバネ60のバネ力と、液圧室61の圧力Paとが釣り合う位置に変位する。よって、給油ノズル11に供給された油液の圧力変化により液圧室61の圧力Paが変動すると、第1のコイルバネ57のバネ力も変化する。
例えば、図3、図4に示すように操作レバー12の開弁操作により主弁体21が全開位置に変位すると、閉弁時よりも負圧発生部20を流れる流量が増大して圧力室62の圧力が低下する。そのため、液圧室61の圧力Paも下がるため、ピストン56は、F方向に変位して第1のコイルバネ57をより圧縮する方向に押圧して第1のコイルバネ57のバネ力を強くする。
【0032】
一方、負圧発生部20では、流速が高まると共に負圧力が増大する。しかしながら、全開時はピストン56の変位により第1のコイルバネ57のバネ力が強く設定されているので、給油中に空気導入孔32からの空気供給が負圧力の増大に追いつかなくなって、負圧の一部がダイヤフラム室53に導入されてもダイヤフラム54が第1のコイルバネ57のバネ力により弁軸係止位置に保持され、弁軸40の係止解除が防止される。
【0033】
従って、上記のように構成された自動閉弁機構51では、大流量で給油する場合、液圧室61の圧力低下によりピストン56が第1のコイルバネ57のバネ力を強めるように変位するため、給油中に負圧発生部20で生じる負圧の一部がダイヤフラム室53に導入されてもダイヤフラム54が係止解除動作せず、給油途中で誤動作することを防止できる。
【0034】
そして、空気導入孔32が液面により閉塞されたとき、図6に示すように空気導入孔32からの空気供給が停止されて負圧発生部20で生じた負圧が全てダイヤフラム室53に導入されるため、ダイヤフラム54は係止解除方向(E方向)に変位して前側シャフト41の係止を解除する。これにより、主弁体21は閉弁方向に変位して弁座部材15に当接して閉弁する。
【0035】
図5は第1実施例の弁機構が半開されたときの状態を示す横断面図である。
また、図5に示すように、主弁体21が半開位置に操作されると、全開時よりも負圧発生部20を流れる流量が減少して圧力室62の圧力が増大する。そのため、液圧室61の圧力Paも上昇するため、ピストン56は、E方向に変位して第1のコイルバネ57のバネ力を弱くする。
【0036】
図6は第1実施例の弁機構が自動閉弁されたときの状態を示す横断面図である。
一方、負圧発生部20では、弁機構23の弁開度が絞られて流速が低下すると共に負圧力が減少する。しかしながら、ピストン56の変位により第1のコイルバネ57のバネ力が弱く設定されているので、空気導入孔32が液面に閉塞されて満タン検知されたとき、図6に示すようにダイヤフラム室53に導入された負圧力が弱くてもダイヤフラム54を第1のコイルバネ57のバネ力に抗して係止解除動作させて主弁体21を閉弁動作させることができる。
【0037】
従って、上記構成とされた自動閉弁機構51では、微小流量で給油する場合、液圧室61の圧力上昇によりピストン56が第1のコイルバネ57のバネ力を弱めるように変位するため、負圧発生部20で生じる負圧が小さい微小流量で給油しているときに空気導入孔32が液面に閉塞されてもダイヤフラム54を係止解除動作させて自動閉弁させることができる。このように、負圧発生部20で生じる負圧力が変動しても給油ノズル11に供給された液圧に応じて第1のコイルバネ57のバネ力を調整してダイヤフラム54の誤動作を防止できるので、満タン検知時のみ自動閉弁させることができる。
【0038】
図7は本発明になる給油ノズルの第2実施例の縦断面図、図8は第2実施例の給油ノズルの横断面図、図9は第2実施例の弁機構が全開されたときの状態を示す縦断面図、図10は第2実施例の弁機構が全開されたときの状態を示す横断面図、図11は弁機構が半開されたときの状態を示す横断面図、図12は弁機構が閉弁されたときの状態を示す横断面図である。尚、第2実施例の各図において、上記第1実施例と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0039】
給油ノズル70は、満タン給油時の液面検知により閉弁動作する自動閉弁機構71を有する。この自動閉弁機構71は、ダイヤフラム室53と、ダイヤフラム54と、ダイヤフラム54の中心部に設けられた係合部材55と、ダイヤフラム室53内をE,F方向に摺動可能に設けられたピストン72と、ピストン72とダイヤフラム54との間に介在するコイルバネ57と、蓋59とピストン72との間に形成された液圧室73とよりなる。
【0040】
本実施例では、ピストン72が液圧室73の液圧に応じてE,F方向に変位することによりコイルバネ57のバネ力を変更することができるようになっている。尚、本実施例の構成では、ピストン72が液圧室73の液圧によりF方向に押圧されるため、第1実施例のようにピストン72と蓋59との間にコイルバネを設ける必要がなく、その分構成が簡略化されている。
【0041】
液圧室73には、弁座部材15に設けられた通路74、弁座部材15の外周に設けられた環状通路75及びノズル本体13に設けられた通路76を介して弁座部材15内の油通路77を流れる油液が導入される。通路74は、弁体27と主弁体21との間で油通路77に開口するように半径方向に延在形成されており、弁機構23の下流側の2次圧力を液圧室73に供給する。そのため、液圧室73の圧力Pbは、給油時のみ油通路77を流れる油液の2次圧力に保たれる。
【0042】
ピストン72は、上面72aが液圧室73の圧力Pbを受ける受圧面となり、下面凹部72bがコイルバネ57が当接するバネ受けとなる。そして、上面72aの外周には、蓋59に当接しても液圧室73が残るように環状段部72cが形成されている。また、ピストン72の外周には、ダイヤフラム室53の内壁との間をシールするOリング78が装着されている。
【0043】
従って、ピストン72は、コイルバネ57のバネ力と、液圧室73の圧力Pbとが釣り合う位置に変位する。よって、非給油時は、液圧室73に圧力Pbが導入されていないため、ピストン72はコイルバネ57のバネ力によりE方向に押圧されて上面72aが蓋59に当接している。そして、弁座部材15内の油通路77を流れる油液の圧力変化により液圧室73の圧力Pbが変動すると、ピストン72が変位してコイルバネ57のバネ力も変化する。
【0044】
例えば、図9、図10に示すように操作レバー12の開弁操作により主弁体21が全開位置に変位すると、弁座部材15内の油通路77を流れる油液の流量が増大して油通路77内の液圧が増大するので、閉弁時よりも液圧室73の圧力Pbが上昇する。そのため、ピストン72は、F方向に変位してコイルバネ57をより圧縮する方向に押圧してコイルバネ57のバネ力を強くする。
【0045】
一方、負圧発生部20では、流速が高まると共に負圧力が増大する。しかしながら、ピストン72の変位によりコイルバネ57のバネ力が強く設定されているので、給油中に空気導入孔32からの空気供給が負圧力の増大に追いつかなくなってもダイヤフラム54がコイルバネ57のバネ力により弁軸係止位置に保持され、弁軸40の係止解除が防止される。
【0046】
従って、上記のように構成された自動閉弁機構71では、大流量で給油する場合、液圧室73の圧力上昇によりピストン72がコイルバネ57のバネ力を強めるように変位するため、給油中に負圧発生部20で生じる負圧の一部がダイヤフラム室53に導入されてもダイヤフラム54が係止解除動作せず、給油途中で誤動作することを防止できる。
【0047】
そして、空気導入孔32が液面により閉塞されたとき、図12に示すように空気導入孔32からの空気供給が停止されて負圧発生部20で生じた負圧が全てダイヤフラム室53に導入されるため、ダイヤフラム54は係止解除方向(E方向)に変位して前側シャフト41の係止を解除する。これにより、主弁体21は閉弁方向に変位して弁座部材15に当接して閉弁する。
【0048】
また、図11に示すように、主弁体21が半開位置に操作されると、全開時よりも弁座部材15内の油通路77を流れる油液の流量が減少して液圧室73の圧力Pbが低下する。そのため、ピストン72は、E方向に変位してコイルバネ57のバネ力を弱くする。
一方、負圧発生部20では、弁機構23の弁開度が絞られて流速が低下すると共に負圧力が減少する。しかしながら、ピストン72の変位によりコイルバネ57のバネ力が弱く設定されているので、空気導入孔32が液面に閉塞されて満タン検知されたとき、図12に示すようにダイヤフラム室53に導入された負圧力が弱くてもダイヤフラム54をコイルバネ57のバネ力に抗して係止解除動作させて主弁体21を閉弁動作させることができる。
【0049】
従って、上記構成とされた自動閉弁機構71では、微小流量で給油する場合、液圧室73の圧力上昇によりピストン72がコイルバネ57のバネ力を弱めるように変位するため、負圧発生部20で生じる負圧が小さい微小流量で給油しているときに空気導入孔32が液面に閉塞されてもダイヤフラム54を係止解除動作させて自動閉弁させることができる。このように、負圧発生部20で生じる負圧力が変動しても油通路77に供給された液圧に応じてコイルバネ57のバネ力を調整してダイヤフラム54の誤動作を防止できるので、満タン検知時のみ自動閉弁させることができる。
【0050】
図13は本発明になる給油ノズルの第3実施例の横断面図、図14は第3実施例の弁機構が全開操作されたときの状態を示す横断面図、図15は第3実施例の弁機構が半開操作されたときの状態を示す横断面図、図16は第3実施例の弁機構が閉弁操作されたときの状態を示す横断面図である。尚、第3実施例の各図において、上記第1実施例及び第2実施例と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0051】
給油ノズル80は、満タン給油時の液面検知により閉弁動作する自動閉弁機構81を有する。この自動閉弁機構81は、ダイヤフラム室53と、ダイヤフラム54と、ダイヤフラム54の中心部に設けられた係合部材55と、ダイヤフラム室53内をE,F方向に摺動可能に設けられたピストン82と、ピストン82とダイヤフラム54との間に介在するコイルバネ57と、ダイヤフラム室53の外側に環状に形成された第1液圧室61と、蓋59とピストン82との間に形成された第2液圧室73とより構成されている。
【0052】
本実施例では、ピストン82が第1液圧室61の圧力Paと第2液圧室73の圧力Pbとの圧力差によりE方向あるいはF方向に変位することによりコイルバネ57のバネ力を変更することができるようになっている。
第1液圧室61には、ノズル本体13の後部に形成された圧力室62の圧力を供給するための通路63が連通されている。また、圧力室62には、ノズル本体13の給油ホース接続部64からの油液が直接流入しているため、液圧室61の圧力Paは常に給油ホースから送液された1次圧力に保たれる。
【0053】
第2液圧室73には、弁座部材15に設けられた通路74、弁座部材15の外周に設けられた環状通路75及びノズル本体13に設けられた通路76を介して弁座部材15内の油通路77を流れる油液が導入される。そのため、液圧室73の圧力Pbは、給油時のみ油通路77を流れる油液の2次圧力に保たれ、非給油時は大気圧となる。
【0054】
ピストン82は、ダイヤフラム室53に嵌合されたバネ受け部82aと、ダイヤフラム室53の外側に形成された第1液圧室61に嵌合された受圧部82bとを有する。また、ピストン82は、上面82cが第2液圧室73の圧力Pbを受ける受圧面となり、下面凹部82dがコイルバネ57が当接するバネ受けとなる。
【0055】
そして、上面82aの外周には、蓋59に当接しても第2液圧室73が残るように環状段部82eが形成されている。従って、環状段部82eも第2液圧室73の圧力Pbを受ける受圧面となる。
尚、本実施例において、ピストン82は、第1液圧室61の受圧面積より第2液圧室73の受圧面積の方が大きく設定されている。これは、第2液圧室73の圧力Pbが第1液圧室61の圧力Paより小さいからである。従って、第1液圧室61の受圧面積と第2液圧室73の受圧面積との面積比は、ポンプによる吐出される1次圧力と弁座部材15から吐出される2次圧力との関係から適宜設定される。
【0056】
また、バネ受け部82aの外周には、ダイヤフラム室53の内壁との間をシールするOリング65が装着され、受圧部82bの外周には、第1液圧室61の内壁との間をシールするOリング66が装着されている。
ピストン82は、コイルバネ57のバネ力と、第1液圧室61の圧力Paと、第2液圧室73の圧力Pbとが釣り合う位置に変位する。よって、油液の圧力変化により第1液圧室61の圧力Paあるいは第2液圧室73の圧力Pbが変動すると、コイルバネ57のバネ力も変化する。
【0057】
非給油時は、第2液圧室73に圧力Pbが導入されていないため、ピストン82はコイルバネ57のバネ力によりE方向に押圧されて上面が蓋59に当接している。そして、弁座部材15内の油通路77を流れる油液の圧力変化により第2液圧室73の圧力Pbが上昇すると、ピストン82がE方向に変位してコイルバネ57のバネ力を強くする。
【0058】
例えば、図14に示すように操作レバー12の開弁操作により主弁体21が全開位置に変位すると、閉弁時よりも負圧発生部20を流れる流量が増大して第1液圧室61の圧力Paが低下する。一方、主弁体21が全開位置に変位すると共に、弁座部材15内の油通路77を流れる油液の液圧が増大して閉弁時よりも第2液圧室73の圧力Pbが上昇する。そのため、ピストン82は、第1液圧室61と第2液圧室73との圧力差によりF方向に変位する。よって、コイルバネ57はF方向に変位するピストン82に圧縮されてバネ力が強くなる。
【0059】
負圧発生部20においては、流速が高まると共に負圧力が増大する。しかしながら、ピストン82の変位によりコイルバネ57のバネ力が強く設定されているので、給油中に空気導入孔32からの空気供給が負圧力の増大に追いつかなくなってもダイヤフラム54がコイルバネ57のバネ力により弁軸係止位置に保持され、弁軸40の係止解除が防止される。
【0060】
従って、上記のように構成された自動閉弁機構81では、大流量で給油する場合、第1液圧室61の圧力低下及び第2液圧室73の圧力上昇によりピストン82がコイルバネ57のバネ力を強めるように変位するため、給油中に負圧発生部20で生じる負圧の一部がダイヤフラム室53に導入されてもダイヤフラム54が係止解除動作せず、給油途中で誤動作することを防止できる。
【0061】
また、図15に示すように、主弁体21が半開位置に操作されると、全開時よりも負圧発生部20を流れる流量が減少して第1液圧室61の圧力Paが増大すると共に、弁座部材15内の油通路77を流れる油液の液圧が減少して第2液圧室73の圧力Pbが低下する。そのため、ピストン82は、E方向に変位してコイルバネ57のバネ力を弱くする。
【0062】
一方、負圧発生部20では、弁機構23の弁開度が絞られて流速が低下すると共に負圧力が減少する。しかしながら、ピストン82の変位によりコイルバネ57のバネ力が弱く設定されているので、空気導入孔32が液面に閉塞されて満タン検知されたとき、図16に示すようにダイヤフラム室53に導入された負圧力が弱くてもダイヤフラム54をコイルバネ57のバネ力に抗して係止解除動作させて主弁体21を閉弁動作させることができる。
【0063】
従って、上記構成とされた自動閉弁機構81では、微小流量で給油する場合、第1液圧室61の圧力増大及び第2液圧室73の圧力低下によりピストン82がコイルバネ57のバネ力を弱めるように変位するため、負圧発生部20で生じる負圧が小さい微小流量で給油しているときに空気導入孔32が液面に閉塞されてもダイヤフラム54を係止解除動作させて自動閉弁させることができる。このように、負圧発生部20で生じる負圧力が変動しても供給された液圧に応じてコイルバネ57のバネ力を調整してダイヤフラム54の誤動作を防止できるので、満タン検知時のみ自動閉弁させることができる。
【0064】
図17は本発明になる給油ノズルの第4実施例の横断面図、図18は第4実施例の弁機構が全閉された状態を示す縦断面図、図19は第4実施例の弁機構が全開操作されたときの状態を示す横断面図、図20は第4実施例の弁機構が全開操作されたときの状態を示す縦断面図である。
尚、第4実施例の各図において、上記各実施例と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0065】
第4実施例の給油ノズル90は、グリップ91の前方にノズルレバー92を有するピストル型であり、弁機構23を開閉駆動する弁軸40の係合孔40aに挿通されたノズルレバー92をC方向に回動操作させることにより給油が開始される。ノズルレバー92は、ピストルの引金と同じ形状に形成されており、上端が軸93により回動自在に支持され、下端が円弧状に湾曲された湾曲部92aとなっている。
【0066】
また、弁軸40の係合孔40aに挿通されたノズルレバー92の中間部分には、係合孔40aの内壁に当接する当接部92bが設けられている。この当接部92bは、ノズルレバー92が開弁方向(C方向)に回動操作されても係合孔40aの内壁を開弁方向(B方向)に押圧するように半円形状に突出している。
従って、給油操作を行う際は、給油ノズル90のグリップ91を把持してノズルレバー92の湾曲部92aをC方向に引くと弁軸40がB方向に摺動して弁機構23の主弁体21が弁座部材15から離間して開弁する。これにより、給油が開始される。また、ノズルレバー92の下端がレバーガード94の掛止部94aに掛止されると、弁軸40及び主弁体21が全開位置に係止されて満タン給油が行われる。
【0067】
パイプ接続部材17の内部には、一端が吸引管33が接続された中央孔29に連通され、他端がパイプ接続部材17の外周に形成された環状通路35に連通された通路95が弁体27の弁軸31が挿入された中央孔30と交差するようにクランク状に形成されている。この通路95は、主弁体21の開弁動作により油液が吐出パイプ16から吐出されると共に、負圧発生部20で生じる負圧により空気導入孔32から吸引された空気が導入されている。
【0068】
そして、通路95を通過した空気は、環状通路35及び通路24を介して負圧発生部20に供給される。そのため、通路52を介して連通されたダイヤフラム室53の空気が負圧発生部20に吸引されず、ダイヤフラム54がコイルバネ57に附勢された位置に保持されている。すなわち、弁軸40の前側シャフト41と後側シャフト42とが係合部材55のピン55aにより連結されており、主弁体21が弁座部材15から離間した開弁位置に係止されている。
【0069】
通路95と交差する中央孔30に挿入された弁体27の弁軸31には、くびれ部96が設けられている。このくびれ部96は、弁軸31の端部近傍に設けられ、油液の液圧に伴う弁体27の摺動動作と共に通路95内に出入りして通路95を流れる空気の流量を調整することができる。
図19及び図20に示すように、弁機構23の主弁体21が全開して油液の吐出量が多い場合、負圧発生部20における負圧も最大となり、空気吸引量も最大となる。このとき、弁座部材15の下流に設けられた弁体27は、油液の液圧を受けてA方向に変位する。そして、弁体27の弁軸31に設けられたくびれ部96が通路95内に移動する。
【0070】
弁体27がA方向に変位する前は、弁軸31の端部が通路95の流路面積を絞っており、弁体27がA方向に変位すると共に、弁軸31のくびれ部96が通路95を開放する。そのため、弁体27がA方向に変位することにより、空気導入孔32から吸引された空気の流量が増大し、負圧発生部20における負圧の増大に対応することができる。
【0071】
図21は第4実施例の弁機構が半開操作されたときの状態を示す横断面図、図22は第4実施例の弁機構が閉弁操作されたときの状態を示す縦断面図、図23は第4実施例の弁機構が半開操作されたときの状態を示す横断面図、図24は第4実施例の弁機構が閉弁操作されたときの状態を示す縦断面図である。
図21及び図22に示すように、ノズルレバー92の下端がレバーガード94の掛止部94bに掛止されると、弁軸40及び主弁体21が半開位置に係止されて微小流量による給油が行われる。このように、弁機構23の主弁体21が半開状態に変位して油液の吐出量が減少した場合、負圧発生部20における負圧も減少し、空気導入孔32からの空気吸引量も減少する。
【0072】
このとき、弁座部材15の下流に設けられた弁体27は、油液の液圧の低下と共に全開時よりもB方向に変位する。これにより、弁体27の弁軸31に設けられたくびれ部96が通路95から抜け出すと共に、弁軸31の端部が通路95内に移動する。
このように、弁体27がB方向に変位すると共に、弁軸31の端部が通路95の流路面積を絞るため、空気導入孔32から吸引された空気の流量が減少し、負圧発生部20における負圧の減少に対応することができる。
【0073】
従って、弁機構23の主弁体21を半開位置に変位させて微小流量で給油する場合、負圧発生部20で生じる負圧も低下する。しかしながら、本実施例では、弁軸31が空気導入孔32から吸引されて通路95を通過する空気吸引量を絞るため、空気導入孔32からの空気供給量が過剰となることを防止でき、ダイヤフラム54が満タン前に動作することが防止される。
【0074】
そのため、主弁体21が半開位置に操作されて負圧発生部20で生じる負圧の小さい微小流量で給油しているときに、空気導入孔32が液面に閉塞されたときのみ負圧発生部20からの負圧がダイヤフラム室53に導入される。そのため、図23及び図24に示すように、空気導入孔32が液面に閉塞されて満タン検知されると、ダイヤフラム54が係合部材55のピン55aを弁軸40から離間させ前側シャフト41と後側シャフト42との連結を解除して、前側シャフト41と共に主弁体21を弁座部材15に当接させる閉弁位置移動させる。
【0075】
このように、負圧発生部20で生じる負圧力が変動しても供給された液圧に応じて弁体27の弁軸31が通路95の流路面積を調整して空気導入孔32から吸引される空気供給量を調整するため、ダイヤフラム54に作用する負圧が自動的に調整されて微小流量で給油する際にダイヤフラム54が誤動作することを防止できる。よって、主弁体21が全開位置に操作された場合でも、あるいは主弁体21が半開位置に操作されて微小流量で給油する場合でも、満タン検知時のみ自動閉弁させることができる。
【0076】
尚、上記実施例では、ダイヤフラムを有する自動閉弁機構がノズル本体の側面に設けられた構成を一例として挙げたが、これに限らず、ノズル本体の他の位置に自動閉弁機構が取り付けられた構成のものにも適用できるのは勿論である。
【0077】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1によれば、負圧発生部における負圧力が低下するのにつれて主弁より上流の油液の液圧が増圧されることにより、ピストンを係止解除方向に変位させてダイヤフラムに作用するバネ力を弱めるため、負圧力が流速によって変化しても液面検知時にダイヤフラムを動作させて自動閉弁による満タン給油を行うことができる。また、給油時の吐出量が多いときはバネ力を強くして給油途中のダイヤフラムの動作を抑制し、給油時の吐出量が少ないときはバネ力を弱くして液面検知時(満タン給油終了時)にダイヤフラムが確実に動作して自動閉弁させることができる。
【0078】
また、請求項2によれば、負圧発生部における負圧力が低下するのにつれて主弁より下流の油液の液圧が減圧されることにより、ピストンを係止解除方向に変位させてダイヤフラムに作用するバネ力を弱めるため、負圧力が流速によって変化しても液面検知時にダイヤフラムを動作させて自動閉弁による満タン給油を行うことができる。また、給油時の吐出量が多いときはバネ力を強くして給油途中のダイヤフラムの動作を抑制し、給油時の吐出量が少ないときはバネ力を弱くして液面検知時(満タン給油終了時)にダイヤフラムが確実に動作して自動閉弁させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる給油ノズルの第1実施例の縦断面図である。
【図2】第1実施例の給油ノズルの横断面図である。
【図3】第1実施例の弁機構が全開されたときの状態を示す縦断面図である。
【図4】弁機構が全開されたときの状態を示す横断面図である。
【図5】第1実施例の弁機構が半開されたときの状態を示す横断面図である。
【図6】第1実施例の弁機構が閉弁されたときの状態を示す横断面図である。
【図7】本発明になる給油ノズルの第2実施例の縦断面図である。
【図8】第2実施例の給油ノズルの横断面図である。
【図9】第2実施例の弁機構が全開されたときの状態を示す縦断面図である。
【図10】第2実施例の弁機構が全開されたときの状態を示す横断面図である。
【図11】弁機構が半開されたときの状態を示す横断面図である。
【図12】弁機構が閉弁されたときの状態を示す横断面図である。
【図13】本発明になる給油ノズルの第3実施例の横断面図である。
【図14】第3実施例の弁機構が全開操作されたときの状態を示す横断面図である。
【図15】第3実施例の弁機構が半開操作されたときの状態を示す横断面図である。
【図16】第3実施例の弁機構が閉弁操作されたときの状態を示す横断面図である。
【図17】本発明になる給油ノズルの第4実施例の横断面図である。
【図18】第4実施例の弁機構が全閉状態を示す縦断面図である。
【図19】第4実施例の弁機構が全開操作されたときの状態を示す横断面図である。
【図20】第4実施例の弁機構が全開操作されたときの状態を示す縦断面図である。
【図21】第4実施例の弁機構が半開操作されたときの状態を示す横断面図である。
【図22】第4実施例の弁機構が半開操作されたときの状態を示す縦断面図である。
【図23】第4実施例の弁機構が閉弁操作されたときの状態を示す横断面図である。
【図24】第4実施例の弁機構が閉弁操作されたときの状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
11,70,80,90 給油ノズル
12 操作レバー
13 ノズル本体
15 弁座部材
16 吐出パイプ
17 パイプ接続部材
19 油通路
20 負圧発生部
21 主弁体
23 弁機構
24,34,52,74,76 通路
27 弁体
32 空気導入孔
33 吸引管
35,75 環状通路
39 連動レバー
40 弁軸
41 前側シャフト
42 後側シャフト
51,71,81 自動閉弁機構
53 ダイヤフラム室
54 ダイヤフラム
55 係合部材
56,72,82 ピストン
57,60 コイルバネ
61,73 液圧室
62 圧力室
77 油通路
91 グリップ
92 ノズルレバー
94 レバーガード
95 通路
96 くびれ部

Claims (2)

  1. 油液が流れる流路を開閉する主弁の弁体を開弁位置に係止する係止部材と、
    該流路内を流れる流速によって生じるベンチュリ効果によって負圧を発生させる負圧発生部と、
    該負圧発生部から負圧が導入されるダイヤフラム室と、
    該ダイヤフラム室に導入された負圧により生じた圧力低下によって前記係止部材を係止解除方向に動作させるダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラム室に設けられ、前記ダイヤフラムを弁体係止方向に附勢するバネと、
    前記ダイヤフラムの動作に基づき前記係止部材が係止解除位置に変位することにより前記開弁位置の弁体に対する係止を解除して前記弁体を閉弁位置に動作させる自動閉弁機構とを有する給油ノズルにおいて、
    前記ダイヤフラムを附勢する前記バネのバネ力を前記流路を流れる液圧に応じて変更させるバネ力調整機構を設け、
    前記バネ力調整機構は、
    前記バネを介して前記ダイヤフラムを押圧するように設けられ、前記ダイヤフラムに対して近接または離間する方向に移動して前記バネ力を調整するピストンと、
    前記ダイヤフラム室とは別に形成され、前記ピストンに前記主弁よりも上流の油液の液圧を作用させる液圧室と、
    前記ピストンに対して係止解除方向に前記主弁より上流の液圧を作用させるように、前記液圧室に前記主弁より上流の油液の液圧を供給する液圧供給通路と、を備えており、
    前記負圧発生部における負圧力が低下するのにつれて前記主弁より上流の油液の液圧が増圧されることにより、前記ピストンを係止解除方向に変位させて前記ダイヤフラムに作用する前記バネ力を弱めることを特徴とする給油ノズル。
  2. 油液が流れる流路を開閉する主弁の弁体を開弁位置に係止する係止部材と、
    該流路内を流れる流速によって生じるベンチュリ効果によって負圧を発生させる負圧発生部と、
    該負圧発生部から負圧が導入されるダイヤフラム室と、
    該ダイヤフラム室に導入された負圧により生じた圧力低下によって前記係止部材を係止解除方向に動作させるダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラム室に設けられ、前記ダイヤフラムを弁体係止方向に附勢するバネと、
    前記ダイヤフラムの動作に基づき前記係止部材が係止解除位置に変位することにより前記開弁位置の弁体に対する係止を解除して前記弁体を閉弁位置に動作させる自動閉弁機構とを有する給油ノズルにおいて、
    前記ダイヤフラムを附勢する前記バネのバネ力を前記流路を流れる液圧に応じて変更させるバネ力調整機構を設け、
    前記バネ力調整機構は、
    前記バネを介して前記ダイヤフラムを押圧するように設けられ、前記ダイヤフラムに対して近接または離間する方向に移動して前記バネ力を調整するピストンと、
    前記ダイヤフラム室とは別に形成され、前記ピストンに前記主弁よりも下流の油液の液圧を作用させる液圧室と、
    前記ピストンに対して係止方向に前記主弁より下流の液圧を作用させるように、前記液圧室に当該主弁より下流の油液の液圧を供給する液圧供給通路と、を備えており、
    前記負圧発生部における負圧力が低下するのにつれて前記主弁より下流の油液の液圧が減圧されることにより、前記ピストンを係止解除方向に変位させて前記ダイヤフラムに作用する前記バネ力を弱めることを特徴とする給油ノズル。
JP21333897A 1996-12-02 1997-08-07 給油ノズル Expired - Fee Related JP4020461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21333897A JP4020461B2 (ja) 1996-12-02 1997-08-07 給油ノズル

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32198496 1996-12-02
JP8-321984 1996-12-02
JP21333897A JP4020461B2 (ja) 1996-12-02 1997-08-07 給油ノズル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10218299A JPH10218299A (ja) 1998-08-18
JP4020461B2 true JP4020461B2 (ja) 2007-12-12

Family

ID=26519744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21333897A Expired - Fee Related JP4020461B2 (ja) 1996-12-02 1997-08-07 給油ノズル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4020461B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5880606B2 (ja) * 2014-03-20 2016-03-09 株式会社タツノ 給油ノズル

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10218299A (ja) 1998-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2005035137A2 (en) Spout assembly for dispensing liquid from a nozzle
WO2005035366A1 (en) Nozzle including first and second lever portions
WO2005035432A2 (en) Nozzle for dispensing liquid in a container
US4658987A (en) No pressure shut off for automatic fuel nozzle valve
WO1982000125A1 (en) Fuel dispensing nozzle
US5476125A (en) Vapor recovery gasoline dispensing nozzle
JP4020461B2 (ja) 給油ノズル
US20070215237A1 (en) Orvr compatible vacuum assist fuel dispensers
JP3702949B2 (ja) 給液ノズル
JPH05132098A (ja) ソリツドホース用ホースノズル
US5482094A (en) Fuel dispensing nozzle with delayed shut-off
JP4104223B2 (ja) 給油ノズル
JP4260252B2 (ja) 給油装置
JP4543354B2 (ja) エンジンのガス燃料供給装置
JP2001248798A (ja) 圧縮/液化ガス用のタップ
JP3374415B2 (ja) 給油ノズル
JP3590130B2 (ja) 給油ノズル
JPS5937520Y2 (ja) 給液ノズル
JP4282527B2 (ja) 給油ノズル
JP2703325B2 (ja) 動力噴霧機の圧力調節装置
JP2001276670A (ja) 給油ノズル
AU536591B2 (en) Fuel dispensing nozzle
JP3979898B2 (ja) 燃料供給装置
JPH10291600A (ja) 給油ノズル
JPH0834500A (ja) 給油ノズル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070925

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees