JP4019950B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機の遊技の制御は、主に主制御基板により行われる。この主制御基板には、球払出装置からの賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板や、効果音の出力制御を行う効果音制御基板、図柄の変動表示等を行う表示用制御基板などが接続されている。これらの各制御基板の制御は、主制御基板から各制御基板へ一方向に送信されるコマンドにより行われる。
【0003】
払出制御基板による払出指示により球払出装置から払い出される球は、球払出装置内に設けられているカウントスイッチにより検出され、その検出信号が主制御基板および払出制御基板へ出力されて、球の払い出し動作が確実に行われているか否かが確認されるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、球払出装置の球の払出部分と、カウントスイッチとの間には、配設スペースの関係上、所定の間隔が存在している。よって、実際の球の払い出しから球の検出にはタイムラグが生じてしまっていた。従って、パチンコ機の設計者は、このタイムラグを考慮して遊技機の制御プログラムを組まなければいけないという問題点があった。
【0005】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、設計が容易な遊技機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力される指示に基づいて所定の有価価値を有する遊技媒体を払い出す払出制御手段とを備え、前記払出制御手段は、前記遊技媒体の払い出しを行う遊技媒体払出手段と、その遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を検出する検出手段と、前記遊技媒体の残数を記憶する残数記憶手段と、その残数記憶手段の内容を停電等による電源の切断後においても保持するバックアップ記憶手段と、前記遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を駐止する遊技媒体駐止手段とを備え、前記遊技媒体は球であり、前記遊技媒体払出手段は、前記球が流入する流入路と、その流入路の下流側に連通されると共に払い出される球が通過する球排出路とを備えており、前記遊技媒体駐止手段は、前記球排出路を閉鎖して前記検出手段の検出位置に球を駐止させるものであって、停電発生時に前記球排出路を閉鎖し、停電解消時に前記球排出路を開放するものである。
請求項2記載の遊技機は、遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力される指示に基づいて所定の有価価値を有する遊技媒体を払い出す払出制御手段とを備えた遊技機において、前記払出制御手段は、前記遊技媒体の払い出しを行う遊技媒体払出手段と、その遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を検出する検出手段と、前記遊技媒体の残数を記憶する残数記憶手段と、その残数記憶手段の内容を停電等による電源の切断後においても保持するバックアップ記憶手段と、前記遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を駐止する遊技媒体駐止手段とを備え、前記遊技媒体は球であり、前記遊技媒体払出手段は、前記球が流入する流入路と、その流入路の下流側に連通されると共に払い出される球が通過する球排出路とを備えており、前記遊技媒体駐止手段は、前記球排出路を閉鎖して前記検出手段の検出位置より上流側に球を駐止させるものであって、停電発生時に前記球排出路を閉鎖し、停電解消時に前記球排出路を開放するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の遊技機の一実施例であるパチンコ機1の正面図である。このパチンコ機1は、いわゆる第1種パチンコ機であり、その前面(図1の紙面に対して手前側)には遊技盤2が配置されている。
【0008】
遊技盤2の前面には略円弧状の外レール3が植立され、その外レール3の内側位置には円弧状の内レール4が植立されている。この内レール4および外レール3により囲まれた遊技盤2の前面には、球(打球)Pが打ち込まれる遊技領域5が形成されており、遊技領域5の周囲には、球Pが入賞することにより所定数(例えば6個)の球Pが賞球として払い出される複数の普通入賞口6が配設されている。この複数の普通入賞口6が配設された遊技領域5の略中央部分には、複数種類の識別情報としての図柄等を表示する液晶ディスプレイ(LCD)7を備えた可変表示装置8が配設されている。なお、液晶ディスプレイ7に代えて、例えば、リール等を用いて可変表示装置を構成するようにしても良い。
【0009】
可変表示器8の下方には、図柄作動口(第1種始動口)9が配設されている。図柄作動口9を球Pが通過することにより、第1種始動口スイッチ42(図2参照)がオンして、上述した可変表示装置8の変動表示が開始されると共に、所定数の球Pが賞球として払い出される。また、図柄作動口9の下方には可変入賞装置10が配設されており、この可変入賞装置10の略中央部分に大入賞口の開口10aが穿設されている。この大入賞口の開口10aは、可変表示装置8の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、球Pが入賞し易いように所定時間(例えば、30秒)経過するまで、又は、所定個数(例えば、10個)の球Pが大入賞口の開口10aへ入賞するまで、開放されるものである。この大入賞口の開口10aの開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態、通称「大当たり」状態)である。
【0010】
可変入賞装置10の下方であって上述した遊技領域5外には前面扉板(腰板)11が配設され、この前面扉板11の前面には、球Pを貯留し、かつ、遊技領域5内に球Pを打ち込む球発射装置(図示せず)へ球Pを供給する上皿12が配設されている。この上皿12の上方における前面扉板11の上部中央には、後述するカード読取ユニット17により読み取られたカードの残高金額を表示するために、7セグメントLEDにより構成された残高表示器13が配設されている。この残高表示器13の右側には、後述するカード読取ユニット17のカード挿入口18に挿入されたカードを取り出す場合に押下される返却ボタン14が配設される一方、残高表示器13の左側には、貸球の払い出し(貸出)を開始する際に押下される貸出ボタン15が配設されている。また、貸出ボタン15の左側上方には貸出ボタン15が押下可能か否かを報知する貸出ボタンランプ16が配設されており、この貸出ボタンランプ16は、貸出ボタン15が押下可能な状態である場合に点灯される一方、貸出ボタン15が押下不可能な状態である場合に消灯される。よって、遊技者は、この貸出ボタンランプ16を視認することにより、貸出ボタン15が押下可能であるか否かを判断することができる。
【0011】
上記のように構成されたパチンコ機1の左側には、正面視長方形状のカード読取ユニット17が並設されている。カード読取ユニット17はカードに記憶された残高金額のデータを読み取るためのものであり、その上下方向における略中央部分には、金銭と同様の有価価値を有するカードを挿入するためのカード挿入口18が配設されている。このカード挿入口18の上方であって、カード読取ユニット17の上部にはカード利用可能ランプ19が配設されており、このカード利用可能ランプ19は、例えば、カード挿入口18へカードが挿入可能である場合に点灯される一方、カード挿入口18へカードが挿入不可能である場合に消灯される。よって、遊技者は、このカード利用可能ランプ19を視認することにより、カード読取ユニット17が使用可能であるか否かを判断することができる。
【0012】
カード挿入口18とカード利用可能ランプ19との間部分には、略三角形状に形成された上下一対の連結台方向表示ランプ20が配設されている。この一対の連結台方向表示ランプ20は、カード読取ユニット17が接続されているパチンコ機1の配設(並設)方向を示すためのものであり、その内部にそれぞれ1つずつLEDが内蔵されている。よって、例えば、カード読取ユニット17が左側に並設されるパチンコ機(図示せず)に接続される場合には上側のLEDが点灯されるのである。
【0013】
この連結台方向表示ランプ20の下側には、1つのLEDで構成されたカード挿入中ランプ21が配設されており、このカード挿入中ランプ21は、カードがカード挿入口18に挿入されている場合に点灯される一方、カードがカード挿入口18に挿入されていない場合に消灯される。尚、カード利用可能ランプ19および連結台方向表示ランプ20は、カード読取ユニット17の電源投入とともに点灯される。
【0014】
図2は、パチンコ機1の電気的構成を示したブロック図であり、特に、パチンコ機1の遊技内容の制御を行う主制御基板Cと、賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板Hとの電気的構成を示したブロック図である。
【0015】
パチンコ機1の主制御基板Cは、演算装置であるMPU31と、そのMPU31に搭載されると共に実行される各種の制御プログラムや固定値データ等を記憶したROMエリア32と、MPU31に搭載されてワークメモリ等として使用されるRAMエリア33とを備えている。図5から図7に示すフローチャートのプログラムは、ROMエリア32内に記憶されている。RAMエリア33には、賞球バッファ33aと、賞球ポインタ33bと、残賞球数カウンタ33cと、バックアップエリア33dとが設けられている。
【0016】
賞球バッファ33aは、遊技領域5へ打ち込まれた球Pが普通入賞口6等へ入賞した場合に、払い出される賞球数を記憶するバッファである。払い出される賞球数は、入賞した球P毎に賞球バッファ33aへ記憶される。このため、賞球バッファ33aは、複数バイトで構成されている。賞球バッファ33aの内容は、その賞球バッファ33aに記憶された賞球数が、図7に示す賞球処理によって払出制御基板Hへ送信および残賞球数カウンタ33cに書き込まれると消去される。具体的には、0番目の賞球バッファ33aに記憶される賞球数を払出制御基板Hへ送信および残賞球数カウンタ33cへ書き込んだ後、1番目以降の賞球バッファ33aの値を小さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトすることにより、0番目の賞球バッファ33aの値が消去される。
【0017】
賞球ポインタ33bは、賞球数を記憶させる賞球バッファ33aの位置を示すポインタであり、払い出される賞球数は、賞球ポインタ33bの値番目の賞球バッファ33aへ記憶される。この賞球ポインタ33bの値は、賞球バッファ33aへ賞球数を書き込むことにより「1」加算され、0番目の賞球バッファ33aの値が賞球処理によって払出制御基板Hへ送信および残賞球数カウンタ33cへ書き込まれることにより「1」減算される(図7、S37〜S41)。
【0018】
残賞球数カウンタ33cは、未払いの賞球数を記憶するカウンタであり、払出制御基板Hによって払い出される賞球数を主制御基板Cで管理するためのカウンタである。残賞球数カウンタ33cの値は、主制御基板Cが払出制御基板Hへ賞球の払い出しを指示する毎に、その指示した数が加算され、逆に、払出制御基板Hによって賞球の払い出しが行われて、その払い出された賞球を賞球カウントスイッチ66が検出してから未検出になる毎に「1」ずつ減算される(オフ検出方式)。なお、オン検出方式の場合では、バックアップして復電処理を行うと2度読み等の不具合が発生してしまうが、オフ検出方式を採用することにより、かかる不具合を解消することができる。
【0019】
バックアップエリア33dは、停電などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パチンコ機1の状態を電源切断前の状態に復帰させるため、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。このバックアップエリア33dへの書き込みは、NMI割込処理(図5参照)によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア33dに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下、同様)の復帰処理(復電処理、図6参照)において実行される。
【0020】
MPU31は、バスライン34を介して入出力ポート35に接続されている。入出力ポート35は、入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)36,56を介して払出制御基板Hと接続されるほか、賞球カウントスイッチ66と、複数の普通入賞口6へ入賞した球Pをそれぞれ検出する合計4個の普通入賞口スイッチ38〜41と、図柄作動口9へ入賞した球Pを検出する第1種始動口スイッチ42と可変入賞装置10に設けられるVカウントスイッチ43および10カウントスイッチ44と、他の入出力装置45等と接続されている。
【0021】
普通入賞口スイッチ38〜41は、遊技領域5内の各普通入賞口6へ入賞した球Pをそれぞれ検出するためのスイッチであり、各普通入賞口6の入口近傍に設けられている。また、第1種始動口スイッチ42は、図柄作動口(第1種始動口)9を通過した球Pを検出するためのスイッチであり、図柄作動口9の近傍に設けられている。普通入賞口スイッチ38〜41のいずれか或いは第1種始動口スイッチ42により球Pが検出されると、普通入賞口6または図柄作動口(第1種始動口)9への入賞により払い出される賞球数の「6」が、賞球ポインタ33bの値番目の賞球バッファ33aへ書き込まれ、賞球ポインタ33bの値が1加算される。
【0022】
Vカウントスイッチ43は、可変入賞装置10により構成される大入賞口へ入賞し、かつ、その大入賞口内のVゾーン(図示せず)を通過した球Pを検出するためのスイッチである。また、10カウントスイッチ44は、可変入賞装置10により構成される大入賞口へ入賞した球Pのうち、Vゾーン以外を通過した球Pを検出するためのスイッチである。Vカウントスイッチ43または10カウントスイッチ44により球Pが検出されると、大入賞口への入賞により払い出される賞球数の「15」が、賞球ポインタ33bの値番目の賞球バッファ33aへ書き込まれ、賞球ポインタ33bの値が「1」加算される。
【0023】
賞球カウントスイッチ66は、払出用モータ62によって実際に払い出された賞球を検出するためのスイッチであり、その出力は主制御基板Cのみならず、払出制御基板Hへも入力される。この賞球カウントスイッチ66は、払出用モータ62と共に後述する球払出装置60(図3参照)に搭載されている。
【0024】
上述したように、この主制御基板Cは、入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)36,56を介して、払出制御基板Hと接続されている。このため、主制御基板Cと払出制御基板Hとの間における賞球数データ等のコマンド(賞球コマンド)の送受信は、主制御基板Cから払出制御基板Hへの一方向にのみ行われ、払出制御基板Hから主制御基板Cへデータ等の送信を行うことはできない。なお、主制御基板Cと払出制御基板Hとは、8本のデータ線と1本のストローブ線とにより接続されており、ストローブ線のデータがアクティブになった時に、8本のデータ線上に出力されているデータが主制御基板Cから払出制御基板Hへコマンドとして送信される。
【0025】
払出制御基板Hは、賞球や貸球の払出制御を行うものであり、演算装置であるMPU51と、そのMPU51搭載されると共に実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROMエリア52と、MPU51に搭載されてワークメモリ等として使用されるRAMエリア53とを備えている。図8から図15に示すフローチャートのプログラムは、ROMエリア52内に記憶されている。また、払出制御基板HのRAMエリア53には、残賞球数カウンタ53aと、貸球払出カウンタ53bと、球貸払出中フラグ53cと、第1ソレノイドフラグ53dと、ストッパフラグ53eと、バックアップエリア53fが設けらている。
【0026】
残賞球数カウンタ53aは、前述した主制御基板Cの残賞球数カウンタ33cと同様に、未払いの賞球数を記憶するカウンタである。残賞球数カウンタ53aの値は、賞球コマンドによって主制御基板Cから払出制御基板Hへ賞球の払い出しが指示される毎に、その指示された賞球数が加算される。逆に、賞球カウントスイッチ66が払い出された賞球を検出してから未検出になる毎に「1」ずつ減算される(オフ検出方式)。払出制御基板Hは、この残賞球数カウンタ53aの値が「0」になるまで、払出用モータ62を動作させて賞球の払い出しを行うが、この残賞球数カウンタ53aの値は後述する電源基板50によってバックアップされるので、賞球の払い出し途中でパチンコ機1の電源が切断された場合にも、そのパチンコ機1の電源を再投入することにより、払出制御基板Hは、残りの賞球(未払い分の賞球)を正確に払い出すことができる。
【0027】
貸球払出カウンタ53bは、払い出すべき貸球の数を記憶するカウンタである。貸球は貸出金額100円毎に25球ずつ貸し出される。よって、1の球貸し要求毎に貸出払出カウンタ53bの値に「25」が設定される。貸球払出カウンタ53bの値が「1」以上で且つ残賞球数カウンタ53aの値が「0」である場合には、図15のモータ駆動処理によって貸球の払い出し動作が行われる。貸球払出カウンタ53bの値は、図14の払出スイッチ読込処理により、貸球カウントスイッチ67によって払い出された貸球が検出して未検出になる毎に「1」ずつ減算される(オフ検出方式)。
【0028】
球貸払出中フラグ53cは、貸球の払い出し動作中(球貸し動作中)であることを示すフラグであり、球貸し動作の開始時にオンされ、球貸し動作が終了するとオフされる。この球貸払出中フラグ53cのオン中には賞球の払い出し動作を禁止することにより、球貸し動作の最中に賞球の払い出し動作が行われないようにすることができる。
【0029】
第1ソレノイドフラグ53dは、第1ソレノイド65の動作を認識するために設けられたフラグである。この第1ソレノイドフラグ53dは、第1ソレノイドスイッチ65cがオンされた場合、即ち、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bより上方側へ突出している場合(仕切板64が貸球通路69を閉鎖している状態)にオンされ、逆に、第1ソレノイドスイッチ65cがオフされた場合、即ち、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bより下方側へ突出している場合(仕切板64が賞球通路68を閉鎖している状態)にオフされる(図3および図8参照)。払出制御基板Hは、第1ソレノイドフラグ53dの状態を確認することにより、仕切板64が賞球通路68側または貸球通路69側を閉鎖しているかを認識することができる。
【0030】
ストッパフラグ53eは、ストッパ71の動作を認識するために設けられたフラグである。このストッパフラグ53eは、ストッパスイッチ73がオンされている場合、即ち、ストッパ71が賞球通路68及び貸球通路69を閉鎖している場合にオンされ、逆に、ストッパスイッチ73がオフされている場合、即ち、ストッパ71が賞球通路68または貸球通路を完全に閉鎖していない場合にオフされる(図4および図9参照)。払出制御基板Hは、ストッパフラグ53eの状態を確認することにより、ストッパ71が賞球通路68および貸球通路69を閉鎖しているか否かを確認することができる。
【0031】
バックアップエリア53fは、前述した主制御基板Cのバックアップエリア33dと同様に、停電などの発生により電源が切断された場合、電源の再入時に、パチンコ機1の状態を電源切断前の状態に復帰させるため、電源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。
【0032】
MPU51は、バスライン54を介して入出力ポート55に接続されている。この入出力ポート55は、上述した入力および出力が固定的なバッファ(インバータゲート)36,56を介して主制御基板Cと接続されるほか、ドライバ回路57、第1ソレノイド65、第1ソレノイドスイッチ65c、第2ソレノイド72、ストッパスイッチ73、残高表示器13、返却ボタン14、貸出ボタン15、貸出ボタンランプ16、カード読取ユニット17、賞球カウントスイッチ66および貸球カウントスイッチ67と接続されている。
【0033】
ドライバ回路57は、払出用モータ62を駆動し回転させるための回路である。このドライバ回路57により払出用モータ62が回転されると、球受け部材63(図3参照)が回転して賞球又は貸球の払い出しが行われる。
【0034】
第1ソレノイド65および第2ソレノイド72は、自己保持型のキープソレノイドであり、従来のオープンフレームソレノイドに高性能な永久磁石を組み合わせ、コイル65b又は72bに瞬時(1パルス)の通電でプランジャ(図示せず)がシャフト65a又は72aを吸引し、吸引後は永久磁石(図示せず)によりシャフト65a又は72aを吸着保持させることにより、この間の通電を不要にした省エネタイプのソレノイドである。この第1ソレノイド65および第2ソレノイドのキープソレノイドを用いることにより、バッテリー寿命の延長や、発熱を少なくすることができる。
【0035】
第1ソレノイド65の動作については図3において、第2ソレノイドの動作については図4において詳述する。なお、第1ソレノイド65または第2ソレノイド72に、オン(通電)またはオフ(非通電)によりシャフトが動作する従来型のソレノイドを用いても良い。払出用モータ62は賞球および貸球を払い出すためのモータであり、払出用モータ62の駆動は、払出制御基板Hによって制御される。
【0036】
貸球カウントスイッチ67は、払出用モータ62を駆動することによって実際に払い出された貸球を検出するためのスイッチであり、その出力は払出制御基板Hへのみ入力される。この貸球カウントスイッチ67は、払出用モータ62および賞球カウントスイッチ66と共に後述する球払出装置60(図3参照)に搭載されている。
【0037】
第1ソレノイドスイッチ65cは、上記したように、第1ソレノイド65の状態を払出制御基板Hで認識するために設けられたスイッチであり、この第1ソレノイドスイッチ65cがオンされることにより、RAMエリア53内の第1ソレノイドフラグ53dがオンされ、逆に、第1ソレノイドスイッチ65cがオフされることにより、第1ソレノイドフラグ53dもオフされる。第1ソレノイドスイッチ65cの配設位置については、図3のおいて詳述する。
【0038】
ストッパスイッチ73は、上記したように、ストッパ71の状態を払出制御基板Hで認識するために設けられたスイッチであり、このストッパスイッチ73がオンされることにより、RAMエリア53内のストッパフラグ53eがオンされ、逆に、ストッパスイッチ73がオフされることにより、ストッパフラグ53eもオフされる。ストッパスイッチ73の配設位置については、図4において詳述する。
【0039】
電源基板50は、パチンコ機1の駆動電圧を供給するための基板であると共に、パチンコ機1の状態に基づいてバックアップ用電圧の供給、リセット信号、RAMクリア信号及び停電信号等を出力するものである。主制御基板C及び払出制御基板Hは、この電源基板50から供給される5Vの駆動電圧により駆動されている。この電源基板50には、停電等の発生による電源断時に、主制御基板Cおよび払出制御基板Hの各MPU31,51のNMI端子へ停電信号を出力するための回路である停電監視回路50aが設けられている。
【0040】
この停電監視回路50aは、電源基板50から出力される最も大きい電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号を出力するように構成されている。この停電信号の出力によって、主制御基板Cおよび払出制御基板Hは、停電の発生を認識し、停電処理(NMI割込処理、図5および図10参照)を実行する。なお、電源基板50は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、停電時処理の実行に充分な時間の間(停電時処理に好適な実行タイミングの待ち時間を含む)、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されているので、主制御基板C及び払出制御基板Hは、停電時処理を正常に実行することができる。
【0041】
クリアスイッチ50bは、主制御基板Cおよび払出制御基板Hの各RAMエリア33,53にバックアップされるデータをクリアするためのスイッチであり、押しボタンタイプのスイッチで構成されている。このクリアスイッチ50bが押下された状態でパチンコ機1の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、RAMクリア信号が主制御基板Cおよび払出制御基板Hへ出力され、RAMエリア33,53のデータがそれぞれクリアされる。
【0042】
図3は、賞球および貸球の払い出し動作を行う球払出装置60の正面断面図である。球払出装置60はパチンコ機1の裏面に配設されており(図示せず)、払出制御基板Hにより、この球払出装置60の払出用モータ62及び第1ソレノイド65が制御され、賞球または貸球の払い出し動作を実行するものである。なお、図3(a)は、賞球の払い出し動作時を示した図であり、図3(b)は、貸球の払い出し動作時を示した図である。また、図3は停電時の制御ではなく通常時の制御が行われているので、ストッパ71および第2ソレノイド72は動作しない。
【0043】
この球払出装置60には、球タンク(図示せず)から供給される球Pを該球払出装置60へ流入させる流入通路61と、その流入した球Pを受け止めて、その下流側へ搬送する球受け部材63とが配設されており、この球受け部材63は、略同一形状に形成された一対の搬送板63a,63bとを備えている。この球受け部材63は、払出用モータ62と連結軸63cを介して連結されており、払出用モータ62の回転に伴って連結軸63cを回転中心として矢印R方向に回転されるものである。
【0044】
球受け部材63の下流側には、流入通路61と連通する賞球通路68および貸球通路69が設けられている。これら賞球通路68と貸球通路69との分岐部には、仕切板64が設けられており、この仕切板64の下方には、賞球通路68と貸球通路69との間を仕切る仕切ブロック70が形成されている。仕切板64は、球払出装置60の後面(図3の紙面に対して奧側)に配設された第1ソレノイド65と連結されている。この第1ソレノイド65は、上記したように、自己保持型ソレノイドであるので、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bの上方側へ突出している状態では、図3(a)に示すように、仕切板64は貸球通路69を閉鎖する位置にあり、一方、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bの下方側へ突出している状態では、図3(b)に示すように、仕切板64は賞球通路68を閉鎖する位置にある。
【0045】
第1ソレノイド65には、シャフト65aの位置を検出できる位置に第1ソレノイドスイッチ65cが配設されており、この第1ソレノイドスイッチ65cが検出した値に基づいて払出制御基板HのRAMエリア53内に設けられた第1ソレノイドフラグ53dが設定され、その設定に基づいて第1ソレノイド65の動作が行われる。具体的には、仕切板64が賞球通路68を開放している場合、即ち、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bよりも上方側へ突出している場合に、第1ソレノイドスイッチ65cがオンされている場合に、第1ソレノイドスイッチ65cのオンを検出することでRAMエリア53内の第1ソレノイドフラグ53dをオンして、仕切板64が賞球通路68側を開放していることを払出制御基板Hが認識する。一方、仕切板64が貸球通路69を開放している場合、即ち、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bよりも下方側へ突出している場合に、第1ソレノイドスイッチ65cはオフされ、そのオフを検出することでRAMエリア53内の第1ソレノイドフラグ53dをオフして仕切板64が貸球通路69を開放していることを払出制御基板Hが認識するのである。
【0046】
賞球通路68は、流入通路61へ流入した球Pを賞球として払い出す場合に球Pが排出される通路であり、その下流部分には該賞球通路68を通過する球Pを検出する賞球カウントスイッチ66が配設されている。この賞球カウントスイッチ66は、賞球通路68の一部を構成しており、その略中央部分には球Pが1個ずつ通過可能な円形状の開口である賞球検出部66aが穿設されている。かかる賞球検出部66aを球Pが通過することにより、賞球通路68を通過した球Pを検出して、賞球として払い出された球Pの個数を計数(カウント)することができる。
【0047】
一方、貸球通路69は、流入通路61へ流入した球Pを貸球として払い出す場合に球Pが排出される通路であり、その下流部分には該貸球通路69を通過する球Pを検出する貸球カウントスイッチ67が配設されている。この貸球カウントスイッチ67は、貸球通路69の一部を構成しており、その略中央部分には球Pが1個ずつ通過可能な円形状の開口である貸球検出部67aが穿設されている。かかる貸球検出部67aを球Pが通過することにより、貸球通路69を通過した球Pを検出して、貸球として払い出された球Pの個数を計数することができる。
【0048】
なお、賞球カウントスイッチ66、貸球カウントスイッチ67、第1ソレノイドスイッチ65cおよびストッパスイッチ73は、磁気センサを備えた近接スイッチで構成されているが、これに代えて、発光ダイオードやフォトトランジスタなどを組み合わせることにより構成される光センサを使用しても良い。
【0049】
ストッパ71は、停電発生等におけるパチンコ機1の電源断時に、賞球通路68及び貸球通路69を閉鎖するための部材である。このストッパ71は、停電監視回路50aから払出制御基板HのMPU51のNMI端子(図示せず)に停電信号が出力された場合に、NMI割込処理(図10参照)によって制御され、第2ソレノイド72が駆動されることにより連動して駆動制御される。このストッパ71の球払出装置60の下流側部分の先端は尖形形状に形成されており、賞球通路68および貸球通路69の閉鎖時に、落下する球Pを持ち上げて、確実に球Pを駐止(貯留)することができるように構成されている。
【0050】
また、ストッパ71は賞球通路68側の側壁内部に配設されており、停電発生等における電源断時には賞球通路68側から閉鎖されるように構成されている。球払出装置60から払い出される球Pは、遊技状態を考慮すると賞球通路68を多く通過するようになっている。よって、停電発生等における電源断時において、球払出装置60は賞球を払い出している確率が貸球を払い出している確率より高くなっている。また、球払出装置60は、貸球通路69よりも賞球通路68の方が払出用モータ62で払い出された球が早く通過するように構成されている。従って、賞球通路68側からストッパ71で閉鎖することにより、より確実に球Pを球払出装置60内に駐止(貯留)することができるのである。
【0051】
なお、本実施例では、ストッパ71は、賞球通路68及び貸球通路69と交わる方向から両通路68,69を閉鎖するが、これに代えて、賞球通路68又は貸球通路69の下流側から上流側へ配置されるストッパを用いても良い。
【0052】
ストッパスイッチ73は、ストッパ71を検出するためのスイッチであり、ストッパ71が賞球通路68及び貸球通路69を閉鎖した状態でオンされるように配設されている。このストッパスイッチ73がオンすることによって、払出制御基板HのRAMエリア53内のストッパフラグ53eがオンされ、払出制御基板Hでストッパ71の動作状態を認識できるように構成されている。
【0053】
ここで、球払出装置60の動作を説明すると、図3(a)に示すように、第1ソレノイド65のシャフト65aにより第1ソレノイドスイッチ65cがオンされて、第1ソレノイドフラグ53dがオン状態の場合は、仕切板64は貸球通路69を閉鎖して賞球通路68を開放した状態で停止している。一方、図3(b)に示すように、第1ソレノイドスイッチ65cが第1ソレノイド65のシャフト65aを検出できずにオフされて,第1ソレノイドフラグ53dがオフ状態の場合は、仕切板64は賞球通路68を閉鎖して貸球通路69を開放した状態で停止している。よって、図3(a)の状態で払出用モータ62を作動させることにより、賞球の払い出し動作が実行され、図3(b)の状態で払出用モータ62を作動させることにより、貸球の払い出し動作が実行されるのである。
【0054】
図4は、停電発生等により電源が断された場合に、ストッパ71および第2ソレノイド72の動作を行う球払出装置60の正面断面図である。なお、図4(a)は、停電発生直前を示した図であり、図4(b)は、停電発生直後を示した図であり、図4(c)は、停電中を示した図であり、図4(d)は、復電処理中を示した図であり、図4(e)は、復電処理終了直後を示した図である。なお、図4(a)〜図4(e)のすべてにおいて、賞球の払い出し動作をしている最中を示した図である。なお、貸球の払い出し動作においても同様の動作が得られるものである。
【0055】
図4(a)は、停電発生直前の球払出装置60を示した図であり、払出用モータ62が矢印R方向へ回転して賞球Pが払い出されて球払出装置60内を落下している最中である。ストッパ71は賞球通路68側の側壁内に収納されている状態である。この状態から停電が発生して、払出制御基板Hにおいて、図10において後述するNMI割込処理が行われ(図10、S71〜S74参照)、図4(b)の状態へと遷移する。
【0056】
図4(b)は、停電発生直後の球払出装置60を示した図であり、図10に示すNMI割込処理により、第2ソレノイド72がオンされ、ストッパ71で賞球通路68および貸球通路69が閉鎖される様子を示している。ストッパ71で賞球通路68および貸球通路69を閉鎖することにより、払出用モータ62から払い出されて球払出装置60内を落下していた賞球Pが球払出装置60内で駐止(貯留)される。ここで、ストッパスイッチ73はストッパ71を検出することでオンされ、それに伴い、ストッパフラグ53eもオン状態となる(図9参照)。また、賞球カウントスイッチ66は、賞球Pを検出してオン状態となっているが、残賞球数カウンタ33c,53aは、賞球カウントスイッチ66が賞球Pを検出(オン)してから未検出(オフ)になるまで減算は行わないので、残賞球数カウンタ33c,53aからは減算されていない状態である。
【0057】
図4(c)は、停電中の球払出装置60を示した図であり、ストッパ71により賞球通路68および貸球通路69が閉鎖されたままの状態が保たれており、払い出し途中の賞球Pが賞球カウントスイッチ66で検出される前の状態で球払出装置60内で駐止されている状態である。
【0058】
図4(d)は、停電発生後に払出制御基板Hにおいて復電処理(図11参照)が行われている最中の球払出装置60を示した図であり、図11において後述する復電処理が行われ(図11、S81〜S84及びS89〜S93参照)、賞球通路68及び貸球通路69を閉鎖していたストッパ71が賞球通路68側の側壁内部へ収納されて、ストッパ71により駐止(貯留)されていた賞球Pが開放され、図4(e)に示す状態へと遷移する。ここで、ストッパスイッチ73はオフされるので、それに伴い、ストッパフラグ53eもオフ状態となる(図9参照)。なお、この状態では依然として賞球カウントスイッチ66がオン状態となっている。
【0059】
図4(e)は、復電処理が終了して、ストッパ71により駐止(貯留)されていた賞球Pが再び落下を開始して球払出装置60の外部へと払い出されている状態を示した図である。この状態において、賞球カウントスイッチ66は賞球Pに対して未検出(オフ)状態となる。上記したように賞球カウントスイッチ66はオンからオフに切り替わった時に残賞球数カウンタ33c,53aから減算されるので、この状態において初めて賞球Pが払い出されたことを主制御基板C及び払出制御基板Hが認識するのである。
【0060】
払出用モータ62から払い出された球Pが落下して賞球カウントスイッチ66又は貸球カウントスイッチ67で検出されるまでには所定時間(例えば、最大200ms)の間隔がある。即ち、払出用モータ62から払い出された球Pは落下して200ms経過後に各カウントスイッチ66,67により検出される。この所定時間内に停電が発生した場合、払出用モータ62から払い出された球Pを補償しなければいけない。よって、球Pを各カウントスイッチ66,67で確実に検出させるために主制御基板Cおよび払出制御基板H等を200ms以上動作させることができるよう、停電後、主制御基板Cおよび払出制御基板H等に所定時間(200ms)以上駆動電圧を供給している。しかし、かかる所定時間(停電監視時間)を長く持たせるためには、それ相当の容量の大きなコンデンサ等が必要になり、その長さに応じて電源基板50の設計段階で不具合(電源基板50の大きさ、又は、製造コスト等)が生じていた。
【0061】
そこで、ストッパ71を設け、そのストッパ71により停電発生時に払い出されていた球Pを賞球カウントスイッチ66又は貸球カウントスイッチ67で検出されて、残賞球数カウンタ33c,53a又は貸球払出カウンタ53bで減算される前の段階で駐止(貯留)することができる。これによって、球Pを補償するための停電監視時間を短く設定することができるので、電源基板50を容易に設計することができると共に、電源基板50の製造コストを低減することができる。
【0062】
次に、図5から図7に示すフローチャートを参照して、主制御基板Cで行われる各処理について説明する。図5は、停電発生等により電源基板50の停電監視回路50aから停電信号が出力された場合に主制御基板Cで実行されるNMI割込処理のフローチャートである。停電の発生等によりパチンコ機1の電源が断されると、停電監視回路50aから停電信号が主制御基板C及び払出制御基板HのMPU31,51のNMI(Non Maskble Interrupt)端子へ出力される。MPU31,51は、NMI端子に停電信号が入力されると、実行中の制御を中断して、図5及び図10のNMI割込処理を開始する。停電信号が出力された後所定時間は、主制御基板C及び払出制御基板Hの処理が実行可能なように、電源基板50からは制御系の電力が供給されており、この所定時間内に図5及び図10のNMI割込処理が実行される。
【0063】
図5のNMI割込処理では、まず、スタックポインタをバックアップエリア33dに書き込み(S1)、更に、各レジスタ及びI/O等の値をバックアップエリア33dへ書き込んで(S2)、停電発生等による電源断時の状態を記憶する。そして、その他の停電処理を行い(S3)、その後は電源が完全に断して処理が実行できなくなるまで、処理をループする。
【0064】
図6は、パチンコ機1の電源入時に主制御基板Cで実行される立ち上げ処理(復電処理)のフローチャートである。この処理では、バックアップが有効であれば、バックアップエリア33dに記憶された各データを元の状態に戻し、遊技の制御が電源が断される前の状態から続行する。一方、バックアップが有効でなかったり、或いは、バックアップが有効であっても電源入時にクリアスイッチ45が押下された場合には、初期化処理を実行する。
【0065】
まず、割込を禁止し(S11)、次に、本来のスタック領域にスタックされているデータを壊さないために、仮のスタックポインタを設定する(S12)。そして、クリアスイッチ50bがオンされているか否かを確認し(S13)、オンされていれば(S13:Yes)、処理をS15へ移行して初期化処理を実行する。クリアスイッチ50bがオンされていなければ(S13:No)、バックアップが有効であるか否かを確認する(S14)。この確認は、RAMエリア33の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか否かにより判断する。キーワードが正しく記憶されていればバックアップは有効であり、逆に、キーワードが正しくなければバックアップデータは破壊されているので、そのバックアップは有効ではない。バックアップが有効であれば(S14:Yes)、処理をS20へ移行して、主制御基板Cの各状態を電源が断前の状態に復帰させる。一方、バックアップが有効でなければ(S14:No)、処理をS15へ移行して初期化処理を実行する。
【0066】
S15からの初期化処理では、まず、正規のスタックポインタを設定し、スタックの内容を整えた後(S15)、RAMクリア及び初期化処理を実行して(S16)、RAMエリア33及びI/O等の各値を初期化する。その後、割込禁止状態のまま、立ち上げ終了コマンドを払出制御基板Hへ送信し(S17)、主制御基板Cで初期化処理が実行されて立ち上がったことを払出制御基板Hへ報せる。払出制御基板Hは、主制御基板Cに比べて処理が軽いので、主制御基板Cより先に立ち上げ処理(復電処理)が終了する。よって、払出制御基板Hは、主制御基板Cから送信される立ち上げ終了コマンドを確実に受信することができる。主制御基板Cは、立ち上げ終了コマンドの送信後は、払出制御基板Hも確実に立ち上がっているので、割込を許可し(S18)、処理をS19の各処理へ移行して、遊技の制御を開始する。
【0067】
S20からの復帰処理(復電処理)では、まず、バックアップエリア33dへ退避した各レジスタやI/O等の値をそのバックアップエリア33dから読み出して、これら各データを元のレジスタやI/O等へ書き込んで停電前(NMI割込発生前)の状態に戻す(S20)。次に、バックアップエリア33dからスタックポインタの値を読み出して、これをスタックポインタへ書き込み、停電前(NMI割込発生前)の状態に戻す(S21)。その後、割込を許可し(S22)、許可した割込を使って、賞球許可コマンドを払出制御基板Hへ送信して(S23)、その後、NMI割込をリターンして、処理を電源断前に実行していたところへ戻して、制御を電源断前の状態から続行する。これにより主制御基板Cでの復電処理を終了する。
【0068】
図7は、主制御基板Cの各処理(S19)の中で実行される賞球処理のフローチャートである。賞球処理は、普通入賞口6や図柄作動口9或いは可変入賞装置10の大入賞口の開口10aへ入賞した球を検出する入賞検出処理(S31〜S36)と、賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信する賞球コマンド送信処理(S37〜S41)と、払出制御基板Hによって払い出された賞球を検出する賞球検出処理(S42〜S44)との3つの処理によって構成されている。
【0069】
入賞検出処理では、まず、いずれかの普通入賞スイッチ38〜41又は第1種始動口スイッチ42により、球が検出されたか否かを確認する(S31)。いずれかのスイッチ38〜41,42によって球が検出された場合には(S31:Yes)、6個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ33bの値番目の賞球バッファ33aへ「6」を書き込み(S32)、賞球ポインタ33bの値を「1」加算する(S33)。一方、いずれのスイッチ38〜41,42によっても球が検出されない場合には(S31:No)、S32及びS33の処理をスキップしてS34の処理へ移行する。
【0070】
S34の処理では、Vカウントスイッチ43又は10カウントスイッチ44により球が検出されたか否かを確認する(S34)。いずれかのスイッチ43,44によって球が検出された場合には(S34:Yes)、15個の賞球を払い出すために、賞球ポインタ33bの値番目の賞球バッファ33aへ「15」を書き込み(S35)、賞球ポインタ33bの値を「1」加算する(S36)。一方、いずれのスイッチ43,44によっても球が検出されない場合には(S34:No)、S35及びS36の処理をスキップして、入賞検出処理(S31〜S36)を終了し、賞球コマンド送信処理(S37〜S41)へ移行する。
【0071】
賞球コマンド送信処理では、まず、賞球ポインタ33bの値が「0」であるか否かを調べる(S37)。賞球ポインタ33bの値が「0」でなければ(S37:No)、払い出すべき賞球数のデータが賞球バッファ33aに記憶されているということなので、0番目の賞球バッファ33aの値を賞球コマンドとしてセットし、その賞球コマンドを払出制御基板Hへ送信する(S38)。賞球コマンドの送信後は、その賞球コマンドによって送信した賞球数データである0番目の賞球バッファ33aの値を残賞球数カウンタ33cへ加算する(S39)。そして、1番目以降の賞球バッファ33aの値を小さいアドレス側へ順に1バイトずつシフトして(S40)、賞球バッファ33aの値を更新すると共に、送信した0番目の賞球バッファ33aの値を消去し、更に、賞球ポインタ33bの値を「1」減算する(S41)。一方、S37の処理において、賞球ポインタ33bの値が「0」であれば(S37:Yes)、払い出すべき賞球数のデータは賞球バッファ33aに記憶されていないので、S38〜S41の各処理をスキップして、賞球コマンド送信処理を終了し、S42〜S44の賞球検出処理へ移行する。
【0072】
賞球検出処理(S42〜S44)では、まず、賞球カウントスイッチがオンからオフに切り替わったか否かを判断する(S42)。賞球カウントスイッチ66がオンからオフに切り替わった場合には(S42:Yes)、賞球が1個払い出されたということなので、残賞球数カウンタ33cの値を確認し(S43)、その値が「0」でなければ(S43:No)、払い出された賞球に対応して残賞球数カウンタ33cの値を「1」減算する(S44)。一方、賞球カウントスイッチ66がオンからオフに切り替わっていない場合には(S42:No)、賞球はまだ払い出されていないので、また、賞球カウントスイッチ66がオンからオフに切り替わった場合でも残賞球数カウンタ33cの値が「0」であれば(S42:Yes、S43:Yes)、残賞球数カウンタ33cの値を減算することはできないので、S44の処理をスキップして、賞球検出処理(S42〜S44)を終了する。これにより、図7の賞球処理が終了する。
【0073】
次に、図8から図15に示すフローチャートを参照して、払出制御基板Hで行われる各処理について説明する。図8は、2ms毎にインターバル割込処理として払出制御基板Hで実行される第1ソレノイド読取処理のフローチャートである。この第1ソレノイド読取処理が行われることより、第1ソレノイド65の機械的な位置が第1ソレノイドスイッチ65cで検出され、その検出値に応じて第1ソレノイドフラグ53fがオン又はオフされる。この処理を行うことにより、払出制御基板Hで第1ソレノイド65の動作を認識することができる。
【0074】
第1ソレノイド読取処理では、まず、第1ソレノイドスイッチ65cの状態は変化したか否かを確認する(S51)。確認の結果、第1ソレノイドスイッチ65cの状態が変化していなければ(S51:No)、この第1ソレノイド読取処理を終了する一方、第1ソレノイドスイッチ65cの状態が変化していれば(S51:Yes)、S52の処理へ移行する。なお、S51の処理において、第1ソレノイドスイッチ65cのシャフト65aの検出方法は、ノイズ等の影響によるばらつきを無くすため、複数回、シャフト65aの位置の検出を行うものである。また、第1ソレノイドスイッチ65cの状態の変化とは、第1ソレノイドスイッチ65cがオンからオフ、又は、オフからオンに切り替わることである。
【0075】
S52の処理では、第1ソレノイドスイッチ65cは第1ソレノイド65のシャフト65aを検出しているか否かを確認する(S52)。確認の結果、第1ソレノイドスイッチ65cのシャフト65aが検出されていれば(S52:Yes)、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bより上方側へ突出している状態、即ち、仕切板64が貸球通路69を閉鎖して賞球通路68を開放している状態ということなので、第1ソレノイドフラグ53fをオンして(S53)、この第1ソレノイド読取処理を終了する。
【0076】
一方、第1ソレノイドスイッチ65cが第1ソレノイド65のシャフト65aを検出していなければ(S52:No)、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bより下方側へ突出している状態、即ち、仕切板64が賞球通路68を閉鎖して貸球通路69を開放している状態ということなので、第1ソレノイドフラグ53fをオフして(S54)、この第1ソレノイド読取処理を終了する。
【0077】
図9は、2ms毎にインターバル割込処理として払出制御基板Hで実行されるストッパスイッチ読取処理のフローチャートである。このストッパスイッチ読取処理が行われることにより、ストッパ71の機械的な位置がストッパスイッチ73で検出され、その検出値に応じてストッパフラグ53gがオン又はオフされる。この処理を行うことにより、払出制御基板Hでストッパ71の動作を認識することができる。
【0078】
ストッパスイッチ読取処理では、まず、ストッパスイッチ73の状態は変化したか否かを確認する(S61)。確認の結果、ストッパスイッチ73の状態が変化していなければ(S61:No)、このストッパスイッチ読取処理を終了する一方、ストッパスイッチ73の状態が変化していれば(S61:Yes)、S62の処理へ移行する。なお、S61の処理において、ストッパスイッチ73のストッパ71の検出方法は、第1ソレノイドスイッチ65cと同様、ノイズ等の影響によるばらつきを無くすため、複数回、ストッパ71の位置の検出を行うものである。また、ストッパスイッチ73ストッパスイッチ73の状態の変化とは、ストッパスイッチ73がオンからオフ、または、オフからオンに切り替わることである。
【0079】
S62の処理では、ストッパスイッチ73はストッパ71を検出しているか否かを確認する(S62)。確認の結果、ストッパスイッチ73がストッパ71を検出していれば(S62:Yes)、ストッパ71が賞球通路68および貸球通路69を閉鎖している状態なので、ストッパフラグ53gをオンして(S63)、このストッパスイッチ読取処理を終了する。一方、ストッパスイッチ73がストッパ71を検出していなければ(S62:No)、ストッパ71が賞球通路68および貸球通路69を閉鎖していない状態なので、ストッパフラグ53gをオフして(S64)、このストッパスイッチ読取処理を終了する。
【0080】
図10は、上記したように、払出制御基板Hで実行されるNMI割込処理のフローチャートである。払出制御基板Hで行われるNMI割込処理を実行することにより、スタック等の内容をバックアップエリア54hに書き込むと共に、ストッパ71により賞球通路68および貸球通路69を閉鎖して、球払出装置60により払い出された球が賞球カウントスイッチ66および貸球カウントスイッチ67で検出される前に球払出装置60内に駐止(貯留)することができる。
【0081】
図10のNMI割込処理では、まず、スタックポインタをバックアップエリア53fへ書き込み(S71)、更に、各レジスタ及びI/O等の値をバックアップエリア53fへ書き込んで(S72)、停電発生等による電源断時の状態を記憶する。そして、ストッパフラグ53gがオンであるか否かを確認し(S73)、ストッパフラグ53gがオフであれば(S73:No)、賞球通路68及び貸球通路69が開放されている状態なので、第2ソレノイド72をオンして、ストッパ71で賞球通路68および貸球通路69を閉鎖して(S74)、その後、S75の処理へ移行する。一方、S73の処理において、ストッパフラグ53gがオンされていれば、すでに賞球通路68および貸球通路69はストッパ71により閉鎖されているので、S74の処理をスキップしてS75の処理へ移行する。S75の処理では、その他の停電処理を行い(S75)、その後は電源が完全に断して処理が実行できなくなるまで、処理をループする。
【0082】
このNMI割込処理を行うことにより、停電発生等により電源が断された場合において、球払出装置60によって払い出された球が賞球カウントスイッチ66又は貸球カウントスイッチ67で検出される前に球を駐止(貯留)することができる。
【0083】
図11は、パチンコ機1の電源入時に払出制御基板Hで実行される立ち上げ処理のフローチャートである。この処理では、バックアップが有効であれば、バックアップエリア53fに記憶された各データを元の状態に戻し、払出制御基板Hを電源が断される前の状態から続行する。一方、バックアップが有効でなかったり、或いは、バックアップが有効であっても電源入時にクリアスイッチ50bが押下された場合には、初期化処理を実行する。
【0084】
まず、割込を禁止し(S81)、次に、本来のスタック領域にスタックされているデータを壊さないために、仮のスタックポインタを設定する(S82)。そして、クリアスイッチ50bが押下されているか否かを確認し(S83)、オンされていれば(S83:Yes)、処理をS85へ移行して初期化処理を実行する。クリアスイッチ50bが押下されていなければ(S83:No)、バックアップが有効であるか否かを確認する(S84)。この確認は、RAMエリア53の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶されているか否かにより判断する。キーワードが正しく記憶されていればバックアップは有効であり、逆に、キーワードが正しくなければバックアップデータは破壊されているので、そのバックアップは有効ではない。バックアップが有効であれば(S84:Yes)、処理をS89へ移行して、払出制御基板Hの各状態を電源断前の状態に復帰させる。一方、バックアップが有効でなければ(S84:No)、処理をS85へ移行して初期化処理を実行する。
【0085】
S85の処理からの初期化処理では、まず、正規のスタックポインタを設定し、スタックの内容を整えた後(S85)、RAMクリア及び初期化処理を設定して(S86)、RAMエリア53およびI/O等の各値を初期化する。その後、割込を許可して(S87)、図12に示すコマンド受信処理を実行可能とする。割込の許可後は、賞球や貸球の払出制御を行う処理等の各処理を行う(S88)。
【0086】
S89からの復電処理では、まず、バックアップエリア53fへ退避した各レジスタやI/O等のデータをそのバックアップエリア53fから読み出してこれらの各データを元のレジスタやI/O等に書き込んで停電前(NMI割込発生前)の状態に戻す(S89)。更に、バックアップエリア53fからスタックポインタの値を読み出して、これをスタックポインタに書き込んで停電前(NMI割込発生前)の状態に戻す(S90)。その後、割込を許可して(S91)、主制御基板Cからのコマンドを受信可能とする。割込の許可後は、ストッパフラグ53eがオンしているか否かを確認する(S92)。ストッパフラグ53eがオンしていれば(S92:Yes)、ストッパ71が賞球通路68および貸球通路69を閉鎖しているので、第2ソレノイド72をオンして、賞球通路68および貸球通路69からストッパ71をはずして両通路68,69を開放した後(S93)、NMI割込をリターンし、処理を電源断前に実行していたところへ戻して、制御を電源前の状態から続行する。これにより、賞球および貸球の検出が可能になる。S92の処理において、ストッパフラグ53fがオフされていれば(S92:No)、両通路68,69は開放されているので、S93の処理をスキップして、NMI割込をリターンし、処理を電源断前に状態に戻す。
【0087】
この復電処理(S89〜S93)を行うことにより、賞球通路68及び貸球通路69を閉鎖していたストッパ71が賞球通路68側の側壁内部へと収納され、ストッパ71により球払出装置60内に駐止(貯留)されていた球Pが開放される。
【0088】
図12は、払出制御基板Hの割込処理で実行されるコマンド受信処理のフローチャートである。主制御基板Cから送信されたコマンドを払出制御基板Hが受信すると、その度に割込が発生し、このコマンド受信処理が実行される。なお、このコマンド受信処理を実行する割込は、割込の禁止設定ができないノンマスカブル割込ではなく、割込の禁止設定が可能な割込である。
【0089】
コマンド受信処理では、まず、賞球コマンドを受信したか否かを確認する(S101)。受信したコマンドが賞球コマンドであれば(S101:Yes)、その賞球コマンドの2バイト目のデータとして指示される賞球数を残賞球数カウンタ53aへ加算し(S102)、このコマンド受信処理を終了する。一方、受信したコマンドが賞球コマンドではない場合には(S101:No)、受信したコマンドに応じた処理を実行して(S103)、このコマンド受信処理を終了する。
【0090】
図13は、払出制御基板Hで実行される球貸し動作処理のフローチャートである。この球貸し動作処理では、まず、貸球払出中フラグ43dがオンされているか否かにより(S111)、球貸し動作中であるか否かを確認する。貸球払出中フラグ53cがオフされていれば(S111:オフ)、球貸し動作中ではないので、この場合には貸出ボタン15が押下されて球貸し要求があるか否かを確認する(S112)。球貸し要求がなければ(S112:No)、そのまま、この球貸し動作処理を終了し、一方、球貸し要求があれば(S112:Yes)、賞球の払出中であるか否かを確認する(S113)。賞球の払出中であれば(S113:Yes)、球貸し動作を行うことはできないので、この場合にも、そのまま球貸し動作処理を終了する。
【0091】
球貸し要求があり(S112:Yes)、賞球の払出中でなければ(S113:No)、貸球払出カウンタ43cの値に「25」を書き込む(S114)。そして、貸球払出中フラグ53cをオンして(S115)、この球貸し動作処理を終了する。貸球払出カウンタ53bに「0」以外の数値を書き込むことにより、後述するモータ駆動処理(図15参照)によって、貸球の払い出しが開始される。
【0092】
一方、S111の処理において、貸球払出中フラグ53cがオンされていれば(S111:オン)、球貸し動作中であるので、この場合には、貸球払出カウンタ53bの値が「0」であるか否かを確認する(S116)。貸球払出カウンタ53bの値が「0」でなければ(S116:No)、未だ前回の球貸し要求分の貸球は払い出されていないので(前回の貸球の払い出しは完了していないので)、この場合には、そのまま球貸し動作処理を終了する。
【0093】
貸球払出カウンタ53bの値が「0」であれば(S116:Yes)、既に前回の球貸し要求分の貸球は払い出されているので(既に前回の貸球の払い出しは完了しているので)、新たな球貸し要求があるか否かを確認する(S117)。新たな球貸し要求があれば(S117:Yes)、処理をS114へ移行して、貸球払出カウンタ53bの値に「25」の値を書き込み(S114)、貸球払出中フラグ53cをオンして(S115)、この球貸し動作処理を終了する。一方、S117の処理において、新たな球貸し要求がなければ(S117:No)、貸球払出中フラグ53bをオフして(S118)、この球貸し動作処理を終了する。
【0094】
なお、本実施例において、貸球の払出動作と賞球の払出動作とをそれぞれ別々に行うように制御しているが、必ずしも、この方式に限られるものではなく、貸球の払出動作と賞球の払出動作とを、同時に或いは並行して行うように構成しても良い。
【0095】
図14は、払出制御基板Hにおける処理であり、2ms毎に発生するインターバル割込処理により実行される払出スイッチ読込処理のフローチャートである。この払出スイッチ読込処理によって、実際に払い出された賞球および貸球の数がカウントされる。
【0096】
この払出スイッチ読込処理では、まず、賞球カウントスイッチ66がオンからオフに切り替わったか否かを確認する(S121)。確認の結果、賞球カウントスイッチ66がオンからオフに切り替わっていれば(S121:Yes)、賞球が1個払い出されたということなので、残賞球数カウンタ53aの値を確認し(S122)、その値が「0」でなければ(S122:No)、払い出された賞球に対応して残賞球数カウンタ53aの値を「1」減算する(S123)。一方、賞球カウントスイッチ66がオンからオフへ切り替わらない場合には(S121:No)、賞球は払い出されていないか、又は、賞球が賞球カウントスイッチ66上に留まっているかなので、S122及びS123の処理をスキップして、S124の処理へ移行する。又、賞球カウントスイッチ66がオンからオフへ切り替わっても残賞球数カウンタ53aの値が「0」であれば(S121:Yes、S122:Yes)、残賞球数カウンタ53aの値を減算することはできないので、S123の処理をスキップして、処理をS124の処理へ移行する。
【0097】
S124の処理では、貸球カウントスイッチ67がオンからオフに切り替わったか否かを確認する(S124)。確認の結果、貸球カウントスイッチ67がオンからオフに切り替わっていれば(S124:Yes)、貸球が1個払い出されたということなので、貸球払出カウンタ53bの値を確認し(S125)、その値が「0」でなければ(S125:No)、払い出された賞球に対応して貸球払出カウンタ53bの値を「1」減算する(S126)。一方、貸球カウントスイッチ67がオンからオフへ切り替わらない場合には(S124:No)、貸球は払い出されていないか、又は、貸球が貸球カウントスイッチ67上に留まっているかなので、S125及びS126の処理をスキップして、この払出スイッチ読込処理を終了する。又、貸球カウントスイッチ67がオンからオフへ切り替わっても貸球払出カウンタ53bの値が「0」であれば(S124:Yes、S125:Yes)、貸球払出カウンタ53bの値を減算することはできないので、S123の処理をスキップして、この払出スイッチ読込処理を終了する。
【0098】
図15は、払出制御基板Hにおいて、0.5ms毎に発生するインターバル割込処理により実行されるモータ駆動処理のフローチャートである。このモータ駆動処理によって払出用モータ62が回転駆動され、その回転に伴って球受け部材63が図3の矢印R方向に回転されて、賞球または貸球の払い出し動作が行われる。なお、払い出しの行われた賞球数または貸球数は、前記した払出スイッチ読込処理によってカウントされる。
【0099】
このモータ駆動処理では、まず、残賞球数カウンタ53aの値が「0」であるか否かを確認する(S131)。確認の結果、残賞球数カウンタ53aの値が「0」でなければ(S131:No)、払い出すべき賞球があるということなので、次に、第1ソレノイドフラグ53dの状態を確認する(S132)。第1ソレノイドフラグ53dがオフされていれば(S132:オフ)、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bよりも下方側へ突出している状態、即ち、仕切板64が賞球通路68を閉鎖して貸球通路69を開放している状態なので、第1ソレノイド65をオン(通電)して、仕切板64で貸球通路69を閉鎖して賞球通路68を開放した状態にし(S133)、払出用モータ62を駆動して球(賞球)を払い出して(S137)、このモータ駆動処理を終了する。
【0100】
一方、S132の処理において、第1ソレノイドフラグ53dがオンされていれば(S132:オン)、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bよりも上方側へ突出している状態、即ち、仕切板64が貸球通路69を閉鎖して賞球通路68を開放している状態なので、S133の処理をスキップして処理をS137の処理へ移行させ、払出用モータ62を駆動して球(賞球)を払い出し(S137)、このモータ駆動処理を終了する。
【0101】
S131の処理において、残賞球数カウンタ53aの値が「0」である場合には(S131:Yes)、次に、貸球払出カウンタ53bの値が「0」であるか否かを確認する(S134)。確認の結果、貸球払出カウンタ53bの値が「0」でなければ(S134:No)、払い出すべき貸球があるということなので、次に、第1ソレノイドフラグ53dの状態を確認する(S135)。第1ソレノイドフラグ53dがオンされていれば(S135:オン)、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bよりも上方側へ突出している状態、即ち、仕切板64が貸球通路69を閉鎖して賞球通路68を開放した状態なので、第1ソレノイド65をオン(通電)して、仕切板64で賞球通路68を閉鎖して賞球通路68を開放した状態にし(S136)、払出用モータ62を駆動して球(貸球)を払い出して(S137)、このモータ駆動処理を終了する。
【0102】
一方、S135の処理において、第1ソレノイドフラグ53dがオフされていれば(S135:オフ)、第1ソレノイド65のシャフト65aがコイル65bよりも下方側へ突出している状態、即ち、仕切板64が賞球通路68を閉鎖して貸球通路69を開放している状態なので、S136の処理をスキップして処理をS137の処理へ移行させ、払出用モータ62を駆動して球(貸球)を払い出し(S137)、このモータ駆動処理を終了する。
【0103】
S134の処理において、貸球払出カウンタ53bの値が「0」であれば(S134:Yes)、払い出すべき賞球も貸球もないので、払出用モータ62を停止して(S138)、このモータ駆動処理を終了する。
【0104】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0105】
例えば、本実施例では、ストッパ71を賞球通路68側の側壁内部に収納して、賞球通路68を優先的に閉鎖していたが、これに代えて、ストッパ71を賞球通路68及び貸球通路69を同時に閉鎖することができるように、賞球通路68及び貸球通路69の側壁内部(図3において、紙面手前側)に収納するように構成しても良い。このように構成することにより、ストッパ71は、図3において紙面手前側から奧側へ向けて駆動されるので、賞球通路68及び貸球通路69を同時に閉鎖することができる。よって、賞球通路68と貸球通路69とを閉鎖する時のタイムラグを無くすことができる。
【0106】
また、本実施例では、賞球カウントスイッチ66及び貸球カウントスイッチ67をオフ検出方式により、球Pを検出してから未検出になった状態で残賞球数カウンタ33c,53aまたは貸球払出カウンタ53bから減算していた。これに代えて、オン検出方式にして、球Pを検出した段階で残賞球数カウンタ33c,53aまたは貸球払出カウンタ53bから減算するように構成しても良い。かかる場合においては、ストッパ71の配設位置は、球払出装置60内の賞球カウントスイッチ66及び貸球カウントスイッチ67より上流側に配設する。なお、ストッパ71を賞球カウントスイッチ66及び貸球カウントスイッチ67に近づければ近づける程、落下する球Pを確実に駐止(貯留)することができるのは当然である。
【0107】
更に、本実施例では、1のストッパ71により賞球通路68及び貸球通路69を閉鎖していたが、これに代えて、2若しくは2以上のストッパを用いて賞球通路68及び貸球通路69のそれぞれを閉鎖するように構成しても良い。2のストッパを用いることにより、賞球通路68と貸球通路69とを閉鎖する時のタイムラグを少なくすることができる。
【0108】
本実施例では、第1及び第2ソレノイド65,72のキープソレノイドを用いて仕切板64又はストッパ71をそれぞれ連動させて駆動制御させていたが、これに代えて、キープソレノイドと同様の動作が保たれる装置を用いて仕切板64及びストッパ71の駆動制御を行っても良い。例えば、第2ソレノイド72のキープソレノイドの代わりに、従来型のソレノイドを用いて、非通電(オフ)時にストッパ71が賞球通路68及び貸球通路69を閉鎖して、通電(オン)した場合にストッパ71が賞球通路68及び貸球通路69を開放するように構成しても良い。
【0109】
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
【0110】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0111】
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0112】
以下に本発明の変形例を示す。遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力される指示に基づいて所定の有価価値を有する遊技媒体を払い出す払出制御手段とを備えた遊技機において、前記払出制御手段は、前記遊技媒体の払い出しを行う遊技媒体払出手段と、その遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を検出する検出手段と、前記遊技媒体の残数を記憶する残数記憶手段と、その残数記憶手段の内容を停電等による電源の切断後においても保持するバックアップ記憶手段と、前記遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を駐止する遊技媒体駐止手段とを備えていることを特徴とする遊技機0。
技機において、前記遊技媒体駐止手段は、停電の発生時に前記遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を、前記検出手段が検出して前記残数記憶手段から減算される前に駐止するものであることを特徴とする遊技機1。遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体が落下して検出手段に検出されるまでに所定時間の間隔がある。即ち、遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体は落下して所定時間経過後に検出手段により検出される。この所定時間内に停電が発生した場合、遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を補償しなければならない。よって、かかる遊技媒体を検出手段で確実に検出させるために主制御手段および払出制御手段等を所定時間以上動作させることができるよう、停電後、主制御手段および払出制御手段等に所定時間以上、駆動電圧を供給している。しかし、かかる所定時間内(停電監視時間)を長く持たせるためには、それ相当の容量の大きなコンデンサ等が必要になり、その長さに応じて電源基板の設計段階で不具合(電源基板の大きさ、又は、製造コスト等)が生じる。そこで、遊技媒体駐止手段を設け、その遊技媒体駐止手段により、停電発生時に払い出された遊技媒体を検出手段で検出される前の段階で駐止(貯留)しておく。これによって、払い出し途中(遊技媒体払出手段から払い出されて検出手段により検出する前までの落下中)に停電が発生した場合に、落下している遊技媒体を検出手段で検出する前に遊技媒体駐止手段で駐止することができる。従って、遊技媒体を補償するための停電監視時間を短く設定することができるので、電源基板を容易に設計することができる。
【0113】
技機または遊技機1において、前記遊技媒体は球であり、前記遊技媒体払出手段は、前記球が流入する流入路と、その流入路の下流側に連通されると共に払い出される球が通過する球排出路とを備えており、前記検出手段は、前記球排出路の下流側に設けられており、前記遊技媒体駐止手段は、停電発生時に前記球排出路を閉鎖するものであることを特徴とする遊技機2。遊技媒体駐止手段により球排出路を閉鎖することで、遊技媒体が検出手段で検出され、前記残数記憶手段から減算される前に球を駐止(貯留)することができる。よって、停電発生等における電源断時にもエラー等を発生させることなく確実に球の払い出し動作を行うことが出きる。
【0114】
遊技機2において、前記遊技媒体駐止手段は、停電解消(復電処理も含む)時に閉鎖していた前記球排出路を開放するものであることを特徴とする遊技機3。停電解消(復電処理も含む)時に遊技媒体駐止手段で閉鎖していた球排出路を開放することにより、球の払い出し動作を滞りなく行うことができる。
【0115】
遊技機3において、前記球排出路は、賞球の払い出しを行う第1排出路と、貸球の払い出しを行う第2排出路とを備えており、前記遊技媒体駐止手段は、1又は2のストッパ部材で前記第1排出路および第2排出路を閉鎖するものであることを特徴とする遊技機4。
【0116】
遊技機4において、前記遊技媒体駐止手段のストッパ部材は、その先端の鉛直方向下側が尖形形状に形成されていることを特徴とする遊技機5。ストッパ部材の鉛直方向下側が尖形形状に形成されることにより、落下途中にある遊技媒体をストッパ部材の上側へ駐止し易くすることができる。即ち、ストッパ部材の先端と球排出路の側面とで遊技媒体をはさみ込んでしまうことがなくなる。
【0117】
遊技機4又は5において、前記第1排出路は、前記第2排出路より球が前記検出手段へ到達する時間が短く構成されており、前記遊技媒体駐止手段は、前記第1排出路を優先的に閉鎖するものであることを特徴とする遊技機6。球が検出手段へ早く到達する第1排出路を優先的に閉鎖することで、停電発生時に球を確実に遊技媒体駐止手段で駐止するための時間を短くすることができる。
【0118】
遊技機4又は5において、前記遊技媒体駐止手段は、前記第1排出路および第2排出路を同時に閉鎖するものであることを特徴とする遊技機7。第1排出路および第2排出路を同時に閉鎖することで、停電発生時に球を確実に遊技媒体駐止手段で駐止するための時間を短くすることができる。
【0119】
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記遊技媒体駐止手段は、前記第1排出路および第2排出路の前記検出手段より下流側または前記検出手段上(検出手段と同位置)に配設されており、停電発生時に前記検出手段の検出位置に球を駐止させるものであることを特徴とする遊技機8。
【0120】
遊技機8において、前記検出手段は、球を検出してその検出が未検出になった場合に前記残数記憶手段の内容を更新するものであることを特徴とする遊技機9。
【0121】
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記遊技媒体駐止手段は、前記第1排出路および第2排出路の前記検出手段より上流側に配設されていることを特徴とする遊技機10。
【0122】
遊技機10において、前記検出手段は、球を検出した場合に前記残数記憶手段の内容を更新するものであることを特徴とする遊技機11。
【0123】
遊技機3から11のいずれかにおいて、前記払出制御手段は、前記遊技媒体駐止手段が前記球排出路を閉鎖しているか否かを検出するストッパ部材位置検出手段を備えていることを特徴とする遊技機12。
【0124】
技機または遊技機1から12のいずれかにおいて、前記遊技媒体駐止手段は、非通電状態においても状態を保つように構成されていることを特徴とする遊技機13。遊技媒体駐止手段に使用される装置として、例えば、キープソレノイド等が例示される。
【0125】
技機または遊技機1から13のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機14。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0126】
技機または遊技機1から13のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機15。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0127】
技機または遊技機1から13のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機16。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0128】
【発明の効果】
請求項1及び2記載の遊技機によれば、払い出し途中(遊技媒体払出手段から払い出されて検出手段により検出する前までの落下中)に停電が発生した場合に、遊技媒体駐止手段により球排出路を閉鎖することで、払い出し途中にある球を駐止し、停電解消時に、遊技媒体駐止手段によって駐止されていた球(払い出し途中の球)を検出手段により検出することができる。よって、払い出された球を補償するための停電監視時間を短く設定することができるので、電源基板を容易に設計することができるという効果がある。また、停電発生等における電源断時にもエラー等を発生させることなく確実に球の払い出し動作を行うことができるという効果がある。さらに、停電解消(復電処理も含む)時に遊技媒体駐止手段で閉鎖していた球排出路を開放することにより、球の払い出し動作を滞りなく行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】 球払出装置の断面図である。
【図4】 停電発生等により電源が断された場合に、ストッパおよび第2ソレノイドの動作を行う球払出装置の正面断面図である。図4(a)は、停電発生直前を示した図であり、図4(b)は、停電発生直後を示した図であり、図4(c)は、停電中を示した図であり、図4(d)は、復電処理中を示した図であり、図4(e)は、復電処理終了直後を示した図である。
【図5】 主制御基板で実行されるNMI割込処理のフローチャートである。
【図6】 主制御基板で実行される立ち上げ処理のフローチャートである。
【図7】 主制御基板で実行される賞球処理のフローチャートである。
【図8】 払出制御基板で実行される第1ソレノイド読込処理のフローチャートである。
【図9】 払出制御基板で実行されるストッパスイッチ読込処理のフローチャートである。
【図10】 払出制御基板で実行されるNMI割込処理のフローチャートである。
【図11】 払出制御基板で実行される立ち上げ処理のフローチャートである。
【図12】 払出制御基板で実行されるコマンド受信処理のフローチャートである。
【図13】 払出制御基板で実行される球貸し動作処理のフローチャートである。
【図14】 払出制御基板で実行される払出スイッチ読込処理のフローチャートである。
【図15】 払出制御基板で実行されるモータ駆動処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
33c,53a 残賞球数カウンタ(残数記憶手段)
33d,53f バックアップエリア(バックアップ記憶手段)
53b 貸球払出カウンタ(残数記憶手段)
60 球払出装置(遊技媒体払出手段の一部)
62 払出用モータ(遊技媒体払出手段の一部)
66 賞球カウントスイッチ(検出手段の一部)
67 貸球カウントスイッチ(検出手段の一部)
71 ストッパ(遊技媒体駐止手段の一部)
72 第2ソレノイド(遊技媒体駐止手段の一部)
C 主制御基板(主制御手段)
H 払出制御基板(払出制御手段)

Claims (2)

  1. 遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力される指示に基づいて所定の有価価値を有する遊技媒体を払い出す払出制御手段とを備えた遊技機において、
    前記払出制御手段は、前記遊技媒体の払い出しを行う遊技媒体払出手段と、その遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を検出する検出手段と、前記遊技媒体の残数を記憶する残数記憶手段と、その残数記憶手段の内容を停電等による電源の切断後においても保持するバックアップ記憶手段と、前記遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を駐止する遊技媒体駐止手段とを備え
    前記遊技媒体は球であり、
    前記遊技媒体払出手段は、前記球が流入する流入路と、その流入路の下流側に連通されると共に払い出される球が通過する球排出路とを備えており、
    前記遊技媒体駐止手段は、前記球排出路を閉鎖して前記検出手段の検出位置に球を駐止させるものであって、停電発生時に前記球排出路を閉鎖し、停電解消時に前記球排出路を開放するものであることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から出力される指示に基づいて所定の有価価値を有する遊技媒体を払い出す払出制御手段とを備えた遊技機において、
    前記払出制御手段は、前記遊技媒体の払い出しを行う遊技媒体払出手段と、その遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を検出する検出手段と、前記遊技媒体の残数を記憶する残数記憶手段と、その残数記憶手段の内容を停電等による電源の切断後においても保持するバックアップ記憶手段と、前記遊技媒体払出手段から払い出された遊技媒体を駐止する遊技媒体駐止手段とを備え、
    前記遊技媒体は球であり、
    前記遊技媒体払出手段は、前記球が流入する流入路と、その流入路の下流側に連通されると共に払い出される球が通過する球排出路とを備えており、
    前記遊技媒体駐止手段は、前記球排出路を閉鎖して前記検出手段の検出位置より上流側に球を駐止させるものであって、停電発生時に前記球排出路を閉鎖し、停電解消時に前記球排出路を開放するものであることを特徴とする遊技機。
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