JP4019732B2 - セラミックハニカム成形体の栓詰め方法 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,例えばディーゼルパティキュレートを捕集するためのセラミックハニカム成形体の栓詰め方法に関する。
【0002】
【従来技術】
例えば自動車の排ガス中のパティキュレートを捕集するフィルタ構造体としては,後述する図3(A)(B)に示すごとく,多数のセル55を隔壁51により区画してなり,さらに一部のセル55のセル端部50を交互に栓詰材10によって閉塞した閉塞部15を設けたセラミックハニカム成形体5がある。
【0003】
このセラミックハニカム成形体5を製造するにあたっては,たとえば特開平9−25180号公報に開示されているように,まず,炭化珪素粉末に対して,バインダとしてのメチルセルロースと,水と,滑剤としてのステアリン酸エマルジョンとを調合して混練物とする。そして,これを押出成形等により成形して,セル55の両端にセル端部50を開口させたセラミックハニカム成形体を作製する。その後,両端面に開口しているセル端部50の一部分に,栓詰材10を詰めて閉塞する。
【0004】
上記閉塞に当っては,セラミックハニカム成形体5の各セル端部50に対してワックス等のマスキング材90を,1つ置きに市松模様状(図3参照)に閉塞する。そして,このセラミックハニカム成形体5の両端部をそれぞれ栓詰材スラリーの中に浸漬してセル端部50内に栓詰材スラリーを浸入させ,乾燥し,加熱する。
これによって,セラミックハニカム成形体5において,上記マスキング材90を施さなかったセル端部50に栓詰材10が栓詰めされる。その後マスキング材90を除去する。これにより,図3に示すごとく,排ガスの入口14と出口16とが交互に形成された,セラミックハニカム成形体5が得られる。
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のセラミックハニカム成形体の栓詰め方法においては次の問題がある。
即ち,上記セラミックハニカム成形体5において,セル端部50を閉塞している栓詰材10は,本来図6(A)に示すごとく,そのセル端部50を全部閉塞している必要がある。
しかし,上記栓詰材スラリーを上記セル端部50内に浸入させ,その乾燥,加熱して,栓詰材10とする際に,上記栓詰材スラリーが収縮する。
【0006】
そのため,図6(B)に示すごとく,セル端部50を閉塞している栓詰材10の中で,一部のセル端部50内の栓詰材10に間隙109が発生してしまうことがある。
このように間隙109が発生すると,セラミックハニカム成形体5のセル内に排ガスを導入したとき,該排ガスがこの間隙109からショットパスしてしまい,排ガス中のディーゼルパティキュレートを捕集することができなくなってしまう。
【0007】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み,セル端部を閉塞する栓詰材に間隙を発生することがないセラミックハニカム成形体の栓詰め方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,多数のセルを隔壁により区画すると共にセル端部を栓詰材によって栓詰めしたセラミックハニカム成形体を製造するに当り,
セラミックハニカム成形体の端面において上記栓詰材を設けないセル端部をマスキング材により被覆した状態で,上記セラミックハニカム成形体の端面を栓詰材スラリーの中に浸漬して,上記セル端部を栓詰めする方法において,
上記栓詰材スラリーは,セラミックス粒子と,発泡材と,水もしくは油性溶剤とを含有しており,
上記発泡材は,熱可塑性プラスチックよりなるポリマー殻の内部に,液化炭化水素系の発泡性剤を内包させた発泡粒子からなると共に,上記セラミックス粒子100重量%に対して0.1〜5重量%含有されていることを特徴とするセラミックハニカム成形体の栓詰め方法である。
【0009】
本発明においては,上記栓詰材スラリーが,セラミックス粒子と,発泡材と,水もしくは油性溶剤とを含有している。そして,この栓詰材スラリーを上記マスキング材により被覆していないセル端部に浸入させ,このセル端部を閉塞する。
そして,上記セル端部における栓詰材スラリー中の発泡材を発泡させて,上記栓詰材スラリーを膨張させることによって(図4),上記セル端部における栓詰材を形成する。
そのため,この栓詰材は上記セル端部を完全に閉塞し,栓詰材に間隙を発生することがない。
【0010】
また,請求項6の発明のように,上記栓詰材スラリーへの上記セラミックハニカム成形体の端面の浸漬は複数回行なうことができる。
【0011】
この方法によれば,例えばセル端部を栓詰材スラリー中へ1回浸漬したのみでは,栓詰材に上記間隙が発生する場合でも,浸漬を複数回行なうことにより,確実に栓詰材における間隙の発生を防止することができる。
【0012】
それ故,本発明によれば,セル端部を閉塞する栓詰材に間隙を発生することがないセラミックハニカム成形体の栓詰め方法を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記請求項1又は上記請求項6の発明において,上記栓詰材スラリーの中に浸漬するセラミックハニカム成形体としては,焼結を行う前のものであってもよいし,焼結を行った後のものであってもよい。上記セラミックハニカム成形体が焼結を行う前のものであるときには,焼結を行うと共に上記発泡材を発泡させて上記栓詰材を形成することができる。また,上記セラミックハニカム成形体が焼結を行った後のものであるときには,焼結を行ったセラミックハニカム成形体に対して,上記セル端部における栓詰材スラリー中の発泡材を発泡させて上記栓詰材を形成することができる。
【0014】
また,上記請求項1の発明において,上記発泡材としては,上記加熱により発泡する加熱発泡性発泡材を用いることができる。
加熱発泡性発泡材としては,例えば80℃以上で発泡する材料を用いることが好ましい。かかる加熱発泡性の発泡材としては,例えば熱可塑性樹脂により,液化炭化水素系の発泡性剤を内包させた発泡粒子がある。
【0015】
また,上記加熱発泡性発泡材とは,熱可塑性プラスチックよりなるポリマー殻の内部に,液状ガスを内包して生成したものである。そして,上記加熱発泡性発泡材は,加熱されたときに,上記ポリマー殻の内部の液状ガスによるガス圧が増加すると共に上記ポリマー殻が軟化することで体積が劇的に増え,中空球状粒子となるものである。
【0016】
次に,上記発泡材は,上記セラミックス粒子100重量%に対して0.1〜5重量%含有されている。
これにより,セル端部に対して一層確実に栓詰材を充填,閉塞することができ,間隙の発生を防止することができる。
上記発泡材が0.1重量%未満の場合には,発泡材添加の効果が少ない場合がある。また,5重量%を越えると,栓詰材スラリーの膨張が大きすぎて,栓詰材の緻密性が損なわれるおそれがある。
【0017】
次に,上記油性溶剤はアルコール,石油又はソルベントの1種以上であることが好ましい(請求項3)。
この場合には,焼成前の乾燥体にて栓詰めが可能となるため,低コスト化の効果が得られる。
なお,上記ソルベントとしては,例えば,表屋石油(株)製のドライソルベント(商品名)を用いることができる。
【0018】
次に,上記栓詰材スラリーは,セラミックス粒子100重量%に対して,上記発泡材を0.1〜5重量%,バインダ0.1〜1重量%,水30〜40重量%を含有していることが好ましい(請求項4)。
この場合には,より一層確実に栓詰材スラリーをセル端部内に充填でき,また栓詰材の間隙の発生を防止できる。
【0019】
上記発泡材の添加量の理由は上記と同様である。
また,バインダが0.1重量%未満では栓詰材スラリーを充分にセル端部内に浸入させることが困難であり,一方1%を越えると栓詰材スラリーの粘度が高くなりすぎ,栓詰材スラリーがセル端部内へ浸入し難くなるおそれがある。
また,上記水が30重量%未満では栓詰材スラリーの粘度が高くなりすぎ,栓詰材スラリーがセル端部内へ浸入し難くなるおそれがある。一方,40重量%を越えると栓詰材スラリーの粘度が低くなり,栓詰材スラリーを充分にセル端部内に,保持させることが困難となるおそれがある。
【0020】
また,栓詰材スラリーに含まれているセラミック粒子は,セラミックハニカム成形体と同種のものか,またはこれに近似した焼成収縮率,熱膨張係数を有するものが好ましい(請求項2)。これにより,クラック発生を防止することができる。
セラミック粒子としては,たとえば,コーディエライト,もしくはタルク,カオリン,アルミナ等を所定の割合で混合したコーディエライト生成材,ムライト,アルミナ,炭化珪素,窒化珪素などがある。
【0021】
また,上記バインダは,セラミック粒子同士を接着する役目を果たす。かかるバインダとしては,メチルセルロース,エチルセルロースなどのセルロース類,アクリル系バインダ,ポリビニルアルコールなどを用いることができる。栓詰材スラリー内のセラミック粒子の材種と助剤との組合わせによっては,バインダを省略することができる。
【0022】
次に,上記発泡材の粒径は,5〜30μmとすることが好ましい(請求項5)。上記発泡材の粒径が5μm未満の場合には,発泡材による上記栓詰材スラリーの膨張率が小さくなり,上記間隙の発生を防止する効果を減少させるおそれがある。一方,上記発泡材の粒径が30μmを超える場合には,発泡材の1つ1つの気孔が大きくなり,上記栓詰材に間隙を発生させてしまうおそれがある。
【0023】
次に,上記請求項1又は上記請求項6の発明において,上記セラミックハニカム成形体は,上記端面を上記栓詰材スラリーの中に浸漬した後,乾燥,加熱を行うことにより,上記セル端部の栓詰めを行うことが好ましい(請求項7)。
この場合には,上記乾燥,加熱により,上記セル端部における栓詰材スラリー中の発泡材を発泡させて,上記セル端部における栓詰め材を形成することができる。
また,焼結前のセラミックハニカム成形体に対しては,上記乾燥,加熱を行うことにより,セラミックハニカム成形体の焼結を行うと共に上記発泡材を発泡させて上記栓詰材を形成することができる。
【0024】
【実施例】
以下,本発明の実施例につき説明する。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるセラミックハニカム成形体の栓詰め方法につき,図1〜図4を用いて説明する。
本例の栓詰め方法は,図1〜図3に示すごとく,多数のセル55を隔壁51により区画すると共にセル端部50を栓詰材10によって栓詰めしたセラミックハニカム成形体5を製造するに当り,セラミックハニカム成形体5の端面において上記栓詰材10を設けないセル端部50をマスキング材90により被覆した状態で,上記セラミックハニカム成形体5の端面を栓詰材スラリー1の中に浸漬して,その後乾燥,加熱することにより行なう。
そして,栓詰材スラリー1は,セラミックス粒子と,発泡材と,水もしくは,アルコール,石油等の油性溶剤とを含有している。
【0025】
以下,詳しく説明する。
本例において,上記栓詰材スラリーとしては,セラミックス粒子としての溶融シリカ(SiO2)18重量%,タルク(MgO・SiO2)38重量%及び水酸化アルミニウム44重量%と,これらセラミックス粒子100重量%に対して発泡材2重量%と水35重量%とを添加し,これらを混合したものを用いた。
【0026】
上記発泡材としては,加熱によって発泡する性質の加熱発泡性の発泡材を用いた。このものは,液化炭化水素系の発泡性剤を熱可塑性樹脂によって被覆したもので,その直径は約15μmであった。
また,上記のセラミックス粒子は,直径1〜40μmのものを用いた。
【0027】
一方,上記セラミックハニカム成形体5は,セラミックス粒子とバインダとの混合物をハニカム状に押出成形し,焼結したものである。そして,そのセル端部50には,市松模様となるように(図3A,B参照),1つ置きにマスキング材90を配置し,閉塞した。このマスキング材90としては,ワックスを用いた。
このようにして,隣り合うセル55が,マスキング材90によりそのセル端部50を交互に閉塞したセラミックハニカム成形体5を準備した。
【0028】
次に,セル端部50を栓詰材10により閉塞するに当り,図1に示すごとく,容器3内に上記栓詰材スラリー1を入れ,この中にセラミックハニカム成形体5の一方の端部を浸漬した。これにより,セル端部50の中,マスキング材90によって閉塞されていない,セル端部50の中に上記栓詰材スラリー1が浸入する。
上記浸漬操作を行なった後,セラミックハニカム成形体5を栓詰材スラリー1から引き上げ,栓詰材スラリーを約100℃で10分間乾燥させた。
【0029】
次に,図2に示すごとく,上記セラミックハニカム成形体5の上下を入れ替えて,他方の端部を栓詰材スラリー1中に浸漬し,引き上げ,乾燥させた。
これにより,図2に示すごとく,マスキング材90によって閉塞されていないセル端部50に対して,栓詰材スラリー1が浸入,充填されたセラミックハニカム成形体5を得る。
【0030】
次いで,これを加熱器中に入れて,徐々に加熱し,最終的に約1400〜1450℃に加熱し,栓詰材スラリー中のセラミックス粒子1を焼結させ,栓詰材10とする。これにより,栓詰材スラリー1から得られた栓詰材10が,上記セル端部50を閉塞した,閉塞部15を有するセラミックハニカム成形体5を得た(図3A,B)。
【0031】
また,上記加熱時に,上記マスキング材90のワックスは蒸発除去されて,そのセル端部50は開口する。
上記のセラミックハニカム成形体5は,図3に示すごとく,その端部が栓詰材10によって,1つ置きに交互に市松模様に,閉塞された状態にある。上記栓詰材10の浸入長さは約4mmであった。
【0032】
また,セラミックハニカム成形体5の隔壁51は,多孔質である。そのため,図3(A)に矢印で示すごとく,セラミックハニカム成形体5の入口14から入った排ガスは,そのセル55を通りながら,上記隔壁51を通過して,出口16のある隣のセル55に入り,その出口16から排出される。そして,その間に隔壁51に,ディーゼルパティキュレートが捕集される。
【0033】
そして,本例において重要なことは,上記栓詰材スラリー1がセラミックス粒子と発泡材と水もしくはアルコール,石油等の油性溶剤とを含有していることである。そして,この栓詰材スラリー1をセル端部50に浸入させ,次いで乾燥し,上記セラミックス粒子の焼結用の加熱をしたとき,上記セラミックス粒子は焼結すると共にセラミックハニカム成形体の隔壁とも焼結し,セル端部50を閉塞する。
また,このとき,セラミックス粒子と混合した発泡材が上記加熱により発泡し,栓詰材スラリー1を膨張させ,その状態で上記焼結が進行し,栓詰材となる。
そのため,栓詰材10はセル端部50を完全に閉塞し,栓詰材に間隙を発生することがない。
【0034】
上記の栓詰材スラリー1が加熱されて膨張するときの状態を図4に示した。同図より知られるように,栓詰材スラリー1は上記加熱時にその中の発泡材が膨張し,外方へ押圧力(矢印)が働く。そのため,栓詰材10に間隙が生ずることがないと共に,栓詰材10中のセラミックス粒子と隔壁51とが密接するので,栓詰材10と隔壁51との焼結強度も向上する。
【0035】
(実施例2)
本例は,実施例1において,上記発泡材を添加することなく,上記の浸漬を3回行なった例である。
上記の浸漬は,約80℃での乾燥工程を中間に入れて行なった。
本例によれば,上記の浸漬を3回行なったので,セル端部50の中に充分に栓詰材スラリー1を浸入させることができ,間隙のない栓詰材10を形成することができた。その他,実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0036】
(実施例3)
本例においては,上記実施例1における発泡材の添加量について,その最適な範囲を確認する試験を行った。本例では,上記発泡材の添加量を変化させたときの各セラミックハニカム成形体5におけるセル端部50に上記栓詰材10を形成し,この栓詰材10の強度を測定すると共にこの栓詰材10に上記間隙による欠陥がないかを検査した。
また,本例の栓詰材スラリー1は,セラミックス粒子と,発泡材と,油性溶剤である表屋石油(株)製のドライソルベント(商品名)とを含有している。
その他は,上記実施例1のセラミックハニカム成形体5の栓詰め方法と同様にして,上記栓詰材10を形成した。
【0037】
本例では,上記セラミックス粒子100重量%に対する上記発泡材の添加量を,0〜20重量%の間で変化させて,上記栓詰材10を形成し,この栓詰材10の強度を測定し,この栓詰材10に上記間隙による欠陥がないかを検査した。
上記発泡材の添加量と上記測定を行った栓詰材10の強度との関係を図5に示す。
同図より,上記発泡材の添加量は多くなるほど,上記栓詰材10の強度は低下することがわかる。そして,発泡材の添加量が5重量%を超えるときには,上記栓詰材10の強度は低く一定していることがわかった。
【0038】
また,上記発泡材の添加量と上記検査を行った栓詰材10の欠陥数との関係を表1に示す。なお,同表における欠陥数は,1つのセラミックハニカム成形体5について,多数のセル端部50における栓詰材10のうち(本例のセラミックハニカム成形体5は,両端面で約12000個のセル端部50を有しており,上記栓詰材10は約6000個形成した。),何個の栓詰材10に間隙が発見されたかを示す。
【0039】
【表1】
【0040】
ここでわかるのは,上記発泡材の添加量が全くないとき(0重量%のとき)に上記欠陥数が多く,また,上記発泡材の添加量が10重量%以上のときにも上記欠陥数が多いということである。すなわち,欠陥数が少ないのは上記発泡材の添加量が0.1〜5重量%のときであった。
それ故,上記強度の測定及び欠陥数の検査より,上記発泡材の添加量は,0.1〜5重量%にすることが最適であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,栓詰材スラリー中へセラミックハニカム成形体の端部を浸漬する状態を示す説明図。
【図2】実施例1における,上下を逆にして,栓詰材スラリー中へセラミックハニカム成形体の端部を浸漬する状態を示す説明図。
【図3】実施例1における,(A)セラミックハニカム成形体の断面説明図,(B)セル端部が市松模様に閉塞されたセラミックハニカム成形体の端部の説明図。
【図4】実施例1における,セル端部へ充填した栓詰材スラリーの膨張状態を示す説明図。
【図5】実施例3における,発泡材の添加量と栓詰材の強度との関係を示すグラフ。
【図6】従来例における,(A)正常な栓詰材の状態,(B)間隙が発生した栓詰材の状態を示す説明図。
【符号の説明】
1...栓詰材スラリー,
10...栓詰材,
5...セラミックハニカム成形体,
50...セル端部,
51...隔壁,
55...セル,
Claims (7)
- 多数のセルを隔壁により区画すると共にセル端部を栓詰材によって栓詰めしたセラミックハニカム成形体を製造するに当り,
セラミックハニカム成形体の端面において上記栓詰材を設けないセル端部をマスキング材により被覆した状態で,上記セラミックハニカム成形体の端面を栓詰材スラリーの中に浸漬して,上記セル端部を栓詰めする方法において,
上記栓詰材スラリーは,セラミックス粒子と,発泡材と,水もしくは油性溶剤とを含有しており,
上記発泡材は,熱可塑性プラスチックよりなるポリマー殻の内部に,液化炭化水素系の発泡性剤を内包させた発泡粒子からなると共に,上記セラミックス粒子100重量%に対して0.1〜5重量%含有されていることを特徴とするセラミックハニカム成形体の栓詰め方法。 - 請求項1において,上記セラミックス粒子は,上記セラミックハニカム成形体と同種のもの,又は該セラミックハニカム成形体に近似した焼成収縮率及び熱膨張係数を有するものであることを特徴とするセラミックハニカム成形体の栓詰め方法。
- 請求項1又は2において,上記油性溶剤はアルコール,石油又はソルベントの1種以上であることを特徴とするセラミックハニカム成形体の栓詰め方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項において,上記栓詰材スラリーは,セラミックス粒子100重量%に対して,上記発泡材を0.1〜5重量%,バインダ0.1〜1重量%,水30〜40重量%を含有していることを特徴とするセラミックハニカム成形体の栓詰め方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項において,上記発泡材の粒径は,5〜30μmとすることを特徴とするセラミックハニカム成形体の栓詰め方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項において,上記栓詰材スラリーへの上記セラミックハニカム成形体の端面の浸漬は複数回行なうことを特徴とするセラミックハニカム成形体の栓詰め方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項において,上記ハニカム成形体は,上記端面を上記栓詰材スラリーの中に浸漬した後,乾燥,加熱を行うことにより,上記セル端部の栓詰めを行うことを特徴とするセラミックハニカム成形体の栓詰め方法。
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