JP4019616B2 - ネットワーク構成管理ツール及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ネットワーク構成管理ツール及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1つのマスタ局と、複数のスレーブ局が伝送路に接続されて構成されるFAネットワーク内における通信は、マスタ局が管理する。すなわち、マスタ局が予め定めたネットワークパラメータに従い、所望のスレーブ局との間で通信を行い、I/Oデータの送受やメッセージの送信を行うようになっている。
【0003】
そして、係る通信の管理を行うため、マスタ局はFAネットワークに接続され、通信対象となるスレーブ局を特定するための情報を格納したスキャンリストテーブルと、各スレーブ局に送信するデータや、各スレーブ局から送られてきたデータをメモリ上のどの領域に格納するかのマッピング情報を格納するI/O割り付けテーブルを保有する。実際のネットワークの稼動時には、マスタ局はこれら両テーブルを参照しながら順次所望のスレーブ局と通信を行うことになる。
【0004】
一方、ネットワークを構築するに先立ち、上記した各テーブルを作成し、マスタ局に登録する必要がある。係る作成並びに登録は、パソコンなどにより構成されるツール装置(コンフィグレータ)により行われる。そして、具体的な処理は、ツール装置の操作者が、実際のネットワークに接続されるスレーブ局を調べるとともに、各スレーブ局のユニットID,入力サイズ及び出力サイズ等を調べ、ノード番号とともに関連付けてツール装置に入力し、その入力した情報に基づいてスキャンリストテーブルやI/O割り付けテーブルを作成する。次いで、作成したテーブルをネットワークを介してマスタ局に送り、マスタ局内のテーブルにデータを格納することにより実行する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したツール装置並びにそれを用いたネットワーク構成に関する情報(スキャンリストやI/O割り付け等)の作成方法では、以下に示す問題がある。すなわち、各スレーブ局に関する情報を、そのスレーブ局についてのマニュアル等に基づいて調べる必要があり、その検索作業が煩雑である。しかも、IDや入出力サイズなどの入力ミスをするおそれもある。そして、接続されるスレーブ局の数が増えると、上記した作業負荷が増大し、入力ミスの発生率も高くなる。
【0006】
この発明は、マスタ局に登録するスキャンリストなどのネットワーク構成に関する情報(パラメータテーブル)を自動的に生成したり、その生成した情報をマスタ局に登録することのできるネットワーク構成管理ツール及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明によるネットワーク構成管理ツールは、(1)ネットワーク通信の制御を管理するマスタ局と、そのマスタ局によって通信の制御を管理され、前記マスタ局との間で入出力データを通信する複数のスレーブ局とが存在し、マスタ局が前記複数のスレーブとの間で入出力データを通信することをサイクルにして繰り返すFAネットワークに対して接続可能なネットワーク構成管理ツールであって、前記FAネットワークを介して、前記複数のスレーブ局のすべてから、各スレーブが保有する入力データのサイズ、出力データのサイズを含む固有情報を自動的に収集する収集手段と、その収集手段により収集した固有情報をスレーブごとに対応させたパラメータテーブルを作成するテーブル作成手段と、スレーブ1台あたりの入力データのサイズ、出力データのサイズに応じてマスタ局との間の通信に必要な1スレーブ通信時間を求める演算式を予め記憶するものであり、前記パラメータテーブルから1台ごとのスレーブの入力データのサイズ、出力データのサイズの情報を抽出し、スレーブ1台ごとの情報を前記演算式に代入してスレーブ1台ごとのスレーブ通信時間を求め、それらをすべて加算することにより、サイクルタイムを算出するサイクルタイム算出手段と、前記テーブル作成手段にて作成したパラメータテーブルまたは前記サイクルタイム算出手段にて算出したサイクルタイムを表示する表示手段と、を備えて構成される。
【0008】
そして、作成されたパラメータテーブルは、そのツールに設けられた所定出力手段により出力すると良い。出力手段としては、記憶手段であって、所定記録装置,記録媒体に格納するようにしてもよいし、表示手段であって、作成したパラメータテーブルに基づく情報を表示するようにすると良い。表示形態としては、パラメータテーブルそのものを表示しても良いし、グラフィックなど適宜変換して表示しても良い。そして、そのように表示した場合、編集手段を設け、表示装置を見ながらユーザがマニュアル操作でテーブルに格納したデータを修正することができるので好ましい。また、表示した内容を確認の上、マスタ局へ登録ができるようになる点でも好ましい。さらに、出力手段として通信手段とすると、後述するようにFAネットワークに接続されたマスタ局に対して作成したテーブルを送信することができるので好ましい。
【0009】
また、この発明によるネットワーク構成管理ツールは、上記の前提において、以下の構成を備えることができる。
(2)前記収集手段は、各スレーブから、入力スレーブか出力スレーブか入出力混在スレーブかのタイプの固有情報も収集するものであり、前記サイクルタイム算出手段は、記憶する演算式が、入力データのサイズが所定以下の入力スレーブについての1スレーブ通信時間を求める演算式、出力データのサイズが所定以下の出力スレーブについての1スレーブ通信時間を求める演算式、入力データと出力データのどちらも所定以下の入出力混在スレーブについての1スレーブ通信時間を求める演算式、入力データと出力データの片方または両方が所定を超えるスレーブについての1スレーブ通信時間を求める演算式、であり、前記パラメータテーブルからスレーブ1台ごとに入力データのサイズ、出力データのサイズ、タイプの情報を抽出し、前記演算式のうち適する演算式に代入してスレーブ1台ごとのスレーブ通信時間を求め、それらをすべて加算してサイクルタイムを算出するものとするとよい。
(3)前記サイクルタイム算出手段は、前記演算式に含まれる係数項について、複数の通信速度に対応する数値を予め記憶し、その数値を演算式に代入することにより、前記複数の通信速度におけるそれぞれのサイクルタイムを算出するものであり、前記表示手段は、前記複数の通信速度におけるそれぞれのサイクルタイムを表示するものとしてもよい。
(4)前記ネットワーク構成管理ツールは、前記マスタ局と前記複数スレーブとが前記入出力データに加えてメッセージも通信することをサイクルにして繰り返す場合のサイクルタイムを求めるものであり、前記サイクルタイム算出手段は、前記スレーブ1台ごとのスレーブ通信時間と、前記メッセージを通信処理するために要する時間と、を加算することによりサイクルタイムを算出するようにしてもよい。
(5)
前記収集手段は、前記複数のスレーブ局のすべてからノード番号、ID、タイプ、入出力データのサイズを含む固有情報を収集するものであり、
前記テーブル作成手段は、前記収集手段により収集したスレーブごとの固有情報から、各ノード番号とIDとタイプを含む情報を関連付けたスキャンリストテーブルと、各スレーブ局のノード番号順に入出力データのサイズに対する入出力データの記憶領域を割り振ったメモリマッピング状況を示すIO割り付けテーブルと、を作成するものであり、
作成した前記スキャンリストテーブルおよびIO割り付けテーブルを、前記ネットワークを介して前記マスタ局にダウンロードするダウンロード手段と
を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のネットワーク構成管理ツール。
【0012】
さらに、この発明の記録媒体としては、ネットワーク通信の制御を管理するマスタ局と、そのマスタ局によって通信の制御を管理され、前記マスタ局との間で入出力データを通信する複数のスレーブ局が存在し、マスタ局が前記複数のスレーブとの間で入出力データを通信することをサイクルにして繰り返すFAネットワークにおける前記マスタ局でのサイクルタイムを算出するプログラムを格納した記録媒体であって、前記FAネットワークを介して、前記複数のスレーブ局のすべてから、各スレーブが保有する入力データのサイズ、出力データのサイズを含む固有情報を自動的に収集する収集処理と、その収集処理により収集した固有情報をスレーブごとに対応させたパラメータテーブルを作成するテーブル作成処理と、前記パラメータテーブルからすべてのスレーブの入力データ、出力データのサイズを含む固有情報を抽出し、予め記憶した演算式であって、スレーブ1台あたりの入力データのサイズ、出力データのサイズに応じてマスタ局との間の通信に必要な1スレーブ通信時間を求める演算式を利用して、スレーブごとに1スレーブ通信時間を求め、すべてのスレーブ通信時間を加算することにより、サイクルタイムを算出する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムを格納した。また、作成したパラメータテーブルをマスタにダウンロードするための処理プログラムを組み込んでも良い。
【0013】
「バラメータテーブル」は実施の形態では、スキャンリストテーブルとI/O割り付けテーブルに対応する。そして、実施の形態では、2つのテーブルを作成する例を示しているが、本発明はいずれか一方のみを生成するものも含む。さらにパラメータテーブルは、例示した2つのものに限られることはない。
【0014】
この発明の以上説明した構成要素は可能な限り組み合わせることができる。この発明によるツールを構成する各手段を専用のハードウエア回路によって実現することができるし、プログラムされたコンピュータによって実現することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明が適用されるネットワークの一例を示している。同図に示すように、マスタ局1と複数のスレーブ局2が、コンポーネント系ネットワークであるDeviceNet(登録商標)などの伝送路3に接続され、その伝送路3を介してデータの送受信を行うようになっている。これにより、FAネットワークが構成される。ここで、マスタ局1は、マスタユニットとして構成されても良いし、ボードとして形成され、そのボードをパソコンの外部スロットに装着することにより構成されても良い。また、スレーブ局2は、例えば、センサターミナルやアナログ入力/出力ターミナルや、I/Oユニットや、PLCなどが成り得る。
【0016】
FAネットワークでは、マスタ局1はメモリ内に通信対象のスレーブ局2を管理するためのスキャンリストと、送受信するデータ、つまりスレーブ局のI/Oデータを格納するメモリ上のマッピング状況を登録したI/O割り付けテーブルを保有している。
【0017】
そして、マスタ局1は、各テーブルを参照しながら所望のスレーブ局2と通信を行う。すなわち、例えばスレーブ局(1)はセンサに接続され、そのセンサ出力をマスタ局1に伝え、スレーブ局(2)は、そのセンサが所定の状態を検出した際に、接続した機器にある動作を行うべく制御信号を出力するものとする。
【0018】
係る場合に、マスタ局1がスレーブ局(1)と通信を行い、入力信号を受けると、I/O割り付けテーブルに基づき、そのスレーブ局(1)から入力データを格納し、次のスレーブ局(2)に対する通信のタイミングの際に、スレーブ局(2)に対して所定の出力信号を送る。このようにして、ネットワーク通信が実行され、センサ出力に基づいて所定の機器を動作する制御が行われる。
【0019】
ところで、上記したネットワーク通信を行うに先立ち、マスタ局1が保有するスキャンリストテーブルやI/O割り付けテーブルを生成し、マスタ局1に登録する必要がある。係る処理を本発明に係るネットワーク構成管理ツールであるコンフィグレータ4が行う。
【0020】
コンフィグレータ4は、スレーブ局2と同様にFAネットワークの伝送路3に接続され、FAネットワークを介してスレーブ局2やマスタ局1と通信する機能を持っている。すなわち、例えばスレーブ局2が温調器などのパラメータ設定が必要な機器の場合、温度範囲の上限や下限などのパラメータ情報をコンフィグレータ4からスレーブ局2に対して通信する。また、マスタ局1との間では、コンフィグレータ4で生成したスキャンリストテーブルやI/O割り付けテーブルをネットワークを介してマスタ局1にダウンロードする。
【0021】
ここで本形態では、コンフィグレータ4に、スキャンリストテーブルとI/O割り付けテーブルを、自動的に生成する機能を設けた。すなわち、スレーブ局は、自己のユニットIDや、入出力のサイズに関するデータを保有している。そこで、上記したスレーブ局2に対してパラメータ設定のために行っていた通信機能を利用し、ネットワークに接続されたスレーブ局2から直接、そのスレーブ局2が保有するデータを吸い上げ、吸い上げたデータに基づいて各テーブルを生成するようにした。これにより、各データの人手による入力作業が不要となり、しかも、ユニットIDや入出力サイズの入力ミスを抑制できる。
【0022】
係る処理をするためのコンフィグレータ4の具体的な内部構造は、図2に示すようになっている。同図に示すように、各テーブルを生成するテーブル作成部11を備え、このテーブル作成部11により生成されたスキャンリストテーブルがスキャンリストテーブル記憶部12に格納され、また、テーブル作成部11により生成されたI/O割り付けテーブルがI/O割り付けテーブル記憶部13に格納される。
【0023】
そして、それら各記憶部12,13に格納されたデータが、ダウンロード処理部14により読み出されるとともに、ネットワークを介してマスタ局1へダウンロードされる。これにより、マスタ局1には、コンフィグレータ4で生成された各テーブルと同一内容のテーブルが登録されることになる。そして、上記したテーブルの生成処理は、テーブル作成部11が指示部15からの開始命令を受けて実行する。なお、指示部15は、独立した操作スイッチでも良いし、テンキーやキーボードなどの入力装置から与えられる信号に基づいて動作するものでも良い。
【0024】
テーブル作成部11は、FAネットワークを介してスレーブ局2と通信し、スレーブ局2が保持している情報を吸い上げるスレーブデータ吸い上げ部11aと、そのスレーブデータ吸い上げ部11aで吸い上げたスレーブ情報を一時的に記憶するスレーブ情報記憶部11bと、そのスレーブ情報記憶部11bに格納された情報に基づいて各テーブルを作成する自動生成部11cを有している。そして、各部の具体的な処理機能は、以下のようになっている。
【0025】
すなわち、スレーブ情報記憶部11bは、図3に示すように、ノード番号とスレーブ局2のユニットID,タイプ,入力サイズ(INサイズ)並びに出力サイズ(OUTサイズ)を関連付けたテーブルとなっている。そして、スレーブデータ吸い上げ部11aが、吸い上げたデータを上記したテーブル内の所定エリアに格納する。つまり、スレーブデータ吸い上げ部11aは、1つのスレーブ局2に対して1つの質問をし、その質問の回答をスレーブ局2から受け取ることにより情報の吸い上げを行う。
【0026】
従って、まずノード番号1番(#1)のスレーブ局に対し、ユニットID,タイプ,入力サイズ,出力サイズ等、必要な情報を1つずつ順に問い合わせをし、回答を受けると、スレーブ情報記憶部11bのノード番号1番の該当する領域に登録する。そして、1番についての情報がすべて取得(吸い上げ)できたならば、ノード番号2番のスレーブ局との通信を行い、上記した処理を行いその2番のスレーブ局に付いての情報を吸い上げ、スレーブ情報記憶部11bに格納する。上記処理を繰り返し実行し、ネットワークに接続されたすべてのスレーブ局に付いての情報を取得することができると、処理を終了する。
【0027】
なお、すべてのスレーブ局から情報を取得できたか否かの判断は、例えば予めネットワークに接続されたスレーブ局の数を教えておき、係る数のスレーブ局と通信したか否かを判断したり、ノード番号を1ずつインクリメントしていき、一定期間応答がない場合にすべてのスレーブ局と通信を行ったと判断するなどの他各種の判断方式がとれる。
【0028】
自動生成部11cは、本形態では、すべてのスレーブ局2の情報が収集された後で、一括して各テーブルを作成する。つまり、例えばスレーブデータ吸い上げ部11aが収集完了の通知を自動生成部11cに与えるようにすると、係る通知を受けた自動生成部11cが、スレーブ情報記憶部11bをアクセスし、各ノード番号と、それに関連付けられたIDなどのスキャンリストテーブルに登録する必要のあるデータを抽出する。
【0029】
すなわち、仮に、各スレーブ局のIDとタイプが必要な場合には、スレーブ情報記憶部11bに登録されたすべてのノード番号と、それに関連するユニットIDとタイプを抽出して新たなテーブルを生成し、それをスキャンリストテーブル記憶部12に格納する。もちろん、スキャンリストテーブルに必要な情報として入出力サイズも必要な場合には、それらも関連付けてテーブルを生成することになる。これが、スキャンリストテーブルを生成する機能である。
【0030】
また、I/O割り付けテーブルを生成する機能としては、スレーブ情報記憶部11bをアクセスし、入力サイズと出力サイズを、ノード番号と関連付けて抽出する。そして、各サイズに従って各スレーブ局に対するI/Oデータの記憶領域(アドレス)を割り振り、その割り振ったメモリ上のマッピング状況をI/O割り付けテーブル記憶部13に格納する。
【0031】
すなわち、入力データと出力データを記憶する領域を、予めメモリ上に確保しておく。そして、入力データ用の記憶領域の先頭アドレスと、出力データ用の記憶領域の先頭アドレスを取得しておき、ノード番号1番から順番に、入力サイズ分の記憶領域と出力サイズ分の記憶領域をそれぞれ前詰に設定していく。もちろん、スレーブ局によっては、入力データと出力データの一方しかないものもあるので、係る場合(データが無い方)には、そのノード番号の部分は飛ばし、次のノード番号のデータを前詰に設定することにより対応する。
【0032】
図4は、テーブル作成部の別の機能を示している。すなわち、上記した実施の形態では、吸い上げたデータを一旦スレーブ情報記憶部11bに格納するようにしたが、本形態では、吸い上げるとともに、各テーブルに直接登録するようにしている。この場合のブロック構成図としては、図2に示すテーブル作成部内のスレーブデータ吸い上げ部11a,スレーブ情報記憶部11b,自動生成部11cのように各処理部がなく、テーブル作成部11自体が図4に示すフローチャートを実施する処理部となっているとみなすことができる。
【0033】
具体的には、指示部15から自動生成の指示命令を受けると、ノード番号を初期化し、ノード番号1番から順番に、スレーブ局と通信を行う(ST1,ST2)。そして、スレーブ局からの応答があったか否かを判断し(ST3)、応答があった場合には、まず、そのスレーブ局についてのユニットID,タイプを吸い上げ、現在処理中のノード番号とともに関連付けてスキャンリストテーブル記憶部12に登録する(ST4)。次いで、入出力サイズ(IN/OUTサイズ)を吸い上げ、現在処理中のノード番号とともに関連付けてI/O割り付けテーブル記憶部12に登録する。この時の登録処理は、上記した実施の形態と同様に、取得したサイズデータに基づき、入力データと出力データのそれぞれについて、前詰で記憶領域を設定する(ST5)。
【0034】
係る登録処理、或いは、ステップ3で応答がなかったと判断された場合には、ノード番号をインクリメントし(ST6)、最後の局まで終わったか否かを確認する(ST7)。そして、未処理のスレーブ局が残っている場合には、ステップ2に飛び、次のノード番号について、上記した登録処理を行う。このようにしてすべてスレーブ局に対して処理を繰り返し実行すると、ステップ7の分岐判断でYesとなり、処理を終了する。
【0035】
また、上記したコンフィグレータ4は、例えば、拡張ボードなどにより構成され、その拡張ボードをパソコン等のコンピュータに装着することにより、稼動可能としたり、PCカードにより構成し、そのPCカードをパソコン等に装着することにより稼動可能とすることができる。さらには、上記した処理を実施するためのプログラムとして構成し、係るプログラムを記録した記録媒体や、通信その他の手法によりパソコン等にインストールすることにより稼動可能とするなど各種の対応がとれる。
【0036】
なお、上記した実施の形態では、マスタ局が1つ存在するものについて説明したが、本発明が適用されるネットワークシステムは、マスタ局が複数存在するマルチマスタによるスレーブ管理をするネットワークシステムに対しても適用できるのはもちろんである。また、マスタ局1としては、スレーブ局2との間の通信の制御を司る機能を備えていれば良いか、他の機能をさらに備えていてももちろんよい。後者の一例としては、PLCを含むものがある。
【0037】
また、コンフィグレータ4の接続形態としては、伝送路3に直接接続した例(FAネットワークに直接接続されている)を示しているが、本発明はこれに限ることはなく、例えばマスタ局1に接続され、そのマスタ局1を介してFAネットワークに接続されるようにしてもよい。
【0038】
さらにまた、コンフィグレータ4で生成したパラメータテーブルのマスタ局1への登録手法は、上記したようにFAネットワークを介してダウンロードするものに限ることはなく、例えば、記録媒体を介して登録することの他、各種の形態を採り得る。記録媒体を介する手法としては、例えば、コンフィグレータ4で生成したパラメータテーブルをデータファイルとして一旦メモリカードに格納する。次いで、このメモリカードをコンフィグレータ4(コンフィグレータを構成するパソコン)から取り外し、これをマスタ局1側のメモリカードI/Fに装着し、その装着したメモリカードに記録されたパラメータテーブルを、プログラミングコンソールなどのツールによってマスタ局1内に登録・ダウンロードすることもできる。
【0039】
図5は、上記した実施の形態の追加機能を示している。同図に示すように、本形態では、サイクルタイムを求めるサイクルタイム算出部16と、その求めたサイクルタイムを表示する表示部17を備えている。すなわち、図1に示すFAネットワークにおけるサイクルタイムは、スレーブ局の台数をN個とすると下記式により算出することができる。
【0040】
【数1】
【0041】
また、1つのスレーブ通信時間は、入出力データのサイズにより決定され、一例を挙げると下記式のようになる。ここで、「0.016」や「0.11」などの係数は、マスタ局の性能によるもので、マスタ局が変わると適宜の数値に変わる。
【0042】
【表1】
【0043】
さらに、多点ユニット処理時間は、3.5[ms]であり、IN,OUTの少なくとも一方が8バイトを超えるスレーブ局がネットワーク上に1台でもある場合に加算する。
また、Explictメッセージ処理時間は、下記式により決定される。
【0044】
【数2】
【0045】
従って、サイクルタイム算出部16は、上記した演算式に関する情報を保持しており、スレーブ情報記憶部11bに格納されたテーブルデータから必要な情報を抽出し、演算式に代入するとともに演算処理し、サイクルタイムを求める。そして、その算出結果を表示部17に表示する。
【0046】
さらに、本形態では、複数の通信速度(500kビット/s,250kビット/s,125kビット/s)におけるそれぞれのサイクルタイムを求め、同時に出力表示するようにした。これにより、必要とするサイクルタイムを得るためには、どのくらいの通信速度が必要かも一目でわかる。
【0047】
本形態では、実際のスレーブ局から得たデータに基づいてサイクルタイムを求めるので、より正確な値を求めることができ、通信速度の決定や、サイクルタイムに基づく制御のためのラダープログラムを記述する際に有益な情報となる。なお、上記した例では、スレーブ情報記憶部11bからデータを収集したが、スキャンリストテーブル記憶部12や、I/O割り付けテーブル記憶部13からデータを収集するようにしても良い。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、この発明では、FAネットワークに接続されたスレーブ局が保有する情報を、FAネットワークを介して収集し、その収集したデータに基づいてパラメータテーブルを生成するので、係るパラメータテーブルを自動的にかつ正確に生成したり、その生成した情報をマスタ局に登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるネットワーク構成の一例を示す図である。
【図2】本発明に係るツールを実現するコンフィグレータの一実施の形態の内部構造を示す図である。
【図3】スレーブ情報記憶部のデータ構造を示す図である。
【図4】テーブル作成部の処理機能を示すフローチャートである。
【図5】変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 マスタ局
2 スレーブ局
3 伝送路
4 コンフィグレータ
11 テーブル作成部
11a スレーブデータ吸い上げ部
11b スレーブ情報記憶部
11c 自動生成部
12 スキャンリストテーブル記憶部
13 I/O割り付けテーブル記憶部
14 ダウンロード処理部
15 指示部
Claims (6)
- ネットワーク通信の制御を管理するマスタ局と、そのマスタ局によって通信の制御を管理され、前記マスタ局との間で入出力データを通信する複数のスレーブ局とが存在し、マスタ局が前記複数のスレーブとの間で入出力データを通信することをサイクルにして繰り返すFAネットワークに対して接続可能なネットワーク構成管理ツールであって、
前記FAネットワークを介して、前記複数のスレーブ局のすべてから、各スレーブが保有する入力データのサイズ、出力データのサイズを含む固有情報を自動的に収集する収集手段と、
その収集手段により収集した固有情報をスレーブごとに対応させたパラメータテーブルを作成するテーブル作成手段と、
スレーブ1台あたりの入力データのサイズ、出力データのサイズに応じてマスタ局との間の通信に必要な1スレーブ通信時間を求める演算式を予め記憶するものであり、前記パラメータテーブルから1台ごとのスレーブの入力データのサイズ、出力データのサイズの情報を抽出し、スレーブ1台ごとの情報を前記演算式に代入してスレーブ1台ごとのスレーブ通信時間を求め、それらをすべて加算することにより、サイクルタイムを算出するサイクルタイム算出手段と、
前記テーブル作成手段にて作成したパラメータテーブルまたは前記サイクルタイム算出手段にて算出したサイクルタイムを表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とするネットワーク構成管理ツール。 - 前記収集手段は、各スレーブから、入力スレーブか出力スレーブか入出力混在スレーブかのタイプの固有情報も収集するものであり、
前記サイクルタイム算出手段は、
記憶する演算式が、入力データのサイズが所定以下の入力スレーブについての1スレーブ通信時間を求める演算式、出力データのサイズが所定以下の出力スレーブについての1スレーブ通信時間を求める演算式、入力データと出力データのどちらも所定以下の入出力混在スレーブについての1スレーブ通信時間を求める演算式、入力データと出力データの片方または両方が所定を超えるスレーブについての1スレーブ通信時間を求める演算式、であり、
前記パラメータテーブルからスレーブ1台ごとに入力データのサイズ、出力データのサイズ、タイプの情報を抽出し、前記演算式のうち適する演算式に代入してスレーブ1台ごとのスレーブ通信時間を求め、それらをすべて加算してサイクルタイムを算出するものである
ことを特徴とする請求項1記載のネットワーク構成管理ツール。 - 前記サイクルタイム算出手段は、前記演算式に含まれる係数項について、複数の通信速度に対応する数値を予め記憶し、その数値を演算式に代入することにより、前記複数の通信速度におけるそれぞれのサイクルタイムを算出するものであり、
前記表示手段は、前記複数の通信速度におけるそれぞれのサイクルタイムを表示するものである
ことを特徴とする請求項1または2記載のネットワーク構成管理ツール。 - 前記ネットワーク構成管理ツールは、前記マスタ局と前記複数スレーブとが前記入出力データに加えてメッセージも通信することをサイクルにして繰り返す場合のサイクルタイムを求めるものであり、
前記サイクルタイム算出手段は、前記スレーブ1台ごとのスレーブ通信時間と、前記メッセージを通信処理するために要する時間と、を加算することによりサイクルタイムを算出する
ことを特徴とする請求項1から3いずれか記載のネットワーク構成管理ツール。 - 前記収集手段は、前記複数のスレーブ局のすべてからノード番号、ID、タイプ、入出力データのサイズを含む固有情報を収集するものであり、
前記テーブル作成手段は、前記収集手段により収集したスレーブごとの固有情報から、各ノード番号とIDとタイプを含む情報を関連付けたスキャンリストテーブルと、各スレーブ局のノード番号順に入出力データのサイズに対する入出力データの記憶領域を割り振ったメモリマッピング状況を示すIO割り付けテーブルと、を作成するものであり、
作成した前記スキャンリストテーブルおよびIO割り付けテーブルを、前記ネットワークを介して前記マスタ局にダウンロードするダウンロード手段と
を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のネットワーク構成管理ツール。 - ネットワーク通信の制御を管理するマスタ局と、そのマスタ局によって通信の制御を管理され、前記マスタ局との間で入出力データを通信する複数のスレーブ局が存在し、マスタ局が前記複数のスレーブとの間で入出力データを通信することをサイクルにして繰り返すFAネットワークにおける前記マスタ局でのサイクルタイムを算出するプログラムを格納した記録媒体であって、
前記FAネットワークを介して、前記複数のスレーブ局のすべてから、各スレーブが保有する入力データのサイズ、出力データのサイズを含む固有情報を自動的に収集する収集処理と、
その収集処理により収集した固有情報をスレーブごとに対応させたパラメータテーブルを作成するテーブル作成処理と、
前記パラメータテーブルからすべてのスレーブの入力データ、出力データのサイズを含む固有情報を抽出し、予め記憶した演算式であって、スレーブ1台あたりの入力データのサイズ、出力データのサイズに応じてマスタ局との間の通信に必要な1スレーブ通信時間を求める演算式を利用して、スレーブごとに1スレーブ通信時間を求め、すべてのスレーブ通信時間を加算することにより、サイクルタイムを算出する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000273832A JP4019616B2 (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | ネットワーク構成管理ツール及び記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000273832A JP4019616B2 (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | ネットワーク構成管理ツール及び記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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