JP4019441B2 - Icソケット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICの実装や電気的特性の試験を行う際に用いられるICソケットに関し、より詳細には、コンタクトピンの上面がICパッケージの下面に列設された端子又はICパッケージのリード端子の下面に接触する形式のICソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、製造されたICは所望の電気的特性を備えているか否かの試験を通過したもののみが実際の使用に供される。このICの試験の際にいわゆるICソケットが用いられる。
【0003】
これまで種々のICソケットが提案されているが、一例として実開平7−29783号公報に記載されているICソケットを図15乃至図19に示す。
図15に示すように、このICソケットは、四角形のソケット本体1と、ソケット本体1の各辺に一定間隔で配列された複数のコンタクトピン2とを備えており、ソケット本体1には、ソケット本体1のコーナー部においてコンタクトピン2の列の内側に位置する位置決め用ガイド1bと、各コンタクトピン2の列がほぼ交差する位置に形成されたガイド孔1cと、ガイド孔1cに隣接し、コンタクトピン2の列の延長線上に形成された角孔1dとが設けられている。
【0004】
図17に示すように、各コンタクトピン2は横向きU字形の形状をなしており、横向きの「U」の字の下側の辺の先端部には上方に突出している接触部2bが形成されており、「U」の字の根元からは接続部2dが外方に延びており、横向きの「U」の字の上側の辺の先端には下方に突出している摺動部2fが形成されている。
【0005】
コンタクトピン2の列で形成されている横向きのU字形の空間内には、断面形状がほぼ横向きU字形をなしている細長いスライダー3が摺動自在に挿入されている。スライダー3の両端には角孔1dの上側に位置するようにピン4が設けられており、スライダー3の中間部の上側には上溝3dが、下側には下溝3eがそれぞれ形成されている。上溝3dは複数のリブ3cからなっており、上溝3dにはコンタクトピン2の上側の辺が遊嵌されるようになっている。一方、下溝3eにはコンタクトピン2の下側の辺が遊嵌されるようになっている。上溝3d及び下溝3eともにコンタクトピン2と同一ピッチで形成されている。
【0006】
さらに、ソケット本体1の中央部に面する部分の上端には押圧部3bが突出して形成され、押圧部3bのほぼ下側にはコンタクトピン2の接触部2b上に載置されたICチップ5の側面に当接する当接部3aが形成されている。
【0007】
ICチップ5をソケット本体1上に載置する場合には、図18に示すような治具6が用いられる。この治具6は、ガイド孔1cに挿入されるガイド柱6aと、角孔1dに挿入される脚部6cとを有しており、脚部6cの先端は内向きのテーパ部6bを形成している。
【0008】
一方、ICチップ5を取り外す場合には、図19に示すような治具7が用いられる。治具7は、ガイド孔1cに挿入されるガイド柱7aと、角孔1dに挿入される脚部7cとを有しており、脚部7cの先端は外向きのテーパ部7bを形成している。
【0009】
以上のような構成を有するICソケットは以下のようにして用いられる。
まず、治具7を挿入し、スライダー3を外側に移動させた状態でICチップ5を、ガイド1bに沿って、ICチップ5の電極部5aがコンタクトピン2の接触部2bの上に載るように挿入する。次いで、治具6を挿入し、スライダー3を内側に移動させることにより、ICチップ5は接触部2bとスライダー3の押圧部3bとにより挟み込まれ、接触部2bと電極部5aとが十分に接触するに至る。
【0010】
なお、ICチップ5を取り外す場合には、先ず、治具7を挿入し、スライダー3を外側に移動させることにより、ICチップ5の押圧状態を解除し、ICチップ5を取り出す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来のICソケットにおいては、ICチップの載置及び取り外しを行うために、治具6,7が必要である。このように、ICソケット以外に治具が必要となることは製造工程及び使い勝手を複雑にする結果を招く。
【0012】
また、スライダー3は細長いため、中央部において撓みやすい。このため、コンタクトピン2の列の中央部においてスライダー3の押圧部3bが十分に作用せず、ICチップ5とコンタクトピン2の接触部との間の接触が不十分になることがある。
【0013】
さらに、上述の従来のICソケットにおいては、スライダー3の押圧部3bがICチップ5の上面の上に載ることによって、ICチップ5とコンタクトピン2との接触を図るものであるため、スライダー3の外側への移動が十分でない場合には、スライダー3がICチップ5の取り出しを阻害するおそれがある。
【0014】
本発明は従来のICソケットのこのような問題点に鑑みてなされたものであり、特別の治具を必要とすることなく、ICチップの載置及び取り出しを行うことができ、さらに、ICソケットの何れかの部材によってICの載置及び取り出しを阻害されることのないICソケットを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明によるICソケットは、中央に矩形のIC載置台を有するソケット本体と、テーパ形状の操作部を有し外壁にスロットが形成され前記ソケット本体に対して上下動可能に前記ソケット本体に取り付けられたカバー部材と、前記ソケット本体の対向する二辺に一定間隔で取り付けられていて前記IC載置台上に置かれたICチップの下面に列設された端子又はリードの下面に上面が接触する複数の横向きU字形のコンタクトピンと、一端において前記ソケット本体に枢支されており他端に前記スロットに摺動自在に係合した作動ピンを有しているリンク部材と、上方向に延びて先端が前記操作部に摺接する第一突出部と横方向内方へ延びて前記IC載置台上に置かれた前記ICチップの縁部又はリードを上方から押圧し得る第二突出部とを有し前記作動ピンと同心的に前記リンク部材に枢支されている押圧部材と、前記ソケット本体の対向する二辺の各辺に設けられた複数のコンタクトピンのうち少なくとも一つのコンタクトピンに形成されていて前記第二突出部を下方へ付勢するアームと、を備え、前記カバー部材の押圧行程の前半で、前記第二突出部が前記ICチップの縁部又はリードを押圧する位置から外方へ排除されるように、前記押圧部材が前記カバー部材により回動され、前記カバー部材の押圧行程の後半で、前記押圧部材全体が外方へ移動するように、前記リンク部材が前記カバー部材により外方へ回動せしめられるようになっていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明によれば、前記スロットは、鉛直方向に延びる第一部分と該第一部分の上方に該第一部分と連続して前記カバー部材の外方に向って延びる第二部分とからなる。この場合、前記第一部分は、好ましくは下端が開放されている。
【0017】
さらに、本発明によれば、前記作動ピンは、前記押圧部材と一体に形成されて前記リンク部材に回動可能に挿通されたピンから成っているか、又は、前記リンク部材と一体に形成されていて前記押圧部材が前記リンク部材に前記作動ピンと同心的に枢着されている。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3に本発明に係るICソケットの一実施形態を示す。
図1に示すように、本実施形態に係るICソケットは、平面形状が矩形のソケット本体10と、ソケット本体10に対して上下動可能であるようにソケット本体10に取り付けられたカバー部材11とを備えている。
【0019】
ソケット本体10とカバー部材11との間にはコイルスプリング12が配置されていて、カバー部材11は常に上方向に付勢されており、上方から押圧力を加えない限り、カバー部材11はソケット本体10に対して下動しない。なお、カバー部材11から下方に延びたピラー部13の下端には内向きの爪14が形成されており、爪14はソケット本体10に形成された梁部15に係合するように配置されている。この爪14と梁部15との係合によって、ソケット本体10に対するカバー部材11の上方向への移動は規制されている。
【0020】
図2に示すように、ソケット本体10の中央にはIC載置台としての矩形のフローティングプレート16が配置されている。フローティングプレート16はバネ16bを介してソケット本体10に取り付けられており、カバー部材11の上下動に応じて、フローティングプレート16も若干上下動するように構成されている。後述するように、このフローティングプレート16上に試験対象であるICチップが載せられる。フローティングプレート16には、対向する二辺に沿って(すなわち、図2の紙面と垂直な方向に)、多数のスリット16aが等間隔で設けられており、後述するように、このスリット16aの中にコンタクトピンの接触部が位置するように各コンタクトピンが配列される。
【0021】
図2及び図3に示すように、フローティングプレート16の外側には、フローティングプレート16の対向する二辺に沿って(すなわち、図2の紙面と垂直な方向に)、二種類の複数のコンタクトピン17,18が一定間隔を開けて配列されている。
【0022】
コンタクトピン17,18を図4及び図5に示す。コンタクトピン17は、図4に示すように、横向きU字形をなしている弾性部17aと、横向きの「U」の字の上辺の先端から上方に突出している接触部17bと、横向きの「U」の下辺の中央に近い位置から下方に突出している接続端子部17cとからなる。コンタクトピン18は、図5に示すように、コンタクトピン17の構成に加えて、横向きの「U」の字の上辺の基端から延びたアーム18dを有している。このアーム18dは、横向きの「U」の字の上辺から上方に延びる直線部分18eと、円弧形状をなす円弧部分18fと、接触部18hに向かって直線状に延びる直線部分18gと、直線部分18gの先端において下方に突出する接触部18hとからなる。
【0023】
図2に示すように、各コンタクトピン17,18は、接続端子部17c,18cがソケット本体10に設けられた貫通孔(図示せず)に圧入されることにより、固定されている。各コンタクトピン17,18をソケット本体10に固定する際に、各コンタクトピン17,18の接触部17b,18bがフローティングプレート16のスリット16aに下方から進入するように配置される。後述するように、フローティングプレート16上に載置されたICチップのリードの下面が各コンタクトピン17,18の接触部17b,18bの上面に接触する。
【0024】
図3に示すように、コンタクトピン17,18はブロックをなして交互に配列されており、本実施形態においては、3個のコンタクトピン18,5個のコンタクトピン17、4個のコンタクトピン18,5個のコンタクトピン17及び3個のコンタクトピン18がこの順番で配列されている。
【0025】
これらのコンタクトピン17,18はベリリウム銅等の導電性を有する薄板金属からつくられている。また、各コンタクトピン17,18は、ほぼU字形をなす弾性部17a,18aの形状に起因して、上からの押圧力に対してはある程度の弾性を有している。
【0026】
ソケット本体10には、フローティングプレート16上に置かれたICチップのリードに上方から押圧力を加えるための押圧部材19が設けられている。図2に示すように、押圧部材19は断面がほぼL字形の形状をなしており、上方向に延びる第一突出部19aと、横方向内側に延びる第二突出部19bとからなる。図3に示すように、押圧部材19の第二突出部19bはほぼプレート形状をなしており、第一突出部19aは第二突出部19bの中央を中心として左右対称に2ヵ所において形成されている。
【0027】
すなわち、図3に示されるように、第一突出部19aはアーム18dが形成されていない5個のコンタクトピン17が配列されている2つの領域から上方に突出しており、第一突出部19aが形成されていない領域においては、アーム18dが形成されているコンタクトピン18が配列されている。コンタクトピン18のアーム18dは、図2に示すように、押圧部材19の第二突出部19bの先端付近に接触しており、第二突出部19bに対して下向きの押圧力即ち押圧部材19をB方向へ回動させようとする弾圧力を作用させている。
【0028】
押圧部材19は、その両端において、第一突出部19aと第二突出部19bとが交差する箇所に位置する作動ピン20を中心に二つの方向A及び方向Bの何れにも回動可能であるようになっている。作動ピン20は後述するカバー部材11のスロットに摺動自在に係合している。
【0029】
また、図2に示すように、押圧部材19の第一突出部19aはコンタクトピン18のアーム18dを越えて上方に延びており、カバー部材11に形成されている操作部11aに接している。操作部11aはテーパ形状を有している。このため、カバー部材11が下動すると、第一突出部19aが操作部11aのテーパ形状に押され、押圧部材19はA方向に回動する。他方、カバー部材11が上動すると、操作部11aによる規制が解除されるので、押圧部材19はコンタクトピン18のアーム18dの付勢力を受けて、B方向に回動する。
【0030】
さらに、図2に示すように、押圧部材19の第二突出部19bの先端はフローティングプレート16のスリット16aにまで達しており、このため、各コンタクトピン17,18の接触部17b,18bと上下にほぼ対向している。
【0031】
本ICソケットは、押圧部材19の全体をある一点を中心として回動させる押圧部材回動手段を備えている。この押圧部材回動手段は、第二回動軸21と、リンク部材22と、カバー部材11に形成されたスロット23とからなる。
【0032】
図6に示すように、第二回動軸としてのピン21はソケット本体10に固定的に取り付けられている。リンク部材22には、作動ピン20とピン21とを挿通させるための開口部が設けられており、作動ピン20及びピン21をこの開口部に夫々回動可能に挿通させることにより、押圧部材19とリンク部材22は連結されている。
【0033】
図1に示すように、カバー部材11の外壁にはスロット23が形成されている。スロット23は、鉛直方向に延びる第一部分23aと、第一部分23aの上方に連続して形成され、カバー部材11の外側に向かって延びる直線状の第二部分23bとからなる。作動ピン20はこのようにして、作動ピン20ひいては押圧部材19はピン21を中心としてA及びB方向に回動可能であるように構成されている。
【0034】
なお、作動ピン20と押圧部材19とはそれぞれ別個に形成し、その後、作動ピン20を押圧部材19に取り付けてもよく、あるいは、当初から作動ピン20と押圧部材19とを一体的に形成してもよい。
【0035】
以上のような構成を有する本ICソケットは以下のように作動する。
図7(a)に示すように、常態においては、押圧部材19及びリンク部材22は図2に示す位置にある。従って、押圧部材19の第二突出部19bは、フローティングプレート16のスリット16aの下方からスリット16aの内部に進入している各コンタクトピン17,18の接触部17b,18bの上面と実質上接触状態にある。
【0036】
さらに、図7(b)に示すように、作動ピン20はカバー部材11のスロット23の第一部分23aの最下端に位置している。
【0037】
次いで、カバー部材11を上方から下方に向かって押すと、カバー部材11がソケット本体10に対して下動する。これに伴い、図8(b)に示すように、カバー部材11のスロット23は作動ピン20に沿って摺動し、作動ピン20は第一部分23aの上端すなわち第一部分23aと第二部分23bとの結合点に至る。
【0038】
一方、カバー部材11の下動に伴い、カバー部材11の操作部11aが押圧部材19の第一突出部19aに対して押圧力を与える。このため、図8(a)に示すように、押圧部材19はコンタクトピン18のアーム18dの押圧力に逆らって作動ピン20を中心としてA方向に回動する。押圧部材19のA方向への回動は、作動ピン20がスロット23の第一部分23aの下端から上端に達するまで続き、作動ピン20が第一部分23aの上端に達した時点で押圧部材19のA方向への回動は停止する。
【0039】
作動ピン20がスロット23の第一部分23aの下端から上端まで移行する間においては、作動ピン20とピン21との間の相対的な位置関係が変わらないので、リンク部材22は静止したままである。すなわち、押圧部材19のA方向への回動が停止した時点では、リンク部材22は未だ回動を開始しておらず、図2に示す位置にある。
【0040】
さらに、カバー部材11を下方に押し込むと、カバー部材11がソケット本体10に対してさらに下動し、図9(b)に示すように、スロット23はさらに作動ピン20に沿って摺動し、作動ピン20は第一部分23aから第二部分23bに至り、最終的には第二部分23bの上端に達する。
【0041】
作動ピン20がスロット23の第二部分23bに沿って移行するに伴い、作動ピン20は徐々にソケット本体10の外側に向かって移行することになる。これによって、作動ピン20とピン21との間の相対的位置関係が変化し、作動ピン20の第二部分23bに沿っての移行に伴い、図9(a)に示すように、作動ピン20それ自体がピン21を中心としてA方向に回動を開始する。作動ピン20のA方向への回動は、作動ピン20が第二部分23bに沿って移行する間続き、作動ピン20が第二部分23bの上端に達した時点で終了する。
【0042】
このように、カバー部材11を下方まで押し込むと、まず、押圧部材19が作動ピン20を中心としてA方向に回動し、次いで、作動ピン20ひいては押圧部材19がピン21を中心としてA方向に回動する。こうして、押圧部材19はフローティングプレート16のスリット16aの上方の空間から離れ、スリット16aの上方は全くの開いた空間となる。
【0043】
この後、カバー部材11を下方に押した状態のまま、図2に示すように、フローティングプレート16上にICチップ24(破線で示す)を載せる。このとき、ICチップ24から出ているリード25はフローティングプレート16のスリット16a上に位置する。従って、各リード25の下面は、スリット16aの下方からスリット16aの内部に進入している各コンタクトピン17,18の接触部17b,18bの上面と軽く接触する。
【0044】
フローティングプレート16上にICチップ24を載せた後、カバー部材11を下方に押していた力を徐々に弱めると、これに伴い、作動ピン20はスロット23の第二部分23bの上端から下端に向かって移行する。すなわち、図9の状態から図8の状態へ移行する。これによって、作動ピン20は、押圧部材19がコンタクトピン18のアーム18dにより弾圧されているためピン21を中心としてB方向に回動を開始し、作動ピン20が第二部分23bの下端に達した時点で回動を終了する。この間においては、押圧部材19の作動ピン20を中心とする回動は行われない。
【0045】
さらに、作動ピン20が第二部分23bから第一部分23aに移行し、第一部分23a内を移行することに伴い、すなわち、図8の状態から図7の状態へ移行することに伴い、押圧部材19が作動ピン20を中心としてB方向に回動を開始する。押圧部材19の作動ピン20を中心としてのB方向への回動は、作動ピン20がスロット23の第一部分23aの下端に達した時点において終了する。
【0046】
この時点においては、図7(a)に示すように、押圧部材19の第二突出部19bはフローティングプレート16のスリット16a上に位置する。従って、フローティングプレート16上に置かれたICチップ24のリード25はスリット16a上において、上方の押圧部材19と下方のコンタクトピン17,18の接触部17b,18bとの間に挟み込まれた状態になる。押圧部材19はコンタクトピン18のアーム18dの弾圧力によりB方向に付勢されており、また、各コンタクトピン17,18は弾性部17a,18aが奏する弾性力により上向きの力をリード25に与えるので、ICチップ24のリード25は押圧部材19の第二突出部19bと各コンタクトピン17,18の接触部17b,18bとの間において十分な力をもって挟み込まれた状態になる。
【0047】
このように、ICチップ24を本ICソケットに装着した後、コンタクトピン17,18の接続端子部17c,18cを介して所定の電力をICチップ24に印加し、ICチップ24が所望の電気的特性を有しているか否かを検査することができる。
【0048】
検査終了後は、カバー部材11を下方に押し込む動作を繰り返すことにより、ICチップ24を取り出し、さらには、次のICチップをフローティングプレート16上に装填することができる。
【0049】
以上のように、本実施形態に係るICソケットによれば、ICソケット以外の付属的な治具を用いることを必要とせずに、カバー部材11の上下動を繰り返すだけでICチップの装着及び取り出しを行うことが可能である。
【0050】
さらには、押圧部材19はまず作動ピン20を中心として回動し、さらには、作動ピン20それ自体がピン21を中心に回動する。すなわち、押圧部材19は2段階に回動するので、押圧部材19をフローティングプレート16から十分遠くに離すことができ、フローティングプレート16上にICを装着するときに、あるいは、ICをフローティングプレート16上から取り出すときに、押圧部材19が障害物となることはない。
【0051】
上述の実施形態においては、押圧部材19の第二突出部19bと各コンタクトピン17,18の接触部17b,18bとの間にICチップ24のリード25を挟み込む構成となっているが、図10に示すように、リード25の代わりに、ICチップ24それ自体を挟み込む構成とすることも可能である。この構成は、ICチップ24の下面に電極端子が設けられている形式のものに好適に使用され得る。
【0052】
上記の実施形態においては、押圧部材19の第一突出部19aはアーム18dが形成されていないコンタクトピン17の上方に設けられていたが、第一突出部19aを図11に示すように形成することも可能である。すなわち、図11に示す変形例においては、コンタクトピンは全てアーム18dが形成されているコンタクトピン18が用いられている。これらのコンタクトピン18の間の間隔を比較的大きくして、各コンタクトピン18を配列し、押圧部材19の第一突出部19aを各コンタクトピン18の間の隙間から突出させている。従って、第一突出部19aはコンタクトピン18の数よりも1個少ない数だけ形成される。
【0053】
このように、第一突出部19aを各コンタクトピンの間の隙間から突出させることにより、コンタクトピンを全てアーム18dが形成されているコンタクトピン18とすることも可能である。
【0054】
カバー部材11に形成されるスロット23の形状も図1に示したものには限定されない。例えば、図12に示すように、スロット23の第一部分23aをカバー部材11の下端まで延ばすことも可能である。このように、スロット23をカバー部材11の下端から開始させることにより、図1に示したような、カバー部材11の内部で閉じた形状をなしているスロット23よりも、スロットの形成を容易に行うことができると共に、ソケット本体10へのカバー部材11の組付けを容易にすることができる。
【0055】
さらには、スロット23の第二部分23bを、図1に示した直線状形状に代えて、湾曲した形状、例えば、円弧形状に形成してもよい。
【0056】
また、押圧部材回動手段を構成するピン21、リンク部材22及びスロット23の形状及びそれら相互間の位置関係も上述の実施形態に記載したものには限定されない。他の形状及び位置関係を選定することが可能である。その例を図13及び図14に示す。
【0057】
図13に示す変形例においては、作動ピン20はリンク部材22に一体に形成されていて、押圧部材19の端部がリンク部材22に作動ピン20と同心的に回動可能に嵌合せしめられている。この変形例によれば、図6に示した構成と同様に、押圧部材19とリンク部材22のソケット本体10への組付けが極めて容易に行なわれ得る。
【0058】
図14に示す変形例は、リンク部材22の下方部分がソケット本体10に形成された溝10a内に挿入されて、ピン21がソケット本体10内へ圧入されることによりリンク部材22を枢支するようになっている点で図13の変形例とは異なる。この変形例の場合も、押圧部材19とリンク部材22のソケット本体10への組付けが容易である。
【0059】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、特別の治具等を用いることなしに、カバー部材の押圧操作だけで簡単且つ確実にICチップの装填及び取出しを行うことができ、而もコンタクトピンの弾圧力を利用して押圧部材によるコンタクトピンとICチップの端子又はリードとの接触を確実に行わさせることができる、比較的構成が簡単で且つ組立ての容易なICソケットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るICソケットの一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1に示すICソケットの内部構造を示す正面図である。
【図3】本ICソケットの半分のみを示す上方から見た平面図であり、押圧部材とコンタクトピンとの位置関係を示している。
【図4】アームが形成されていないコンタクトピンの正面図である。
【図5】アームが形成されているコンタクトピンの正面図である。
【図6】押圧部材回動手段の構造を示す断面図である。
【図7】(a)は本ICソケットの内部構造を示す正面図、(b)は本ICソケットの外形を示す正面図であり、それぞれカバー部材の押圧開始前の状態におけるものである。
【図8】(a)は本ICソケットの内部構造を示す正面図、(b)は本ICソケットの外形を示す正面図であり、それぞれカバー部材の押圧作動の途中におけるものである。
【図9】(a)は本ICソケットの内部構造を示す正面図、(b)は本ICソケットの外形を示す正面図であり、それぞれカバー部材の押圧作動終了時の状態におけるものである。
【図10】本ICソケットに下面に電極端子が列設されている形式のICチップを装填した場合の使用例を示す図7(a)と同様の正面図である。
【図11】押圧部材の第一突出部とコンタクトピンの別の配置例を示す、上方から見た平面図である。
【図12】カバー部材に形成されるスロットの他の例を示す正面図である。
【図13】押圧部材回動手段の構造の他の例を示す断面図である。
【図14】押圧部材回動手段の構造の更に他の例を示す断面図である。
【図15】従来のICソケットの一例のソケット本体の平面図である。
【図16】図15に示したICソケットに用いられるスライダーの正面図(a)と側面図(b)である。
【図17】図15に示したICソケットの作動を示す断面図である。
【図18】図15に示したICソケットにおいてICの装着に用いられる治具の断面図である。
【図19】図15に示したICソケットにおいてICの取り出しに用いられる治具の断面図である。
【符号の説明】
1 従来のICソケットのソケット本体
2 コンタクトピン
3 スライダー
4 ピン
5 IC
6 ICチップの装着用治具
7 ICチップの取り出し用治具
10 ソケット本体
11 カバー部材
16 フローティングプレート
16a スリット
17 アームが形成されていないコンタクトピン
18 アームが形成されているコンタクトピン
18d アーム
19 押圧部材
19a 第一突出部
19b 第二突出部
20 作動ピン
21 ピン
22 リンク部材
23 スロット
24 ICチップ
25 リード

Claims (5)

  1. 中央に矩形のIC載置台を有するソケット本体と、
    テーパ形状の操作部を有し外壁にスロットが形成され前記ソケット本体に対して上下動可能に前記ソケット本体に取り付けられたカバー部材と、
    前記ソケット本体の対向する二辺に一定間隔で取り付けられていて前記IC載置台上に置かれたICチップの下面に列設された端子又はリードの下面に上面が接触する複数の横向きU字形のコンタクトピンと、
    一端において前記ソケット本体に枢支されており他端に前記スロットに摺動自在に係合した作動ピンを有しているリンク部材と、
    上方向に延びて先端が前記操作部に摺接する第一突出部と横方向内方へ延びて前記IC載置台上に置かれた前記ICチップの縁部又はリードを上方から押圧し得る第二突出部とを有し前記作動ピンと同心的に前記リンク部材に枢支されている押圧部材と、
    前記ソケット本体の対向する二辺の各辺に設けられた複数のコンタクトピンのうち少なくとも一つのコンタクトピンに形成されていて前記第二突出部を下方へ付勢するアームと、を備え、
    前記カバー部材の押圧行程の前半で、前記第二突出部が前記ICチップの縁部又はリードを押圧する位置から外方へ排除されるように、前記押圧部材が前記カバー部材により回動され、前記カバー部材の押圧行程の後半で、前記押圧部材全体が外方へ移動するように、前記リンク部材が前記カバー部材により外方へ回動せしめられるようになっていることを特徴とするICソケット。
  2. 前記スロットは、鉛直方向に延びる第一部分と該第一部分の上方に該第一部分と連続して前記カバー部材の外方に向って延びる第二部分とからなることを特徴とする請求項1に記載のICソケット。
  3. 前記スロットの前記第一部分の下端は開放されていることを特徴とする請求項2に記載のICソケット。
  4. 前記作動ピンは、前記押圧部材と一体に形成されて前記リンク部材に回動可能に挿通されたピンから成っていることを特徴とする請求項1又は2に記載のICソケット。
  5. 前記作動ピンは前記リンク部材と一体に形成されており、前記押圧部材は前記リンク部材に前記作動ピンと同心的に枢着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のICソケット。
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