JP4019321B2 - 電流生成供給回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流生成供給回路に関し、特に、有機EL素子等のように供給される電流(負荷駆動電流)に応じて駆動状態(発光輝度)が制御される負荷に適用可能な電流生成供給回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータや映像機器のモニタやディスプレイとして、液晶表示装置(LCD)等の陰極線管(CRT)に替わる表示装置や表示デバイスの普及が著しい。特に、液晶表示装置は、旧来の表示装置(CRT)に比較して、薄型軽量化、省スペース化、低消費電力化等が可能であるため、急速に普及している。また、比較的小型の液晶表示装置は、近年普及が著しい携帯電話やデジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)等の表示デバイスとしても広く適用されている。
【0003】
このような液晶表示装置に続く次世代の表示デバイス(ディスプレイ)として、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)や無機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「無機EL素子」と略記する)、あるいは、発光ダイオード(LED)等のような自己発光型の光学要素(発光素子)を、マトリクス状に配列した表示パネルを備えた発光素子型のディスプレイ(表示装置)の本格的な実用化が期待されている。
【0004】
このような発光素子型ディスプレイ(特に、アクティブマトリックス駆動方式を適用した発光素子型ディスプレイ)においては、液晶表示装置に比較して、表示応答速度が速く、視野角依存性もなく、また、高輝度・高コントラスト化、表示画質の高精細化、低消費電力化等が可能であるとともに、液晶表示装置のようにバックライトを必要としないので、一層の薄型軽量化が可能であるという極めて優位な特徴を有している。
【0005】
このようなディスプレイの一例は、概略、行方向に配設された走査ラインと列方向に配設されたデータラインの各交点近傍に発光素子を含む表示画素が配列された表示パネルと、画像表示信号(表示データ)に応じた階調電流を生成して、データラインを介して各表示画素に供給するデータドライバと、所定のタイミングで走査信号を順次印加して特定の行の表示画素を選択状態にする走査ドライバと、を備え、各表示画素に供給された上記階調電流により、各発光素子が表示データに応じた所定の輝度階調で発光動作して、所望の画像情報が表示パネルに表示される。なお、発光素子型のディスプレイの具体例については、後述する発明の実施の形態において、詳しく説明する。
【0006】
ここで、上記ディスプレイにおける表示駆動動作としては、複数の表示画素(発光素子)に対して、データドライバにより表示データに応じた電流値を有する個別の階調電流を生成し、走査ドライバにより選択された特定の行の表示画素に供給して、各発光素子を所定の輝度階調で発光させる動作を、1画面分の各行について順次繰り返す電流指定型の駆動方式や、走査ドライバにより選択された特定の行の表示画素に対して、データドライバにより一定の電流値の駆動電流を、表示データに応じた個別の時間幅(信号幅)で供給して、各発光素子を所定の輝度階調で発光させる動作を、1画面分順次繰り返すパルス幅変調(PWM)型の駆動方式等が知られている。
【0007】
このようなディスプレイに適用されるデータドライバの具体的な構成としては、例えば、図16に示すように、電流路の一端側(エミッタ)が電源端子TMpに接続されるとともに、電流路の他端側(コレクタ)が基準電流入力端子TMrに接続されたトランジスタTPrと、電流路の一端側(エミッタ)が共通電源ラインLpを介して上記電源端子TMpに共通に接続されるとともに、電流路の他端側(コレクタ)が個別の出力端子OUT1、OUT2、・・・OUTmに接続され、かつ、各制御端子(ベース)が上記トランジスタTPrの制御端子(ベース)に並列的に接続された複数のトランジスタTP1、TP2、・・・TPmからなるカレントミラー回路を基本構成として備えた定電流駆動回路を良好に適用することができる。
【0008】
このようなデータドライバにおいては、トランジスタTPrに流れる基準電流Irに応じて、複数のトランジスタTP1、TP2、・・・TPmに流れる一定の電流値を有する駆動電流IP1、IP2、・・・IPmを個別の出力端子OUT1、OUT2、・・・OUTmを介して(もしくは、図示を省略した出力回路をさらに介して)、図示を省略した表示パネルを構成する複数の表示画素に一括して供給することにより、表示画素(発光素子)を発光動作させることができる。なお、図16に示したようなデータドライバ(定電流駆動回路)については、例えば、特許文献1等に、その基本構成や、出力電流間のバラツキを改善した構成が記載されている。
【0009】
また、データドライバの他の構成としては、例えば、図17に示すように、表示データに応じた電流値を有する電流を生成、出力する電流源PIに共通の電流供給ラインLiを介して接続された複数のラッチ回路LT1、LT2、・・・LTmと、該ラッチ回路LT1、LT2、・・・LTmごとに設けられた出力回路DO1、DO2、・・・DOmとを備えたものを良好に適用することができる。
【0010】
このようなデータドライバにおいては、電流源PIから出力される表示データに応じた電流Idtを、時系列的に入力されるラッチ制御信号SL1、SL2、・・・SLmに基づいて、ラッチ回路LT1、LT2、・・・LTmに順次保持し、所定のタイミングで入力される出力イネーブル信号Senに基づいて、出力回路DO1、DO2、・・・DOmから個別の出力端子OUT1、OUT2、・・・OUTmを介して、各ラッチ回路LT1、LT2、・・・LTmに保持された電流Idtに基づく駆動電流ID1、ID2、・・・IDmを、表示パネルを構成する複数の表示画素に一括して供給する。ここで、図17においては、複数のラッチ回路及び出力回路からなる構成を一組のみ示したが、このような構成を二組設けて、一方のラッチ回路群に電流を順次保持している期間に、他方のラッチ回路群に保持された電流を出力するようにした構成を適用するものであってもよい。
【0011】
なお、図16、図17に示した従来技術においては、データドライバにより生成された駆動電流をデータドライバ側から表示パネル(表示画素)側に、流し込む方向に供給する場合について説明したが、上記特許文献1にも示されているように、データドライバにより生成された駆動電流を表示パネル(表示画素)側からデータドライバ側に、引き込む方向に供給するものも知られている。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−202823号公報 (第3頁、図2、図15)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような発光素子型ディスプレイにおいては、以下に示すような問題を有していた。
すなわち、データドライバにより表示データに応じた駆動電流を表示画素ごとに生成し、出力端子に接続された各データラインを介して、特定行の各表示画素に一括して供給する従来の構成及び駆動制御方法においては、上記駆動電流が、表示データに対応して変化するとともに、各表示画素(データライン)に対応してデータドライバに個別に設けられたトランジスタやラッチ回路等の回路構成に、電流源から共通の電流供給ラインを介して供給される電流も変化することになる。
【0014】
一般に、信号配線には寄生容量(配線容量)が存在するため、上述したようなデータラインや電流供給ラインを介して所定の電流を供給する動作は、当該信号配線(データライン、電流供給ライン)に存在する寄生容量を所定の電位まで充電、あるいは、放電することに相当する。そのため、データラインや電流供給ラインを介して供給される電流が微少である場合には、データラインや電流供給ラインへの充放電動作に時間を要し、当該信号ラインの電位が安定するまでに(ある程度の)時間を要することになる。
【0015】
一方、データドライバにおける動作は、データライン数(すなわち、表示画素数)が増加するほど、各データラインにおける電流の保持動作等に割り当てられる動作期間が短くなって高速な動作を要求されるが、上述したようにデータラインや電流供給ラインへの充放電動作に所定の時間を要するため、この充放電動作の速度に起因してデータドライバの動作速度が律速されてしまうという問題を有していた。
すなわち、表示パネルの小型化や高精細化(高解像度化)等に伴って、データラインを介して供給される駆動電流の電流値が小さくなるほど、データドライバの動作速度が制約されることになり、良好な画像表示動作を実現することが困難になるという問題を有していた。
【0016】
そこで、本発明は、上述した課題に鑑み、有機EL素子等のように供給される電流に応じて駆動状態(発光輝度)が制御される負荷に対して、微少な電流(負荷駆動電流)を供給して比較的低い階調で動作させる場合(低い輝度階調で発光動作させる場合等)であっても、負荷の駆動状態に応じた適切な電流値を有する負荷駆動電流を迅速に生成して出力することができる電流生成供給回路を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電流生成供給回路は、負荷に電流を供給して駆動する電流生成供給回路において、定電流源から供給される基準電流に基づいて、複数ビットのデジタル信号の各ビットに対応する複数の単位電流を生成し、前記デジタル信号の各ビット値に応じて、前記単位電流を選択的に合成し、負荷駆動電流として前記負荷に供給する電流生成手段を備え、前記電流生成手段は、前記基準電流が流れる基準電流トランジスタと、前記各単位電流が流れる複数の単位電流トランジスタと、を具備し、前記各単位電流トランジスタ及び前記基準電流トランジスタは、基本となる一定のトランジスタサイズを有する基本トランジスタが並列に複数接続された構成とされ、該複数の基本トランジスタは所定の基準位置を中心にして相互に対称となる位置に配置され、前記基準電流トランジスタを構成する前記複数の基本トランジスタは、前記基準位置を中心に配置された前記単位電流トランジスタを構成する前記複数の基本トランジスタの外方側に、前記基準位置を中心にして相互に対称となるように配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の電流生成供給回路において、請求項1記載の電流生成供給回路は、前記電流生成手段において、前記基準電流トランジスタと前記複数の単位電流トランジスタとは、カレントミラー回路を構成していることを特徴とする。
請求項3記載の電流生成供給回路は、請求項1又は2記載の電流生成供給回路において、前記複数の基本トランジスタは、各々、特定の一次元方向に配置され、該各基本トランジスタの電流路が並列に接続されていることを特徴とする。
請求項4記載の電流生成供給回路は、請求項1又は2記載の電流生成供給回路において、前記複数の基本トランジスタは、各々、二次元方向に配置され、該各基本トランジスタの電流路が並列に接続されていることを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の電流生成供給回路は、請求項3又は4に記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記複数の基本トランジスタの配置に対して、特定方向の第1の領域に、前記複数の基本トランジスタの各電流路の出力配線が配設され、前記第1の領域とは重ならない第2の領域に、前記各電流路の入力配線及び前記各制御端子に接続された配線が配設されていることを特徴とする。
【0020】
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記デジタル信号の各ビット値に応じて前記単位電流を選択するスイッチ回路部を備え、少なくとも、前記単位電流トランジスタを構成する前記複数の基本トランジスタと前記スイッチ回路部との間に介在する抵抗成分が均一になるように配線されていることを特徴とする。
【0021】
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記複数ビットのデジタル信号の各々に対応して、前記基準電流トランジスタに流れる基準電流に対して、前記複数の単位電流トランジスタにより、各々異なる比率の電流値を有する前記複数の単位電流を生成することを特徴とする。
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項記載の電流生成供給回路において、前記複数の単位電流トランジスタは、各々、並列に接続される前記基本トランジスタの数が各々異なるように形成されていることを特徴とする。
【0022】
請求項記載の電流生成供給回路は、請求項記載の電流生成供給回路において、前記複数の単位電流トランジスタは、各々、並列に接続される前記基本トランジスタのチャネル幅の合計が2(k=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる比率に設定されていることを特徴とする。
請求項10記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記負荷駆動電流の信号極性を、前記負荷側から引き込む方向に流すように設定することを特徴とする。
請求項11記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記負荷駆動電流の信号極性を、前記負荷に流し込む方向に流すように設定することを特徴とする。
【0023】
請求項12記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至11のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記電流生成手段は、前記定電流源に接続された電流供給線に並列に複数接続され、前記負荷駆動電流を同時並行的に個別に供給することを特徴とする。
請求項13記載の電流生成供給回路は、請求項1乃至12のいずれかに記載の電流生成供給回路において、前記負荷は、前記電流生成手段から供給される前記負荷駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子を備えていることを特徴とする。
【0024】
すなわち、本発明に係る電流生成供給回路は、有機EL素子や発光ダイオード等のように、電流値に応じて所定の駆動状態(発光輝度)で動作する負荷(表示画素)に対して、所定の電流値を有する負荷駆動電流(階調電流)を生成して供給する電流駆動装置であって、負荷の駆動状態を制御するための複数ビットのデジタル信号(表示データ)に対応した電流値を有する負荷駆動電流を生成して負荷に出力する電流生成手段(電流生成部)を有し、該電流生成手段が、基準電流に基づいてデジタル信号の各ビットに対応する複数の単位電流を生成する、基準電流トランジスタ及び複数の単位電流トランジスタを備え、少なくとも、該基準電流トランジスタ又は各単位電流トランジスタのいずれかが、基本となるトランジスタサイズ(チャネル幅)を有する複数の基本トランジスタを、所定の基準位置を中心にして相互に対称となる位置に配置するとともに、相互に並列に接続した構成を有している。
【0025】
ここで、基準電流トランジスタと複数の単位電流トランジスタとは、例えばカレントミラー回路を構成し、該カレントミラー回路部を構成する複数の単位電流トランジスタとして、基準電流トランジスタに対してチャネル幅が各々異なる比率(例えば、2で規定される比率)となるように形成することにより、上記複数の単位電流が各々異なる電流値を有するように設定することができ、各単位電流トランジスタに流れる単位電流を、上記デジタル信号に応じて選択的に合成(電流値を合算)することにより、所定の階調数を有する負荷駆動電流を生成することができる。
【0026】
これにより、カレントミラー回路部の基準電流トランジスタに一定の基準電流を流すのみで、各単位電流トランジスタに異なる電流値を有する複数の単位電流を一義的に流すことができ、負荷駆動電流の生成に関連して電流生成供給回路に供給される信号レベルが変動しない構成を有しているので、負荷駆動電流が微小な場合であっても、電流生成供給回路に接続される電流供給線に付加された寄生容量への充放電動作に起因する信号遅延の影響を排除して、電流生成供給回路、又は、電流生成供給回路を備えた電流駆動装置の動作速度を向上させることができる。
【0027】
また、本発明に係る電流生成手段においては、カレントミラー回路部を構成する基準電流トランジスタ及び複数の単位電流トランジスタの、少なくともいずれかを、基本のチャネル幅を有する複数の電界効果型トランジスタ(基本トランジスタ)を並列に接続した回路構成を有しているので、電界効果トランジスタの製造プロセスにおいて生じる寸法変換差の影響を、単位電流トランジスタの実質的なチャネル幅(複数の単位トランジスタのチャネル幅の合計)に関わらず略均一化することができる。
【0028】
さらに、上記複数の電界効果型トランジスタ(基本トランジスタ)を、基準位置に対して対称となる位置に配置したコモンセントロイド形状又はそれに準じた位置に配置する構成を有しているので、電界効果トランジスタの製造プロセスにおいて生じる加工バラツキをほぼ相殺することができる。これにより、デジタル信号(指定階調)に対する負荷駆動電流の電流値(単位電流の合成値)の線形性を良好に確保することができ、負荷をデジタル信号に応じた適切な駆動状態で動作させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電流生成供給回路について、実施の形態を示して詳しく説明する。
<電流生成供給回路の第1の実施形態>
まず、本発明に係る電流生成供給回路について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る電流生成供給回路の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【0030】
図1(a)に示すように、本実施形態に係る電流生成供給回路ILAは、電流値を指定するための複数ビット(本実施形態においては、4ビットの場合を示す)のデジタル信号d0、d1、d2、d3(d0〜d3)を個別に取り込んで保持(ラッチ)するラッチ回路LC0、LC1、LC2、LC3(LC0〜LC3)を備えたデータラッチ部10と、定電流発生源IRから供給される一定の電流値を有する基準電流Irefを取り込み、上記データラッチ部10(各ラッチ回路LC0〜LC3)から出力される出力信号(反転出力信号)d10、d11、d12、d13(d10〜d13;以下、本明細書中では、反転極性を示す記号を、便宜的に「」を用いて示す。図1(a)、(b)の符号参照)に基づいて、基準電流Irefに対して所定比率の電流値を有する負荷駆動電流IDを生成して図示を省略した負荷LDに出力する電流生成部20Aと、を有して構成されている。ここで、本実施形態においては、定電流発生源IRは、電流供給線Lsを介して電流生成部20Aから基準電流Irefを引き抜くように、低電位電源(例えば、接地電位)Vgndに接続されている。
【0031】
なお、図1(a)に示したデータラッチ部10の構成は、本明細書においては、便宜的に図1(b)に示すような回路記号で示す。図1(b)において、IN0〜IN3は、各々、図1(a)に示した各ラッチ回路LC0〜LC3の入力接点INを示し、OT0〜OT3は、各々、各ラッチ回路LC0〜LC3の非反転出力接点OTを示し、OT0〜OT3は、各々、各ラッチ回路LC0〜LC3の反転出力接点OTを示す。
【0032】
以下、上記各構成について、具体的に説明する。
(データラッチ部10)
データラッチ部10は、図1に示すように、デジタル信号d0〜d3のビット数(4ビット)に応じた数のラッチ回路LC0〜LC3が並列に設けられた構成を有し、図示を省略したタイミングジェネレータやシフトレジスタ等から出力されるタイミング制御信号(非反転クロック信号)CLK、(反転クロック信号)CLKに基づいて、各々個別に供給される上記デジタル信号d0〜d3を同時に取り込み、当該デジタル信号d0〜d3に基づく信号レベルを出力、保持する動作(信号保持動作)を実行する。
【0033】
(電流生成部20A)
図2は、本実施形態に適用される電流生成部の一具体例を示す回路概念図である。
電流生成部20Aは、図2に示すように、基準電流Irefに対して、各々、異なる比率の電流値を有する複数の単位電流Isa、Isb、Isc、Isdを生成するカレントミラー回路部21Aと、上記複数の単位電流Isa〜Isdのうち、上述したデータラッチ部10の各ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13(図1に示した反転出力端子OTの信号レベル)に基づいて、任意の単位電流を選択するスイッチ回路部22Aと、を備えている。
【0034】
電流生成部20Aに適用されるカレントミラー回路部21Aは、具体的には、電流供給線Lsを介して基準電流Irefが供給される(引き抜かれる)電流入力接点INiと高電位電源+Vに接続された電源接点(以下、「高電位電源+V」と記す)との間に、電流路(ソース−ドレイン端子)が接続されるとともに、制御端子(ゲート端子)が接点Ngaに接続され、所定のチャネル幅を有するpチャネル型の電界効果型トランジスタ(以下、「pチャネル型トランジスタ」と略記する)からなる基準電流トランジスタTP11と、各接点Na、Nb、Nc、Ndと高電位電源+Vとの間に、各々、電流路が並列に接続されるとともに、各制御端子が接点Ngaに共通に接続され、各々所定のチャネル幅を有するpチャネル型トランジスタからなる単位電流トランジスタTP12、TP13、TP14、TP15と、を備えた構成を有している。ここで、接点Ngaは、電流入力接点INiに直接接続されているとともに、容量Caを介して高電位電源+Vに接続されている。
【0035】
なお、図2においては、カレントミラー回路部21Aを構成する各電界効果型トランジスタのトランジスタサイズの大小関係を、トランジスタの回路記号の幅を変えることで便宜的かつ概念的に示した。基準電流トランジスタ及び単位電流トランジスタを構成する各電界効果型トランジスタの具体的な構成については、詳しく後述する。
【0036】
また、電流生成部20Aに適用されるスイッチ回路部22Aは、負荷が接続される電流出力接点OUTiと上記各接点Na、Nb、Nc、Ndとの間に電流路が接続されるとともに、制御端子に上記各ラッチ回路LC0〜LC3から個別に出力される出力信号d10〜d13が並列的に印加される複数(4個)のpチャネル型トランジスタからなるスイッチトランジスタTP16、TP17、TP18、TP19と、を備えた構成を有している。
【0037】
このような構成を有する電流生成部20Aにおいて、特に、カレントミラー回路部21Aを構成する各単位電流トランジスタTP12〜TP15に流れる単位電流Isa〜Isdが、基準電流トランジスタTP11に流れる基準電流Irefに対して、各々異なる所定の比率の電流値を有するように設定されている。
具体的には、各単位電流トランジスタTP12〜TP15のトランジスタサイズが、各々異なる比率、例えば、各単位電流トランジスタTP12〜TP15を構成する電界効果型トランジスタにおいて、チャネル長を一定とした場合の各チャネル幅の比が、W12:W13:W14:W15=1:2:4:8になるように形成されている。ここで、W12は、単位電流トランジスタTP12のチャネル幅を示し、W13は、単位電流トランジスタTP13のチャネル幅を示し、W14は、単位電流トランジスタTP14のチャネル幅を示し、W15は、単位電流トランジスタTP15のチャネル幅を示す。
【0038】
これにより、各単位電流トランジスタTP12〜TP15に流れる単位電流Isa〜Isdの電流値は、基準電流トランジスタTP11のチャネル幅をW11とすると、各々Isa=(W12/W11)×Iref、Isb=(W13/W11)×Iref、Isc=(W14/W11)×Iref、Isd=(W15/W11)×Irefに設定される。すなわち、単位電流トランジスタTP12〜TP15の各チャネル幅を、各々2(k=0、1、2、3、・・・;2=1、2、4、8、・・・)に設定することにより、単位電流間の電流値を2で規定される比率に設定することができる。
【0039】
このように電流値が設定された各単位電流Isa〜Isdから、後述するように、複数ビットのデジタル信号d0〜d3(すなわち、データラッチ部10からの出力信号d10〜d13)に基づいて、任意の単位電流を選択して合成することにより、2段階の電流値を有する負荷駆動電流IDが生成される。したがって、図1、図2に示したように、4ビットのデジタル信号d0〜d3を適用した場合、各単位電流トランジスタTP12〜TP15に接続されるスイッチトランジスタTP16〜TP19のオン状態に応じて、2=16段階(階調)の異なる電流値を有する負荷駆動電流IDが生成される。
【0040】
このような構成を有する電流生成部20Aにおいては、上記ラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13の信号レベルに応じて、スイッチ回路部22Aのうちの、特定のスイッチトランジスタがオン動作(スイッチトランジスタTP16〜TP19のいずれか1つ以上がオン動作する場合のほか、いずれのスイッチトランジスタTP16〜TP19もオフ動作する場合を含む)し、該オン動作したスイッチトランジスタに接続されたカレントミラー回路部22Aの単位電流トランジスタ(TP12〜TP15のいずれか1つ以上の組み合わせ)に、基準電流トランジスタTP11に流れる基準電流Irefに対して、所定比率(a×2倍;aは基準電流トランジスタTP11のチャネル幅W11により規定される定数)の電流値を有する単位電流Isa〜Isdが流れ、上述したように、電流出力接点OUTiにおいて、これらの単位電流の合成値となる電流値を有する負荷駆動電流IDが、高電位電源+Vから、オン状態にあるスイッチトランジスタ(TP16〜TP19のいずれか)に接続された単位電流トランジスタ(TP12〜TP15のいずれか)及び電流出力接点OUTiを介して、図示を省略した負荷方向に流れる。
【0041】
これにより、本実施形態に係る電流生成供給回路ILAにおいては、タイミング制御信号CLK、CLKにより規定されるタイミングで、データラッチ部21Aに入力される複数ビットのデジタル信号d0〜d3に応じて、電流生成部22Aにより所定の電流値を有するアナログ電流からなる負荷駆動電流IDが生成されて、負荷LDに供給されることになる(本実施形態においては、上述したように、電流生成供給回路側から負荷方向に負荷駆動電流が流し込まれる)。
【0042】
なお、本実施形態においては、電流生成供給回路(各駆動電流供給回路部)に接続された負荷に対して、電流生成供給回路側から負荷駆動電流を流し込むように構成した場合(以下、便宜的に、「電流印加方式」と記す)について示したが、本発明においては、負荷側から電流生成供給回路方向に負荷駆動電流を引き込むように構成(以下、便宜的に、「電流シンク方式」と記す)したものであってもよい。電流シンク方式に対応した電流生成供給回路については、簡単に後述する。
【0043】
ここで、本実施形態に係る電流生成部(カレントミラー回路部)の構成、及び、その回路パターンのレイアウト(配置)方法について、詳しく説明する。
図3は、周知の電界効果型トランジスタの製造プロセスにおける寸法変換差の影響を示す概念図である。
上述したように、本実施形態に係るカレントミラー回路部においては、複数ビットのデジタル信号に基づいて、基準電流Irefに対して相互に電流比率の異なる電流値を有する単位電流Isa〜Isdを選択的に合成して負荷駆動電流を生成するように構成されている。そして、上記電流比率(又は、単位電流の電流値)は、上述したように、基準電流トランジスタ及び単位電流トランジスタを構成する電界効果型トランジスタのチャネル幅により規定される。
【0044】
ここで、周知の電界効果型トランジスタ(薄膜トランジスタ)の製造プロセスにおける設計寸法と仕上がり寸法との関係(寸法変換差)について検証すると、一般に集積回路の製造プロセスにおいては、エッチング工程等におけるサイドエッチング量やマスクの位置合わせずれ等に基づく寸法シフトにより、仕上がり寸法が設計寸法に対してある程度ずれることが知られている。例えば、図3(a)に示すように、電界効果型トランジスタ(ここでは、便宜的にpチャネル型トランジスタを示す)のチャネル幅の設計寸法をW1=aとした場合、寸法シフトにより電界効果型トランジスタのチャネル幅方向の両端側で各々−Δaだけずれが生じた場合、全体で2×Δaの寸法変換差が生じ、仕上がり寸法がW1=a−2Δaとなる。この寸法変換差は、トランジスタサイズに比較して微少であるため、設計手法により補正することが極めて困難であるという特徴を有している。
【0045】
また、この寸法変換差は、同一のプロセスを用いた場合、トランジスタサイズ(チャネル幅)に関わらず、略一定の値となるため、例えば、図3(b)に示すように、チャネル幅の設計寸法をW2=2aとした場合であっても、上述した場合と同様に−2Δaの寸法変換差が生じて、仕上がり寸法はW2=2a−2Δaとなる。そのため、電界効果型トランジスタのチャネル幅が異なると、寸法変換差の影響の程度が異なり、チャネル幅が小さいほど寸法変換差の影響を大きく受けることになり、上述したような電流生成供給回路(カレントミラー回路部)においては微少な電流値の負荷駆動電流ほど、本来の駆動状態から特性がずれる(すなわち、低い階調の駆動状態で負荷を動作させる場合ほど、駆動状態の線形性が損なわれる)可能性があった。
【0046】
さらに、集積回路の製造プロセスにおいては、一般に同一のウェハや基板内であっても、膜厚や膜特性、アライメント精度、製造プロセスにおける温度や流体密度等の条件の不均一に起因して加工ばらつきが生じることが知られている。そのため、同一のトランジスタサイズの電界効果型トランジスタであっても、基板上での配置位置に応じて素子特性にばらつきが生じ、このような電界効果型トランジスタを、電流生成供給回路(カレントミラー回路部)に適用した場合、上述した場合と同様に、負荷の駆動状態の線形性を損なううえ、このような電流生成供給回路を複数備えた電流駆動装置(例えば、後述するような表示装置に適用されるデータドライバ)おいては、電流生成供給回路相互間の回路特性(電流出力特性)も不均一になる可能性があった。
【0047】
そこで、本発明においては、上述したような寸法変換差や加工ばらつきの影響を抑制するために、電流生成供給回路(カレントミラー回路)を構成する電界効果型トランジスタ(基準電流トランジスタ及び単位電流トランジスタ)を、基本となる最小のトランジスタサイズ(チャネル幅)を有する電界効果トランジスタを基本トランジスタとして、この基本トランジスタを複数並列接続することにより、所望のチャネル幅を有する電界効果型トランジスタを構成し、かつ、上記複数の基本トランジスタを、いわゆる、コモンセントロイド形状又はそれに準じたパターンレイアウトを有するように配置するようにした構成を有している。
【0048】
すなわち、例えば、図3(a)に示したように、チャネル幅W1=aを有する電界効果型トランジスタを、最小寸法を有する基本のトランジスタ(基本トランジスタ)に設定し、図3(c)に示すように、該基本トランジスタを複数個(ここでは、2個)並列に接続することにより、図3(b)に示した場合と同様に、チャネル幅が複数倍(W2=2a)の電界効果型トランジスタを構成する。これによれば、各基本トランジスタのチャネル幅はW1=aで常に一定あるので、これらを並列に複数接続した場合であっても、各基本トランジスタに生じる寸法変換差は、常に2Δaで一定となる。
【0049】
したがって、この場合のチャネル幅は、図3(a)に示した場合の複数倍(すなわち、W3=2×(a−2Δa)=2×W)となり、電界効果型トランジスタのチャネル幅が異なる場合であっても、寸法変換差の影響は一定となるので、指定階調に対する負荷駆動電流の電流値の関係が良好な線形性を示す。ここで、図3(c)においては、チャネル幅を基本となる基本トランジスタの2倍に設定した場合を示したが、上述したように、2以上の2k(=2、4、8、・・・)倍のチャネル幅に設定する場合には、各々、上記基本トランジスタを2個、4個、8個、・・・並列に接続する。
【0050】
また、加工ばらつきは、一般に特定の傾向(1次元的な傾斜分布)を有していることが知られており、このような加工ばらつきによる素子特性への影響を抑制する手法として、コモンセントロイド形状が知られている。すなわち、特定の基準点に対して対称(線対称、点対称)となる位置に配置された素子同士(素子の設計サイズ及び素子の配置方向は同一)では、上記加工ばらつきの1次元的な傾斜分布により、各種のパラメータや特性が、上記基準点に対して対称的に変化すると考えることができる(基準点で特性Pが得られた場合、一方の素子では特性P+ΔPが得られ、他方の素子では特性P−ΔPが得られる)ので、これらの素子相互を並列に接続することにより、1次元的なばらつき分布をキャンセル(相殺)することができる。このようなパターンレイアウト手法をコモンセントロイド形状といい、例えば、差動増幅回路の差動対や容量の形成に適用されている。
【0051】
(パターンレイアウト方法の第1の実施例)
図4は、本実施形態に係る電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する基本トランジスタのレイアウト方法の第1の実施例を示す概念図であり、図5は、本実施例に係る電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する基本トランジスタの配置及び結線パターンの一例を示す回路構成図である。ここでは、上述したように(図2参照)、データラッチ部10に取り込み保持されるデジタル信号d0(又は、その反転出力信号d10)により選択制御される単位電流Isaを生成する単位電流トランジスタTP12を、最小寸法を有する基本のトランジスタ(基本トランジスタ)に設定し、他の単位電流Isb、Isc、Isdの電流値が各々単位電流Isaの2(=2)倍、4(=2)倍、8(=2)倍となるように、各単位電流トランジスタTP13、TP14、TP15が上記基本トランジスタを2個、4個、8個並列に接続した構成を有しているものとする。
【0052】
本実施例に係るカレントミラー回路部のレイアウト方法は、まず、図4(a)に示すように、第0ビットのデジタル信号d0に対応する単位電流トランジスタTP12を構成する基本トランジスタ(図中、“0”と表記する;以下、「トランジスタ“0”」と記す)を所定の基準位置に配置し、該トランジスタ“0”の両脇(図面左右側)に、第1ビットのデジタル信号d1に対応する単位電流トランジスタTP13を構成する2個の基本トランジスタ(図中、“1”と表記する;以下、「トランジスタ“1”」と記す)を配置する。
【0053】
次いで、図4(b)に示すように、トランジスタ“0”及び“1”をそれぞれ挟み込む位置(トランジスタ“0”及び“1”の各両脇)に、第2ビットのデジタル信号d2に対応する単位電流トランジスタTP14を構成する4個の基本トランジスタ(図中、“2”と表記する;以下、「トランジスタ“2”」と記す)を配置し、さらに、図4(c)に示すように、トランジスタ“0”、“1”、“2”をそれぞれ挟み込む位置(トランジスタ“0”、“1”、“2”の各両脇)に、第3ビットのデジタル信号d3に対応する単位電流トランジスタTP15を構成する8個の基本トランジスタ(図中、“3”と表記する;以下、「トランジスタ“3”」と記す)を配置する。
【0054】
なお、図1、図2に示した構成においては、4ビット(第0ビット〜第3ビット)のデジタル信号d0〜d3を入力信号としているので、図4(c)に示したようなトランジスタ配置となるが、デジタル信号のビット数がより多い場合には、上記パターンレイアウト方法にしたがって、さらに上位のビットに対応する基本トランジスタを配置する操作を繰り返す。
【0055】
次いで、図4(d)に示すように、順次配列された基本トランジスタ群(単位電流トランジスタを構成する基本トランジスタ群)の両外側に、基準電流トランジスタTP11を構成する所定数の基本トランジスタ(図中、“ref”と表記する;以下、「トランジスタ“ref”」と記す)を、半数ずつ配置する。ここで、トランジスタ“ref”の配置は、図4(d)においては、複数個の基本トランジスタを連続的に配置した構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した基準位置に配置されたトランジスタ“0”に対して線対称となる位置であれば、任意の位置に配置するものであってもよい。
したがって、このようなパターンレイアウト方法により、図1、図2に示した電流生成供給回路のカレントミラー回路部21Aを構成する各基本トランジスタ(トランジスタ“0”〜“3”、“ref”)を、コモンセントロイド形状に基づいて一次元レイアウトすることができる。
【0056】
そして、このように配置されたトランジスタ“0”〜“3”、“ref”の結線パターンは、図2に示した電流生成部20Aの構成に対応させて説明すると、図5に示すように、各トランジスタ“0”〜“3”(上述した単位電流トランジスタTP12〜TP15に相当する)のソース端子が高電位電源+Vに共通に接続されるとともに、ゲート端子が接点Ngaに共通に接続されている。
【0057】
また、トランジスタ“0”のドレイン端子は、接点Na及びスイッチSW0(上述した各スイッチトランジスタTP16に相当する)を介して電流出力接点OUTi(図示を省略した負荷)に接続され、2個のトランジスタ“1”の各ドレイン端子は、共通の接点Nb及びスイッチSW1(上述した各スイッチトランジスタTP17に相当する)を介して電流出力接点OUTiに接続され、4個のトランジスタ“2”の各ドレイン端子は、共通の接点Nc及びスイッチSW2(上述した各スイッチトランジスタTP18に相当する)を介して電流出力接点OUTiに接続され、8個のトランジスタ“3”の各ドレイン端子は、共通の接点Nd及びスイッチSW3(上述した各スイッチトランジスタTP19に相当する)を介して電流出力接点OUTiに接続されている。
【0058】
すなわち、各単位電流トランジスタTP12〜TP15を構成する各トランジスタ“0”〜“3”は、各々、接点Na〜Ndと高電位電源+Vとの間に、電流路が並列に接続された構成を有している。なお、図5において、配線途中に示した小黒点は配線相互の接続点を表し、また、太黒丸は、配線相互の接続点であって、他の配線層に接続するためのコンタクトホールを表している。
【0059】
さらに、基準電流トランジスタTP11を構成する各トランジスタ“ref”のソース端子は高電位電源+Vに共通に接続され、ゲート端子は共通の接点Ngaを介してドレイン端子及び電流入力接点INiに接続されている。また、接点Ngaと高電位電源+Vとの間には容量Caが接続されている。すなわち、基準電流トランジスタTP11を構成する複数のトランジスタ“ref”は、各々、電流入力接点INiと高電位電源+Vとの間に、電流路が並列に接続された構成を有している。
【0060】
これにより、各単位電流トランジスタTP12〜TP15を構成する電界効果型トランジスタの実質的なチャネル幅は、図3(c)に示した場合と同様に、単位電流トランジスタTP12を基本として、各々2倍、4倍、8倍の寸法になるように形成され、また、基準電流トランジスタTP11のチャネル幅も、単位電流トランジスタTP12を基本として、所定の比率になるように形成されることにより、基準電流Irefに対する各単位電流Isa〜Isdの電流値が規定される。
【0061】
加えて、本実施形態に係る電流生成部における基本トランジスタの結線パターンにおいては、以下に示すような特徴的な配線方法を適用している。
すなわち、第1の特徴は、図5に示した結線パターンにおいて、各トランジスタ“0”〜“3”のドレイン配線と、ソース配線及びゲート配線が配線される領域を相互に切り離して(図中、上方領域と下方領域に分離して重ならないように)配置設定することにより、出力配線(ドレイン配線)がゲート配線とは交差しないように配線して、各トランジスタ“0”〜“3”からの出力電流(すなわち、単位電流に相当し、さらには、合成電流である負荷駆動電流にも関連する)が電位変動の大きいゲート電圧の影響を受けないようにしている。
【0062】
また、第2の特徴は、図5に示したように、トランジスタ“0”〜“3”の出力配線(ドレイン配線)同士が必然的に交差することになるため、各トランジスタ“1”〜“3”ごとの出力配線相互の接続を、上記出力配線が形成される層(出力配線層)とは異なる配線層(例えば、コンタクトホールを介してゲート配線が形成される配線層)において行い、接点Na〜Ndと各スイッチSW0〜SW3との接続は、再度コンタクトホールを介して出力配線層において行う。
【0063】
ここで、各トランジスタ“0”〜“3”とスイッチSW0〜SW3間のコンタクトホールの数(すなわち、コンタクトホールを介在させることにより付加される抵抗値に相当する;コンタクト抵抗)を均一化するために、本来、他の配線層への移行を必要としないトランジスタ“0”とスイッチSW0間においても、上記他のトランジスタ“1”〜“3”の出力配線相互の接続を行う配線層に移行するように、コンタクトホールを2回経由するように結線パターン(配線経路)を設定している。これにより、コンタクト抵抗の不均一に起因する出力電流のばらつきを抑制することができる。
【0064】
このように、本実施形態に係る電流生成供給回路においては、カレントミラー回路)を構成する各電界効果型トランジスタを、基本となるトランジスタサイズを有する基本トランジスタを複数個並列に接続することにより、所望のチャネル幅を有する電界効果型トランジスタを構成し、かつ、上記複数の基本トランジスタを、いわゆる、コモンセントロイド形状を有するように配置することにより、電界効果トランジスタの製造プロセスにおいて生じる寸法変換差を均一化しつつ、加工ばらつきを相殺して、その影響を抑制することができるので、指定階調(複数ビットのデジタル信号)に対応する適切な電流値を有する負荷駆動電流を生成、供給することができ、負荷の駆動状態を低階調から高階調まで線形性良く制御することができるとともに、電流生成供給回路を複数備えた電流駆動装置においても、電流生成供給回路相互間の回路特性(電流出力特性)のバラツキを抑制して、複数の負荷を均一な駆動状態で動作させることができる。
【0065】
(パターンレイアウト方法の第2の実施例)
図6は、本実施形態に係る電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する基本トランジスタの配置及び結線パターンの第2の実施例を示す回路構成図である。ここで、上述した実施例と同等の構成においては同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
【0066】
本実施例に係る電流生成部を構成する基本トランジスタの配置は、図6(a)に示すように、上述した第1の実施例と同様に、第0ビットのデジタル信号d0に対応するトランジスタ“0”を基準位置に配置し、該トランジスタ“0”の両脇に、第1ビットのデジタル信号d1に対応するトランジスタ“1”を1個ずつ配置し、さらに、その両脇に、第2ビットのデジタル信号d2に対応するトランジスタ“2”を2個ずつ配置し、さらに、その両脇に、第3ビットのデジタル信号d3に対応するトランジスタ“3”を4個ずつ配置する。
そして、上記のように順次配列された基本トランジスタ群の両外側に、基準電流トランジスタを構成する所定数のトランジスタ“ref”を、半数ずつ配置する。
【0067】
したがって、このようなパターンレイアウト方法によって、図1、図2に示した電流生成供給回路のカレントミラー回路部21Aを構成する各基本トランジスタ(トランジスタ“0”〜“3”、“ref”)を、少なくとも基準位置に対して対称となる位置に配置することができ、コモンセントロイド形状に準じたパターンレイアウトで一次元レイアウトすることができる。
【0068】
そして、このように配置されたトランジスタ“0”〜“3”、“ref”の結線パターンにおいても、図6(b)に示すように、上述した実施例(図5参照)と同様に、各単位電流トランジスタTP12〜TP15を構成する各トランジスタ“0”〜“3”が、各々、接点Na〜Ndと高電位電源+Vとの間に、電流路が並列に接続された構成を有しているので、上述した実施例と同様に、寸法変換差を均一化しつつ、加工ばらつきを相殺して、指定階調に対応する負荷駆動電流の電流値を線形性良く制御することができる。
【0069】
また、図6(b)に示した結線パターンによれば、図5に示した結線パターンに比較して、トランジスタ“0”〜“3”の出力配線(ドレイン配線)同士の交差を大幅に削減することができるので、出力配線相互の接続を出力配線層とは異なる配線層で行うためのコンタクトホールの数を減らすことができ(図5に示した結線パターンに示した19箇所に対して、図6に示した結線パターンでは8箇所)、製造歩留まり(加工プロセスにおける歩留まり)を向上させることができる。
【0070】
(パターンレイアウト方法の第3の実施例)
図7は、本実施形態に係る電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する基本トランジスタのレイアウト方法の第3の実施例を示す概念図であり、図8は、本実施例に係る電流生成部(カレントミラー回路)を構成する基本トランジスタの配置及び結線パターンの一例を示す回路構成図である。ここで、上述した実施例と同等の構成においては同等の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
【0071】
上述した第1及び第2の実施例においては、電流生成部のカレントミラー回路部を構成する電界効果型トランジスタ(基準電流トランジスタ及び単位電流トランジスタを構成する基本トランジスタ)を、基準位置を中心にして線対称となる位置に一次元的に配置した構成について示したが、本実施例においては、上記基本トランジスタを、基準位置を中心にして点対称となる位置に二次元的に配置した構成を有している。
【0072】
本実施例に係るカレントミラー回路部のレイアウト方法は、まず、図7(a)に示すように、単位電流トランジスタTP12を構成するトランジスタ“0”を所定の基準位置に配置し、該トランジスタ“0”に隣接する外周領域(以下、便宜的に「配置領域」と記す)R1に、単位電流トランジスタTP13を構成する2個のトランジスタ“1”を、上記基準位置(トランジスタ“0”)に対して相互に点対称の関係となるように配置する。
【0073】
次いで、図7(b)に示すように、トランジスタ“1”が配置された上記周辺領域R1に隣接する領域(配置領域)R2に、単位電流トランジスタTP14を構成する4個のトランジスタ“2”を、上記基準位置に対して相互に点対称の関係となるように配置し、さらに、図7(c)に示すように、上記周辺領域R2に隣接する領域(配置領域)R3に、単位電流トランジスタTP15を構成する8個のトランジスタ“3”を、上記基準位置に対して相互に点対称の関係となるように配置する。
【0074】
なお、図1、図2に示した構成においては、4ビット(第0ビット〜第3ビット)のデジタル信号d0〜d3を入力信号としているので、図7(c)に示したように、基準位置を中心にして同心円状に各トランジスタ“1”、“2”、“3”が配置される。したがって、デジタル信号のビット数がより多い場合には、上記パターンレイアウト方法に基づいて、さらに上位のビットに対応する基本トランジスタを、さらに外周側に設定される配置領域に配置する操作を繰り返す。
【0075】
次いで、図7(d)に示すように、順次配列された基本トランジスタ群(単位電流トランジスタを構成する基本トランジスタ群)のさらに外周となる配置領域Rrに、基準電流トランジスタTP11を構成する所定数のトランジスタ“ref”を、上記基準位置に対して相互に点対称の関係となるように配置する。
したがって、このようなパターンレイアウト方法により、図1、図2に示した電流生成供給回路のカレントミラー回路部21Aを構成する各基本トランジスタ(トランジスタ“0”〜“3”、“ref”)を、コモンセントロイド形状に基づいて二次元レイアウトすることができる。ここで、配置領域R1、R2、R3、Rrに上記各トランジスタ“1”、“2”、“3”、“ref”を配置する際に形成される“1”、“2”、“3”“ref”が配置されていない領域R1a及びR1b、R2a及びR2b、R3a及びR3b、Rra及びRrbを配線領域に設定する。
【0076】
そして、このように配置されたトランジスタ“0”〜“3”、“ref”の結線パターンにおいても、図8に示すように、各単位電流トランジスタTP12〜TP15を構成する各トランジスタ“0”〜“3”が、各々、接点Na〜Ndと高電位電源+Vとの間に、電流路が並列に接続された構成を有しているので、上述した各実施例と同様に、寸法変換差を均一化しつつ、加工ばらつきを相殺して、指定階調に対応する負荷駆動電流の電流値を線形性良く制御することができる。
【0077】
また、図7、図8に示したレイアウト方法及び結線パターンによれば、電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する各基本トランジスタが二次元的に配置されているので、階調を指定するデジタル信号のビット数が増加した場合であっても、上述した第1及び第2の実施例に示したレイアウト方法に比較して、特定方向(一次元方向)の寸法が長大化する現象を抑制することができ、レイアウト設計上の自由度を向上させることができる。
【0078】
さらに、上述した各実施例に示したような出力配線(ドレイン配線)相互の交差が回避されるので、コンタクトホールを介して他の配線層に移行する必要がなくなり、製造歩留まりを向上させることができるとともに、出力電流がコンタクト抵抗の影響を受けることがなく、指定階調に対して適切な電流値を有する負荷駆動電流(出力電流)を生成することができる。
【0079】
なお、本実施例においては、基本トランジスタが配置される配置領域として、中空方形形状(方形のドーナツ形状)を有する領域を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基本トランジスタを基準位置を中心にして点対称に配置することができる領域形状、例えば、中空の多角形形状や中空円形形状等を有するものであってもよい。
【0080】
また、特定の単位電流トランジスタを構成する複数の基本トランジスタを、上記基準位置を中心とする特定の(同一の)配置領域内に配置する手法のみを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基本トランジスタ相互の接続関係を維持し、かつ、上記点対称の配置関係を維持した状態で、一部の基本トランジスタのみを内周側の配置領域に配置するようにしてもよい。これによれば、図7に示したように基本トランジスタが配置されていない領域に基本トランジスタを配置することができ、基板面積の利用効率を向上させることができる。
また、上述した各実施例においては、pチャネル型トランジスタを適用して構成される電流生成供給回路(電流生成部)について詳しく説明したが、後述するように、nチャネル型トランジスタを適用した構成(図9、図10参照)においても同様の概念が適用されることは言うまでもない。
【0081】
<電流生成供給回路の第2の実施形態>
次に、本発明に係る電流生成供給回路の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態においては、負荷側から電流生成供給回路方向に負荷駆動電流を引き込む電流シンク方式に対応した電流生成供給回路について説明する。
図9は、本実施形態に係る電流生成供給回路の第2の実施形態を示す概略構成図であり、図10は、本実施形態に係る電流生成供給回路に適用される電流生成部の他の具体例を示す回路構成図である。ここで、上述した実施形態と同等の構成については、同等の符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0082】
図9に示すように、本実施形態に係る電流生成供給回路ILBは、上述した実施形態と同様に、データラッチ部10と、電流生成部20Bと、を有するとともに、電流生成部20Bに電流供給線Lsを介して接続された定電流発生源IRが、定電流発生源IR側から電流生成部20B方向に基準電流Irefを流し込むように、高電位電源+Vに接続されている。
データラッチ部10は、上述した実施形態(図1参照)と同等の構成を有し、複数のデジタル信号d0〜d3に対応して個別に設けられた各ラッチ回路LC0〜LC3の出力信号d10〜d13(非反転出力端子OTの信号レベル)が電流生成部20Bに出力されるように接続されている。
【0083】
本実施形態に係る電流生成部20Bは、図10に示すように、概略、上述した実施形態(図2参照)と略同等の回路構成を有するカレントミラー回路部21Bと、スイッチ回路部22Bと、を備え、各ラッチ回路LC0〜LC3からの出力信号d10〜d13に基づいて、基準電流Irefに対して、所定比率の電流値を有する複数の単位電流Ish、Isi、Isj、Iskを任意に選択、合成して生成される負荷駆動電流IDを負荷に供給するように構成されている。
【0084】
具体的には、カレントミラー回路部21B及びスイッチ回路部22Bを構成する全てのトランジスタTN11〜TN15及びTN16〜TN19がnチャネル型トランジスタからなり、基準電流トランジスタTN11は、電流路が電流入力接点INiと低電位電源Vgndとの間に接続されるとともに、制御端子が電流入力接点INiに接続された接点Ngbに接続されている。接点Ngbと低電位電源Vgndとの間には容量Cbが接続されている。また、単位電流トランジスタTN12〜TN15は、各々、電流路が接点Nh、Ni、Nj、Nkと低電位電源Vgndとの間に接続されるとともに、制御端子が接点Ngbに共通に接続されている。また、スイッチング用のトランジスタTN16〜TN19は、各々、電流路が上記接点Nh、Ni、Nj、Nkと電流出力接点OUTiとの間に接続されるとともに、制御端子にラッチ回路LC0〜LC3から出力される出力信号d10〜d13が並列的に印加されるように構成されている。
【0085】
ここで、本実施形態においても、カレントミラー回路部21Bを構成する単位電流トランジスタTN12〜TN15のトランジスタサイズ(すなわち、チャネル長を一定とした場合のチャネル幅)が、基準電流トランジスタTN11を基準として、所定の比率になるように形成され、各単位電流トランジスタTN12〜TN15の電流路に流れる単位電流Ish〜Iskが、基準電流Irefに対して、各々異なる所定の比率の電流値を有するように設定されている。
【0086】
これにより、本実施形態に係る電流生成供給回路20Bにおいても、データラッチ部10(ラッチ回路LC0〜LC3)から出力される出力信号d10〜d13の信号レベルに応じて、スイッチ回路部22Bの特定のトランジスタTN16〜TN19がオン動作して、各単位電流トランジスタTN12〜TN15を介して基準電流Irefの所定比率倍の電流値を有する単位電流Ish〜Iskが流れ、これらの合成電流が電流出力接点OUTiを介して負荷駆動電流IDとして図示を省略した負荷に供給される(本実施形態においては、負荷側から電流生成供給回路方向に負荷駆動電流が流れ込む)。
【0087】
したがって、上述した第1及び第2の実施形態に示した電流生成供給回路ILA、ILBにおいては、負荷に直接接続された電流生成供給回路に、定電流発生源IRから電流供給線Lsを介して、信号レベルが変動しない一定の基準電流Irefを供給し、複数ビットのデジタル信号d0〜d3(データラッチ部10の出力信号d10〜d13、d10〜d13)に基づいて、負荷を所望の駆動状態で動作させることができる電流値を有する負荷駆動電流IDを生成することができる構成を有していることにより、電流供給線Lsに供給される電流(基準電流)の変化に伴う電位変動をほとんど生じることがないので、負荷駆動電流の電流値が微少な場合や、負荷への負荷駆動電流の供給時間(あるいは、負荷の駆動時間)が短く設定されている場合であっても、電流供給ラインに付加された寄生容量(配線容量)への充放電動作に起因する電流生成供給回路の動作速度の低下を抑制して、電流生成供給回路、又は、該電流生成供給回路を適用した電流駆動装置の動作速度に対する制約を緩和し、負荷をより迅速かつ的確な駆動状態で動作させることができる。
【0088】
なお、上述した各実施形態に示した複数ビットのデジタル信号としては、後述するように、表示装置に所望の画像情報を表示するための表示データ(表示信号)を適用することでき、この場合において、電流生成供給回路により生成、出力される負荷駆動電流は、表示パネルを構成する各表示画素を所定の輝度階調で発光動作させるために供給される階調電流に対応する。
【0089】
以下、上述したような電流生成供給回路を、データドライバに適用した表示装置について説明する。
<表示装置>
図11は、本発明に係る電流生成供給回路を適用可能な表示装置の一実施形態を示す概略ブロック図であり、図12は、本実施形態に係る表示装置の要部構成を示す概略構成図である。ここでは、表示パネルとしてアクティブマトリクス方式に対応した表示画素を備えた構成について説明する。
【0090】
図11、図12に示すように、本実施形態に係る表示装置100は、概略、複数の表示画素(負荷)がマトリクス状に配列された表示パネル110と、表示パネル110の行方向に配列された表示画素群ごとに共通に接続された、走査ライン(走査線)SLa、SLbに接続された走査ドライバ(走査駆動手段)120と、表示パネル110の列方向に配列された表示画素群ごとに共通に接続された、データライン(信号線)DLに接続されたデータドライバ(信号駆動手段)130と、走査ドライバ120及びデータドライバ130の動作状態を制御する各種制御信号を生成、出力するシステムコントローラ140と、表示装置100の外部から供給される映像信号に基づいて、表示データやタイミング信号等を生成する表示信号生成回路150と、を備えて構成されている。
【0091】
表示パネル110は、具体的には、図12に示すように、各行ごとの表示画素群に対応して、各々、並列に配設された一対の走査ラインSLa、SLbと、各列ごとの表示画素群に対応するとともに、走査ラインSLa、SLbに対して直交するように配設されたデータラインDLと、これらの直交するラインの各交点近傍に配列された複数の表示画素(図12中、後述する画素駆動回路DCx及び有機EL素子OELからなる構成)と、を備えた構成を有している。
【0092】
表示画素は、例えば、走査ドライバ120から走査ラインSLaを介して印加される走査信号Vsel、走査ラインSLbを介して印加される走査信号Vsel(走査ラインSLaに印加される走査信号Vselの極性反転信号)、及び、データドライバ130からデータラインDLを介して供給される階調電流Ipix(上述した負荷駆動電流IDに相当する)に基づいて、各表示画素における階調電流Ipixの書込動作及び発光動作を制御する画素駆動回路DCxと、該画素駆動回路DCxから供給される発光駆動電流の電流値に応じて発光輝度が制御される、周知の有機EL素子(発光素子)OELと、を有して構成されている。なお、本実施形態においては、電流駆動型の発光素子として有機EL素子OELを適用した場合について示すが、発光ダイオード等の他の発光素子を適用するものであってもよい。
【0093】
ここで、画素駆動回路DCxは、概略、走査信号Vsel、Vselに基づいて各表示画素の選択/非選択状態を制御し、選択状態において表示データに応じた階調電流Ipixを取り込んで電圧レベルとして保持し、非選択状態において上記保持した電圧レベルに基づく発光駆動電流を有機EL素子OELに供給して、所定の輝度階調で発光させる動作を維持する機能を有している。なお、画素駆動回路DCxに適用可能な回路構成例については後述する。
【0094】
走査ドライバ120は、図12に示すように、シフトレジスタとバッファからなるシフトブロックSBを、各行の走査ラインSLa、SLbごとに対応して複数段備え、システムコントローラ140から供給される走査制御信号(走査スタート信号SSTR、走査クロック信号SCLK等)に基づいて、シフトレジスタにより表示パネル110の上方から下方に順次シフトしつつ出力されるシフト信号が、バッファを介して所定の電圧レベル(選択レベル)を有する走査信号Vselとして各走査ラインSLaに印加されるとともに、該走査信号Vselを極性反転した電圧レベルが走査信号Vselとして各走査ラインSLbに印加される。これにより、各行ごとの表示画素群を選択状態とし、データドライバ130により各データラインDLを介して供給される表示データに基づく階調電流Ipixを、各表示画素に書き込むように制御する。
【0095】
データドライバ130は、システムコントローラ140から供給されるデータ制御信号(後述するサンプリングスタート信号STR、シフトクロック信号SFC等)に基づいて、表示信号生成回路150から供給される複数ビットのデジタル信号からなる表示データD0〜D3(上述した複数ビットのデジタル信号d0〜d3に相当する)を取り込んで保持し、当該表示データに対応する電流値を有する階調電流Ipixを生成して、各データラインDLに同時並行的に供給するように制御する。すなわち、本実施形態に係るデータドライバ130においては、上述した電流生成供給回路(図1及び図2参照)の構成及び機能を良好に適用することができる。なお、データドライバ130の具体的な回路構成やその駆動制御動作の例については、詳しく後述する。
【0096】
システムコントローラ140は、後述する表示信号生成回路150から供給されるタイミング信号に基づいて、少なくとも、走査ドライバ120及びデータドライバ130の各々に対して、走査制御信号(上述した走査スタート信号SSTRや走査クロック信号SCLK等)及びデータ制御信号(上述したサンプリングスタート信号STRやシフトクロック信号SFC等)を生成して出力することにより、各ドライバを所定のタイミングで動作させて、表示パネル110に走査信号Vsel、Vsel及び階調電流Ipixを出力させ、画素駆動回路DCxにおける所定の制御動作を連続的に実行させて、映像信号に基づく所定の画像情報を表示パネル110に表示させる制御を行う。
【0097】
表示信号生成回路150は、例えば、表示装置100の外部から供給される映像信号から輝度階調信号成分を抽出し、表示パネル110の1行分ごとに、該輝度階調信号成分を、複数ビットのデジタル信号からなる表示データとしてデータドライバ130に供給する。ここで、上記映像信号が、テレビ放送信号(コンポジット映像信号)のように、画像情報の表示タイミングを規定するタイミング信号成分を含む場合には、表示信号生成回路150は、上記輝度階調信号成分を抽出する機能のほか、タイミング信号成分を抽出してシステムコントローラ140に供給する機能を有するものであってもよい。この場合においては、上記システムコントローラ140は、表示信号生成回路150から供給されるタイミング信号に基づいて、走査ドライバ120やデータドライバ130に対して供給する上記走査制御信号及びデータ制御信号を生成する。
【0098】
(データドライバ)
次いで、上述した表示装置に適用されるデータドライバの構成について説明する。
本実施形態に係る表示装置100に適用されるデータドライバ130は、概略、図1に示した電流生成供給回路ILAが各データラインDLに対応して、階調電流供給回路として個別に設けられ、各々の階調電流供給回路に対して、例えば、単一の定電流発生源IRから共通の電流供給線Lsを介して、一定の電流値を有する負の基準電流が供給される(すなわち、基準電流が引き抜かれるように供給される)ように構成されている。
【0099】
本実施例に係るデータドライバ130は、例えば、図12に示すように、システムコントローラ140からデータ制御信号として供給されるシフトクロック信号SFCに基づいて、サンプリングスタート信号STRをシフトしつつ、所定のタイミングでシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・(上述したタイミング制御信号CLKに相当する)を順次出力するシフトレジスタ回路131と、該シフトレジスタ回路131からのシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・の入力タイミングに基づいて、表示信号生成回路150から順次供給される1行分の表示データD0〜Dq(ここでは、図1及び図2に示した電流生成供給回路に入力されるデジタル信号d0〜d3に対応させて、便宜的にq=3とする)を順次取り込み、各表示画素における発光輝度に対応した階調電流Ipixを生成して、各データラインDL1、DL2、・・・を介して供給する階調電流供給回路群132と、該階調電流供給回路群132を構成し、各データラインDL1、DL2、・・・ごとに設けられた階調電流供給回路PXA1、PXA2、PXA3、・・・(上述した電流生成供給回路ILAに相当する;以下、便宜的に「階調電流供給回路PXA」とも記す)に対して、データドライバ130の外部に設けられた定電流発生源IRから一定の電流値を有する基準電流Irefを定常的に供給する共通の電流供給線Lsと、を備えて構成されている。
【0100】
ここで、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、PXA3、・・・は、データラッチ部101、102、103、・・・(上述したデータラッチ部10に相当する)及び階調電流生成部201、202、203、・・・(上述した電流生成部20Aに相当する)を備えた構成を有している。
なお、本実施形態においては、データドライバ130に設けられた全ての階調電流供給回路PXA1、PXA2、PXA3、・・・に対して、単一の定電流発生源IRからの基準電流Irefが共通に供給される構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、データドライバが表示パネルに対して複数個用いられている場合には、各データドライバごとに定電流発生源を個別に備えるものであってもよく、さらには、単一のデータドライバ内に設けられた複数の階調電流供給回路ごとに定電流発生源を備えるものであってもよい。
【0101】
(表示画素)
次いで、上述した表示装置(表示パネル)の各表示画素に適用される画素駆動回路について簡単に説明する。
図13は、本実施形態に適用される表示画素(画素駆動回路)の一実施例を示す回路構成図である。なお、ここで示す画素駆動回路は、本発明に係る表示装置に適用可能なごく一例を示すものにすぎず、同等の機能を有する他の回路構成を適用するものであってもよいことはいうまでもない。
【0102】
図13に示すように、本実施例に係る画素駆動回路DCxは、走査ラインSLa、SLbとデータラインDLとの交点近傍に、ゲート端子が走査ラインSLaに、ソース端子及びドレイン端子が電源接点Vdd及び接点Nxaに各々接続されたpチャネル型トランジスタTr31と、ゲート端子が走査ラインSLbに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点Nxaに各々接続されたpチャネル型トランジスタTr32と、ゲート端子が接点Nxbに、ソース端子及びドレイン端子が接点Nxa及び接点Nxcに各々接続されたpチャネル型トランジスタTr33と、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子が接点Nxb及び接点Nxcに各々接続されたnチャネル型トランジスタTr34と、接点Nxa及び接点Nxb間に接続されたコンデンサCxと、を備えた構成を有している。ここで、電源接点Vddは、例えば、図示を省略した電源ラインを介して、高電位電源に接続され、常時、もしくは、所定のタイミングで一定の高電位電圧が印加される。
【0103】
また、このような画素駆動回路DCxから供給される発光駆動電流により発光輝度が制御される有機EL素子OELは、アノード端子が上記画素駆動回路DCxの接点Nxcに、カソード端子が低電位電源(例えば、接地電位Vgnd)に各々接続された構成を有している。ここで、コンデンサCxは、トランジスタTr33のゲート−ソース間に形成される寄生容量であってもよいし、その寄生容量に加えてゲート−ソース間にさらに、容量素子を別個に付加するようにしたものであってもよい。
【0104】
このような構成を有する画素駆動回路DCxにおける有機EL素子OELの駆動制御動作は、まず、書込動作期間において、例えば、走査ラインSLaにハイレベル(選択レベル)の走査信号Vselを印加するとともに、走査ラインSLbにローレベルの走査信号Vselを印加し、このタイミングに同期して、有機EL素子OELを所定の輝度階調で発光動作させるための階調電流IpixをデータラインDLに供給する。ここでは、階調電流Ipixとして、正極性の電流を供給し、データドライバ130側からデータラインDLを介して表示画素(画素駆動回路DCx)方向に当該電流が流し込まれる(印加する)ように設定する。
【0105】
これにより、画素駆動回路DCxを構成するトランジスタTr32及びTr34がオン動作するとともに、トランジスタTr31がオフ動作して、データラインDLに供給された階調電流Ipixに対応する正の電位が接点Nxaに印加される。また、接点Nxb及び接点Nxc間が短絡して、トランジスタTr33のゲート−ドレイン間が同電位に制御されることにより、トランジスタTr33がオフ動作するとともに、コンデンサCxの両端(接点Nxa及び接点Nxb間)には、階調電流Ipixに応じた電位差が生じ、該電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分として保持される(充電される)。
【0106】
次いで、発光動作期間において、走査ラインSLaにローレベル(非選択レベル)の走査信号Vselを印加するとともに、走査ラインSLbにハイレベルの走査信号Vselを印加し、このタイミングに同期して、階調電流Ipixの供給を遮断する。これにより、トランジスタTr32及びTr34がオフ動作してデータラインDL及び接点Nxa間、並びに、接点Nxb及び接点Nxc間が電気的に遮断されることにより、コンデンサCxは、上述した書込動作において蓄積された電荷を保持する。
【0107】
このように、コンデンサCxが書込動作時の充電電圧を保持することにより、接点Nxa及び接点Nxb間(トランジスタのTr33のゲート−ソース間)の電位差が保持されることになり、トランジスタTr33はオン動作する。また、上記走査信号Vsel(ローレベル)の印加により、トランジスタTr31が同時にオン動作するので、電源接点(高電位電源)VddからトランジスタTr31及びTr33を介して、有機EL素子OELに階調電流Ipix(より詳しくは、コンデンサCxに保持された電荷)に応じた発光駆動電流が流れ、有機EL素子OELが所定の輝度階調で発光する。
【0108】
<表示装置の駆動制御方法>
次に、上述した構成を有する表示装置の動作について、図面を参照して説明する。
図14は、本実施例に係るデータドライバにおける制御動作の一例を示すタイミングチャートであり、図15は、本実施形態に係る表示パネル(表示画素)における制御動作の一例を示すタイミングチャートである。ここでは、図12に示したデータドライバの構成に加え、図1及び図2に示した電流生成供給回路の構成も適宜参照しながら説明する。
【0109】
まず、データドライバ130における制御動作は、上述した階調電流供給回路PXA1、PXA2、PXA3、・・・に設けられたデータラッチ部101、102、103、・・・に、表示信号生成回路150から供給される表示データD0〜D3を取り込み保持するとともに、該表示データD0〜D3に基づく反転出力信号を一定期間出力する信号保持動作と、データラッチ部101、102、103、・・・から出力される反転出力信号d10〜d13、d20〜d23、d30〜d33、・・・に基づいて、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、PXA3、・・・に設けられた階調電流生成部201、202、203、・・・により、上記表示データD0〜D3に対応する階調電流Ipixを生成して各データラインDL1、DL2、DL3、・・・を介して各表示画素に個別に供給する電流生成供給動作と、を設定することにより実行される。そして、これらの信号保持動作及び電流生成供給動作は、1水平選択期間内の帰線期間を除く期間に、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、PXA3、・・・ごとに順次実行される。
【0110】
ここで、信号保持動作においては、図14に示すように、シフトレジスタ回路131から順次出力されるシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・に基づいて、上記各データラッチ部101、102、103、・・・により、各列の表示画素(すなわち、各データラインDL1、DL2、DL3、・・・)に対応して切り替わる表示データD0〜D3を順次取り込む動作が1行分連続的に実行され、該表示データD0〜D3が取り込まれたデータラッチ部101、102、103、・・・から順に、一定期間(次のシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・が出力されるまでの期間)、反転出力信号d10〜d13、d20〜d23、d30〜d33、・・・が各階調電流生成部201、202、203、・・・に出力される。
【0111】
また、電流生成供給動作においては、上記反転出力信号d10〜d13、d20〜d23、d30〜d33、・・・に基づいて、各階調電流生成部201、202、203、・・・に設けられた複数のスイッチトランジスタ(図2に示したスイッチトランジスタTP16〜TP19)のオン/オフ状態が制御され、オン動作したスイッチトランジスタに接続された単位電流トランジスタ(図2に示したトランジスタTP12〜TP15)に流れる単位電流の合成電流が、階調電流Ipixとして各データラインDL1、DL2、DL3、・・・を介して順次供給される。
【0112】
ここで、階調電流Ipixは、例えば、全てのデータラインDL1、DL2、DL3、・・・に対して、少なくとも一定期間、並列的(すなわち、同時並行的)に供給されるように設定される。また、本実施形態においては、上述したように、基準電流Irefに対して予めトランジスタサイズにより規定された所定比率(例えば、a×2;k=0、1、2、3、・・・)の電流値を有する複数の単位電流を生成し、上記反転出力信号d10〜d13、d20〜d23、d30〜d33、・・・に基づいてスイッチトランジスタがオン/オフ動作することにより、所定の単位電流を選択して合成し、正極性の階調電流Ipixを生成して、データドライバ130側からデータラインDL1、DL2、DL3、・・・方向に流し込むように該階調電流Ipixを供給する。
【0113】
なお、本実施例に係るデータドライバ130においては、図12に示したように、定電流発生源IRから一定の電流値を有する基準電流Irefが供給される共通の電流供給線Lsに対して、複数の階調電流供給回路PXA1、PXA2、PXA3、・・・が並列的に接続された構成を有し、図14に示したように、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、・・・において、表示データD0〜D3に基づいて、同時並行的に各データラインDL1、DL2、DL3、・・・(表示画素)に供給される階調電流Ipixが生成されるので、電流供給線Lsを介して各階調電流供給回路PXA1、PXA2、・・・に供給される電流は、定電流発生源IRにより供給される基準電流Irefそのものではなく、階調電流供給回路の数(すなわち、表示パネル110に配設されたデータラインの数に相当する;例えば、m個)に応じて、略均等分割された電流値(Iref/m)を有する電流が供給されることになる。
【0114】
したがって、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、・・・の階調電流生成部201、202、203、・・・を構成するカレントミラー回路部において設定される基準電流に対する各単位電流の電流値の比率(基準電流トランジスタに対する単位電流トランジスタのチャネル幅の比)を、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、・・・(階調電流生成部201、202、203、・・・)に供給される上記電流値(Iref/m)を勘案して、例えば、図2に示した回路構成における比率のm倍に設定するようにしてもよい。
【0115】
また、他の構成として、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、・・・(階調電流生成部201、202、203、・・・)に、例えば、シフトレジスタ回路131から出力されるシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・に基づいて選択的にオン動作するスイッチ手段を設け、各階調電流生成部201、202、203、・・・において、表示データD0〜D3に基づいて階調電流Ipixが生成される電流生成供給動作の期間のみ、上記定電流発生源IRからの基準電流Irefをそのまま、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、・・・(階調電流生成部201、202、203、・・・)に選択的に供給するようにしてもよい。
【0116】
そして、表示パネル110(表示画素)における制御動作は、図15に示すように、表示パネル110一画面に所望の画像情報を表示する一走査期間Tscを1サイクルとして、該一走査期間Tsc内に、特定の走査ラインに接続された表示画素群を選択して、データドライバ130から供給される表示データに対応する階調電流Ipixを書き込み、信号電圧として保持する書込動作期間(表示画素の選択期間)Tseと、該保持された信号電圧に基づいて、上記表示データに応じた発光駆動電流を有機EL素子OELに供給して、所定の輝度階調で発光動作させる発光動作期間(表示画素の非選択期間)Tnseと、を設定(Tsc=Tse+Tnse)し、各動作期間において、上述した画素駆動回路DCxと同等の駆動制御を実行する。ここで、各行ごとに設定される書込動作期間Tseは、相互に時間的な重なりが生じないように設定される。また、書込動作期間Tseは、少なくとも、上記データドライバ130における電流生成供給動作において、各データラインDLへ階調電流Ipixを並列的に供給する一定期間を含む期間に設定される。
【0117】
すなわち、表示画素への書込動作期間Tseにおいては、図15に示すように、特定の行(i行目)の表示画素に対して、走査ドライバ120により走査ラインSLa、SLbを所定の信号レベルに走査することにより、データドライバ130により各データラインDLに並列的に供給された階調電流Ipixを電圧成分として一斉に保持する動作を実行し、その後の発光動作期間Tnseにおいては、上記書込動作期間Tseに保持された電圧成分に基づく発光駆動電流を有機EL素子OELに継続的に供給することにより、表示データに対応する輝度階調で発光する動作が継続される。
このような一連の駆動制御動作を、図15に示すように、表示パネル110を構成する全ての行の表示画素群について順次繰り返し実行することにより、表示パネル1画面分の表示データが書き込まれて、各表示画素が所定の輝度階調で発光し、所望の画像情報が表示される。
【0118】
したがって、本実施形態に係るデータドライバ130及び表示装置100において、各データラインDLを介して特定の行の表示画素群に供給される階調電流Ipixが、各階調電流供給回路PXA1、PXA2、・・・により、単一の定電流発生源IRから共通の電流供給線Lsを介して供給される基準電流Iref(または、基準電流Irefを階調電流供給回路の数で均等分割した電流)に基づいて生成されるので、表示データD0〜D3に応じて各階調電流供給回路PXA1、PXA2、・・・に供給される基準電流Irefの電流値が変動することがなく、電流供給線Lsの充放電動作に起因するデータドライバの動作速度の低下を抑制して、表示装置における表示応答特性並びに表示画質の向上を図ることができる。
【0119】
また、データドライバ(階調電流供給回路)において、上記基準電流が流れる基準電流トランジスタに対して、カレントミラー回路構成を有する複数の単位電流トランジスタのチャネル幅を、各々所定の比率(例えば、2倍)になるように設定することにより、基準電流に対して該比率により規定される電流値を有する複数の単位電流を流すことができ、表示データ(複数ビットのデジタル信号)に基づいて、これらを適宜合成することにより、2段階の電流値を有する階調電流を生成することができるので、表示データに対応した適切な電流値を有するアナログ電流からなる階調電流を、比較的簡易な回路構成により生成することができ、表示画素を適正な輝度階調で発光動作させることができる。
【0120】
特に、表示パネルに配設された各データラインに対応して、データドライバに設けられる階調電流供給回路(階調電流生成部)において、表示データの各ビットに応じて単位電流を生成する単位電流トランジスタとして、図1乃至図8に示したように、基本となるトランジスタサイズ(チャネル幅)を有する複数の基本トランジスタをコモンセントロイド形状又はそれに準じたパターンレイアウトとなるように配置するとともに、基本トランジスタ相互を並列に接続した回路構成を適用することにより、トランジスタの製造プロセスにおいて生じる寸法変換差を均一化しつつ、加工ばらつきを相殺して、その影響を抑制することができる。
【0121】
したがって、表示データ(指定階調)に対して(適切な電流値を有する単位電流を生成して)良好な線形性を有する階調電流を生成、供給することができ、表示画素の発光輝度を低階調から高階調まで線形性良く制御することができる。また、階調電流供給回路相互間の回路特性(電流出力特性)のバラツキを抑制して、表示画素相互を均一な発光状態で動作させることができ、表示画質の向上を図ることができる。
【0122】
なお、本実施形態においては、データドライバ及び表示画素(画素駆動回路)として、電流印加方式に対応した構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図9、図10に示したような電流生成供給回路を階調電流供給回路に適用して、表示画素側からデータドライバ方向に階調電流を引き込むように供給する電流シンク方式の回路構成を適用することもできる。
【0123】
また、本実施形態においては、データドライバとして、各データラインに対して単一の階調電流供給回路のみを設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各データラインごとに2組の階調電流供給回路を設け、一方の階調電流供給回路において表示データを取り込みつつ、他方の階調電流供給回路において階調電流を生成、供給する動作を、交互に繰り返し実行するように構成してもよい。
【0124】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電流生成供給回路によれば、負荷に直接接続された電流生成供給回路に、定電流発生源から電流供給線を介して、信号レベルが変動しない一定の基準電流を供給し、複数ビットのデジタル信号に基づいて、負荷を所望の駆動状態で動作させることができる電流値を有する負荷駆動電流を生成することができる構成を有していることにより、電流供給線に供給される電流(基準電流)の変化に伴う電位変動をほとんど生じることがないので、負荷駆動電流の電流値が微少な場合や、負荷への負荷駆動電流の供給時間(あるいは、負荷の駆動時間)が短く設定されている場合であっても、電流供給ラインに付加された寄生容量(配線容量)への充放電動作に起因する電流生成供給回路の動作速度の低下を抑制することができ、電流生成供給回路、又は、該電流生成供給回路を適用した電流駆動装置の動作速度に対する制約を緩和し、負荷をより迅速かつ的確な駆動状態で動作させることができる。
【0125】
また、本発明に係る電流生成供給回路においては、上記基準電流が流れる基準電流トランジスタに対して、カレントミラー回路構成を有する複数の単位電流トランジスタの実質的なチャネル幅(基本トランジスタのチャネル幅の合計値;基本トランジスタの数)を、各々所定の比率(例えば、2倍)になるように設定することにより、基準電流に対して該比率により規定される電流値を有する複数の単位電流を流すことができ、複数ビットのデジタル信号(表示データ)に基づいて、これらを適宜合成することにより、2段階の電流値を有する負荷駆動電流(階調電流)を生成することができるので、指定階調(デジタル信号)に対応した適切な電流値を有する負荷駆動電流を、比較的簡易な回路構成により生成して、負荷の駆動状態を適正に制御することができる。
【0126】
特に、本発明に係る電流生成供給回路においては、少なくとも、カレントミラー回路を構成する各単位電流トランジスタのいずれかが、基本となるトランジスタサイズを有する基本トランジスタが並列に複数接続されて、所望のチャネル幅を有するトランジスタを構成し、かつ、該複数の基本トランジスタを、いわゆる、コモンセントロイド形状又はそれに準じたパターンレイアウトを有するように配置することにより、各基本トランジスタの製造プロセスにおいて生じる寸法変換差を均一化しつつ、加工ばらつきを相殺して、その影響を抑制することができるので、指定階調(デジタル信号)に対応する適切な電流値を有する負荷駆動電流(単位電流の合成値)を生成、供給することができ、負荷の駆動状態を低階調から高階調まで線形性良く制御することができるとともに、電流生成供給回路を複数備えた電流駆動装置においても、電流生成供給回路相互間の回路特性(電流出力特性)のバラツキを抑制して、複数の負荷を均一な駆動状態で動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電流生成供給回路の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態に適用される電流生成部の一具体例を示す回路概念図である。
【図3】周知の電界効果型トランジスタの製造プロセスにおける寸法変換差の影響を示す概念図である。
【図4】本実施形態に係る電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する基本トランジスタのレイアウト方法の第1の実施例を示す概念図である。
【図5】本実施例に係る電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する基本トランジスタの配置及び結線パターンの一例を示す回路構成図である。
【図6】本実施形態に係る電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する基本トランジスタの配置及び結線パターンの第2の実施例を示す回路構成図である。
【図7】本実施形態に係る電流生成部(カレントミラー回路部)を構成する基本トランジスタのレイアウト方法の第3の実施例を示す概念図である。
【図8】本実施例に係る電流生成部(カレントミラー回路)を構成する基本トランジスタの配置及び結線パターンの一例を示す回路構成図である。
【図9】本実施形態に係る電流生成供給回路の第2の実施形態を示す概略構成図である。
【図10】本実施形態に係る電流生成供給回路に適用される電流生成部の他の具体例を示す回路構成図である。
【図11】本発明に係る電流生成供給回路を適用可能な表示装置の一実施形態を示す概略ブロック図である。
【図12】本実施形態に係る表示装置の要部構成を示す概略構成図である。
【図13】本実施形態に適用される表示画素(画素駆動回路)の一実施例を示す回路構成図である。
【図14】本実施例に係るデータドライバにおける制御動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図15】本実施形態に係る表示パネル(表示画素)における制御動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図16】従来技術におけるデータドライバの一構成例を示す回路構成図である。
【図17】従来技術におけるデータドライバの他の構成例を示す回路構成図である。
【符号の説明】
ILA、ILB 6 電流生成供給回路
10 データラッチ部
20A、20B 電流生成部
21A、21B カレントミラー回路部
22A、22B スイッチ回路部
100 表示装置
130 データドライバ
PXA1、PXA2、・・ 階調電流供給回路
201、202、・・ 階調電流生成部

Claims (13)

  1. 負荷に電流を供給して駆動する電流生成供給回路において、
    定電流源から供給される基準電流に基づいて、複数ビットのデジタル信号の各ビットに対応する複数の単位電流を生成し、前記デジタル信号の各ビット値に応じて、前記単位電流を選択的に合成し、負荷駆動電流として前記負荷に供給する電流生成手段を備え、
    前記電流生成手段は、前記基準電流が流れる基準電流トランジスタと、前記各単位電流が流れる複数の単位電流トランジスタと、を具備し、
    前記各単位電流トランジスタ及び前記基準電流トランジスタは、基本となる一定のトランジスタサイズを有する基本トランジスタが並列に複数接続された構成とされ、該複数の基本トランジスタは所定の基準位置を中心にして相互に対称となる位置に配置され、前記基準電流トランジスタを構成する前記複数の基本トランジスタは、前記基準位置を中心に配置された前記単位電流トランジスタを構成する前記複数の基本トランジスタの外方側に、前記基準位置を中心にして相互に対称となるように配置されていることを特徴とする電流生成供給回路。
  2. 前記電流生成手段において、前記基準電流トランジスタと前記複数の単位電流トランジスタとは、カレントミラー回路を構成していることを特徴とする請求項1記載の電流生成供給回路。
  3. 前記複数の基本トランジスタは、各々、特定の一次元方向に配置され、該各基本トランジスタの電流路が並列に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電流生成供給回路。
  4. 前記複数の基本トランジスタは、各々、二次元方向に配置され、該各基本トランジスタの電流路が並列に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電流生成供給回路。
  5. 前記電流生成手段は、前記複数の基本トランジスタの配置に対して、特定方向の第1の領域に、前記複数の基本トランジスタの各電流路の出力配線が配設され、前記第1の領域とは重ならない第2の領域に、前記各電流路の入力配線及び前記各制御端子に接続された配線が配設されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の電流生成供給回路。
  6. 前記電流生成手段は、前記デジタル信号の各ビット値に応じて前記単位電流を選択するスイッチ回路部を備え、
    少なくとも、前記単位電流トランジスタを構成する前記複数の基本トランジスタと前記スイッチ回路部との間に介在する抵抗成分が均一になるように配線されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  7. 前記電流生成手段は、前記複数ビットのデジタル信号の各々に対応して、前記基準電流トランジスタに流れる基準電流に対して、前記複数の単位電流トランジスタにより、各々異なる比率の電流値を有する前記複数の単位電流を生成することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  8. 前記複数の単位電流トランジスタは、各々、並列に接続される前記基本トランジスタの数が各々異なるように形成されていることを特徴とする請求項記載の電流生成供給回路。
  9. 前記複数の単位電流トランジスタは、各々、並列に接続される前記基本トランジスタのチャネル幅の合計が2(k=0、1、2、3、・・・)で規定される、異なる比率に設定されていることを特徴とする請求項記載の電流生成供給回路。
  10. 前記電流生成手段は、前記負荷駆動電流の信号極性を、前記負荷側から引き込む方向に流すように設定することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  11. 前記電流生成手段は、前記負荷駆動電流の信号極性を、前記負荷に流し込む方向に流すように設定することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  12. 前記電流生成手段は、前記定電流源に接続された電流供給線に並列に複数接続され、前記負荷駆動電流を同時並行的に個別に供給することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電流生成供給回路。
  13. 前記負荷は、前記電流生成手段から供給される前記負荷駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流駆動型の発光素子を備えていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の電流生成供給回路。
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