JP4018889B2 - マシニングセンタおよび加工ライン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マシニングセンタおよびこのマシニングセンタを用いた加工ラインに係り、さらには、小型化され、たとえば卓上でも使用可能なマシニングセンタ、およびこのマシニングセンタを用いた加工ラインに関する。
【0002】
【従来の技術】
マシニングセンタは、工作機械として広く知られており、各種機械の部品を製造するためなどに用いられている。従来におけるマシニングセンタは、機体内部にワークの加工のための移動空間やワークの取り付け、取り外しのための作業空間を大きく必要とする構造となっており、ワークの大きさに比し工作機械全体がかなり大型化されているものが多かった。このため、工場のフロアなどに設置して使用され、これらを加工ライン化した場合に、相当の広いスペースを確保しなければならなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが近年、機械部品の多様化が高まってきており、各工場内に限らず、たとえば事務所の一室のスペースを用いて、いかなる機械部品をも省エネルギーと省スペースで手軽に低コストで製造することができる工作機械が要請されるようになった。そして、ライン化しても小さいスペースに設置でき、工作機械1台1台の移動や加工ラインの組付けを容易にできるようにするため、マシニングセンタとしても、小型化されたものが要望されるようになってきている。
【0004】
そこで、本発明の課題は、たとえば卓上においても使用できるように小型化して、省スペース、省エネルギー、低コスト化を実現できるマシニングセンタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した本発明に係るマシニングセンタは、加工ヘッドに主軸を介して取り付けられた工具によってワークを加工する加工室が形成された筐体を備えるマシニングセンタ本体を有し、
前記加工室を塞ぐ開閉扉が前記筐体に設けられ、前記開閉扉は、閉塞時に前記主軸の先端に対向する位置に配置されており、
閉塞時の前記開閉扉における前記主軸に対向する面に、ワークテーブルが配設され、前記ワークテーブルにワークが取り付けられることを特徴とする。
【0006】
請求項1に係る発明においては、ワークを加工する加工室を開閉扉で塞いでいるが、その開閉扉にワークテーブルが設けられている。このため、加工室内にワークテーブルを設ける据え付けタイプのベッドや移動機構などが必要とならず、さらに、ワークの取り付け、取り外し作業は、開閉扉を開けた状態でマシニングセンタの外の空間で行えるため、その分加工室を小さくすることができ、マシニングセンタ全体として小型化を図ることができる。この小型化により、省スペース、省エネルギー、低コスト化を実現することができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記筐体の内部が仕切板によって仕切られており、前記加工ヘッドおよび主軸が配設される主軸室と、前記加工ヘッドに取り付けられた工具が前記仕切板を貫通して突出される前記加工室と、が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマシニングセンタである。
【0008】
請求項2に係る発明では、加工ヘッドおよび主軸が配設される主軸室と、ワークが取り付けられる加工室とが仕切板によって仕切られている。このため、加工室においてワークを加工する際に発生する加工液や切屑が加工ヘッドや主軸に飛散するのを防止することができる。また、加工室を狭くすることができるので、加工室のみに必要な、たとえば耐濡れ性材料をコーティングする場合などには、耐濡れ性材料を少量で済ませることができる。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記主軸の軸方向に沿って前記加工ヘッドを進退させるヘッド移動手段と、ワークが取り付けられた前記ワークテーブルを前記主軸の軸方向に直交する方向に移動させるワークテーブル移動手段と、が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマシニングセンタである。
【0010】
請求項3に係る発明では、開閉扉の内側の面に沿って移動することができるので、その分さらにマシニングセンタ全体としての小型化を図ることができる。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記ワークテーブル移動手段が、前記ワークテーブルを前記主軸の軸方向と直交する直線的な方向に移動させる直線移動手段と、前記ワークテーブルを前記主軸の軸線周りに回転させる回転駆動手段とを備えることを特徴とする請求項3に記載のマシニングセンタである。
【0012】
請求項4に係る発明において、たとえばY軸方向にのみ直線移動可能とする。このとき、回転駆動手段が設けられていることから、X軸方向にずれた加工位置は、ワークテーブルを回転させることによって、調整することができる。このように、同じ大きさのワークを加工する際にも、直線移動については、その距離を短くすることができるので、その分通常のX−Y軸直線移動手段に比べて、さらなるマシニングセンタの小型化を図ることができる。そして、移動ストロークが少なくてよい分、省エネルギー化が可能となる。
【0013】
請求項5に係る発明は、前記加工ヘッドに対し、複数の工具を交換可能な工具交換装置を備えていることを特徴とする請求項1からせ4のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタである。
【0014】
請求項5に係る発明は、複数の工具を交換可能な工具交換装置を備えている。このため、ワークを加工する際に、異なる工具を要する場合でも、1つのマシニングセンタで済ませることができる。
【0015】
請求項6に係る発明は、割出し回転可能なタレット式工具マガジンを備え、前記タレット式工具マガジンの回転方向に所定間隔で複数の工具ホルダが収容され、
前記工具ホルダはそれぞれ主軸を有し、前記主軸の一端に工具が取り付けられ、前記主軸の他端に主軸駆動用モータを構成するロータが設けられており、
前記加工ヘッドには、前記タレット式工具マガジンの割り出し位置における前記主軸の他端側に対向する位置に、前記ロータとともに主軸駆動用モータを構成し、かつ前記主軸の軸線上にステータを備えることを特徴とする請求項5に記載のマシニングセンタである。
【0016】
請求項6に係る発明では、工具マガジンにおいて、主軸駆動用のモータを構成するロータを備える主軸を複数用意し、加工ヘッド側において、割り出し位置に割り出しされた工具マガジン上の前記主軸の軸線上にステータを備えている。このため、加工ヘッド側に主軸を設けておく必要がなく、工具を主軸に取り付けるための脱着機構を省略でき、ヘッド側の簡素化、小サイズを図ることができる。また、前記複数の主軸を用意する際に、それぞれの主軸に対してモータおよび制御装置を必要とすることがないので、コストを低減することができるとともに、主軸を設けるためのマガジンスペースを縮小することができる。このため、前記複数の主軸を設けた場合でも、マシニングセンタ全体としての大型化を抑制することができる。
【0017】
請求項7に係る発明は、前記開閉扉が複数枚設けられており、前記各開閉扉がそれぞれ異なる方向に開閉可能とされていることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタである。
【0018】
請求項7に係る発明では、たとえば開閉扉が複数設けられているマシニングセンタを利用して連続的に製品を製造する場合、一方の開閉扉に取り付けられたワークを加工室で加工している間に、他の開閉扉に取り付けられた加工後のワークを開閉扉から取り外し、一方の開閉扉を開き、他方の開閉扉で加工室を閉鎖することができる。このため、ワークの段取り時間が省略でき、複数のワークを連続的に加工することができ、全体の加工時間の短縮を図ることができる。しかも、ワークの段取り作業中、開閉扉を閉鎖しているので、作業環境もよくなる。
【0019】
請求項8に係る発明は、前記筐体を形成するフレームが、ハニカム構造またはトラス構造を有することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタである。
【0020】
請求項8に係る発明では、筐体を形成するフレームがハニカム構造またはトラス構造を有している。このため、フレーム自体を、強度を維持しながら軽量化することができるので、筐体全体としての軽量化を図ることができる。
【0021】
請求項9に係る発明は、前記筐体を形成するフレームには、冷却液を通過させる冷却液流路が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタである。
【0022】
請求項9に係る発明では、筐体に冷却液を通過させる冷却液流路が形成されている。このため、マシニングセンタが高温となった場合に、冷却液流路に冷却液を流通させることにより、マシニングセンタを好適に冷却することができる。さらには、冷却液の充填により、筐体にウエイトをかけ、加工時の剛性を高めることができる。
【0023】
請求項10に係る発明は、前記開閉扉を開閉させる扉開閉手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタである。
【0024】
請求項10に係る発明では、把手やヒンジ機構などの扉開閉手段が設けられている。このため、扉の開閉を容易に行うことができる。
【0025】
請求項11に係る発明は、前記扉開閉手段が、アクチュエータを有することを特徴とする請求項10に記載のマシニングセンタである。
【0026】
請求項11に係る発明では、扉開閉手段が、アクチュエータとしてのシリンダやモータなどを備えている。このため、扉開閉に人力を要さず、たとえばマシニングセンタを並べて使用する場合に自動化を図ることができる。
【0027】
請求項12に係る発明は、前記加工室が密閉されるとともに、前記加工室にミストを供給するミスト供給手段が設けられ、
前記加工室内の圧力を調整する圧力調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタである。
【0028】
請求項12に係る発明では、加工室が密閉され、かつミスト供給手段が設けられている。このため、ミスト環境下におけるワークの加工を行うことができる。また、加工室内の圧力を調整する圧力調整手段が設けられている。このため、ワークの加工後に開閉扉を開けたとき、加工室を大気圧よりも低圧に調整することでミストを加工室の外に排出させないようにすることができる。
【0029】
請求項13に係る発明は、前記加工室が、耐濡れ性材料でコーティングされていることを特徴とする請求項12に記載のマシニングセンタである。
【0030】
請求項13に係る発明では、加工室が耐濡れ性材料、たとえばテフロン(R)でコーティングされている。このため、ミスト環境下における加工室に筐体の内面やワークテーブルの移動機構部などに、ミストとともに切屑が壁面に付着して除去できなくなる事態を防ぐことができる。
【0031】
請求項14に係る発明は、前記マシニングセンタ本体の全体を包囲するが包囲手段を有し、
前記包囲手段によって前記マシニングセンタ本体を包囲した状態で加工することを特徴とする請求項1から請求項13のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタである。
【0032】
請求項14に係る発明では、マシニングセンタ本体の全体を包囲する包囲手段を有している。このため、マシニングセンタ本体に対する防塵性を高めることができ、外部の環境を汚すことがなくなる。また、マシニングセンタ本体から発生するモータ音などの騒音がマシニングセンタと包囲手段の間で減衰されるので、マシニングセンタから発せられる騒音を小さく抑えることができる。また、マシニングセンタ本体から発せられた熱を外に出しにくくすることができる。
【0033】
請求項15に係る発明は、前記包囲手段内の圧力を調整する包囲手段内圧力調整手段が設けられていることを特徴とする請求項14に記載のマシニングセンタである。
【0034】
請求項15に係る発明では、包囲手段内を大気圧よりも低い圧力に調整することにより、マシニングセンタ本体から発せられるモータ音などの音をさらに減衰することができ、マシニングセンタから発せられる騒音をさらに小さくすることができる。また、熱伝導性も低下するので、マシニングセンタから発せられる熱をさらに低く抑えることができる。
【0035】
請求項16に係る発明は、請求項1から請求項15のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタが水平方向に沿って複数併設されているとともに、前記複数のマシニングセンタ間にワークを搬送する水平方向搬送手段が設けられていることを特徴とする加工ラインである。
【0036】
請求項16に係る発明では、複数のマシニングセンタが水平方向に沿って併設されている。このため、各々のマシニングセンタで所定の加工を施して製品を完成するラインを構築することができる。したがって、工場にこのラインを設けた場合にも、その設置面積を狭い範囲にすることができる。
【0037】
請求項17に係る発明は、請求項1から請求項15のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタが鉛直方向に沿って複数設けられているとともに、前記複数のマシニングセンタ間にワークを搬送する鉛直方向搬送手段が設けられていることを特徴とする加工ラインである。
【0038】
請求項17に係る発明では、複数のマシニングセンタを鉛直方向に沿って設けている。このため、複数のマシニングセンタを水平方向に沿って併設した場合よりもさらに狭い設置面積で加工ラインを構築することができる。
【0039】
請求項18に係る発明は、請求項1から請求項15のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタが水平方向および鉛直方向にそれぞれ複数配列され、前記各マシニングセンタ間にワークを搬送する搬送手段が設けられていることを特徴とする加工ラインである。
【0040】
請求項18に係る発明においては、マシニングセンタが水平方向および鉛直方向にそれぞれ複数配列されている。このため、工場における加工ラインの設置面積や高さなどに応じて、種々の形態でラインを構築することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明に係るマシニングセンタ本体の斜視図、図2はその内部構造を示す斜視図、図3はその側断面図である。
【0042】
図1に示すように、マシニングセンタ本体Mは、筐体1を備えている。筐体1の内部は、図2および図3に示すように、仕切板2によって仕切られており、後方に主軸室3が形成され、前方に加工室4が形成されている。筐体1は、複数のフレーム5,5…を有しており、各フレーム5,5…は、ハニカム構造やトラス構造のものを用い、フレーム内部に空洞を形成しており、フレーム強度を高めると同時にフレーム自体の軽量化を図り、マシニングセンタ全体としての強度の向上および軽量化を図っている。また、筐体1の下面にはキャスタ6,6が設けられている。このキャスタ6,6…により、マシニングセンタ本体Mの移動が容易となるようにしている。また、キャスタ6,6…には、それぞれ図示しない回転止めが設けられており、この回転止めを使うことにより、キャスタ6,6…が回転しないようにすることができる。マシニングセンタ本体Mの上面には、マシニングセンタ駆動用ノート型パーソナルコンピュータ(以下「ノート型パソコン」という)PCが載置されている。
【0043】
主軸室3における前方上方位置には割出し回転可能なタレット式工具マガジン(以下「工具マガジン」という)11が設けられている。工具マガジン11は、その回転方向に所定間隔をおいて工具ホルダ12,12…がそれぞれ保持アーム11A,11A…を介して設けられていいる。工具マガジン11には、図示しない割出しモータが設けられており、この割出しモータによって使用する工具ホルダ12が所定の割り出し位置にくるように、工具マガジン11を回転させる。
【0044】
工具ホルダ12には、図4(a)に示すように、ベアリングB,B…を介して主軸13が取り付けられている。主軸13の先端には、ワークを加工するための工具Tが取り付けられており、主軸13の後端には、主軸駆動用モータを構成するロータ14が設けられている。前記割り出し位置における主軸13の後方には加工ヘッド15が設けられている。加工ヘッド15には、主軸駆動用モータを構成するステータ15Aが設けられており、割り出し位置における主軸13のロータとステータ15Aとが同軸状に配置される。そして、加工ヘッド15に工具ホルダ12が取り付けられたとき、ロータ14の周囲をステータ15Aが覆って主軸駆動用モータとなって主軸13を回転させる。
【0045】
加工ヘッド15は、図2に示すように、本発明のヘッド移動手段であるZ軸移動手段17上に載置されている。Z軸移動手段17は、移動台17Aを備えており、この移動台17Aの上に加工ヘッド15が載置されている。さらに、Z軸移動手段17は、モータ17Bと、図示しないボールねじ機構を備えている。したがって、モータ17Bを駆動することにより、ボールねじ機構を介して移動台17Aが前後方向(図3の左右方向、以下「Z軸方向」という)に移動し、移動台17Aとともに加工ヘッド15がZ軸方向に移動するようになっている。仕切板2における主軸13と対向する位置には、工具ホルダ12とほぼ同径の工具通過孔2Aが形成されている。工具ホルダ12は、加工ヘッド15とともに前進移動したときにはこの工具通過孔2Aを貫通して、主軸室3から加工室4に向けて突出するようになっている。この工具通過孔2Aの内周部には、弾性を有する図示しない密着部材が設けられており、工具通過孔2Aに工具ホルダ12が貫通している際、工具通過孔2Aと工具ホルダ12との間は密閉状態となっている。
【0046】
また、加工ヘッド15の前面側には、図4に示すように、真空吸着手段16が設けられている。真空吸着手段16は、吸着溝16Aと真空エア流通孔16Bを備えている。吸着溝16Aは、加工ヘッド15の周方向に沿って形成されており、その一部が切り欠かれている。真空エア流通孔16Bは、その一端が吸着溝16Aに繋がれており、他端が図示しない真空ポンプに接続されている。加工ヘッド15に工具ホルダ12を取り付ける際には、工具ホルダ12のフランジ部と加工ヘッド15の前面を接触させる。この状態で、真空ポンプによってエアを吸引することにより、吸着溝16A内に空気を除去して真空状態とし、真空ポンプの吸引力で工具ホルダ12のフランジ部を加工ヘッド15の表面に吸着させる。また、工具ホルダ12を加工ヘッド15から取り外す際には、真空ポンプからエアを若干噴き出し、真空破壊をするとともに、加工ヘッド15から工具ホルダ12を外しやすい状態を形成する。
【0047】
さらに、主軸室3には、ミストを生成するミスト生成装置18および後に説明するミストコレクタ26が回収したミスト(ミスト生成液)から切屑や切粉を分離除去するミスト分離装置19が設けられている。また、加工ヘッド15および工具ホルダ12には、ミストを流通させるミスト流路15B,12Aがそれぞれ形成されており、工具ホルダ12の前面上方位置、すなわち工具Tの上方位置にはミストを噴射するミスト噴射ノズル20が設けられている。加工ヘッド15に形成されたミスト流路15Bの一端は、図示しない配管を介してミスト生成装置18に接続されており、他端は工具ホルダ12に形成されたミスト流路12Aの一端に繋がれている。また、工具ホルダ12に形成されたミスト流路12Aの他端は、ミスト噴射ノズル20に接続されている。ミスト生成装置18で生成したミストは、ミスト流路15B,12Aを介してミスト噴射ノズル20に供給され、ミスト噴射ノズル20から噴射される。ミストコレクタ26からミストを供給されたミスト分離装置19では、ミスト(ミスト生成液)から切屑や切粉を分離除去し、ミストを生成するための材料としてミスト生成装置18に循環供給する。なお、ミスト生成液は、油性または水性のものが用いられる。
【0048】
主軸室3の下方位置には、マシニングセンタ本体Mの全体を統括制御する制御装置Cが設けられている。制御装置Cは、パソコンPCに接続されており、パソコンPCに入力された情報に基づいて、ワークを所定の形状に加工するように、マシニングセンタ本体Mを制御する。
【0049】
筐体1における加工室4の前面には、加工室4を閉塞する開閉扉21が設けられている。開閉扉21は、閉塞時に加工ヘッド15に取り付けられた主軸13の先端に対向する位置に配置されており、閉塞時の開閉扉21における前記主軸13に対向する面には、ワーク保持移動手段22が設けられている。また、開閉扉21の表面には、作業員が開閉扉21を開閉する際に把持する本発明の扉開閉手段である把手21Aが設けられている。
【0050】
ワーク保持移動手段22は、ワークをクランプして保持するワークテーブル23、ワークテーブル23を主軸13の軸方向、すなわちZ軸方向と直交するX軸方向(図3の紙面を貫く方向)に移動させるX軸駆動手段24、およびY軸方向(図3の上下方向)に移動させるY軸駆動手段25を備えている。もちろん、X軸とY軸は直交するものである。これらX軸駆動手段24およびY軸駆動手段25は、いずれも本発明のワークテーブル移動手段を構成する。
【0051】
ワークテーブル23は、図5に示すように、治具23Aを備えており、この治具23Aにワークが取り付けられる。治具23Aには、その左端辺および下端辺に沿って、それぞれ基準片23B,23Bが設けられており、治具23Aの上方位置および下方位置には、それぞれエア圧によるクランパ23C,23C…が設けられている。加工されるワークは、治具23Aに取り付けられて固定されるが、その際、まず基準片23B,23Bに押し付けられて位置決めがなされる。位置決めがなされたら、クランパ23C,23C…を締めることにより、ワークが治具23Aに取り付けられて固定される。なお、前記基準片23Bやクランパ23Cによることなく、ロケートピンやねじ止めによるワーク固定方法をとることもできる。
【0052】
X軸駆動手段24は、X軸移動台24Aを備えており、このX軸移動台24Aの表面にワークテーブル23が固定されている。また、X軸駆動手段24は、X軸モータ24B、X軸レール24Cを備えている。X軸モータ24Bにはボールねじ機構を構成するボールねじ24Dの一端が接続されている。X軸移動台24Aには、X軸方向に沿った2本の溝が形成されており、それらの溝にそれぞれX軸レール24Cがはめ込まれている。さらに、X軸移動台24Aの裏面には、図示しないボールナットが設けられており、このボールナットにボールねじ24Dがねじ込まれてボールねじ機構が形成されている。したがって、X軸モータ24Bを駆動することにより、ボールねじ24Dが回転する。このボールねじの回転に伴い、ボールナットが固定されたX軸移動台24AがX軸レール24Cに沿って移動するように構成されている。
【0053】
Y軸駆動手段25は、Y軸移動台25Aを備えており、このY軸移動台25Aの表面にX軸駆動手段24が固定されている。また、Y軸駆動手段25は、Y軸モータ25B、Y軸レール25Cを備えている。Y軸モータ25Bにはボールねじ機構を構成するボールねじ25Dの一端が接続されている。Y軸移動台25Aには、Y軸方向に沿った2本の溝が形成されており、それらの溝にそれぞれY軸レール25Cがはめ込まれている。さらに、Y軸移動台25Aの裏面には、図示しないボールナットが設けられており、このボールナットにボールねじ25Dがねじ込まれてボールねじ機構が形成されている。したがって、Y軸モータ25Bを駆動することにより、ボールねじ25Dが回転する。このボールねじの回転に伴い、ボールナットが固定されたX軸移動台25AがX軸レール25Cに沿って移動するように構成されている。
【0054】
また、加工室4には、図2および図3にも示すように、ミストコレクタ26が設けられている。ミストコレクタ26は、ミスト噴射ノズル20から噴射されたミストを回収する装置であり、主軸室3内におけるミスト分離装置19に接続されている。そして、回収したミスト(ミスト生成液)をミスト分離装置19に供給する。また、筐体1には、加工室4内の圧力を調整する図示しない圧力調整手段が設けられている。この圧力調整手段を用いることにより、密閉状態にある加工室4内を大気圧以下にすることができるようになっている。
【0055】
さらに、加工室4の側方位置下方には、引出状の切粉回収部材27が設けられている。切粉回収部材27は、表面板27Aと、表面板27Aの表面に形成された把手27Bを有している。表面板27Aの裏面側には、本体27Cが設けられており、本体27Cは、筐体1の側方に形成された挿入口27Dから加工室4内に収納されている。切粉回収部材27の表面板27Aは、挿入口27Dよりも一回り大きく形成されており、その裏面側の周囲には、弾力性を有するシール材が貼着されている。したがって、切粉回収部材27を加工室4に収納した際には、挿入口27Dは密閉状態となるようにされている。また、表面板27Aの表面には把手27Bが設けられている。本体27Cに切粉や切屑が溜まったら、作業者は、この把手27Bを把持して、切粉回収部材27を引き出すことができるようになっている。
【0056】
さらに、筐体1および開閉扉21には、図6にも示すように、開閉扉21の着座の完了を感知する着座センサ28が設けられている。着座センサ28は、筐体1に取り付けられたエア噴射部28Aと開閉扉21に取り付けられたエアパッド28Bを備えている。エア噴射部28Aは、筐体1のフレーム5に形成されたエア流路28Cの一側に接続されており、エア流路28Cの他側は図示しないエア供給ポンプに接続されている。また、エア流路28Cは、圧力スイッチ28Dに接続されている。圧力スイッチ28Dは、常時(開閉扉21が開放している時)はOFFとなっており、圧力スイッチ28DがOFFのときには、開閉扉21の閉塞が感知されていないので、主軸13が回転しないようにされている。また、圧力スイッチ28DがONとなったときに主軸13が回転可能となるように構成されている。
【0057】
開閉扉21が開放しているときには、エア供給ポンプから供給されるエアはエア噴射部28Aから噴出されるので、圧力スイッチ28Dに規定値以下のエア圧が作用し、圧力スイッチ28DはOFFのままとなる。開閉扉21が閉塞すると、エア噴射部28Aがエアパッド28Bによって閉鎖される。そのため、エア供給ポンプから供給されたエアは、エア流路28C内でエア圧が急上昇し、規定値を超えたエア圧で圧力スイッチ28Dを作用し、圧力スイッチ28DがONとなる。圧力スイッチ28DがONとなることにより、開閉扉21の着座完了が感知され、主軸13の回転が可能となるように構成されている。
【0058】
筐体1における各フレーム5,5…には、ハニカム構造やトラス構造による内部空洞により、たとえば図7に示すような冷却液流路1A,1Aが形成されており、これらの冷却液流路1A,1Aは、隣接するフレーム5,5…間で接続されている。また、図8に示すように、筐体1における前方上端部には、冷却液をフレーム5内に供給するための冷却液投入口1Bが形成され、筐体1の後方下端部には、冷却液を排出するための冷却液排出口1Cが形成されている。冷却液投入口1Bから冷却液を投入することにより、冷却液は、図8に概略的に示すように、筐体1のフレーム5,5…の冷却液流路1A,1A内に全体的に行き渡るように供給される。冷却液排出口1Cを開放すると冷却液流路1A,1A内の冷却液が排出されるようになっている。
なお、ワークテーブル23や加工ヘッド15の移動台17A、その他の構成部品などにもハニカム構造やトラス構造を採用して、軽量化するとともに、内部に空洞を形成し、この空洞を冷却液流路1Aとすることもできる。この内部空洞を冷却液流路1Aとすることにより、フレーム5と同様にワークテーブル23や移動台17A等にも冷却液を供給することにより、機械全体としての冷却効果を一層向上させることができる。
【0059】
マシニングセンタ本体Mは、使用時には、図9に示すように、本発明の包囲手段となる上箱31および下敷部材32によって密閉される。上箱31は、開閉扉21が閉塞した状態のマシニングセンタ本体Mよりも一回り大きい矩形である中空の箱であり、マシニングセンタ本体Mを完全に覆うことができるものである。下敷部材32は、上箱31の平面よりもさらに一回り大きい表面積を有しており、その表面には、上箱31の下四辺が嵌合するための嵌合溝33が形成されている。下敷部材32は弾性を有しており、上箱31の下四辺が嵌合溝33に嵌合することにより、上箱31の内部は密閉状態となる。また、上箱31には、本発明の包囲手段内圧力調整手段である図示しないエアポンプが設けられており、上箱31内の空気を外部に排出することができるようになっている。下敷部材32の嵌合溝33に嵌合された上箱31の内部のマシニングセンタ本体Mを配置し、エアポンプによって上箱31の内部の空気を排出することにより、上箱31の内部を大気圧よりも低い状態とすることができるようになっている。
【0060】
かかる構成を有するマシニングセンタの動作・作用について、主に図3、図5、および図10を参照して説明する。なお、必要に応じて他の図面についても適宜参照する。
ワークを加工する際には、まず、図9に示すように、マシニングセンタ本体Mを下敷部材32の上に載置する。次に、作業員が把手21Aを把持して開閉扉21を開放し、開閉扉21に設けられたワークテーブル23にワークWを取り付ける。このとき、キャスタ6,6…が不意に回転しないように、図示しない回転止めでキャスタ6,6…の回転を止めておく。ワークWの取り付けにあたっては、図5に示す基準片23B,23BにワークWを当接させて位置決めをする。位置決めが済んだら、クランパ23C,23CでワークWをクランプする。その一方、ワークWの加工を開始する前に、冷却液投入口1Bから筐体1内に冷却液を投入し、筐体1の冷却液流路1A,1A内に冷却液を満たしておく。また、切粉回収部材27の本体27Cは、加工室4内に収納しておき、挿入口27Dは密閉した状態としておく。
【0061】
こうして、ワークWの取り付けや冷却液の投入などが済んだら、開閉扉21を閉じて着座させる。開閉扉21を閉じたときに、着座センサ28によって開閉扉21の着座の完了を感知する。着座センサ28によって開閉扉21の着座の完了が感知されたら、ワークWの加工の準備が完了する。
【0062】
これらの準備が済んだら、マシニングセンタ本体Mに上箱31を被せ、上箱31の下四辺を下敷部材32の嵌合溝33に嵌合させる。それから、図示しないエアポンプによって、上箱31の内部からエアを排出し、上箱31の内部を大気圧よりも低い状態とする。
【0063】
それから、ワークWの加工が開始される。ワークWの加工が開始される前は、図10に示すように、加工ヘッド15は後方に下がっている。このとき、工具マガジン11を割出し回転させて、加工に用いる所定の工具Tが取り付けられた主軸13を有する工具ホルダ12を加工ヘッド15のステータ15Aと同軸上にある割り出し位置に配置する。続いて、Z軸移動手段17によって加工ヘッド15をZ軸方向に沿って前進移動させ、工具ホルダ12側のロータ14に加工ヘッド15側のステータ15Aを嵌合させて加工ヘッド15の前面に工具ホルダ12のフランジ部を当接させる。加工ヘッド15の前面に工具ホルダ12のフランジ部が当接したら、工具ホルダ12を保持する保持アーム11Aを上方に退避させる。また、真空吸着手段16における図示しない真空ポンプによって真空エア流通孔16Bを介して吸着溝16A内の空気を吸引する。こうして、吸着溝16A内の空気を吸引することにより、加工ヘッド15に工具ホルダ12のフランジ部を真空吸着させて、工具ホルダ12を加工ヘッド15に取り付ける。工具ホルダ12を加工ヘッド15に取り付けることにより、主軸13に設けられたロータ14の周囲が加工ヘッド15に設けられたステータ15Aに覆われ、主軸駆動用モータとなって主軸13を回転させる。
【0064】
このまま、さらにZ軸移動手段17によって加工ヘッド15をZ軸方向に沿って前進移動させると、やがて工具ホルダ12の先端が仕切板2の工具通過孔2Aを通過する。工具ホルダ12が仕切板2を通ったら、加工室4内は密閉され、ミスト生成装置18でミストの生成を開始するとともに、ミスト流路15B,12Aを介して、ミスト噴射ノズル20に対してミストを供給し、ミスト噴射ノズル20から主軸13に取り付けられた工具Tに向けてミストが噴射される。そして、さらにZ軸移動手段17によって加工ヘッド15および工具ホルダ12をZ軸方向に沿って前進移動させて工具TがワークWに当接し始める時点で、ワークWの加工が開始される。ワークWの加工が開始されると、あらかじめノート型パソコンPCから入力された情報に基づいて、ワークテーブル23および加工ヘッド15が移動しながら、ワークWを所定の形状に加工していく。このとき、ワークWに対するZ軸方向の移動は、Z軸移動手段17によって工具T側を移動させることにより行われる。また、工具Tに対するX軸方向およびY軸方向の移動は、ワークテーブル23におけるX軸駆動手段24およびY軸駆動手段25によってそれぞれ行われる。また、ワークWの加工が行われている間、ミスト噴射ノズル20からは工具TおよびワークWに対してミストが噴射されている。このとき、ミストコレクタ26では、加工室4内におけるミストから切屑や切粉を分離除去し、分離後のミストをミスト分離装置19に供給している。ミスト分離装置19では、供給されたミストを空気と分離し、ミスト生成装置18に供給している。
【0065】
加工が行われている間、マシニングセンタ本体Mは、上箱31および下敷部材32によって密閉状態に保たれている。また、この状態で上箱31とマシニングセンタ本体Mの間は大気圧よりも低い圧力に維持されているので、加工により生じる騒音が外部に漏れる量が少なくなる。したがって、加工を行っている間、静寂を保つことができる。また、ワークWの加工によりマシニングセンタ本体Mに生じる熱も外部に伝達しないようにすることができる。マシニングセンタ本体Mには、筐体1における冷却液流路1A,1Aに冷却液が満たされているので、マシニングセンタ本体Mを好適に冷却することができる。
【0066】
かくしてワークWの所定の加工が済んだら、Z軸移動手段17により、加工ヘッド15をZ軸方向に沿って後退させる。そして、加工ヘッド15に装着した工具ホルダ12が割り出し位置に到達したら、工具マガジン11の保持アーム11Aを下降させ、保持アーム11Aに工具ホルダ12を保持させる。保持アーム11Aによって工具ホルダ12が保持されたら、真空吸着手段16における図示しないエアポンプによる吸引を終了すると同時に、わずかにエアを噴出する。エアを噴出することにより、エアが吸着溝16Aに供給され、真空吸着により加工ヘッド15に取り付けられていた工具ホルダ12を円滑に取り外すことができる。
【0067】
工具ホルダ12が加工ヘッド15から吸着解除された状態でZ軸移動手段17により、加工ヘッド15をさらにZ軸方向後方に移動させ、工具ホルダ12を保持アーム11Aに受け渡す。こうして、ワークWの所定の加工が終了する。
【0068】
このまま、工具マガジン11に設けられた他の工具Tを用いて加工を継続する場合には、工具マガジン11を割出し回転させ、所定の主軸13を割り出し位置に配置し、同様の工程を経てワークWの加工を継続する。一方、このまま加工を終了する場合には、筐体1に設けられた図示しない圧力調整手段によって、加工室4内を大気圧以下の圧力に調整する。その一方で、上箱31の内部を大気圧以下にしているエアポンプから逆にエアを噴出して、上箱31が下敷部材32から取り外しやすいようにして、上箱31を下敷部材32から取り外し、マシニングセンタ本体Mを外部に出す。
【0069】
マシニングセンタ本体Mを外部に出したら、作業員は、把手21Aを把持して開閉扉21を開放する。このとき、加工室4内は大気圧よりも低い気圧に調整されているので、加工室4内のミストはほとんど外部に排出することがない。また、切粉回収部材27の本体27Cに切粉や切屑がある程度溜まっていたら、切粉回収部材27を挿入口27Dから引き出して、溜まった切粉や切屑を廃棄することもできる。
【0070】
また、加工が終了した後、たとえばマシニングセンタ本体Mを持ち運ぶ際には、冷却液排出口1Cを開けて、冷却液流路1A,1A内の水を排出して軽量化するのが好適である。冷却液流路1A,1A内の冷却液を排出することにより、マシニングセンタ本体Mが軽量化され、運搬が非常に容易になる。
【0071】
このように、本実施形態に係るマシニングセンタでは、ワークを取り付けるワークテーブル23が開閉扉21に設けられていることから、加工室4内にワークテーブルを設けるためのベッドや移動機構などを必要としない。したがって、マシニングセンタ全体としての小型化を図ることができる。また、ワークテーブル23は開閉扉21の内面に沿って移動するものであるため、ワークテーブル23がZ軸方向に移動する必要がない。したがって、その分マシニングセンタ全体として小型化を図ることができる。
【0072】
このマシニングセンタは、たとえば工場のフロアに設置して使用することができるが、たとえば図11に示すように、机Dの上にマシニングセンタ本体Mを載置した状態で使用することなどもできる。図11に示す例では、マシニングセンタ本体Mを駆動するための入力手段として、デスクトップ型のパーソナルコンピュータDPCが載置されている。このように、マシニングセンタをいわば卓上型として使用することもできる。もちろん、マシニングセンタを卓上に載置する場合であっても、図9に示すような上箱31および下敷部材32を備える包囲手段を用いることもできる。
【0073】
また、前記実施形態では、ワークテーブル23をZ軸方向と直交する方向に移動させるために、X軸駆動手段24およびY軸駆動手段25を図12に示すような、回転駆動手段50およびY軸駆動手段25を用いる態様とすることもできる。図12に示す態様では、X軸駆動手段24に変えて回転駆動手段50が設けられている点のみが前記実施形態と異なり、開閉扉21、ワークテーブル23、およびY軸駆動手段25などは、前記実施形態と同一の構成を有しているので、その詳細な説明は省略する。
【0074】
回転駆動手段50は、Y軸駆動手段25におけるY軸移動台25A上に載置されており、旋回テーブル51と、旋回テーブル51の裏側に配設された図示しない旋回モータを備えている。旋回テーブル51の上には、ワークテーブル23が載置されている。かかる回転駆動手段50とY軸駆動手段25を備えることにより、X軸方向への移動を行うための駆動手段がなくとも、ワークを平面的に加工することができる。
【0075】
この場合の制御を具体的に説明すると、たとえば、図13(a)に示すように、X−Y座標軸上の加工点P(X1,Y1)の点を加工する場合を考える。このとき、原点O(0,0)と加工点P(X1,Y1)とを結ぶ直線とY軸とのなす角をθとし、その直線の距離の長さをLとする。なお、L=√(X12+Y12)である。このとき、図13(b)に示すように、原点Oを中心として角度θ分だけ、加工点PをY軸方向に回転させる。そして、Y軸上のP′(0,L)の点を加工することにより、加工点P(X1,Y1)を加工するのと同じことになる。このような制御を行うことにより、回転駆動手段50およびY軸駆動手段25による移動だけで、X−Y平面上のすべての点を加工することができる。かかる構成により、X軸方向への移動が不要となるので、X軸方向の幅を減少させることができる。なお、もちろん、Y軸駆動手段25に変えて、X軸駆動手段24を設け、その上に回転駆動手段50を設けることもできる。この場合には、Y軸方向、すなわち高さを減少させることができる。また、Y軸駆動手段25、X軸駆動手段24に回転駆動手段50を設けるのではなく、開閉扉21に回転駆動手段を設け、そこにY軸駆動手段25またはX軸駆動手段を設ける態様とすることもできる。
【0076】
また、図示はしないが、X軸駆動手段24、Y軸駆動手段25、および回転駆動手段50をすべて開閉扉21に取り付ける態様とすることもできる。この場合には、回転と直線運動を組み合わせることにより、狭い移動範囲内でワークを広く加工することができる。このときの加工方法について、図14に模式的に示して説明すると、いま、図14(a)に示すワークテーブル23の全体を加工領域として考えると、単にX軸駆動手段24およびY軸駆動手段が設けられているのみでは、ワークテーブル23の上下左右の長さの範囲でワークテーブル23が移動する必要がある。
【0077】
これに対して、回転駆動手段を組み合わせることにより、たとえば図14(b)に示すように、ワークテーブル23の右下1/4の範囲であるエリアE4だけ加工することができれば、他のエリアE1〜E3についてもこの範囲で加工するすることができる。すなわち、回転駆動手段50を用いて、回転中心O′を中心としてワークテーブル23を時計周りに90°回転させると、エリアE4があった領域にエリアE1が移動する。このとき、エリアE1が加工可能な領域となる。同様に時計周りに180°回転させることにより、エリアE2が加工可能な領域となり、270°回転させることによりエリアE3が加工可能な領域になる。したがって、加工領域が正方形である場合には、X軸駆動手段24およびY軸駆動手段25でワークテーブル23を移動させる距離は、回転駆動手段50を用いない場合の1/2で済む。よって、その分、マシニングセンタの小型化を図ることができる。
【0078】
以上、説明したマシニングセンタを用いて、たとえば加工ラインを構成することもできる。図15は、マシニングセンタを水平方向に並べた例を示す斜視図である。図15に示すラインでは、4つのマシニングセンタM1〜M4が水平方向に1列に配列されている。これらのマシニングセンタM1〜M4は、いずれも同一のマシニングセンタであるが、前記実施形態で示したマシニングセンタ本体Mとは開閉扉の開き方が異なり、その他は同一の構成を有している。この加工ラインで用いられているマシニングセンタM1について説明すると、マシニングセンタM1は、前記実施形態で示したマシニングセンタ本体と同様の筐体を備えており、その筐体における加工室を密閉する開閉扉56が設けられている。開閉扉56は、縦開き式で、前記実施形態で示したマシニングセンタ本体Mが横開き式であるのと異なる。開閉扉56には、ワークテーブル、X軸駆動機構、およびY軸駆動機構が設けられており、開閉扉56が閉じたときに、図示しない加工ヘッド上の主軸とワークテーブルが向き合うようになっている。また、開閉扉56を自動開閉させるためのアクチュエータとしてシリンダ55が設けられている。シリンダ55は、図示しない空気圧ユニットにより、制御装置からの信号に応じて、開閉扉56を適宜開閉させるようになっている。
【0079】
マシニングセンタM1〜M4の手前側には、ワークを搬送するワーク搬送手段60が設けられている。ワーク搬送手段60は、ワーク供給手段61を備えている。ワーク供給手段61の下流側には搬送コンベア62が設けられており、搬送コンベア62の下流側にはワーク排出手段63が設けられている。各マシニングセンタM1〜M4の手前側部には、図示しない移載ロボットが設けられており、それぞれ搬送コンベア62上の所定のワークをマシニングセンタM1〜M4に移載している。本発明に係るマシニングセンタは、小型化が可能であるので、このように複数のマシニングセンタを併設した場合でも、広い設置面積を必要とすることなく加工ラインを製造することができる。
【0080】
また、ここで用いられるマシニングセンタとしては、1つのマシニングセンタに2枚の開閉扉を設け、それぞれにワークテーブルを設ける態様とするのが好適である。2枚の開閉扉を設けることにより、一方の開閉扉のワークテーブルにワークを保持させてワークの加工を行っている間に、他方の開閉扉におけるワークテーブルにワークを移載する作業を行うことができる。かかる態様とすることにより、加工時間の短縮を図ることができる。
【0081】
加工ラインの別の態様として、図16に示すように、マシニングセンタを鉛直方向に並べて設けることもできる。この加工ラインには、6つのマシニングセンタM11〜M16が設けられており、3つのマシニングセンタM11〜M13が積み上げられ、その側方にやはり3つのマシニングセンタM14〜M16が積み上げられている。そのうちの一方に配列されたマシニングセンタM11〜M13は、前記実施形態で示したマシニングセンタ本体Mと同一の構造を有している。もう一方の列に設けられたマシニングセンタM11〜M13は、開放された開閉扉の開放の向きが前記実施形態で示したマシニングセンタ本体Mと異なり、その他はほぼ同一の構成とされている。
【0082】
マシニングセンタM11〜M16の前方には、ワーク搬送装置70が設けられている。ワーク搬送装置70は、搬入部71と搬送部72と搬出部73を備えている。搬送部72には、図示しないバケットコンベアなどが配設されており、ワークをマシニングセンタM11〜M16の並んでいる方向に沿って搬送する装置である。搬入部71から搬入されたワークは、搬送部72を通して搬送され、図示しない移載ロボットなどで適宜マシニングセンタM11〜M16に移載される。そして、加工が済んだワークは搬出部73まで搬送されて、搬出される。
【0083】
図16に示す加工ラインでは、6つのマシニングセンタM11〜M16が設けられている。このため、複数のマシニングセンタを水平に併設した場合よりも、さらに狭い設置面積の範囲内に収めることができる。
【0084】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。たとえば、仕切板2によって主軸室3と加工室4を分割しているが、仕切板をなくして、主軸室と加工室が一体となっている態様であってもよい。また、前記実施形態では、複数の主軸を設けた工具ホルダによって工具交換を行う態様としているが、加工ヘッドに主軸を設けておき、この主軸に対し、複数の工具を取り付けた工具マガジンから工具を選択的に取り付ける一般的な工具交換方式の態様を用いることもできる。
さらには、加工ヘッド15、すなわち工具T側がZ軸方向に移動する態様としているが、工具T側は移動することなく固定され、ワークテーブルがZ軸方向にも移動する態様とすることもできる。もちろん逆に、ワークテーブルは固定され、加工ヘッド15、すなわち工具T側がX,Y,Z方向に移動する態様とすることもできる。また、前記実施形態において、マシニングセンタ本体Mを包囲手段である上箱31で覆った状態でマシニングセンタと呼称しているが、包囲手段を設けない場合には、マシニングセンタ本体Mがマシニングセンタとなるものである。
【0085】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明のうちの請求項1に係る発明によれば、開閉扉にワークテーブルが設けられている。このため、加工室内にワークテーブルを設ける据え付けタイプのベッドや移動機構などが必要とならず、さらに、ワークの取り付け、取り外し作業は、開閉扉を開けた状態でマシニングセンタの外の空間で行えるため、その分加工室を小さくすることができ、マシニングセンタ全体として小型化を図ることができる。この小型化により、省スペース、省エネルギー、低コスト化を実現することができる。
【0086】
請求項2に係る発明によれば、加工室においてワークを加工する際に発生する加工液や切屑が加工ヘッドや主軸に飛散するのを防止することができる。また、加工室を狭くすることができるので、加工室のみに必要な、たとえば耐濡れ性材料をコーティングする場合などには、耐濡れ性材料を少量で済ませることができる。
【0087】
請求項3に係る発明によれば、開閉扉の内側の面に沿って移動することができるので、その分さらにマシニングセンタ全体としての小型化を図ることができる。
【0088】
請求項4に係る発明によれば、同じ大きさのワークを加工する際にも、直線移動については、その距離を短くすることができるので、その分通常のX−Y軸直線移動手段に比べて、さらなるマシニングセンタの小型化を図ることができる。そして、移動ストロークが少なくてよい分、省エネルギー化が可能となる。
【0089】
請求項5に係る発明によれば、ワークを加工する際に、異なる工具を要する場合でも、1つのマシニングセンタで済ませることができる。
【0090】
請求項6に係る発明によれば、加工ヘッド側に主軸を設けておく必要がなく、工具を主軸に取り付けるための脱着機構を省略でき、ヘッド側の簡素化、小サイズを図ることができる。また、前記複数の主軸を用意する際に、それぞれの主軸に対してモータおよび制御装置を必要とすることがないので、コストを低減することができるとともに、主軸を設けるためのマガジンスペースを縮小することができる。このため、前記複数の主軸を設けた場合でも、マシニングセンタ全体としての大型化を抑制することができる。
【0091】
請求項7に係る発明によれば、一方の開閉扉に取り付けられたワークを加工室で加工している間に、他の開閉扉に取り付けられた加工後のワークを開閉扉から取り外し、一方の開閉扉を開き、他方の開閉扉で加工室を閉鎖することができる。このため、複数のワークを連続的に加工することができ、全体の加工時間の短縮を図ることができる。しかも、ワークの段取り作業中、開閉扉を閉鎖しているので、作業環境もよくなる。
【0092】
請求項8に係る発明によれば、フレーム自体を、強度を維持しながら軽量化することができるので、筐体全体としての軽量化を図ることができる。
【0093】
請求項9に係る発明によれば、マシニングセンタが高温となった場合に、冷却液流路に冷却液を流通させることにより、マシニングセンタを好適に冷却することができる。さらには、冷却液の充填により、筐体にウエイトをかけ、加工時の剛性を高めることができる。
【0094】
請求項10に係る発明によれば、扉の開閉を容易に行うことができる。
【0095】
請求項11に係る発明によれば、扉開閉に人力を要さず、たとえばマシニングセンタを並べて使用する場合に自動化を図ることができる。
【0096】
請求項12に係る発明によれば、ミスト環境下におけるワークの加工を行うことができる。また、加工室内の圧力を調整する圧力調整手段が設けられているため、ワークの加工後に開閉扉を開けたとき、加工室を大気圧よりも低圧に調整することでミストを加工室の外に排出させないようにすることができる。
【0097】
請求項13に係る発明によれば、ミスト環境下における加工室に筐体の内面やワークテーブルの移動機構部などに、ミストとともに切屑が壁面に付着して除去できなくなる事態を防ぐことができる。
【0098】
請求項14に係る発明によれば、マシニングセンタ本体に対する防塵性を高めることができ、外部の環境を汚すことがなくなる。また、マシニングセンタ本体から発生するモータ音などの騒音がマシニングセンタと包囲手段の間で減衰されるので、マシニングセンタから発せられる騒音を小さく抑えることができる。また、マシニングセンタ本体から発せられた熱を外に出しにくくすることができる。
【0099】
請求項15に係る発明によれば、包囲手段内の圧力を低くすることにより、マシニングセンタ本体から発せられるモータ音などの音をさらに減衰することができ、マシニングセンタから発せられる騒音をさらに小さくすることができる。また、熱伝導性も低下するので、マシニングセンタから発せられる熱をさらに低く抑えることができる。
【0100】
請求項16に係る発明によれば、複数のマシニングセンタで所定の加工を施して製品を完成するラインを構築することができる。したがって、工場にこのラインを設けた場合にも、その設置面積を狭い範囲にすることができる。
【0101】
請求項17に係る発明によれば、複数のマシニングセンタを水平方向に沿って併設した場合よりもさらに狭い設置面積で加工ラインを構築することができる。
【0102】
請求項18に係る発明によれば、工場における加工ラインの設置面積や高さなどに応じて、種々の形態でラインを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマシニングセンタ本体の斜視図である。
【図2】その内部構造を示す斜視図である。
【図3】その側断面図である。
【図4】(a)は、加工ヘッドに取り付けられた主軸ホルダ付近の断面図、(b)は、そのIV−IV線断面図である。
【図5】開閉扉を開放した状態の開閉扉付近の斜視図である。
【図6】着座センサの構成図である。
【図7】フレームの断面図である。
【図8】冷却水流路の形成状態を示すためのマシニングセンタ本体の概略斜視図である。
【図9】マシニングセンタ本体に包囲手段を設ける状態を示す斜視図である。
【図10】マシニングセンタによる加工工程を説明するための側断面図である。
【図11】マシニングセンタの設置状態の例を示す斜視図である。
【図12】ワークテーブル移動手段の他の例を示す斜視図である。
【図13】ワークテーブルの移動状態を説明するためのグラフである。
【図14】(a)は、ワークテーブル移動手段の他の例を示す正面図、(b)は、その加工範囲を示す説明図である。
【図15】マシニングセンタを水平方向に並べた例を示す斜視図である。
【図16】マシニングセンタを鉛直方向に並べた例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 筐体
1A 冷却液流路
2 仕切板
3 主軸室
4 加工室
5 フレーム
11 工具マガジン
12 工具ホルダ
13 主軸
14 ロータ
15 加工ヘッド
15A ステータ
16 真空吸着手段
17 Z軸移動手段
18 ミスト生成装置
19 ミスト分離装置
20 ミスト噴射ノズル
21 開閉扉
22 ワーク保持移動手段
23 ワークテーブル
24 X軸駆動手段
25 Y軸駆動手段
26 ミストコレクタ
27 切粉回収部材
28 着座センサ
31 上箱(包囲手段)
32 下敷部材(包囲手段)
50 回転駆動手段
60 ワーク搬送手段
70 ワーク搬送装置
C 制御装置
M マシニングセンタ(本体)
M1〜M4,M11〜M16 マシニングセンタ
T 工具
W ワーク

Claims (18)

  1. 加工ヘッドに主軸を介して取り付けられた工具によってワークを加工する加工室が形成された筐体を備えるマシニングセンタ本体を有し、
    前記加工室を塞ぐ開閉扉が前記筐体に設けられ、前記開閉扉は、閉塞時に前記主軸の先端に対向する位置に配置されており、
    閉塞時の前記開閉扉における前記主軸に対向する面に、ワークテーブルが配設され、前記ワークテーブルにワークが取り付けられることを特徴とするマシニングセンタ。
  2. 前記筐体の内部が仕切板によって仕切られており、前記加工ヘッドおよび主軸が配設される主軸室と、前記加工ヘッドに取り付けられた工具が前記仕切板を貫通して突出される前記加工室と、が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマシニングセンタ。
  3. 前記主軸の軸方向に沿って前記加工ヘッドを進退させるヘッド移動手段と、ワークが取り付けられた前記ワークテーブルを前記主軸の軸方向と直交する方向に移動させるワークテーブル移動手段と、が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマシニングセンタ。
  4. 前記ワークテーブル移動手段が、前記ワークテーブルを前記主軸の軸方向と直交する直線的な方向に移動させる直線移動手段と、前記ワークテーブルを前記主軸の軸線周りに回転させる回転駆動手段とを備えることを特徴とする請求項3に記載のマシニングセンタ。
  5. 前記加工ヘッドに対し、複数の工具を交換可能な工具交換装置を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタ。
  6. 割出し回転可能なタレット式工具マガジンを備え、前記タレット式工具マガジンの回転方向に所定間隔で複数の工具ホルダが収容され、
    前記工具ホルダはそれぞれ主軸を有し、前記主軸の一端に工具が取り付けられ、前記主軸の他端に主軸駆動用モータを構成するロータが設けられており、
    前記加工ヘッドには、前記タレット式工具マガジンの割り出し位置における前記主軸の他端側に対向する位置に、前記ロータとともに主軸駆動用モータを構成し、かつ前記主軸の軸線上にステータを備えることを特徴とする請求項5に記載のマシニングセンタ。
  7. 前記開閉扉が複数枚設けられており、前記各開閉扉がそれぞれ異なる方向に開閉可能とされていることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタ。
  8. 前記筐体を形成するフレームが、ハニカム構造またはトラス構造を有することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタ。
  9. 前記筐体を形成するフレームには、冷却液を通過させる冷却液流路が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタ。
  10. 前記開閉扉を開閉させる扉開閉手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタ。
  11. 前記扉開閉手段が、アクチュエータを有することを特徴とする請求項10に記載のマシニングセンタ。
  12. 前記加工室が密閉されるとともに、前記加工室にミストを供給するミスト供給手段が設けられ、
    前記加工室内の圧力を調整する圧力調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタ。
  13. 前記加工室が、耐濡れ性材料でコーティングされていることを特徴とする請求項12に記載のマシニングセンタ。
  14. 前記マシニングセンタ本体の全体を包囲する包囲手段を有し、
    前記包囲手段によって前記マシニングセンタ本体を包囲した状態で加工することを特徴とする請求項1から請求項13のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタ。
  15. 前記包囲手段内の圧力を調整する包囲手段内圧力調整手段が設けられていることを特徴とする請求項14に記載のマシニングセンタ。
  16. 請求項1から請求項15のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタが水平方向に沿って複数併設されているとともに、前記複数のマシニングセンタ間にワークを搬送する水平方向搬送手段が設けられていることを特徴とする加工ライン。
  17. 請求項1から請求項15のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタが鉛直方向に沿って複数設けられているとともに、前記複数のマシニングセンタ間にワークを搬送する鉛直方向搬送手段が設けられていることを特徴とする加工ライン。
  18. 請求項1から請求項15のうちのいずれか1項に記載のマシニングセンタが水平方向および鉛直方向にそれぞれ複数配列され、前記各マシニングセンタ間にワークを搬送する搬送手段が設けられていることを特徴とする加工ライン。
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