JP4018808B2 - 印刷物検査方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、印刷物検査方法及び装置、特に面積は大きいが濃度差の殆どないような淡い不良を検出する際に適用して好適な、印刷物検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
輪転印刷機で印刷されて連続的に走行するウェブ(印刷物)から、所定位置に設置されているカメラにより、印刷絵柄を検査画像として入力し、該検査画像と予め作成してある基準画像とを比較して、印刷欠陥を検査することが行われている。
【0003】
このように、検査画像を基準画像と比較して印刷欠陥を検出する印刷物検査装置としては、これら両画像の差分画像に対して所定の矩形領域内で、所定のレベル差以上の画素数を計測し、その画素数が所定の値を超えた場合に不良と判定するものが、特開平9−76470に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報に開示されている印刷物検査装置では、画像中の画素を1つ1つ比較して、閾値以上のものを不良としていたので、面積は大きいが濃度差の殆どないような淡い不良は検出できないという問題があった。
【0005】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、面積は大きいが濃度差の殆どないような淡い印刷不良を確実に検出することができる印刷物検査方法及び装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、印刷物をカメラで撮像して入力される検査画像を、予め作成してある基準画像と比較して印刷欠陥を検出する印刷物検査方法において、前記検査画像と基準画像との差分画像を作成するとともに、前記基準画像から、前記差分画像に残存する絵柄のエッジ部分をマスクする閾値画像を作成し、前記検査画像からの差分画像を前記閾値画像でマスク処理してマスク済画像を作成し、作成されたマスク済画像について、水平方向、垂直方向に所定の画素数分の矩形領域を単位に各画素の輝度値を積算すると共に、その積算処理を水平方向、垂直方向にそれぞれ1単位ずつ順次シフトしながら前記マスク済画像全体にわたるように行い、前記矩形領域における各画素の輝度値の積算値が判定レベル以上のときに印刷不良発生と判定する判定処理を行うことにより、前記課題を解決したものである。
【0007】
本発明は、又、印刷物をカメラで撮像して入力される検査画像を、予め作成してある基準画像と比較して印刷欠陥を検出する検出手段とを備えた印刷物検査装置において、前記検査画像と基準画像との差分画像を作成する手段と、前記基準画像から、前記差分画像に残存する絵柄のエッジ部分をマスクする閾値画像を作成する手段と、前記検査画像からの差分画像を前記閾値画像でマスク処理してマスク済画像を作成する手段と、作成されたマスク済画像について、水平方向、垂直方向に所定の画素数分の矩形領域を単位に各画素の輝度値を積算すると共に、その積算処理を水平方向、垂直方向にそれぞれ1単位ずつ順次シフトしながら前記マスク済画像全体にわたるように行う手段と、得られた前記矩形領域における各画素の輝度値の積算値が判定レベル以上のときに印刷不良発生と判定する手段を備えた構成とすることにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0008】
即ち、本発明においては、検査画像と基準画像との差分画像を作成すると、そこには絵柄のエッジ部分の残渣が残るので、基準画像から求めた閾値画像により、該差分画像における絵柄エッジ部分の残渣を各画素毎にマスクした後、そのマスク済画像について所定の矩形領域を単位に、そこに含まれる全画素の画素値を積算し、その積算値を予め設定されている判定値と比較し、その判定値以上の場合に不良と判定するようにしたので、面積は大きいが濃度差の殆どないような淡い不良を確実に検出することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る第1実施形態の印刷欠陥検査装置の概略を示す要部構成図である。
【0011】
本実施形態の印刷欠陥検査装置は、機能部としてカメラ10、画像入力ボード12、位置ずれ演算ボード14、第1欠陥検出ボード16、第2欠陥検出ボード18をそれぞれ備えており、カメラ10以外の各機能部はそれぞれのコネクタ12A〜18Aを介して電気的な接続が行われるようになっている。
【0012】
又、上記印刷欠陥検査装置は、マザーボード20を備えており、このマザーボード20には、上から順に将来の拡張用バス、位置ずれ量バス、R、G、Bの各画像バス、モノクロ画像バスの各データバスがそれぞれ敷設されており、又、これら各データバスと電気的に接続可能な複数のコネクタ22A〜22Eが付設されている。
【0013】
コネクタ22Aは、上記画像入力ボード12のコネクタ12Aと接続され、カメラ10で印刷物を撮像すると、上記R、G、B及びモノクロ画像の各バスにそれぞれ対応する画像信号が出力されるようになっている。
【0014】
コネクタ22Bは、前記位置ずれ演算ボード14とそのコネクタ14Aを介して接続され、該演算ボード14ではモノクロ画像バスから入力される画像信号に基づいて検査画像の位置ずれ量を演算し、その演算結果を前記位置ずれ量バスに出力するようになっている。モノクロ画像は本来R、G、Bの各カラー画像が合成されたものに相当するので、モノクロ画像の位置ずれ量とカラー画像の位置ずれ量とは同一である。
【0015】
コネクタ22Cは、第1欠陥検出ボード16とそのコネクタ16Aを介して接続され、該第1欠陥検出ボード16では、上記位置ずれ量バスから入力される位置ずれ量に基づいて、R、G、Bの各画像バスから入力される検査画像を位置補正するとともに、各色の画像に基づく印刷欠陥の検出が行われる。
【0016】
一方、コネクタ22Dは、第2欠陥検出ボード18とそのコネクタ18Aを介して接続され、該第2欠陥検出ボード18では、同様に位置ずれ量バスから入力される位置ずれ量に基づいて、上記モノクロ画像バスから入力される検査画像を位置補正するとともに、モノクロ画像に基づく印刷欠陥の検出が行われる。
【0017】
コネクタ22Eは、将来検査機能を拡張する場合に、新たな機能部の接続に使用するものであり、前記拡張用バスも同様の用途に用いられるものである。便宜上、ここでは拡張用のコネクタとバスがそれぞれ1つである場合が示してあるが、いずれも2以上であってもよいことは言うまでもない。
【0018】
図2は、本実施形態における前記ラインセンサカメラ(1次元CCDカメラ)のハード構成の概略を示したブロック図である。
【0019】
本実施形態のカメラ10は、受光部である1次元CCDセンサ10Aと、該センサ10Aの画素(CCD素子)の奇数番目と偶数番目から別々に出力される受光信号(奇数信号・偶数信号)を増幅する2つのアンプ(Amp)と、ここで増幅された信号について奇数信号の奇数画素レベルと偶数信号の偶数画素レベルを交互に合成するS/H回路10Bと、合成処理された信号の黒レベルを補正する黒レベル補正回路10Cと、その補正信号を増幅してビデオ信号として出力するアンプ(Amp)と、これらCCDセンサ10A、閾値回路10B、黒レベル補正回路10Cに対して、図示しない制御装置から入力される外部駆動信号に基づいて、それぞれ信号処理のタイミングをとるための信号を出力するタイミング生成回路10Dとを備えている。このように、本実施形態のラインセンサカメラ10では、入力される受光信号の処理の高速化を図るために、奇数番目と偶数番目の画素について交互に増幅等の電気的処理を行っている。
【0020】
又、図3は、本実施形態の印刷物検査装置が備えている印刷欠陥検出部の要部構成を示すブロック図である。
【0021】
この印刷欠陥検出部は、前記図1に示した第2欠陥検出ボード18に相当し、前記カメラ10から、画像入力ボード12を介して取り込まれたモノクロ画像信号が、その画像バスを介して入力されるようになっている。この欠陥検出部は、前記カメラ10から上記画像バスを介して順次入力される検査画像を格納する検査画像メモリ30と、予め正常な印刷絵柄を同カメラ10で撮影すると共に、適宜新しく撮影し直して更新した基準画像を格納するA、Bの2つの基準画像メモリ32とを備えている。
【0022】
又、この欠陥検出部では、上記検査画像メモリ30に格納されている検査画像と、基準画像メモリ32に格納されている基準画像との差分の絶対値からなる差分画像を作成する差分絶対値回路34と、上記基準画像メモリ32に格納されている基準画像から閾値画像を作成する閾値生成回路36と、作成された閾値画像を格納するA、Bの2つの閾値画像メモリ38と、前記差分絶対値回路34で作成された差分画像を上記閾値画像メモリ38から入力される閾値画像により画素を単位にマスク処理してマスク済画像を作成するマスク回路40と、作成されたマスク済画像について、16画素×16画素の矩形領域を単位に、その領域に含まれる全画素の画素値を積算する16×16積算回路42と、その積算値が判定レベル以上のときに不良発生と判定する積算値判定回路44とを備えている。
【0023】
なお、ここで前記基準画像メモリ32、閾値画像メモリ38がそれぞれA、Bの2組ずつあるのは、一方のメモリに格納されている基準画像、閾値画像に基づいて検査を行っている間に、必要に応じて入力される基準更新信号により、新たな基準画像を入力して保存すると共に、それに基づいて作成される閾値画像を格納するためである。
【0024】
本実施形態における上記印刷欠陥検出部について更に詳述する。但し、ここでは、後述する図6に概念的に示すように、前記ラインセンサカメラ10を水平方向に所定の間隔で走査することにより、2048画素(枡目で示す)からなる水平ライン画像が、例えば1ライン(画素)/mmのピッチで垂直方向に走査数分配列されてなる検査画像が入力される場合を例に説明する。なお、この図6では、便宜上、垂直方向に関しては4画素を1枡で表わしてある。
【0025】
前記差分絶対値回路34では、前記検査画像メモリ30から入力される検査画像と、前記基準画像メモリ32から入力される基準画像とを、対応する各画素の画素値の差分をとり、その絶対値を同画素の画素値に設定して差分画像を作成する処理が行われる。
【0026】
前記閾値生成回路36では、基準画像メモリ32から入力された基準画像に対して、水平方向i番目、垂直方向にj番目(以下、座標(i,j)ともいう)を中心画素とする3×5の矩形領域からなるウィンドウを設定し、図4に示すように画素値(輝度値)Hの中心画素に対して、該画素とその周囲の14画素の画素値A〜Oから、次の(1)式により算出される閾値tijを設定する。但し、この式でMax{ }は、列挙した画素値から最大値をとり、又Min{ }は、同画素値から最小値をとることを表わしている。
【0027】
【0028】
なお、上記中心画素に対して設定する閾値tijは次の(2)式を用いて算出してもよい。
【0029】
【0030】
上記中心画素に対する閾値処理は、計算不能の画素を除き、基準画像の全画素に対して行う。このようにして得られた全ての閾値tijに対し、所定の定数α、βを用いて次の(3)式により、最終的な閾値画像の画素値として設定する閾値Tijを求める。
【0031】
Tij=α・tij+β …(3)
【0032】
この式で、定数αは全体的な明度変化が出ないようにするためのものであり、又、定数βは、全体のノイズレベルをオフセットを入れて隠すためのもので、最低閾値あるいはチューニング閾値等と呼ばれる。このように、上記(3)式を用いることにより、全体的な光量変動やノイズレベルを考慮した閾値からなる閾値画像を得ることができる。
【0033】
ここで、上記閾値設定処理を、図5に示した中心画素の画素値が75であるウィンドウの場合を具体例として説明すると、このウィンドウ中での輝度値の最大値は172であり、最小値は21であることから、これらの値を(1)式に当て嵌めると、tij=172−21=151となる。又、(3)式における定数をα=1.2、β=10とすると、上記中心画素に対応する閾値画像の画素に設定する最終的な画素値である閾値TijはTij=1.2×151+10=191となる。なお、上記のように中心画素に対して設定するウィンドウの矩形範囲を横方向±1、縦方向±2としているのは、縦方向の方が原反の伸縮や画像取込みタイミングのずれによって画像の歪みが大きいことによるが、これに限定されないことはいうまでもない。
【0034】
以上詳述した閾値設定処理を、水平方向と垂直方向にそれぞれ1画素(1ライン)ずつずらしながら全体について行うことにより、閾値画像が作成され、その画像データは前記閾値画像メモリ38に格納される。
【0035】
前記マスク回路40では、前記検査画像から得られた前記差分画像に対する閾値画像によるマスク処理が行われるが、これは差分画像の1つの画素が前記図4に示した座標(i,j)の中心画素に対応している場合であれば、検査画像の画素値がI、基準画像の画素値がRであるとすると、該差分画像の画素値である差分値S(=I−R)の絶対値が、対応する閾値画像の画素値Tijと比較し、|S|≦TijならばS=0とし、逆の場合には差分値(絶対値)のままにすることにより、差分欠陥候補画素を抽出する処理である。これを式で表わすと、次式(4)となる。
【0036】
S={0:|I−R|≦Tij,|I−R|:|I−R|>Tij}…(4)
【0037】
前記16×16積算回路42では、図6に検査画像の一部を、幅方向の画素の位置(アドレス)に1、2、3・・・2048の番号を付して概念的に示したように、垂直方向(ウェブの流れ方向)に16画素(1枡=4画素)、水平方向にも16画素の矩形領域を単位に画素値を積算し、その積算値SUMを求め、積算値判定回路46でこのSUMと判定レベルDとを比較し、SUM≧Dであれば、その領域に淡い不良が発生していると判定する。この判定レベルDとしては、256階調表示の場合であれば、1〜4080の間の適切な値として実績に基づいて設定する。因に全体的に階調値5の淡い不良の場合であれば、SUM=1280となる。
【0038】
この判定を行う場合、その対象となる16×16画素の積算は、水平方向、垂直方向にそれぞれ16画素ずつ順次シフトしながら行う。
【0039】
以上詳述した本実施形態によれば、図7に概念的に示したように、面積は大きいが濃度差の殆どないような淡い不良である濃度変動を検出することができる。即ち、予め作成されている基準画像(A)から、閾値生成回路36により閾値画像(B)が作成され、閾値画像メモリ38に格納される。この閾値画像(B)には、前述した閾値設定処理により、絵柄のエッジが広い幅で抽出されている。
【0040】
この状態で、画像バスから(C)に示した濃度変動不良Dが存在する検査画像が入力され、メモリ30に格納されると、この検査画像(C)について差分絶対値回路34により差分画像(D)が作成される。この差分画像(D)には、検査画像と基準画像との位置ずれ等に起因して細いエッジ部分が残っている。なお、スキャナ入力した添付図面は解像度が低いために視認できないが、この差分画像(D)には、上記検査画像(C)に示されている楕円形に近い薄い濃度変動不良Dに相当する低輝度部分が存在している。これは、次のマスク済画像(E)でも同様である。
【0041】
次いで、マスク回路40により、上記差分画像(D)に対して閾値画像メモリ38から入力される閾値画像(B)を用いてマスク処理することによりマスク済画像(E)が作成される。この段階では、差分画像(D)にあった細いエッジは、閾値画像(B)のエッジによりマスクされて消えている。又、濃度不良Dに相当する画素値は極めて小さいため殆どが見えず、上記のようにこの図からは視認できないが、実際には存在している。
【0042】
その後、上記画像(E)に対して16×16積算回路42により、積算処理が行われて積算画像(F)が作成され、この積算画像(F)に対して積算値判定回路44により判定が行われる。
【0043】
この積算画像(F)には濃度不良Dに対応する位置が明確な矩形で示されているように、本実施形態によれば、淡くて面積が広い欠陥を強調することができるため、確実に検出することが可能となる。
【0044】
又、本実施形態によれば、前述した如く、マザーボード20に欠陥検査に必要な信号が伝送される共通のバスを敷設し、各機能部は必要なバスを任意に選択して信号の授受ができるようにしたので、印刷欠陥検査装置のハード構成を極めて簡素にすることができるという効果もある。
【0045】
図8は、本発明に係る第2実施形態の印刷物検査装置が備えている印刷欠陥検出部の概略構成を示すブロック図である。この検出部は、R、G、Bの各画像バスから入力されるカラー画像に基づいて検査を行うものであり、前記図1に示した第1欠陥検出ボード16に相当する。
【0046】
本実施形態では、前記図3の場合と同様の検査画像メモリ30からマスク回路40までの各要素を、R、G、Bの各画像毎に備えているとともに、各画像用のマスク回路40から出力されるR、G、Bのマスク処理画像を合成するRGB合成回路50を備え、ここで生成された合成画像をマスク済画像として、前記第1実施形態と同様に16×16積算回路42以下の処理が行われるようになっている。
【0047】
本実施形態においては、前記マスク回路40まではR、G、B毎に別々に前記第1実地形態と同様の処理が実行され、その後上記RGB合成回路50により合成処理が行われる。このRGB合成回路50では、上記回路40によりマスク処理されたR、G、B画像を合成するが、その際、各画像の対応する画素の中で最大の画素値を、同位置の画素に設定することにより合成画像を生成するようになっている。
【0048】
即ち、本実施形態では、R、G、B毎に生成される検査画像からの差分画像について、対応する各画素毎にR、G、B残差の最大値を求め、その最大値からなる一つの差分画像を合成し、その合成差分画像に対して、前記所定の矩形領域で残差の積算値を算出するとともに、その値を予め設定された基準値と比較し、その基準値を超えた場合に不良と判断するようにしている。
【0049】
従って、本実施形態によれば、面積は大きいが濃度差の殆どないような淡い不良が、R、G、Bのいずれかに濃度が偏っている場合でも確実に検出することができる。
【0050】
又、R、G、Bの各カラー画像の対しては、積算処理の前にR、G、B画像を合成して1枚の画像にするようにしたことにより、回路規模を小さくでき、しかも効率のよいカラー検査を行なうことができる。
【0051】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0052】
例えば、前記実施形態では、閾値生成、積算等の各処理を行う際の単位として画素数等を具体的に示したが、これに限定されない。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、面積は大きいが濃度差の殆どないような淡い印刷不良を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の検査装置全体の概略構成を示す説明図
【図2】第1実施形態におけるラインセンサカメラのハード構成を示す回路図
【図3】第1実施形態の要部構成を示すブロック図
【図4】閾値処理に使用するウィンドウを概念的に示す説明図
【図5】閾値処理に使用するウィンドウを設定した画素値の具体例を示す説明図
【図6】画素値の積算処理を概念的に示す説明図
【図7】第1実施形態の作用を示す説明図
【図8】本発明に係る第2実施形態の要部構成を示すブロック図
【符号の説明】
30…検査画像メモリ
32…基準画像メモリ
34…水平差分回路
36…閾値生成回路
38…閾値画像メモリ
40…マスク回路
42…16×16積算回路
44…積算値判定回路
50…RGB合成回路
Claims (10)
- 印刷物をカメラで撮像して入力される検査画像を、予め作成してある基準画像と比較して印刷欠陥を検出する印刷物検査方法において、
前記検査画像と基準画像との差分画像を作成するとともに、
前記基準画像から、前記差分画像に残存する絵柄のエッジ部分をマスクする閾値画像を作成し、
前記検査画像からの差分画像を前記閾値画像でマスク処理してマスク済画像を作成し、
作成されたマスク済画像について、水平方向、垂直方向に所定の画素数分の矩形領域を単位に各画素の輝度値を積算すると共に、その積算処理を水平方向、垂直方向にそれぞれ1単位ずつ順次シフトしながら前記マスク済画像全体にわたるように行い、前記矩形領域における各画素の輝度値の積算値が判定レベル以上のときに印刷不良発生と判定する判定処理を行うことを特徴とする印刷物検査方法。 - 請求項1において、
前記閾値画像を、前記基準画像について、所定の近傍範囲から画素値の差が最も大きくなる2つの画素を選択し、その2つの画素値の差の絶対値を中心画素の画素値に設定して作成することを特徴とする印刷物検査方法。 - 請求項1において、
前記マスク処理を、前記検査画像からの差分画像を構成する各画素について、画素値の絶対値が前記閾値画像の対応する画素の画素値以下の場合は0を、逆に超えている場合は元の画素値をそれぞれ設定して行うことを特徴とする印刷物検査方法。 - 請求項1において、
前記検査画像が、R、G、Bの各カラー画像として入力される場合、
前記マスク処理まではR、G、B毎に処理し、
前記マスク済画像を、マスク処理されたR、G、Bの各画像を合成した合成画像とすることを特徴とする印刷物検査方法。 - 請求項4において、
前記合成画像を、マスク処理されたR、G、Bの各画像の対応する画素の中で最大の画素値を同画素に設定して作成することを特徴とする印刷物検査方法。 - 印刷物をカメラで撮像して入力される検査画像を、予め作成してある基準画像と比較して印刷欠陥を検出する検出手段とを備えた印刷物検査装置において、
前記検査画像と基準画像との差分画像を作成する手段と、
前記基準画像から、前記差分画像に残存する絵柄のエッジ部分をマスクする閾値画像を作成する手段と、
前記検査画像からの差分画像を前記閾値画像でマスク処理してマスク済画像を作成する手段と、
作成されたマスク済画像について、水平方向、垂直方向に所定の画素数分の矩形領域を単位に各画素の輝度値を積算すると共に、その積算処理を水平方向、垂直方向にそれぞれ1単位ずつ順次シフトしながら前記マスク済画像全体にわたるように行う手段と、
得られた前記矩形領域における各画素の輝度値の積算値が判定レベル以上のときに印刷不良発生と判定する手段を備えていることを特徴とする印刷物検査装置。 - 請求項6において、
前記閾値画像を、前記基準画像について、所定の近傍範囲から画素値の差が最も大きくなる2つの画素を選択し、その2つの画素値の差の絶対値を中心画素の画素値に設定して作成することを特徴とする印刷物検査装置。 - 請求項6において、
前記マスク処理を、前記検査画像からの差分画像を構成する各画素について、画素値の絶対値が前記閾値画像の対応する画素の画素値以下の場合は0を、逆に超えている場合は元の画素値をそれぞれ設定して行うことを特徴とする印刷物検査装置。 - 請求項6において、
前記検査画像が、R、G、Bの各カラー画像として入力される場合、
前記マスク処理まではR、G、B毎に処理し、
前記マスク済画像を、マスク処理されたR、G、Bの各画像を合成した合成画像とすることを特徴とする印刷物検査装置。 - 請求項9において、
前記合成画像を、マスク処理されたR、G、Bの各画像の対応する画素の中で最大の画素値を同画素に設定して作成することを特徴とする印刷物検査装置。
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