JP4018164B2 - レジン・トランスファー・モールディング方法 - Google Patents

レジン・トランスファー・モールディング方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、レジン・トランスファー・モールディング成形により力学特性の優れた繊維強化複合材料を開発するための一環としてなされたものであり、靱性付与剤を予め複合材料用繊維に被覆しておき、そして硬化性樹脂のモールドへの注入後、靱性付与剤を樹脂中に拡散または溶解、必要に応じてその後ミクロ相分離させることにより、マトリックス樹脂を靱性化する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、航空機の翼や胴体、あるいはプロペラ等の航空宇宙用の構造材料として、その優れた軽量性、耐久性等の観点から、繊維強化複合材料が多用されている。
かかる材料は、一般に、カーボン繊維等の複合材料用繊維と、熱硬化系のエポキシ樹脂やポリエステル樹脂を組み合わせたものであり、それらの製造のためには、大規模成形が短時間で可能な点から、レジン・トランスファー・モールディング成形(以下、RTM成形と称する)が注目されている。
【0003】
RTM成形では、繊維織物が密に充填されたモールド中に、将来マトリックスとなる未硬化の硬化性樹脂が注入され、硬化、成形される。ここで、RTM成形における硬化前の樹脂特性として、モールドへの注入時に、優れた成形性や流動性を得るため、具体的に500cP以下の低い樹脂粘度が不可欠である。一方、硬化後の樹脂特性として、上記の如き用途には優れた靱性が不可欠である。
しかしながら、従来のRTM成形においては、硬化性の樹脂の中に靱性付与剤を直接添加すると、RTM成形時の樹脂粘度が著しく上昇し、均一な特性を示す繊維強化複合材料を得ることが困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解決して、靱性付与剤を使用してかつ注入樹脂の粘度上昇を防止し、かつ優れた靱性を有する繊維強化複合材料を得るための方法を提供することであり、また、この方法によって成形された、靱性の向上した繊維強化複合材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、ゴム成分またはガラス転移温度が100℃以上のプラスチックを靱性付与剤として用いて少なくとも表面の一部を被覆した複合材料用繊維をモールドに充填し、このモールドに硬化性樹脂を注入して成形することを特徴とするレジン・トランスファー・モールド方法により達成することができる。
【0006】
また、この方法により成形された本発明の複合材料は、前記複合材料用繊維の少なくとも表面の一部が靱性付与剤により被覆されていることを特徴とする。
【0007】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明で用いられる複合材料用繊維は、成形した複合材料を機械的に強化し、また複合材料に耐熱性や軽量性を付与する等の目的で使用されるものである。このような複合材料用繊維は、特に複合材料の引っ張り特性を向上させる。
【0008】
本発明においては、カーボン繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維等を好適に使用することができる。これらの繊維の直径は、一般には1〜50μmが好適であり、更に好ましくは5〜20μmのものを使用する。また、本発明で使用する繊維は、機械的強度が高い点を考慮して、平織り、朱子織り等の二次元織物や、平面に対して垂直方向にも繊維が織り込まれた三次元織物が好適である。不織布等も、コストが安い点で好適である。
【0009】
本発明で使用される硬化性樹脂は、材料の成形を容易にするものであると同時に、複合材料用繊維と相まって、成形複合材料を機械的に強化し、耐熱性、軽量性等を付与し、特に成形複合材料の圧縮特性を向上させるものである。
【0010】
このような硬化性樹脂材料としては、成形性に優れ、低粘度性、耐熱性であり、硬化条件が広い等の点で、エポキシ化合物とその硬化剤を含むエポキシ系材料が好適である。本発明においては、このように、「硬化性樹脂」という語は、硬化性樹脂材料化合物自体とこれを硬化させるのに必要とされる硬化剤、硬化触媒等を含むRTM用樹脂材料を意味するものと理解されたい。
【0011】
本発明において硬化性樹脂として用いられるエポキシ系材料のうちで、特に、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物またはフルオレン骨格を有する硬化剤を含有するものを用いると、成形した複合材料の耐熱性が著しく向上し、かつ吸水性が低くなる。更に、かかるフルオレン骨格を有する硬化性樹脂は、本発明で用いられる靱性付与剤との相容性が高く、目的に応じて硬化後において靱性付与剤とのミクロ相分離構造を最小限に制限することができ、靱性付与剤との相乗効果が得られやすいことから、複合材料の設計が用途に合わせて容易になる点で好適である。
【0012】
フルオレン骨格を有するエポキシ化合物は、具体的には、例えば下記の一般式(1) により表されるビス(ヒドロキシフェニル)フルオレンのジグリシジルエーテルである。
【0013】
【化1】
Figure 0004018164
【0014】
(この式中のR0 及びR1 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又はエポキシ基の反応に際して実質的に不活性な基を表わす)
このようなジグリシジルエーテルの例として、
9,9−ビス〔4,4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
9−〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕−9−〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
9,9−ビス〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
【0015】
9−〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕−9−〔3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
9,9−ビス〔3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
9−〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕−9−〔3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
9−〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕−9−〔3−クロロ−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
9−〔3−クロロ−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕−9−〔3,5−ジクロロ−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
9,9−ビス〔3−ブロモ−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
【0016】
9,9−ビス〔3,5−ジブロモ−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
9,9−ビス〔3−t−ブチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
1−クロロ−9,9−ビス〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
2−メチル−9,9−ビス〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
2,6−ジメチル−9−〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕−9−〔3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
【0017】
1,2,3,4,5,6,7,8−オクタフルオロ−9,9−ビス〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
2,7−ジニトロ−9,9−ビス〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
2−アセチル−9,9−ビス〔3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
2,7−ジフェニル−9−〔3−メチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕−9−〔3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル〕フルオレン、
を挙げることができる。
【0018】
本発明において使用することができるフルオレンのジグリシジルエーテル及びその製造方法は、例えば特開昭63−165378号公報、特開平2−1790号公報、特開平2−103236号公報に記載されている。
本発明のフルオレン骨格を有するエポキシ化合物の特に好ましい一例は、反応性が高く、且つ入手容易な観点から9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンのジグリシジルエーテルであり、例えばシェル社からEpon RSS1079(エポキシ等量約240)が入手可能である。
【0019】
フルオレン骨格を有する硬化剤は、アミン系硬化剤であるのが好適であり、これは例えば次の一般式(2) により表される。
【0020】
【化2】
Figure 0004018164
【0021】
(この式中のR0 は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、又は硬化反応に対して不活性な基であり、R1 は、それぞれ独立に、水素、又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基である)
【0022】
このような硬化剤の具体例として、例えば、
9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
4−メチル−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
4−エチル−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
4−フルオロ−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
4−クロロ−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
4−ブロモ−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
4−ヨード−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
9−(4−メチルアミノフェニル)−9−(4−エチルアミノフェニル)フルオレン、
【0023】
1−クロロ−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
2−メチル−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
2,6−ジメチル−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
1,5−ジメチル−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
2−フルオロ−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
1,2,3,4,5,6,7,8−オクタフルオロ−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
2,7−ジニトロ−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
2−クロロ−4−メチル−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
【0024】
2,7−ジクロロ−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
2−アセチル−9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、
2−メチル−9,9−ビス(4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
2−クロロ−9,9−ビス(4−エチルアミノフェニル)フルオレン、
2−第三級ブチル−9,9−ビス(4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
9−(4−メチルアミノフェニル)−9−(4−アミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−エチルアミノフェニル)フルオレン、
9−(4−エチルアミノフェニル)−9−(4−アミノフェニル)フルオレン、
【0025】
9,9−ビス(4−プロピルアミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−イソプロピルアミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ブチルアミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3−メチル−4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3−クロロ−4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
9−(4−メチルアミノフェニル)−9−(4−エチルアミノフェニル)フルオレン、
4−メチル−9,9−ビス(4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
4−クロロ−9,9−ビス(4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
【0026】
9,9−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3−エチル−4−アミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3−フェニル−4−アミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−アミノフェニル)フルオレン、
9−(3,5−ジメチル−4−メチルアミノフェニル)−9−(3,5−ジメチル−4−アミノフェニル)フルオレン、
9−(3,5−ジエチル−4−メチルアミノフェニル)−9−(3−メチル−4−アミノフェニル)フルオレン、
【0027】
1,5−ジメチル−9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−メチルアミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3,5−ジイソプロピル−4−アミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3−クロロ−4−アミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3−ジクロロ−4−アミノフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3−ジエチル−4−メチルアミノフェニル)フルオレンおよび
9,9−ビス(3−ジエチル−4−アミノフェニル)フルオレン
を挙げることができる。
【0028】
上記のエポキシ系材料以外に、本発明の方法で使用可能な硬化性樹脂として、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネートエステル樹脂等を挙げることができる。フェノール樹脂は自己架橋性があり、コストが安い点で好適である。不飽和ポリエステル樹脂は反応性が高く、やはりコストが安い点で好適である。ビスマレイミド樹脂は硬化剤とともに使用され、硬化樹脂の耐熱性が極めて高い点で好適である。シアネートエステル樹脂は有機金属化合物等の硬化触媒とともに使用され、反応性が高く、硬化樹脂の耐熱性、靱性が高い点で好適である。
なお、複数種の硬化性樹脂の混合物を使用することも本発明の範囲内である。
【0029】
本発明で使用される硬化性樹脂は、製品複合材料の機械的強度、耐熱性等の観点から、硬化物のガラス転移温度(Tg)が100℃以上であることが好適である。
【0030】
次に、本発明で用いられる靱性付与剤について説明する。
本発明における靱性付与剤の目的は、硬化性樹脂の靱性の強化、内部応力の低下、硬化収縮の低下等である。このような靱性付与剤は、樹脂の注入前には、複合材料用繊維の繊維糸の少なくとも周囲に、あるいは繊維糸の周囲および織目に存在していて、樹脂の注入・成形後は、好ましくは複合材料用繊維の少なくとも表面の一部を被覆するようにして存在し、上述の機能を発揮する。靱性付与剤の一部は、樹脂の注入・成形時に複合材料用繊維から硬化性樹脂中に拡散または溶解し、硬化樹脂とミクロ相分離構造を形成することが好適である。さらに、靱性付与剤は、特定の硬化樹脂においては硬化樹脂中に拡散または溶解するものの、ミクロ相分離構造を形成しなくとも、一定の靱性付与等の機能を発揮する。
【0031】
靱性付与剤としては、ゴム成分、またはガラス転移温度(Tg)が100℃以上のプラスチックを用いることができる。
本発明において靱性付与剤として用いるのに好適なゴム成分は、ポリエーテルジアミン系のもの(例、ポリテトラメチレンオキシドジプライマリーアミン、ポリテトラメチレンオキシドジセカンダリーアミン等)、ヒドロキシルポリエーテル系のもの、カルボキシルポリエーテル系のもの等であり、一般にはこれらをエポキシ化合物と予め反応させて両末端をエポキシ化したプレリアクト品を使用する。このようなゴム成分は、エポキシ樹脂との相容性が良好であり、かつエポキシ樹脂との反応が可能であって、靱性付与および耐水性付与の効果が大きいため好適である。
【0032】
靱性付与剤として使用可能なこのほかのゴム成分としては、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、末端にカルボキシル基を持つアクリロニトリルブタジエンゴム(カルボキシル末端NBR),コアシェルゴムを挙げることができる。アクリロニトリルブタジエンゴムは、靱性付与効果が高く、かつコストが安い。カルボキシル末端NBRは、ポリエーテルジアミン系のものと同様に一般にはエポキシ化合物とのプレリアクト品として使用され、エポキシ化合物との反応が容易で、靱性付与効果が高く、そしてコストが安い。コアシェルゴムは、コア部分にソフト成分を有し、シェル部分にハード成分を有するものである。具体的には、コアがスチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR)やアクリルゴムで、シェルがポリメタクリレート等からなるものが使用可能であり、市販のものとしてローム・アンド・ハース社のアクリロイドKM653、KM680やKM330を挙げることができる。このようなコアシェルゴムは、硬化樹脂のガラス転移温度の低下を少なくするので好適である。このほかに、本発明ではゴム成分としてスチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレンブタジエンスチレン(SBS)共重合体ゴム、スチレンイソブチレンスチレン(SIS)共重合体ゴム、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム等も使用可能である。上に挙げたゴム成分のうちの2種以上を靱性付与剤として同時に使用することも可能である。
【0033】
本発明において靱性付与剤として好適に使用することができる、Tgが100℃以上のプラスチック材料としては、ポリエーテルイミド(Tg=217 ℃)、ポリエーテルスルホン(Tg=230 ℃)、ポリフェニレンオキシド(Tg=188 ℃)、ポリアリレート(Tg=190 ℃)、ポリスルホン(Tg=189 ℃)、ポリカーボネート(Tg=150 ℃)、ポリイミド(Tg=150 ℃以上)等が挙げられる。
【0034】
靱性付与剤として使用するプラスチック材料のTgを100℃以上に限定するのは、このようなプラスチック材料は製品複合材料の耐熱性を低下させることなく、靱性の向上に効果があるからである。耐熱性を特に要求される用途においては、Tgが150℃以上のプラスチック材料を靱性付与剤として用いるのがさらに好適である。
【0035】
本発明において靱性付与剤として使用するプラスチック材料は、非晶性であるのが好適である。非晶性のプラスチック材料は有機溶剤に溶解可能であり、そのため有機溶媒に溶解して使用することで複合材料用繊維の被覆処理が容易になるからである。このほかに、部分的に結晶性を有するプラスチック等も、靱性付与剤として使用可能なTgが100℃以上のプラスチック材料に含めることができる。このようなものとして、例えば、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ナイロン等を挙げることができる。上に挙げたプラスチック成分のうちの2種以上を靱性付与剤として同時に使用することも可能である。
【0036】
靱性付与剤の添加量は、硬化性樹脂100重量部に対して1〜100重量部とするのが好適である。1重量部未満では靱性付与効果が乏しく、100重量部を超えると製品複合材料の耐熱性が低下したり、硬化性樹脂の反応性を低下させる恐れがある。これらのバランスを考慮して、靱性付与剤の最適な添加量は、硬化性樹脂100重量部に対して2〜50重量部の範囲である。
【0037】
本発明により複合材料を成形する際には、複合材料用繊維をモールドに入れる前に本発明の靱性付与剤で被覆処理して、少なくとも表面を靱性付与剤で被覆する。この被覆処理のためには、溶液被覆法、溶融液被覆法等を有利に使用することができる。
【0038】
溶液被覆法は、靱性付与剤のゴム成分またはプラスチック成分を適当な有機溶剤に溶解させ、あるいは分散(靱性付与剤が有機溶剤に溶解しないコアシェルゴムの場合のように)させて、この溶液または分散液に複合材料用繊維を浸漬させるか、あるいはこの溶液または分散液を複合材料用繊維に塗布し、その後有機溶剤を乾燥除去するものである。このような方法は、靱性付与剤を複合材料用繊維に最も均一に、かつむらなく被覆可能できる点で好適である。
【0039】
溶融液被覆法は、靱性付与剤として被覆すべきゴム成分またはプラスチック成分を加熱して液状にし、この溶融液に複合材料用繊維を浸漬するか、あるいはこの溶融液を複合材料用繊維に塗布する方法である。この方法は、有機溶剤を使用しないので、溶剤を乾燥除去する工程を省くことが可能であり、環境問題も少なく、また一般の溶剤に溶解困難な結晶性プラスチックにも適応できる点で好適である。
【0040】
なお、通常、複合材料用繊維にはエポキシ系成分やウレタン系成分等でサイジング処理が施されているが、本発明においてはこのようなサイジング剤をメチルエチルケトン(MEK)等で除去してから使用してもよく、あるいは除去せずにそのまま使用してもよい。
【0041】
こうして被覆処理を施した複合材料用繊維は、少なくともその表面が靱性付与剤で被覆されていることを特徴とする。靱性付与剤としてコアシェルゴムを使用したような場合には、靱性付与剤は複合材料用の表面を均一に覆うとは限らず、表面の一部が露出していることもあるが、これは必要量の靱性付与剤が付着している限り支障とはならない。また、被覆処理すると複合材料用繊維織物は靱性付与剤が織目の間に含浸される場合もあるが、本発明は靱性付与剤がこのように複合材料用繊維の表面ばかりでなくその内部にまで及んでいるものを用いて実施することもできることに注目すべきである。
【0042】
靱性付与剤は、複合材料用繊維100重量部に対して0.1〜50重量部となる量で使用するのが好適である。靱性付与剤の量が複合材料用繊維100重量部に対して0.1重量部未満では、靱性付与効果に乏しく、また50重量部を超えると、硬化樹脂に対する靱性付与剤の相対量が高くなって、製品複合材料の耐熱性が低下したり、硬化性樹脂の反応性が低下する恐れがある。これらのバランスを考慮して、複合材料用繊維100重量部当たりの靱性付与剤の更に好適な使用料は0.5〜25重量部の範囲である。
【0043】
本発明の方法は、通常のRTM成形で使用される、加熱装置付きの金型を備えた成形装置をそのまま利用して実施することができる。なお、成形装置は、注入される硬化性樹脂を複合材料用繊維になじませ、そして気泡の少ない複合材料を得るために、減圧機構を有することが好適である。
【0044】
本発明の方法における成形時の加熱温度は、室温から300℃に至る範囲内の温度から選ぶのが好適である。注入硬化性樹脂の反応性や粘度等を考慮すると、更に好適な加熱温度は80〜200℃の範囲である。
また、成形時の注入圧力は、0.1〜100kgf/cm2 の範囲内から選ぶのが好適である。さらに、本発明においては、注入硬化性樹脂の粘度上昇の恐れがないので、1〜20kgf/cm2 程度の低圧でも容易に樹脂注入可能である。
【0045】
【作用】
本発明では、ゴム成分またはガラス転移温度が100℃以上のプラスチックを靱性付与剤として用い、この靱性付与剤でモールドに充填前の複合材料用繊維の少なくとも表面を被覆しておくことで、モールドに注入する硬化性樹脂へ靱性付与剤を添加する必要をなくし、それによって注入硬化性樹脂の粘度上昇を防止している。そしてこのように注入硬化性樹脂の粘度上昇に妨げられることなく、靱性付与剤を効果的に利用可能にすることから、本発明は優れた靱性を有する成形複合材料の製造を可能にする。
【0046】
【実施例】
実施例1
靱性付与剤としてポリエーテルイミド(PEI)(GEプラスチック社製のULTEM1000)を使用し、この靱性付与剤をメチレンクロライド溶媒に溶解して固形分が10重量%程度の溶液を調製した。この溶液中に、メチルエチルケトンで洗浄したカーボン繊維織物(東レ社製のT300B−6K−PW)を浸漬し、そして溶液から取り出して乾燥する操作を繰り返して、カーボン繊維織物100g当り5.8gのポリエーテルイミドで被覆処理した。このポリエーテルイミドの量は、後に金型に注入されるRTM用樹脂100g当たり10重量部に相当するものであった。被覆後、カーボン繊維織物が55体積%となるようにこれを金型中にレイアップした。レイアップしたカーボン繊維織物のプライ数は18で、繊維の配向方向は0度と90度方向とした。次いで、金型の組立て後、フルオレンエポキシ化合物とエポキシ硬化剤との混合物であるRTM用樹脂(スリーエム社製PR500)を20kgf/cm2 の圧力で注入し、180℃で2時間硬化させた。この樹脂の注入温度(180℃)での粘度は32cPであった。また、使用した金型は、減圧装置付きの平板成形用のもので、17cm×21cm×0.6cmの平板を成形するように設計されたものであった。こうして成形した複合材料板から試験サンプルを切出して、衝撃付加後の圧縮強度をSACMA法(衝撃レベルは1500in−lb/in(680cm−kgf/cm))に従ってCAI(Compression After Impact)試験を行った。さらに、試験サンプルのガラス転移温度(Tg)を熱分析法(DSC)によって測定した。これらの試験結果は表1に示すとおりであった。
【0047】
実施例2
靱性付与剤をポリエーテルスルホン(PES)(三井東圧化学社製のVICTREX 4100G)に換えたことを除いて、実施例1と同様の手順で試験サンプルを作製して試験を行った。得られた結果を表1に示す。
【0048】
実施例3
靱性付与剤をポリエーテルジアミン(スリーエム社製のHC−1101)とエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製Epikote828)とのプレリアクト品(EPX)に換え、この靱性付与剤のカーボン繊維織物100g当りの被覆量を11.2gとしたことを除き、実施例1と同様に試験サンプルを作り、試験を行った。この11.2g中で靱性付与剤(HC−1101)の量は半分の5.6gであった。得られた結果を表1に示す。
【0049】
実施例4
靱性付与剤をコアシェルゴム(EXL)(ローム・アンド・ハース社製KM653)に換えたこと、およびこの靱性付与剤のカーボン繊維織物100g当たりの被覆量を5.6gとしたことを除いて、実施例1と同様に試験サンプルを作って試験を行った。得られた結果を表1に示す。
【0050】
実施例5
使用した靱性付与剤(PEI)の量を30重量部に変更し、また靱性付与剤のカーボン繊維織物100g当たりの被覆量を17.4gとしたことを除いて、実施例1を繰り返した。得られた結果を表1に示す。
【0051】
実施例6
使用した靱性付与剤(PEI)の量を80重量部に変更し、この靱性付与剤のカーボン繊維織物100g当たりの被覆量を46.4gとしたことを除いて、実施例1を繰り返した。得られた結果を表1に示す。
【0052】
比較例1
靱性付与剤を使用しなかったことを除いて、実施例1で説明したとおりに試験サンプルを作製し、試験を行った(未変性樹脂を使用した比較例)。得られた結果を表1に併記する。
【0053】
比較例2
靱性付与剤のポリエーテルイミドをカーボン繊維織物に被覆せずに注入樹脂に直接インテグラルブレンドしたことを除き、実施例1を繰り返した(靱性付与剤での繊維の被覆を行わなかった比較例)。得られた結果を表1に併記する。表1中の「靱性付与剤被覆量」は、この比較例2については「靱性付与剤含有量」と読み換えられたい。
【0054】
【表1】
Figure 0004018164
【0055】
実施例7〜10
カーボン繊維織物として三次元織物(有沢製作所製、この織物における使用繊維は東レ社製のT300、繊維の体積分率は約50%)を使用し、そしてそれぞれPEI,PES,EPX,EXLを使用して実施例1〜4を繰り返して、複合材料板を作製した。ただし、これらの複合板中のカーボン繊維織物の割合は約50体積%であった。注入樹脂の硬化後の成形板の断面を研磨し、光学顕微鏡で樹脂溜り部に発生するマイクロクラックを観察した。三次元織物には、織目の部分に規則的な間隔で樹脂溜り部が存在していたが、観察されたマイクロクラックの数は、表2に示したように樹脂溜りの数よりもかなり少なかった。表2において、観察されたマイクロクラック数は樹脂溜り100個当たりの個数として示されている。これに対して、上述の比較例1で得られた複合材料について同様の試験を行ったところ、やはり表2に結果を示したように、各樹脂溜りに一つずつのマイクロクラックが認められた。比較例2については、注入樹脂の粘度が高過ぎて金型への注入ができなかったため、マイクロクラックの観察は行わなかった。
【0056】
【表2】
Figure 0004018164
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レジン・トランスファー・モールディング法で複合材料を成形するに際し、注入樹脂の粘度上昇を招くことなく靱性付与剤を効果的に使用することが可能になり、それによって優れた靱性を有し、例えば航空宇宙用途に用いられるような高信頼性の繊維強化複合材料を得ることが可能になった。また、幅広い範囲で靱性付与剤を使用することが可能となり、繊維強化複合材料の用途も広がった。

Claims (6)

  1. ポリエーテルアミン、アクリロニトリルブタジエンゴム、末端にカルボキシル基を持つアクリロニトリルブタジエンゴムおよびコアシェルゴムのうちから選ばれた少なくとも1種を靱性付与剤として用いて少なくとも表面の一部を被覆した複合材料用繊維をモールドに充填し、このモールドに硬化性樹脂を注入して成形し、該硬化性樹脂の注入・成形時に靱性付与剤を該硬化性樹脂中に拡散または溶解させることを特徴とするレジン・トランスファー・モールディング方法。
  2. ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、ポリスルホンおよびポリカーボネートのうちから選ばれた少なくとも1種であるガラス転移温度が100℃以上のプラスチックを靱性付与剤として用いて少なくとも表面の一部を被覆した複合材料用繊維をモールドに充填し、このモールドに硬化性樹脂を注入して成形し、該硬化性樹脂の注入・成形時に靱性付与剤を該硬化性樹脂中に拡散または溶解させることを特徴とするレジン・トランスファー・モールディング方法。
  3. 前記複合材料用繊維100重量部に対して0.1〜50重量部の前記靱性付与剤で当該繊維を被覆処理することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記複合材料用繊維を被覆処理する前記靱性付与剤の量を、前記硬化性樹脂のモールドへの注入量100重量部に対して1〜100重量部とすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記硬化性樹脂が、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物またはフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂硬化剤を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により成形された、前記複合材料用繊維の少なくとも表面の一部が靱性付与剤で被覆されていることを特徴とする複合材料。
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