携帯電話上で放送を視聴する際には、以下のような問題がある。
携帯電話上で放送を視聴している時に携帯電話の着信があった場合、使用者は、携帯電話の着信音が鳴った時から電話に気を取られて放送を集中して視聴することができなくなる。一般的に使用者は携帯電話を耳にあてて通話するので、通話中は携帯電話の表示画面が見えず、放送を継続して視聴することができない。使用者がイヤホンマイク等を用いて携帯電話を耳にあてずに通話する場合、通話中でも携帯電話の表示画面が見えるが、通話に気を取られて放送を集中して視聴することができない。
また、携帯電話上で放送を視聴している時に携帯電話の発信をする場合、一般的に使用者は携帯電話を耳にあてて通話するので、通話中は携帯電話の表示画面が見えず、放送を継続して視聴することができない。使用者がイヤホンマイク等を用いて携帯電話を耳にあてずに通話する場合、通話中でも携帯電話の表示画面が見えるが、通話に気を取られて放送を集中して視聴することができない。
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、放送を視聴している時に携帯電話の着信があった場合でも、あるいは放送を視聴している時に携帯電話の発信をする場合でも、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる通信端末装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、通信端末装置は、無線基地局と通信を行なう無線通信手段と、放送基地局からの放送を受信する放送受信手段とを備える通信端末装置において、前記放送受信手段によって受信された放送の内容を記録する放送記録手段を備え、前記放送記録手段は、前記放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における前記無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して、受信中の放送の内容の記録を開始することを特徴とする。
上記構成によれば、放送記録手段は、放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して受信中の放送の内容の記録を開始するので、通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の着信があった場合、あるいは通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の発信をする場合、通信開始時以降の受信中の放送内容の記録が自動的に行なわれる。よって、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録手段により通信開始時以降に記録された放送を再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。通信端末装置が、たとえば地上デジタルテレビ内蔵の携帯電話である場合、放送を視聴している時に携帯電話の着信があったときでも、あるいは放送を視聴している時に携帯電話の発信をするときでも、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。
また、本発明の別の局面に従うと、通信端末装置は、無線基地局と通信を行なう無線通信手段と、放送基地局からの放送を受信する放送受信手段とを備える通信端末装置において、前記放送受信手段によって受信された放送の内容を記録する放送記録手段と、時刻を記録する時刻記録手段とを備え、前記放送記録手段は、前記放送受信手段による放送基地局からの放送の受信の開始を検知して、受信中の放送の内容の記録を開始し、前記時刻記録手段は、前記放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における前記無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して、通信を開始した時刻を記録することを特徴とする。
上記構成によれば、放送記録手段は、放送受信手段による放送基地局からの放送の受信の開始を検知して、受信中の放送の内容の記録を開始するので、放送受信開始時以降の受信中の放送内容の記録が自動的に行なわれる。また、時刻記録手段は、放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して、通信を開始した時刻を記録するので、通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の着信があった場合、あるいは通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の発信をする場合、通信開始時刻の記録が自動的に行われる。よって、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録手段により放送受信開始時以降に記録された放送の中から所望の放送を通信開始時刻に基づいて選択して再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。通信端末装置が、たとえば地上デジタルテレビ内蔵の携帯電話である場合、放送を視聴している時に携帯電話の着信があったときでも、あるいは放送を視聴している時に携帯電話の発信をするときでも、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる
また、本発明の別の局面に従うと、通信端末装置は、無線基地局と通信を行なう無線通信手段と、放送基地局からの放送を受信する放送受信手段とを備える通信端末装置において、前記放送受信手段によって受信された放送の内容を記録する放送記録手段と、時刻を記録する時刻記録手段とを備え、前記放送記録手段は、前記放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における通信端末装置の使用者の指示に応じて、受信中の放送の内容の記録を開始し、前記時刻記録手段は、前記放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における前記無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して、通信を開始した時刻を記録することを特徴とする。
上記構成によれば、放送記録手段は、放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における通信端末装置の使用者の指示に応じて、受信中の放送の内容の記録を開始するので、使用者の指示時以降の受信中の放送内容の記録が行なわれる。また、時刻記録手段は、放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して、通信を開始した時刻を記録するので、通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の着信があった場合、あるいは通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の発信をする場合、通信開始時刻の記録が自動的に行われる。よって、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録手段により使用者の指示時以降に記録された放送の中から所望の放送を通信開始時刻に基づいて選択して再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。通信端末装置が、たとえば地上デジタルテレビ内蔵の携帯電話である場合、放送を視聴している時に携帯電話の着信があったときでも、あるいは放送を視聴している時に携帯電話の発信をするときでも、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。この場合、放送内容の記録は使用者の指示により行われるので、使用者にとって不要な放送内容の記録を省くことができる。
また、上述の無線基地局との通信の開始の検知は、無線基地局からの通信の着信に基づくとよい。
上記構成によれば、無線基地局からの通信の着信時点からの放送の内容の記録、あるいはこの時点の時刻の記録が行われる。よって、着信により使用者が通信に気を取られた時点からの放送を再生することができる。
また、上述の無線基地局との通信の開始の検知は、無線基地局からの通信の着信に対する使用者の応答に基づいてもよい。
上記構成によれば、無線基地局からの通信の着信に対する使用者の応答時点からの放送の内容の記録、あるいはこの時点の時刻の記録が行われる。よって、放送の記録を開始する時刻または記録する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができる。たとえば、きりのよい放送内容まで視聴した時点で着信に応答すれば、後にきりのよいところからの放送を再生することができる。
また、上述の無線基地局との通信の開始の検知は、無線基地局への通信の発信に基づいてもよい。
上記構成によれば、無線基地局への通信の発信時点からの放送の内容の記録、あるいはこの時点の時刻の記録が行われる。よって、放送の記録を開始する時刻または記録する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができる。たとえば、きりのよい放送内容まで視聴した時点で発信すれば、後にきりのよいところからの放送を再生することができる。
また、上述の放送記録手段は、使用者の指示があった時に、記録した放送を再生する機能を有することが望ましい。
上記構成によれば、使用者は記録した放送を好みのタイミングで再生して視聴することができる。
また、上述の放送記録手段は、記録した放送のうち、時刻記録手段で記録した時刻に記録した放送から再生を開始するとよい。
上記構成によれば、放送記録手段により放送受信開始時以降または使用者の指示時以降に記録された放送の中から通信開始時刻以降に記録された放送を選択して再生することができる。よって、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により視聴が中断された放送を、通信終了後に継続して視聴しやすくなる。
また、上述の放送記録手段は、記録した放送のうち、時刻記録手段で記録した時刻から所定時間遡った時刻に記録した放送から再生を開始してもよい。
上記構成によれば、放送記録手段により放送受信開始時以降または使用者の指示時以降に記録された放送の中から通信開始時刻から遡った時刻以降に記録された放送を選択して再生することができる。よって、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により視聴が中断された放送を、通信開始時刻以前の時刻にまで遡って再生することにより、放送の内容の流れを再度確認することができ、放送を集中して視聴することができることができる。
また、上述の放送記録手段は、使用者が前記所定時間を設定する機能を有することが望ましい。
上記構成によれば、通信端末装置の使用者は、記録された放送のうち好みの時点にまで遡って再生を行なうことができ、より放送の内容の流れを確認しやすくなる。
また、上述の放送記録手段は、記録した放送を記録速度よりも速い速度で再生する機能を有することが望ましい。
上記構成によれば、使用者は記録した放送のうち、コマーシャル等の不要部分を記録速度よりも速い速度で再生することにより、再生時間を短縮して効率よく放送を視聴することができる。さらには再生する放送と実時間で放送されている放送との時間差を縮め、放送の記録を停止しても放送の視聴を継続することができる。
また、上述の放送記録手段は、放送の記録と再生を同時に行なう機能を有することが望ましい。
上記構成によれば、放送の再生中に放送されている放送も記録することができ、放送の視聴を継続することができる。
また、上述の放送記録手段は、半導体メモリを有するとよい。
上記構成によれば、放送記録手段を軽く小型にできるので、通信端末装置への内蔵に適する。
また、上述の半導体メモリは、不揮発性メモリであることが望ましい。
上記構成によれば、通信端末装置の電源を切っても放送の記録内容が消えないようにできる。
また、上述の不揮発性メモリは、通信端末装置の外部に取り出すことが可能であることが望ましい。
上記構成によれば、記録した放送を他の通信端末装置などの再生装置で再生することが可能となる。また、一つの不揮発性メモリの容量を越える長時間の放送を記録する場合でも、不揮発性メモリを他の不揮発性メモリに入れ替えることにより、長時間の記録を行なうことができる。
また、上述の放送記録手段は、ハードディスク装置を有してもよい。
上記構成によれば、半導体メモリよりも記録容量が大きいので、より長時間の放送の記録が可能となる。
また、上述のハードディスク装置は、通信端末装置の外部に取り出すことが可能であることが望ましい。
上記構成によれば、記録した放送を他の通信端末装置などの再生装置で再生することが可能となる。また、一つのハードディスク装置の容量を越える長時間の放送を記録する場合でも、ハードディスク装置を他のハードディスク装置に入れ替えることにより、長時間の記録を行なうことができる。
また、上述の放送記録手段が放送を記録していることを表示する手段を有することが望ましい。
上記構成によれば、通信中の放送の記録が正しく行なわれていることを使用者に告知することができる。
また、上述の放送記録手段が放送を記録できる残り容量を表示する手段を有することが望ましい。
上記構成によれば、記録できる残り容量を使用者に告知することができるので、使用者が不揮発性メモリやハードディスク装置を入れ替えるべきタイミングを知ることができ、記録を失敗しないようにできる。
以上のように、本発明の通信端末装置は、無線基地局と通信を行なう無線通信手段と、放送基地局からの放送を受信する放送受信手段とを備える通信端末装置において、放送受信手段によって受信された放送の内容を記録する放送記録手段を備え、放送記録手段は、放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して、受信中の放送の内容の記録を開始する構成である。
これにより、通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の着信があった場合、あるいは通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の発信をする場合、通信開始時以降の受信中の放送内容の記録が自動的に行なわれるので、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録手段により通信開始時以降に記録された放送を再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができるという効果を奏する。
また、本発明の別の局面に従うと、本発明の通信端末装置は、無線基地局と通信を行なう無線通信手段と、放送基地局からの放送を受信する放送受信手段とを備える通信端末装置において、放送受信手段によって受信された放送の内容を記録する放送記録手段と、時刻を記録する時刻記録手段とを備え、放送記録手段は、放送受信手段による放送基地局からの放送の受信の開始を検知して、受信中の放送の内容の記録を開始し、時刻記録手段は、放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して、通信を開始した時刻を記録する構成である。
これにより、放送受信開始時以降の受信中の放送内容の記録が自動的に行なわれ、通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の着信があった場合、あるいは通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の発信をする場合、通信開始時刻の記録が自動的に行われるので、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録手段により放送受信開始時以降に記録された放送の中から所望の放送を通信開始時刻に基づいて選択して再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができるという効果を奏する。
また、本発明の別の局面に従うと、本発明の通信端末装置は、無線基地局と通信を行なう無線通信手段と、放送基地局からの放送を受信する放送受信手段とを備える通信端末装置において、前記放送受信手段によって受信された放送の内容を記録する放送記録手段と、時刻を記録する時刻記録手段とを備え、前記放送記録手段は、前記放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における通信端末装置の使用者の指示に応じて、受信中の放送の内容の記録を開始し、前記時刻記録手段は、前記放送受信手段による放送基地局からの放送の受信中における前記無線通信手段による無線基地局との通信の開始を検知して、通信を開始した時刻を記録する構成である。
これにより、使用者の指示時以降の受信中の放送内容の記録が行なわれ、通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の着信があった場合、あるいは通信端末装置の使用者が放送を視聴している時に無線通信手段の発信をする場合、通信開始時刻の記録が自動的に行われるので、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録手段により使用者の指示時以降に記録された放送の中から所望の放送を通信開始時刻に基づいて選択して再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができるという効果を奏する。
また、無線基地局との通信の開始の検知が、無線基地局からの通信の着信に基づく構成にすれば、着信により使用者が通信に気を取られた時点からの放送を再生することができるという効果を奏する。
また、無線基地局との通信の開始の検知が、無線基地局からの通信の着信に対する使用者の応答に基づく構成にすれば、放送の記録を開始する時刻または記録する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができるという効果を奏する。
また、無線基地局との通信の開始の検知が、無線基地局への通信の発信に基づく構成にすれば、放送の記録を開始する時刻または記録する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができるという効果を奏する。
また、放送記録手段が、使用者の指示があった時に記録した放送を再生する機能を有する構成にすれば、使用者は記録した放送を好みのタイミングで再生して視聴することができるという効果を奏する。
また、放送記録手段が、記録した放送のうち時刻記録手段で記録した時刻に記録した放送から再生を開始する構成にすれば、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により視聴が中断された放送を、通信終了後に継続して視聴しやすくなるという効果を奏する。
また、放送記録手段が、記録した放送のうち時刻記録手段で記録した時刻から所定時間遡った時刻に記録した放送から再生を開始する構成にすれば、通信端末装置の使用者は、無線基地局との通信により視聴が中断された放送を、通信開始時刻以前の時刻にまで遡って再生することにより、放送の内容の流れを再度確認することができ、放送を集中して視聴することができるという効果を奏する。
また、放送記録手段が、使用者が前記所定時間を設定する機能を有する構成にすれば、通信端末装置の使用者は、記録された放送のうち好みの時点にまで遡って再生を行なうことができ、より放送の内容の流れを確認しやすくなるという効果を奏する。
また、放送記録手段が、記録した放送を記録速度よりも速い速度で再生する機能を有する構成にすれば、使用者は記録した放送のうち、コマーシャル等の不要部分を記録速度よりも速い速度で再生することにより、再生時間を短縮して効率よく放送を視聴することができるという効果を奏する。
また、放送記録手段が、放送の記録と再生を同時に行なう機能を有する構成にすれば、放送の再生中に放送されている放送も記録することができ、放送の視聴を継続することができるという効果を奏する。
また、放送記録手段が、半導体メモリを有する構成にすれば、放送記録手段を軽く小型にできるので、通信端末装置への内蔵に適するという効果を奏する。
また、半導体メモリが、不揮発性メモリである構成にすれば、通信端末装置の電源を切っても放送の記録内容が消えないようにできるという効果を奏する。
また、不揮発性メモリが、通信端末装置の外部に取り出すことが可能である構成にすれば、記録した放送を他の通信端末装置などの再生装置で再生することが可能となるという効果を奏する。
また、放送記録手段が、ハードディスク装置を有する構成にすれば、半導体メモリよりも記録容量が大きいので、より長時間の放送の記録が可能となるという効果を奏する。
また、ハードディスク装置が、通信端末装置の外部に取り出すことが可能である構成にすれば、記録した放送を他の通信端末装置などの再生装置で再生することが可能となるという効果を奏する。
また、放送記録手段が放送を記録していることを表示する手段を有する構成にすれば、通信中の放送の記録が正しく行なわれていることを使用者に告知することができるという効果を奏する。
また、放送記録手段が放送を記録できる残り容量を表示する手段を有する構成にすれば、使用者が不揮発性メモリやハードディスク装置を入れ替えるべきタイミングを知ることができ、記録を失敗しないようにできるという効果を奏する。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
〔参考形態としての第1の実施の形態〕
図1は、本実施の第1の形態における通信端末装置の構成の具体例を示すブロック図である。
図1を参照して、本実施の形態における通信端末装置1は、無線基地局2との間で送信および受信を行なう無線通信部(無線通信手段)3と、放送基地局4からの放送を受信する放送受信部(放送受信手段)5と、放送基地局4から受信した放送を記録する放送記録部(放送記録手段)6と、再生スイッチ7とを備える。放送記録部6は、半導体メモリ8を備える。
無線通信部3は、無線基地局2との通信の有無を表す通信有無信号9を、放送記録部6に出力する。放送受信部5は、放送基地局4から受信した放送信号10を、放送記録部6に出力する。放送記録部6は、放送受信部5による放送基地局4からの放送の受信中に通信有無信号9により通信の開始を検知した時に、半導体メモリ8への放送信号10の記録を開始する。ここで、通信の有無を表す通信有無信号9は、無線基地局2からの通信の着信時に、あるいは、無線基地局2からの通信の着信に対して使用者が応答した時に、あるいは、無線基地局2への通信の発信時に、通信が有ることを示すように設定される。
放送記録部6は、再生スイッチ7が押された時に、半導体メモリ8に記録された放送信号を再生する。再生は、通常、記録速度と同じ速度で再生されるが、使用者の設定により記録速度よりも速い速度でも再生される。
また、半導体メモリ8への記録は、再生と同時に行なえるようになっている。これは、半導体メモリ8において、書き込みアドレスと読み出しアドレス、および、書き込みデータと読み出しデータをそれぞれ別に同時処理することで実現される。
半導体メモリ8としては、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)であってもよく、フラッシュメモリのような不揮発性メモリであってもよい。また、不揮発性メモリは、通信端末装置1の外部に取り出せるようになっていてもよい。
なお、放送記録部6は、半導体メモリ8を備えるとしたが、半導体メモリ8の代わりにハードディスク装置を備えてもよい。この場合は、放送信号はハードディスク装置に記録される。また、ハードディスク装置は、通信端末装置1の外部に取り出せるようになっていてもよい。
図2は、図1に示す本実施の形態の通信端末装置の一例である携帯電話を画面表示の例とともに示す外観図である。図2の携帯電話11は、通信端末装置1の例であり、画面表示部12を有する。放送記録部6が放送を記録している時、放送記録部6が放送を記録していることを表す記録インジケータ13が画面表示部12上に表示される。たとえば、記録インジケータ13は、赤い丸で構成される。
また、画面表示部12上には、放送を記録できる残り容量を表す残容量インジケータ14が表示される。たとえば、残容量インジケータ14は、記録容量を表す枠中に現状の記録量を表す斜線部を表示することにより構成されている。
以上のように、本実施の形態における通信端末装置1は、放送受信部5による放送基地局4からの放送の受信中における無線通信部3による無線基地局2との通信の開始を検知して受信中の放送の内容の記録を開始するので、通信端末装置1の使用者が放送を視聴している時に無線通信部3の着信があった場合、あるいは通信端末装置1の使用者が放送を視聴している時に無線通信部3の発信をする場合、通信開始時以降の受信中の放送内容の記録が自動的に行なわれる。よって、通信端末装置1の使用者は、無線基地局2との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録部6により通信開始時以降に記録された放送を再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。通信端末装置が、たとえば地上デジタルテレビ内蔵の携帯電話である場合、放送を視聴している時に携帯電話の着信があったときでも、あるいは放送を視聴している時に携帯電話の発信をするときでも、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。
通信有無信号9が、無線基地局2からの通信の着信時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2からの通信の着信時点からの放送の内容の記録が行われる。よって、着信により使用者が通信に気を取られた時点からの放送を再生することができる。
通信有無信号9が、無線基地局2からの通信の着信に対して使用者が応答した時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2からの通信の着信に対する使用者の応答時点からの放送の内容の記録が行われる。よって、放送の記録を開始する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができる。たとえば、きりのよい放送内容まで視聴した時点で着信に応答すれば、後にきりのよいところからの放送を再生することができる。
通信有無信号9が、無線基地局2への通信の発信時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2への通信の発信時点からの放送の内容の記録が行われる。よって、放送の記録を開始する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができる。たとえば、きりのよい放送内容まで視聴した時点で発信すれば、後にきりのよいところからの放送を再生することができる。
また、放送記録部6は、使用者が再生スイッチ7を押して指示した時に、記録した放送を再生するので、使用者は記録した放送を好みのタイミングで再生して視聴することができる。
また、放送記録部6は、記録した放送を記録速度よりも速い速度で再生できるので、使用者は記録した放送のうち、コマーシャル等の不要部分を記録速度よりも速い速度で再生することにより、再生時間を短縮して効率よく放送を視聴することができる。さらには再生する放送と実時間で放送されている放送との時間差を縮め、放送の記録を停止しても放送の視聴を継続することができる。
また、放送記録部6は、放送の記録と再生を同時に行なうことができるので、放送の再生中に放送されている放送も記録することができ、放送の視聴を継続することができる。
また、放送記録部6は、半導体メモリ8を有するので、放送記録部6を軽く小型にでき、通信端末装置1への内蔵に適する。
また、半導体メモリ8が不揮発性メモリである場合、通信端末装置1の電源を切っても放送の記録内容が消えないようにできる。
また、半導体メモリ8が不揮発性メモリであり通信端末装置1の外部に取り出せるようになっている場合、記録した放送を他の通信端末装置などの再生装置で再生することが可能となる。また、一つの不揮発性メモリの容量を越える長時間の放送を記録する場合でも、不揮発性メモリを他の不揮発性メモリに入れ替えることにより、長時間の記録を行なうことができる。
また、放送記録部6がハードディスク装置を有する場合、半導体メモリ7よりも記録容量が大きいので、より長時間の放送の記録が可能となる。
また、ハードディスク装置が通信端末装置1の外部に取り出せるようになっている場合、記録した放送を他の通信端末装置などの再生装置で再生することが可能となる。また、一つのハードディスク装置の容量を越える長時間の放送を記録する場合でも、ハードディスク装置を他のハードディスク装置に入れ替えることにより、長時間の記録を行なうことができる。
また、放送記録部6が放送を記録していることを記録インジケータ13で表示するので、通信中の放送の記録が正しく行なわれていることを使用者に告知することができる。
また、放送記録部6が放送を記録できる残り容量を残容量インジケータ14で表示するので、記録できる残り容量を使用者に告知することができる。これにより、使用者が不揮発性メモリやハードディスク装置を入れ替えるべきタイミングを知ることができ、記録を失敗しないようにできる。
なお、特許文献1には、テレビやラジオ等の放送端末で放送を視聴時に携帯電話がかかってきた場合に放送を記録する方法が提案されているが、特許文献1において、携帯電話と放送端末とは別筐体であり、携帯電話(無線通信手段)と放送端末(放送受信手段含む)が一つの筐体(通信端末装置)に備わっていない。そのため、携帯電話において通信が開始したことを赤外線信号等の無線信号で放送端末に伝える必要があり、携帯電話に赤外線信号発信部が必要となり、放送端末に赤外線信号受信部が必要となり、構成が複雑となる。一方、本実施の第1の形態における通信端末装置は、無線通信手段と放送受信手段が一つの通信端末装置に備わっており、通信が開始したことを通信有無信号として一本の信号線で伝えることができるので、構成が簡単となる。
また、特許文献1において、携帯電話と放送端末とは別筐体であり、携帯電話(無線通信手段)と放送端末(放送記録手段含む)が一つの筐体(通信端末装置)に備わっていない。そのため、記録された放送を無線通信手段に伝えることができない。一方、本実施の第1の形態における通信端末装置は、無線通信手段と放送記録手段が一つの通信端末装置に備わっており、記録された放送を無線通信手段に伝えることができるので、記録された放送を無線通信手段を介して送信することができる。
〔第2の実施の形態〕
図3は、本実施の第2の形態における通信端末装置の具体例を示すブロック図である。
図3を参照して、本実施の形態における通信端末装置15は、無線基地局2との間で送信および受信を行なう無線通信部(無線通信手段)16と、放送基地局4からの放送を受信する放送受信部(放送受信手段)17と、放送基地局4から受信した放送を記録する放送記録部(放送記録手段)18と、時刻を記録する時刻記録部(時刻記録手段)19と、再生スイッチ20とを備える。放送記録部18は、半導体メモリ21を備える。
無線通信部16は、無線基地局2との通信の有無を表す通信有無信号22を、時刻記録部19に出力する。時刻記録部19は、時刻信号23を放送記録部18に出力する。放送受信部17は、放送基地局4から受信した放送信号24を、放送記録部18に出力する。時刻記録部19は、放送受信部17による放送基地局4からの放送の受信中に通信有無信号22により通信の開始を検知した時に、時刻を記録する。放送記録部18は、放送信号24により放送の受信の開始を検知した時に、半導体メモリ21への放送信号24の記録を開始する。ここで、通信の有無を表す通信有無信号22は、無線基地局2からの通信の着信時に、あるいは、無線基地局2からの通信の着信に対して使用者が応答した時に、あるいは、無線基地局2への通信の発信時に、通信が有ることを示すように設定される。
放送記録部18は、再生スイッチ20が押された時に、半導体メモリ21に記録された放送のうち、時刻記録部19で記録した時刻に記録した放送から再生を開始する。あるいは、時刻記録部19で記録した時刻から所定時間遡った時刻に記録した放送から再生を開始する。この場合、所定時間は、使用者が設定できるようになっている。たとえば、10秒間、30秒間、あるいは1分間に設定できるようになっている。
以上のように、本実施の形態における通信端末装置15は、放送受信部17による放送基地局4からの放送の受信の開始を検知して、受信中の放送の内容の記録を開始するので、放送受信開始時以降の受信中の放送内容の記録が自動的に行なわれる。また、時刻記録部19は、放送受信部17による放送基地局4からの放送の受信中における無線通信部16による無線基地局2との通信の開始を検知して、通信を開始した時刻を記録するので、通信開始時刻の記録が自動的に行われる。よって、通信端末装置15の使用者は、無線基地局2との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録部18により放送受信開始時以降に記録された放送の中から所望の放送を通信開始時刻に基づいて選択して再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。通信端末装置が、たとえば地上デジタルテレビ内蔵の携帯電話である場合、放送を視聴している時に携帯電話の着信があったときでも、あるいは放送を視聴している時に携帯電話の発信をするときでも、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。
通信有無信号22が、無線基地局2からの通信の着信時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2からの通信の着信時点の時刻の記録が行われる。よって、着信により使用者が通信に気を取られた時点からの放送を再生することができる。
通信有無信号22が、無線基地局2からの通信の着信に対して使用者が応答した時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2からの通信の着信に対する使用者の応答時点の時刻の記録が行われる。よって、記録する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができる。たとえば、きりのよい放送内容まで視聴した時点で着信に応答すれば、後にきりのよいところからの放送を再生することができる。
通信有無信号22が、無線基地局2への通信の発信時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2への通信の発信時点の時刻の記録が行われる。よって、記録する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができる。たとえば、きりのよい放送内容まで視聴した時点で発信すれば、後にきりのよいところからの放送を再生することができる。
また、放送記録部18は、使用者が再生スイッチ20を押して指示した時に、記録した放送を再生するので、使用者は記録した放送を好みのタイミングで再生して視聴することができる。
また、放送記録部18が、記録した放送のうち、時刻記録部19で記録した時刻に記録した放送から再生を開始するようになっている場合、放送記録部18により放送受信開始時以降に記録された放送の中から通信開始時刻以降に記録された放送を選択して再生することができる。よって、通信端末装置15の使用者は、無線基地局2との通信により視聴が中断された放送を、通信終了後に継続して視聴しやすくなる。
また、放送記録部18が、記録した放送のうち、時刻記録部19で記録した時刻から所定時間遡った時刻に記録した放送から再生を開始するようになっている場合、放送記録部18により放送受信開始時以降に記録された放送の中から通信開始時刻から遡った時刻以降に記録された放送を選択して再生することができる。よって、通信端末装置15の使用者は、無線基地局2との通信により視聴が中断された放送を、通信開始時刻以前の時刻にまで遡って再生することにより、放送の内容の流れを再度確認することができ、放送を集中して視聴することができることができる。
また、放送記録部18が、使用者が所定時間を設定できるようになっている場合、使用者は記録された放送のうち好みの時点から再生を行なうことができ、より放送の内容の流れを確認しやすくなる。
なお、特許文献1には、テレビやラジオ等の放送端末で放送を視聴時に携帯電話がかかってきた場合に放送を記録する方法が提案されているが、特許文献1において、携帯電話と放送端末とは別筐体であり、携帯電話(無線通信手段)と放送端末(放送受信手段含む)が一つの筐体(通信端末装置)に備わっていない。そのため、携帯電話において通信が開始したことを赤外線信号等の無線信号で放送端末に伝える必要があり、携帯電話に赤外線信号発信部が必要となり、放送端末に赤外線信号受信部が必要となり、構成が複雑となる。一方、本実施の第2の形態における通信端末装置は、無線通信手段と放送受信手段が一つの通信端末装置に備わっており、通信が開始したことを通信有無信号として一本の信号線で伝えることができるので、構成が簡単となる。
また、特許文献1において、携帯電話と放送端末とは別筐体であり、携帯電話(無線通信手段)と放送端末(放送記録手段含む)が一つの筐体(通信端末装置)に備わっていない。そのため、記録された放送を無線通信手段に伝えることができない。一方、本実施の第2の形態における通信端末装置は、無線通信手段と放送記録手段が一つの通信端末装置に備わっており、記録された放送を無線通信手段に伝えることができるので、記録された放送を無線通信手段を介して送信することができる。
また、特許文献1の構成では通信が開始した後に放送が記録されるのに対し、本実施の第2の形態では、通信の開始以前の放送も記憶されるため、通信の開始以前の放送を再生して視聴することができる。
〔第3の実施の形態〕
図4は、本実施の第3の形態における通信端末装置の具体例を示すブロック図である。
図4を参照して、本実施の形態における通信端末装置25は、無線基地局2との間で送信および受信を行なう無線通信部(無線通信手段)26と、放送基地局4からの放送を受信する放送受信部(放送受信手段)27と、放送基地局4から受信した放送を記録する放送記録部(放送記録手段)28と、時刻を記録する時刻記録部(時刻記録手段)29と、記録スイッチ30と、再生スイッチ31とを備える。放送記録部28は、半導体メモリ32を備える。
無線通信部26は、無線基地局2との通信の有無を表す通信有無信号33を、時刻記録部29に出力する。時刻記録部29は、時刻信号34を放送記録部28に出力する。放送受信部27は、放送基地局4から受信した放送信号35を、放送記録部28に出力する。時刻記録部29は、放送受信部27による放送基地局4からの放送の受信中に通信有無信号33により通信の開始を検知した時に、時刻を記録する。放送記録部28は、記録スイッチ30が押された時に、半導体メモリ32への放送信号35の記録を開始する。ここで、通信の有無を表す通信有無信号33は、無線基地局2からの通信の着信時に、あるいは、無線基地局2からの通信の着信に対して使用者が応答した時に、あるいは、無線基地局2への通信の発信時に、通信が有ることを示すように設定される。
放送記録部28は、再生スイッチ31が押された時に、半導体メモリ32に記録された放送のうち、時刻記録部29で記録した時刻に記録した放送から再生を開始する。あるいは、時刻記録部29で記録した時刻から所定時間遡った時刻に記録した放送から再生を開始する。この場合、所定時間は、使用者が設定できるようになっている。たとえば、10秒間、30秒間、あるいは1分間に設定できるようになっている。
以上のように、本実施の形態における通信端末装置25は、放送受信部27による放送基地局4からの放送の受信中における通信端末装置25の使用者の指示に応じて、受信中の放送の内容の記録を開始するので、使用者の指示時以降の受信中の放送内容の記録が行なわれる。また、時刻記録部29は、放送受信部27による放送基地局4からの放送の受信中における無線通信部26による無線基地局2との通信の開始を検知して、通信を開始した時刻を記録するので、通信開始時刻の記録が自動的に行われる。よって、通信端末装置25の使用者は、無線基地局2との通信により放送の視聴が中断された場合でも、通信終了後に、放送記録部28により使用者の指示時以降に記録された放送の中から所望の放送を通信開始時刻に基づいて選択して再生することにより、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。通信端末装置が、たとえば地上デジタルテレビ内蔵の携帯電話である場合、放送を視聴している時に携帯電話の着信があったときでも、あるいは放送を視聴している時に携帯電話の発信をするときでも、放送を継続して、かつ集中して視聴することができる。
通信有無信号33が、無線基地局2からの通信の着信時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2からの通信の着信時点の時刻の記録が行われる。よって、着信により使用者が通信に気を取られた時点からの放送を再生することができる。
通信有無信号33が、無線基地局2からの通信の着信に対して使用者が応答した時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2からの通信の着信に対する使用者の応答時点の時刻の記録が行われる。よって、記録する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができる。たとえば、きりのよい放送内容まで視聴した時点で着信に応答すれば、後にきりのよいところからの放送を再生することができる。
通信有無信号33が、無線基地局2への通信の発信時に通信が有ることを示すように設定されている場合、無線基地局2への通信の発信時点の時刻の記録が行われる。よって、記録する時刻を使用者の好みのタイミングに合わせることができる。たとえば、きりのよい放送内容まで視聴した時点で発信すれば、後にきりのよいところからの放送を再生することができる。
また、放送記録部28は、使用者が再生スイッチ31を押して指示した時に、記録した放送を再生するので、使用者は記録した放送を好みのタイミングで再生して視聴することができる。
また、放送記録部28が、記録した放送のうち、時刻記録部29で記録した時刻に記録した放送から再生を開始するようになっている場合、放送記録部28により使用者の指示時以降に記録された放送の中から通信開始時刻以降に記録された放送を選択して再生することができる。よって、通信端末装置25の使用者は、無線基地局2との通信により視聴が中断された放送を、通信終了後に継続して視聴しやすくなる。
また、放送記録部28が、記録した放送のうち、時刻記録部29で記録した時刻から所定時間遡った時刻に記録した放送から再生を開始するようになっている場合、放送記録部28により使用者の指示時以降に記録された放送の中から通信開始時刻から遡った時刻以降に記録された放送を選択して再生することができる。よって、通信端末装置25の使用者は、無線基地局2との通信により視聴が中断された放送を、通信開始時刻以前の時刻にまで遡って再生することにより、放送の内容の流れを再度確認することができ、放送を集中して視聴することができる。
また、放送記録部28が、使用者が所定時間を設定できるようになっている場合、使用者は記録された放送のうち好みの時点から再生を行なうことができ、より放送の内容の流れを確認しやすくなる。
なお、特許文献1には、テレビやラジオ等の放送端末で放送を視聴時に携帯電話がかかってきた場合に放送を記録する方法が提案されているが、特許文献1において、携帯電話と放送端末とは別筐体であり、携帯電話(無線通信手段)と放送端末(放送受信手段含む)が一つの筐体(通信端末装置)に備わっていない。そのため、携帯電話において通信が開始したことを赤外線信号等の無線信号で放送端末に伝える必要があり、携帯電話に赤外線信号発信部が必要となり、放送端末に赤外線信号受信部が必要となり、構成が複雑となる。一方、本実施の第3の形態における通信端末装置は、無線通信手段と放送受信手段が一つの通信端末装置に備わっており、通信が開始したことを通信有無信号として一本の信号線で伝えることができるので、構成が簡単となる。
また、特許文献1において、携帯電話と放送端末とは別筐体であり、携帯電話(無線通信手段)と放送端末(放送記録手段含む)が一つの筐体(通信端末装置)に備わっていない。そのため、記録された放送を無線通信手段に伝えることができない。一方、本実施の第3の形態における通信端末装置は、無線通信手段と放送記録手段が一つの通信端末装置に備わっており、記録された放送を無線通信手段に伝えることができるので、記録された放送を無線通信手段を介して送信することができる。
また、特許文献1の構成では通信が開始した後に放送が記録されるのに対し、本実施の第3の形態では、通信の開始以前の放送も記憶されるため、通信の開始以前の放送を再生して視聴することができる。
なお、放送の記録は、映像または音声のうちの一方だけでもよく、両方でもよい。
また、上記実施の形態では、地上デジタルテレビ内蔵の携帯電話を例に挙げたが、地上デジタルラジオ内臓の携帯電話の場合でも同様の効果が得られる。