JP4017255B2 - 非接触トナー像定着方法およびそれに用いられるトナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真分野、静電記録分野における、オーブン等非接触加熱による粉体像の定着方法およびトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体トナー電子写真プロセスの定着は大別すると(1)圧力や溶剤を用いた非加熱定着方法、(2)像保持体上の広い部分に、加熱された空気を供給して定着させるオーブン定着法や光により熱を供給する輻射定着法に代表され、トナー像に直接加熱を行わない非接触加熱定着方法、(3)ヒートロールで熱と圧力を同時に供給する接触加熱方法の3種がある。電子写真プロセスを用いた複写機やプリンターの多くは熱効率の点などから熱ロール定着が広く使用されるようになっている。しかし、熱ロール定着では加熱加圧時にトナー層を押しつぶすため、ドットで形成された精密な画像の出力には不向きである。非接触加熱定着方法に好適なトナーとして、例えば特開平6−282102に示されているガラス転移点及び熔融粘度が異なる2種類の樹脂を用いたものがある。しかしこのトナーを用いた場合、定着自体は十分に行われているが、好適な画像光沢や色の鮮やかさを得るには至っていない。
また、特開平10−39539号公報においては、トナー粒子とBET値の関係について規定しているが、同様に画像光沢や色の鮮やかさについての問題、そして、具体的なトナーを構成する樹脂を見る限りにおいて臭気についての問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、非接触加熱定着装置を用いて好適な画像光沢や色の鮮やかさを得る定着方法及びそのためのトナーを提供することにある。また、第2の目的は、臭気のない非接触トナー像定着方法及びそのためのトナーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
近年、高精細カラー画像出力や軽印刷用途として、非接触加熱によるトナー像の検討が多くなされている。これは、熱ロール定着では加熱加圧時にトナー層を押しつぶすため、ドットで形成された精細な画像の出力には不適なためであるが、非接触加熱定着方法においては画像を押圧しないため画像光沢や色の鮮やかさが得にくいという問題があった。発明者らが非接触加熱方法において、どのような条件で光沢が発現するか調査したところ、好適なトナーとして以下の条件が必要なことが分かった。
【0005】
(1)トナーとトナーに添加される外添剤が以下の関係にあること。
Σ(χ・D・ρt)/(4d・ρa)<60
ここで、χはトナー量を100としたときの外添剤量(重量部)、Dはトナー粒径、ρtはトナーの真比重、dは外添剤の粒径、ρaは外添剤の真比重である。
(2)定着設定温度より10℃低い温度での樹脂の溶融粘度が80mP・sec以下であること。これは、光沢や色調の鮮明化の発現が以下に示す過程で得られるためと推定される。
(a)定着領域にトナー像が入ってきてトナー表面が溶融する。
(b)隣り合ったトナーの溶融した樹脂部が接触し、トナーの接触部に形成された空隙に沿って表面張力が拡がる。
条件(1)は(b)の過程で、条件(2)は(a)が支配するものと考えられる。種々の条件で調査した結果、条件(2)溶融粘度はある程度連続的に変化するが、条件(1)は、この領域からはずれると、溶融樹脂の接触がないため、光沢や色調の鮮明化が起きない。
【0006】
而して、前記目的は、本発明の(1)「像保持体上に粉体の熱軟化性トナーを該トナーに非接触で加熱しトナー像を定着させる非接触トナー像定着方法であって、使用されるトナーとトナーに添加される外添剤が以下の関係にあり、かつ定着温度が、トナーに使用されている樹脂の溶融粘度80mP・secとなる温度より10℃以上高いことを特徴とするトナー像定着方法。
Σ(χ・D・ρt)/(4d・ρa)<60
ここで、χはトナー量を100としたときの外添剤量(重量部)、Dはトナー粒径、ρtはトナーの真比重、dは外添剤の粒径、ρa 外添剤の真比重である」、(2)「異なる色のトナーで静電潜像を現像して得られた複数色のトナー像を像保持体上に重ねた後に定着するトナー像定着方法であって、前記異なる色のトナーすべてが、前記(1)項に記載の関係を満たすことを特徴とするトナー像定着方法」、(3)「異なる色のトナーが、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックであることを特徴とする前記(2)項に記載のトナー像定着方法。」(4)「前記外添剤が疎水化処理されたシリカ、チタニア、アルミナのいずれか一種もしくはそれらの併用であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れか1に記載のトナー像定着方法」、(5)「トナーに使用されている前記樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れか1に記載のトナー像定着方法」、(6)「前記ポリエステル樹脂のモノマー構成が、トリメリット酸(無水物やエステル化物も含む)の含有率が3mol%以下でかつドデセニルコハク酸の含有率が2mol%以下であることを特徴とする前記第(5)項に記載のトナー像定着方法。」、(7)「トナーに使用されている前記樹脂がエポキシポリオール樹脂であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れか1に記載のトナー像定着方法。」により達成される。
【0008】
本発明に用いられる材料については限定されず、本発明における条件を満たせば公知の材料全てが使用できる。バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。このうち、製造性等を考慮するとポリエステル樹脂とエポキシポリオール樹脂が好適である。また、非接触加熱定着は、熱ロール定着と比較して長時間高温に晒されるため、発生するガスによる臭気が熱ロール定着と比較して問題となる。スチレン−アクリル共重合体はスチレン臭が生じるため好適とは言いがたい。また、ポリエステル樹脂については、構成モノマー中トリメリット酸(無水物やエステル化物も含む)含有率が3mol%であったりドデセニルコハク酸が2mol%以上であったりすると、定着時臭気が発生しやすい。
【0009】
着色剤としては公知の染料および顔料が全て使用でき、例えば 、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラセンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミユウムレッド、カドミユウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポンおよびそれらの混合物が使用できる。使用量は一般にバインダー樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部である。また、結着樹脂の溶融粘度は以下のように測定した。
高架式フローテスター(CFT−500)(島津製作所製)を用い、ダイスの細孔の径1mm、加圧20Kg/cm2の条件で定温法で測定した。
【0010】
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩および、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
【0011】
本発明において荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、2〜5重量部の範囲がよい。0.1重量部未満では、トナーの負帯電が不足し実用的でない。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、キャリアとの静電的吸引力の増大のため、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
【0012】
また添加物として例えばシリカ微粒子、疎水性シリカ、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等)、金属酸化物(チタニア、アルミナ、酸化錫、酸化アンチモン等)、フルオロポリマー等を含有してもよい。
特に好適な添加剤としては、疎水化されたシリカ、チタニア、アルミナ微粒子が挙げられる。シリカ微粒子としては、HDK H 2000、HDK H 2000/4、HDK H 2050EP、HVK21(以上へキスト)やR972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(以上日本アエロジル)がある。また、チタニア微粒子としては、P−25(日本アエロジル)やSTT−30、STT−65C−S(以上チタン工業)、TAF−140(富士チタン工業)、MT−150W、MT−500B、MT−600B(以上テイカ)等がある。特に疎水化処理された酸化チタン微粒子としては、アナターゼ型やルチル型の結晶性のものや無結晶性のものも使用することができ、T−805(日本アエロジル)やSTT−30A、STT−65S−S(以上チタン工業)、TAF−500T、TAF−1500T(以上富士チタン工業)、MT−100S、MT−100T、MT−150A、MT−150AFM(以上テイカ)、IT−S(石原産業)等がある。疎水化処理されたシリカ微粒子およびチタニア微粒子、アルミナ微粒子を得るためには、親水性の微粒子をメチルトリメトキシシランやメチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤で処理して得ることができる。また、ポリシロキサン処理によって得ることもできる。また、添加物として脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等)、金属酸化物(アルミナ、酸化錫、酸化アンチモン等)、フルオロポリマー等を合わせて含有してもよい。
【0013】
本発明においてはトナー単独で現像剤となし、静電潜像を顕像化する、いわゆる1成分現像法で現像してもよいし、トナーとキャリアを混合してなる2成分現像剤を用いて静電潜像を顕像化する2成分現像法で現像してもよい。
2成分現像法で使用されるキャリアとしては鉄粉、フェライト、ガラスビーズ等、従来と同様である。なおこれらキャリアは樹脂を被覆したものでもよい。この場合使用される樹脂はポリ弗化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩ビニリデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、シリコーン樹脂等である。いずれにしてもトナーとキャリアとの混合割合は、一般にキャリア100重量部に対しトナー0.5〜6.0重量部程度が適当である。
ここで、光沢は得られた画像をサンプル光沢度計(VG−1D)(日本電色社製)を用い、投光角度、受光角度をそれぞれ60℃に合わせ、S、S/10切り替えSWはSに合わせ、0調整および標準板を用い、標準設定の後試料台に前記画像を置き測定を行った。
【0014】
【実施例】
以下に本発明を下記の実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、部数はすべて重量部であり、臭気の評価は以下の方法で行なった。
▲1▼ 6m×6m×3mの部屋にプリンタを設置し、プリンタを動作させず、4時間室内の空気をパージした。
▲2▼ プリンタを30分間動作させた。
▲3▼ パネラー20人による臭気評価を行なった。ほとんど臭気を感じない場合をランク3、事務機としては気になる場合をランク2、かなり臭気を感じる場合をランク1とした。
▲4▼ 20人の平均値をとった。
まず、いくつかの本発明に関わるトナーの製造例を以下に示す。
【0015】
《トナー製造例1》
ブラックトナー
水 1200部
フタロシアニングリーン含水ケーキ(固形分30%) 200部
カーボンブラック(MA60 三菱化学社製) 540部
をフラッシャーでよく撹拌する。ここに、エポキシポリオール樹脂(Mn;3800、Mw/Mn;3.9、Tg;59℃、140℃での溶融粘度;75mP・sec)1200部を加え、150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、マスターバッチ顔料を得た。
エポキシポリオール樹脂 100部
(Mn;3800、Mw/Mn;3.9、Tg;59℃、
140℃での溶融粘度;75mP・sec)
上記マスターバッチ 8部
サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学) 2部
上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後粉砕分級を行い、体積平均粒径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ微粒子(H2000、へキスト、1次粒子径20nm)を0.75Wt%を添加し、ミキサーで混合ブラックトナーを得た。ここで(χ・D・ρt)/(4d・ρa)は42.4であった。
【0016】
イエロートナー
水 600部
ピグメントイエロー17含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく撹拌する。ここに、エポキシポリオール樹脂(Mn;3800、Mw/Mn;3.9、Tg;59℃、140℃での溶融粘度;75P・sec)1200部を加え、150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールミルで2パスし、マスターバッチ顔料を得た。
エポキシポリオール樹脂 100部
(Mn;3800、Mw/Mn;3.9、Tg;59℃、
140℃での溶融粘度;75mP・sec)
上記マスターバッチ 8部
サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学) 2部
上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後粉砕分級を行い、体積平均粒径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ微粒子(H2000、へキスト)を0.75Wt%添加し、ミキサーで混合イエロートナーを得た。ここで(χ・D・ρt)/(4d・ρa)は42.4であった。
【0017】
マゼンタトナー
水 600部
ピグメントレッド57含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく撹拌する。ここに、エポキシポリオール樹脂(Mn;3800、Mw/Mn;3.9、Tg;59℃、140℃での溶融粘度;75mP・sec)1200部を加え、150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールミルで2パスし、マスターバッチ顔料を得た。
エポキシポリオール樹脂 100部
(Mn;3800、Mw/Mn;3.9、Tg;59℃、
140℃での溶融粘度;75mP・sec)
上記マスターバッチ 8部
サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学) 2部
上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後粉砕分級を行い、体積平均粒径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ微粒子(H2000、へキスト)を0.75Wt%添加し、ミキサーで混合マゼンタトナーを得た。ここで(χ・D・ρt)/(4d・ρa)は42.4であった。
【0018】
シアントナー
水 600部
ピグメントブルー15:3含水ケーキ(固形分50%) 1200部
をフラッシャーでよく撹拌する。ここに、エポキシポリオール樹脂(Mn;3800、Mw/Mn;3.9、Tg;59℃、140℃での溶融粘度;75mP・sec)1200部を加え、150℃で30分混練後、キシレン1000部を加えさらに1時間混練、水とキシレンを除去後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、さらに3本ロールミルで2パスし、マスターバッチ顔料を得た。
エポキシポリオール樹脂 100部
(Mn;3800、Mw/Mn;3.9、Tg;59℃、
140℃での溶融粘度;75mP・sec)
上記マスターバッチ 5部
サリチル酸亜鉛誘導体(ボントロンE84、オリエント化学) 2部
上記材料をミキサーで混合後2本ロールミルで溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後粉砕分級を行い、体積平均粒径7.5μmのトナーを得た。さらに、疎水性シリカ微粒子(H2000、へキスト)を0.75Wt%添加し、ミキサーで混合シアントナーを得た。ここで(χ・D・ρt)/(4d・ρa)は42.4であった。
【0019】
《トナー製造例2》
トナー製造例1で使用したエポキシポリオール樹脂の代わりに、エポキシポリオール樹脂(Mn;3800、Mw/Mn;4.5、Tg;59℃、140℃での溶融粘度;110mP・sec)を使用した以外は全く同様に製造した。
【0020】
《トナー製造例3》
トナー製造例1で使用したエポキシポリオール樹脂の代わりに、スチレン−アクリル共重合体(Mn;4800、Mw/Mn;4.8、Tg;64℃、140℃での溶融粘度;72mP・sec)を使用した以外は全く同様に製造した。ここで、スチレン−メチルアクリレート共重合比は5/5である。ただし、本トナー粉砕時に粉砕室内部への著しい付着現象が生じ、たびたび機械停止が起きた。
【0021】
《トナー製造例4》
トナー製造例1で使用したエポキシポリオール樹脂の代わりに、ポリエステル樹脂(Mn;3800、Mw/Mn;4.5、Tg;59℃、140℃での溶融粘度;83mP・sec)を使用した以外は全く同様に製造した。ここで、モノマーとしてビスフェノールAポリプロピレン付加物30mol%、ビスフェノールAポリプロピレン付加物20mol%、テレフタル酸30mol%、無水トリメリット酸1部、多価フェノール樹脂0.5部、1,3ブタンジオールが18.5mol%である。
【0022】
《トナー製造例5》
トナー製造例1で使用したエポキシポリオール樹脂の代わりに、ポリエステル樹脂(Mn;5200、Mw/Mn;3.5、Tg;60℃、140℃での溶融粘度;76mP・sec)を使用した以外は全く同様に製造した。ここで、モノマーとしてビスフェノールAポリプロピレン付加物30mol%、ビスフェノールAポリプロピレン付加物20mol%、テレフタル酸30mol%、無水トリメリット酸3部、ドデセニルコハク酸が17mol%である。
【0023】
《トナー製造例6》
トナー製造例1で使用した疎水性シリカ微粒子の代わりに、疎水化チタニア微粒子(STT−30A チタン工業、一次粒子径15nm)を0.8Wt%使用した以外は全く同様に製造した。ここで(χ・D・ρt)/(4d・ρa)は32.8であった。
【0024】
《トナー製造例7》
トナー製造例1で使用した疎水性シリカ微粒子の代わりに、チタニア微粒子(STT−30 チタン工業、一次粒子径15nm)を0.8Wt%使用した以外は全く同様に製造した。ここで(χ・D・ρt)/(4d・ρa)は32.8であった。
【0025】
《トナー製造例8》
トナー製造例1で使用した疎水性シリカ微粒子を1.25Wt%使用した以外は全く同様に製造した。ここで(χ・D・ρt)/(4d・ρa)は70.6であった。
【0026】
《キャリア製造例1》
シリコン樹脂溶液(信越化学社製、KR50) 100部
カーボンブラック(キャボット社製、BP2000) 3部
トルエン 100部
上記処方をホモミキサーで30分間分散して被覆層形成液を調整した。この被覆層形成液を平均粒径50μmの球状フェライト1000部の表面に流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成したキャリアAを得た。
【0027】
《参考例1》
キャリアA1.75Kgと製造例1のトナー70gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤を定着温度を150℃に設定したIBM3170機に入れ画像を出したところ、一次色部分で平均8.6、二次色部で平均10.2の光沢が得られた。また臭気ランクは2.8で、ラン時濃度低下等特に発生は見られなかった。
【0028】
《実施例1》
キャリアA1.75Kgと製造例2のトナー70gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤を定着温度を150℃に設定したIBM3170機に入れ画像を出したところ、一次色部分で平均7.3、二次色部で平均8.9の光沢が得られた。また臭気ランクは2.7で、ラン時濃度低下等特に発生は見られなかった。
【0029】
《参考例2》
キャリアA1.75Kgと製造例3のトナー70gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤を定着温度を150℃に設定したIBM3170機に入れ画像を出したところ、一次色部分で平均9.1、二次色部で平均11.2の光沢が得られた。またラン時濃度低下の発生は見られなかったが、臭気ランクは1.4であった。
【0030】
《実施例2》
キャリアA1.75Kgと製造例4のトナー70gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤を定着温度を150℃に設定したIBM3170機に入れ画像を出したところ、一次色部分で平均8.9、二次色部で平均10.6の光沢が得られた。また臭気ランクは2.8で、ラン時濃度低下等特に発生は見られなかった。
【0031】
《参考例3》
キャリアA1.75Kgと製造例5のトナー70gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤を定着温度を150℃に設定したIBM3170機に入れ画像を出したところ、一次色部分で平均8.8、二次色部で平均10.8の光沢が得られた。またやラン時濃度低下の発生は見られなかったが、臭気ランクは1.7であった。
【0032】
《参考例4》
キャリアA1.75Kgと製造例6のトナー70gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤を定着温度を150℃に設定したIBM3170機に入れ画像を出したところ、一次色部分で平均9.1、二次色部で平均10.7の光沢が得られた。また臭気ランクは2.6で、ラン時濃度低下等特に発生は見られなかった。
【0033】
《参考例5》
キャリアA1.75Kgと製造例7のトナー70gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤を定着温度を150℃に設定したIBM3170機に入れ画像を出したところ、一次色部分で平均9.4、二次色部で平均11.5の光沢が得られた。また臭気ランクは2.9あったが、ラン時濃度低下が見られた。
【0034】
《比較例》
キャリアA1.75Kgと製造例8のトナー70gをボールミルに入れ30分撹拌して現像剤を得た。得られた現像剤を定着温度を150℃に設定したIBM3170機に入れ画像を出したところ、一次色部分で平均2.1、二次色部で平均2.6の光沢しか得られなかった。また画像も全体にくすんでおり鮮明とは言いがたい画像しか得られなかった。臭気ランクは2.7であった。
【0035】
【発明の効果】
以上詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明により、精細なドット画像の再現に優位な非接触加熱定着装置を用いて好適な光沢や鮮やかさを示す画像を得ることができ、また、本発明により非接触加熱定着装置を用いて好適な光沢や鮮やかさを示すトナーを高生産性を維持しながら得ることができ、さらに、本発明により臭気の発生なく非接触加熱定着装置を用いて画像を得るとができるという極めて優れた効果が発揮される。
Claims (7)
- 像保持体上に粉体の熱軟化性トナーを該トナーに非接触で加熱しトナー像を定着させる非接触トナー像定着方法であって、使用されるトナーとトナーに添加される外添剤が以下の関係にあり、かつ定着温度が、トナーに使用されている樹脂の溶融粘度80mP・secとなる温度より10℃以上高いことを特徴とするトナー像定着方法。
Σ(χ・D・ρt)/(4d・ρa)<60
ここで、χはトナー量を100としたときの外添剤量(重量部)、Dはトナー粒径、ρtはトナーの真比重、dは外添剤の粒径、ρa 外添剤の真比重である。 - 異なる色のトナーで静電潜像を現像して得られた複数色のトナー像を像保持体上に重ねた後に定着するトナー像定着方法であって、前記異なる色のトナーすべてが、請求項1に記載の関係を満たすことを特徴とするトナー像定着方法。
- 異なる色のトナーが、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックであることを特徴とする請求項2に記載のトナー像定着方法。
- 前記外添剤が疎水化処理されたシリカ、チタニア、アルミナのいずれか一種もしくはそれらの併用であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載のトナー像定着方法。
- トナーに使用されている前記樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載のトナー像定着方法。
- 前記ポリエステル樹脂のモノマー構成が、トリメリット酸(無水物やエステル化物も含む)の含有率が3mol%以下でかつドデセニルコハク酸の含有率が2mol%以下であることを特徴とする請求項5に記載のトナー像定着方法。
- トナーに使用されている前記樹脂がエポキシポリオール樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載のトナー像定着方法。
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