JP4015427B2 - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスモータに供給する駆動電圧をデューティ制御して供給するブラシレスモータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電源供給回路とモータとの間にMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)を配設し、MOSFETのゲート端子に電源供給回路からの駆動電圧を供給して、モータに駆動電圧を供給するようにしたモータ駆動回路が知られている。このようなモータ駆動回路は、例えば特開平9−236684号公報等にて知られている。
【0003】
また、従来の他のモータ駆動回路では、モータに供給する駆動電圧のデューティ比を調整し、MOSFETをデューティ制御しながらモータを所望の回転数にするものが知られている。このようなモータ駆動回路では、デューティ比を設定するモータ駆動制御回路をIC(Integrated Circuit)化し、このIC外部回路においてAM帯のノイズを低減するようにしていた。
【0004】
具体的には、電源からの駆動電圧をICに供給する前に配設されたコモンモードコイルのターン数の調整、フィルター内の電解コンデンサ容量の調整等を行っていた。更に、従来では、FM帯のノイズを低減するために、MOSFETのドレイン−ソース間やゲート−ドレイン間にコンデンサを設けたりしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のデューティ比の制御をするモータ駆動装置では、駆動電圧のデューティ比を50%付近にすると、AM帯のノイズが最大となり、これに対応するためにIC外部回路の設計変更をすると、全デューティ比で回転数の影響が発生する。このように、デューティ比によって発生するAM帯のノイズを低減しようとすると、デューティ比を100%としても本来のモータトルクを得ることができずにモータ駆動の効率が低下してしまう。
【0006】
モータ駆動の効率が低下すると、デューティ比を100%とした全開状態時においてモータに多くの熱が発生してモータの性能向上をすることが困難となってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、AM帯のノイズを低減して、モータ駆動の効率を向上させることができるブラシレスモータの制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、請求項1に係るブラシレスモータの制御装置では、永久磁石を回転子とし、電機子巻き線を固定子として、整流機構を磁極センサとスイッチング素子としたブラシレスモータの制御をするブラシレスモータの制御装置において、上記回転子の回転数を指示する回転指示信号を入力し、上記回転子を回転させる目標となる回転数目標値とするデューティ比を算出するデューティ比算出手段と、上記スイッチング素子に供給する駆動電圧を補正する電圧補正手段と、上記デューティ比算出手段で算出されたデューティ比で、上記電圧補正手段により補正された駆動電圧をデューティ制御して上記スイッチング素子を駆動するデューティ制御手段とを備える。
【0009】
このブラシレスモータの制御装置において、上記電圧補正手段は、上記デューティ比算出手段で算出されるデューティ比可変範囲のうち、所定の範囲における駆動電圧値を他の範囲における駆動電圧値よりも低くする補正し、上記デューティ比算出手段は、上記電圧補正手段により駆動電圧が低く補正された場合には、駆動電圧低下分の電力を上記ブラシレスモータに供給するように、上記回転子を回転させる目標となる回転数目標値を高くする
【0010】
【発明の効果】
請求項1に係るブラシレスモータの制御装置によれば、デューティ比を制御してブラシレスモータの駆動力を制御する場合であっても、予め設定した所定のデューティ比の範囲において駆動電圧を低くする補正をすることにより、スイッチング素子がオン状態になるときのオン抵抗を高くすることができ、スイッチング素子をスイッチングするときの振幅を小さくする。したがって、このブラシレスモータの制御装置によれば、AM帯のノイズが発生しやすいデューティ比の範囲において駆動電圧を低くして、モータ駆動の効率を向上させることができる。
【0011】
また、このブラシレスモータの制御装置によれば、モータ種類の相違等の使用形態に応じてAM帯ノイズを低減するために外部のフィルター回路を変更することなく、AM帯ノイズを低減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
本発明は、例えば図1に示すように構成されたブラシレスモータの制御装置に適用される。
【0014】
ブラシレスモータの制御装置は、バッテリ端子11からバッテリ電源が供給されるモータ制御回路12、センサマグネット13、センサ信号検出回路14を備える。
【0015】
センサマグネット13は、ロータの回転位置を示すために設けられ、ロータの回転中心に対し、N極とS極の対が2対均等角度に配置され、ロータと一体に回転するシャフトに取り付けられている。このセンサマグネット13の周囲には、センサマグネット13から発生する磁界の方向を検出する3つのホールIC13a〜13cがステータの内周に120度間隔で均等配置されている。
【0016】
センサ信号検出回路14は、センサマグネット13の磁界方向の変化による検出信号が各ホールIC13a〜13cから入力され、各検出信号を用いて反転信号を生成し、非反転信号とともに、6本の信号をセンサ信号としてモータ制御回路12に供給する。
【0017】
モータ制御回路12は、センサ信号検出回路14からのセンサ信号を参照して送風ファンの回転数を算出し、算出した回転数と、回転指示信号(PWM(Pulse Width Modulation)信号)で指示された回転数との比較をして、送風ファンの回転数を制御する。
【0018】
回転指示信号は、送風ファンの回転数を指定する信号であり、そのデューティ(Duty)比が制御されて、回転数を指定する。すなわち、回転動作信号は、Hレベルの信号時間とLレベルの信号時間の比率(Duty比)を変化させることで、送風ファンの回転数を指定する。回転指示信号は、送風ファンを高回転数で駆動させるときには高いデューティ比の信号となり、送風ファンを低回転数で駆動させるときには低いデューティ比の信号となる。
【0019】
モータ制御回路12は、センサ信号に基づいてMOSFETQ1〜Q6をオンとオフの間で制御し、オンとなるMOSFETの組み合わせで電機子コイル15a〜15fを流れる電流の方向を切り替える。
【0020】
つぎに、モータ制御回路12の詳細な構成について図2を参照して説明する。
【0021】
モータ制御回路12は、電圧入力がされる第1フィルタ回路21と、アナログ信号として回転指示信号が入力される第2フィルタ回路22と、ACC電圧算出回路23とを備える。
【0022】
モータ制御回路12は、図示しない電源回路から電源が供給され第1フィルタ回路21によりフィルタ処理を施して、ACC電圧算出回路23に供給する。ACC電圧算出回路23では、供給された電源電圧を分圧して、分圧した電圧値を8ビットのデータDaccとして電圧補正値算出回路30に出力する。
【0023】
モータ制御回路12は、図示しない空調制御回路から、アナログ方式の回転指示信号が入力されたときには、第2フィルタ回路22によりフィルタ処理をしてACC電圧算出回路23に供給し、ACC電圧算出回路23によりディジタル方式の回転指示信号を作成してファン速目標値算出回路27に供給する。
【0024】
また、モータ制御回路12は、センサ信号検出回路14からのセンサ信号が入力される波形変換回路24を備える。
【0025】
波形変換回路24は、センサ信号検出回路14からのセンサ信号を波形変換して、センサ信号SAH、SAL、SBH、SBL、SCH、SCLを生成して、センサ信号SAHを回転数検出回路35に供給するとともに、全センサ信号をLoサイド出力回路33及びHiサイド出力回路34に供給する。
【0026】
更に、モータ制御回路12は、ディジタル信号の回転指示信号が入力されるディジタルフィルタ回路25、デューティ比検出回路26、ファン速目標値算出回路27、ファン速変更目標値算出回路28、駆動電圧可変制御回路29を備える。
【0027】
モータ制御回路12は、図示しない空調制御回路からのディジタル方式の回転指示信号が入力されると、ディジタルフィルタ回路25によりフィルタ処理をして、デューティ比検出回路26に供給する。
【0028】
デューティ比検出回路26は、回転指示信号の立ち上がり又は立ち下がりを検出することでパルス周期を検出する。デューティ比検出回路26は、前パルスの立ち下がりから次パルスの立ち上がりまでの時間、すなわちON電圧レベル区間を検出し、パルス周期と、検出した時間との比率あるデューティ比Ddutyを検出する。ここで、デューティ比Ddutyは、送風モータの回転数を示す値となり、8ビットのデータで表現される。デューティ比検出回路26は検出したデューティ比Ddutyをファン速目標値算出回路27に供給する。
【0029】
ファン速目標値算出回路27は、デューティ比Ddutyを送風ファンの回転数に変換するための図3に示すテーブルを有し、変換した送風ファンの回転数を示すファン速目標値Dfanを算出する。このファン速目標値算出回路27は、ファン速目標値Dfanを8ビット(0〜255)のデータで表現して、ファン速変更目標値算出回路28に供給する。
【0030】
このファン速目標値算出回路27は、ファン速目標値Dfanを決定するに際して、駆動電圧可変制御回路29により駆動電圧を補正する範囲におけるファン速目標値Dfanの値を補正する。すなわち、ファン速変更目標値算出回路28は、駆動電圧可変制御回路29によりMOSFETQに供給する駆動電圧値を下げる補正をするときには、そのときのデューティ比を高くするようにファン速目標値Dfanを決定する。これにより、ファン速変更目標値算出回路28は、電機子コイル15に一定の電力を供給する制御をする。
【0031】
ファン速変更目標値算出回路28は、送風ファンが停止ファン速目標値Dfanまでに達するまでのファン速変更目標値Dsfanと時間との関係を示した図4に示すようなテーブルを備えている。このファン速変更目標値算出回路28は、テーブルを参照して時間に対するファン速変更目標値Dsfanを算出して、ファン速変更目標値Dsfanを駆動電圧可変制御回路29に供給する。このファン速変更目標値算出回路28は、オフ(0%)から立ち上がったときに、ファン速目標値Dfanまでファン速度を次第に高くするように勾配遅延を設定してソフトスタート制御をする。
【0032】
駆動電圧可変制御回路29は、ファン速変更目標値Dsfanを参照して、ファン速変更目標値Dsfanで設定されたデューティ比に応じてMOSFETQ4〜MOSFETQ6のゲート端子に供給する駆動電圧を制御する駆動電圧制御信号をLoサイド出力回路33に出力する。この駆動電圧可変制御回路29は、ファン速目標値算出回路27及びファン速変更目標値算出回路28によるデューティ比可変範囲のうち、所定の範囲における駆動電圧値を他の範囲における駆動電圧値よりも低くする補正をする。具体的には、駆動電圧可変制御回路29は、所定範囲での駆動電圧値を4Vにし、他の範囲の駆動電圧値を12Vにする補正をする。なお、この駆動電圧可変制御回路29による他の駆動電圧補正処理例については後述する。
【0033】
更にまた、モータ制御回路12は、電圧補正値算出回路30、基準データ作成回路31、PWM出力回路32、Loサイド出力回路33及びHiサイド出力回路34を備える。
【0034】
基準データ作成回路31は、ブラシレスモータ自体の電源電圧の中心電圧の大きさを8ビットデータで表現する基準データDrefを生成して電圧補正値算出回路30に供給する。
【0035】
電圧補正値算出回路30は、基準データ作成回路31からの基準データDrefと電圧入力データDaccとの比率を検出し、検出した比率から目標値Dfan'を補正し、8ビットデータで表現された補正値Dfan''を生成する。すなわち、電圧補正値算出回路30は、
(Dref/Dacc)・Dfan'=Dfan''
で表現される演算をして補正値Dfan''を算出する。
【0036】
PWM出力回路32は、8ビットの周期で補正値Dfan''のデューティ比を、Loサイド出力回路33及び図示しない外部のPWMモニタに出力する。
【0037】
更にまた、モータ制御回路12は、回転数検出回路35、オーバーラップ算出回路36、進角量算出回路37、ロック判定回路38、ロック保護制御回路39、出力判定回路40、出力オン/オフタイマー回路41を備える。
【0038】
回転数検出回路35は、センサマグネット13の極数が2極であり、2周期分がロータの1周期となるため、2周期毎にカウントをしてロータ回転数の回転周期Trを検出する。この回転数検出回路35は、検出したロータの回転周期Trをオーバーラップ算出回路36、進角量算出回路37、Loサイド出力回路33及びHiサイド出力回路34に供給する。
【0039】
オーバーラップ算出回路36は、回転周期Trに基づいて、オーバーラップ量Toを決定する。このオーバーラップ算出回路36は、回転周期Trに対するオーバーラップ量Toとを対応づけたテーブルを有し、テーブルを参照してオーバーラップ量Toを決定する。オーバーラップ算出回路36は、決定したオーバーラップ量ToをLoサイド出力回路33及びHiサイド出力回路34に出力する。
【0040】
進角量算出回路37は、回転周期Trに基づいて、進角制御をするための進角時間Tfを決定する。この進角量算出回路37は、回転周期Trに対する進角時間Tfとを対応づけたテーブルを有し、テーブルを参照して進角時間Tfを決定する。進角量算出回路37は、決定した進角時間TfをLoサイド出力回路33及びHiサイド出力回路34に出力するとともに、外部の進角量切替入力端子に供給する。
【0041】
ロック判定回路38は、回転周期Trが所定時間以上の場合に、Hi信号をロック判定信号としてロック保護制御回路39に出力し、所定時間以下の場合にLo信号を出力する。
【0042】
出力判定回路40は、電圧補正値算出回路30からの目標値Dfan''が入力され、目標値Dfan''が「0」であるときにはLo信号を出力判定信号としてロック保護制御回路39に出力し、目標値Dfan''が「0」以外であるときにはHi信号を出力する。
【0043】
出力オン/オフタイマー回路41は、ファン速目標値算出回路27からのファン速目標値Dfanが入力され、ファン速目標値Dfanが「0」から立ち上がったらカウントを開始して所定時間以上経過したらHi信号を出力オン/オフタイマー信号としてロック保護制御回路39に出力する。
【0044】
ロック保護制御回路39は、ロック判定回路38からのロック判定信号及び出力判定回路40からの出力判定信号に従って論理演算を行い、ロック保護制御信号を生成して出力する。このようなロック保護制御回路39では、ロック保護をしているときに、出力判定信号がローとなっても安定してロック保護を保持する。
【0045】
Loサイド出力回路33及びHiサイド出力回路34は、波形変換回路24からのセンサ信号、オーバーラップ量Lo、回転周期Tr及びロック保護制御信号に基づいて、MOSFETQ1〜MOSFETQ6を開閉動作させる。
【0046】
また、Loサイド出力回路33には、MOSFETQ4〜MOSFETQ6をデューティ制御するためのPWM信号がPWM出力回路32から入力される。このLoサイド出力回路33は、PWM信号に従ってMOSFETQ4〜MOSFETQ6をオンオフするタイミングを制御する駆動電圧を各ゲート端子に供給する。このとき、Loサイド出力回路33は、駆動電圧可変制御回路29からの駆動電圧制御信号を入力して、予め設定された所定の駆動電圧にしてMOSFETQ4〜MOSFETQ6をオン状態にする。ここで、設定された所定の駆動電圧は、駆動電圧制御信号に応じて例えば4[V]と12[V]とがある。
【0047】
このように、駆動電圧可変制御回路29により駆動電圧を12Vから4Vにすることにより、ゲートがオン状態になるときのオン抵抗を高くすることができ、MOSFETQがスイッチングするときの振幅を小さくする。
【0048】
以上詳細に説明したように、ブラシレスモータの制御装置によれば、デューティ比を制御してブラシレスモータの駆動力を制御する場合であっても、駆動電圧可変制御回路29により予め設定した所定のデューティ比の範囲において駆動電圧を低くする補正をすることにより、MOSFETQのゲートがオン状態になるときのオン抵抗を高くすることができ、MOSFETQをスイッチングするときの振幅を小さくする。したがって、このブラシレスモータの制御装置によれば、AM帯のノイズが発生しやすいデューティ比の範囲において駆動電圧を低くして、モータ駆動の効率を向上させることができる。
【0049】
また、このブラシレスモータの制御装置によれば、モータ種類の相違等の使用形態に応じてAM帯ノイズを低減するために外部のフィルター回路を変更することなく、AM帯ノイズを低減することができる。
【0050】
[駆動電圧補正処理]
つぎに、上述したブラシレスモータの制御装置において、駆動電圧可変制御回路29により駆動電圧を補正する第1処理〜第5処理について説明する。
【0051】
第1処理では、駆動電圧可変制御回路29は、図5に示すように、ファン速変更目標値Dsfanにより示されるデューティ比が最大出力近傍範囲外における駆動電圧値を、デューティ比の最大出力近傍範囲の駆動電圧値よりも低くする補正をする。すなわち、駆動電圧可変制御回路29は、最大出力近傍範囲では駆動電圧を12Vにし、最大出力近傍範囲外では駆動電圧を4Vにする。
【0052】
このように、駆動電圧可変制御回路29により最大出力近傍範囲外の駆動電圧を4Vに低下させる補正を行うときには、駆動電圧の低下分の電力をブラシレスモータに供給するように、図3の最大出力近傍範囲外におけるファン速目標値Dfanを高くするテーブルをファン速目標値算出回路27にて使用する。
【0053】
このような第1処理をする駆動電圧可変制御回路29を備えたブラシレスモータの制御装置によれば、AM帯ノイズ(500kHz〜1MHz)が高くなるデューティ比50%(20kHz)付近におけるMOSFETQのオン抵抗を高くすることができ、デューティ比50%付近におけるAM帯ノイズを低減することができる。
【0054】
更に、このブラシレスモータの制御装置によれば、AM帯ノイズを低減すると共に最大出力近傍範囲における駆動電圧を高くするので、最大回転数を発生させるときの回転数の不足を解消し、例えば空調用ブラシレスモータを駆動するに際しての風量不足を解消することができる。
【0055】
第2処理では、駆動電圧可変制御回路29は、図6に示すように、デューティ比の最大出力近傍範囲外及び最小出力近傍範囲外における駆動電圧値を、デューティ比の最大出力近傍範囲及び最小出力近傍範囲の駆動電圧値よりも低くする補正をする。すなわち、駆動電圧可変制御回路29は、最大出力近傍範囲及び最小出力近傍範囲では駆動電圧を12Vにし、最大出力近傍範囲外及び最小出力近傍範囲外では駆動電圧を4Vにする。
【0056】
このように、駆動電圧可変制御回路29により最大出力近傍範囲外及び最小出力近傍範囲外の駆動電圧を4Vに低下させる補正を行うときには、駆動電圧の低下分の電力をブラシレスモータに供給するように、図3の最大出力近傍範囲外及び最小出力近傍範囲外におけるファン速目標値Dfanを高くするテーブルをファン速目標値算出回路27にて使用する。
【0057】
このような第2処理をする駆動電圧可変制御回路29を備えたブラシレスモータの制御装置によれば、デューティ比が低い低回転域において駆動電圧を高くしてブラシレスモータのトルクを稼ぐことができるので、第1処理による効果に加えて、モータ停止から駆動開始するときの駆動性を改善することができ、ブラシレスモータの回転不良を防止することができる。
【0058】
第3処理では、駆動電圧可変制御回路29は、図7及び図8に示すように、デューティ比の変化に対して駆動電圧値の変化を直線的又は曲線的とするように補正する。駆動電圧可変制御回路29は、図7及び図8に示すように、第2処理と同様にデューティ比0%〜デューティ比10%までの範囲の駆動電圧を12Vとすると共にデューティ比100%付近の駆動電圧を12Vとし、AM帯ノイズが高くなるデューティ比60%付近の駆動電圧を4Vとする。
【0059】
このように、駆動電圧可変制御回路29により駆動電圧を低下させる補正を行うときには、駆動電圧の低下分の電力をブラシレスモータに供給するように、図3におけるファン速目標値Dfanを高くするテーブルをファン速目標値算出回路27にて使用する。
【0060】
この駆動電圧可変制御回路29は、図7に示すように、デューティ比が10%〜60%に変化したときには駆動電圧を直線的に低下させる補正をし、デューティ比60%において駆動電圧を4Vにする。また、駆動電圧可変制御回路29は、デューティ比が60%〜100%に変化したときには駆動電圧を直線的に上昇させる補正をし、デューティ比100%において駆動電圧を12Vにする。また、駆動電圧可変制御回路29は、図8に示すように、デューティ比が10%〜60%に変化したときには駆動電圧を曲線的に低下させる補正をし、デューティ比60%において駆動電圧を4Vにする。また、駆動電圧可変制御回路29は、デューティ比が60%〜100%に変化したときには駆動電圧を曲線的に上昇させる補正をし、デューティ比100%において駆動電圧を12Vにする。
【0061】
このような第3処理をする駆動電圧可変制御回路29を備えたブラシレスモータの制御装置によれば、デューティ比の変化に応じて駆動電圧を直線的又は曲線的に変化させるので、急激にMOSFETQ4〜Q6に供給する駆動電圧が変化することなく、第2処理の効果に加えて、急激に駆動電圧が変化することにより発生する騒音の発生を抑制することができる。また、このブラシレスモータの制御装置によれば、駆動電圧が急激に変化しないので、空調用のブラシレスモータの急速なファン速の変動を防止することができる。
【0062】
第4処理では、駆動電圧可変制御回路29は、図7及び図8に示すようにデューティ比の変化に応じて直線的又は曲線的に駆動電圧を変化させるときに、駆動電圧の目標値を、駆動電圧補正前に算出されたファン速変更目標値Dsfanに基づいて駆動電圧を変化させる。このように駆動電圧補正前のファン速変更目標値Dsfanから駆動電圧の目標値を決定すると、デューティ比を100%にしようとしても前回のファン速変更目標値Dsfanがデューティ比100%以下なので、全開時でも電源電圧が高い時にはデューティ比が全開とはならないが、全開時のファン速変更目標値Dsfanが電源電圧に拘わらず全開となっているので、全開時に駆動電圧の制限がかかることを防止することができる。
【0063】
第5処理では、駆動電圧可変制御回路29は、デューティ比を次第に高くする処理を行った結果であるファン速変更目標値算出回路28からのファン速変更目標値Dsfanにて示されるデューティ比に基づいて駆動電圧を変化させる。このような第5処理をする駆動電圧可変制御回路29を備えたブラシレスモータの制御装置によれば、ソフトスタート制御を行ってファン速変更目標値Dsfanのデューティ比が50%であるときに、ファン速目標値Dfanが例えば100%となって駆動電圧を低くする補正が解除することを防止することができる。したがって、このブラシレスモータの制御装置によれば、ソフトスタート制御によるファン速変更目標値Dsfanに応じて確実にAM帯ノイズを低減することができる。
【0064】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したブラシレスモータの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用したブラシレスモータに備えられるモータ制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】ファン速目標値算出回路においてファン速目標値Dfanを決定するときに使用するテーブルについて説明するための図である。
【図4】ファン速変更目標値算出回路において時間に対するファン速変更目標値Dsfanを設定する一例を示す図である。
【図5】駆動電圧可変制御回路により駆動電圧を補正する第1処理におけるデューティ比と駆動電圧との関係を示す図である。
【図6】駆動電圧可変制御回路により駆動電圧を補正する第2処理におけるデューティ比と駆動電圧との関係を示す図である。
【図7】駆動電圧可変制御回路により駆動電圧を補正する第3処理において、デューティ比の変化に対して駆動電圧を直線的に変化させることを示す図である。
【図8】駆動電圧可変制御回路により駆動電圧を補正する第3処理において、デューティ比の変化に対して駆動電圧を曲線的に変化させることを示す図である。
【符号の説明】
11 バッテリ端子
12 モータ制御回路
13 センサマグネット
14 センサ信号検出回路
15 電機子コイル
21 第1フィルタ回路
22 第2フィルタ回路
23 ACC電圧算出回路
24 波形変換回路
25 ディジタルフィルタ回路
26 デューティ比検出回路
27 ファン速目標値算出回路
28 ファン速変更目標値算出回路
29 駆動電圧可変制御回路
30 電圧補正値算出回路
31 基準データ作成回路
32 PWM出力回路
33 Loサイド出力回路
34 Hiサイド出力回路
35 回転数検出回路
36 オーバーラップ算出回路
37 進角量算出回路
38 ロック判定回路
39 ロック保護制御回路
40 出力判定回路
41 出力オン/オフタイマー回路

Claims (7)

  1. 永久磁石を回転子とし、電機子巻き線を固定子として、整流機構を磁極センサとスイッチング素子としたブラシレスモータの制御をするブラシレスモータの制御装置において、
    上記回転子の回転数を指示する回転指示信号を入力し、上記回転子を回転させる目標となる回転数目標値とするデューティ比を算出するデューティ比算出手段と、
    上記スイッチング素子に供給する駆動電圧を補正する電圧補正手段と、
    上記デューティ比算出手段で算出されたデューティ比で、上記電圧補正手段により補正された駆動電圧をデューティ制御して上記スイッチング素子を駆動するデューティ制御手段とを備え、
    上記電圧補正手段は、上記デューティ比算出手段で算出されるデューティ比可変範囲のうち、所定の範囲における駆動電圧値を他の範囲における駆動電圧値よりも低くする補正をし、
    上記デューティ比算出手段は、上記電圧補正手段により駆動電圧が低く補正された場合には、駆動電圧低下分の電力を上記ブラシレスモータに供給するように、上記回転子を回転させる目標となる回転数目標値を高くすることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  2. 上記電圧補正手段は、デューティ比の最大出力近傍範囲外における駆動電圧値を、デューティ比の最大出力近傍範囲の駆動電圧値よりも低くすることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  3. 上記電圧補正手段は、デューティ比の最大出力近傍範囲外及び最小出力近傍範囲外における駆動電圧値を、デューティ比の最大出力近傍範囲及び最小出力近傍範囲の駆動電圧値よりも低くすることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  4. 上記電圧補正手段は、デューティ比の変化に対して駆動電圧値の変化を直線的又は曲線的とするように補正することを特徴とする請求項3に記載のブラシレスモータの制御装置。
  5. 上記電圧補正手段は、駆動電圧補正前に上記デューティ比算出手段により算出されたデューティ比に基づいて駆動電圧を変化させることを特徴とする請求項4に記載のブラシレスモータの制御装置。
  6. 上記電圧補正手段は、上記デューティ比算出手段で算出されてデューティ比を次第に高くする処理を行った結果のデューティ比に基づいて駆動電圧を変化させることを特徴とする請求項5に記載のブラシレスモータの制御装置。
  7. 上記デューティ比算出手段は、上記電圧補正手段により駆動電圧値を低くする所定範囲におけるデューティ比を高くする補正をすることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
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