JP4014943B2 - デルタシグマ変調回路及び信号処理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ信号処理などに特に好適に用いられる、1ビットデジタル信号を作成するデルタシグマ変調回路、及びそれを用いた信号処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、オーディオシステムなどの分野では、入力信号をデルタシグマ変調によって、標本化時間間隔が一定の2値信号である1ビットデジタル信号に変換するデルタシグマ変調回路が広く用いられている。この1ビットデジタル信号(以下、1ビット信号)は、受信あるいは再生装置において、簡単な低次のローパスフィルタにより入力信号に復調できると共に、語同期が不要なデータ列であるため、伝送路の影響を受けにくくエラーに強いという特徴がある。
【0003】
図8に、上記デルタシグマ変調回路のアルゴリズム例を示す。これにおいて、入力端子P1から入力された信号は、縦続に接続された積分器M1〜M7にて積分される。各積分器M1〜M7の出力は、加算器K4にて加算された後、量子化器Qに入力される。量子化器Qは、加算器K4の出力が0以上であるとき、出力端子P2に『1』の出力を導出し、加算器K4の出力が0未満のとき『0』の出力を導出する。また、量子化器Qの出力は、遅延回路D4を介して、初段の積分器M1の入力側に設けられた加算器K5に負帰還される。
【0004】
一方、デルタシグマ変調回路が出力する1ビット信号の量子化雑音分布(ノイズフロア)にディップを形成して、当該量子化雑音分布形状を所望の形状に調整するために、このデルタシグマ変調回路には、3つの部分負帰還ループが形成されている。1つ目の部分負帰還ループは、積分器M2・M3に関連して設けられており、遅延回路D1及び乗算器B1を介して、積分器M2の入力側に設けられた加算器K1に負帰還している。同様に、積分器M4・M5に関連して、遅延回路D2、乗算器B2及び減算器K2が2つ目の部分負帰還ループとして設けられており、積分器M6・M7に関連して、遅延回路D3、乗算器B3及び減算器K3が3つ目の部分負帰還ループとして設けられている。
【0005】
これらの3つの部分負帰還ループによって、1ビット信号の量子化雑音レベルは、各部分負帰還ループのゲインに応じた周波数(零点周波数)を中心に急峻に低下する。ディップとは、量子化雑音の周波数特性のうち、レベルが低下している部分のことであり、これらのディップによって、高域の量子化雑音が抑制され、例えば、20kHzなど、所望の利用周波数帯域の上限まで、量子化雑音のレベルを所定の値以下に保つことができる。
【0006】
このようなデルタシグマ変調回路によって1ビット信号へと変調された入力信号は、図示しない受信あるいは再生装置において、例えば、低次のローパスフィルタなどにより復調される。
【0007】
そして従来、デルタシグマ変調回路にてデルタシグマ変調する対象がアナログ信号である場合、実際の回路には、上記積分器M1〜M7として、図9に示すCR積分回路10、あるいは、図10に示すスイッチトキャパシタ積分回路11が用いられている。
【0008】
CR積分回路10は、オペアンプOPの反転入力端子とオペアンプOPの出力端子との間にキャパシタCが接続されると共に、オペアンプOPの反転入力端子と、アナログ信号が入力される入力端子T1との間に、抵抗Rが接続された構成である。該構成では、キャパシタCには入力端子T1に印加された信号電圧に比例した定電流が充電されて積分が行われる。
【0009】
一方、スイッチトキャパシタ積分回路11は、オペアンプOPの反転入力端子とオペアンプOPの出力端子との間に帰還側キャパシタC2が接続されると共に、オペアンプOPの反転入力端子の入力側に入力側キャパシタC1がスイッチsw1〜sw4からなるスイッチ群を介して接続された構成である。なお、このスイッチトキャパシタ積分回路11は、信号をシングル(信号 対 GND)で扱うタイプのものであり、スイッチトキャパシタ積分回路には、信号をバランス(+信号,−信号 対 GND)で扱う差動入力型のものもある。
【0010】
スイッチsw1は、入力側キャパシタC1における一方の端子とアナログ信号が入力される入力端子T1との間に設けられ、スイッチsw2は、該スイッチsw1が接続されているキャパシタC1の端子とグランドとの間に設けられている。また、スイッチsw4は、キャパシタC1のもう一方の端子とオペアンプOPの反転入力端子との間に設けられ、スイッチsw3は該スイッチsw4が接続されているキャパシタC1の端子とグランドとの間に設けられている。
【0011】
上記4つのスイッチ1sw〜sw4からなるスイッチ群の動作関係を図11に示す。該スイッチトキャパシタ積分回路11は、サンプリングクロック信号(以下、クロック信号)に基づいて動作し、スイッチ群は、位相が逆の2種類の制御信号で駆動される。スイッチsw1とスイッチsw3とは、サンプリング周期(クロック信号の周期)の前半部で『ON』となり、スイッチsw2とスイッチsw4とは、サンプリング周期の後半部で『ON』となる。
【0012】
スイッチ群がこのように駆動されることで、該スイッチトキャパシタ回路11は、サンプリング周期の前半部で入力端子T1に印加される信号電圧により入力側キャパシタC1に電荷が蓄えられ、サンプリング周期の後半部では入力側キャパシタC1に蓄えられた電荷がスイッチトキャパシタ積分にてキャパシタC2に移動する動作を行う。以下、このようなスイッチトキャパシタ積分を行う動作をスイッチトキャパシタ動作と称する。
【0013】
また、アナログ信号に対し、レベルを調整する、つまりオーディオ信号の音量調整を行う場合には、図12に示すように、デルタシグマ変調回路の入力部にある初段の積分器M1の入力側に、波高値ボリュームVOが接続される。これにより、アナログ信号は、該波高値ボリュームVOによって所望のレベルに調整された後、初段の積分器M1に入力されて積分され、音量の調整が可能となる。なお、図12では、初段の積分器M1として、図10のスイッチトキャパシタ積分回路11を適用しているものを示している。
【0014】
そして、今日、オーディオシステムの多様化等により、アナログ信号だけでなく、1ビット信号に符号化されたオーディオ信号をデルタシグマ変調回路に入力させ、デルタシグマ変調を行う必要性が出てきている。
【0015】
従来のデルタシグマ変調回路では、デルタシグマ変調の対象が1ビット信号である場合も、アナログ信号と同様に同じ経路からデルタシグマ変調回路内に入力され、1ビット信号のパルス波形を各積分器M1〜M7にて積分するようになっている。
【0016】
また、1ビット信号の入力に対してレベルを調整、つまり音量調整を行う場合には、デルタシグマ変調回路の入力部にある初段の積分器M1の入力側に、電子ボリュームに代えて可変抵抗が接続される。これにより、該可変抵抗によってパルス波形の波高値が減衰され、減衰されたパルス信号が初段の積分器に入力され、音量を調整するようになっている。
【0017】
なお、ここで波高値制御に精度の高い電子ボリュームを用いないのは、電子ボリュームの周波数帯域は可聴帯域を包含する程度しかなく、非常に高い周波数成分を含む1ビット信号のパルス波形を正確に減衰させることはできないためである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来、デルタシグマ変調回路において1ビット信号を処理するには、1ビット信号のパルス波形にアナログ信号と同じ経路でデルタシグマ変調回路に入力させ、その波形を積分させている。これは、従来のデルタシグマ変調回路における積分器は、アナログ波形を持つ信号を積分する構成となっているためである。
【0019】
しかしながら、このような手法では、1ビット信号をパルス波形に変換する際に、1ビット信号の持つ『0』『1』の繰り返し精度を正確に保持させる必要があるため、精度の高いパルス波形を生成しなければならず、正確な波形整形が必要とされるといった問題がある。
【0020】
しかも、1ビット信号のレベルを可変抵抗にて変更して音量調整する構成では、以下のような問題も別途有している。
【0021】
問題の1つは、実際の可変抵抗には、インダクタンス成分(L成分)やキャパシタンス成分(C成分)が多少寄生しているため、パルス波形の波高値の減衰以外に波形自体が変形することである。
【0022】
問題の2つ目は、複数チャンネルの1ビット信号であって、そのパルス波形の波高値を可変抵抗で減衰させる場合、多連の可変抵抗を用いることとなるが、可変抵抗間のばらつきのために、複数チャンネルの波高値減衰量(音量調整レベル)が正確に一致し難く、また、一致させるには精度の高い(コストの高い)可変抵抗素子が必要となることである。
【0023】
問題の3つ目は、上述した理由により、アナログ信号のレベル調整に使用している電子ボリュームを用いることができないため、レベルを調整する部材を有したレベル調整機能付のデルタシグマ変調回路は、アナログ信号と1ビット信号とで共用できない点である。
【0024】
本発明は、上記課題に鑑み成されたものであって、その目的は、1ビット信号をダイレクトに入力して高い精度でデルタシグマ変調処理することができ、また、1ビット信号に含まれるオーディオ信号の音量も正確に調整可能なデルタシグマ変調回路を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1のデルタシグマ変調回路は、上記課題を解決するために、スイッチトキャパシタ積分回路を入力部に備えるデルタシグマ変調回路であって、上記スイッチトキャパシタ積分回路の入力側に直流電圧を発生する直流電圧源が設けられ、かつ、上記スイッチトキャパシタ積分回路は、入力側キャパシタに接続されたスイッチ群にて、該入力側キャパシタの接続方向が正方向と負方向とで切り換え可能に構成されていることを特徴としている。
【0026】
また、本発明の第1のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記スイッチトキャパシタ積分回路における入力側キャパシタの接続方向の切り換えが、1ビット信号を制御信号として制御されることを特徴としている。
【0027】
これによれば、スイッチトキャパシタ積分回路は、直流電圧源から発せられた直流電圧値をスイッチ群の動作に応じて積分し、かつ、スイッチ群にて入力側キャパシタの接続方向が正方向と負方向とで切り換え可能に構成されているので、直流電圧値の積分結果は、入力側キャパシタの接続方向の切り換え制御の極性に応じたものとなる。
【0028】
したがって、入力側キャパシタの接続方向を、例えば、1ビット信号のもつ『1』『0』の情報に応じて切り換えて、上記直流電圧値を積分することで、1ビット信号の波形を積分したと同じ結果を得ることができる。しかも、得られた積分結果は、1ビット信号の波形を直接積分したものに比べ、波形整形の精度が積分結果に含まれることも無く、非常に精度の高いものとなる。
【0029】
また、この場合、積分するのは直流電圧値であるので、後述するように、この直流電圧値の波高値を調整することで、オーディオ信号が1ビット信号であっても、簡単かつ正確に音量を調整することができ、かつ、波高値制御に精度の高い電子ボリュームを使用することも可能となる。
【0030】
その結果、本デルタシグマ変調回路では、従来の構成では必要であった、1ビット信号の精度の高いパルス波形の生成が不要となり、1ビット信号をデルタシグマ変調回路にダイレクトに入力しながら、正確にデルタシグマ変調することが可能となり、かつ、簡単な構成の追加にて、1ビット信号であっても正確にその音量を調整可能な構成を実現させることができる。
【0031】
本発明の第2のデルタシグマ変調回路は、上記課題を解決するために、スイッチトキャパシタ積分回路を入力部に備えるデルタシグマ変調回路であって、上記スイッチトキャパシタ積分回路の入力側に直流電圧を発生する直流電圧源が接続され、かつ、上記スイッチトキャパシタ積分回路は、差動入力型であって、上記直流電圧源より発せられた直流電圧値を反転入力側と非反転入力側とに選択的に切り換えて入力し得るように構成されていることを特徴としている。
【0032】
また、本発明の第2のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記スイッチトキャパシタ積分回路における反転入力側と非反転入力側との入力の切り換えが、1ビット信号を制御信号として制御されることを特徴としている。
【0033】
これによれば、スイッチトキャパシタ積分回路は、直流電圧源から発せられた直流電圧値をスイッチ群の動作に応じて積分し、かつ、差動入力型であって、直流電圧値を反転入力側と非反転入力側とに選択的に切り換えて入力し得るように構成されているので、直流電圧値の積分結果は、反転入力側と非反転入力側との切り換え制御に応じたものとなる。
【0034】
したがって、例えば、1ビット信号のもつ『1』『0』の情報に応じて、直流電圧値の入力を反転入力側と非反転入力側とで切り換えて、上記直流電圧値を積分することで、1ビット信号の波形を積分したと同じ結果を得ることができる。しかも、得られた積分結果は、1ビット信号の波形を直接積分したものに比べ、波形整形の精度が積分結果に含まれることも無く、非常に精度の高いものとなる。
【0035】
また、この場合、積分するのは直流電圧値であるので、後述するように、この直流電圧値の波高値を調整することで、オーディオ信号が1ビット信号であっても、簡単かつ正確に音量を調整することができ、かつ、波高値制御に精度の高い電子ボリュームを使用することも可能となる。
【0036】
その結果、本デルタシグマ変調回路では、従来の構成では必要であった、1ビット信号の精度の高いパルス波形の生成が不要となり、1ビット信号をデルタシグマ変調回路にダイレクトに入力しながら、正確にデルタシグマ変調することが可能となり、かつ、簡単な構成の追加にて、1ビット信号であっても正確にその音量を調整可能な構成を実現させることができる。
【0037】
また、上記した第1及び第2のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記直流電圧源とスイッチトキャパシタ積分回路との間に、上記直流電圧源より発生された直流電圧の電圧値を制御する波高値制御手段が設けられていることを特徴としている。
【0038】
これによれば、直流電圧源より発生された直流電圧の波高値を波高値制御手段にて調整し、所望の電圧値としてから初段のスイッチトキャパシタ積分回路に入力して積分させるので、1ビット信号のレベルを直接に調整しなくとも、音量調整が可能となる。
【0039】
このような構成の音量調整は、1ビット信号のパルス波形の波高値を可変抵抗器で減衰させてボリュームを調整していた従来の構成に比べて、波形自体が波高値減衰時に歪んだり変形したりすることがないので、良好な音量調整となる。
【0040】
しかも、減衰する対象は、直流電圧源より発生される直流電圧値であるので、上記波高値制御手段として、帯域は狭いが減衰精度の優れた電子ボリュームを使用することができる。このことはつまり、1ビット信号のレベルを正確に減衰させることを可能とするだけでなく、アナログ信号と1ビット信号との間で、レベル調整のための部材を共用できることでもあり、デルタシグマ変調回路自体の共用化にも繋がる。
【0041】
また、上記した第1及び第2のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記直流電圧源からの直流電圧に切り換えてアナログ信号を上記スイッチトキャパシタ積分回路に入力させるアナログ信号入力手段が設けられ、第1のデルタシグマ変調回路では、アナログ信号が入力された場合、スイッチトキャパシタ積分回路は入力側キャパシタの接続方向を正方向にしてアナログ信号を積分するように制御され、第2のデルタシグマ変調回路では、スイッチトキャパシタ積分回路は、アナログ信号を差動積分するように制御されることを特徴としている。
【0042】
これによれば、アナログ信号入力手段が設けられており、上記スイッチトキャパシタ積分回路にアナログ信号を入力させることができ、アナログ信号が入力された場合は、入力側キャパシタの接続方向を正方向にしてこのアナログ信号を積分する、或いは差動入力型であればアナログ信号を差動積分するので、これらのデルタシグマ変調回路は、デルタシグマ変調する対象のオーディオ信号の信号形態が、アナログ信号であっても1ビット信号であっても、高精度にデルタシグマ変調し得るものとなり、共用することができる。
【0043】
また、上記した第1及び第2のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記波高値制御手段が、該アナログ信号の振幅を制御することを特徴としている。
【0044】
上述したように、本発明の第1及び第2のデルタシグマ変調回路においては、入力部に備えられた初段のスイッチトキャパシタ積分回路は、1ビット信号の波形を積分するのではなく、直流電圧源からの直流電圧値を積分するので、波高値の制御に精度の高い電子ボリュームを使用できる。
【0045】
したがって、このように、上記波高値制御手段にてアナログ信号の振幅をも制御させることで、このデルタシグマ変調回路は、デルタシグマ変調する対象のオーディオ信号の信号形態がアナログ信号であっても、1ビット信号であっても、同じレベル調整部材を用いて音量調整が可能となり、部材点数の削減を図ることができる。
【0046】
本発明の信号処理システムは、上記課題を解決するために、上記デルタシグマ変調回路が複数系統備えられており、そのなかの1つのデルタシグマ変調回路に備えられた直流電圧源より発生され、波高値制御手段にて波高値が制御された直流電圧が、各デルタシグマ変調回路に共通に入力されることを特徴としている。
【0047】
複数チャンネルの1ビット信号であって、そのパルス波形の波高値を可変抵抗で減衰させる場合、多連の可変抵抗を用いることとなるが、可変抵抗間のばらつきがあると、複数チャンネルの波高値減衰量(音量調整レベル)が一致し難く、一致させるには精度の高い可変抵抗素子が必要となり、コスト高となっていた。
【0048】
しかしながら、このように、チャンネル数に応じて複数系統備えられたデルタシグマ変調回路の中の1デルタシグマ変調回路に備えられた直流電圧源より発生され、波高値制御手段にて波高値が制御された直流電圧を、各デルタシグマ変調回路に共通に入力して使用することで、各デルタシグマ変調回路における波高値制御手段間のばらつきによる問題がなくなる。
【0049】
また、本発明のデルタシグマ変調回路、信号処理システムは、以下のように表現することもできる。
【0050】
本発明のデルタシグマ変調回路は、スイッチトキャパシタ積分回路を入力部に持つデルタシグマ変調回路において、該スイッチトキャパシタ積分器の入力側に装着されたキャパシタに接続されるスイッチ群は、該キャパシタ接続方向を正方向と負方向に切り換えられるように構成されていることを特徴としている。
【0051】
本発明のデルタシグマ変調回路は、スイッチトキャパシタ積分回路を入力部に持つデルタシグマ変調回路において、同一の入力信号が該スイッチトキャパシタ積分器の非反転入力側と反転入力側に選択的に入力できる切替手段を構成要素にもつことを特徴としている。
【0052】
さらに、直流電圧を発生する直流電圧源と、この直流電圧の電圧値を制御する波高値制御部とを入力部にもつことを特徴としている。
【0053】
さらに、初段スイッチトキャパシタ積分回路の入力側キャパシタの接続方向を正方向または負方向に接続する制御を、標本化時間間隔が一定の2値信号(1ビット信号)を制御信号として接続切り替えを行うことを特徴としている。
【0054】
さらに、デルタシグマ変調の対象が標本化時間間隔が一定の2値信号(1ビット信号)の場合には、入力される直流電圧値を積分し、デルタシグマ変調の対象がアナログ信号の場合には、初段スイッチトキャパシタ積分器は該アナログ信号を積分し、両動作が共通の構成で実現できることを特長としている。
【0055】
さらに、アナログ信号をデルタシグマ変調する場合にその振幅を制御する手段と、標本化時間間隔が一定の2値信号(1ビット信号)をデルタシグマ変調する場合、入力される直流電圧の電圧値を制御する手段とを共通の構成要素で実現することを特徴としている。
【0056】
本発明の信号処理システムは、波高値制御された少なくとも1系統の直流電圧を、複数系統の上記デルタシグマ変調器に共通に入力されることを特徴としている。
【0057】
【発明の実施の形態】
本発明はオーディオ信号を再生するシステムに関するものであり、特に「標本化時間間隔が一定の2値信号」、つまり1ビット信号に符号化されたオーディオ信号を、ダイレクトに次段のデルタシグマ変調回路に入力する場合、入力される信号の大きさを任意に制御できる(音量を調整できる)手段に関するものである。
【0058】
また、この手段は該デルタシグマ変調回路を構成する積分器、特に入力段のスイッチトキャパシタ積分回路との親和性が高いもので、デルタシグマ変調回路に内蔵可能な回路技術に関する要素を含む。
【0059】
さらに、1ビット信号はデルタシグマ変調等により生成される2値信号を前提とし、例えば、該2値信号を各々異なる電圧に割り当てたパルス信号を生成した場合、該パルス信号から抽出された低周波数成分は、もとのオーディオ信号に一致するという性質により、該パルス信号の波高値を変更することで内包されるオーディオ信号の音量を制御できるという特長を応用した技術に関するものである。
【0060】
〔実施の形態1〕
本発明に係る実施の一形態について、図1、図2、及び図8、図10、図11を用いて以下に説明する。
【0061】
本実施の形態のデルタシグマ変調回路のアルゴリズムとしては、前述の図8に示したアルゴリズム例を採用できる。つまり、入力端子P1から入力された信号は、縦続に接続された積分器M1〜M7にて積分され、各積分器M1〜M7の出力が、加算器K4にて加算された後、量子化器Qに入力される。量子化器Qは、加算器K4の出力が0以上であるとき、出力端子P2に『1』の出力を導出し、加算器K4の出力が0未満のとき『0』の出力を導出する。また、量子化器Qの出力は、遅延回路D4を介して、初段の積分器M1の入力側に設けられた加算器K5に負帰還される。
【0062】
一方、デルタシグマ変調回路が出力する1ビット信号の量子化雑音分布(ノイズフロア)にディップを形成して、当該量子化雑音分布形状を所望の形状に調整するために、3つの部分負帰還ループが形成されている。1つ目の部分負帰還ループは、積分器M2・M3に関連して設けられており、遅延回路D1及び乗算器B1を介して、積分器M2の入力側に設けられた加算器K1に負帰還している。同様に、積分器M4・M5に関連して、遅延回路D2、乗算器B2及び減算器K2が2つ目の部分負帰還ループとして設けられており、積分器M6・M7に関連して、遅延回路D3、乗算器B3及び減算器K3が3つ目の部分負帰還ループとして設けられている。
【0063】
これらの3つの部分負帰還ループによって、1ビット信号の量子化雑音レベルは、各部分負帰還ループのゲインに応じた周波数(零点周波数)を中心に急峻に低下する。そして、これらのディップによって、高域の量子化雑音が抑制され、例えば、20kHzなど、所望の利用周波数帯域の上限まで、量子化雑音のレベルを所定の値以下に保つことができる。
【0064】
このようなデルタシグマ変調回路によって1ビット信号へと変調された入力信号は、図示しない受信あるいは再生装置において、例えば、低次のローパスフィルタなどにより復調される。なお、デルタシグマ変調回路のアルゴリズムは何らこれに限定されるものではない。
【0065】
以下、本デルタシグマ変調回路における特徴点について説明する。本デルタシグマ変調回路の特徴は、そのアルゴリズムではなく、デルタシグマ変調する対象のオーディオ信号がたとえ符号化された1ビット信号であっても、ダイレクトにデルタシグマ変調回路に入力して高精度に処理を行わせること可能とすると共に、そのレベル調整(音量調整)も正確に行うことを可能とする、入力部及び該入力部に備えられた初段の積分器M1の構成にある。
【0066】
図1に、本デルタシグマ変調回路の入力部、及び該入力部に積分器M1として備えられたスイッチトキャパシタ積分回路1の構成を示す。
【0067】
このスイッチトキャパシタ積分回路1の入力側には、直流電圧を発生する直流電圧源としての高精度DC(直流)サプライ2が接続されており、高精度DCサプライ2より発生されたDC出力がスイッチトキャパシタ積分回路1に入力されるようになっている。
【0068】
また、該高精度DCサプライ2とスイッチトキャパシタ積分回路1との間には、波高値制御手段としての波高値ボリューム(電子ボリューム)3が設けられており、高精度DCサプライ2より発生され、スイッチトキャパシタ積分回路1に入力されるDC電圧値を、この波高値ボリューム3にて所望の波高値(レベル)に調整できるようになっている。
【0069】
スイッチトキャパシタ積分回路1は、オペアンプOPの反転入力端子とオペアンプOPの出力端子との間に帰還側キャパシタC2が接続されると共に、オペアンプOPの反転入力端子の入力側に入力側キャパシタC1がスイッチ群を介して接続された構成を有している。そして、このスイッチトキャパシタ積分回路1の特徴的構成として、上記スイッチ群の駆動によって、入力側キャパシタC1の接続方向を正方向と負方向とで切り換えられるようになっている。
【0070】
このような入力側キャパシタC1の接続方向の切り換えは、デルタシグマ変調の対象である1ビット信号によって制御される。図10にその入力部を示した、従来のデルタシグマ変調回路では、1ビット信号はアナログ信号と同じ経路で、つまり、入力端子T1よりスイッチトキャパシタ積分回路11内に入力されていた。これに対し、本デルタシグマ変調回路においては、1ビット信号は、初段のスイッチトキャパシタ積分回路1に、スイッチ群を駆動する制御信号として入力される。
【0071】
スイッチ群は、1ビット信号にてそのON/OFFが制御され、例えば、1ビット信号が『1』の場合は『正方向』、1ビット信号が『0』の場合は『負方向』というように、入力側キャパシタC1から帰還側キャパシタC2に移動する電荷の極性を切り換える。
【0072】
上記スイッチ群として、ここでは、5つのスイッチSW1〜SW5よりなる構成を採用している。5つのスイッチSWのうち、スイッチSW1〜SW4は、図10に示したスイッチトキャパシタ積分回路11におけるスイッチsw1〜sw4と同様に設けられている。つまり、スイッチSW1は、入力側キャパシタC1の一方の端子と波高値ボリューム3との間に、スイッチSW2は、該スイッチSW1が接続されている入力側キャパシタC1の端子とグランドとの間に、スイッチSW4は、入力側キャパシタC1のもう一方の端子とオペアンプOPの反転入力端子との間に、スイッチSW3は該スイッチSW4が接続されている入力側キャパシタC1の端子とグランドとの間にそれそれ設けられている。
【0073】
そして、新たなスイッチとしてオペアンプOPの反転入力端子とスイッチSW1が接続されている入力側キャパシタC1の端子との間に、第5のスイッチSW5を設けている。このスイッチSW5を設けたことで、入力側キャパシタC1の接続方向を切り換えることが可能となる。
【0074】
上記スイッチ群の動作関係を図2に示す。本デルタシグマ変調回路は、サンプリングクロック信号(以下、クロック信号)に基づいて動作する。
【0075】
図2に示すように、1ビット信号が『1』の場合、サンプリング周期の前半では、スイッチSW1とスイッチSW3とが『ON』し、スイッチSW2とスイッチSW4が『OFF』となる。そして、サンプリング周期の後半では、反対に、スイッチSW2とスイッチ4とが『ON』し、スイッチSW1とスイッチSW3が『OFF』となる。スイッチSW5は、1ビット信号が『1』の場合、常に『OFF』となる。
【0076】
一方、1ビット信号が『0』の場合、サンプリング周期の前半では、1ビット信号が『1』の場合と同様に、スイッチSW1とスイッチSW3とが『ON』し、スイッチSW2とスイッチSW4、及びスイッチSW5が『OFF』となる。しかし、サンプリング周期の後半では、スイッチSW3とスイッチSW5とが『ON』し、スイッチSW1とスイッチSW2とスイッチSW4とが『OFF』となる。
【0077】
このようにスイッチ群を駆動することで、該スイッチトキャパシタ積分回路1は、サンプリング周期の前半部で入力されるDC電圧により入力側キャパシタC1に電荷が蓄えられ、サンプリング周期の後半部で入力側キャパシタC1に蓄えられた電荷がスイッチトキャパシタ積分により、帰還側キャパシタC2に移動するという動作(スイッチトキャパシタ動作)を行う。
【0078】
そして、この帰還側キャパシタC2へと電荷を移動するサンプリング周期の後半部において、1ビット信号が『1』の場合は、入力側キャパシタ1に蓄積された電荷はそのまま帰還側キャパシタ2に移動するが、1ビット信号が『0』の場合は、入力側キャパシタC1の接続が反転するため、逆極性の電荷が帰還側キャパシタC2に移動する。
【0079】
これにより、帰還側キャパシタC2に蓄積される電荷は、1ビット信号の極性に応じたものとなり、スイッチトキャパシタ積分回路1より出力される信号は、1ビット信号をアナログ信号のように扱ってその波形を積分したもの等しくなる。
【0080】
なお、本デルタシグマ変調回路において、2段目以降の積分器M2〜M7の構成は、図10に示したスイッチ群が4つのスイッチsw1〜sw4よりなるスイッチトキャパシタ積分回路11となり、その動作は、図11に示すとおりの、通常のスイッチトキャパシタ動作となる。
【0081】
このように、本実施の形態のデルタシグマ変調回路は、その入力部に備えられた初段のスイッチトキャパシタ積分回路1が、入力側キャパシタC1に接続されたスイッチ群にて、該入力側キャパシタC1の接続方向が正方向と負方向とで切り換え可能に構成されており、該スイッチ群のON・OFFを1ビット信号で制御して、高精度DCサプライ2より発せられるDC電圧を積分するようになっている。
【0082】
したがって、デルタシグマ変調回路に1ビット信号をダイレクトに入力しつつ、1ビット信号のパルス波形に精度の高い波形整形を要求されることもなく、1ビット信号の波形をそのまま積分したと同じ1ビット信号に応じた精度の高い積分が可能となり、ひいては、1ビット信号をデルタシグマ変調回路にダイレクトに入力して高い精度でデルタシグマ変調させることができる。
【0083】
また、このような1ビット信号をスイッチトキャパシタ積分回路1のスイッチ群の制御信号として用いる構成とすることで、オーディオ信号の音量調整を、1ビット信号の波高値そのものを調整するのではなく、高精度DCサプライ2より発生されたDC電圧の電圧値を制御して、間接的に1ビット信号のレベルを調整することができる。
【0084】
したがって、1ビット信号のパルス波形の波高値を可変抵抗器で減衰させてボリュームを調整していた従来の構成のように、波形自体が波高値減衰時に歪んだり変形したりすることが起こらず、良好な音量調整が可能となる。
【0085】
しかも、減衰する対象は、DC電圧値であって、高周波成分を含む1ビット信号の波高値ではないので、波高値ボリューム3を使用することが可能となっている。波高値ボリューム3は、減衰精度の優れているので、1ビット信号のレベルを正確に減衰させることを可能とする。
【0086】
さらに、レベル調整の部材として、波高値ボリューム3を使用していることから、該波高値ボリューム3をアナログ信号のレベル調整用に許容することが可能となり、本デルタシグマ変調回路では、オーディオ信号が1ビット信号であってもアナログ信号であっても、共用可能となっている。
【0087】
つまり、図1に破線にて示すように、本デルタシグマ変調回路には、1ビット信号だけでなく、従来どおりのアナログ信号に対してデルタシグマ変調処理も行えるように、アナログ信号を、初段のスイッチトキャパシタ積分回路1に入力し得るように構成されている。アナログ信号は、図示しないスイッチ手段等でスイッチトキャパシタ積分回路1の入力側が切り換えられることで、高精度DCサプライ2の出力に代えて、スイッチトキャパシタ積分回路1に入力されることとなる。そして、上述したように、アナログ信号の波高値は、波高値ボリューム3にて調整されるようになっている。
【0088】
本デルタシグマ変調回路では、デルタシグマ変調の対象がアナログ信号である場合、初段のスイッチトキャパシタ積分回路1において、入力側キャパシタC1の接続方向を正方向としてアナログ信号を積分する。その場合のスイッチトキャパシタ積分回路1に動作は、第5のスイッチSW5が常に開いた状態となり、4つのスイッチSW1〜SW4にて、図10のスイッチトキャパシタ積分回路11と同じスイッチトキャパシタ動作を行う。
【0089】
〔実施の形態2〕
本発明に係る実施の他の形態について、図3〜図6を用いて以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1で用いたと同じ機能を有する部材には同じ符号を付して説明を省略する。
【0090】
実施の形態1のデルタシグマ変調回路では、初段の積分器M1を構成するスイッチトキャパシタ積分回路1が、入力側キャパシタC1の接続方向を切り換え可能に構成されており、その切り換え制御が、1ビット信号を制御信号として行われる構成となっていた。
【0091】
これに対し、本実施の形態のデルタシグマ変調回路では、図3に示すように、初段の積分器M1を構成するスイッチトキャパシタ積分回路5は、差動入力型のスイッチトキャパシタ積分回路であって、高精度DCサプライ2からのDC電圧値の入力先を、1ビット信号の極性に応じて、『反転入力側』と『非反転入力側』に切り換える構成となっている。具体的には、1ビット信号の極性に応じて、『反転入力側』、『非反転入力側』の何れか一方側のスイッチ群のみを動かして、スイッチトキャパシタ動作を行わせる。
【0092】
スイッチトキャパシタ積分回路5は、オペアンプOP1の反転入力端子とオペアンプOP1の非反転出力端子との間に帰還側キャパシタC2が接続されると共に、オペアンプOP1の反転入力端子の入力側に、入力側キャパシタC1が第1のスイッチ群を介して接続されてなる一方、オペアンプOP1の非反転入力端子とオペアンプOP1の反転出力端子との間に帰還側キャパシタC2'が接続されると共に、オペアンプOP1の非反転入力端子の入力側に入力側キャパシタC1'が第2のスイッチ群を介して接続されている。
【0093】
ここで、第1のスイッチ群は、スイッチSW1〜SW4よりなり、第2のスイッチ群はスイッチSW1'〜SW4'よりなる。なお、入力側キャパシタC1への電荷の移動を制御するこれらスイッチSW1〜SW4,SW1'〜SW4'は、図10に示したスイッチトキャパシタ積分回路11におけるスイッチsw1〜sw4と同様に設けられている。
【0094】
そして、このスイッチトキャパシタ積分回路5の特徴的構成として、上記第1及び第2のスイッチ群の駆動によって、上述したように、DC電圧の入力先を、反転入力側或いは非反転入力側と選択的に切り換えるようになっており、このような入力切り換えは、デルタシグマ変調の対象である1ビット信号によって制御される。第1及び第2のスイッチ群の動作関係を図4に示す。
【0095】
図4に示すように、1ビット信号が『1』の場合は、反転入力側の第1のスイッチ群のみがスイッチトキャパシタ動作を行うように駆動され、非反転入力側の第2のスイッチ群は全て『OFF』となる。これにより、DC電圧値の入力先は、反転入力側のみとなる。これに対し、1ビット信号が『0』の場合は、反対に、非反転入力側の第2のスイッチ群のみがスイッチトキャパシタ動作を行うように駆動され、反転入力側の第1のスイッチ群は全て『OFF』となる。これにより、DC電圧値の入力先は、非反転入力側のみとなる。
【0096】
スイッチトキャパシタ積分回路5がこのように駆動されることで、帰還側キャパシタC2,C2’に蓄積される電荷は、1ビット信号の極性に応じたものとなり、スイッチトキャパシタ積分回路5より出力される信号は、1ビット信号をアナログ信号のように扱ってその波形を積分したもの等しくなる。
【0097】
なお、本デルタシグマ変調回路における2段目以降の積分器M2〜M7の構成は、図3に示した差動入力型のスイッチトキャパシタ積分回路5と同じ構成となる。但し、初段では、1ビット信号に応じて第1及び第2のスイッチ群が、反転入力側或いは非反転入力側のどちらか一方に電荷を運ぶようにスイッチ動作するのに対し、2段目移行の積分器M2〜M7では、差動で入力される信号を差動積分するようにスイッチ動作する。図6に、第1及び第2のスイッチ群の動作を示す。これよりわかるように、反転入力側と非反転入力側とは、同時に相似のスイッチ動作を行うこことなる。
【0098】
また、図5に示すように、本デルタシグマ変調回路でも、1ビット信号だけでなく、従来どおりアナログ信号も扱えるように、アナログ信号が波高値ボリューム3を介してスイッチトキャパシタ積分回路5に入力されるように構成されている。この場合、差動入力型であるので、波高値ボリューム3からの出力を反転させるインバータIが設けられており、スイッチトキャパシタ積分回路5における非反転入力側には、アナログ信号は該インバータIを介して入力されるようになっている。
【0099】
これにより、本デルタシグマ変調回路では、デルタシグマ変調の対象がアナログ信号である場合、初段のスイッチトキャパシタ積分回路5においては、2段目移行の積分器M2〜M7と同様に、反転入力側と非反転入力側とでアナログ信号を差動積分することとなる。
【0100】
〔実施の形態3〕
本発明に係る実施の他の形態について、図7を用いて以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1、2で用いたと同じ機能を有する部材には同じ符号を付して説明を省略する。
【0101】
複数チャンネルの1ビット信号である場合、チャンネル数分のデルタシグマ変調回路が備えられることとなる。例えば、図7に示すように、1ビット信号が、レフト、ライト、センターと3つのチャンネルからなる場合、3系統のデルタシグマ変調回路20L・20R・20Cが備えられることとなる。
【0102】
従来のアナログ波形に対応したデルタシグマ変調回路では、1ビット信号がこのような複数チャンネルの場合、パルス波形の波高値を制御するために多連の可変抵抗を用いる。そのため、可変抵抗間のばらつきにより、複数チャンネルの波高値減衰量(音量調整レベル)が正確に一致し難く、また、一致させるには精度の高い(コストの高い)可変抵抗素子が必要であった。
【0103】
しかしながら、上記実施の形態1,2で説明した本発明に係るデルタシグマ変調回路では、初段の積分器M1であるスイッチトキャパシタ積分回路1・5は、1ビット信号の波形を直接積分するのではなく、高精度DCサプライ2より出力されるDC電圧値を積分し、1ビット信号はスイッチ群の制御信号として使用する。
【0104】
したがって、図7に示すように、ここでは、3系統のデルタシグマ変調回路20L・20R・20Cの中の、任意の1デルタシグマ変調回路であるデルタシグマ変調回路20Lより出力され、波高値ボリューム3にてそのレベルが調整されたDC電圧値を、各デルタシグマ変調回路20L・20R・20Cにて共用する構成としている。これにより、波高値ボリューム3のばらつきの影響を受けることがない。
【0105】
なお、図7では、一例として、入力部に図1に示すスイッチトキャパシタ積分回路1を備えた実施の形態1のデルタシグマ変調回路が複数系統備えられた信号処理システムを例示しており、入力部に図3に示すスイッチトキャパシタ積分回路5を備えた実施の形態2のデルタシグマ変調回路が複数系統備えられた信号処理システムについては、図示を省略する。
【0106】
【発明の効果】
本発明の第1のデルタシグマ変調回路は、以上のように、スイッチトキャパシタ積分回路を入力部に備えるデルタシグマ変調回路であって、上記スイッチトキャパシタ積分回路の入力側に直流電圧を発生する直流電圧源が設けられ、かつ、上記スイッチトキャパシタ積分回路は、入力側キャパシタに接続されたスイッチ群にて、該入力側キャパシタの接続方向が正方向と負方向とで切り換え可能に構成されていることを特徴としている。
【0107】
また、本発明の第1のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記スイッチトキャパシタ積分回路における入力側キャパシタの接続方向の切り換えが、1ビット信号を制御信号として制御されることを特徴としている。
【0108】
これにより、入力側キャパシタの接続方向を、例えば、1ビット信号のもつ『1』『0』の情報に応じて切り換えて、上記直流電圧値を積分することで、1ビット信号の波形を積分したと同じ結果を得ることができる。しかも、得られた積分結果は、1ビット信号の波形を直接積分したものに比べ、波形整形の精度が積分結果に含まれることも無く、非常に精度の高いものとなる。
【0109】
また、この場合、積分するのは直流電圧値であるので、後述するように、この直流電圧値の波高値を調整することで、オーディオ信号が1ビット信号であっても、簡単かつ正確に音量を調整することができ、かつ、波高値制御に精度の高い電子ボリュームを使用することも可能となる。
【0110】
その結果、本デルタシグマ変調回路では、従来の構成では必要であった、1ビット信号の精度の高いパルス波形の生成が不要となり、1ビット信号をデルタシグマ変調回路にダイレクトに入力しながら、正確にデルタシグマ変調することが可能となり、かつ、簡単な構成の追加にて、1ビット信号であっても正確にその音量を調整可能な構成を実現させることができるという効果を奏する。
【0111】
本発明の第2のデルタシグマ変調回路は、以上のように、スイッチトキャパシタ積分回路を入力部に備えるデルタシグマ変調回路であって、上記スイッチトキャパシタ積分回路の入力側に直流電圧を発生する直流電圧源が接続され、かつ、上記スイッチトキャパシタ積分回路は、差動入力型であって、上記直流電圧源より発せられた直流電圧値を反転入力側と非反転入力側とに選択的に切り換えて入力し得るように構成されていることを特徴としている。
【0112】
また、本発明の第2のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記スイッチトキャパシタ積分回路における反転入力側と非反転入力側との入力の切り換えが、1ビット信号を制御信号として制御されることを特徴としている。
【0113】
これにより、例えば、1ビット信号のもつ『1』『0』の情報に応じて、直流電圧値の入力を反転入力側と非反転入力側とで切り換えて、上記直流電圧値を積分することで、1ビット信号の波形を積分したと同じ結果を得ることができる。しかも、得られた積分結果は、1ビット信号の波形を直接積分したものに比べ、波形整形の精度が積分結果に含まれることも無く、非常に精度の高いものとなる。
【0114】
また、この場合、積分するのは直流電圧値であるので、後述するように、この直流電圧値の波高値を調整することで、オーディオ信号が1ビット信号であっても、簡単かつ正確に音量を調整することができ、かつ、波高値制御に精度の高い電子ボリュームを使用することも可能となる。
【0115】
その結果、本デルタシグマ変調回路では、従来の構成では必要であった、1ビット信号の精度の高いパルス波形の生成が不要となり、1ビット信号をデルタシグマ変調回路にダイレクトに入力しながら、正確にデルタシグマ変調することが可能となり、かつ、簡単な構成の追加にて、1ビット信号であっても正確にその音量を調整可能な構成を実現させることができるという効果を奏する。
【0116】
また、上記した第1及び第2のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記直流電圧源とスイッチトキャパシタ積分回路との間に、上記直流電圧源より発生された直流電圧の電圧値を制御する波高値制御手段が設けられていることを特徴としている。
【0117】
これにより、直流電圧源より発生された直流電圧の波高値を波高値制御手段にて調整し、所望の電圧値としてから初段のスイッチトキャパシタ積分回路に入力して積分させるので、1ビット信号のレベルを直接に調整しなくとも、音量調整が可能となる。
【0118】
このような構成の音量調整は、1ビット信号のパルス波形の波高値を可変抵抗器で減衰させてボリュームを調整していた従来の構成に比べて、波形自体が波高値減衰時に歪んだり変形したりすることがないので、良好な音量調整となる。
【0119】
しかも、減衰する対象は、直流電圧源より発生される直流電圧値であるので、上記波高値制御手段として、帯域は狭いが減衰精度の優れた電子ボリュームを使用することができる。このことはつまり、1ビット信号のレベルを正確に減衰させることを可能とするだけでなく、アナログ信号と1ビット信号との間で、レベル調整のための部材を共用できることでもあり、デルタシグマ変調回路自体の共用化にも繋がるという効果を奏する。
【0120】
また、上記した第1及び第2のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記直流電圧源からの直流電圧に切り換えてアナログ信号を上記スイッチトキャパシタ積分回路に入力させるアナログ信号入力手段が設けられ、第1のデルタシグマ変調回路では、アナログ信号が入力された場合、スイッチトキャパシタ積分回路は入力側キャパシタの接続方向を正方向にしてアナログ信号を積分するように制御され、第2のデルタシグマ変調回路では、スイッチトキャパシタ積分回路は、アナログ信号を差動積分するように制御されることを特徴としている。
【0121】
これにより、デルタシグマ変調する対象のオーディオ信号の信号形態が、アナログ信号であっても1ビット信号であっても、高精度にデルタシグマ変調し得るものとなり、共用することができる。
【0122】
また、上記した第1及び第2のデルタシグマ変調回路は、さらに、上記波高値制御手段が、該アナログ信号の振幅を制御することを特徴としている。
【0123】
これにより、上記波高値制御手段にてアナログ信号の振幅をも制御させることで、このデルタシグマ変調回路は、デルタシグマ変調する対象のオーディオ信号の信号形態がアナログ信号であっても、1ビット信号であっても、同じレベル調整部材を用いて音量調整が可能となり、部材点数の削減を図ることができる。
【0124】
本発明の信号処理システムは、以上のように、上記デルタシグマ変調回路が複数系統備えられており、そのなかの1つのデルタシグマ変調回路に備えられた直流電圧源より発生され、波高値制御手段にて波高値が制御された直流電圧が、各デルタシグマ変調回路に共通に入力されることを特徴としている。
【0125】
これにより、チャンネル数に応じて複数系統備えられたデルタシグマ変調回路の中の1デルタシグマ変調回路に備えられた直流電圧源より発生され、波高値制御手段にて波高値が制御された直流電圧を、各デルタシグマ変調回路に共通に入力して使用することで、各デルタシグマ変調回路における波高値制御手段間のばらつきによる問題をなくすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るデルタシグマ変調回路の入力部及び入力部に備えられた初段のスイッチトキャパシタ積分回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1のデルタシグマ変調回路に備えらた初段のスイッチトキャパシタ積分回路におけるスイッチ群の動作を示すタイミング図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るデルタシグマ変調回路の入力部及び入力部に備えられた初段のスイッチトキャパシタ積分回路の構成を示す回路図である。
【図4】図3のデルタシグマ変調回路に備えられた初段のスイッチトキャパシタ積分回路におけるスイッチ群の動作を示すタイミング図である。
【図5】図3のデルタシグマ変調回路によるデルタシグマ変調の対象がアナログ信号である場合の入力部、及び初段のスイッチトキャパシタ積分回路の構成を示す回路図である。
【図6】図3のデルタシグマ変調回路に備えられた2段目以降のスイッチトキャパシタ積分回路のスイッチ群の動作を示すタイミング図である。
【図7】デルタシグマ変調回路が複数系統備えられた信号処理システムの構成を示す回路ブロック図である。
【図8】デルタシグマ変調回路におけるアルゴリズムの一例を示す図面である。
【図9】CR積分器の構成を示す回路図である。
【図10】信号をシングルで扱うスイッチトキャパシタ積分回路の構成を示す回路図である。
【図11】図10に示したのスイッチトキャパシタ積分回路のスイッチ群の動作を示すタイミング図である。
【図12】従来のデルタシグマ変調回路におけるアナログ信号をデルタシグマ変調する場合の入力部及び入力部に備えられた初段のスイッチトキャパシタ積分回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 スイッチトキャパシタ積分回路
5 スイッチトキャパシタ積分回路
C1 入力側キャパシタ
C2 帰還側キャパシタ
2 高精度DCサプライ(直流電圧源)
3 波高値ボリューム(波高値制御手段)
Claims (11)
- スイッチトキャパシタ積分回路を入力部に備えるデルタシグマ変調回路であって、
上記スイッチトキャパシタ積分回路の入力側に直流電圧を発生する直流電圧源が設けられ、
かつ、上記スイッチトキャパシタ積分回路は、入力側キャパシタに接続されたスイッチ群にて、該入力側キャパシタの接続方向が正方向と負方向とで切り換え可能に構成されていることを特徴とするデルタシグマ変調回路。 - 1ビットデジタル信号を制御信号として、上記スイッチトキャパシタ積分回路における入力側キャパシタの接続方向の切り換えが制御されることを特徴とする請求項1に記載のデルタシグマ変調回路。
- 上記直流電圧源とスイッチトキャパシタ積分回路との間に、上記直流電圧源より発生された直流電圧の電圧値を制御する波高値制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のデルタシグマ変調回路。
- 上記直流電圧源からの直流電圧に切り換えてアナログ信号を上記スイッチトキャパシタ積分回路に入力させるアナログ信号入力手段が設けられており、
上記スイッチトキャパシタ積分回路は、アナログ信号が入力された場合は、入力側キャパシタの接続方向を正方向にしてアナログ信号を積分するように制御されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のデルタシグマ変調回路。 - 上記直流電圧源からの直流電圧に切り換えてアナログ信号を上記スイッチトキャパシタ積分回路に入力させるアナログ信号入力手段が設けられており、
上記スイッチトキャパシタ積分回路は、アナログ信号が入力された場合は、入力側キャパシタの接続方向を正方向にしてアナログ信号を積分するように制御され、
かつ、上記波高値制御手段が、アナログ信号の振幅を制御することを特徴とする請求項3に記載のデルタシグマ変調回路。 - スイッチトキャパシタ積分回路を入力部に備えるデルタシグマ変調回路であって、
上記スイッチトキャパシタ積分回路の入力側に直流電圧を発生する直流電圧源が設けられ、
かつ、上記スイッチトキャパシタ積分回路は、差動入力型であって、上記直流電圧源より発せられた直流電圧値を反転入力側と非反転入力側とに選択的に切り換えて入力し得るように構成されていることを特徴とするデルタシグマ変調回路。 - 1ビットデジタル信号を制御信号として、上記スイッチトキャパシタ積分回路における反転入力側と非反転入力側との入力の切り換えが制御されることを特徴とする請求項6に記載のデルタシグマ変調回路。
- 上記直流電圧源とスイッチトキャパシタ積分回路との間に、上記直流電圧源より発生された直流電圧の電圧値を制御する波高値制御手段が設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載のデルタシグマ変調回路。
- 上記直流電圧源からの直流電圧に切り換えてアナログ信号を上記スイッチトキャパシタ積分回路に入力させるアナログ信号入力手段が設けられており、
上記スイッチトキャパシタ積分回路は、アナログ信号が入力された場合は、アナログ信号を差動積分するように制御されることを特徴とする請求項6〜8の何れかに記載のデルタシグマ変調回路。 - 上記直流電圧源からの直流電圧に切り換えてアナログ信号を上記スイッチトキャパシタ積分回路に入力させるアナログ信号入力手段が設けられており、
上記スイッチトキャパシタ積分回路は、アナログ信号が入力された場合は、アナログ信号を差動積分するように制御され、
かつ、上記波高値制御手段が、アナログ信号の振幅を制御することを特徴とする請求項8に記載のデルタシグマ変調回路。 - 上記請求項3〜5、8〜10の何れかに記載のデルタシグマ変調回路が複数系統備えられており、そのなかの1つのデルタシグマ変調回路に備えられた直流電圧源より発生され、波高値制御手段にて波高値が制御された直流電圧が、各デルタシグマ変調回路に共通に入力されることを特徴とする信号処理システム。
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