JP4014842B2 - 触媒構造体 - Google Patents

触媒構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP4014842B2
JP4014842B2 JP2001326758A JP2001326758A JP4014842B2 JP 4014842 B2 JP4014842 B2 JP 4014842B2 JP 2001326758 A JP2001326758 A JP 2001326758A JP 2001326758 A JP2001326758 A JP 2001326758A JP 4014842 B2 JP4014842 B2 JP 4014842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
porous structure
sheet
heat
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001326758A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003126705A (ja
Inventor
涼 鈴木
昭彦 友田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FCC KK
Original Assignee
FCC KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FCC KK filed Critical FCC KK
Priority to JP2001326758A priority Critical patent/JP4014842B2/ja
Publication of JP2003126705A publication Critical patent/JP2003126705A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4014842B2 publication Critical patent/JP4014842B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属触媒を無機バインダにて保持した耐熱性繊維から成る触媒構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、触媒燃焼に用いられる触媒は、ハニカム状に成形されたセラミックスにおける気孔(ハニカム形状が成す連通孔)内表面に担持され、当該気孔を原料ガスが通過することによって触媒の反応を促進するよう構成されていた。かかるセラミックスは、ハニカム状に成形した後焼成して得られるもので、その気孔表面に触媒粒子と酢酸とを湿式解砕にて作成したスラリーをコーティングすることにより所望の触媒構造体を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の触媒構造体においては、ハニカムを構成するセラミックスが、その靱性故、構造的な自由度に乏しいので、任意形状に加工することが困難であり、成形性が悪いという問題があった。また、セラミックスが多孔質構造でないため、気孔表面でしか触媒を保持することができず、保持できる触媒の量が十分でなく触媒反応が不十分となる虞があるという問題があった。
【0004】
尚、金属触媒を保持するセラミックスを抄紙法にてシート状に成形することにより、成形性を向上させた技術が特開平6−134307号公報に開示されている。かかる技術によれば、セラミックスシートの内部にまで原料ガスを導入して触媒反応をある程度向上させることができるが、ハニカム状に折り曲げ加工してその気孔内で原料ガスを通過させることが前提となっており、依然反応効率が低く、上記問題を解決することができない。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、成形性を向上するとともに、保持し得る触媒の量を増大させて高い反応効率を得ることができる触媒構造体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、金属触媒が無機バインダで耐熱性繊維に保持された触媒構造体において、前記耐熱性繊維が空隙率10〜90%の多孔質構造に成形され、当該多孔質構造の空孔内に前記金属触媒が無機バインダで保持されるとともに、当該多孔質構造は、シート状のものを所望枚数積層して成り、且つ、前記積層したシート状の多孔質構造の最上層の表面に対し直交する方向から原料ガスを導入するものであり、前記金属触媒が銅金属から成り、メタノール水蒸気改質触媒反応に用いられることを特徴とする。
【0007】
かかる構成によれば、耐熱性繊維から成る多孔質構造の表面に対し略直交する方向から原料ガスが導入され、当該多孔質構造の空孔内を原料ガスが通過するに際し、金属触媒にて触媒反応を生じさせる。
【0009】
請求項記載の発明は、前記耐熱性繊維から成る多孔質構造が、所定の金属触媒を保持したシート状のものと、それとは異なる触媒特性を有する金属触媒を保持したシート状のものとが積層して成ることを特徴とする。
【0011】
請求項記載の発明は、前記多孔質構造が、湿式抄紙法により成形されるとともに、抄造の際に前記耐熱性繊維とともに気孔調整剤を混入することにより、その空隙率が任意に調整されたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る触媒構造体は、メタノール(CH3OH)が水蒸気(H2O)と反応することにより生成される水素(H2)を原料として電力を得るため、燃料電池用メタノール水蒸気改質反応に使用される触媒を保持したものであり、シート状に成形された耐熱性繊維の空孔内に触媒としての銅金属を保持させて構成されている。
【0013】
耐熱性繊維は、シリカ及びアルミナを主成分とした非晶質セラミックスから成り、湿式抄紙法でシート状に成形されて触媒構造体の担体を成すものである。かかる耐熱性繊維は、空隙率が略10〜90%、好ましくは87%程度の多孔質構造に成形される。ここで、空隙率とは、多孔性の度合いを示すものであり、空隙率=(1−みかけの密度/真の密度)×100なる式で求められる値である。尚、みかけの密度=質量/みかけの体積、真の密度=JIS.28807−76により測定されたものとする。
【0014】
かかる空隙率は、耐熱性繊維をシート状に成形する際に調整され、具体的には、抄紙法で使用される溶液中に天然珪藻土、炭素繊維又は黒鉛等から成る気孔調整剤を耐熱性繊維及び凝集剤とともに投入されることにより空隙率の調整が行われる。尚、ここで使用される気孔調整剤は、主に不織布の空隙率を調整する際に汎用的に用いられるものである。
【0015】
一方、使用される凝集剤は、高分子凝集剤と金属カチオンとを含有し、強い電荷を有しており、水溶液中でそれぞれ電荷を帯びて電気的に反発し合っている物質の電荷を中和し、強く絡み付かせるものである。このうち高分子凝集剤は、絡み付いた繊維の間に入り込み、更に結合力を強化する働きがあり、金属カチオンはミョウバン、硫酸アルミニウム等の水溶液にAl3+カチオンを含むものが使用される。
【0016】
尚、耐熱性繊維は、化学的、物理的に安定で、抄造した際に繊維同士が強く絡み合って高強度な構造体を得ることができれば、他の材質から構成してもよく、特に、メタノール水蒸気改質反応は、200〜350℃程度と比較的低温で進行するため、アラミド繊維等の有機繊維を使用することもできる。その他、耐熱性が高く、化学的にも安定なガラス繊維や炭素繊維を湿式抄紙法でシート状に成形することにより構造体を得るようにしてもよい。
【0017】
銅触媒は、その電子状態がメタノール水蒸気改質触媒反応に高い活性を有するものであり、硝酸塩、水酸化塩、酢酸塩等を熱分解して得られる。かかる銅触媒は、金属酸化物を担体とした触媒粉末とされた後、湿式抄紙法にて多孔質構造の空孔内に均一に分散されて付着される。触媒粉末中の銅触媒は、触媒担体となる金属酸化物の表面に化学的に強く吸着されるので、当該触媒担体から剥離することがない。
【0018】
金属酸化物に銅触媒を担持させるのは、主に二つの理由があり、一つ目の理由は、銅触媒を高分散させて金属活性点を増加させるためであり、二つ目の理由は、金属酸化物をも反応に寄与させて、より反応を起こし易くするためである。即ち、一つ目の理由は、金属酸化物の比表面積が主に関係し、その観点からはアルミナ、シリカ、ゼオライト等比表面積が大きなものを用いるのが好ましいとともに、二つ目の理由は、金属酸化物の電子状態が主に関係し、その観点からは酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等助触媒的なものを用いるのが好ましい。
【0019】
また、使用される金属酸化物の平均粒径は、凝集力の観点から、6μm以下であるのが好ましい。即ち、平均粒径6μm以上になると凝集力が低下し、触媒構造体の乾燥後に脱落し易くなってしまうからであり、逆に平均粒径1.5μm以下のものを使用すれば、無機酸化物自体の凝集力が著しく向上し、無機結合材(無機バインダ)を使用しなくても十分に密着力を保つことが可能となる。
【0020】
ここで、触媒粉末の多孔質構造の空孔内への付着は主に無機バインダにて行われる。一般に無機バインダは、耐熱性繊維と金属触媒との結合材であり、ガラス類の如き加熱融着により結合させるものと、コロイド状無機酸化物(特に、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイダルジルコニアは、分散性に優れ、高強度を得ることができるので、これらのうちいずれかを用いるのが好ましい。)やシリカゲル等の如き脱水反応によって化学結合及び焼結によってその強度をもたらすものの2種類に大別されるが、本実施形態で使用される無機バインダとしては、後者、即ち脱水反応により化学結合させるものが好ましい。
【0021】
即ち、ガラス類から成る無機バインダでは、金属触媒表面がガラスで覆われてしまうため、触媒活性が低下してしまうのに対し、コロイダルシリカやシリカゲル等はそのような触媒活性の低下を回避できるからであるが、触媒活性の低下を防止又は抑制できれば、当該ガラス類から成る無機バインダを使用することができる。
【0022】
尚、上記無機バインダを使用する場合であっても、その含有率を5〜30%程度とするのが好ましい。無機バインダの含有率が30%を超えると触媒表面を無機バインダが覆ってしまい、触媒反応の活性が低下してしまうとともに、5%未満であると十分なシート強度が得られないからである。
【0023】
上記の如く空孔内に銅金属触媒が保持されたシート状の多孔質構造は、図1に示すように、複数枚積層されて触媒構造体1を構成するとともに、原料ガス(即ち、メタノール水蒸気)が表面1aに対し直交する方向から導入されるよう構成されている。即ち、触媒構造体1における最上層のシート状多孔質構造の表面1aに対し直交する方向から導入した原料ガスは、その内部の空孔を通過して最下層のシート状多孔質構造の裏面1bから排出するのであり、内部通過時に各空孔に保持された銅金属触媒により触媒反応が生じるのである。これにより、ハニカム形状の触媒構造体に比べ、保持し得る触媒の量を増大させて高い反応効率を得ることができる。
【0024】
上記触媒構造体を製造するには、所定量の水に所定量の耐熱性繊維、金属酸化物と銅金属から成る触媒粉末、無機バインダ、及び気孔調整剤を投入して水溶液を作製し、これら含有物を均一に分散させたスラリーを作成した後、該スラリーに凝集剤を添加してフロックを成形して、そのフロックを抄造する(湿式抄紙法)。その後、乾燥及び無機バインダの硬化のため、所定の熱処理及び加圧処理を行う。これにより、均一な厚さ(3mm程度が好ましい)のシート状の多孔質構造を得ることができ、かかるシート状の多孔質構造を複数枚積層して所望の触媒構造体を得る。
【0025】
かかる湿式抄紙法において混合される気孔調整剤は、投入する量を調整すれば抄造される多孔質構造の空隙率を調整することができるものであり、例えば珪藻土、活性炭、炭素繊維、黒鉛の少なくとも一種類を含むものである。これにより、触媒活性を制御できるとともに反応生成物の選択の幅を広げることができる。また、空隙率を適用される触媒に応じたものとすることができ、常に高い触媒反応を行わせることができる。
【0026】
このように、積層されたシート状多孔質構造で触媒構造体を構成することにより、ハニカム形状作成のための折り曲げ加工等が不要とされ、構造を簡素化することができるとともに製造コストを削減でき、更には、保持し得る触媒の量を増大させて高い反応効率を得ることができる。また、シート状に成形された耐熱性繊維を所望形状に裁断(打ち抜き加工等による)し、所望枚数で積層すれば、触媒構造体全体の形状を所望のものとすることができるので、触媒構造体の成形性を向上させることができる。
【0027】
また、図2に示すように、触媒構造体が、所定の金属触媒(例えば上記実施形態の如き銅金属)を保持したシート状の多孔質構造1’aと、それとは異なる触媒特性を有する金属触媒(銅金属とは異なるもの)を保持したシート状の多孔質構造1’bとが積層して成るものとしてもよく、この場合、通過する原料ガス(メタノール水蒸気)に対して複数の触媒反応を及ぼすことができ、一つの触媒構造体で複数の機能を併せ持たせて多機能化を図ることができる。
【0028】
上記構成の例として、多孔質構造1’aを銅金属が保持されたものとし、多孔質構造1’bを白金/アルミナ系触媒によるものとすることができ、これにより、水素存在下でのCO(一酸化炭素)の選択酸化反応を行うことができる。即ち、発生させる水素量は維持しつつ、COのみをCO(二酸化炭素)に酸化させて、CO濃度を低下(例えば、濃度50ppm以下)させることができるのである。
【0029】
、シート状の多孔質構造を得ることができれば、湿式抄紙法に限らず、他の種々の方法にて製造してもよい。
【0030】
次に、本発明の更に具体的な実施例について説明する。勿論、本発明はこれら実施例に限定されず、任意に変更、追加等を施すことができる。
(実施例)
銅酸化亜鉛触媒20g(Cu/ZnO 50:50 共沈法にて作製 炭酸水素ナトリウム(和光純薬社製 特級)水溶液に、硝酸銅3水和物(和光純薬社製 特級)及び硝酸亜鉛6水和物(和光純薬社製 特級)の混合溶液を滴下し、生じた沈殿物を濾過して乾燥した後、焼成して触媒としたもの)と、セラミックス繊維75g(新日鐵化学社製 エスファイバーSC1260)と、コロイダルシリカ5g(日産化学社製 スノーテックス20)とを投入し、10Lの水中で均一なスラリーとした後、そのスラリー中に高分子凝集剤を添加してフロックを生成させた。
【0031】
そして、当該フロックを抄造、乾燥した後、焼成して触媒構造体とし、これを実施例とした。かかる実施例を微視的に観察した模式図を図3に示しており、同図中符号aはセラミックス繊維、bは無機バインダ、cは金属酸化物粒子、及びdは銅金属粒子を示している。
【0032】
(比較例1)
上記実施例の触媒と同一重量の触媒を不活性シリカで希釈しつつ、体積を当該実施例の触媒構造体と同等として、これを比較例1とした。
【0033】
(比較例2)
銅酸化亜鉛触媒20g(Cu/ZnO 50:50 共沈法にて作製 炭酸水素ナトリウム(和光純薬社製 特級)水溶液に、硝酸銅3水和物(和光純薬社製 特級)及び硝酸亜鉛6水和物(和光純薬社製 特級)の混合溶液を滴下し、生じた沈殿物を濾過して乾燥した後、焼成して触媒としたもの)と、セラミックス繊維80g(新日鐵化学社製 エスファイバーSC1260)とを投入し、10Lの水中で均一なスラリーとした後、そのスラリー中に高分子凝集剤を添加してフロックを生成させた。そして、当該フロックを抄造、乾燥した後、焼成して触媒構造体とし、これを比較例2とした。
【0034】
上記実施例と比較例1とにおける比較実験、及び実施例と比較例2とにおける比較実験をそれぞれ行った。まず、実施例と比較例1とにおける比較実験(メタノール転化率及び水素生成速度の比較)について説明する。
【0035】
メタノール水蒸気改質反応を250℃、300℃、350℃の各温度について、図4で示したような反応部と生成物検出部とを有した固定床流通反応装置で行わせ、メタノール転化率及び触媒重量あたりの水素生成速度について評価した。尚、反応条件として、触媒反応槽に一定体積の試料(各触媒構造体)を充填し、S/C=1.5、LHSV=6h−1とし、その生成ガスをGC(ガスクロマトグラフィー)で分析して定量し、水素生成速度を評価する一方、メタノール転化率の評価においては、反応後の液体成分をトラップし、その溶液中のメタノール量をGCで定量し計算することとした。以下、メタノール転化率についての評価結果を表1、水素生成速度についての評価結果を表2にそれぞれ示す。
【0036】
【表1】
Figure 0004014842
【0037】
【表2】
Figure 0004014842
【0038】
上記2つの表から明らかなように、反応活性のパラメータといえるメタノール転化率及び触媒重量あたりの水素生成速度のいずれも、実施例1の方が優れている結果となった。次に、実施例と比較例2とにおける比較実験(振とうテスト及び窒素吸着によるBET表面積の比較)について説明する。
【0039】
試料(各触媒構造体)を5分間振るい、減少した重量から固形分減少量を計算して比較することにより、無機バインダの触媒粒子の固定効果について評価した。以下に示す表3に結果を示してあるが、この表から、無機バインダを使用していない触媒構造体(比較例2)における触媒粒子のほとんどが脱落しているのが分かる。従って、無機バインダは触媒構造体中に触媒を保持するのに不可欠であるのが明らかである。
【0040】
【表3】
Figure 0004014842
【0041】
また、窒素吸着によるBET表面積の比較結果について、以下の表4に示す。この結果、実施例においては、シリカを混入することにより表面積が増大し、反応活性によい影響を与えることが明らかである。
【0042】
【表4】
Figure 0004014842
【0043】
また、実施例の試料に対しハサミによる切断を施したところ、良好な切断が得られ、打ち抜き加工等によって任意の形状に加工することが容易であることが分かった。即ち、実施例のものは、任意形状に打ち抜き加工し積層すれば、全体として所望形状の触媒構造体を得ることができ、成形性に優れている。
【0044】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、耐熱性繊維が多孔質構造とされ、その空孔内に触媒が無機バインダにて保持されているので、ハニカム構造のものに比べ、成形性を向上することができるとともに、保持し得る触媒の量を増大させて高い反応効率を得ることができる。
【0045】
更に、請求項1の発明によれば、触媒構造体がシート状の多孔質構造を所望枚数積層して成るので、触媒反応を十分に確保しつつ成形性を更に向上させることができる。また更に、請求項1の発明によれば、電子状態がメタノール水蒸気改質触媒反応に高い活性を有する銅金属を金属触媒として用いるので、メタノール水蒸気改質触媒として好適であり、且つ、当該触媒担体からの剥離を回避することができる。
【0046】
請求項の発明によれば、互いに異なる触媒特性を有する金属触媒を保持したシート状の多孔質構造を積層して触媒構造体を得ているので、成形性の向上及び十分な触媒反応の確保に加え、多機能化を図ることができる。
【0048】
請求項の発明によれば、湿造の際に耐熱性繊維とともに気孔調整剤を混入して多孔質構造の空隙率を任意に調整しているので、触媒活性を制御できるとともに反応生成物の選択の幅を広げることができる。更に、空隙率を適用される触媒に応じたものとすることができ、常に高い触媒反応を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る触媒構造体を示す模式図
【図2】本発明の他の実施形態に係る触媒構造体を示す模式図
【図3】本発明に係る実施例を微視的に観察した拡大模式図
【図4】本発明に係る実施例と比較例1とを比較評価するための固定床流通反応装置を示す模式図
【符号の説明】
1、1’…触媒構造体
1a…表面
1b…裏面

Claims (3)

  1. 金属触媒が無機バインダで耐熱性繊維に保持された触媒構造体において、
    前記耐熱性繊維が空隙率10〜90%の多孔質構造に成形され、当該多孔質構造の空孔内に前記金属触媒が無機バインダで保持されるとともに、当該多孔質構造は、シート状のものを所望枚数積層して成り、且つ、前記積層したシート状の多孔質構造の最上層の表面に対し直交する方向から原料ガスを導入するものであり、前記金属触媒が銅金属から成り、メタノール水蒸気改質触媒反応に用いられることを特徴とする触媒構造体。
  2. 前記耐熱性繊維から成る多孔質構造は、所定の金属触媒を保持したシート状のものと、それとは異なる触媒特性を有する金属触媒を保持したシート状のものとが積層して成ることを特徴とする請求項1記載の触媒構造体。
  3. 前記多孔質構造は、湿式抄紙法により成形されるとともに、抄造の際に前記耐熱性繊維とともに気孔調整剤を混入することにより、その空隙率が任意に調整されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の触媒構造体。
JP2001326758A 2001-10-24 2001-10-24 触媒構造体 Expired - Fee Related JP4014842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001326758A JP4014842B2 (ja) 2001-10-24 2001-10-24 触媒構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001326758A JP4014842B2 (ja) 2001-10-24 2001-10-24 触媒構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003126705A JP2003126705A (ja) 2003-05-07
JP4014842B2 true JP4014842B2 (ja) 2007-11-28

Family

ID=19143090

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001326758A Expired - Fee Related JP4014842B2 (ja) 2001-10-24 2001-10-24 触媒構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4014842B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5554537B2 (ja) * 2009-10-28 2014-07-23 株式会社エフ・シー・シー ペーパー触媒及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003126705A (ja) 2003-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5103386B2 (ja) 白金、銅および鉄を含有する改善された高選択酸化触媒
CN1211162C (zh) 催化剂及其制备方法和利用该催化剂的反应
US20020141938A1 (en) Enhanced stability water-gas shift reaction catalysts
JP5531615B2 (ja) 炭化水素を分解する触媒
KR20130014364A (ko) 금속 구조체 촉매 및 이의 제조방법
JP4296908B2 (ja) 触媒体およびその製造方法
JPH0418896B2 (ja)
JP4195786B2 (ja) 改質油ガスから一酸化炭素を除去するための触媒およびプロセス
WO2015050106A1 (ja) ペーパー状触媒構造体及びその製造方法
JP2009520599A (ja) 酸化/還元反応用白金系触媒及びその用途
JP4014842B2 (ja) 触媒構造体
JP2008189540A (ja) 酸素透過膜及び水素発生装置
JP2016104719A (ja) 脂肪族アルコールの製造方法
Koga et al. On-paper synthesis of Au nanocatalysts from Au (III) complex ions for low-temperature CO oxidation
WO2014182020A1 (ko) 이산화탄소 개질반응용 모노리스 촉매, 이의 제조방법 및 이를 이용한 합성가스의 제조방법
JP4296430B2 (ja) 水性ガスシフト反応用の触媒及びその製造方法
JP2004122037A (ja) 触媒構造体及びその製造方法
JP4715999B2 (ja) 水性ガスシフト反応用の触媒及びその製造方法
JP6493669B2 (ja) 水素製造用ペーパー状触媒構造体の製造方法
JP6828877B2 (ja) ペーパー状触媒およびその製造方法、ペーパー状触媒配列体並びに炭化水素の改質方法
JP6807447B2 (ja) 排ガス浄化触媒用担体及び排ガス浄化触媒
JP6521235B2 (ja) 水素製造用ペーパー状触媒前駆体及びその製造方法、水素製造用ペーパー状触媒構造体の製造方法、並びに水素の製造方法
US20180078924A1 (en) Catalyst treatment device and method for manufacturing same
JP4120862B2 (ja) Coシフト反応用触媒
JP2007054685A (ja) 水性ガスシフト反応用の触媒

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040729

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070912

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees