JP4014783B2 - 締着ボルトの弛緩時脱落防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば原子力発電所の使用済燃料ピット等の上に設置される機材のように、その締着ボルトを脱落させてしまうことが許されないような場合にあって、当該締着ボルトを弛緩させた際、これが落下してしまうことを防止するのに用いられることとなる締着ボルトの弛緩時脱落防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで用いられている締着ボルトの弛緩時脱落防止装置としては、図2に開示の如く基体1と、これに取着される取付け体2と、ボルト3とにより構成されており、基体1の一面1aには基体雌螺子穴1bが開口され、取付け体2には、一面1aに当接される取付け面2aに開口の座繰り穴2bよりも小径にて、同軸に連設された取付け体雌螺子孔2cが貫設されている。ボルト3は、頭部3aと、取付け体雌螺子孔2cに螺回されることで座繰り穴2bに抜出され、さらに基体1における基体雌螺子穴1bに螺進されることとなる。したがってボルト3は、基体1の一面1aに取付け体2を締着自在としたボルト雄螺子部3bと、このボルト雄螺子部3bと前記頭部3aとを連設した首下細成杆部3cとにより構成されている。
【0003】
従来の締着ボルトの弛緩時脱落防止装置を使用するときは、基体1に取付け体2を載置し、ボルト3を螺回してボルト雄螺子部3bを取付け体雌螺子孔2cに螺回して行き、さらに座繰り穴2bに遊挿されたボルト雄螺子部3bを基体雌螺子穴1bに螺進することで基体1に取付け体2を締着する。次にボルト3を逆螺回して弛緩させれば、ボルト3のボルト雄螺子部3bは基体雌螺子穴1bから離脱して図2に開示の如く座繰り穴2bに収納状態となる。
【0004】
上記の状態では、ボルト雄螺子部3bの深長Lよりも、座繰り穴2bの深長L1の方が大となるように設定されているから、ボルト雄螺子部3bは基体雌螺子穴1bから完全に抜け出すことになるが、ボルト3はその基体雌螺子部3bが、取付け体雌螺子孔2cに押当することで、不本意な離脱が阻止されることになる。しかしこの際は、ボルト弛緩操作をしていてボルト3が基体雌螺子穴1bから抜出たかどうかを確認するのが可成り困難なため、完全な抜出がなされないまま逆螺回操作を終えてしまうことがある。ボルト雄螺子部3bが僅かではあるが、基体雌螺子穴1bに係装されていたりする場合、また、抜出が完全になされていてもボルト3の重量が基体雌螺子穴1bに印加されていたりする場合には、ボルト3の自重と外的振動などの影響により、基体雌螺子穴1bに対してボルト雄螺子部3bが噛合されることがある。この結果、取付け体2を取り除く際に、基体1やボルト雄螺子部3bを傷つけてしまうことがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の弛緩時脱落防止装置の課題に鑑みなされたものであり、それはつぎのようなことを目的とするものである。一つは、逆螺回によるボルト弛緩時、外力振動等を受けても再度雌螺子穴とボルト雄螺子部とが不本意に噛合することがなく、取付け体の取り外しに際し当該噛合に起因した部材の破損や事故の発生を防止することである。他の一つは、復元力を利用するための内装復元体について、その配設位置が外部に露呈しないように、基体に形成した空所にあって内装復元体を閉装してしまうと共に、当該内装復元体の復元力によって、基体雌螺子穴からプッシャーを押出自在となし、かくしてボルト弛緩時、基体雌螺子穴から離脱したボルト雄螺子部を上部のプッシャーによって座繰り穴に収容自在とし、このようにして全く邪魔にならない内装復元体の採択により、ボルトの螺回操作性を良好にすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る締着ボルトの弛緩時脱落防止装置は上記の目的を達成するためにつぎの課題解決手段を特徴とする。
すなわち本発明のものは、
基体雌螺子穴が開口されている基体、
および、
上記基体の一面に当接される取付け面に座繰り穴が開口されていて、その座繰り穴と同軸状に連続する取付け体雌螺子孔が貫設されている取付け体、
および、
首下細成杆部と、首下細成杆部の一端に連設された頭部と、上記取付け体を上記基体に締着するため首下細成杆部の他端に連設されたものであって、上記取付け体雌螺子孔に螺回することで上記基体の座繰り穴より上記基体雌螺子穴に螺進されるボルト雄螺子部とからなるボルト、
を具備してなる締着ボルト弛緩時脱落防止装置において、
上記基体の基体雌螺子穴にプッシャーが遊嵌されていること、
および、
上記基体の基体雌螺子穴に連通する空所がその基体に設けられていること、
および、
上記プッシャーを押出するための内装復元体が上記基体の空所に収納されていること、
および、
ボルト締着時において、上記内装復元体の復元力に抗して上記ボルト雄螺子部がプッシャーを押入することにより、上記取付け体が上記基体に取着されるものであること、
および、
ボルト弛緩時に上記基体雌螺子穴から離脱する上記ボルトについて、そのボルトのボルト雄螺子部が上記内装復元体の復元力で上記取付け体の座繰り穴に収納保持されるものであること、
を特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係る締着ボルトの弛緩時脱落防止装置について図示の実施形態を説明する。
【0008】
図1を参照するところの締着ボルトの弛緩時脱落防止装置は、以下の構成が前記従来例と実質的に同一であり、この図1の説明でも同一部材については前記と同一符号が用いられている。すなわち図1のものは、基体雌螺子穴1bを開口された「基体1」、および、この基体1の一面1aに当接される取付け面2aに開口の座繰り穴2bと、これに同軸にて連設の取付け体雌螺子孔2cとを設けてなる「取付け体2」、および、頭部3aと、取付け体雌螺子孔2cに螺回されることで座繰り穴2bを介して基体1の基体雌螺子穴1bに螺進され、これにより基体1に対して取付け体2を締着自在としたボルト雄螺子部3bと、このボルト雄螺子部3bと頭部3aとを連設した首下細成杆部3cとからなる「ボルト3」の三構成部材を具備している。ここで、もちろん必要に応じ頭部3aと取付け体2との間に、座金等の別部材が付加されることもある。
【0009】
図1の本発明装置についてこれが従来例と相違するところは下記の通りである。すなわち基体1には基体雌螺子穴1bに比して大寸法に形成された空所1cが連設されており、基体雌螺子穴1bにはプッシャー1dが遊嵌されると共に、空所1cにはプッシャー1dを押出するための内装復元体1eが収置されている。
【0010】
図1での内装復元体1eとしてはコイルスプリング等による発条体でも、ゴム等による弾性体等外力により変形した後、外力が消失することで復元するような部材を用いることができるが、図1ではコイルスプリングが採択されている。さらにプッシャー1dには、基体雌螺子穴1bからの抜け出しを阻止させるため大寸法に形成された抜け止め鍔1fが設けられており、その抜け止め鍔1fと空所1cの奥底部1gとの間に内装復元体1eが弾持されている。
【0011】
図1において、ボルト3を正螺回して基体1に取付け体2を取着するときは、ボルト3のボルト雄螺子部3bが取付け体雌螺子孔2cを螺進し、さらに座繰り穴2bを介してプッシャー1dを押圧して行くことで基体雌螺子穴1bに螺合することになり、ボルト3の頭部3aが取付け体2に直接または間接に押当されることで取付け体2の取着が終わる。この際、内装復元体1eには当然のことながら充分に圧縮されることで復元力が蓄勢されている。
【0012】
図1において、ボルト3を弛緩させて取付け体2を取り除くときは、ボルト3の逆螺回によってボルト雄螺子部3bが基体雌螺子穴1bから離脱し、ボルト3がコイルスプリング等による内装復元体1eの復元力に基づくプッシャー1dの押動によって押圧され、ボルト雄螺子部3bが座繰り穴2bに衝当した収納状態が保持されることになる。従って前記の通り、作業者はボルト3の引き抜き離脱状態を確認できて無用な螺回の続行を行わずにすみ、その後、外力である振動等に起因した再螺合に基づく当該部材の損傷問題も解消される。また、内装復元体1eが露呈されていないのでボルトの螺回操作も行い易い。
【0013】
【発明の効果】
本発明に係る締着ボルトの弛緩時脱落防止装置は下記 (1)(2) のような効果を有する。
(1) 逆螺回によるボルト弛緩時、外力振動等を受けても再度雌螺子穴とボルト雄螺子部とが不本意に噛合することがないから、取付け体の取り外しに際し当該噛合に起因した部材の破損や事故の発生を防止することができる。
(2) 内装復元体を基体の空所に収納してこれを外部に露呈させないようにしたので、ボルトの締着と弛緩に際しての操作が行い易い。また、この内装復元体と共動するプッシャーによってボルトを押動自在としたことから、ボルトを基体雌螺子穴から離脱させる作動についてもその信頼性を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る締着ボルトの弛緩時脱落防止装置を示した要部縦断正面図
【図2】従来の締着ボルトの弛緩時脱落防止装置を示した要部縦断正面図
【符号の説明】
1 基体
1a 一面
1b 基体雌螺子穴
1c 空所
1d プッシャー
1e 内装復元体
2 取付け体
2a 取付け面
2b 座繰り穴
2c 取付け体雌螺子孔
2d 復元体用座繰り穴
3 ボルト
3a 頭部
3b ボルト雄螺子部
3c 首下細成杆部
Claims (1)
- 基体雌螺子穴が開口されている基体、
および、
上記基体の一面に当接される取付け面に座繰り穴が開口されていて、その座繰り穴と同軸状に連続する取付け体雌螺子孔が貫設されている取付け体、
および、
首下細成杆部と、首下細成杆部の一端に連設された頭部と、上記取付け体を上記基体に締着するため首下細成杆部の他端に連設されたものであって、上記取付け体雌螺子孔に螺回することで上記基体の座繰り穴より上記基体雌螺子穴に螺進されるボルト雄螺子部とからなるボルト、
を具備してなる締着ボルト弛緩時脱落防止装置において、
上記基体の基体雌螺子穴にプッシャーが遊嵌されていること、
および、
上記基体の基体雌螺子穴に連通する空所がその基体に設けられていること、
および、
上記プッシャーを押出するための内装復元体が上記基体の空所に収納されていること、 および、
ボルト締着時において、上記内装復元体の復元力に抗して上記ボルト雄螺子部がプッシャーを押入することにより、上記取付け体が上記基体に取着されるものであること、
および、
ボルト弛緩時に上記基体雌螺子穴から離脱する上記ボルトについて、そのボルトのボルト雄螺子部が上記内装復元体の復元力で上記取付け体の座繰り穴に収納保持されるものであること、
を特徴とする締着ボルトの弛緩時脱落防止装置。
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