JP4013968B2 - 音源制御装置及びそのプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、このような背景の下に案出されたものであり、MIDI音源などの一般的な音源デバイスを制御することによって、管楽器の共振モード変更時の吹奏音をリアルに再現できるような仕組みを提供することを目的とする。
また、前記遷移状態解析手段は、前記呼気操作子と吹奏者の口との距離を検出し、検出した距離を基に遷移状態情報を生成してもよい。
本願発明の実施形態について説明する。
本実施形態にかかる電子管楽器は、以下の2つの特徴を有する。1つ目の特徴は、吹奏者の呼気の呼気圧とその運指の状態に応じ、楽音の発音を指示するノートオンメッセージ及びその消音を指示するノートオフメッセージをMIDI音源へ供給するようにした点である。2つ目の特徴は、呼気吹入口と吹奏者の口との間の距離から共振モードの状態をも特定し、共振モードがある状態から別の状態に遷移する際はその遷移前後の両楽音のクロスフェード出力を指示するコントロールチェンジメッセージをMIDI音源へ供給するようにした点である。
図2は、運指テーブル18aのデータ構造図である。このテーブルは、「運指」と「ノート」の2つのフィールドを有しており、更に、「ノート」のフィールドは「第1共振モード」と「第2共振モード」とに分かれている。「運指」のフィールドには、各演奏用キー10の押下の組合せである運指を示す運指データが記憶される。「第1共振モード」及び「第2共振モード」の両フィールドには、第1及び第2の共振モードの各々において音源2を介して出力させる楽音のノートナンバが記憶される。例えば、図に示す最上段のレコードを参照すると、このレコードの「運指」のフィールドには「運指A」と、「第1共振モード」のフィールドには「60」と、「第2共振モード」のフィールドには「72」と夫々記憶されていることが分かる。これは、演奏用キー10の一部又は全部が押下されることによって運指Aが指定された場合、第1共振モードあればノートナンバ「60」の楽音が、第2共振モードであればそれよりも1オクターブ高いノートナンバ「72」の楽音が音源2から出力されることを意味する。なお、後述するように、第1及び第2の共振モードの間の遷移過程においては、これらの両ノートナンバの楽音が所定の音量比率で音源2から同時に出力される。
以降の説明では、「第1共振モード」のフィールドに記憶されたノートナンバの楽音を「第1共振モード楽音」と呼び、「第2共振モード」のフィールドに記憶されたノートナンバの楽音を「第2共振モード楽音」と呼ぶ。
以降の説明では、比率テーブル18bにおいて、距離がd1よりも小さい領域を「第1共振モード安定領域」と呼び、d1とd2の間の領域を「モード遷移領域」と呼び、d2よりも大きい領域を「第2共振モード安定領域」と呼ぶ。
そして、これら両レコードの記憶内容は、押下キーデータが示す運指状態が切り替わるたびに更新される。即ち、CPU16は、運指が切り替わると、その切り替え後の運指と対応するレコードを運指テーブル18aから特定し、そのレコードの「第1共振モード」と「第2共振モード」の両フィールドに記憶されているノートナンバをノート状態管理テーブルの各レコードの「ノート」のフィールドに夫々記憶させ、デフォルトとなるエクスプレッション値「100」をそれら両レコードの「エクスプレッション」のフィールドに記憶させる。
図5のステップSa1において、CPU16は、ノート状態管理テーブルの両レコードの「エクスプレッション」のフィールドの記憶内容を呼気圧データから得た新たなエクスプレッション値に書き換えた後、書き換え後のエクスプレッション値が0よりも大きいか否か判断する。マウスピース11の呼気吹入口から呼気が吹き入れられてきていればこのステップの判断結果は「Yes」となってステップSa2へ進み、呼気が吹き入れられてきていなければこのステップの判断結果は「No」となってステップSa17へ進む。
このステップSa2にて音源2へ供給されるコントロールチェンジメッセージの指示内容は、距離データが示す距離が、第1共振モード安定領域、第2共振モード安定領域、及びモード遷移領域の何れに該当するかによって異なる。
ステップSa4において、CPU16は、ノートナンバ「60」の楽音が発音されているか否かを判断する。このステップSa4における判断は、ノート状態管理テーブルのノートナンバ「60」と対応するレコードの「状態」のフィールドを参照することによって行われる。そして、ノートナンバ「60」の楽音が発音されていないときは、そのノートナンバの楽音のノートオンメッセージを音源2へ供給した後、ノート状態管理テーブルのノートナンバ「60」と対応するレコードの「状態」のフィールドの記憶内容を「ノートオン」へと変更する(Sa5)。ノートナンバ「60」の楽音が発音されているときは、ステップSa5を実行することなくステップSa6へ進む。
ステップSa9において、CPU16は、ノートナンバ「60」の楽音が発音されているか否かを判断する。そして、ノートナンバ「60」の楽音が発音されていないときは、そのノートナンバの楽音のノートオンメッセージを音源2へ供給した後、ノート状態管理テーブルのノートナンバ「60」と対応するレコードの「状態」のフィールドの記憶内容を「ノートオン」へと変更する(Sa10)。ノートナンバ「60」の楽音が発音されているときは、ステップSa10を実行することなくステップSa11へ進む。
ステップSa11において、CPU16は、ノートナンバ「72」の楽音が発音されているか否かを判断する。そして、ノートナンバ「72」の楽音が発音されていないときは、そのノートナンバの楽音のノートオンメッセージを音源2へ供給した後、ノート状態管理テーブルのノートナンバ「72」と対応するレコードの「状態」のフィールドの記憶内容を「ノートオン」へと変更する(Sa12)。ノートナンバ「72」の楽音が発音されているときは、ステップSa12を実行することなく、ステップSa1へ戻って以降の処理を繰返す。
ステップSa15において、CPU16は、ノートナンバ「72」の楽音が発音されているか否かを判断する。そして、ノートナンバ「72」の楽音が発音されていないときは、そのノートナンバの楽音のノートオンメッセージを音源2へ供給した後、ノート状態管理テーブルのノートナンバ「72」と対応するレコードの「状態」のフィールドの記憶内容を「ノートオン」へと変更する(Sa16)。ノートナンバ「72」の楽音が発音されているときは、ステップSa16を実行することなく、ステップSa1へ戻って以降の処理を繰返す。
ステップSa19において、CPU16は、ノートナンバ「72」の楽音が発音されているか否かを判断する。そして、ノートナンバ「72」の楽音が発音されているときは、そのノートナンバの楽音のノートオフメッセージを音源2へ供給した後、ノート状態管理テーブルのノートナンバ「72」と対応するレコードの「状態」のフィールドの記憶内容を「ノートオフ」へと変更する(Sa20)。ノートナンバ「72」の楽音が発音されていないときは、ステップSa20を実行することなく、ステップSa1へ戻って以降の処理を繰返す。
そして、音源2が、電子管楽器1から順次供給されてくるコントロールメッセージに従って第1及び第2の共振モードの楽音信号の音量レベルを連続的に切り替えて行くことにより、遷移前の共振モードの楽音と遷移後の共振モードの楽音の音量比率が緩やかに逆転し、自然管楽器の共振モード遷移時に極めて近い吹奏音が再現される。
本実施形態は、種々の変形実施が可能である。
上記実施形態にかかる電子管楽器1は、MIDIインターフェース19を備え、外部の音源2を制御するためのメッセージをそのインターフェース19を介して供給するようになっていた。これに対し、電子管楽器1が音源2を内蔵し、その内蔵の音源2から外部のスピーカ3へ楽音信号を出力させるようにしてもよい。
また、第1及び第2共振モードの楽音の音量レベルの比率に加えて、ピッチベンドやフィルタの周波数パラメータといったような他の属性を吹奏者の口と呼気吹入口の間の距離に応じて切り替えるようにしてもよい。
Claims (8)
- 管楽器の各共振モード間における遷移状態を連続的に示す各遷移状態情報と、それらの遷移状態情報が示す遷移状態のときに外部の又は自身の内蔵する音源から同時に出力させる複数の楽音の音量比率を示す比率情報とを各々対応付けて記憶した比率記憶手段と、
呼気を吹入する呼気操作子と、
前記呼気操作子への呼気の吹入の態様から遷移状態情報を生成する遷移状態解析手段と、
前記生成された遷移状態情報と対応付けて前記比率記憶手段に記憶された比率情報を基に前記同時に出力させる複数の楽音の音量を夫々特定し、特定した各々の音量でそれらの各楽音を出力させるためのメッセージを前記音源へ供給する音源制御手段と
を備えた音源制御装置。 - 請求項1に記載の音源制御装置において、
前記比率記憶手段は、
第1の共振モードと第2の共振モードとの間における遷移状態を連続的に示す各遷移状態情報と、それら各遷移状態情報が示す遷移状態のときに前記音源から同時に出力させることになっている第1の共振モードの楽音及び第2の共振モードの楽音の音量比率を示す比率情報とを各々対応付けて記憶し、
更に、
当該比率記憶手段に記憶された各比率情報は、第1の共振モードに近い遷移状態の遷移状態情報と対応付けられたものであるほど第1の共振モードの楽音の音量比率が高く、第2の共振モードに近い遷移状態の遷移状態情報と対応付けられたものであるほど第2の共振モードの楽音の音量比率が高くなっている
ことを特徴とする音源制御装置。 - 請求項1又は2に記載の音源制御装置において、
前記呼気操作子から吹入される呼気の呼気圧を検出する呼気圧検出手段
を更に備え、
前記音源制御手段は、
前記生成された遷移状態情報と対応付けて前記比率記憶手段に記憶された比率情報を前記検出された呼気圧に作用させることにより、前記同時に出力させる複数の楽音の音量を夫々特定する
ことを特徴とする音源制御装置。 - 請求項3に記載の音源制御装置において、
前記音源制御手段は、
同時に出力させる複数の楽音の音量を夫々特定した後、それらの複数の楽音の各々が前記音源から出力されているか否かを判断する手段と、
前記音量を特定した複数の楽音のうち前記音源から出力されていないと判断された楽音の出力の開始を指示するノートオンメッセージを前記音源に供給する手段と、
前記音量を特定した複数の楽音のうち前記音源から出力されていると判断された楽音の音量変更を指示するコントロールチェンジメッセージを前記音源に供給する手段と
を有する音源制御装置。 - 請求項3に記載の音源制御装置において、
前記音源制御手段は、
前記検出された呼気圧から呼気の吹入の有無を判断する手段と、
呼気が吹入されていないと判断されたとき、前記音源から出力されている楽音の発音の終了を指示するノートオフメッセージを前記音源へ供給する手段と
を有する音源制御装置。 - 請求項1乃至5に記載の音源制御装置において、
前記遷移状態解析手段は、
前記呼気操作子と吹奏者の口との距離を検出し、検出した距離を基に遷移状態情報を生成する
ことを特徴とする音源制御装置。 - 請求項1乃至6に記載の音源制御装置において、
吹奏音の運指を指示する運指操作子と、
運指の各種別と、それら各運指が指示されたときに出力する各共振モード別の楽音のピッチを夫々示すピッチ情報群とを各々対応付けて記憶した運指記憶手段と
を更に備え、
前記音源制御手段は、
前記呼気操作子から呼気が吹入されると、前記運指操作子によって指示されている運指の種別と対応付けて前記運指記憶手段に記憶されたピッチ情報群の内容を基に、同時に出力すべき複数の楽音のピッチを夫々特定する
ことを特徴とする音源制御装置。 - 管楽器の各共振モード間における遷移状態を連続的に示す各遷移状態情報と、それらの遷移状態情報が示す遷移状態のときに外部の又は自身の内蔵する音源から同時に出力させる複数の楽音の音量比率を示す比率情報とを各々対応付けて記憶した比率記憶手段と、呼気を吹入する呼気操作子とを備えたコンピュータ装置に、
前記呼気操作子への呼気の吹入の態様から遷移状態情報を生成する遷移状態解析機能と、
前記生成された遷移状態情報と対応付けて前記比率記憶手段に記憶された比率情報を基に前記同時に出力させる複数の楽音の音量を夫々特定し、特定した各々の音量でそれらの各楽音を出力させるためのメッセージを前記音源へ供給する音源制御機能と
を実現させるプログラム。
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JP2005188561A JP4013968B2 (ja) | 2005-06-28 | 2005-06-28 | 音源制御装置及びそのプログラム |
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