JP2010066640A - 楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘッドホンを使用しなくても、外部の音に打ち消されることなく、必要な音を演奏者が聴くことができるようにする。
【解決手段】 演奏操作部(演奏操作スイッチ12)の演奏操作に応じた楽音を発音する楽器において、演奏者が演奏操作する際に身体の一部が接触し又は身体の一部を接触させ得る位置に骨伝導スピーカ27を設ける。骨伝導スピーカ27には、マイクロフォン14及びピックアップ装置15によってピックアップされた演奏音信号、音源回路13などによって生成された他のパートの演奏音信号、伴奏音信号、リズム音信号、テンポを表すメトロノーム音信号などが導かれる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、演奏操作部の演奏操作に応じて、機械的又は電気的に生成した楽音を発音する楽器に関する。
従来から、振動体の機械的な振動により空気を直接振動させて楽音を発音する自然楽器はよく知られている。具体的には、弦、響板などの振動体の機械的な振動により空気を直接振動させて楽音を発音するバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスなどの弦楽器、及びリード、マウスピース、唇などの振動体の機械的な振動により空気を直接振動させて楽音を発音するトランペット、サクソフォン、クラリネット、フルート、リコーダなどの管楽器はよく知られている。
一方、近年、例えば、下記特許文献1,2に示されているように、前記自然楽器である弦楽器及び管楽器による大きな音量の楽音を外部に発音させないこと(すなわち楽器から発音される楽音を消音すること)、発音される楽音に種々の変化を与えることなどを目的として、電気的に楽音信号を生成してスピーカ、ヘッドホンなどの電気音響変換器を介して楽音を発音させる電気弦楽器、電気管楽器なども発達してきている。
特開2008−8924号公報 特開2007−171477号公報
上記のような従来の自然楽器又は電気楽器を用いて合奏をする場合、他人が演奏する楽器から発音される楽音により、自分が演奏する楽器の楽音が打ち消されてしまい、自分が演奏する楽器の楽音を把握し難いことがある。また、初心者にとっては、多くの楽器音のために、リズムを把握し難くいこともある。また、前記大きな音量の楽音を外部に発音させないことを目的すなわち消音を目的とした電気楽器においては、自分の演奏による楽音を聴くためにヘッドホンを使用しなければならないという問題もある。また、この消音を目的とした電気楽器を、他の伴奏音及びリズム音を聴きながら演奏したい場合も、伴奏音及びリズム音をヘッドホンを介して聴く必要がある。さらに、演奏者が難聴者である場合には、自分及び他人の演奏音を聴き取り難く、良好な演奏を行えないという問題もある。
本発明は前記問題に対処するためになされたもので、その目的は、種々の環境下で、聴取したい音を簡単に聴くことができる楽器を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の特徴は、演奏操作部の演奏操作に応じた楽音を発音する楽器において、演奏者が演奏操作部を演奏操作する際に身体の一部が接触し又は身体の一部を接触させ得る位置に骨伝導スピーカを設け、前記発音される楽音に対応した楽音信号を骨伝導スピーカに導くようにしたことにある。この場合、例えば、前記楽器は、演奏操作部の演奏操作に応じて電気的に楽音信号を生成する楽音信号生成手段を備え、前記生成された電気的な楽音信号を骨伝導スピーカに導くようにするとよい。また、前記楽器は、振動体の機械的な振動により空気を直接振動させて楽音を発音するものであり、前記機械的振動又は空気振動を電気信号に変換して骨伝導スピーカに導くようにしてもよい。
上記のように構成した本発明においては、演奏操作部の演奏操作に応じた楽音に対応した楽音信号が骨伝導スピーカに導かれて、前記楽音を、外耳及び中耳を介さず、内耳に直接到達させることができる。したがって、他人と合奏する場合、他人の演奏音によって自分の演奏音が打ち消されることなく、自分の演奏による楽音を確実に把握することができ、他人との合奏がし易くなる。また、消音を目的とした電気楽器においては、自分の演奏による楽音を聴くためにヘッドホンを使用しなくても、自分の演奏による楽音を簡単に聴くことができるようになる。さらには、難聴者であっても、自分の演奏音を確実に聴くことができ、良好な演奏を行えるようになる。
また、本発明の他の特徴は、演奏操作部の演奏操作に応じた楽音を発音する楽器において、演奏者が演奏操作部を演奏操作する際に身体の一部が接触し又は身体の一部を接触させ得る位置に骨伝導スピーカを設け、前記発音される楽音とは独立した音信号を骨伝導スピーカに導くようにしたことにある。この場合、骨伝導スピーカに導かれる音信号として、他のパートの演奏音信号、伴奏音信号、リズム音信号などの、他人の演奏による楽音信号又は自動的に生成される楽音信号などを採用できる。さらには、テンポを表すメトロノーム音などの演奏補助音に対応した音信号を採用することもできる。
この本発明の他の特徴においては、自分の演奏音とは独立した音信号が骨伝導スピーカに導かれて、前記楽音を、外耳及び中耳を介さず、内耳に直接到達させることができる。したがって、前記独立した音信号として、他のパートの演奏音信号、伴奏音信号、リズム音信号などの、他人の演奏による楽音信号又は自動的に生成される楽音信号などを採用すれば、他のパートとの合奏に合わせて自分の演奏を良好に行えるようになる。また、テンポを表すメトロノーム音などの演奏補助音に対応した音信号を採用すれば、曲のテンポに合わせて自分の演奏を良好に行えるようになる。これらの場合も、消音を目的とした電気楽器においては、ヘッドホンを使用しなくも自分の演奏音とは異なる音を簡単に聴くことができるようになるとともに、難聴者であっても自分の演奏音とは異なる音を簡単に聴くことができるようになり、良好な演奏を行えるようになる。
さらに、本発明の他の特徴は、演奏操作部の演奏操作に応じた楽音を発音する楽器において、演奏者が演奏操作部を演奏操作する際に身体の一部が接触し又は身体の一部を接触させ得る位置に配置した骨伝導スピーカと、前記発音される楽音に対応した楽音信号又は前記発音される楽音とは独立した音信号を骨伝導スピーカに選択的に導く選択手段とを設けたことにある。この場合も、前記のように、楽器から発音される楽音に対応した楽音信号として、演奏操作部の演奏操作に応じて楽音信号生成手段で電気的に生成した楽音信号を骨伝導スピーカに導くようにしてもよいし、発音される楽音に対応した振動体の機械的振動を電気信号に変換して骨伝導スピーカに導くようにしてもよい。また、楽器から発音される楽音とは独立した音信号としては、他のパートの演奏音信号、伴奏音信号、リズム音信号などの、他人の演奏による楽音信号又は自動的に生成される楽音信号などを採用できるとともに、テンポを表すメトロノーム音などの演奏補助音に対応した音信号も採用することができる。
この本発明の他の特徴においては、自分の演奏音に対応した楽音信号及び自分の演奏音とは独立した音信号が選択的に骨伝導スピーカに導かれて、前記選択された信号を、外耳及び中耳を介さず、内耳に直接到達させることができる。これにより、演奏者は、上述した自分の演奏音に対応した楽音信号を骨伝導スピーカに導く場合の効果と、自分の演奏音とは独立した音信号を骨伝導スピーカに導く場合の効果とを選択的に享受できるようになる。
a.基本構成
以下、本発明の種々の楽器(バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスなどの弦楽器、トランペット、サクソフォン、クラリネット、フルート、リコーダなどの管楽器、又はこれらの楽器の形態を有する電気楽器)に関する具体的実施形態について説明するが、その前に、各楽器に付随する基本構成について説明しておく。図1は、この基本構成に係る電気回路装置をブロック図により概略的に示している。この電気回路装置は、その全てが詳しくは後述する楽器本体に内蔵されていてもよいし、その一部が楽器本体に無線又は有線により接続されていてもよい。
電気回路装置は、パネルスイッチ11、演奏操作スイッチ12、音源回路13、マイクロフォン14、ピックアップ装置15及びコンピュータ部30を備えている。パネルスイッチ11は、演奏者により操作されて、楽器の作動モードを設定するためのスイッチである。パネルスイッチ11の操作を表す信号は、バス40を介してコンピュータ部30に供給される。演奏操作スイッチ12は、演奏者により楽器演奏のために操作されるスイッチである。演奏操作スイッチ12の操作を表す信号は、バス40を介してコンピュータ部30に供給される。音源回路13は、コンピュータ部30から楽音信号の発生を制御するための制御信号をバス40を介して入力し、前記制御信号に応じてディジタル楽音信号を生成して、ディジタル信号処理回路18に出力する。この音源回路13から出力されるディジタル楽音信号には、演奏者の演奏によるマニアル演奏音を表すディジタル楽音信号と、自動演奏音を表すディジタル楽音信号とが含まれている。
マイクロフォン14は、楽器本体から発生される空気振動による楽音を電気的なアナログ楽音信号に変換して、マイク信号処理回路16に出力する。マイク信号処理回路16は、少なくともアナログ・ディジタル変換器を備えていて、マイクロフォン14から供給されるアナログ楽音信号をディジタル楽音信号に変換して、ディジタル信号処理回路18に出力する。なお、マイク信号処理回路16にフィルタ回路を設けておき、マイクロフォン14からのアナログ楽音信号からノイズを除去するようにしてもよい。また、このマイク信号処理回路16には、コンピュータ部30から制御パラメータが供給されるようになっている。
ピックアップ装置15は、楽器本体のいずれかの箇所における機械的な振動を電気信号に変換して、ピックアップ信号処理回路17に出力する。ピックアップ信号処理回路17は、少なくともアナログ・ディジタル変換器を備えていて、ピックアップ装置15からの機械的な振動を表す電気信号をディジタル信号に変換して、バス40を介してコンピュータ部30に又はディジタル信号処理回路18に出力する。なお、ピックアップ信号処理回路17にフィルタ回路を設けておき、ピックアップ装置15からの電気信号からノイズを除去するようにしてもよい。また、このピックアップ信号処理回路17には、コンピュータ部30から制御パラメータが供給されるようになっている。
この場合、前記機械的な振動が、発生される楽音に対応した楽音信号を直接表している場合と、発生される楽音に対応した楽音信号を生成するための振動であって楽音信号を直接表していない場合とがある。前記機械的な振動が楽音信号を直接表している場合には、前述したマイクロフォン14の場合と同様に、ピックアップ信号処理回路17にて変換されたディジタル信号はディジタル楽音信号であるので、前記ディジタル信号はディジタル信号処理回路18に出力される。また、前記機械的な振動が楽音信号を生成するための振動である場合には、前記ディジタル信号はコンピュータ部30に供給される。この場合、コンピュータ部30が、演奏操作スイッチ12の演奏操作との関連で発生される楽音信号を決定し、決定した楽音信号を生成するための制御信号を音源回路13に供給して、音源回路13にてディジタル楽音信号が生成される。
前述した演奏操作スイッチ12、マイクロフォン14及びピックアップ装置15は、それらの全てが楽器本体に設けられていなくてもよく、演奏者の演奏による楽音信号の生成態様に応じてそれらの一部が楽器本体に設けられている。なお、詳しくは、本発明が適用される楽器ごとに説明する。
ディジタル信号処理回路18は、コンピュータ部30により制御されて、マイク信号処理回路16、ピックアップ信号処理回路17及び音源回路13から供給されるディジタル楽音信号に、残響効果、コーラス効果などの各種音響効果を付与して出力制御回路21に出力する。この場合、ディジタル信号処理回路18は、演奏者の演奏によるマニアル演奏音を表すディジタル楽音信号と、自動演奏音を表すディジタル楽音信号とを別々に出力制御回路21に供給する。出力制御回路21は、コンピュータ部30により制御されて、前記両ディジタル楽音信号をディジタル・アナログ変換器(以下、D/A変換器という)22,23に選択的に出力する。
D/A変換器22は、出力制御回路21からのディジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換して、変換したアナログ楽音信号を増幅器24を介してコーンスピーカ25に供給する。コーンスピーカ25は、電気信号を音響信号(空気振動)に変換して、変換した音響信号を空気中に放音するスピーカである。なお、この場合、コーンスピーカ25は電気信号を音響信号(空気振動)に変換して出力する機能を有するものであり、コーンスピーカ25に代えてホーンスピーカを用いてもよい。D/A変換器23は、出力制御回路21からのディジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換して、変換したアナログ楽音信号を増幅器26を介して骨伝導スピーカ27に供給する。骨伝導スピーカ27は、電気信号を機械的振動に変換して、変換された振動が人間の骨(顎骨、鎖骨、頬骨など)を通じて外耳及び中耳を介さず内耳に直接到達するようにしたスピーカである。したがって、この骨伝導スピーカ27は、演奏者が楽器を演奏する際に、演奏者の顎、頬、膝、歯などの体の一部に接触するように楽器本体に組み付けられる。
コンピュータ部30は、CPU31、タイマ32、ROM33及びRAM34を備えており、後述するプログラムの実行により、自動演奏音及び演奏者によるマニアル演奏音の発生を含む楽器の作動を制御する。また、電気回路装置は、バス40に接続された記憶装置51、表示器52及びインターフェース回路53を備えている。記憶装置51は、HDD、FDD、CD−ROM、MO、DVD、半導体メモリなどの大容量の記録媒体と、記録媒体に対するドライブユニットを含むものであり、後述するデータ及びプログラムの記憶及び読出しを可能にしている。これらのデータ及びプログラムは予め記憶装置51に記憶されていてもよいし、インターフェース回路53を介して外部から取り込んでもよい。表示器52は、楽器の作動モードを指定するために利用されるもので、コンピュータ部30により制御されて、文字、数字、図形等を表示する。インターフェース回路53は、他の電子音楽装置、パーソナルコンピュータなどの外部機器60に接続可能となっていて、この楽器が外部機器60と各種プログラム及びデータを交信可能としている。
ここで、記憶装置51に記憶されているプログラム及びデータについて説明しておく。記憶装置51には、図2に示すメインプログラム(図3の演奏処理ルーチンを含む)及び図4のカウント値更新プログラムを記憶しているとともに、複数の楽曲に関する曲データを記憶している。各曲データは、図5に示すように、曲名を表す曲名データ、テンポを表すテンポデータなどの曲情報と、楽音の発生を指示する演奏データとからなる。演奏データは、時間経過に従って配列されたタイミングデータ、演奏イベントデータ、エンドデータなどからなる。タイミングデータは、演奏イベントデータの発生タイミングを、曲の開始からの絶対時間又は前の演奏イベントデータからの相対時間により表している。演奏イベントデータは、キーオンイベントデータ(KON)、キーオフイベントデータ(KOF)などからなる。キーオンイベントデータは、楽音の発生開始を指示するもので、同指示を表わす指示情報及び楽音の音高を表わすノートコードからなる。キーオフイベントデータは、楽音の発生終了を指示するもので、同指示を表わす指示情報及び楽音の音高を表わすノートコードからなる。エンドデータは曲の終了を表すデータである。
この曲データは、全てのパートに関する演奏データであったり、一部のパートに関する演奏データであったりする。全てのパートに関する演奏データである場合には、後述する曲データの指定の際に、自動演奏されるパートを指定するようにするとよい。そして、演奏者は、自動演奏によるパートとは異なるパートを演奏して自動演奏と合奏したり、自動演奏されるパートと同じパートを演奏して演奏練習を行ったりするとよい。特に、自動演奏に関するパートが伴奏パートであれば、演奏者は伴奏パートを聴きながら、メロディパートを演奏することができる。さらに、この伴奏パートはリズムパートであってもよく、この場合には、ノートコードに代えて、リズム楽器名を表すデータが曲データとして記憶されており、リズムパートが自動演奏されるようにする。
次に、上記基本構成に係る電気回路装置の作動について説明する。図示しない電源スイッチの投入により、コンピュータ部30は、図2のメインプログラムの実行をステップS10にて開始し、ステップS11にて初期化処理を実行して、ステップS12,S13からなる循環処理を繰り返し実行し続ける。ステップS12においては、コンピュータ部30は、パネルスイッチ11の操作を表す信号をパネルスイッチ11から入力して、パネルスイッチ11の操作に応じて楽器の各種作動モードを設定する。この作動モードの設定においては、表示器52に作動モードの設定のための表示画面を表示する。
作動モードの設定としては、自動演奏の再生制御、自動演奏音及びマニアル演奏音の選択制御などがある。自動演奏の再生制御においては、複数の楽曲の中から再生される曲が選択されるとともに、選択された曲の再生の開始及び停止が制御される。再生される曲が選択された場合には、コンピュータ部30は、記憶装置51内に記憶されている複数の曲データのうちから選択された曲の曲データを読み出して、RAM34に一時的に記憶する。選択された曲の再生の開始が指示された場合、コンピュータ部30は、自動演奏フラグをオン状態に設定する。選択された曲の再生の停止が指示された場合、コンピュータ部30は、自動演奏フラグをオフ状態に設定する。また、前記曲データをRAM34に記憶した際には、まず、曲データを読み出すためのアドレスを指定する読出しポインタが、RAM34内の曲データの先頭アドレスに設定される。その後、読出しポインタを順次歩進させて、曲情報を読出して曲情報により自動演奏の再生を準備する。この準備の中には、後述する図4のカウント値更新プログラムの実行周期を曲情報中のテンポデータに応じた周期に設定することも含む。具体的には、テンポデータにより表された自動演奏のテンポが速くなるに従って、カウント値更新プログラムの実行周期は短くなる周期に設定される。そして、曲情報の読出し終了後、読出しポインタは曲データ中の先頭のタイミングデータの記憶アドレス値に設定される。また、選択された曲の再生の開始の指示には、曲の再生開始からの進行タイミングを表す曲進行カウント値が初期値「0」に設定される。
また、自動演奏音及びマニアル演奏音の選択制御においては、パネルスイッチ11の操作により、楽音発生モードMDが第1乃至第4モードMD1〜MD4のいずれかに設定される。第1モードMD1は、マニアル演奏音信号をコーンスピーカ25から出力し、かつ自動演奏信号を骨伝導スピーカ27から出力するモードである。第2モードMD2は、自動演奏信号をコーンスピーカ25から出力し、かつマニアル演奏音信号を骨伝導スピーカ27から出力するモードである。第3モードMD3は、マニアル演奏音信号及び自動演奏信号を共にコーンスピーカ25から出力するモードである。第4モードMD4は、マニアル演奏音信号及び自動演奏信号を共に骨伝導スピーカ27から出力するモードである。
ステップS13の演奏処理ルーチンは、図3に詳細に示されており、ステップS20にて、その実行が開始される。この演奏処理ルーチンの実行開始後、コンピュータ部30は、ステップS21にて自動演奏フラグがオン状態にあるか否かを判定する。前述のように、この自動演奏フラグは、図2のステップS12の処理によって設定されるもので、自動演奏フラグがオフ状態にあれば、コンピュータ部30は、ステップS21にて「No」と判定して、プログラムをステップS26以降に進める。一方、自動演奏フラグがオン状態にあれば、コンピュータ部30は、ステップS21にて「Yes」と判定して、ステップS22にて、読出しポインタが示す曲データのタイミングが曲進行カウント値と一致しているか否かを判定する。
この読出しポインタには、前述のように、自動演奏曲の選択時(図2のステップS12の処理時)には、曲データの最初のタイミングデータを記憶したアドレス値に設定されている。また、曲進行カウント値は、前述のように、自動演奏曲の再生の開始が指示されたときに、初期値「0」に設定されている。そして、この曲進行カウント値は、メインプログラムの実行開始と同時に、繰り返し実行される図4のカウント値更新プログラムの実行により順次歩進される。なお、このカウント値更新プログラムは、前述したように、自動演奏曲のテンポが速くなるに従って短い周期で実行される。カウント値更新プログラムの実行はステップS40にて開始され、コンピュータ部30は、ステップS41にて前記図3のステップS21の処理と同様に、自動演奏フラグがオン状態に設定されているか否かを判定する。そして、自動演奏フラグが未だオフ状態に設定されていれば、ステップS41にて「No」と判定して、ステップS44にてこのカウント値更新プログラムの実行を終了する。
一方、自動演奏フラグがオン状態に設定されていれば、コンピュータ部30は、ステップS41にて「Yes」と判定し、ステップS42にて読出しポインタによって指定される自動演奏データがエンドデータであるかを判定する。自動演奏データがエンドデータであれば、コンピュータ部30は、ステップS42にて「Yes」と判定して、ステップS44にてカウント値更新プログラムの実行を終了する。自動演奏データがエンドデータでなければ、コンピュータ部30は、ステップS42にて「No」と判定して、ステップS43にて曲進行カウント値を歩進させる。したがって、自動演奏中には、曲進行カウント値は、曲データ中のテンポデータにより表されたテンポに比例した速度で順次上昇する。
ふたたび、図3の演奏処理ルーチンの説明に戻る。読出しポインタにより示された曲データ中のタイミングデータが、前述のように曲データのテンポに比例して歩進する曲進行カウント値に一致していれば、コンピュータ部30は、ステップS22にて「Yes」と判定して、ステップS23〜S25からなる処理を実行する。ステップS23においては、コンピュータ部30は、読出しポインタを次に進める。そして、ステップS24にて、読出しポインタが示すデータは演奏イベントデータであるかを判定する。この場合、読出しポインタが示すデータが演奏イベントデータであれば、コンピュータ部30は、ステップS24にて「Yes」と判定し、ステップS25にて、読み出しポインタが示す演奏イベントデータをRAM34から読出し、読出した演奏イベントデータを音源回路13に出力して、自動演奏音信号の生成を制御する。このステップS25の処理後、コンピュータ部30は、ふたたびステップS23〜S25の処理を実行する。そして、読出しポインタを順次歩進させながら、読出しポインタが示すデータが演奏イベントデータでなくなるまで、すなわちタイミングデータになるまで、演奏イベントデータをRAM34から読出して音源回路13に出力する。読出しポインタが示すデータがタイミングデータになると、コンピュータ部30は、ステップS24にて「No」と判定してプログラムをステップS26以降に進める。したがって、自動演奏中には、曲進行カウント値と一致するタイミングデータに対応した全ての演奏イベントデータを音源回路13に出力し、その後に、読出しポインタは次のタイミングデータの記憶位置を示す値に保たれる。
音源回路13に出力された演奏イベントデータには、キーオンイベントデータ及びキーオフイベントデータが含まれている。キーオンイベントデータが音源回路13に出力された場合、音源回路13は、キーオンイベントデータ中のノートコードによって表された音高を有するディジタル楽音信号を生成し始める。一方、キーオフイベントデータが音源回路13に出力された場合、音源回路13は、キーオフイベントデータ中のノートコードによって表された音高を有するディジタル楽音信号の生成を終了する。これにより、曲の進行に従って、曲データが順次再生され、自動演奏音を表すディジタル楽音信号がディジタル信号処理回路18に出力される。
前記ステップS21〜S25の処理後、コンピュータ部30は、ステップS26にて、演奏操作スイッチ12によるマニアル演奏操作に変化があったか否かを判定する。マニアル演奏操作に変化がなければ、コンピュータ部30は、ステップS26にて「No」と判定してプログラムをステップS28に進める。一方、マニアル演奏操作に変化があれば、コンピュータ部30は、ステップS26にて「Yes」と判定して、ステップS27にて、マニアル演奏操作の変化に応じてマニアル演奏音信号の生成を制御する。
この場合、コンピュータ部30は、演奏操作スイッチ12の演奏操作情報に加えて、ピックアップ装置15によりピックアップされてピックアップ信号処理回路17によって処理されたピックアップ信号に対応したディジタル信号を入力する。そして、コンピュータ部30は、前記入力したディジタル信号と演奏操作情報との組み合わせにより、発生されるべきマニアル演奏音信号のピッチを表すノートコードと、キーオン信号又はキーオフ信号を音源回路13に出力する。したがって、この場合には、音源回路13は、ピックアップ装置15からのピックアップ信号及び演奏操作スイッチ12の演奏操作情報に基づくマニアル演奏音を表すディジタル楽音信号を生成して、ディジタル信号処理回路18に出力する。なお、このピックアップ装置15からのピックアップ信号及び演奏操作スイッチ12の演奏操作情報に基づくマニアル演奏音信号の生成制御に関しては、後述する各種楽器の適用例において詳述する。また、マイクロフォン14及びピックアップ装置15による検出信号のみを用いて楽器音を発音する楽器に関しては、前記ステップS26,S27の処理は省略される。
ステップS28においては、前記図2のステップS12のパネル設定処理において、楽音発生モードMDが第1乃至第4モードMD1〜MD4のいずれのモードに設定されているかを判定する。楽音発生モードMDが第1モードMD1に設定されていれば、コンピュータ部30は、ステップS28の判定処理により、ステップS29の処理を実行する。ステップS29においては、コンピュータ部30は、出力制御回路21を制御して、ディジタル信号処理回路18から出力されるマニアル演奏音信号をD/A変換器22及び増幅器24を介してコーンスピーカ25に導き、かつディジタル信号処理回路18から出力される自動演奏音信号をD/A変換器23及び増幅器26を介して骨伝導スピーカ27に導く。そして、コーンスピーカ25からマニアル演奏音が発生され、かつ骨伝導スピーカ27から自動演奏音が発生される。
楽音発生モードMDが第2モードMD2に設定されていれば、コンピュータ部30は、ステップS28の判定処理により、ステップS30の処理を実行する。ステップS30においては、コンピュータ部30は、出力制御回路21を制御して、ディジタル信号処理回路18から出力される自動演奏音信号をD/A変換器22及び増幅器24を介してコーンスピーカ25に導き、かつディジタル信号処理回路18から出力されるマニアル演奏音信号をD/A変換器23及び増幅器26を介して骨伝導スピーカ27に導く。そして、コーンスピーカ25から自動演奏音が発生され、かつ骨伝導スピーカ27からマニアル演奏音が発生される。
楽音発生モードMDが第3モードMD3に設定されていれば、コンピュータ部30は、ステップS28の判定処理により、ステップS31の処理を実行する。ステップS31においては、コンピュータ部30は、出力制御回路21を制御して、ディジタル信号処理回路18から出力されるマニアル演奏音信号及び自動演奏音信号を、共にD/A変換器22及び増幅器24を介してコーンスピーカ25に導く。そして、コーンスピーカ25から自動演奏音及びマニアル演奏音が発生される。
楽音発生モードMDが第4モードMD4に設定されていれば、コンピュータ部30は、ステップS28の判定処理により、ステップS32の処理を実行する。ステップS32においては、コンピュータ部30は、出力制御回路21を制御して、ディジタル信号処理回路18から出力されるマニアル演奏音信号及び自動演奏音信号を、共にD/A変換器23及び増幅器26を介して骨伝導スピーカ27に導く。そして、骨伝導スピーカ27から自動演奏音及びマニアル演奏音が発生される。
上記のよう動作する実施形態によれば、ステップS28〜S32の処理により、マニアル演奏音信号及び自動演奏音信号が選択的に骨伝導スピーカ27に導かれて、導かれた音信号は、前記楽音が外耳及び中耳を介さず、内耳に直接到達する。したがって、マニアル演奏音信号が骨伝導スピーカ27に導かれる場合には、他人の演奏音によって自分の演奏音が打ち消されることなく、自分の演奏による楽音を確実に把握することができ、他人との合奏がし易くなる。消音を目的とした電気楽器においても、ヘッドホンを使用しなくも自分の演奏音を簡単に聴くことができるようになるとともに、難聴者であっても自分の演奏音を簡単に聴くことができるようになり、良好な演奏を行えるようになる。また、自動演奏音信号(他のパートの演奏音信号、伴奏音信号、リズム音信号など)が骨伝導スピーカ27に導かれる場合には、他のパートとの合奏に合わせて自分の演奏を良好に行えるようになる。
次に、上述した基本構成の具体的な適用例について、複数種類の楽器についてそれぞれ説明する。
b.バイオリン及びビオラ型楽器
図6(A)は、上述した基本構成を適用した電気バイオリン100の平面図である。図6(B)は、図6(A)の電気バイオリン100に備えられた弓110の側面図である。電気バイオリン100は、中空の箱体である響胴101と、響胴101から延出されて響胴101に固定された長尺状のネック102と、4本の弦103とを備えている。
4本の弦103は、ネック102の先端部近傍に設けた糸巻104と、響胴101を構成する表板101aに固定された緒止板105とにより、張力を付与した状態で支持されている。表板101aと弦103との間には駒106が挟持されており、弦103に生じた振動が駒106を介して響胴101に伝達されて、響胴101に共鳴が起こるようになっている。響胴101のネック102の反対側端部の表板101a上には、演奏者が演奏の際に顎を当てる顎当て107が設けられている。弓110は、弓身111を備えている。弓身111の根元に直方体形状のフロッグ112が設けられている。フロッグ112と、弓身111の先端である弓先111aとの間には、弓毛113が張力を付与した状態で支持されている。以上の構成は、通常のバイオリンと同じである。
この電気バイオリン100においては、響胴101の表板101a上の位置であって駒106が接触する位置には、本体側ピックアップ装置15aが組み込まれている。この本体側ピックアップ装置15aは、弦103から駒106を介して伝達された振動と響胴101の共鳴による振動とを受け、これらの振動に対応した機械的な振動を表す振動信号を出力する。なお、本体側ピックアップ装置15aの組み付け位置は、前記位置に限らず、弦103から響胴101へ伝達された振動を検出する位置であれば、ネック102又は響胴101の前記以外の位置であってもよい。
また、この電気バイオリン100においては、フロッグ112の側面であって弓毛113の付け根の近傍位置に、弓側ピックアップ装置15bが組み付けられている。この弓側ピックアップ装置15bは、演奏者が弓110により弦103を擦弦した際に生じる弓毛113の振動を受け、この振動に対応した機械的な振動を表す振動信号を出力する。なお、本実施形態においては、本体側ピックアップ装置15a及び弓側ピックアップ装置15bの両方を設けることが好ましいが、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。これらのピックアップ装置15a,15bは、圧電素子を有する加速度ピックアップで構成され、上記図1の基本構成のピックアップ装置15に相当する。なお、前記ピックアップ装置15a,15bを備えた電気バイオリン自体は、例えば、特開2000−250535号公報及び特開2008−8924号公報にも示されている公知の構成である。
さらに、この電気バイオリンにおいては、顎当て107に、図1の骨伝導スピーカ27に相当する骨伝導スピーカ27aが組み込まれて、その振動面が顎当て107の表面に露出している。なお、この骨伝導スピーカ27aは、前記位置に限らず、演奏者が演奏する際に身体の一部が接触する位置に設ければよく、例えば響胴101を構成する裏板上であって顎当て107に対向する位置、響胴101の側板上であって顎当て107の近傍位置に設けてよい。
このような電気バイオリン100においては、ピックアップ装置15a,15b(図1のピックアップ装置15に対応)によってピックアップされた振動信号が、マニアル演奏音信号として図1のピックアップ信号処理回路17に供給される。そして、ピックアップ信号処理回路17が前記マニアル演奏音信号としての振動信号をディジタル信号処理回路18に出力するので、図1における演奏操作スイッチ12、マイクロフォン14及びマイク信号処理回路16は不要となるとともに、ピックアップ信号処理回路17からコンピュータ部30へのピックアップ信号も不要である。また、この場合、音源回路13は、自動演奏音信号のみを生成してディジタル信号処理回路18に出力する。
また、この場合、前記電気バイオリン100内に組み込んだピックアップ装置15a,15b(図1のピックアップ装置15)及び骨伝導スピーカ27aに加え、前記省略した演奏操作スイッチ12、マイクロフォン14、マイク信号処理回路16以外の各種回路及び装置11,13,17,18,21〜26,30,40,51〜53に関しては、電気バイオリン100自体に内蔵又は組み付けてもよいし、電気バイオリン100自体から離れた位置に配置してもよい。
上記のように構成した電気バイオリン100においては、図5(C)に示すように、演奏者が電気バイオリン100を演奏する際には、演奏者の顎が顎当て107に組み込んだ骨伝導スピーカ27aの振動面に接触する。したがって、この場合には、骨伝導スピーカ27aからの振動信号は、演奏者の顎骨を介して内耳に伝播される。また、前述のように、響胴101の裏板上であって顎当て107に対向する位置、又は響胴101の側板上であって顎当て107の近傍位置に骨伝導スピーカ27aを設けた場合には、骨伝導スピーカ27aからの振動信号は鎖骨、首の骨などを介して内耳に伝播される。他の動作については、上記図1の基本構成を用いた動作説明と同様に動作する。したがって、この電気バイオリン100の適用例においても、上述した発明の効果が得られる。
なお、この電気バイオリン100の適用例においては、ピックアップ装置15a,15b(図1のピックアップ装置15に相当)により検出した機械的な振動信号を演奏音信号として利用するようにした。しかし、ピックアップ装置15a,15bによる振動信号に代え又は加えて、響胴101内に図1のマイクロフォン14を設け、響胴101内の空気振動をマイクロフォン14によってピックアップして、前記ピックアップした空気振動をマニアル演奏音信号としてディジタル信号処理回路18に導くようにしてもよい。また、響胴101内の空気振動による楽音が充分に大きければ、コーンスピーカ25を省略して響胴101内の空気振動をマニアル演奏音信号としてそのまま外部に放音させてもよい。すなわち、自然楽器であるバイオリンに、前記基本構成による骨伝導スピーカ27への信号供給及び信号処理を適用してもよい。この場合、自動演奏音信号を骨伝導スピーカ27に導いて演奏者に提供することは可能であるが、自動演奏音信号を外部に放音することはできない。
さらには、骨伝導を用いて自分のマニアル演奏音信号を演奏者に導くだけならば、マイクロフォン14又はピックアップ装置15によってピックアップしたマニアル演奏音信号をディジタル信号に変換することなく、増幅器26を介して骨電動スピーカ27に単に導くだけでよい。これによれば、図1に示した基本構成のうちで、マイクロフォン14又はピックアップ装置15、増幅器26及び骨電動スピーカ27を設けるだけでよいので、構成が極めて簡単になる。
また、前記適用例では、バイオリン型の楽器に本発明を適用した例について説明した。しかし、ビオラはバイオリンとほぼ同様な構成及び演奏方法であるので、ビオラを前記電気バイオリン100と同様に構成したり、自然楽器であるビオラに前記基本構成による骨伝導スピーカ27への信号供給及び信号処理を適用したりしてもよい。
c.チェロ及びコントラバス型楽器
次に、上記基本構成を適用したチェロ又はコントラバス型の大型弦楽器200について説明する。図7は、この大型弦楽器200の演奏状態を示す斜視図である。この大型弦楽器200においても、上記電気バイオリン100の場合と同様な、響胴201、ネック202、弦203、糸巻204、緒止板205及び駒206を備えている。また、弓身211、フロッグ212及び弓毛213からなる弓210も備えている。そして、上記本体側ピックアップ装置15a及び弓側ピックアップ装置15bと同様な、本体側ピックアップ装置15c及び弓側ピックアップ装置15dも設けられている。そして、これらの本体側ピックアップ装置15c及び弓側ピックアップ装置15dも、上記図1の基本構成のピックアップ装置15に相当する。
しかし、この大型弦楽器200においては、演奏者が大型弦楽器200の横に立って又は椅子に座って演奏するので、上記のような顎当て107は設けられていない。この大型弦楽器200を立って演奏する場合には、演奏者は、脇腹を響胴201の裏板の上部に接近させるとともに、膝を響胴201の裏板の下部に接近させている。言い換えれば、演奏者は、脇腹を響胴201の裏板の上部に接触させ、又は膝を響胴201の裏板の下部に接触させることが可能である。また、この大型弦楽器200を椅子に座って演奏する場合には、肩を響胴201の裏板の上部に接触させることも可能である。したがって、この大型弦楽器200においては、図1の骨伝導スピーカ27に相当する骨伝導スピーカ27bは、図示のように、響胴201の裏板の上部又は下部に組み付けられている。そして、この場合も、骨伝導スピーカ27bは響胴201の裏板の表面に露出している。他の構成に関しては、上記電気バイオリン100と同様である。
このように構成した大型弦楽器200においても、演奏方法こそ異なるが、上記電気バイオリン100と同様に動作する。この場合、演奏者が大型弦楽器200を演奏する際には、演奏者の脇腹、膝又は肩を響胴201の裏板に設けた骨伝導スピーカ27bに接触させることができる。したがって、この場合には、骨伝導スピーカ27bからの振動信号は、演奏者の脇腹の骨、膝の骨又は肩の骨を介して内耳に伝播される。その結果、上記図1の基本構成を大型弦楽器200に適用した場合にも、上記バイオリン及びビオラ型楽器の場合と同様な発明の効果を得ることができる。
また、この大型弦楽器200の例においても、前記電気バイオリン100の変形例で説明した変形は可能であり、前記した各種変形例もこの大型弦楽器200に適用される。すなわち、響胴101内に図1のマイクロフォン14を設け、響胴101内の空気振動をマイクロフォン14によってピックアップして、前記ピックアップした空気振動をマニアル演奏音信号として出力することもできる。また、自然楽器であるチェロ、コントラバスなどの大型弦楽器に、前記基本構成による骨伝導スピーカ27への信号供給及び信号処理を適用してもよい。特に、骨伝導を用いて自分のマニアル演奏音信号を演奏者に導くだけならば、マイクロフォン14又はピックアップ装置15によってピックアップしたマニアル演奏音信号をディジタル信号に変換することなく、増幅器26を介して骨電動スピーカ27に単に導くだけでよい。
d.電子トランペット型楽器
次に、上記基本構成を適用した電子トランペット300について説明する。図8は、電子トランペット300の斜視図である。この電子トランペット300は、自然楽器であるトランペットの形状を模擬して形成されていて、前後方向に延設された管状の胴体部301を備えている。胴体部301の手前側にはマウスピースに相当する口演奏情報入力部302が組み付けられている。口演奏情報入力部302には、マイクロフォンあるいは薄板に貼着された圧電素子などの空気振動ピックアップ装置15e(図1の基本構成のピックアップ装置15に相当)が組み込まれている。胴体部301の先端側には、胴体部301に対して拡管された管状部303が組み付けられており、管状部303内にはスピーカ25a(図1の基本構成のコーンスピーカ25に相当)が組み込まれている。胴体部301の側面には、液晶ディスプレイで構成した表示器52a(図1の基本構成の表示器52に相当)が設けられている。
胴体部301の中央の下面は平らに形成されており、胴体部301の前側部分の下面には、演奏者がこの電子楽器を手で把持するための箱状の把持部304が固定されている。胴体部301の手前部分の下面には箱状のパネル部305が固定されている。このパネル部305には、複数のパネルスイッチ11a(図1の基本構成のパネルスイッチ11に相当)が配置されている。把持部304及びパネル部305は、それらの下面にて長尺状の連結部306によって連結されている。この連結部306の先端には、リング307が固定されている。
胴体部301の中央の上面も平らに形成されており、同上面には所定の厚みを有する長円状のピストンベースプレート308が固定されている。ピストンベースプレート308には、前後方向に沿って手前側から先端側に向かって第1演奏ピストン12a、第2演奏ピストン12b及び第3演奏ピストン12c(図1の基本構成の演奏操作スイッチ12に対応)が上下方向に進退可能に組み付けられている。これらの第1〜第3演奏ピストン12a〜12cは、その下部をピストンベースプレート308を通過させて、把持部304内に侵入し、同把持部304内にて図示しないスプリングにより上方に付勢されるとともに所定の基準位置にて上方への変位が規制されている。第3演奏ピストン12cの前方位置の胴体部301の上面には、演奏者が第1〜第3演奏ピストン12a〜12cを操作する一方の手の指(例えば、右手の小指)を係止させるための係止片309が固定されている。
胴体部301の口演奏情報入力部302側の下面には、L字型に曲げた支持部材310の一端が固定されている。支持部材310の他端には、骨伝導スピーカ27c(図1の基本構成の骨伝導スピーカ27に相当)が固定されている。骨伝導スピーカ27cの振動面は、手前側に露出している。これにより、演奏者が、唇を口演奏情報入力部302に当てて電子トランペット300を演奏する際には、骨伝導スピーカ27cの振動面が演奏者の顎に接触するようになっている。なお、骨伝導スピーカ27cを演奏者の頬に接触する位置に設けるようにしてもよい。
この電子トランペット300においては、図1の基本構成中のマイクロフォン14及びマイク信号処理回路16は設けられていない。図1の基本構成中において前述した電気回路装置11,12,15,25,27以外の他の電気回路装置である、音源回路13、ピックアップ信号処理回路17、ディジタル信号処理回路18、出力制御回路21、D/A変換器22,23、増幅器24,26、コンピュータ部30、記憶装置51及びインターフェース回路53は、胴体部301及びパネル部305の内部に組み込まれている。なお、前記他の電気回路装置の一部は、電子トランペット300に対して離れた位置に用意されていてもよい。
この電子トランペット300においては、ピックアップ信号処理回路17は、空気振動ピックアップ装置15eから入力した音声信号のピッチ(周波数)を検出するとともに、前記音声信号の音量レベル(振幅エンベロープ)を検出する機能を備えており、これらの検出ピッチ及び音量レベルは、バス40を介してコンピュータ部30に供給される。また、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cには、それらの押圧操作を検出するスイッチが内蔵されており、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの押圧操作を表す信号がコンピュータ部30に供給されるようになっている。
この電子トランペット300の具体的な動作説明に入る前に、この電子トランペット300の演奏方法について簡単に説明しておく。演奏者は、左手の人差し指が胴体部301の直下であって把持部304の前端面に位置するようにして左手で把持部304を把持し、左手の薬指または小指をリング307に係止させる。そして、右手の小指を係止片309に係止させ、同右手の人差し指、中指及び薬指で第1〜第3演奏ピストン12a〜12cを押圧操作する。この電子トランペット300においては、自然楽器であるトランペットなどと同様に、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの非操作状態と操作状態の組み合わせによって発生楽音の音高が指定されるが、この場合における指定音高は、一つではなく、複数の音高の候補が同時に指定される。
そして、前記のように、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cを操作した状態で、演奏者は、唇を口演奏情報入力部302に押し当て、空気振動ピックアップ装置15eに向かって、発生させようとする楽音の音高周波数に近い周波数を有する音声を発生する。この場合の音声は、例えば「アー」、「ウー」などの単純なものでよく、要は音声が特定の周波数を有していればよい。この音声の発生により、前記第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの操作によって指定された複数の音高の候補のうちから、前記音声の周波数に最も近い周波数の音高が発生楽音の音高として決定される。そして、前記決定された音高を有する楽音(例えば、トランペット音)が音声に同期して発生される。なお、この演奏者が唇を口演奏情報入力部302に押し当てた状態では、骨伝導スピーカ27eの振動面は演奏者の顎又は頬に接している。
この音高の指定について図9を用いて説明すると、図中の「演奏ピストン」と表示した左欄には、縦方向に、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの非操作状態と操作状態との組み合わせからなる8通りの第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの操作の組み合わせが示されている。この場合、「1」、「2」、「3」は操作されるべき演奏ピストンを第1、第2及び第3演奏ピストン12a〜12cにそれぞれ対応させて示しており、「−」印は操作されるべきでない演奏ピストンを示している。一方、図中の「発音音高」と表示した下欄には、横方向に、発生されるべき楽音の音名が示されている。そして、「発音音高」の上方と「演奏ピストン」の右方の交点位置の○印が、発生されるべき楽音の音高と操作されるべき第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの組み合わせとを対応付けている。したがって、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの操作の組み合わせにより、発生される楽音の音高候補として、複数の音高が指定される。例えば、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cのいずれも操作されなければ、発生される楽音の音高候補は、「C4」、「G4」、「C5」、「E5」などである。また、第2演奏ピストン12bだけが操作されれば、発生される楽音の音高候補は、「B3」、「F#4」、「B4」、「D#5」などである。
また、図中の○印の下方の矢印は、空気振動ピックアップ装置15eから入力した音声信号の発生楽音に対する周波数のずれの許容範囲を表示している。この許容範囲は、図中の「入力音高」と表示した上欄に、横方向に表示した音名の周波数に対応している。なお、図中の上欄の「入力音高」の音名と、図中の下欄の「発音音高」との音名とが1オクターブずれているのは、人間の声の音域(男性)とトランペットの発音音域とのずれを補正するためである。また、図中に表示した「無音」は、楽音が発生されないことを意味する。したがって、例えば、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cのいずれも操作されない状態で、「A#2」と「D#3」の間の周波数域の音声を入力すれば「C4」の音高を有する楽音が発生され、「E3」と「A3」の間の周波数域の音声を発生すれば「G4」の音高を有する楽音が発生される。
次に、前記のように構成した電子トランペット300の動作について説明する。演奏者は、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cを押圧操作するとともに、空気振動ピックアップ装置15eに音声を入力する。この演奏者による第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの押圧操作に応答して、第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの押圧操作を表す信号がコンピュータ部30に供給される。また、ピックアップ信号処理回路17は、空気振動ピックアップ装置15eから入力した音声信号のピッチ(周波数)を検出するとともに、前記音声信号の音量レベル(振幅エンベロープ)を検出して、検出したピッチ及び音量レベルをコンピュータ部30に供給する。
コンピュータ部30は、図3のステップS27にて、これらの供給された第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの押圧操作、音声信号のピッチ及び音量レベルを表す信号に基づいて、マニアル演奏音信号の発生を制御する。具体的には、コンピュータ部30は、ROM33または記憶装置51に予め記憶されていて、前述した図9の入力音高と演奏ピストンとの関係から決まる発音音高を表す音高候補テーブルを参照し、前記入力した第1〜第3演奏ピストン12a〜12cの押圧操作及び音声信号のピッチを表す信号を用いて発音音高を決定する。そして、コンピュータ部30は、この決定した発音音高を表すノートコード(音高情報)を音源回路13に出力するとともに、前記入力した音量レベルを表す信号を音源回路13に出力する。音源回路13は、前記入力したノートコードに対応した音高を有するとともに、前記入力した音量レベルを表す音量のディジタル楽音信号を生成してディジタル信号処理回路18に出力する。
自動演奏音信号の発生、楽音発生モードMDなどの他の動作に関しては、上記基本構成において説明した動作と同様である。そして、この種の電子トランペット300の特有の構成及び作動に関しては、例えば、特開2005−49420号公報及び特開2005−49421号公報にも示されている公知の技術である。
このように構成されかつ動作する電子トランペット300においても、骨伝導スピーカ27cに導かれたマニアル演奏音信号又は自動演奏音信号は、演奏者の顎骨又は頬骨を介して内耳に伝播される。その結果、上記図1の基本構成を電子トランペット300に適用した場合にも、上述した場合と同様な発明の効果を得ることができる。
なお、この電子トランペット300の適用例においては、電気的に合成した楽音信号を演奏音信号として利用するようにした。しかし、前記基本構成による骨伝導スピーカ27への信号供給及び信号処理を自然楽器であるトランペットにも適用できる。この場合、自然楽器であるトランペットのベル部分(朝顔部分)に消音器を装着するサイレント技法を用いて、空気信号による大きな楽器音がトランペットから外部へ発音されないようにする。そして、前記消音器を取り付けた部分に、図1のマイクロフォン14又はピックアップ装置15を設けて、このマイクロフォン14又はピックアップ装置15によりピックアップした振動信号(楽器音信号)を、ディジタル信号処理回路18を介して骨伝導スピーカ27に演奏音信号として導くようにしてもよい。また、演奏者が難聴者であり、又は周囲の楽器音のために、単に、自然楽器である自己のトランペット音を聴き取り難い場合であれば、前記消音器を設けなくても、マイクロフォン14又はピックアップ装置15によりピックアップした振動信号(楽器音信号)をディジタル信号処理回路18を介して骨伝導スピーカ27に演奏音信号として導くようにしてもよい。
e.サクソフォン及びクラリネット型楽器
次に、上記基本構成を適用したサクソフォン型楽器(以下、単にサクソフォンという)400について説明する。図10は、このサクソフォン400を示す斜視図である。このサクソフォン400は、楽器本体410と、楽器本体410に着脱可能に設けられた電子式マウスピース420とを備えている。楽器本体410は、一方から見た側面がほぼJ字状に形成された筒状体で構成されており、内部に形成された孔は電子式マウスピース420が取付けられる上端側が細く、先端側に向かうに従って徐々に太くなるように形成されている。
電子式マウスピース420は、図11に示すように、マウスピース本体421と薄板状のリード部422とで構成されている。リード部422の材質は通常のマウスピースと同等のものが吹奏感上好ましい。マウスピース本体421における演奏者が口を当てる部分は鳥のクチバシのように細く形成され、その先端部に赤外線反射式のLEDからなるタンギングセンサ15fが取付けられている。このタンギングセンサ15fは、反射してくる赤外線により、演奏者の舌が接近したことを検出する。また、リード部422を外した状態でのマウスピース本体421の下面には、ボタン式の圧力センサからなるリップセンサ15gが取付けられている。このリップセンサ15gは、リード部422を介して押し付けられることにより、演奏者の唇がリード部422を押さえるときの圧力を検出する。さらに、マウスピース本体421内には、圧力センサからなるウィンドセンサ15hが内蔵されている。このウィンドセンサ15hは、電子式マウスピース420内に吹き込まれる息圧を検出する。これらのタンギングセンサ15f、リップセンサ15g及びウィンドセンサ15hは、上記図1の基本構成のピックアップ装置15に相当する。
また、マウスピース本体421の上面には、骨伝導スピーカ27d(上記図1の基本構成の骨伝導スピーカ27に相当)が、上方に露出した面が振動するように取付けられている。この場合、演奏者が演奏のためにマウスピース本体421を口内に入れた際に、骨伝導スピーカ27dの振動面が演奏者の歯に当たるようになっている。
なお、電子式マウスピース420に代えて楽器本体410に取付け可能な通常のマウスピース420aでは、マウスピース本体の下面から後端にかけて貫通する空洞が形成されている。そして、マウスピース420aの下面に、空洞を塞ぐようにしてリード部422aが取付けられているため、演奏者が吹くとリード部422aが振動することにより楽音が発生する。一方、電子式マウスピース420では、マウスピース本体421の後部側からは、タンギングセンサ15f、リップセンサ15g、ウィンドセンサ15h及び骨伝導スピーカ27dに接続された配線423が外部に向かって延びている。
楽器本体410の周面には、上下方向に沿って複数の操作子12dが設けられている。これらの操作子12dは、単独で又は複数の操作子12dを組み合わせて押圧操作されることにより発音する楽音の音高を決定する。また、図12に示すように、各操作子12dの腕部には、それぞれ小型の磁石12eが固定されている。楽器本体410の周面における複数の操作子12dに対向する部分には、フレキシブル基板411が貼り付けられている。このフレキシブル基板411における磁石12eに対向する部分には、それぞれホールセンサ12fが設けられている。操作子12dを押圧操作し、磁石12eがホールセンサ12fに接近したときに、ホールセンサ12fが磁石12eによる磁気を検出する。これによって、どの操作子12dが操作されたかが検出される。これらの操作子12d、磁石12e及びホールセンサ12fが、上記図1の基本構成の演奏操作スイッチ12に相当する。
楽器本体410の裏面上部側には筒状のパネル部412が取付けられている。このパネル部412には、モード設定用のスイッチ11b(上記図1の基本構成のパネルスイッチ11に相当)及びモード設定に利用するための表示器52b(上記図1の基本構成の表示器52に相当)が設けられている。また、楽器本体410の側面におけるフレキシブル基板411よりも下方の位置には、電気回路基板413が取付けられている。この電気回路基板413には、図1の基本構成におけるピックアップ信号処理回路17、コンピュータ部30及びバス40が設けられている。
ピックアップ信号処理回路17には、配線423を介してタンギングセンサ15f、リップセンサ15g及びウィンドセンサ15hからの検出信号が供給されている。そして、ピックアップ信号処理回路17は、タンギングセンサ15f、リップセンサ15g及びウィンドセンサ15hからの各検出信号をディジタル信号に変換してコンピュータ部30に供給する。また、コンピュータ部30には、フレキシブル基板411に設けたホールセンサ12fからの検出信号、及びパネル部412に設けたスイッチ11bからの信号が供給されるとともに、表示器52bに表示信号を供給するようになっている。さらに、電気回路基板413には、後述する外部に設けた電気回路から供給されるアナログ楽音信号を配線423を介して骨伝導スピーカ27dに供給するようにもなっている。
このサクソフォン400においては、図1の基本構成中のマイクロフォン14及びマイク信号処理回路16は設けられていない。また、図1の基本構成中において前述した電気回路装置11,12,15,17,27,30,40以外の他の電気回路装置である音源回路13、ディジタル信号処理回路18、出力制御回路21、D/A変換器22,23、増幅器24,26、コーンスピーカ25、記憶装置51及びインターフェース回路53は、電気回路基板413に電気接続された外部に設けられている。なお、コーンスピーカ25、記憶装置51及びインターフェース回路53以外の前記音源回路13、ディジタル信号処理回路18、出力制御回路21、D/A変換器22,23及び増幅器24,26に関しては、前記電気回路基板413に設けてもよい。
次に、前記のように構成したサクソフォン400の動作について説明する。演奏者は、マウスピース本体421を口内に含み、操作子12dを押圧操作しながら楽器本体410内に息を吹き込む。これにより、タンギングセンサ15f、リップセンサ15g及びウィンドセンサ15hからの各検出信号がコンピュータ部30に供給されるとともに、操作子12dの操作状態がコンピュータ部30に供給される。コンピュータ部30は、図3のステップS27にて、前記供給された検出信号及び操作状態に応じて、マニアル演奏音信号の発生を制御する。
具体的には、コンピュータ部30は、操作子12dの操作状態に応じて、発生される楽音の音高を決定する。また、コンピュータ部30は、タンギングセンサ15fによって検出された演奏者の舌の接近、リップセンサ15gにより検出されたリード部422への押し付け圧力、ウィンドセンサ15hにより検出された息圧を検出に基づいて、楽音の発生開始タイミング、発生終了タイミング及び音量レベル(音量エンベロープ)を決定する。そして、コンピュータ部30、前記決定した発音音高を表すノートコード(音高情報)、キーオン信号、キーオフ信号及び音量制御信号を音源回路13に出力する。音源回路13は、これらの入力した制御信号に応じてサクソフォン音を表すディジタル信号を生成して、ディジタル信号処理回路18に出力する。
自動演奏音信号の発生、楽音発生モードMDなどの他の動作に関しては、上記基本構成において説明した動作と同様である。そして、この種の電子トランペット300の特有の構成及び作動に関しては、例えば、特開2005−316417号公報にも示されている公知の技術である。
このように構成されかつ動作するサクソフォン400においても、骨伝導スピーカ27dに導かれたマニアル演奏音信号又は自動演奏音信号は、演奏者の歯を介して内耳に伝播される。その結果、上記図1の基本構成をサクソフォン400に適用した場合にも、上述した場合と同様な発明の効果を得ることができる。
また、このサクソフォン400においては、図1に示すように、電子式マウスピース420を取外して、通常のマウスピース420aを装着すれば、自然楽器であるサクソフォン演奏を行うこともできる。また、クラリネットもサクソフォンと類似の構成を採用しており、前記サクソフォン400に適用した技術をクラリネットに適用することも可能である。
なお、前記トランペットの場合と同様に、前記基本構成による骨伝導スピーカ27への信号供給及び信号処理を自然楽器であるサクソフォン又はクラリネッにも適用できる。この場合も、消音器を設け、又は消音器を設けることなく、図1のマイクロフォン14又はピックアップ装置15によりピックアップした振動信号(楽器音信号)を、ディジタル信号処理回路18を介して骨伝導スピーカ27に演奏音信号として導くようにするとよい。
f.フルート型楽器
次に、上記基本構成を適用したフルート型楽器(以下、単にフルートという)500について説明する。図13は、このフルート500の外観図である。このフルート500の筺体は、頭管部501、主管部502及び足管部503からなる。主管部502及び足管部503には、演奏者の手指によって演奏操作される複数の操作子12gが設けられている。操作子12gには、上記サクソフォン400の場合と同様に、磁石及びホールセンサなどからなる演奏操作検出用の複数のスイッチ(図示しない)が設けられている。これらの複数のスイッチ及び操作子12gが図1の基本構成の演奏操作スイッチ12に相当する。
頭管部501には、唇が接触されるリッププレート504が設けられている。リッププレート504には、演奏者により呼気を頭管部501内に吸い込むための呼気吹入口505が設けられている。呼気吹入口505の下方のリッププレート504の表面には、演奏者の唇によるリッププレート504への接触圧を検出するためのアンブッシャセンサ15iが設けられている。リッププレート504の裏面には、呼気吹入口505に吹き込まれた呼気の圧力を検出するためのブレスセンサ15jが設けられている。これらのアンブッシャセンサ15i及びブレスセンサ15jは、図1の基本構成のピックアップ装置15に相当する。
また、リッププレート504の表面には、骨伝導スピーカ27e(上記図1の基本構成の骨伝導スピーカ27に相当)が、露出した面が振動するように取付けられている。この場合、演奏者が演奏のためにリッププレート504に唇を接触させた際に、骨伝導スピーカ27dの振動面が演奏者の唇に当たるようになっている。
このフルート500においては、図1の基本構成中のマイクロフォン14及びマイク信号処理回路16は設けられていない。また、図1の基本構成中において前述した電気回路装置12,15,27以外の他の電気回路装置であるパネルスイッチ11、音源回路13、ピックアップ信号処理回路17、ディジタル信号処理回路18、出力制御回路21、D/A変換器22,23、増幅器24,26、コーンスピーカ25、コンピュータ部30、バス40、記憶装置51、表示器52及びインターフェース回路53は、外部に設けられている。そして、アンブッシャセンサ15i及びブレスセンサ15jは、ピックアップ信号処理回路17に導かれる。ピックアップ信号処理回路17は、アンブッシャセンサ15iによって検出された唇の接触圧を表す検出アナログ信号、及びブレスセンサ15jによって検出された呼気の圧力を表す検出アナログ信号をディジタル信号に変換して、バス40を介してコンピュータ部30に供給する。
次に、前記のように構成したフルート500の動作について説明する。演奏者は、リッププレート504に唇を接触させ、操作子12gを押圧操作しながら頭管部501内に呼気を吹き込む。これにより、アンブッシャセンサ15i及びブレスセンサ15jからの各検出信号がコンピュータ部30に供給されるとともに、操作子12gの操作状態がコンピュータ部30に供給される。コンピュータ部30は、図3のステップS27にて、前記供給された検出信号及び操作状態に応じて、マニアル演奏音信号の発生を制御する。
具体的には、コンピュータ部30は、アンブッシャセンサ15iによって検出された唇の接触圧及び操作子12gの操作状態に応じて、発生される楽音の音高を決定する。すなわち、コンピュータ部30は、操作子12gの操作組み合わせ状態に応じて音名を決定する。そして、前記唇の接触圧が所定値よりも小さいときには、前記決定された音名を有する所定のオクターブ(標準的なオクターブ)の音高を最終的に決定する。一方、前記唇の接触圧が所定値以上であるときには、前記決定された音名を有する前記所定のオクターブよりも1オクターブ高い音高を最終的に決定する。また、これと同時に、コンピュータ部30は、ブレスセンサ15jによって検出された呼気の検出圧力に基づいて、楽音の発生開始タイミング、発生終了タイミング及び音量レベル(音量エンベロープ)を決定する。そして、コンピュータ部30、前記決定した発音音高を表すノートコード(音高情報)、キーオン信号、キーオフ信号及び音量制御信号を音源回路13に出力する。音源回路13は、これらの入力した制御信号に応じてフルート音を表すディジタル信号を生成して、ディジタル信号処理回路18に出力する。
自動演奏音信号の発生、楽音発生モードMDなどの他の動作に関しては、上記基本構成において説明した動作と同様である。そして、この種のフルート500の特有の構成及び作動に関しては、例えば、特開2007−171477号公報及び特開平11−85159号公報にも示されている公知の技術である。
このように構成されかつ動作するフルート500においても、骨伝導スピーカ27eに導かれたマニアル演奏音信号又は自動演奏音信号は、演奏者の唇及び顎骨を介して内耳に伝播される。その結果、上記図1の基本構成をフルート500に適用した場合にも、上述した場合と同様な発明の効果を得ることができる。
g.リコーダ型楽器
次に、上述した基本構成を適用したリコーダ型楽器(以下、単にリコーダという)600について説明する。図14は、このリコーダ600の外観図である。このリコーダ600の筺体は、頭部管601、中部管602及び足部管603からなる。頭部管601の前端には、演奏者が息を吹き込む唄口604が設けられている。中部管602には、演奏者によって開閉される複数の音孔605が設けられている。
また、頭部管601の前端部の上面には、骨伝導スピーカ27f(上記図1の基本構成の骨伝導スピーカ27に相当)が、露出した面が振動するように取付けられている。この場合、演奏者が演奏のために唄口604を口内に入れた際に、骨伝導スピーカ27fの振動面が演奏者の唇又は歯に当たるようになっている。
このリコーダ600においては、図1の基本構成中の演奏操作スイッチ12、ピックアップ装置15及びピックアップ信号処理回路17は設けられていない。また、図1の基本構成中における他の電気回路装置であるパネルスイッチ11、音源回路13、マイクロフォン14、マイク信号処理回路16、ディジタル信号処理回路18、出力制御回路21、D/A変換器22,23、増幅器24,26、コーンスピーカ25、コンピュータ部30、バス40、記憶装置51及びインターフェース回路53は、外部に設けられている。したがって、外部に設けられた増幅器27からのアナログ信号が骨伝導スピーカ27fに供給されるようになっている。
次に、前記のように構成したリコーダ600の動作について説明する。演奏者は、唄口604を口内に入れ、複数の音孔605の開閉操作しながら、息を吹き込む唄口604が設けられている。これにより、リコーダ600からは、複数の音孔605の開閉状態の組み合わせに応じた音高の楽音が発生される。そして、この発生された楽音は、マイクロフォン14によって検出される。他の自動演奏音信号の発生、楽音発生モードMDなどの動作に関しては、上記基本構成において説明した動作と同様である。そして、この種のリコーダ600の特有の構成及び作動に関しては、例えば、特開2007−202887号公報にも示されている公知の技術である。
このように構成されかつ動作するリコーダ600においても、骨伝導スピーカ27fに導かれたマニアル演奏音信号又は自動演奏音信号は、演奏者の唇及び歯を介して内耳に伝播される。その結果、上記図1の基本構成をリコーダ600に適用した場合にも、上述した場合と同様な発明の効果を得ることができる。
上記のように、リコーダ600の場合には、図1の基本構成の骨伝導スピーカ27以外の電気回路装置については、楽器の外部に配置するようにした。このような構成は、上述したb〜fで説明した弦楽器及び管楽器でも採用することができる。
特に、自然楽器に本発明を適用する場合には、この構成が有効である。ただし、この場合でも、マイクロフォン14又は演奏音信号をピックアップするためのピックアップ装置15(すなわち、ピックアップ信号処理回路17を介してディジタル信号処理回路18に直接供給される信号をピックアップするためのピックアップ装置15)を楽器に組付けることが可能であれば、そのようにするとよい。さらに、自動演奏音信号を骨伝導スピーカ27に導かず、マニアル演奏音信号のみを骨伝導スピーカ27に導く場合には、マイクロフォン14又は演奏音信号をピックアップするためのピックアップ装置15によってピックアップした演奏音信号を、マイク信号処理回路16、ピックアップ信号処理回路17、ディジタル信号処理回路18、出力制御回路21及びD/A変換器23も省略して、増幅器23を介して直接的に骨伝導スピーカ27に導くようにするとよい。
h.その他の変形例
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記各種実施形態及び変形例においては、自動演奏音として、各種パートの演奏音、自動伴奏音、自動リズム音などを採用した。しかし、これに代えて、自動演奏音として、他の楽器の演奏音を入力したり、録音した演奏音を再生したりしてもよい。さらに、テンポを示す音、メトロノーム音等を表す信号を骨伝導スピーカ27に導いて、骨伝導スピーカ27を介して楽器の演奏テンポを演奏者に知らせるようにしてもよい。
また、上記各種実施形態及び変形例においては、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス、トランペット、サクソフォン、クラリネット、フルート及びリコーダに本発明を適用した例について説明した。しかし、演奏者が演奏操作する際に身体の一部が接触し又は身体の一部を接触させ得る位置に骨伝導スピーカ27を設けることができれば、前記以外の如何なる楽器にも適用できる。また、骨伝導スピーカ27を接触させる身体の位置に関しても、上述した例以外に、顔のおでこ、頭部、手などの身体の他の位置であってもよい。
また、上記各種実施形態及び変形例においては、骨伝導スピーカの取付け位置は固定されていた。しかし、これに代えて、骨伝導スピーカを楽器に着脱可能に設けるようにしておいて、演奏者又は他の者が骨伝導スピーカを演奏者の最適な位置に取付けるようにしてもよい。
本発明の楽器に付随する基本構成に係る電気回路装置のブロック図である。 図1のコンピュータ部により実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。 前記メインプログラム中の演奏処理ルーチンの詳細を示すフローチャートである。 図1のコンピュータ部により実行されるカウント値更新プログラムを示すフローチャートである。 曲データのフォーマット図である。 (A)は前記基本構成を適用した電気バイオリンの平面図であり、(B)は前記電気バイオリンに備えられた弓の側面図であり、(C)は前記電気バイオリンの演奏状態を示す概略斜視図である。 前記基本構成を適用した大型弦楽器の演奏状態を示す概略斜視図である。 前記基本構成を適用した電子トランペットの概略斜視図である。 発生楽音の音高を決定するための演奏ピストンと音声の周波数との関係を示す図である。 サクソフォンの概略斜視図である。 前記サクソフォンの電子式マウスピースを示す斜視図である。 磁石とホールセンサとの位置関係を示す部分斜視図である。 フルートの外観図である。 リコーダの外観図である。
符号の説明
11…パネルスイッチ、12…演奏操作スイッチ、12a〜12c…演奏ピストン、12d,12g…操作子、12e…磁石、12f…ホールセンサ、13…音源回路、14…マイクロフォン、15,15a,15b,15c,15d,15e…ピックアップ装置、15f…タンギングセンサ、15g…リップセンサ、15h…ウィンドセンサ、15i…アンブッシャセンサ、15j…ブレスセンサ、21…出力制御回路、25…コーンスピーカ、27,27a,27b,27c,27d,27e、27f…骨伝導スピーカ、30…コンピュータ部、100…電気バイオリン、200…大型弦楽器、300…電子トランペット、400…サクソフォン、500…フルート、600…リコーダ。

Claims (5)

  1. 演奏操作部の演奏操作に応じた楽音を発音する楽器において、
    演奏者が前記演奏操作部を演奏操作する際に身体の一部が接触し又は身体の一部を接触させ得る位置に骨伝導スピーカを設け、
    前記発音される楽音に対応した楽音信号を前記骨伝導スピーカに導くようにしたことを特徴とする楽器。
  2. 前記楽器は、前記演奏操作部の演奏操作に応じて電気的に楽音信号を生成する楽音信号生成手段を備え、
    前記生成された電気的な楽音信号を前記骨伝導スピーカに導くようにした請求項1に記載した楽器。
  3. 前記楽器は、振動体の機械的な振動により空気を直接振動させて楽音を発音するものであり、
    前記機械的振動又は空気振動を電気信号に変換して前記骨伝導スピーカに導くようにした請求項1に記載した楽器。
  4. 演奏操作部の演奏操作に応じた楽音を発音する楽器において、
    演奏者が前記演奏操作部を演奏操作する際に身体の一部が接触し又は身体の一部を接触させ得る位置に骨伝導スピーカを設け、
    前記発音される楽音とは独立した音信号を前記骨伝導スピーカに導くようにしたことを特徴とする楽器。
  5. 演奏操作部の演奏操作に応じた楽音を発音する楽器において、
    演奏者が前記演奏操作部を演奏操作する際に身体の一部が接触し又は身体の一部を接触させ得る位置に配置した骨伝導スピーカと、
    前記発音される楽音に対応した楽音信号又は前記発音される楽音とは独立した音信号を前記骨伝導スピーカに選択的に導く選択手段と
    を設けたことを特徴とする楽器。
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